JP3224243U - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構造および制御により、X線透過像の撮像後に目視検査工程を行うのに適したX線検査装置を提供する。【解決手段】X線検査装置は、検査対象領域の被検査物にX線を照射するX線照射部120と、被検査物を透過したX線を検出するX線検出部130と、被検査物を搬送する搬送部110と、供給口148および排出口149を有し、搬送部の少なくとも一部、X線照射部、およびX線検出部を覆いX線を遮蔽するカバー140と、搬送部の搬送方向における下流側に配置され、搬送部により搬送された被検査物が留め置かれる作業台1cとを備える。そして、搬送部は、被検査物を、供給口からカバーの内部に搬入し、検査対象領域および排出口を経由して作業台まで搬送する。【選択図】図3
Description
本考案は、被検査物にX線を照射して被検査物を検査するX線検査装置に関する。
X線発生部とX線検出部とを対向させ、これらの間を通るように被検査物をコンベア等の搬送装置で順次搬送し、被検査物がX線発生部とX線検出部との間を通過する際に得られるX線透過データを用いて、被検査物のX線透過像を構築し、当該X線透過像を用いて被検査物を非破壊で検査するX線検査装置が知られている。
このようなX線検査装置が各種工場等の自動生産ラインに導入される場合、コンベア等の搬送装置により被検査物が連続的にX線検査装置に供給され、検査結果(例えば合格/不合格)に応じて振り分け等の処理が行われる(例えば特許文献1を参照)。この種のいわゆるインラインのX線検査装置では、被検査物のX線透過像を表示するモニタが設置され、被検査物がX線照射位置を通過する毎にモニタに表示されるX線透過像が次々と更新されるように構成される場合がある。このような構成では、自動生産ラインが正常に稼働している状態では、X線透過像を作業者や管理者が逐一確認することはない。
一方、X線検査装置によるX線透過像の撮像後に、作業者がモニタに表示されるX線透過像を目視検査する工程が設けられる場合には、モニタに表示されるX線透過像が作業者の手元にある被検査物のものである必要がある。このことを確実とするために、X線検査装置から被検査物を排出するとともに、排出する被検査物のX線透過像をモニタに表示するX線検査装置が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
しかしながら、特許文献2に記載のX線検査装置では、供給側、中央、排出側に、それぞれ独立した搬送機構を設け、それらを個別に制御する必要があった。このため、装置が複雑化し、その制御も非常に煩雑であった。
本考案の目的は、簡易な構造および制御により、X線透過像の撮像後に目視検査工程を行うのに適したX線検査装置を提供することである。
上記の課題を解決すべく本考案に係るX線検査装置は、検査対象領域の被検査物にX線を照射するX線照射部と、被検査物を透過したX線を検出するX線検出部と、被検査物を搬送する搬送部と、供給口および排出口を有し、搬送部の少なくとも一部、X線照射部、およびX線検出部を覆いX線を遮蔽するカバーと、搬送部の搬送方向における下流側に配置され、搬送部により搬送された被検査物が留め置かれる作業台とを備える。そして、搬送部は、被検査物を、供給口からカバーの内部に搬入し、検査対象領域および排出口を経由して作業台まで搬送する。
本考案では、X線検査装置は、排出口に、搬送部により搬送される被検査物によって押されることにより開状態となるX線遮蔽体を備え、搬送部は、被検査物を、X線遮蔽体が閉状態となる位置まで搬送するとよい。
本考案では、搬送部は、被検査物の有無にかかわらず停止せずに連続して搬送動作を継続するコンベアであるとよい。
本考案では、作業台に隣接して、X線検出部が検出したX線に基づく被検査物のX線透過像を表示する表示部をさらに備えるとよい。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
〔第1実施形態〕
図1は、本考案の実施形態に係るX線検査装置10を有する処理・検査ライン1を例示する模式図である。
処理・検査ライン1は、魚や鶏肉などの処理および検査の対象物(以下、被検査物またはワークWという)に対する異物除去処理および検査を行うラインである。処理・検査ライン1は、作業者がワークWから異物(例えば骨や軟骨)を除去する処理を行う上流作業台1aと、上流作業台1aにて処理されたワークWのX線透過像を撮像する撮像部1bと、撮像部1bを通過したワークWに残置された異物を作業者がワークWから除去する処理を行う下流作業台1cとで構成される。ワークWは、所定のトレイTに載せた状態で上流作業台1a、撮像部1b、および下流作業台1cで処理および検査される。
図1は、本考案の実施形態に係るX線検査装置10を有する処理・検査ライン1を例示する模式図である。
処理・検査ライン1は、魚や鶏肉などの処理および検査の対象物(以下、被検査物またはワークWという)に対する異物除去処理および検査を行うラインである。処理・検査ライン1は、作業者がワークWから異物(例えば骨や軟骨)を除去する処理を行う上流作業台1aと、上流作業台1aにて処理されたワークWのX線透過像を撮像する撮像部1bと、撮像部1bを通過したワークWに残置された異物を作業者がワークWから除去する処理を行う下流作業台1cとで構成される。ワークWは、所定のトレイTに載せた状態で上流作業台1a、撮像部1b、および下流作業台1cで処理および検査される。
上流作業台1aおよび下流作業台1cは、作業者がトレイTにワークWを載せるまたはトレイTに載せたワークWから異物(例えば骨や軟骨)を除去する処理等を行う場所に設けられる。各作業台の高さは、後述する搬送機構110における搬送面と略同じ高さに設定され、上流作業台1aから撮像部1bへのワークWの供給や撮像部1bから下流作業台1cへのワークWの取り出しを容易にしている。
本実施形態では、図1に示すように、上流作業台1aの天板の一部(特に、X線検査装置10の供給口に隣接する部分)および下流作業台1cの天板の一部(特に、X線検査装置10の排出口に隣接する部分)が、搬送方向に略直交し、搬送面に略平行な方向(つまり搬送経路の幅方向)を向いて配置される軸を中心に、回転可能な複数のローラにより構成されたフリーローラとなっている。これにより、作業者は、ワークWを載せたトレイTを小さな力でX線検査装置10内に供給することができる。また、X線検査装置10は検査済みのワークWを載せたトレイTをX線検査装置10の外部へ排出させやすくすることができる。また、上流作業台1aおよび下流作業台1cの残りの面は、ワークWを載せたトレイTが安定して載置できるように、平板とする。
なお、上流作業台1aの天板全面および下流作業台1cの天板全面が、フリーローラまたは平板であってもよい。
なお、上流作業台1aの天板全面および下流作業台1cの天板全面が、フリーローラまたは平板であってもよい。
撮像部1bは、X線検査装置10の本体部100により構成される。図1に示したように、X線検査装置10は、ワークWを搬送しつつ、X線をワークWに照射し、ワークWのX線透過像を取得する本体部100と、本体部100にて取得したワークWのX線透過像を表示するディスプレイ180とから構成される。
図2は、トレイTの一例をワークWとともに示している。トレイTは、例えば幅25cm、長さ80cmの矩形皿状の容器であり、X線を透過する素材(例えばポリエチレン、ポリスチレン等のプラスチック)により形成される。トレイTは長手方向が搬送方向となるようにX線検査装置10に供給される。図2に示したようにトレイTには複数のワークWを載せても構わない。
図3は、X線検査装置10の本体部100内の構成を示す模式図である。図4は、X線検査装置10の機能ブロック図である。
本体部100は、搬送機構110と、X線照射部120と、X線検出部130と、本体カバー140と、操作部150とを備える。
本体部100は、搬送機構110と、X線照射部120と、X線検出部130と、本体カバー140と、操作部150とを備える。
搬送機構110は、図示しないモータにより回動される駆動ローラ110a、モータによる駆動力が供給されない従動ローラ110b、およびこれらのローラに巻かれた無端の搬送ベルト110cを備えたコンベアである。搬送機構110は、搬送ベルト110cの上面に配される物を搬送方向に移動する。
X線照射部120は、搬送機構110の中央上方に配置されている。X線照射部120は、搬送機構110のベルトの内側に配置されるX線検出部130に向けて、X線を照射する。X線照射部120から照射されたX線は、図示しないスリットを通過して、X線照射部120から略扇形状に広がる。なお、X線照射部120から照射されるX線は、搬送機構110の搬送面に略垂直で、且つ、搬送方向に略直交する面上で広がり、搬送機構110の搬送ベルトの幅方向に広がる。
X線照射部120から照射されたX線が通過する略扇形状の領域のうち、搬送ベルトの上面から所定の高さまでの領域が、X線検査装置10の検査対象領域R1である。X線検査装置10は、検査対象領域R1を通過しているワークWにX線を照射し、異物検査を行う。
X線検出部130は、多数のX線検出素子が線状に並んだラインセンサにより構成され、ワークWを透過したX線を検出する。X線検出部130は、ラインセンサを構成するX線検出素子が、搬送方向に略直交し、搬送面に略平行な方向(すなわち搬送ベルトの幅方向)に並ぶように搬送ベルトの内側に配置される。各X線検出素子は、ライン上の各位置でX線を検出し、各位置で検出したX線の強度(透過X線量)を制御部160に対して出力する。
本体カバー140は、本体部100の筐体であるとともに、X線検査装置10の外部にX線が漏洩を防止するための遮蔽体として機能する。本体カバー140は、X線照射部120、X線検出部130、および搬送機構110の一部を覆うように設けられる。
本体カバー140にはワークWを内部に供給するための供給口148と、ワークWを外部に排出するための排出口149が設けられる。ワークWは、搬送機構110によって、供給口148から排出口149に向けて搬送面上を搬送される。供給口148および排出口149には、X線を遮蔽し得る金属(例えばステンレス)製の板状体である、供給口148側のX線遮蔽体141および排出口149側のX線遮蔽体144が設けられる。これら2つのX線遮蔽体は、搬送機構110により搬送されるワークWの移動によって押動された際にワークWの移動を妨げないように搬送方向側に所定角度回動可能に軸支される。
具体的には、軸支部は、板状体の上部に固着される軸部と、この軸部の両端部を回動自在に支持する支持凹部とで構成されている。支持凹部は、供給口148の上部近傍の所定位置に設けられている。このような構造により、X線遮蔽体は自重により常態では搬送機構110に対して垂下した閉状態となり、ワークWがこのX線遮蔽体の下側を通過する際にのみ押し上げ回動されて開状態となる。従って、このX線遮蔽体を開閉駆動する駆動機構は不要となり、それだけコストを抑制できる。
次に、搬送機構110の搬送動作について説明する。
搬送機構110は、図示省略した駆動ローラ110aの駆動モータを作動させることで、駆動ローラ110aを回動させ、供給口148から供給されたワークWを、検査対象領域R1、排出口149、下流作業台1cの順に搬送する。なお、搬送機構110は、ワークWの有無等に関わらず連続的に回動し続ける。搬送機構110は、検査対象領域R1を経由した全てのワークWを、単一の下流作業台1cまで搬送するとよい。
搬送機構110は、図示省略した駆動ローラ110aの駆動モータを作動させることで、駆動ローラ110aを回動させ、供給口148から供給されたワークWを、検査対象領域R1、排出口149、下流作業台1cの順に搬送する。なお、搬送機構110は、ワークWの有無等に関わらず連続的に回動し続ける。搬送機構110は、検査対象領域R1を経由した全てのワークWを、単一の下流作業台1cまで搬送するとよい。
搬送機構110上流側の端部は、作業者がワークWを載せたトレイTを押し込まないとX線検査装置10内へ搬送されない位置(例えば、供給口148から搬送方向に10〜20cm程度離れた位置)に設けられる。このような位置に搬送機構110上流側の端部を設けることで、例えば、供給口148付近に置いてある搬送面上の物体(ワークW、またはワークWを載せたトレイT)が、X線検査装置10内へ意図せずに搬送されることを防ぐことができる。このとき、搬送面上の物体が、従動ローラ110bと上流作業台1aとの間で落下しないように、フリーローラを設けて間を埋めるとよい。
また、搬送機構110下流側の端部は、ワークWを載せたトレイTが完全に排出される位置(例えば、排出口149から10〜20cm程度離れた位置)に設けられる。ここでいう「完全に排出される」とは、排出口149から排出されたトレイTが、X線遮蔽体144と接しなくなるまで(つまり、排出口149側のX線遮蔽体144が閉じるまで)搬送されることをいう。このような位置に搬送機構110下流側の端部を設けることで、X線検査装置10の外部にX線が漏洩することを防止しつつ、検査済みのワークWを載せたトレイTを、下流作業台1cへ搬送することができる。
本体カバー140の内部には、搬送面上の物体(例えば、ワークWや、ワークWを載せたトレイT等)を検知する通過センサ146が配置されている。本実施形態では、通過センサ146は、検査対象領域R1に到達したことを検知する。なお、通過センサとして、回帰反射型の光電センサを用いる。
通過センサ146は、光軸が搬送経路の幅方向を向いて搬送面の直上(例えば1cm上)を横断するように、搬送経路の側部に配置される。通過センサ146の光軸が本体カバー140の内面と交わる位置に反射板が配置され、通過センサ146の発光部から出射された光を通過センサ146の受光部に向けて反射する。
本体カバー140の供給口148の上部外面には、X線照射表示灯L1と、供給可能表示灯L2が配置される。X線照射表示灯L1は、X線照射部120がX線を照射中であることを示すものであり、例えば赤色のLED表示灯が用いられる。また、供給可能表示灯L2は、X線検査装置10に新たなワークWを供給することを許容する供給許容状態であることを供給口148の側に位置する作業者に対し可視的に示す手段である。供給可能表示灯L2は、本考案における可視化手段の一例である。供給可能表示灯L2としては、例えば、緑色のLED表示灯が用いられ、点灯時には新たにワークWをX線検査装置10内に供給することを許容する供給許容状態であることを示し、消灯時には新たにワークWをX線検査装置10内に供給することを禁止する供給禁止状態であることを示す。
操作部150は、X線検査装置10の各種操作を行うためのスイッチ等を備える。具体的には、操作部150は、キースイッチKSWと、リモコンボタンボックスRBXとを備える。
キースイッチKSWは通常の鍵のような構造をしており、本体カバー140の外側面に設けられている。キースイッチKSWにキーを差し込んで回転することにより、スイッチをON/OFFすることができる。キースイッチKSWをON状態にすると、X線検査装置10が使用可能な状態となり、OFF状態にするとX線検査装置10は使用不能な状態となる。キーはOFF状態のときのみキースイッチKSWのシリンダから抜くことができ、X線検査装置10を使用しない時にはキースイッチKSWからキーが抜かれ、抜かれたキーは管理者(例えば特別な権限を有する作業者)が保管する。
図5はリモコンボタンボックスRBXの外観を示す模式図である。リモコンボタンボックスRBXは、複数のプッシュボタンとX線照射表示灯L3とを備え、下流作業台1cの作業者が操作しやすい位置に配置される。プッシュボタンは、所定の操作として押下操作を受け付ける。プッシュボタンとしては、X線照射切替ボタンB1、画像切替ボタンB2、非常停止ボタンB3等が設けられる。X線照射切替ボタンB1は、X線照射部120からのX線照射を開始/停止させるためのボタンである。X線照射部120からX線が照射されているときは、本体カバー140に設けられたX線照射表示灯L1とリモコンボタンボックスRBXに設けられたX線照射表示灯L3が点灯し、照射されていないときには消灯する。画像切替ボタンB2は、ディスプレイ180に最新のX線透過像を表示させるために作業者が押すボタンである。画像切替ボタンB2が押されたときの動作については後述する。非常停止ボタンB3は、強制的にX線検査装置の動作(例えば、X線照射部120によるX線の照射および搬送機構110による搬送)を停止するためのボタンである。
ディスプレイ180は、下流作業台1cにて異物除去処理を行う作業者から見やすい位置(例えば、作業台を挟んで作業者と対向する位置)に配置される。ディスプレイ180は、制御部160による制御のもと、ワークWのX線透過像を表示する。
図4の機能ブロック図を示したように、X線検査装置10は、X線検査装置10の動作を司る制御部160を備える。この制御部160には、上述のX線照射部120、X線検出部130、搬送機構110、通過センサ146、ディスプレイ180、X線照射表示灯L1、供給可能表示灯L2、画像メモリ190、および操作部150が接続される。そして、制御部160は、通過センサ146、X線検出部130、および操作部150からの信号等に基づき、処理を行い、X線検査装置内の各部を制御する。
例えば、制御部160は、ワークWを載せたトレイTがX線検査装置10内を通過するごとに、X線検出部130によるX線の検出結果を用いてワークWのX線透過像を生成し、画像メモリ190に格納する。画像メモリ190は、制御部160が生成したワークWのX線透過像を一時的に記憶する記憶手段である。本実施形態では、画像メモリ190は、2枚のX線透過像を格納する領域を有する。
制御部160は、作業者がリモコンボタンボックスRBXの画像切替ボタンB2を押したことを条件に、画像メモリ190に格納されている検査済みのワークWのX線透過像のうち、最新のものをディスプレイ180に表示するよう制御する。
このとき、ディスプレイ180に表示中の画像から新たに撮像されたX線透過像に切り替える場合には、制御部160は、画像メモリ190において、今まで表示していたX線透過像を上書き可能な状態にする。このようにすることで、制御部160は、画像メモリ190に格納されたワークWのX線透過像のうち、最新のものをディスプレイ180に表示しつつ、画像メモリ190に次のX線透過像を格納することを可能とすることができる。
また、制御部160は、今までディスプレイ180に表示されていたX線透過像が上書き可能な状態になるまでの間(つまり、画像メモリ190に空きができるまでの間)、供給禁止状態とする。画像メモリ190に空きができると、制御部160は、供給禁止状態から供給可能状態に切り替える制御を行う。また、画像メモリ190に空きがなくなると、制御部160は、供給可能状態から供給禁止状態への切り替えを行う。
次に、X線検査装置を用いてX線検査を行う際の動作について説明する。なお、以下の説明で特に主体を明記しない動作は制御部160によるものである。
まず、作業者がキースイッチKSWにキーを差し込みON状態とするとX線検査装置10の主電源を投入する。主電源が投入されると、X線検査装置は各種操作を受付可能な状態となる。続いて、X線照射切替ボタンB1が押されると、制御部160は、通過センサ146の出力信号に基づき、搬送経路内に残置された物体が無いことを確認する。そして残置物がない場合にはX線照射部120によるX線照射を開始するとともに、本体カバー140に設けられたX線照射表示灯L1とリモコンボタンボックスRBXに設けられたX線照射表示灯L3を点灯させ、供給可能表示灯L2も点灯させる。一方、残置物がある場合には、X線照射部120によるX線照射を開始せず、警報ブザーを鳴らし、残置物の存在を作業者に報知する。
X線照射部120がX線を照射し、供給可能表示灯L2が点灯している状態で、上流作業台1aの作業者がワークWを載せたトレイTを供給口148から本体カバー140内部に供給すると、制御部160は、供給可能表示灯L2を消灯するとともに、搬送機構110により、トレイTを搬送方向に搬送する。
検査対象領域R1にワークWを載せたトレイTが到達したことを通過センサ146が検知すると、制御部160は、X線検出部130が各位置で検出したX線強度と搬送機構110での搬送量とに基づいてワークWのX線透過像を生成し画像メモリ190に格納する。検査対象領域R1を過ぎた後も搬送機構110はトレイTの搬送を続け、トレイTに駆動力が伝わらない位置まで搬送し、トレイTを下流作業台1cへ完全に排出させる。
そして、下流作業台1cの作業者がリモコンボタンボックスRBXの画像切替ボタンB2を押すと、制御部160は画像メモリ190に格納されたワークWのX線透過像のうち、最新のものをディスプレイ180に表示する。このようにして、画像メモリ190に新たにX線透過像が格納されている場合には、ディスプレイ180に表示する最新のX線透過像を切り替える。
以上で説明した構成および動作により、X線検査装置10は、搬送機構110によってワークWを搬送しつつ、検査対象領域R1を通過しているワークWにX線を照射し、異物検査を行う。上記のとおり、本実施形態のX線検査装置10では、簡易な構造および制御により、X線透過像の撮像後に目視検査工程を行うことが可能である。
〔実施形態の変形〕
なお、上記に本実施形態を説明したが、本考案はこれらの例に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、下流作業台1cの作業者がリモコンボタンボックスRBXの画像切替ボタンB2を押すと、制御部160は画像メモリ190に格納されたワークWのX線透過像のうち、最新のものをディスプレイ180に表示したが、画像切替ボタンB2の押下操作以外の方法で画像を切り替えるタイミングを規定してもよい。例えば、下流作業台1cに通過センサや重量センサ等のセンサを設けておき、これらのセンサによりワークWが所定位置(作業者が作業をする位置)に移動されたことを検知したときに、画像を切り替えるようにしてもよい。
なお、上記に本実施形態を説明したが、本考案はこれらの例に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、下流作業台1cの作業者がリモコンボタンボックスRBXの画像切替ボタンB2を押すと、制御部160は画像メモリ190に格納されたワークWのX線透過像のうち、最新のものをディスプレイ180に表示したが、画像切替ボタンB2の押下操作以外の方法で画像を切り替えるタイミングを規定してもよい。例えば、下流作業台1cに通過センサや重量センサ等のセンサを設けておき、これらのセンサによりワークWが所定位置(作業者が作業をする位置)に移動されたことを検知したときに、画像を切り替えるようにしてもよい。
また、前述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本考案の要旨を備えている限り、本考案の範囲に含有される。
1 処理・検査ライン
1a 上流作業台
1b 撮像部
1c 下流作業台
10 X線検査装置
100 本体部
110 搬送機構
120 X線照射部
130 X線検出部
140 本体カバー
150 操作部
160 制御部
180 ディスプレイ
190 画像メモリ
W ワーク
T トレイ
R1 検査対象領域
1a 上流作業台
1b 撮像部
1c 下流作業台
10 X線検査装置
100 本体部
110 搬送機構
120 X線照射部
130 X線検出部
140 本体カバー
150 操作部
160 制御部
180 ディスプレイ
190 画像メモリ
W ワーク
T トレイ
R1 検査対象領域
Claims (8)
- 検査対象領域の被検査物にX線を照射するX線照射部と、
前記被検査物を透過したX線を検出するX線検出部と、
前記被検査物を搬送する搬送部と、
供給口および排出口を有し、前記搬送部の少なくとも一部、前記X線照射部、および前記X線検出部を覆いX線を遮蔽するカバー(筐体)と、
前記搬送部の搬送方向における下流側に配置され、前記搬送部により搬送された前記被検査物が留め置かれる作業台と
を備え、
前記搬送部は、前記被検査物を、前記供給口から前記カバーの内部に搬入し、前記検査対象領域および前記排出口を経由して前記作業台まで搬送するX線検査装置。 - 前記排出口に、前記搬送部により搬送される前記被検査物によって押されることにより開状態となるX線遮蔽体を備え、
前記搬送部は、前記被検査物を、前記X線遮蔽体が閉状態となる位置まで搬送することを特徴とする、請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記搬送部は、コンベアであり、
前記コンベアの下流側の端部は、前記排出口から搬送方向の下流側に所定の距離だけ離れた位置に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載のX線検査装置。 - 前記コンベアの上流側の端部は、前記供給口から搬送方向の下流側に所定の距離だけ離れた位置に設けられることを特徴とする請求項3に記載のX線検査装置。
- 前記搬送部は、前記検査対象領域を経由した全ての前記被検査物を、前記作業台まで搬送することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のX線検査装置。
- 前記搬送部は、前記検査対象領域を経由した全ての前記被検査物を、単一の前記作業台まで搬送することを特徴とする請求項5に記載のX線検査装置。
- 前記搬送部は、前記被検査物の有無にかかわらず停止せずに連続して搬送動作を継続するコンベアであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のX線検査装置。
- 前記作業台に隣接して、前記X線検出部が検出したX線に基づく前記被検査物のX線透過像を表示する表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のX線検査装置。
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JP2019003604U JP3224243U (ja) | 2019-09-24 | 2019-09-24 | X線検査装置 |
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JP (1) | JP3224243U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112102979A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-12-18 | 复旦大学附属肿瘤医院 | 一种回旋加速器放射性固体靶的靶片自动回收方法 |
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2019
- 2019-09-24 JP JP2019003604U patent/JP3224243U/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112102979A (zh) * | 2020-07-30 | 2020-12-18 | 复旦大学附属肿瘤医院 | 一种回旋加速器放射性固体靶的靶片自动回收方法 |
CN112102979B (zh) * | 2020-07-30 | 2023-06-16 | 复旦大学附属肿瘤医院 | 一种回旋加速器放射性固体靶的靶片自动回收方法 |
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