JP3223690B2 - 塗装見切り方法 - Google Patents

塗装見切り方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車のボデ
ィに2色あるいはそれ以上の色分け塗装等の見切り塗装
を施すのに利用される塗装見切り方法に係わり、さらに
詳しくは、マスキング材を使用することなく鮮明な色分
け境界縁などの見切り線を形成させることのできる塗装
見切り方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のボディに見切り塗装とし
て色分け塗装を施すに際し、通常のスプレー塗装を行う
と、塗装部分の周辺部に霧化された塗料粒子が飛散する
ため、色分け境界縁を際立たせることができない。
【0003】このため、従来、塗装面の見切り線部分に
耐熱テープやポリラミ紙などのマスキング材をセットし
て塗装し、焼付後にこれらマスキング材を除去するよう
にしていた。
【0004】また、特開昭60−183066号公報に
は、エアレススプレーの液状スクリーン部を塗装面に当
てて塗装することによりマスキング材を使用することな
く色分け塗装する塗装方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来の見切り塗装方法のうち、マスキング材を使用する方
法においては、マスキング材自体の費用や、取付け,取
外しの工数、使用済みマスキング材の処理費用などに多
くのコストがかかると共に、マスキング材に付着した塗
料が無駄になるなど経済的に不利であるばかりでなく、
マスキング材を除去する際に塗膜が引っ張られることに
よる塗膜の剥離や破断、あるいはマスキングテープの粘
着剤の残存などによる品質的な不具合が生じ兼ねないと
いう問題点がある。
【0006】また、上記公報に記載された塗装方法は、
マスキング材による前記諸問題を解消するために開発さ
れたものであって、マスキング材を使用することなく色
分け境界部を塗装することができるものの、霧化されて
いない液状のままの塗料を塗装面に吹き付けるようにし
ていることから、塗膜が厚くならざるを得ず、例えば自
動車の側面のような垂直面Sを塗装する場合には、塗装
後に塗料が下側に流れて、図3(a)および(b)に示
すように塗装部Pの下端部に溜ったり、図3(c)およ
び(d)に示すように、下端部に溜った塗料がさらに下
方に垂れたりして、均一な厚さの塗膜が得られないとい
う問題点があり、これらの問題点を解決することが従来
の見切り塗装方法の課題となっていた。
【0007】なお、上記公報には、スプレーガンのクロ
スカットノズルのカット形状の変更によって、塗料のス
プレーパターンを不等辺3角形状とし、塗装部の片側だ
けを際立たせる手法が開示されており、これを利用して
塗料スプレーパターンの下側のみを霧化することによっ
て、上記のような塗料の「たれ」や「たまり」を防止す
ることも考えられるが、特殊なノズルを使用するため、
設計や加工が難しく、スプレーノズルが高価となるとい
う問題がある。
【0008】
【発明の目的】この発明は、従来の見切り塗装における
上記課題に着目してなされたものであって、マスキング
材や特殊形状のノズルを使用することなく、鮮明な見切
り線を形成することができ、しかも垂直な塗装面におい
ても塗料の「たれ」や「たまり」が発生することがな
く、段差のない均一な厚さの塗膜を得ることができる塗
装見切り方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる塗装見
切り方法は、略鉛直面をなす塗装面にエアレススプレー
ガンによっ見切り塗装を施すに際し、塗料スプレーの液
状スクリーン部を塗装面に当てることにより当該塗装面
の見切り部に帯状塗膜を形成させたのち、所定時間経過
後に塗料が帯状塗膜の下端部に溜り、下方に垂れ落ちる
直前の時点で、前記帯状塗膜の下端部に向けて上方から
エアブローを施し、前記帯状塗膜の下側に下方に向かっ
て膜厚が徐々に減少する段差のない傾斜状塗膜を形成す
る構成としたことを特徴としており、このような塗装見
切り方法の構成を前述した従来の課題を解決するための
手段としている。
【0010】一般のエアレススプレー塗装において、エ
アレススプレーガン1のノズル2から噴出した液状塗料
3は、図2に示すように、ノズル2の塗料吐出孔から遠
ざかるにしたがって、液状(3a)から粒状(3b)と
なり逐次細粒化され、霧状(3c)となって塗装面Sに
塗着することから、当該塗装面S上に薄くて均一な厚さ
の塗膜fが形成されるようになっている。
【0011】この発明に係わる塗装見切り方法において
は、上記のような塗料3のスプレーパターンのうち、塗
料が粒状化あるいは霧状化する以前であって、ノズル2
の塗料吐出孔にごく近い位置に形成される液状スクリー
ンの部分3aを塗装面Sに当てることにより、塗装面の
見切り部に帯状塗膜を形成させ、見切り線を得るように
しており、このときの塗料圧力としては、塗料噴出量が
多くなりすぎたり、塗料の飛沫が生じて前記見切り線の
上側に付着したりするようなことがないように、4〜6
kgf/cm2 程度の比較的低圧を用いることが望まし
い。
【0012】このようにして得られた塗膜は、霧化され
ない液状塗料によるものであるため塗着量が多く、塗装
面が垂直の場合には、塗装後次第に下方に流れ、帯状塗
膜の下端部に溜まって段差部となったり、不規則に垂れ
たりした状態で固化し、このままでは、いずれにしても
均一な厚さの塗膜を得ることができない。 そこで、こ
の発明に係わる塗装見切り方法においては、塗装したの
ち所定時間経過後、すなわち、塗料が帯状塗膜の下端部
に溜まり、下方に垂れ落ちる直前の時点で、当該帯状塗
膜の下端部に向けて上方からエアブローを施すことによ
って、塗膜の下端部に溜まった塗料を下方に飛散させ、
これにより前記帯状塗膜の下側に、下方に向かって膜厚
が徐々に減少する段差のない傾斜状塗膜を得るようにし
ている。このエアブローのタイミングおよびエアブロー
角度は、塗料の種類や塗装条件によって異なり、最終的
には実験的に求められることになるが、おおむね、塗装
終了からエアブロー開始までが5〜10秒、エアブロー
角度については、水平面から下方に向けて30〜70°
の範囲が望ましい。
【0013】なお、前記帯状塗膜下側の塗膜の傾斜部分
は、通常のエアレススプレー塗装による下段塗装時の重
ね塗りによって、塗料スプレーの霧状粒子が当該部分に
塗着することにより、均一な厚さの塗膜が形成される。
【0014】
【発明の作用】この発明に係わる塗装見切り方法におい
ては、エアレスノズルから噴出された塗料が粒状あるい
は霧状スプレーとなる前の液状スクリーン部を塗装面に
当てることにより塗装面の見切り部に帯状塗膜を形成す
るようにしているので、粒状化あるいは霧状化された塗
料粒子が見切り線の上側に付着することがなく、見切り
線が鮮明なものとなる。 また、帯状塗膜の下端部に溜
まった塗料をエアブローによって下方に飛散させるよう
にしているので、塗料の「たれ」や「たまり」がなくな
り、特殊なノズルを使用しなくても塗膜厚さが均一なも
のとなる。
【0015】
【実施例】以下、この発明を実施例に基づいて具体的に
説明する。
【0016】自動車ボディのサイドシル部を上下2色に
色分け塗装するに際し、図1(a)に示すように、図示
しない塗装ロボットのアームに、後述するエアノズル4
から所定の距離をおいて取付けたエアレススプレーガン
1のノズル2を塗装面Sに対して約10mmまで接近さ
せると共に、4.8kgf/cm2 の塗料圧力で噴出さ
せた塗料スプレーの液状スクリーン部3aを塗装面Sの
見切り部に吹き当て、ロボットアームを水平方向に移動
させることにより、図1(b)に示すような幅約10m
mの帯状塗膜5を得た。
【0017】このとき、前記プレーガン1のノズル2の
粒状あるいは霧状塗料の噴出は全く認められず、前記帯
状塗膜5の両側に塗料飛沫の付着はなく、鮮明な見切り
線が得られることが確認された。
【0018】前記塗装面Sに形成された帯状塗膜5の塗
料は、塗装終了後、すなわちエアレススプレーガン1の
通過後下方に流れ出し、図1(c)に示すように、当該
帯状塗膜5の下端部に溜り始める。
【0019】そこで、前記ロボットアームにエアレスス
プレーガン1と共に取付けたエアノズル4により、スプ
レーガン1が通過してから約7秒後に、図1(d)に示
すように、水平面に対して約45°上方から前記帯状塗
膜5の下端部に向けてエアを吹き付けることによって当
該下端部に溜った塗料を下方に吹き飛ばし、これによっ
て、図1(e)に示すように、前記帯状塗膜5の下側
に、滑らかに漸減する膜厚を備えた塗料被膜5aが得ら
れた。
【0020】なお、当該被膜の漸減膜厚部5aは、通常
のエアレススプレー塗装による塗り重ねによって、塗料
スプレーの霧化された塗料粒子が塗着することによって
全体的に均一な厚さの塗料被膜が形成される。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係わる
塗装見切り方法は、上記構成、すなわち、エアレススプ
レーによる塗料の液状スクリーン部を塗装面に当てるこ
とにより当該塗装面の見切り部に帯状塗膜を形成させた
のち、帯状塗膜の下端部に溜った塗料が垂れ落ちる直前
の時点で、前記帯状塗膜の下端部に向けて上方からエア
ブローを施し、帯状塗膜の下側に下方に向って膜厚が徐
々に減少する断差のない傾斜状塗膜を形成するようにし
たものであるから、液状のままの塗料が塗装面に塗布さ
れるので、粒状あるいは霧状の塗料粒子が色分け境界部
の上側に付着することがなく鮮明な見切り線が得られる
と共に、エアブローによって帯状塗膜の下端部に溜まっ
た塗料が下方に飛散するので、塗料の「たれ」や「たま
り」がなくなり、特殊なノズルを使用しなくても段差の
ない均一な厚さの塗膜を得ることができるという優れた
効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)ないし(e)はこの発明に係わる塗装見
切り方法の要領を順次説明する概略工程図である。
【図2】エアレススプレー塗装における塗料のスプレー
パターンを模式的に示す説明図である。
【図3】(a)および(b)は塗料の「たまり」の形状
を説明するそれぞれ正面および断面概略図、(c)およ
び(d)塗料の「たれ」の形状を説明するそれぞれ正面
および断面概略図である。
【符号の説明】
1 エアレススプレーガン 3a 液状スクリーン部 4 エアノズル 5 帯状塗膜 S 塗装面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 5/06 101 B05D 1/40 B05D 7/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略鉛直面をなす塗装面にエアレススプレ
    ーガンによって見切り塗装を施すに際し、塗料スプレー
    の液状スクリーン部を塗装面に当てることにより当該塗
    装面の見切り部に帯状塗膜を形成させたのち、所定時間
    経過後に塗料が帯状塗膜の下端部に溜り、下方に垂れ落
    ちる直前の時点で、前記帯状塗膜の下端部に向けて上方
    からエアブローを施し、前記帯状塗膜の下側に下方に向
    かって膜厚が徐々に減少する段差のない傾斜状塗膜を形
    成することを特徴とする塗装見切り方法。
  2. 【請求項2】 塗料圧力が4〜6kgf/cmである
    ことを特徴とする請求項1記載の塗装見切り方法。
  3. 【請求項3】 塗装が終了してからエアブローまでの時
    間が5〜10秒であることを特徴とする請求項1記載の
    塗装見切り方法。
  4. 【請求項4】 エアブロー角度が水平面に対して30〜
    70°であることを特徴とする請求項1記載の塗装見切
    り方法。
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