JP3223056B2 - 流体圧縮機および空気調和機 - Google Patents

流体圧縮機および空気調和機

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JP3223056B2 JP29863794A JP29863794A JP3223056B2 JP 3223056 B2 JP3223056 B2 JP 3223056B2 JP 29863794 A JP29863794 A JP 29863794A JP 29863794 A JP29863794 A JP 29863794A JP 3223056 B2 JP3223056 B2 JP 3223056B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、動作ガスの
流路の切り換えを行う切換弁を内蔵した圧縮機およびこ
の流体圧縮機を有する空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷房および暖房の双方を行うこ
とができる空気調和機がある。この空気調和機は、室内
熱交換器と室外熱交換器とを有すると共に、冷房時と暖
房時とでこれらの熱交換器に流通させる動作流体の流路
を切り換える流路切換弁を具備する。
【0003】このような流路切換弁としては、従来か
ら、直動式の四方切換弁が広く用いられている。この四
方切換弁は、円筒状に形成された本体と、この本体内に
設けられこの本体の軸方向に沿って往復移動自在に保持
された摺動弁とを有する。この四方切換弁は、この摺動
弁を上記本体内で直線的に移動させることにより、流路
の切り換えを行うようになっている。
【0004】また、この四方切換弁は、一般に電磁弁を
介して制御されるようになっている。すなわち、この電
磁弁を作動させることにより、圧縮機内の圧力を毛細管
を通じて上記切換弁に導入し、差圧を利用することによ
り上記摺動弁を駆動するようになっている。
【0005】ところで、上述した四方切換弁は、現在、
冷凍サイクルを構成する配管中に組み込まれるものが一
般的であるが、このような四方切換弁と電磁弁とを流体
圧縮機に内蔵してなる切換弁内蔵形の流体圧縮機とし
て、実開昭60ー124595の図4に開示されたもの
がある。
【0006】この考案は、圧縮機部および電動機部とを
収納する密閉ケース内に上記圧縮機部から吐出された高
圧吐出ガスを充満させるタイプの圧縮機であり、上記ケ
ースの内部に前述した直動式の四方切換弁および電磁弁
を内蔵している。
【0007】この考案は、上記四方切換弁および電磁弁
を上記高圧ガスが満たされるケース内に置くことで圧縮
機と切換弁とを接続する高圧ガス導入用の配管を不要に
すると共に、上記四方切換弁と電磁弁とを接続する毛細
管の外力による破損を有効に防止しようとするものであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記圧縮機
に内蔵された四方切換弁は、上記摺動弁を上記本体内で
摺動させることにより流路を切り換える直動タイプのも
のであるため、上記摺動弁を弁座に対して常に密着させ
ておく必要がある。
【0009】このため、停止時に摺動弁と弁座との間か
らガスをリークさせることができず、冷凍サイクル配管
内の圧力バランスを迅速に図ることができないという問
題がある。したがって、停止後の再起動や、冷房、暖房
間の運転切換を迅速に行うことができないということが
考えられる。
【0010】また、上述したように、上記摺動弁を常に
相当の圧力をもって上記本体に密着させているために、
この摺動弁を駆動するためには相当の駆動力を必要とす
る。このため、上記摺動弁を駆動するための機構は大型
にならざるを得ず、その分、上記電磁弁を含めた弁装置
自体が大型化するということがある。
【0011】また、上記四方切換弁と上記電磁弁を接続
するための配管構成は複雑であり、この配管を取り回す
ために上記ケース内に相当のスペースを確保する必要が
ある。このため、上記流体圧縮機全体が大型化してしま
うということがある。
【0012】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであり、流体圧縮機の配管構成を簡略化して小
形化を図れると共に、圧縮機停止後の圧力バランスを迅
速に行える流体圧縮機および空気調和機を提供すること
を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の手段
は、本体とこの本体を気密に閉塞する蓋体とからなるケ
ースと、上記ケースの本体内に設けられた圧縮手段と、
上記ケースの蓋体に固定され、上記ケースの内部で回動
する弁体を具備し、この弁体を回動させることで、動作
流体の流路を切り換える四方切換弁とを有することを特
徴とする流体圧縮機である。
【0014】第2の手段は、第1の手段の流体圧縮機に
おいて、上記ケースは、上記本体を下側に、上記蓋体を
上側に配置し、上記圧縮手段は、上記ケース本体に配設
された圧縮機構と、上下方向に沿って設けられた回転シ
ャフトを介して上記圧縮機構を作動させる電動機とから
なり、上記蓋体には、上記四方切換弁の他に、上記電動
機および上記切換弁からの配線が接続される密封端子が
取着されていることを特徴とする流体圧縮機である。
【0015】第3の手段は、第2の手段の流体圧縮機に
おいて、上記密封端子および上記切換弁は、上記蓋体の
端面あるいは側面の平坦部にそれぞれ分散させて配置さ
れていることを特徴とする流体圧縮機である。
【0016】第4の手段は、第1の手段の流体圧縮機に
おいて、上記圧縮手段は、上記ケース本体内に配設され
た圧縮機構と、上記圧縮機構の側方に設けられ水平方向
に沿って設けられた回転シャフトを介して上記圧縮機構
を作動させる電動機とを有し、上記四方切換弁は、上記
蓋体の上記回転シャフトよりも上側に位置する部位に固
定されていることを特徴とする流体圧縮機である。
【0017】第5の手段は、第4の手段の流体圧縮機に
おいて、上記蓋体には、上記四方切換弁の他に、上記電
動機および上記切換弁からの配線が接続される端子が取
着されていることを特徴とする流体圧縮機である。
【0018】第6の手段は、第4の手段の流体圧縮機に
おいて、上記蓋体は、上記本体の一端および他端を閉塞
する2つの蓋体を有し、それぞれの蓋体に上記切換弁、
密封端子を固定したことを特徴とする流体圧縮機であ
る。
【0019】第7の手段は、第1乃至第6の手段のいず
れか流体圧縮機において、上記切換弁は、上記蓋体に固
定されこのケースの内体面に開口する3つのポートを具
備する弁ベースと、上記ケース内に設けられ、弁ベース
に対向して回動自在に設けられると共に、所定角度回動
することで、上記3つのポートのうち、隣り合う2つの
ポートを互いに連通させる連通路を有する弁体と、上記
弁体を回動駆動する駆動手段とを有することを特徴とす
る流体圧縮機である。
【0020】第8の手段は、第7の手段の流体圧縮機に
おいて、上記駆動手段は、上記弁体に固定され、永久磁
石を有するアウタロータと、上記弁ベースに固定され、
上記アウタロータ内に配設される電磁石と、この電磁石
に給電することで、上記電磁石に磁力を発生させ、その
磁極を切り換えることで上記アウタロータを回転させる
給電手段とを有することを特徴とする流体圧縮機であ
る。
【0021】第9の手段は、第7の手段の流体圧縮機
と、室内熱交換器、膨脹弁および室外熱交換器を接続し
てなる空気調和機において、上記3つのポートのうち、
両端に位置するポートは、それぞれ上記室内熱交換器あ
るいは室外熱交換器に接続され、中央に位置するポート
は圧縮機内に設けられた圧縮機構の低圧冷媒吸込み側あ
るいは高圧冷媒吹き出し側に接続されており、上記圧縮
機のケース内は上記圧縮機構から吐出された高圧冷媒あ
るいは圧縮機構に吸い込まれる低圧冷媒によって満たさ
れることを特徴とする空気調和機である。
【0022】第10の手段は、第9の手段の空気調和機
において、上記冷媒は、HFC系冷媒であることを特徴
とする空気調和機である。第11の手段は、第8の手段
の流体圧縮機において、上記弁体の回動中心軸は、上記
弁ベースの中心から偏心して設けられていることを特徴
とする流体圧縮機である。
【0023】第12の手段は、第8の手段の流体圧縮機
において、上記アウタロータに設けられる永久磁石は、
プラスチックまたはフェライト系の磁性体からなること
を特徴とする流体圧縮機である。
【0024】第13の手段は、第12の手段の流体圧縮
機において、上記永久磁石は、回転方向に2以上に分割
され、N極部とS極部とが回転方向に交互に配設されて
いることを特徴とする流体圧縮機である。
【0025】第14の手段は、第8の手段の流体圧縮機
において、上記弁体とアウタロータとを回転方向に係合
させかつ軸方向には微少量移動自在としたことを特徴と
する流体圧縮機である。
【0026】第15の手段は、第14の手段の流体圧縮
機において、上記弁体と上記アウタロータとの間に介装
され、上記弁体を上記弁ベース側に付勢する弾性体を有
することを特徴とする流体圧縮機である。
【0027】第16の手段は、第15の手段の流体圧縮
機において、上記弾性体は、上記圧縮機構が停止した際
に、上記弁体が、上記弁ベースから微小量離間すること
を許容する程度の付勢力を有するものであることを特徴
とする流体圧縮機である。
【0028】第17の手段は、第8の手段の流体圧縮機
において、上記弁体の回動角度は、90°より小さくし
たことを特徴とする流体圧縮機である。第18の手段
は、第8の手段の流体圧縮機において、上記弁体は磁器
あるいは樹脂からなり、上記弁ベースは鋼、ステンレス
鋼、または非鉄金属からなることを特徴とする流体圧縮
機である。
【0029】
【作用】第1〜第6の手段によれば、ケース内に回転形
の四方切換弁を内蔵することで、配管構造の簡略化を行
える。また、第1の手段によれば、切換弁を内蔵する場
合と内蔵しない場合とで、上記蓋体を交換するだけで良
く、この蓋体以外の部品の共通化を図ることができる。
【0030】第2の手段によれば、電動機および切換弁
の配線が蓋体に集約されるので、配線の引き回しおよび
配線作業が容易に行える。第3の手段によれば、密封端
子と切換弁とを分散させることで、上記蓋体の耐圧強度
を向上させることができる。
【0031】第4の手段によれば、横置きの流体圧縮機
において、ケース内に溜められた潤滑油が切換弁からケ
ース外へ吐出されることを防止できる。第5の手段によ
れば、密封端子と切換弁とを分散させることで、上記蓋
体の耐圧強度を向上させることができる。
【0032】第6に手段によれば、切換弁を内蔵する場
合と内蔵しない場合とで、上記蓋体を交換するだけで良
く、この蓋体以外の部品の共通化を図ることができる。
第7の手段によれば、弁ベースに対して弁体を回動させ
ることで流路を切り換えることができる。
【0033】第8の手段によれば、弁体をアウタロータ
に固定し、このアウタロータ内に電磁石を収納するよう
にすることで、この駆動手段をコンパクトに構成するこ
とができる。
【0034】第9の手段によれば、高圧あるいは低圧に
保たれたケース内に切換弁を配置することで、高圧用配
管あるいは低圧用配管が不要になり、振動の発生を抑制
することができる。
【0035】第10の手段によれば、音伝搬性の高いH
FC系冷媒を用いる場合において、騒音の発生を有効に
防止できる。第11の手段によれば、弁体の回転中心を
偏心させることで、この各ポート間の間隔を狭くでき、
かつ弁体の回動角度を小さくすることができる。
【0036】第12の手段によれば、永久磁石は、プラ
スチックまたはフェライト系の磁性体であることが好ま
しい。第13の手段によれば、永久磁石を2以上に分割
することで、磁力バランスを図ることができ上記弁体を
安定的に切り換えることができる。
【0037】第14の手段によれば、アウタロータが傾
いた場合でも、弁体が傾くことを防止できる。第15の
手段によれば、弾性体を用いて上記弁体を上記弁ベース
に対して付勢することができる。
【0038】第16の手段によれば、圧縮機停止時に
は、弁体と弁ベースとの間に生じた隙間を通して圧力バ
ランスを図ることができる。第17の手段によれば、弁
体の回動角度を小さくすることで、切換弁の小形化を図
ることができる。第18の手段によれば、弁体と弁ベー
スとの材質を選択することで、耐摩耗性を向上させるこ
とができる。
【0039】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参照して
説明する。まず、第1の実施例について説明する。図1
に示すように、この流体圧縮機はケース1を具備する。
このケース1は、上方に開放する圧力容器であり、この
ケース1の上端開口は図に1aで示す蓋体によって閉塞
されている。
【0040】このケース1内には、ケース1外から吸い
込んだ低圧冷媒を圧縮すると共に圧縮後の高圧冷媒をケ
ース1内に吐出する圧縮部2と、上記蓋体1aに取り付
けられ、図に4で示す弁体を回転させることでケース1
外への冷媒の吐出流路および上記圧縮部2へ吸込み流路
を切り換える回転形四方切換弁3とが設けられている。
【0041】上記圧縮部2は、ケース1内の最下部に設
けられたロータリ式の圧縮機構6と、ケース1の中途部
に設けられこの圧縮機構6を駆動する電動機7とからな
る。
【0042】上記圧縮機構6は、図に8で示す2つのシ
リンダ内でローラ状のピストン9を偏心回転させること
で上記冷媒の圧縮を行うものであり、上記ピストン9は
垂直軸線回りに回転自在に設けられた駆動シャフト10
によって保持されている。
【0043】一方、上記電動機7は、ケース1に固定さ
れた円筒状のステータ7aと、このステータ7a内に設
けられたロータ7bとからなるDCブラシレスモータで
ある。そして、上記ロータ7aは上記シャフト10の上
端部に固定されている。
【0044】したがって、この電動機7が作動すること
により、上記シャフト10は回転駆動され、上記ピスト
ン9をシリンダ8内で偏心回転させる。このことによ
り、上記圧縮機構6は図に15で示す吸込配管から吸込
んだ冷媒を上記シリンダ8内で圧縮し、上記ケース1内
に吐出するようになっている。
【0045】また、上記四方切換弁3は、図2に示すよ
うに周方向に55°間隔で設けられた3つのポート11
〜13が形成されてなる弁ベース14を有する。上記3
つの各ポート11〜13は、図に15〜17で示す配管
によってそれぞれ室外熱交換器18、上記ケース1内に
設けられた圧縮機構6、および室内熱交換器19に接続
され、冷凍サイクルを構成している。
【0046】すなわち、この四方切換弁3は、ケース1
内に満たされた吐出ガスの流路を上記室外熱交換器18
側に切り換えることで上記冷凍サイクルに冷房運転を行
わせ、上記室内熱交換器19側に切り換えることで暖房
運転を行わせるようになっている。
【0047】以下、この四方切換弁3の構成およびその
制御を図3〜図10を参照してさらに詳しく説明する。
図3(a)〜(c)は、この四方切換弁3を示す上面
図、正面図(側面図)および下面図である。
【0048】この四方切換弁3(以下、切換弁という)
は、この図3および図1に示すように、ケース1の蓋体
1aに固定された上述の弁ベース14と、この弁ベース
14の下面に回転自在に設けられ動作ガス(冷媒)の流
路を切り換える弁体4と、この弁体4と一体的に回転す
る磁石部材20(永久磁石)と、この磁石部材20内に
配置されていると共に上記弁ベース14に図に21で示
すシャフトを介して回転不能に連結され、上記磁石部材
20に磁力を作用させることで上記弁体4を回動駆動す
る電磁石22とを具備する。
【0049】上記弁ベース14は、図4に示すように平
面視円形をなし、下端部には上端部よりも大径に形成さ
れた鍔部14aを有する。この弁ベース14の具体的な
材質としては、上記ケース1の蓋体1aに溶接されるも
のであることから、炭素鋼、ステンレス鋼、その他非鉄
金属が採用される。
【0050】また、この弁ベース14には、上述した3
つのポート11〜13がこの弁ベース14の上面から下
面へと貫通して設けられている。この3つのポート11
〜13は、この弁ベース14の中心から偏心した位置を
通る軸線Lの回りに、周方向に55°の間隔で設けられ
ている。
【0051】これら3つのポート11〜13のうちの中
央に位置するポート12は、図1および図2に示すよう
に、上記圧縮機構8から延出された吸込管16に接続さ
れる低圧ガス用ポートとなっており、この低圧ガス用ポ
ート12を挟む他の二つポート11、13は、それぞれ
上記室内側熱交換器18および室外側熱交換器19に接
続される第1、第2の接続用ポート11、13となって
いる。
【0052】また、図4に示すように、この弁ベース1
4の下面には、上記弁体4および磁石部材20をこの弁
ベース14に取着するための後述するボルト36が螺着
される第1の捩子孔23と、上記弁ベース14と上記電
磁石22とを連結する上記シャフト21の上端部が螺着
される一対の第2の捩子孔24とが開口している。
【0053】上記第1の捩子孔23は上記軸線L上に設
けられており、上記第2の捩子孔24は上記軸線Lを中
心とする円周上の互いに180°離間した位置に設けら
れている。なお、上記一対の第2の捩子孔24と上記第
1、第2の接続用ポート11、13との離間角度は2
7.5度となっている(図4(c))。
【0054】次に、この弁ベース14の下面側に取り付
けられた弁体4について図5を参照して説明する。この
弁体4は、上記弁ベース14の下面に密着し上記3つの
ポート11〜13のうち図2(f)に示すように隣合う
2つのポートどうしを互いに連通させる切換通路部26
(切換通路)と、この切換通路部26を保持する保持部
27とからなる。
【0055】この上記切換通路部26と上記保持部27
は一体的に成形され、その材質としては、上記弁ベース
14に対する耐摩耗性等を考慮してPPS(ポリフェニ
レンサルファイド)など樹脂や磁器等が採用される。ま
た、上記保持部27には上記ボルト36が挿通される中
心孔27aが設けられている。
【0056】上記切換通路部26(切換通路)は、この
図5(a)に示すように、上記中心孔27aを中心とし
て、上記3つの各ポート11〜13間の間隔に対応する
角度、すなわち55°に亘って形成されている。
【0057】したがって、この弁体4が中心孔27a
(ボルト)の回りに55°回動させられることで、上記
3つのポート11〜13のうち隣合う2つのポートどう
し、すなわち図9(a)で示すように上記低圧ガス用ポ
ート12(鎖線で示す)と第1の接続ポート11(鎖線
で示す)どうしを連通させることができる。
【0058】また、上記弁体4が反対側に55°回動さ
せられることで、図10(a)に示すように、低圧ガス
用ポート12と第2の接続ポート13(鎖線で示す)ど
うしを連通させるように構成されている。
【0059】また、図5(c)に示すように、上記保持
部27の下面の上記中心孔27aの周囲には、この保持
部27の下面から所定寸法突出する4つの突起30…
が、周方向に所定の間隔で突設されている。この突起3
0は、次に説明する磁石部材20と係合し、この弁体4
と磁石部材20とを相対回転不能に連結する機能を有す
る。
【0060】次に、この磁石部材20(この発明のアウ
タロータ)について図6を参照して説明する。この磁石
部材20は、図6(b)に示すように周壁と上壁とから
構成されるカップ状の磁石ホルダ32と、この磁石ホル
ダ32の内周面に固定された永久磁石33とからなる。
【0061】上記磁石ホルダ32の上壁の中央部には上
記ボルト36が挿通される中心孔32aが設けられてい
る。この磁石ホルダ32の中心孔32aは、上記弁体4
の保持部27に設けられた中心孔27aと同径に形成さ
れている。
【0062】また、この中心孔32aの回りには、上記
弁体4から突設された上記4つの突起30が挿入される
係合孔32bが周方向に所定の間隔で設けられ、この係
合孔32bの外側には、上記弁ベース14に螺着された
上記シャフト21が挿通される一対のスリット34が設
けられている。
【0063】このスリット34は、上記中心孔32aを
中心とする周方向に沿って55°に亘る長さもって設け
られたものであり、各スリット34は上記中心孔32a
を挟んで点対称に設けられている。
【0064】また、上記磁石ホルダ32の内周面に固定
された上記永久磁石33は、図6(c)に示すように、
180°間隔で2分割され、それぞれN極部33aとS
極部33bとから構成されている。この永久磁石33に
は、次に説明する電磁石26からの吸引および反発力が
作用するようになっている。
【0065】次に、この弁体4と磁石部材20との組み
合わせについて図8を参照して説明する。上記弁体4
は、上記突起30を、上記磁石部材20に形成された上
記係合孔32aに挿入させることで、この磁石部材20
に対して相対回転不能に組み合わされる。なお、このと
き、上記弁体4の切換通路部26(切換通路)が、図3
(f)に示すように上記磁石ホルダ32に設けられた一
対のスリット34、34間に位置するように組み合わせ
る。
【0066】また、上記弁体4は、上記突起30を係合
孔32bに挿入した状態で、上記突起30の突出寸法分
だけ上記磁石部材20に対して上下方向(軸線L)方向
に若干量移動自在となっている。そして、この弁体4と
上記磁石部材20との間には、図3および図8に35で
示す波ワッシャが挿入されている。この波ワッシャ35
は、上記弁体4を上方に付勢するこの発明の弾性体とし
て機能するものであるが、その復元力(付勢力)は非常
に弱く、上記弁体4の自重によって若干量圧縮される程
度のものが選択される。
【0067】次に、図8を用いて、この弁体4および上
記磁石部材20の上記弁ベース14に対する取り付けに
ついて説明する。上記互いに組み合わされた弁体4およ
び磁石部材20は、前述したように、上記ボルト36に
よって、上記弁ベース14の下面に回転自在に取着され
る。これには、まず、上記弁体4と磁石部材20の組合
せ体を上記弁ベース14の下面に位置決めする。つい
で、この組合せ体(4、20)の中心孔27a、32a
内に図に38で示す円筒状のカラーを挿入する。つい
で、上記カラー38の下端面に図に39で示す平ワッシ
ャを位置させた状態で、このカラー38内に上記ボルト
36を挿入し、このボルト36の上端部を上記弁ベース
14の第1の捩子孔23に螺着する。
【0068】このことで、上記弁体4および磁石部材2
0は、上記ボルト36によって上記弁ベース14の下面
に回転自在に取着されている。なお、上記カラー38
は、長さ寸法tlで形成され、上記ボルト36の締め付
け量を規制することで、図3(e)に示すように上記磁
石部材20の上面と上記弁ベース14の下面との間に上
記弁体4の上下移動を可能とする隙間を確保すると共
に、上記弁体4および磁石部材20の回転を円滑ならし
める機能を有するものである。
【0069】次に、上記磁石部材20の磁石ホルダ32
内に設けられる上記電磁石22の構成およびその取り付
けについて説明する。この電磁石22は、図7に示すよ
うに、軸方向一端部40aおよび他端部40bの外面が
上記永久磁石33の内面形状に沿う湾曲状に形成されて
なる鉄心40と、この鉄心40の軸方向中途部に巻線さ
れたコイル41とからなる。上記鉄心40の一端部40
aおよび他端部40bには、それぞれ上記シャフト21
が挿通される挿通孔42が上下方向(軸線Lと平行な方
向)に貫通している。
【0070】この電磁石22の取り付けは、まず、この
電磁石22を上記磁石部材20の磁石ホルダ32内に挿
入し、この電磁石22の鉄心40の両端部40a、40
bに設けられた上記挿通孔42の位相を、図8に示すよ
うに、上記磁石ホルダ32に設けられたスリット34を
介して上記弁ベース14の第2の挿着孔24の位相と一
致させる。
【0071】ついで、上記シャフト21を、上記電磁石
22の固定孔42の下端開口から上方向に挿入し、上記
スリット34を挿通させ、上記弁ベース14の第2の捩
子孔24に螺着する。
【0072】なお、シャフト21を挿入する際には、上
記電磁石22の他端部40bの上面と弁ベース14の下
面との間に図に44で示すスペーサを介在させ、上記シ
ャフト21を上記スペーサ44を通して上記弁ベース1
4に螺着することで、上記電磁石22の上面と上記弁ベ
ース14の下面との距離を上記スペーサ44の長さ寸法
によって規定される一定の寸法t2 に設定するようにす
る。
【0073】このことにより、上記電磁石22は、上記
磁石部材20の磁石ホルダ32内で上記弁ベース14に
対して回転不能に保持されることとなる。そして、この
電磁石22は、上記コイル41から導出されたリード線
を通して直流電流が印加されることで、上記鉄心40の
一端部40aおよび他端部40bをそれぞれ異なる極性
(N極あるいはS極)に磁化することができ、その磁性
を切り換えることができる。
【0074】このことで、上記永久磁石33との吸引、
反発作用によって上記磁石部材20および弁体4を軸線
Lの回りに回動駆動することができるようになってい
る。なお、この電磁石22と弁ベース14とを連結する
上記シャフト21(スペーサ44)は、上記磁石部材2
0の磁石ホルダ32のスリット34内に位置し、上記弁
体4の回動角度を規制するこの発明の回動角度規制手段
としての機能を奏する。
【0075】すなわち、この磁石部材20と上記弁体4
とが上記弁ベース14に対して回動駆動された場合に、
上記磁石部材に設けられたスリット34は、周方向一端
および他端を上記シャフト21と当接させることで、図
9(a)および図10(b)に示すように、この第1の
弁体4の回動範囲(最大回動角)を55°に規制するよ
うになっている。
【0076】なお、この切換弁3を組み立てる際には、
図8に示すように、まず、上記弁ベース14を上記ケー
ス1の蓋体1aに設けられた第1の貫通孔46に固定し
てから行うようにする。
【0077】また、この弁ベース14は、図2に示すよ
うに、上記3つのポート11〜13がケース1の中心寄
りになるようにして取り付けるようにする。次に、この
圧縮機の給電手段について説明する。
【0078】上記ケース1の蓋体1aには、上記切換弁
3の弁ベース14が挿着された上記第1の貫通孔46の
側方に、第2、第3の貫通孔47、48が設けられてい
る。なお、第1〜第3の貫通孔46〜48は、上記蓋体
1aの上面に略均一に分散するようにして設けられてい
る。
【0079】上記第2、第3の貫通孔47、48には、
電動機7および切換弁3(電磁石22)の駆動用配線を
ケース1外に取り出すための第1、第2の密封端子4
9、50が、これら第2、第3の貫通孔47、48を閉
塞する状態で取り付けられている。
【0080】すなわち、上記第1の密封端子49には図
1に示すように上記電動機7から導出された給電配線が
図に51で示す第1のコネクタを介して接続されてい
る。また、上記第2の密封端子50には、上記切換弁3
の電磁石22から導出されたリード線が第2のコネクタ
52を介して接続されている。
【0081】この圧縮機を組み立てる場合には、上述し
たように上記蓋体1aに上記切換弁3と第1、第2の密
封端子49、50を組み付け、まず、上記第2の密封端
子50と上記電磁石22に連結された第2のコネクタ5
2とを接続する。
【0082】ついで、この蓋体1aをケース1に組み付
ける際に、上記電動機7から導出された給電配線と上記
第2の密封端子49とを第1のコネクタ51によって接
続するようにする。そして、最後に、この蓋体1aを上
記ケース1に取り付けて溶接する。このことで、この流
体圧縮機は完成する。
【0083】次に、この圧縮機(冷凍サイクル)の制御
系について説明する。上記第1、第2の密封端子49、
50の各外部端子は、図1に55で示す制御部に接続さ
れている。この制御部55は、上記電動機7(圧縮機構
6)を駆動するインバータ回路56と切換弁3を駆動す
る制御回路57とからなる。
【0084】上記インバータ回路56には、上記第1の
密封端子49の外部端子から導出された各配線が接続さ
れている。また、上記制御回路57には、上記第2の密
封端子50から導出された各配線が接続されている。こ
の制御回路57は例えば図9(b)に示すように構成さ
れている。
【0085】すなわち、交流電源58からの上記電磁石
22への通電は、図に59で示すフォトトライアックを
介して行われるようになっている。そして、図に60で
示すマイクロコンピュータ(CPU)は、フォトトラン
ジスタ61によって検知された交流の0V(ゼロクロ
ス)タイミングに対し、上記フォトトライアック59に
通電するしないを判定し出力するようになっている。し
たがって、上記電磁石22のコイル41に印加する電圧
は、図9(c)、図10(c)に示すように半波制御さ
れるようになっている。
【0086】すなわち、この制御回路65は、上記マイ
クロコンピュータ60の命令に基づき、上記電磁石22
に対して選択的に正の電流あるいは負の電流を印加する
ことができる。また、図9(d)、図10(d)示すよ
うに電流の印加を停止することもできる。
【0087】このように上記電磁石22に印加される電
流の正負が切り換えられることで、この電磁石22は、
上記鉄心40の一端部40aおよび他端部40bの磁性
を図9(b)および図10(b)に示すようにN極とS
極とに切り換えることができると共に、磁力の発生を停
止させることもできるようになっている。
【0088】次に、以上述べた切換弁内蔵形圧縮機の動
作について説明する。まず、停止時の状態について説明
する。停止時には、図示しないが、上記弁体4の自重に
よって上記波ワッシャ56が圧縮され、この弁体4の上
面と上記弁ベース14の下面との間には、ガスリーク可
能な微小な離間が生じている。
【0089】この状態では、上記弁体4と上記弁ベース
14との間に生じた隙間を介して上記第1、第2の接続
ポート11、13および低圧ガス用ポート12はすべて
連通している。したがって、この冷凍サイクルの配管内
の圧力はバランスしている。
【0090】次に、この状態から暖房運転を行う際の制
御について図9(a)〜(d)を参照して説明する。暖
房運転を行う際には、上記制御回路57によって、上記
電磁石22に印加する電圧を図9(c)の波形図に示す
ように制御する。このことで、上記電磁石22の鉄心4
0の図中上側に位置する一端部40aがS極に磁化さ
れ、下側に位置する他端部40bがN極に磁化される。
【0091】したがって、上記磁石部材20の永久磁石
33のN極部33aが上記鉄心の一端部に吸引されると
共にS極部33bが他端部に吸引され、このことによっ
て上記磁石部材20は、図10に示す状態から図9に示
す状態へと時計方向に回動する。
【0092】上記磁石部材20は、上記弁体4と回転方
向に一体的に組み合わされているから、上記弁体4は、
この磁石部材20と共に回動する。そして、図9(a)
に示すように、上記電磁石22と弁ベース14とを連結
するシャフト21(スペーサ44)が、上記磁石部材2
0に設けられたスリット34の周方向一端と当接したな
らば、この磁石部材20および上記弁体4は回動を停止
する。
【0093】このことで、同図に示すように、上記第1
の接続ポート11と低圧ガス用ポート12とが上記弁体
4の切換通路26によって互いに連通する。そして、上
記第2の接続ポート13は、上記弁ベース4の下面か
ら、このケース1内に開放する。
【0094】この状態で、図1に示す上記電動機7を作
動させる。この電動機7が作動することで、上記圧縮機
構6が作動し、上記吸込管16から吸込んだ低圧ガスの
圧縮を行う。圧縮された後の高圧ガスは、上記ケース1
内に吐出される。そして、このケース1内に充満した高
圧ガスは、上記弁ベース14の下面に開口する第2の接
続用ポート13内に流入する。そして、この高圧ガス
は、この第2の接続ポート13からケース1外へ吐出さ
れ、図2に示すように、室内側熱交換器19、減圧装置
62、室外側熱交換器18を順次状態変化を行いながら
通過して、室内の暖房を行う。
【0095】上記室外側熱交換器18を通過して低圧と
なった低圧ガスは、上記第1の接続ポート11に流入
し、上記弁体4の切換通路26を通って上記低圧ガス用
ポート12に導かれ、この低圧ガス用ポート12から上
記吸込管16を通って上記ケース1内の圧縮機構6に導
入される(戻される)。
【0096】圧縮機構6内に導入された低圧ガスは、再
びこの圧縮機構6によって圧縮され高圧ガスとなって上
記ケース1内に吐出される。ついで、再び上記弁ベース
14の上記第2の接続ポート13から室内側熱交換器1
9に導入され、この冷凍サイクルの配管内を循環する。
【0097】なお、この間、上記制御回路57は、図9
(d)の波形図に示すように制御されるようになってい
る。すなわち、上記電磁石22に印加される電圧は0に
制御され、上記一対の鉄心40の一端部40aおよび他
端部40bは磁化されていない。
【0098】このような状態であっても、上記鉄心40
は鉄製(磁性片)であるから、磁石部材20の永久磁石
33a、33bとの間には吸引力が生じている。また、
運転中は、上記弁体4の上記切換通路26内は上記ケー
ス1内と比較して低圧であるから、上記弁体4は、この
圧力差と上記波ワッシャ35との付勢力とによって、上
記弁ベース14の下面に押し付けられるととなり、容易
には、回転できないようになっている。
【0099】したがって、この暖房運転中は、上記電磁
石22に対する給電を行わなくとも、図9(a)、
(b)に示す上記切換状態を維持できることとなる。一
方、この暖房運転を停止させる場合には、上記電動機7
を停止させる。このことで、上記ケース1内の圧力が低
下するから、上記弁体4と弁ベース14との密着状態は
解消される。
【0100】また、上記波ワッシャ35に弁体4の重さ
が加わるから、この弁体4の自重により、上記波ワッシ
ャ35が若干圧縮され、この弁体4と弁ベース18との
間に微小の隙間が生じる。このことにより上記第1、第
2の接続ポート11、13および低圧ガス用ポート12
とが互いに連通し、冷凍サイクル配管内の圧力がバラン
ス(ガスバランス)することになる。
【0101】このように、ガスバランスが迅速に行われ
るので、上記流体圧縮機を再起動する場合や次に説明す
る冷房運転への切り換えを行うための待ち時間を短縮す
ることができる。
【0102】次に冷房運転時の制御および動作について
説明する。冷房運転への切換も、暖房運転への切換と同
様に上記圧縮機を停止させた状態で行う。
【0103】この冷房運転へ切り換えは、上記電磁石2
2に印加する電圧を図10(c)の波形図に示すように
制御する。このことで、図9(a)、(b)に示す暖房
運転の場合とは逆に、図10中上側に位置する上記鉄心
40の一端部40aがN極に磁化され、下側に位置する
他端部40bがS極に磁化される。
【0104】このことで、上記磁石部材20の永久磁石
33のS極部33bが上記鉄心40の一端部40aに吸
引され、N極部33aが他端部40bに吸引され、この
ことによって上記磁石部材20は図9に示す状態から反
時計回りに回動する。
【0105】上記弁体4は、この磁石部材20と相対回
転不能に保持されているので、この弁体4は上記磁石部
材20と共に回動する。なお、このとき、まだ上記電動
機7は運転されていないので上記ケース1内には高圧ガ
スが満たされていない。したがって上記弁体4と上記弁
ベース14は密着しておらず過大な吸着力が発生して
い。したがって、上記電磁石22から上記磁石部材20
(永久磁石33)に与えられる低トルクであっても、上
記弁体4は上記磁石部材20と一緒に容易に回動駆動さ
れることとなる。
【0106】そして、上記弁ベース14と上記電磁石2
2とを連結するシャフト21が、上記磁石部材20に設
けられたスリット34の周方向他端に当接したならば、
図10(a)に示すように、上記磁石部材20および弁
体4は回動を停止する。
【0107】このことで、暖房時とは逆に、上記第2の
接続ポート13と低圧ガス用ポート12とが上記弁体4
の切換通路26によって互いに連通する。そして、上記
第1の接続ポート11は、この弁ベース14の下面から
ケース1内に開放する。
【0108】この状態で上記電動機7の運転を開始する
と、上記圧縮機構6が作動することによって上記ケース
1内に高圧ガスが満たされ、この高圧ガスと上記切換通
路26内の低圧ガスとの圧力差によって上記弁体4は上
記弁ベース14の下面に密着させられる。
【0109】そして、このケース1内の高圧ガスは、こ
のケース1内に開放する上記第1の接続ポート11を通
ってケース1外へ流出し、図2に示すように、室外側熱
交換器18、減圧装置62、室内側熱交換器19へと順
次状態変化を行いながら流通し、室内の冷房を行う。
【0110】そして、上記室内側熱交換器19を通過し
て低圧となったガス(低圧ガス)は、この切換弁3の上
記第2の接続ポート13に流入し、上記切換流路26を
通って上記低圧ガス用ポート12に導かれる。この低圧
ガス用ポート12を通過した低圧ガスは、上記吸込管1
6を通って上記ケース1内に設けられた圧縮機構6へと
導入される。
【0111】なお、この冷房運転中においては、図10
(d)に示すように、暖房運転中と同様に、上記電磁石
22に対する印加電圧は0に制御される。しかし、この
ような状態であっても、暖房時と同様に、上記鉄心40
と永久磁石33との間には吸引力が働いており、また、
ケース1内と上記切換流路26内との差圧および波ワッ
シャ35とによって上記第1の弁体4は弁ベース18に
対して密着している。したがって、図10(a)、
(b)の切換状態を維持できるようになっている。
【0112】以上説明した構成によれば、以下に説明す
る効果がある。第1に、空気調和機の配管構造を簡略化
することができる効果がある。すなわち、上記暖房運転
時あるいは冷房運転時に、上記弁ベース14の下面に開
口する第1あるいは2の接続用ポート11、13が上記
ケース1内に直接開放することとなるから、高圧ガス用
配管が不要になる。また、このことに伴い従来高圧ガス
用配管に必要だった防振措置が不要になる。
【0113】さらに、上記切換弁3は、従来例の往復式
の摺動弁を用いるものではないから、作動用の電磁弁が
不要となり、これに伴って従来の切換弁と電磁弁との接
続に必要だった毛細管(小径の銅製管)が不要になる。
【0114】したがって、空気調和機の配管を簡略する
ことができる。また、配管を少なくすることができるこ
とから、切換弁3を内蔵した流体空気調和機の製造が容
易になる。
【0115】また、この流体圧縮機では、上記毛細管を
必要としないから、この毛細管の変形による故障を考慮
する必要がなく、信頼性の高い流体圧縮機を得ることが
できる効果もある。
【0116】第2に、流体圧縮機を小形化することがで
きる効果がある。すなわち、この圧縮機のケース1内に
内蔵された切換弁3は、従来例の直動式の四方切換弁と
異なり弁体4を回転させることで流路を切り換えるタイ
プのものであり、また、作動用の電磁弁を有しないか
ら、その全長を小さくすることができる。
【0117】また、上記圧縮機の停止時は、上記弁体4
がその自重によって若干下降するから、上記弁ベース1
4との密着状態が解消され、この弁体4を低トルクで回
動駆動することができる。
【0118】この点、従来例においては、上記摺動弁は
常に弁座に密着しており、大きな駆動トルクを必要とし
ていため、大きな駆動トルクを発生させるために上記電
磁弁をある程度大型化せざるを得なかった。
【0119】この発明においては、上述したように、上
記弁体4を低トルクで駆動することができるので、その
分、上記弁体4の駆動部すなわち上記電磁石22および
磁石部材20の外径を小型化することができる。
【0120】そして、この切換弁3では、弁体4を磁石
部材20に一体化し、この磁石部材20(アウタロー
タ)を上記弁体4の下側に位置させると共に、この磁石
部材20内に上記電磁石22を収納するようにした。
【0121】このことで、上記弁体4の駆動手段を上記
弁ベース14の外径内に収めることができから、この切
換弁3をより小形化することが可能となる。これらのこ
とにより、上記ケース1を大型化することなく、上記切
換弁3を上記圧縮機のケース1内に組み込むことができ
から、近年の圧縮機の小形化の傾向にも十分対応するこ
とができる効果がある。
【0122】また、このことによって、ケース1の蓋部
1aと弁ベース14の接続部の全長を短くすることがで
きるため、溶接箇所も小さくなり、ガスリークに対する
信頼性や、溶接作業の作業性も向上する。
【0123】第3に、停止時のガスバランスが容易にか
つ迅速に行える効果がある。すなわち、従来の往復式の
摺動弁を有する四方切換弁の場合には、この摺動弁と弁
座との間からのガス漏れ(ガスリーク)が生じるのを防
止するために、上記摺動弁を常に弁座に対して密着させ
る必要があった。
【0124】このため、この流体圧縮機を停止させた場
合でも、この切換弁の部分でガスバランスを行うことが
できず、圧縮機構もしくは減圧装置の部分でガスバラン
スが成されるまで長時間待つ必要があった。
【0125】しかし、この発明の場合には、圧縮機停止
時に、上記弁体4が自重により若干下がり、上記弁ベー
ス14との隙間を拡大する。したがって、上記弁ベース
14に設けられた全てのポート11〜13が上記弁体4
の上面との間に生じた微小な隙間を介して連通するか
ら、ガスバランスを迅速に行うことができる。
【0126】このことにより、停止後の再起動や、冷房
と暖房の切換を迅速に行えると共に、冷媒の注入等もガ
スバランスのために長時間待つことなく迅速に行える効
果がある。
【0127】第4に、運転中に、上記磁石部材20の傾
きが上記弁体4に伝達されることを有効に防止でき、ガ
ス漏れの恐れが少なく信頼性の高い運転を行える効果が
ある。
【0128】すなわち、上記弁体4は、この弁体4に取
着された磁石部材20を、この磁石部材20内に設けら
れた電磁石22との間の吸引、反発力で駆動することで
作動するようになっている。したがって、上記電磁石2
2との間の吸引、反発力により、上記磁石部材20が傾
くと、この弁体4が磁石部材20と一緒に傾いて上記弁
ベース14との間に隙間が生じさせ、この隙間からガス
漏れ生じさせる恐れがある。
【0129】しかし、上記弁体4は、磁石部材20と回
転方向には一体的に組み合わされているが軸方向には若
干量移動可能に組み合わされており、かつ、両者の間に
は、弾性体としての波ワッシャ35が挿入されている。
【0130】また、運転時には、上記ケース1内の圧力
により、上記弁体4は、上記弁ベース14に対して押し
付けられ密着している。したがって、上記磁石部材20
が傾いた場合でも、上記弁体4は上記弁ベース14に押
し付けられたままで傾くことは少ない。このことによ
り、上記弁体4が上記弁ベース14の下面から離れてガ
ス漏れが生じるということは少なく、信頼性の高い運転
を行える効果がある。
【0131】第5に、上記弁ベース14に設けられた3
つのポート11〜13はケース1の中心寄りに配置され
かつ、上記弁ベース14の中心から偏心した軸線Lの回
りに設けられている。このことで、ケース1外に吐出さ
れる潤滑油の量をできるだけ少なくすることができ、か
つ、上記弁体4の回動角度を小さくすることができる。
【0132】すなわち、ケース1内には、このケース1
内に設けられた各機構を潤滑するための潤滑油が飛散し
ている。上記切換弁4をケース1内に設ける場合には、
この潤滑油がケース1外にできるだけ吐出されないよう
に、上記切換弁3の配設位置を工夫する必要がある。具
体的には、上記電動機7の駆動シャフト10の上端に固
定された油遮蔽板の直上部、すなわちケース1の中心部
では上記潤滑油の飛散量が少ないから、この位置に吐出
側ポートを設けることが有効である。
【0133】この発明では、上記3つのポート11〜1
3を上記ケース1の中心から離れる方向に偏心した軸線
Lの回りに設けることで、この軸線Lがケース1の中心
側にある場合と比較して上記3つのポート11〜13間
の離間角度、すなわち上記弁体4の回動角度を55°と
90°以下に小さくすることができるようにした。
【0134】このことで、上記3つのポート11〜13
をできるかぎり上記ケース1の中心寄りに配置すること
ができ、潤滑油の吐出量を少なくすることができる。ま
た、上記3つのポート11〜13間の離間角度を小さく
することで、上記弁体4の回動角度を小さくすることが
できる。また、ポート11〜13間の距離を小さくして
上記弁体4の切換流路26の長さも短縮することができ
る。このことにより、この切換弁4をよりコンパクトに
構成することができる。
【0135】第6に、切換弁3を制御するための電力を
少なくすることができる効果がある。すなわち、前述し
たように、弁体4の駆動時以外には、上記電磁石22に
給電を行わなくとも図9および図10に示す切換位置を
維持することができる。
【0136】したがって、スプリングと電磁石とにより
摺動弁の位置を維持していた従来例と異なり、運転中
は、上記電磁石22に電圧を印加する必要がないから、
消費電力を少なくすることができる。
【0137】第7に、この発明では、上記切換弁および
この切換弁に対する給電を行う第2の密封端子50を、
ケース1と別体に設けられた蓋体1aに取着し、この蓋
体1aをケース1に取着することで、切換弁内蔵形の流
体圧縮機を構成するようにした。
【0138】このことにより、切換弁3を組み立て、必
要な配線を行った後、上記蓋体1aをケース1に取着す
るのみで、切換弁内蔵形圧縮機の組み立てを終了するこ
とができる。このことにより、上記配線の引き回しを含
め、この流体圧縮機の製造が容易に行える効果がある。
【0139】また、上記切換弁3の修理時には、上記蓋
体1aをケース1から取り外すのみで、必要な電気部品
も一体的に取り外すことができ作業性が良いという効果
がある。
【0140】さらに、切換弁内蔵形の圧縮機と、内蔵形
でない圧縮機との間で、上記蓋体1a以外の部品(電動
機7および圧縮機構6を含む)を共通化することがきる
効果もある。
【0141】第8に、上記切換弁3は、上記弁ベース1
4の材質として、炭素鋼、ステンレス鋼、非鉄金属を採
用し、弁体4の材質としてPPSなどの樹脂材、または
磁器(セラミックス)を採用するようにした。
【0142】このように材料を選定することで、上記弁
体4と弁ベース14との間の耐摩耗性を向上させること
が可能になる。また、上記弁体4と弁ベース14とが、
上記磁石部材20からの磁力により互いに吸着してしま
うということが防止できるので、上記弁体4の駆動を容
易かつ確実に行える効果がある。
【0143】第9に、この切換弁3は、組み立てが容易
であるから、まず上記弁ベース14を上記ケース1の蓋
体1aに溶接した後に、各部品を組み付けていくことが
できる。
【0144】このことで、組み立て完成品を蓋体1aに
溶接する場合に比べて溶接が容易に行えるので、上記弁
ベース14と蓋体1a間の溶接に対する信頼性を向上さ
せることが可能である。
【0145】第10に、上記弁ベース14、および第
1、第2の密封端子49、50を、図2に示すように、
上記ケース1の中心1の回りに分散させて配置するよう
にした。このことで、このケース1の蓋体1aの耐圧強
度を向上させることが可能になる。
【0146】すなわち、上記ケース1は圧力容器である
から、耐圧上、その蓋体1aの端面は湾曲していること
好ましい。しかし、上記切換弁3および第1、第2の密
封端子49、50を取り付ける部位は、ガスリークを防
止する観点から平坦である必要があり、この部位の耐圧
強度が低下する恐れがある。
【0147】しかし、この発明のように、上記3つの部
品を上記蓋体1aの端面に分散させて固定することで、
この蓋体の強度を均一化することができ、かつ、この部
品自体が、蓋体1aの補強部材として機能するので、こ
の蓋体1aの耐圧強度を補強することができる。
【0148】したがって、ケース1の耐圧強度を維持す
ることができ、信頼性の高い運転を行える効果がある。
第11に、冷媒としてフロン代替冷媒であるHFC系冷
媒を用いた場合に発生する騒音を低減することができる
効果がある。
【0149】すなわち、上記HFC系冷媒は、音が伝搬
しやすい性質を有するものであるが、この発明では、切
換弁部28を回転式とすることで往復式の場合に生じる
切換衝突音の発生を低減することができる。
【0150】また、その切換弁3をケース1内に内蔵す
るようにしたので、騒音が発生した場合にでも、ケース
1のマフラー効果(容量が大きく、かつ外部と遮蔽され
ている。)によりその音が外部に漏れるのを有効に防止
することができる。したがって、フロン代替冷媒である
HFC系冷媒を用いた場合に特に顕著な効果を奏するも
のである。
【0151】次に、この発明の第2〜第4の実施例につ
いて説明する。なお、上記第1の実施例と同一の構成要
素には同一の符号を付してその説明は省略する。第2の
実施例の流体圧縮機は、図11に示すようなものであ
り、上記切換弁3を蓋体1aの上端面に取着するのでは
なく、蓋体1aの側面に平坦部65を設け、この平坦部
65に上記切換弁3を取着したものである。
【0152】このような構成によっても、上記第1の実
施例と同様の効果を得ることができる。また、この第2
の実施例によれば、上記弁ベース14からの配管を圧縮
機から上方に取り出すのではなく、側方に取り出すよう
にしているので、この圧縮機の低背化を図ることができ
る。
【0153】第3の実施例の流体圧縮機は、図12に示
すように、上記第1、第2の実施例とは異なり、電動機
7の駆動シャフト10を水平に配設してなるいわゆる横
形の流体圧縮機である。
【0154】また、この圧縮機のケース1は、両端をそ
れぞれ第1、第2の蓋体1a、1bによって閉塞されて
なる構造をなし、図中左側に位置する第1の蓋体1aに
上記切換弁3が、右側に位置する第2の蓋体1bに密封
端子49、50がそれぞれ固着されている。
【0155】さらに、上記第1の蓋体1aに取着された
切換弁3は、上記駆動シャフト10よりも高い位置に設
けられている。これにより、上記切換弁3をこのケース
1の下部に溜まっている潤滑油から離間させることがで
き、誤って潤滑油がこの切換弁3を通ってケース1外へ
吐出されることを有効に防止できる。
【0156】このような第3の実施例の構成によって
も、第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。
また、この実施例においても、上記切換弁3および密封
端子49、50の設けられる部位は、第1、第2の蓋体
1a、1bによってケース1の本体と別体となってい
る。これにより、上記圧縮機構6および電動機7の設け
られた部位については、切換弁内蔵形ではない圧縮機と
部品の共通化を図ることができる効果がある。
【0157】第4の実施例は、図13に示すようなもの
であり、上記第3の実施例と同様の横形の流体圧縮機に
おいて、図中右側に位置する第2の蓋体1bに上記切換
弁3と密封端子49、50を固定するようにしたもので
ある。
【0158】このような構成であっても、上記第1の実
施例および第3の実施例と略同様の効果を得ることがで
きる。次に、第5の実施例について説明する。
【0159】上記第1〜第4の実施例の流体圧縮機は、
ケース1内に高圧ガスが満たされるタイプのものであっ
たが、この第5の実施例の流体圧縮機は、ケース1内に
低圧ガスが満たされるタイプの流体圧縮機である。
【0160】すなわち、図14において、電動機7´に
接続された圧縮機6´は、ケース1内に満たされる低圧
ガスを吸い込んで圧縮し、降圧ガスをケース外に吐出す
るものである。吐出された高圧ガスは図に66で示す吐
出管を通って上方に延出され上記ケース1の蓋体1aに
取着された切換弁の3つのポート11〜13のうち中央
に位置するポート12に流入する。
【0161】すなわち、このポート12は、上記第1〜
第4の実施例では低圧ガス用ポートであったが、この実
施例では高圧ガス導入用ポートとなる。そして、この高
圧ガス導入用ポート12に流入した高圧ガスは、例えば
暖房時には、上記弁体4に設けられた切換流路26が第
2の接続用ポート13に切り換えられることで、室内熱
交換器19に導入され、冷凍回路を循環して低圧となっ
た後、上記第1の接続用ポート11から上記ケース1内
に戻されるようになっている。
【0162】この第5の実施例は、吐出ガスがあまり高
圧とならない場合に適用することができる。そして、こ
の第5の実施例においては、上記第1〜第4の実施例の
場合とは、上記ケース1内と弁体4の切換流路26の圧
力関係が逆になることから、上記弁体4と磁石部材20
との間に介装される波ワッシャ35の復元力を大きくす
る必要がある。
【0163】このような第5の実施例においても、上記
第1の実施例と略同様の効果を得ることができる。な
お、この発明は、上記第1〜第5の実施例に限定される
ものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形
可能である。
【0164】例えば、上記第1〜第4の実施例では、上
記圧縮機構6は、シリンダ8内でローラ状のピストン9
を偏心回転させるロータリ式のものであったが、これに
限定されるものではない。例えば、旋回スクロール翼と
非旋回スクロール翼とを組み合わせて圧縮空間を形成
し、上記旋回スクロールを非旋回スクロールに対して旋
回させることで上記圧縮空間内の流体を圧縮するスクロ
ール形圧縮機構であっても良い。要は、ケース1内が圧
縮後の高圧ガスで満たされるタイプのものであれば良
い。
【0165】さらに、上記一実施例では、ケース1内に
圧縮機構6のみならず電動機7をも設けていたが、圧縮
機構6と上記切換弁3のみがケース1内に収められ、上
記電動機はケース1外に設けられているものであっても
良い。
【0166】また、上記第1〜第4の実施例では、上記
切換弁3は、圧縮機のケース1内に設けられていたが、
これに限定されるものではなく、高圧ガスが満たされる
他のケース内に設けられていても良い。さらに、上記第
1、第2の実施例では、上記圧縮機構6の上側に上記電
動機7が設けられていたが、逆に、圧縮機構6を電動機
7の上側に配置しても良い。
【0167】
【発明の効果】以上述べたような構成によれば、回転形
切換弁を圧縮機のケース内に収納することにより空気調
和機の配管構造を簡略化することができ、切換弁を内蔵
した圧縮機の小形化を図ることができる。
【0168】また、蓋体に切換弁およびこの切換弁に給
電を行うための給電端子を集約することで、圧縮機の組
み立てが簡略化できる。さらに、この発明では、回転弁
体の駆動手段として、弁体に固定したアウタロータをこ
のアウタロータ内に設けられた電磁石で駆動するように
したので、切換弁全体の構成をコンパクト化することが
できる。
【0169】また、ケース内が高圧となるタイプの圧縮
機においては、停止時に弁体と弁ベースとの間に隙間を
生じさせることができ、これにより、圧力バランスを迅
速に図ることができる。
【0170】さらに、上記3つのポートを弁ベースの中
心から偏心させた軸線まわりに配置したことで、ポート
間の距離を狭くし、弁体の回動角度を小さくすることが
できる。これによりこの切換弁をさらに小形化すること
ができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す縦断面図。
【図2】同じく、上面図。
【図3】同じく、切換弁を示す平面図、正面図、側面
図、横断面図および縦断面図。
【図4】同じく、切換弁の弁ベースを示す平面図、側面
図および下面図。
【図5】同じく、弁体を示す平面図、側面図および下面
図。
【図6】同じく、磁石部材(アウタロータ)を示す平面
図、側面図および下面図。
【図7】同じく、電磁石を示す平面図、側面図およ下面
図。
【図8】同じく、切換弁を分解して示す縦断面図。
【図9】同じく、暖房運転時の切換弁の切換動作を示す
動作図および波形図。
【図10】同じく、冷房運転時の切換弁の切換動作を示
す動作図および波形図。
【図11】第2の実施例を示す流体圧縮機の縦断面図。
【図12】第3の実施例を示す流体圧縮機の縦断面図。
【図13】第4の実施例を示す流体圧縮機の縦断面図。
【図14】第5の実施例を示す流体圧縮機の縦断面図。
【符号の説明】
1…ケース、1a…蓋体、2…圧縮部、3…切換弁、4
…弁体、5…第2の弁体、11…第1の接続ポート、1
2…低圧ガス用ポート、13…第2の接続ポート、14
…弁ベース、18…室外熱交換器、19…室内熱交換
器、20…磁石部材(アウタロータ)、22…電磁石、
26…切換通路(連通路)、33…永久磁石、35…波
ワッシャ(弾性体)、55…制御部、56…制御回路、
L…弁体の回動中心軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 一彦 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東 芝富士工場内 (72)発明者 原口 幸夫 静岡県富士市蓼原336番地 株式会社東 芝富士工場内 (56)参考文献 特開 昭61−272478(JP,A) 実開 昭60−124595(JP,U) 特公 平3−553(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 39/12 101 F04B 39/10 F04C 29/00 F25B 31/02 F25B 41/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体とこの本体を気密に閉塞する蓋体と
    からなるケ−スと、 上記ケ−スの本体内に設けられた圧縮手段と、 上記ケ−スの蓋体に固定され、上記ケ−スの内部で回動
    する弁体を具備し、この弁体を回動させることで、動作
    流体の流路を切り換える四方切換弁と を有し、 上記切換弁は、 上記蓋体に固定されこのケ−スの内体面に開口する3つ
    のポ−トを具備する弁ベ−スと、 上記ケ−ス内に設けられ、弁ベ−スに対向して回動自在
    に設けられると共に、所定角度回動することで、上記3
    つのポ−トのうち、隣り合う2つのポ−トを互いに連通
    させる連通路を有する弁体と、 上記弁体を回動駆動する駆動手段と を有し、 上記駆動手段は、 上記弁体に固定され、永久磁石を有するアウタロ−タ
    と、 上記弁ベ−スに固定され、上記アウタロ−タ内に配設さ
    れる電磁石と、 この電磁石に給電することで、上記電磁石に磁力を発生
    させ、その磁極を切り換えることで上記アウタロ−タを
    回転させる給電手段と を有することを特徴とする流体圧
    縮機。
  2. 【請求項2】 流体圧縮機と、室内熱交換器、膨脹弁お
    よび室外熱交換器を接続してなる空気調和機において、 上記流体圧縮機は、 本体とこの本体を気密に閉塞する蓋体とからなるケ−ス
    と、 上記ケ−スの本体内に設けられた圧縮手段と、 上記ケ−スの蓋体に固定され、上記ケ−スの内部で回動
    する弁体を具備し、 この弁体を回動させることで、動作流体の流路を切り換
    える四方切換弁と を有し、 上記切換弁は、 上記蓋体に固定されこのケ−スの内体面に開口する3つ
    のポ−トを具備する弁ベ−スと、 上記ケ−ス内に設けられ、弁ベ−スに対向して回動自在
    に設けられると共に、所定角度回動することで、上記3
    つのポ−トのうち、隣り合う2つのポ−トを互いに連通
    させる連通路を有する弁体と、 上記弁体を回動駆動する駆動手段と を有し、 上記3つのポ−トのうち、両端に位置するポ−トは、そ
    れぞれ上記室内熱交換器あるいは室外熱交換器に接続さ
    れ、中央に位置するポ−トは圧縮機内の圧縮機構の低圧
    冷媒吸込み側に接続されており、 上記圧縮機のケ−ス内は上記圧縮機構から吐出された高
    圧冷媒によって満たされる ことを特徴とする空気調和
    機。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の空気調和機において、上
    記冷媒は、HFC系冷媒であることを特徴とする空気調
    和機。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の流体圧縮機において、上
    記弁体の回動中心軸は、上記弁ベ−スの中心から偏心し
    て設けられていることを特徴とする流体圧縮機。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の流体圧縮機において、 上記アウタロ−タに設けられる永久磁石は、プラスチッ
    クまたはフェライト系の磁性体からなることを特徴とす
    る流体圧縮機。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の流体圧縮機において、 上記永久磁石は、回転方向に2以上に分割され、N極部
    とS極部とが回転方向に交互に配設されていることを特
    徴とする流体圧縮機
  7. 【請求項7】 請求項1記載の流体圧縮機において、 上記弁体とアウタロ−タとを回転方向に係合させかつ軸
    方向には微少量移動自在としたことを特徴とする流体圧
    縮機。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の流体圧縮機において、 上記弁体と上記アウタロ−タとの間に介装され、上記弁
    体を上記弁ベ−ス側に付勢する弾性体を有することを特
    徴とする流体圧縮機。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の流体圧縮機において、 上記弾性体は、上記圧縮機構が停止した際に、上記弁体
    が、上記弁ベ−スから微小量離間することを許容する程
    度の付勢力を有するものであることを特徴とする流体圧
    縮機。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の流体圧縮機において、 上記弁体の回動角度は、90°より小さくしたことを特
    徴とする流体圧縮機。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の流体圧縮機において、 上記弁体は磁器あるいは樹脂からなり、上記弁ベ−スは
    炭素鋼、ステンレス鋼、または非鉄金属からなることを
    特徴とする流体圧縮機。
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