JP3224134B2 - ガイドブッシュの内周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法 - Google Patents

ガイドブッシュの内周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法

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JP3224134B2
JP3224134B2 JP50960098A JP50960098A JP3224134B2 JP 3224134 B2 JP3224134 B2 JP 3224134B2 JP 50960098 A JP50960098 A JP 50960098A JP 50960098 A JP50960098 A JP 50960098A JP 3224134 B2 JP3224134 B2 JP 3224134B2
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hard carbon
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杉山  修
宮  行男
龍太 小池
孝志 戸井田
敏一 関根
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23GCLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
    • C23G5/00Cleaning or de-greasing metallic material by other methods; Apparatus for cleaning or de-greasing metallic material with organic solvents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は自動旋盤に装着され、被加工物を回転可能
に支持するガイドブッシュの被加工物と摺接する内周面
に形成された硬質カーボン膜の剥離方法に関する。
背景技術 自動旋盤のコラムに設けられ、丸棒状の被加工物の切
削工具が近くで回転可能に保持するガイドブッシュに
は、回転型と固定型とがある。回転型のものは常に被加
工物と共に回転しながらその被加工物を軸方向に摺動可
能に保持し、固定型のものは回転せずに被加工物を回転
及び軸方向に摺動可能に保持する。
いずれの型のガイドブッシュも、外周テーパ面と、そ
れに弾力を持たせるための摺り割り、コラムに取り付け
るためのネジ部と、被加工物を保持する内周面とを備え
ており、その内周面は常に被加工物と摺接するため摩耗
しやすく、特に固定型の場合はその摩耗が激しい。
そのため、我々は先に、被加工物の回転や摺動によっ
て被加工物と摺接するガイドブッシュ内周面に硬質カー
ボン膜を形成することにより、その耐摩耗性を飛躍的に
高め、焼き付きを防ぐこともできるようにすることを提
案している。
この硬質カーボン膜とは、水素化アモルファス・カー
ボン膜であり、ダイアモンドによく似た性質をもつた
め、ダイアモンドライクカーボン(DLC)とも云われる
ものである。
この、硬質カーボン膜(DLC)は、硬度が高く(ビッ
カース硬度で3000Hv以上)、耐摩耗性に優れ、摩擦係数
が小さく(超硬合金の1/8位)、耐蝕性にも優れてい
る。
そのため、被加工物と摺接する内周面にこの硬質カー
ボン膜を設けたガイドブッシュは、従来の超硬合金やセ
ラミックスを内周面に設けたものに比べて、耐摩耗性が
飛躍的に向上する。
したがって、これを自動旋盤の固定型のガイドブッシ
ュとして使用して、切削量が大きく加工速度が大きな重
切削を行なっても、被加工物にキズを発生させたり、焼
き付きを生じたりすることがなく、長期間に亘って精度
の高い加工を行なうことが可能になる。
なお、ガイドブッシュの内周面に密着性を高める中間
層を介して硬質カーボン膜を設けるとよい。
その中間層を、チタン又はクロムあるいはそのいずれ
かの化合物からなる下層と、シリコン又はゲルマニウム
あるいはそのいずれかの化合物からなる上層との2層膜
で形成すると、下層がガイドブッシュの内周面(基材の
合金工具鋼)との密着性を保ち、上層が硬質カーボン膜
と強く結合するため、密着性のよい強固な硬質カーボン
膜を設けることができる。
あるいは、内周面にタングステンカーバイト(WC)な
どの超硬合金、あるいはシリコンカーバイト(SiC)な
どのセラミックスの焼結体等の硬質部材を介して硬質カ
ーボン膜を設けてもよく、その場合も、上記と同様な中
間層を介して硬質カーボン膜を設けるとさらに密着性を
高めることができる。
しかし、このように内周面に硬質カーボン膜を形成し
たガイドブッシュであっても、成膜後の検査で成膜不良
が検出された場合や、長期間の使用によって硬質カーボ
ン膜に損傷が発生した場合、あるいは何らかの不都合が
発生した場合などに、そのガイドブッシュを再生するた
めに、その内周面に形成された硬質カーボン膜を剥離す
る必要が生じる。
このような場合に、そのガイドブッシュの内周面に形
成された硬質カーボン膜を、従来技術であるプラズマエ
ッチング法を用いて剥離することが考えられる。
第10図は、そのプラズマエッチング法によって硬質カ
ーボン膜をガイドブッシュの内周面から除去する方法を
説明するための図である。
図示のように、ガス導入口63と排気口65を有し、内部
上方にアノード79とフィラメント81を備えた真空槽61の
中に、内周面に硬質カーボン膜15が形成されたガイドブ
ッシュ11を、絶縁支持具80に固定して配置する。
そして、排気口65から真空槽61内を図示しない排気手
段によって真空排気する。その後、このガイドブッシュ
11に直流電源73から直流電圧を印加するとともに、この
ガイドブッシュ11に対向するように配置されたアノード
79にはアノード電源75から直流電圧を印加し、フィラメ
ント81にはフィラメント電源77から交流電圧を印加す
る。
それとともに、ガス導入口63から酸素を含むガスを真
空槽61内に導入して、真空槽61内に酸素プラズマを発生
させて、酸素と硬質カーボン膜の炭素とを反応させて、
ガイドブッシュ11の内周面に形成されている硬質カーボ
ン膜15をエッチング除去する。
しかしながら、このような剥離方法では、ガイドブッ
シュ11の内周面に形成された硬質カーボン膜15を、その
内周面全域にわたって完全に除去することはできない。
その理由は、第10図に示すような剥離方法では、ガイ
ドブッシュ11の開口端面から中心開口11jの奥側にはプ
ラズマが充分に入っていかず、中心開口11j内に均一な
プラズマが形成されない。
そのため、ガイドブッシュ11の内周面の開口端面付近
の硬質カーボン膜は除去できるが、内周面の奥側(第10
図では下部)の硬質カーボン膜はエッチング除去できな
い。
この発明は、上記の問題を解決するためになされたも
のであり、ガイドブッシュの内周面に形成された硬質カ
ーボン膜を、その内周面の全域に亘って確実に除去でき
るようにすることを目的とする。
発明の開示 この発明は上記目的を達成するため、上述のようなプ
ラズマエッチング法によって硬質カーボン膜をガイドブ
ッシュの内周面から剥離する際に、ガイドブッシュの中
心開口内に補助電極を挿入して、その補助電極を接地す
るか又はその補助電極に直流正電圧を印加することを特
徴とする。
すなわち、この発明によるガイドブッシュの内周面に
形成された硬質カーボン膜の剥離方法は、被加工物と摺
接する内周面に硬質カーボン膜が形成されたガイドブッ
シュの中心開口内に補助電極を挿入した状態で、該ガイ
ドブッシュを真空槽内に配置し、その補助電極を接地す
るか又は直流正電圧を印加し、真空槽内を排気した後、
該真空槽内に酸素を含むガスを導入し、その真空槽内に
プラズマを発生させて、酸素と硬質カーボン膜の炭素と
を反応させることにより、ガイドブッシュの内周面から
前記硬質カーボン膜をエッチング除去する。
この真空槽内にプラズマを発生する方法としては、ガ
イドブッシュに直流電圧を印加するとともに、真空槽内
に配置されたアノードに直流電圧を、フィラメントに交
流電圧をそれぞれ印加する方法と、ガイドブッシュに高
周波電力を印加する方法、あるいは直流電圧のみを印加
する方法などがある。
この真空槽内に導入する酸素を含むガスとしては、酸
素ガスのみ、酸素とアルゴンの混合ガス、酸素と窒素の
混合ガス、あるいは酸素と水素の混合ガスを使用すると
よい。
この発明の方法によれば、ガイドブッシュの中心開口
内に補助電極を挿入して、それを接地するかあるいはそ
れに直流電圧を印加するため、直流電圧あるいは高周波
電圧が印加されるガイドブッシュとの間にプラズマ放電
が発生する。したがって、ガイドブッシュの中心開口内
全体に酸素プラズマが生成され、その酸素と硬質カーボ
ン膜の炭素との反応によって、ガイドブッシュの内周面
全域の硬質カーボン膜をエッチング除去することができ
る。
なお、補助電極に直流正電圧を印加すると、補助電極
の周囲領域であるガイドブッシュ内周面と補助電極との
間の領域に電子を集める効果を生じ、この補助電極の周
囲領域は電子密度が高くなる。
それによって、必然的に酸素を含むガス分子と電子と
の衝突確率が増え、ガス分子のイオン化が促進されて、
その補助電極の周囲領域のプラズマ密度が高くなる。そ
のため、硬度カーボン膜の剥離速度が、印加電圧に応じ
て速くなる。
また、ガイドブッシュの開口径が小さくなった場合で
も、その中心開口内にプラズマを発生させ、その内周面
に形成されている硬質カーボン膜を剥離することが可能
になる。
図面の簡単な説明 第1図から第6図はそれぞれこの発明によるガイドブ
ッシュの内周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法
の異なる実施形態に使用する装置の模式的断面図であ
る。
第7図は第4図から第6図に示す実施形態による補助
電極への印加電圧と硬質カーボン膜のエッチング速度と
の関係を示す線図である。
第8図および第9図はこの発明によってその内周面の
硬質カーボン膜を剥離するガイドブッシュの縦断面図お
よび斜視図である。
第10図は、従来のプラズマエッチング法によってガイ
ドブッシュの内周面に形成された硬質カーボン膜を剥離
しようとする場合の第1図と同様な模式的断面図であ
る。
第11図はガイドブッシュを用いる固定型のガイドブッ
シュ装置を設けた自動旋盤の主軸近傍のみを示す断面図
である。
第12図はガイドブッシュを用いる回転型のガイドブッ
シュ装置を設けた自動旋盤の主軸近傍をのみを示す断面
図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、図面を用いてこの発明を実施するための最良の
実施形態による、ガイドブッシュ内周面に形成した硬質
カーボン膜の剥離方法を説明する。
〔ガイドブッシュを用いる自動旋盤の説明〕
先ず、この発明の対象とするガイドブッシュを用いる
自動旋盤の構造について簡単に説明する。
第11図は、数値制御自動旋盤の主軸近傍のみを示す断
面図である。この自動旋盤は、ガイドブッシュ11を固定
して、その内周面11bで被加工物51(仮想線で示す)を
回転自在に保持する状態で使用する固定型のガイドブッ
シュ装置37を設けたものである。
主軸台17は、この数値制御自動旋盤の図示しないベッ
ド上を、図で左右方向に摺動可能となっている。
この主軸台17には、軸受21によって回転可能な状態で
支持された主軸19を設けている。そして主軸19の先端部
には、コレットチャック13を取り付けている。
このコレットチャック13は、チャックスリーブ41の中
心孔内に配置する。そしてコレットチャック13の先端の
外周テーパ面13aと、チャックスリーブ41の内周テーパ
面41aとが互いに面接触している。
さらに中間スリーブ29内のコレットチャック13の後端
部に、帯状のバネ材をコイル状にしたスプリング25を設
けている。そして、このスプリング25の働きによって、
中間スリーブ29内からコレットチャック13を押し出すこ
とができる。
コレットチャック13の先端位置は、主軸19の先端にネ
ジ固定するキャップナット27に接触して位置を規制して
いる。このため、コレットチャック13がスプリング25の
バネ力によって、中間スリーブ29から飛び出すことを防
止している。
中間スリーブ29の後端部には、この中間スリーブ29を
介してチャック開閉機構31を設ける。そしてチャック開
閉爪33を開閉することによって、コレットチャック13は
開閉し、被加工物51を把持したり解放したりする。
すなわち、チャック開閉機構31のチャック開閉爪33の
先端部が相互に開くように移動すると、チャック開閉爪
33の中間スリーブ29と接触している部分が、第11図で左
方向に移動して中間スリーブ29を左方向に押す。この中
間スリーブ29の左方向への移動により、中間スリーブ29
の左端に接触しているチャックスリーブ41が左方向に移
動する。
そして、コレットチャック13は、主軸19の先端にネジ
止めしているキャップナット27によって、主軸19から飛
び出すのを防止されている。
このため、このチャックスリーブ41の左方向への移動
によって、コレットチャック13の摺り割りが形成されて
いる部分の外周テーパ面13aと、チャックスリーブ41の
内周テーパ面41aとが強く押されて、互いにテーパ面に
沿って移動することになる。
その結果、コレットチャック13の内周面の直径が小さ
くなり、被加工物51を把持することができる。
コレットチャック13の内周面の直径を大きくして被加
工物51を解放するときは、チャック開閉爪33の先端部が
相互に閉じるように移動することにより、チャックスリ
ーブ41を左方向に押す力を除く。
するとスプリング25の復元力によって中間スリーブ29
とチャックスリーブ41とが、図で右方向に移動する。
このため、コレットチャック13の外周テーパ面13a
と、チャックスリーブ41の内周テーパ面41aとの押圧力
が除かれることになる。それによって、コレットチャッ
ク13は自己のもつ弾性力で内周面の直径が大きくなり、
被加工物51を解放することができる。
さらに、主軸台17の前方にはコラム35が設けられてお
り、そこに、ガイドブッシュ装置37をその中心軸線を主
軸中心線と一致させるようにして配置している。
このガイドブッシュ装置37は、ガイドブッシュ11を固
定して、このガイドブッシュ11の内周面11bで被加工物5
1を回転可能な状態で保持する固定型のガイドブッシュ
装置37である。
コラム35に固定したホルダ39の中心孔に、ブッシュス
リーブ23を嵌入し、そのブッシュスリーブ23の先端には
内周テーパ面23aを設けている。
そして、このブッシュスリーブ23の中心孔に、先端部
に外周テーパ面11a及び摺り割り11cを形成したガイドブ
ッシュ11を嵌入させて配置している。
ガイドブッシュ装置37の後端部に、ガイドブッシュ11
のネジ部に螺着して設けた調整ナット43を回転すること
によって、ガイドブッシュ11の内径と被加工物51の外形
との隙間寸法を調整することができる。
すなわち、調整ナット43を右回転させると、ブッシュ
スリーブ23に対してガイドブッシュ11が図で右方向に移
動し、コレットチャック13の場合と同様に、ブッシュス
リーブ23の内周テーパ面23aとガイドブッシュ11の外周
テーパ面11aとが相互に押圧されて、ガイドブッシュ11
の先端部に内径が小さくなるためである。
ガイドブッシュ装置37のさらに前方には、切削工具
(刃物)45を設けている。
そして、被加工物51を主軸19のコレットチャック13で
把持すると共に、ガイドブッシュ装置37で支持し、しか
もこのガイドブッシュ装置37を貫通して加工領域に突き
出した被加工物51を、切削工具45の前進後退と主軸台17
の移動との合成運動によって所定の切削加工を行なう。
つぎに、被加工物を把持するガイドブッシュを回転す
る状態で使用する回転型のガイドブッシュ装置につい
て、第12図によって説明する。この第12図において、第
11図と対応する部分には同一の符号を付している。
この回転型のガイドブッシュ装置としては、コレット
チャック13とガイドブッシュ11とが同期して回転するガ
イドブッシュ装置と、同期しないで回転するガイドブッ
シュ装置とがある。この図に示すガイドブッシュ装置37
は、コレットチャック13とガイドブッシュ11とが同期し
て回転するものである。
この回転型のガイドブッシュ装置37は、主軸19のキャ
ップナット27から突き出した回転駆動棒47によって、ガ
イドブッシュ装置37を駆動する。この回転駆動棒47に代
えて、歯車やベルトプーリによってガイドブッシュ装置
37を駆動するものもある。
この回転型のガイドブッシュ装置37は、コラム35に固
定するホルダ39の中心孔に、軸受21を介して回転可能な
状態にブッシュスリーブ23を嵌入させて配置している。
さらに、このブッシュスリーブ23の中心孔にガイドブッ
シュ11を嵌入させて配置している。
ブッシュスリーブ23とガイドブッシュ11とは、第11図
によって説明したものと同様な構成である。そしてガイ
ドブッシュ装置37の後端部に、ガイドブッシュ11のネジ
部に螺着して設けた調整ナット43を回転することによっ
て、ガイドブッシュ11の内径を小さくして、ガイドブッ
シュ11の内径と被加工物51の外形との隙間寸法を調整す
ることができる。
ガイドブッシュ装置37が回転型である以外の構成は、
第11図によって説明した自動旋盤の構成と同じであるの
でそれらの説明は省略する。
〔内周面に硬質カーボン膜を形成したガイドブッシュの説明〕
つぎに、この発明によってその内周面の硬質カーボン
膜を剥離するガイドブッシュについて説明する。
第8図はそのガイドブッシュの一例を示す縦断面図で
あり、第9図はその外観を示す斜視図である。
これらの図に示すガイドブッシュ11は、先端部が開い
た自由な状態を示している。このガイドブッシュ11は、
長手方向の一端部に外周テーパ面11aを形成し、他端部
にネジ部11fを有する。
さらに、このガイドブッシュ11の中心には開口径が異
なる貫通した中心開口11jを設けている。そして、外周
テーパ面11aを設けた側の内周に、被加工物51を保持す
る内周面11bを形成している。そして、この内周面11b以
外の領域には、内周面11bの内径より大きな内径をもつ
段差部11gを形成している。
また、このガイドブッシュ11は、外周テーパ面11aか
らバネ部11dにまで、外周テーパ面11aを円周方向に3等
分するように摺り割り11cを、120゜間隔で3箇所に設け
ている。
そして、前述したブッシュスリーブの内周テーパ面に
このガイドブッシュ11の外周テーパ面11aを押圧するこ
とによって、バネ部11dが撓み、内周面11bと第8図に仮
想線で示す被加工物51との隙間寸法を調整することがで
きる。
さらに、このガイドブッシュ11には、バネ部11dとネ
ジ部11fとの間に嵌合部11eを設けている。そして、この
嵌合部11eを第11図及び第12図に示したブッシュスリー
ブ23の中心孔に嵌合させることによって、ガイドブッシ
ュ11を主軸の中心線上で、しかも主軸中心線に平行に配
置することができる。
このガイドブッシュ11の材料としては、合金工具鋼
(SKS)を用い、外形形状と内形形状とを形成した後、
焼き入れ処理と焼き戻し処理とを行なう。
さらに、好ましくはこのガイドブッシュ11に、第8図
に示すように肉厚が2mmから5mmの寸法を有する超硬部材
12をロウ付け手段により固定して、被加工物51と摺接す
る内周面11bを形成するとよい。
この超硬部材としては、例えばタングステン(W)が
85%〜90%と、炭素(C)が5%〜7%と、バインダー
としてコバルト(Co)が3%〜10%の組成のものを用い
る。
しかし、このガイドブッシュ11は、外周テーパ面11a
が閉じた状態で、内周面11bと被加工物51との間に半径
方向で5μm〜10μmの隙間を設けている。それによ
り、被加工物51が出入りして内周面11bと摺接するた
め、その摩耗が問題となる。
さらに、固定型のガイドブッシュ装置に使用する場合
は、固定されたガイドブッシュ11に保持され被加工物51
が高速で回転して加工されるため、内周面11bと被加工
物51との間で高速摺動し、しかも切削負荷による内周面
11bへの過大な被加工物51の押圧力によって、焼き付き
を発生させる問題がある。
そのため、このガイドブッシュ11の内周面11bに、前
述した硬質カーボン膜(DLC)15を形成している。その
硬質カーボン膜15の膜厚は1μmから5μmとする。
この硬質カーボン膜は、前述したようにダイアモンド
とよく似た性質をもち、機械的強度が高く、摩擦係数が
小さく潤滑性があり、腐食性にも優れている。
そのため、内周面11bに硬質カーボン膜15を設けたこ
のガイドブッシュ11は、耐摩耗性が飛躍的に向上し、長
期間の使用や重切削加工においても、被加工物51と接触
する内周面11bの摩耗を抑えることができる。また、被
加工物51へのキズの発生を抑えることも可能になり、ガ
イドブッシュ11と被加工物51との焼き付きの発生を抑制
することもできる。
ガイドブッシュ11の基材(SKS)の内周面、あるいは
超硬部材12の内周面にこの硬質カーボン膜を直接形成す
ることもできるが、内周面11bとの密着性を高めるため
に薄い中間層(図示はしていない)を介して、硬質カー
ボン膜を形成するとよい。
この中間層としては、周期律表第IV b族のシリコン
(Si)やゲルマニウム(Ge)、あるいはシリコンやゲル
マニウムの化合物でもよい。あるいは、シリコンカーバ
イト(SiC)やチタンカーバイト(TiC)のような炭素を
含む化合物でもよい。
また、この中間層として、チタン(Ti),タングステ
ン(W),モリブデン(Mo),あるいはタンタル(Ta)
とシリコン(Si)との化合物も適用できる。
さらに、この中間層を、チタン(Ti)又はクロム(C
r)による下層と、シリコン(Si)又はゲルマニウム(G
e)による上層との2層膜に形成してもよい。
このようにすると、中間層の下層のチタンやクロムは
ガイドブッシュ11の基材あるいは超硬部材12との密着性
を保つ役割を果たし、上層のシリコンやゲルマニウムは
硬質カーボン膜15と共有結合して、この硬質カーボン膜
15と強く結合する役割を果たす。
これらの中間層の形成膜厚は0.5μm程度とする。た
だし、2層の場合は上層と下層共に0.5μm程度とす
る。
しかしながら、前述のように、このガイドブッシュの
内周面に形成した硬質カーボン膜を剥離しなければなら
ない場合がある。
この発明は、その際にそのガイドブッシュ11の内周面
11bの全域から硬質カーボン膜15を迅速確実に剥離でき
るようにするのである。
〔第1の実施形態:第1図〕 まずその第1の実施形態を説明する。第1図はその第
1の実施形態で使用する装置の模式的断面図である。
第1図に示すように、ガス導入口63と排気口65とを有
し、その内部上方にアノード79とフィラメント81を備え
た真空槽61内に、被加工物と摺接する内周面に硬質カー
ボン膜15が形成されたガイドブッシュ11を配置する。そ
のガイドブッシュ11は、絶縁支持具80によって真空槽61
に対して電気的に絶縁して固定支持される。
また、このとき、ガイドブッシュ11の中心開口11j内
に、ロッド状の補助電極71を挿入するように配置する。
このとき、この補助電極71は、ガイドブッシュ11の中心
開口11jの中心軸線と一致する位置になるように配置す
る。そして、この補助電極はステンレス鋼等の金属材料
で形成されており、やはり金属材料で形成されて接地さ
れている真空槽61に導通してしおり、真空槽61を介して
接地電位となる。
そして、この真空槽61内を真空度が3×10-5torr以下
になるように、図示しない排気手段によって排気口65か
ら真空排気する。
その後、ガス導入口63から酸素を含むガスとして酸素
(O2)を真空槽61内に導入して、真空槽61内の圧力を3
×10-3torrになるように制御する。
そして、ガイドブッシュ11には直流電源73からマイナ
ス3kVの直流電圧を印加するとともに、アノード79には
アノード電源75からプラス50Vの直流電圧を印加し、フ
ィラメント81にはフィラメント電源77から30Aの電流が
流れるように10Vの交流電圧を印加する。
これによって、真空槽61内のガイドブッシュ11の近傍
領域に酸素プラズマが発生する。このとき、負の直流高
電圧が印加されたガイドブッシュ11の中心開口11j内に
も、その内面と接地電位の補助電極71との間にプラズマ
放電が発生し、導入された酸素ガスによる多量の酸素プ
ラズマが生成される。
したがって、その酸素と硬質カーボン膜15の炭素とが
反応し、その硬質カーボン膜15のを内周面の全域からエ
ッチングして剥離し除去することができる。
このように、ガイドブッシュ11の中心開口11j内の中
心に補助電極71を配置すると、その中心開口11j内の全
長に亘ってプラズマ放電特性が均一になる。その結果、
ガイドブッシュ11の内周面に形成されるプラズマ強度に
ばらつき分布の発生がなく、この均一な酸素プラズマを
用いて、開口端面付近から開口奥側まで均等に硬質カー
ボン膜15をエッチング除去することができる。
この補助電極71は、ガイドブッシュ11の中心開口11j
より細ければよいが、好ましくは内周面との間に4mm程
度の隙間によるプラズマ形成領域を設けるようにすると
よい。さらに、この補助電極71の径とガイドブッシュ11
の中心開口11jの径との寸法比を1/10以下にすることが
望ましく、補助電極71を細くする場合は線状にすること
もできる。そして、この補助電極71は、ステンレス(SU
S)のような金属材料やタングステン(W)またはタン
タル(Ta)のような高融点の金属材料で作成する。
さらに、この補助電極71の断面形状は円形とし、ガイ
ドブッシュ11に補助電極71を挿入したとき、ガイドブッ
シュ11の開口端面と揃えるような長さとするか、好まし
くは図示のように、ガイドブッシュ11の端面から補助電
極71の先端が突出しないように、1mm〜2mm内側になるよ
うな長さにするとよい。
〔第2の実施形態:第2図〕 つぎに、この発明の第2の実施形態を第2図を用いて
説明する。
第2図はこの発明の第2の実施形態に使用する装置の
模式的断面図であり、第1図と対応する部分には同一の
符号を付し、それらの説明は省略する。
この第2の実施形態で使用する真空槽61は、その内部
に第1図に示したアノード79とフィラメント81に相当す
るものは設けていない。
この真空槽61内に、前述の第1の実施形態の場合と同
様に、ガイドブッシュ11とその中心開口11j内に補助電
極71を配置する。
そして、真空槽61の内部を真空度が3×10-5torr以下
になるように排気口65から真空排気した後、ガス導入口
63から酸素を含むガスとして酸素(O2)を真空槽61の内
部に導入して、真空度が0.3torrになるように調整す
る。
その後、ガイドブッシュ11には、発振周波数が13.56M
Hzの高周波電源69からマッチング回路67を介して、300W
の高周波電力を印加して、真空槽61内のガイドブッシュ
11の周辺領域及び中心開口11j内にプラズマを発生させ
る。
それによって、前述の第1の実施形態の場合と同様
に、ガイドブッシュ11の内周面11b全域の硬質カーボン
膜15を剥離除去することができる。
その際の、補助電極71の作用および効果は、第1の実
施形態の場合と同じであるから説明を省略する。
〔第3の実施形態:第3図〕 つぎに、この発明の第3の実施形態を第3図を用いて
説明する。
第3図はこの発明の第3の実施形態に使用する装置の
模式的断面図であり、この第1図と対応する部分には同
一の符号を付し、それらの説明は省略する。
この第3の実施形態で使用する真空槽61も、その内部
に第1図に示したアノード79とフィラメント81に相当す
るものは設けていない。
この真空槽61内に、前述の第1の実施形態の場合と同
様に、ガイドブッシュ11とその中心開口11j内に補助電
極71を配置する。
そして、真空槽61の内部を真空度が3×10-5torr以下
になるように排気口65から真空排気した後、ガス導入口
63から酸素を含むガスとして酸素(O2)を真空槽61の内
部に導入して、真空度が0.3torrになるように調整す
る。
その後、ガイドブッシュ11に直流電源73′からマイナ
ス400Vの直流電圧を印加して、真空槽61内のガイドブッ
シュ11の周辺領域及び中心開口11j内にプラズマを発生
させる。
それによって、ガイドブッシュ11の内周面全域の硬質
カーボン膜15を剥離除去することができる。
この第3の実施形態も、ガイドブッシュ11に直流電圧
を印加するだけでプラズマを発生させる点を除けば、前
述の第1,第2の実施形態と同様であり、その作用・効果
も同じであるから説明を省略する。
〔第4,第5,第6の実施形態:第4図から第7図〕 つぎに、この発明の第4,第5,第6の実施形態を第4図
から第7図を用いて説明する。
第4図,第5図,および第6図は、それぞれこの発明
の第4,第5,第6の実施形態で使用する装置の模式的断面
図であるが、それぞれ第1図,第2図,および第3図に
示したものと同様なプラズマ発生方法を用いるものであ
る。
これらの各実施形態において、前述の第1,第2,第3の
各実施形態と相違するのは、補助電極71を、ガイドブッ
シュ11の中心開口11jの段差部に嵌入させた碍子等の絶
縁部材85によって、ガイドブッシュ11に対しても真空槽
61に対しても電気的に絶縁して支持させ、その補助電極
71に補助電極電源83から直流正電圧を印加するようにし
た点だけである。
この場合の、補助電極に印加する電圧とガイドブッシ
ュの内周面の硬質カーボン膜のエッチング速度との関係
を第7図に示す。
この第7図は、補助電極71に印加する直流正電圧をゼ
ロVから30Vまで変化させた場合の硬質カーボン膜のエ
ッチング速度を示す。ただし、曲線88はガイドブッシュ
11の開口内面と補助電極71との隙間が3mmのときの特性
を示し、曲線91はガイドブッシュ11の開口内面と補助電
極71との隙間が5mmのときの特性を示す。
この第7図の曲線88,91から分かるように、補助電極
電源83から補助電極71に印加する直流正電圧を増加させ
ると、硬質カーボン膜のエッチング速度は速くなる。ま
た、ガイドブッシュ11の開口内面と補助電極71との間の
隙間寸法が大きい方が、硬質カーボン膜のエッチング速
度は速くなる。
そして、曲線88が示すガイドブッシュ11の開口内面と
補助電極71との隙間寸法が3mmのときは、補助電極71に
印加する電圧がゼロVの接地電圧では、ガイドブッシュ
11の中心開口11j内に酸素プラズマが発生せず、硬質カ
ーボン膜を剥離できない。
しかし、ガイドブッシュ11の開口内面と補助電極71と
の隙間が3mmのときでも、補助電極71に印加する電圧を
高くしていくと、ガイドブッシュ11の中心開口11j内の
補助電極71の周囲に酸素プラズマが発生し、硬質カーボ
ン膜を剥離することができるようになる。
そこで、この発明の第4図から第6図に示す各実施形
態においては、ガイドブッシュ11の中心開口11j内の中
央部に配置した補助電極71に、補助電極電源83からの直
流の正電圧を印加して、硬質カーボン膜15をエッチング
除去している。
そのため、直流正電圧が印加された補助電極71の周囲
領域であるガイドブッシュ11の中心開口11jの内面と補
助電極71との間の領域に電子を集める効果を生じ、この
補助電極71の周囲領域は電子密度が高くなる。
このように電子密度が高くなると、必然的に酸素を含
むガス分子と電子の衝突確率が増え、ガス分子のイオン
化が促進されて、その補助電極71の周囲領域のプラズマ
密度が高くなる。
このため、ガイドブッシュ11の内周面からの硬質カー
ボン膜の剥離速度は、補助電極71に電圧を印加しないと
きに比べて速くなる。
さらに、ガイドブッシュ11の開口径が小さくなり、中
心開口11jの内面と補助電極71との隙間寸法が小さくな
ると、補助電極71に正電圧を印加しないで硬質カーボン
膜を剥離しようとしても、中心開口11j内にはプラズマ
が発生せず、エッチング除去できない。これにたいし
て、これらの実施形態のように、補助電極71に正電圧を
印加して電子を強制的に補助電極71の周囲領域の開口内
に集めることにより、補助電極71の周囲にプラズマを発
生させることができる。
したがって、ガイドブッシュ11の内周面の全域から硬
質カーボン膜15を剥離除去することが可能になる。
この補助電極71の材質や形状は、第1の実施形態のも
のと変わらない。
〔酸素を含むガスの他の例〕
この発明の第1から第6の実施形態の説明において
は、酸素を含むガスとして酸素ガスを用いる場合につい
て説明したが、酸素以外に、酸素とアルゴン(Ar)との
混合ガス、酸素と窒素(N2)との混合ガス、あるいは酸
素と水素(H2)との混合ガスも使用することが可能であ
る。そしてこれらの混合ガスを前述したいずれの実施形
態に使用したときにも、その各実施形態と同様な効果が
得られる。
さらに、酸素とアルゴン(Ar)との混合ガスを使用し
た場合には、酸素による反応エッチングと、アルゴンイ
オンによる物理エッチングの相乗効果によって、硬質カ
ーボン膜を剥離するエッチングが促進される。
酸素と窒素の混合ガスを使用した場合も、酸素による
反応エッチングと、窒素イオンによる物理エッチングの
相乗効果によって、硬質カーボン膜を剥離するエッチン
グが促進される。窒素イオンによる物理エッチングの効
果はアルゴンイオンほど大きくはないが、硬質カーボン
膜が剥離した後のガイドブッシュの基材をエッチングす
る恐れはない。
酸素と水素との混合ガスを使用する場合も、水素によ
って酸素と硬質カーボン膜の炭素との反応が促進され、
剥離速度が速まる。
産業上の利用可能性 以上の説明で明らかなように、この発明によれば、ガ
イドブッシュの内周面に形成された硬質カーボン膜を、
その内周面の全域に亘って迅速かつ確実に剥離させて除
去することができる。また、開口径が小さいガイドブッ
シュの内周面に形成された硬質カーボン膜でも、容易に
エッチング除去することができる。
したがって、ガイドブッシュの内周面に形成した硬質
カーボン膜に欠陥が発見されたり、ガイドブッシュの長
期間の使用によりその内周面の硬質カーボン膜が劣化し
たような場合に、その硬質カーボン膜をガイドブッシュ
の内周面から効率よく確実に除去するこができる。した
がって、そのガイドブッシュの被加工物と摺接する内周
面に新たな硬質カーボン膜を形成することにより再生し
て活性することが容易になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸井田 孝志 埼玉県所沢市大字下富字武野840番地 シチズン時計株式会社 技術研究所内 (72)発明者 関根 敏一 埼玉県所沢市大字下富字武野840番地 シチズン時計株式会社 技術研究所内 (56)参考文献 特開 平7−44037(JP,A) 特開 平9−38801(JP,A) 特開 平8−225944(JP,A) 特開 平7−268633(JP,A) 特開 平4−9471(JP,A) 特開2000−24803(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 29/04 C30B 33/12 C23C 16/26 C01B 31/02 B23B 13/12 B23Q 3/12 G03G 15/20

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物と摺接する内周面に硬質カーボン
    膜が形成されたガイドブッシュの中心開口内に補助電極
    を挿入した状態で、該ガイドブッシュを、内部にアノー
    ドとフィラメントを備えた真空槽内に配置し、 前記補助電極を接地するか又は直流正電圧を印加し、 前記真空槽内を排気した後、該真空槽内に酸素を含むガ
    スを導入し、 前記ガイドブッシュに直流電圧を印加するとともに、前
    記アノードに直流電圧を、前記フィラメントに交流電圧
    をそれぞ印加することにより前記真空槽内にプラズマを
    発生させて、該ガイドブッシュの内周面から前記硬質カ
    ーボン膜をエッチング除去する ことを特徴とするガイドブッシュの内周面に形成された
    硬質カーボン膜の剥離方法。
  2. 【請求項2】被加工物と摺接する内周面に硬質カーボン
    膜が形成されたガイドブッシュの中心開口内に補助電極
    を挿入した状態で、該ガイドブッシュを真空槽内に配置
    し、 前記補助電極を接地するか又は直流正電圧を印加し、 前記真空槽内を排気した後、該真空槽内に酸素を含むガ
    スを導入し、 前記ガイドブッシュに高周波電力を印加することにより
    前記真空槽内にプラズマを発生させて、該ガイドブッシ
    ュの内周面から前記硬質カーボン膜をエッチング除去す
    る ことを特徴とするガイドブッシュの内周面に形成された
    硬質カーボン膜の剥離方法。
  3. 【請求項3】被加工物と摺接する内周面に硬質カーボン
    膜が形成されたガイドブッシュの中心開口内に補助電極
    を挿入した状態で、該ガイドブッシュを真空槽内に配置
    し、 前記補助電極を接地するか又は直流正電圧を印加し、 前記真空槽内を排気した後、該真空槽内に酸素を含むガ
    スを導入し、 前記ガイドブッシュに直流電圧を印加することにより前
    記真空槽内にプラズマを発生させて、該ガイドブッシュ
    の内周面から前記硬質カーボン膜をエッチング除去する ことを特徴とするガイドブッシュの内周面に形成された
    硬質カーボン膜の剥離方法。
  4. 【請求項4】前記酸素を含むガスが酸素ガスである請求
    の範囲第1項記載のガイドブッシュの内周面に形成され
    た硬質カーボン膜の剥離方法。
  5. 【請求項5】前記酸素を含むガスが酸素ガスである請求
    の範囲第2項記載のガイドブッシュの内周面に形成され
    た硬質カーボン膜の剥離方法。
  6. 【請求項6】前記酸素を含むガスが酸素ガスである請求
    の範囲第3項記載のガイドブッシュの内周面に形成され
    た硬質カーボン膜の剥離方法。
  7. 【請求項7】前記酸素を含むガスが酸素とアルゴンの混
    合ガスである請求の範囲第1項記載のガイドブッシュの
    内周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  8. 【請求項8】前記酸素を含むガスが酸素とアルゴンの混
    合ガスである請求の範囲第2項記載のガイドブッシュの
    内周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  9. 【請求項9】前記酸素を含むガスが酸素とアルゴンの混
    合ガスである請求の範囲第3項記載のガイドブッシュの
    内周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  10. 【請求項10】前記酸素を含むガスが酸素と窒素の混合
    ガスである請求の範囲第1項記載のガイドブッシュの内
    周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  11. 【請求項11】前記酸素を含むガスが酸素と窒素の混合
    ガスである請求の範囲第2項記載のガイドブッシュの内
    周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  12. 【請求項12】前記酸素を含むガスが酸素と窒素の混合
    ガスである請求の範囲第3項記載のガイドブッシュの内
    周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  13. 【請求項13】前記酸素を含むガスが酸素と水素の混合
    ガスである請求の範囲第1項記載のガイドブッシュの内
    周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  14. 【請求項14】前記酸素を含むガスが酸素と水素の混合
    ガスである請求の範囲第2項記載のガイドブッシュの内
    周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
  15. 【請求項15】前記酸素を含むガスが酸素と水素の混合
    ガスである請求の範囲第3項記載のガイドブッシュの内
    周面に形成された硬質カーボン膜の剥離方法。
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