JP3222808U - すき間収納具 - Google Patents

すき間収納具 Download PDF

Info

Publication number
JP3222808U
JP3222808U JP2019001982U JP2019001982U JP3222808U JP 3222808 U JP3222808 U JP 3222808U JP 2019001982 U JP2019001982 U JP 2019001982U JP 2019001982 U JP2019001982 U JP 2019001982U JP 3222808 U JP3222808 U JP 3222808U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gap
upper edge
wall portion
height
straight lines
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019001982U
Other languages
English (en)
Inventor
弥生 安間
弥生 安間
Original Assignee
弥生 安間
弥生 安間
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 弥生 安間, 弥生 安間 filed Critical 弥生 安間
Priority to JP2019001982U priority Critical patent/JP3222808U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3222808U publication Critical patent/JP3222808U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cartons (AREA)

Abstract

【課題】すき間へ容易に設置できるとともに精度良く高さ調整が可能なために、少なくとも家具の転倒を遅らせることができ、しかも安価に材料を入手可能なすき間収納具を提供する。【解決手段】すき間に収容されるすき間収納具1であって、上縁3aに開口部6が開口する壁部3と、底部4を有する本体2と、上縁3aを覆うように被着される被着部5を備え、壁部3は、上縁3aが壁部の高さの方向に対して直交しているとともに、壁部3の外周面3c〜3fに複数の直線7が所望の間隔を空けて上縁3aに対して平行に設けられ、複数の直線7は、壁部3の高さをすき間の高さと一致させる高さ調整が必要な場合に、壁部3をその長手方向Yに沿って短縮する際の目安となる補助線である。【選択図】図1

Description

本考案は、家具の天面と天井のすき間や、家具内のすき間に設置されるすき間収納具に係り、特に、高さを自在に調整可能なすき間収納具に関する。
従来、壁に沿って設置されるタンスや本棚等の家具では、その天面と天井との間にすき間が設けられていることが通常であった。しかし、地震発生時には、このすき間があることによって家具が動き出し、転倒してしまうことがある。そのため、例えば、伸縮可能な棒体を、その両端面を家具の天面と天井にそれぞれ圧接して設置することで家具を動かないように固定する方法が一般に行われている。
しかし、このような棒体は、縦方向の強度は強いものの、両端面の面積が狭く家具の天面と天井に点接触している。そのため、棒体は、縦揺れにはある程度の家具転倒防止効果を有するが、横揺れでは両端面が家具の天面と天井から外れ易いという課題があった。また、天井板の強度が低い場合には、棒体が天井を突き破るおそれがあるという課題もあった。さらに、棒体を伸縮させる際に、天井付近でネジ留め作業や棒体自体を回動させる作業が必要であり、設置作業が容易でないといった課題もあった。
そこで、近年、家具の天面と天井に対して点接触よりも広く接触することで、横揺れ時にも外れ難く、かつ天井を突き破ることがなく、さらに容易に設置することができる家具転倒防止のための技術が開発されており、それに関して既に発明及び考案が開示されている。
特許文献1には「家具転倒防止器具」という名称で、ダンボール箱を使用した家具転倒防止器具に関する発明が開示されている。
以下、特許文献1に開示された発明について説明する。特許文献1に開示された発明は、下箱と上箱からなる一組のダンボール箱の上箱の裏面に、ダンボール箱の高さ調整用の部材を取り付けたことを特徴とする。
このような特徴を有する発明においては、上箱の裏面の端にダンボール紙を必要な枚数だけ重ねて貼り付けることにより、ダンボール箱の上面の高さが調整される。また、ダンボール箱の持つ弾性を利用することで、ダンボール箱が家具と天井の間に隙間なく挟み込まれる。
したがって、特許文献1に開示された発明によれば、ダンボール箱の上面と下面を、それぞれ天井面と家具の天板に面的に密着することができるので、横揺れ時にも外れ難く、かつ天井を突き破ることがなく、家具の転倒を防止できる。さらに、ダンボール箱を家具と天井の間に嵌め込むだけで設置できるため、取り扱いも容易である。
次に、特許文献2には「家具転倒防止機能付き収納箱」という名称で、伸縮する棒体を箱体内に配置した家具転倒防止機能付き収納箱に関する考案が開示されている。
以下、特許文献2に開示された考案について説明する。特許文献2に開示された考案は、下箱と、中箱と、上箱と、複数の伸縮棒を備え、下箱は上面が開放されたダンボール箱であり、中箱は下面が開放され、かつその高さが下箱の高さよりも低く設定されるダンボール箱であり、上箱は下面が開放されたダンボール箱であり、複数の伸縮棒は中箱と上箱の間、または下箱と上箱の間に立てて配置されることを特徴とする。
このような特徴を有する考案においては、複数の伸縮棒は、中箱と上箱の間、または中箱を取り出して下箱と上箱の間に配置されるので、伸縮棒の伸縮可能範囲を超えて上箱上面の高さ調節を行うことが可能となる。
また、複数の伸縮棒が、中箱と上箱の四隅同士、または下箱と上箱の四隅同士を連結するように配置される場合、下箱の下面全体と、上箱の上面全体がそれぞれ家具と天井に接触する。すなわち、下箱の下面と、上箱の上面がいずれも面接触した状態になる。したがって、家具転倒防止機能付き収納箱によれば、横揺れ時にも外れ難く、かつ天井を突き破ることがないため、家具の転倒を防止できる。
特開2007−82976号公報 実用新案登録第3171409号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、上箱を下箱に被せたときのダンボール箱の高さが、家具と天井の間隔よりも小さい場合、高さ調整用の部材は有効性を発揮し得る。
これに対し、上記のダンボール箱の高さが家具と天井の間隔よりも大きい場合、高さ調整用の部材は不要である一方、少なくとも下箱の高さを減少させることが必要である。この場合、例えば下箱の上縁をハサミ等でカットすると良いが、不慣れなために上縁の高さが不揃いになってしまうおそれがある。すると、上箱の上面が傾斜し、これにより上面に局所的な圧力が加わって上箱や下箱がつぶれてしまう可能性がある。したがって、家具転倒防止器具を設置しても、家具の転倒を防止できないのはもちろんのこと、その転倒を遅らせることさえも困難となる。
次に、特許文献2に開示された考案においては、伸縮棒が各箱の四隅同士を連結するように配置される場合、それぞれの長さ調整を天井付近で行うという煩雑さがある。よって、設置作業が容易でないという課題を十分に解決できたとは言えない可能性がある。また、複数の伸縮棒を購入することが必要であり、多くの家具転倒防止機能付き収納箱を設置したい場合には、費用が嵩んでしまう。
本考案は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、高さ調整作業を天井付近で行わなくて済むことですき間へ容易に設置できるとともに精度良く高さ調整が可能なために、少なくとも家具の転倒を確実に遅らせることができ、しかも安価に材料を入手可能なすき間収納具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の考案は、すき間に収容されるすき間収納具であって、上縁に開口部が開口する壁部を少なくとも有する本体と、上縁を覆うように被着される被着部を備え、壁部は、上縁が壁部の高さの方向に対して直交しているとともに、壁部の外周面に複数の直線が所望の間隔を空けて上縁に対して平行に設けられ、複数の直線は、壁部の高さをすき間の高さと一致させる高さ調整が必要な場合に、壁部をその長手方向に沿って短縮する際の目安となる補助線であることを特徴とする。
このような構成の考案においては、すき間として、例えば、家具の天面と天井の間の空間や、ラックの棚と棚の間の空間を想定している。ここで、家具の天面と天井、ラックの棚は、通常水平に配置されているから、本願においてもそのように想定する。また、本体として、例えば、壁部と底部からなる箱体や、壁部のみからなる筒体が使用される。さらに、被着部としては、壁部の上縁を覆うことができるように、例えば、平板状の部材が二つ折りにされたものが使用される。なお、本体の材質として、例えば、厚紙、ダンボール、木板、プラスチックが考えられ、特に限定されない。被着部の材質もこれと同様である。
そして、壁部の外周面に設けられる直線は、例えば、実線のほか、点線、破線で構成されても良く、また様々な太さや色を有するものが用いられても良い。あるいは、細かい周期で繰り返される波線ではあるが、大まかには壁部の横方向に沿って走行している線も直線に含まれる。
また、複数の直線の所望の間隔とは、特定の間隔に限定されるものではなく、例えば、1cmや0.5cm、あるいは2cm等の均等間隔であるほか、異なる値の間隔が混合されていても良い。
さらに、複数の直線は、壁部の上縁から下縁に亘って壁部の外周面の全体に設けられるほか、壁部の上縁寄りの一部や、壁部の高さの中央部分寄りの一部のみに設けられても良く、特に限定されない。
上記構成の考案においては、壁部の高さがすき間の高さとほぼ等しい場合、これらの高さを一致させる高さ調整が不要である。この「高さ調整」とは、壁部を所望の高さとするために、壁部を切断したり、折り曲げたりすることによって、壁部をその長手方向に沿って短縮する調整をいう。
また、「一致」とは、厳密に壁部の高さがすき間の高さと等しい場合に限定されない。具体的には、壁部の上縁に被着部が被着された状態のすき間収納具が、任意の高さのすき間をその上下方向に埋めるように設置可能であれば、壁部の高さとすき間の高さがわずかに異なっていても良い。すなわち、壁部の高さとは、被着部の厚み分の誤差を含む概念である。
一方、壁部の高さがすき間の高さよりも大きい場合、これらの高さを一致させる高さ調整が必要である。そこで、例えば、複数の直線のうちから選択した一の直線に沿って壁部を切断等すると、短縮後の上縁を短縮前の上縁に対して平行させることができる。
その後、短縮後の上縁に被着部を被着して、例えば家具の天面と天井のすき間に挿入すると、壁部の下縁全体と被着部の上端全体がそれぞれ家具の天面と天井に接触することになる。
次に、第2の考案は、第1の考案において、本体は、上縁に対して平行に設けられる底部を備え、この底部は、その外面に、滑り止めが設けられることを特徴とする。
このような構成の考案においては、第1の考案の作用に加えて、本体の底部の外面に滑り止めが設けられることで、本体の横滑りが強く防止される。滑り止めとしては、例えば、底面に貼着されるゴムシート等、底面と家具の天面との摩擦力を増大させるものであれば良い。
続いて、第3の考案は、第1又は第2の考案において、複数の直線は、上縁から壁部の下縁にかけて、互いに均等な間隔を空けて配置されることを特徴とする。
このような構成の考案においては、第1又は第2の考案の作用に加えて、複数の直線が上縁から壁部の下縁にかけて配置されるから、精度良く高さ調整の可能な範囲が壁部の高さの全体に亘ることになる。
また、複数の直線は、互いに均等な間隔を空けて配置されることで、例えば上縁からの直線の本数を数えることにより、壁部を短縮させるべき幅、すなわち、壁部の高さと、すき間の高さとの差が正確に壁部の外周面上に反映される。
さらに、第4の考案は、第1乃至第3のいずれかの考案において、本体及び被着部は、それぞれダンボール製であることを特徴とする。
このような構成の考案においては、第1乃至第3のいずれかに記載の考案の作用に加えて、本体及び被着部は、それぞれダンボール製であるので、軽量であるとともに、ある程度の強度が発揮される。
そして、第5の考案は、第1乃至第4のいずれかの考案において、壁部の外周面は、所望のデザインが施され、複数の直線は、デザインの少なくとも一部を構成することを特徴とする。
このような構成の考案において、所望のデザインとは、例えば、気に入った図柄、模様、彩色、文字、記号、記入欄等を言い、特定のものに限定されない。具体的には、例えば、壁部の外周面に、美しい図柄や模様が施されている場合が考えられる。
さらに、複数の直線がデザインの少なくとも一部を構成するとは、例えば、壁部の外周面に、格子柄やチェック柄、横方向の縞模様といった、横方向に走行する複数の実線等を含む図柄が施されている場合に、このような複数の実線等を補助線として利用する場合である。また、壁部の外周面に、実線等が明示されてはいないものの、異なる色同士が一定の横幅を有して横方向に走行してなる縞模様が施されている場合には、異なる色同士の境界を複数の直線として見出し、補助線とする場合である。そして、複数の直線がデザインの全部を構成する場合としては、例えば、様々な太さや色を有する複数の直線が組み合わされてチェック柄を構成している場合に、このような複数の直線を補助線とする場合が考えられる。
第1の考案によれば、選択した直線に沿って壁部を切断等することにより、その高さを調整できるため、従来のようなネジ留め作業や棒体自体を回動させる作業をしなくても、任意の高さのすき間にすき間収納具を挿入することができる。
さらに、第1の考案によれば、壁部の上縁に対して平行に設けられる複数の直線を補助線として壁部を切断等すると、短縮後の上縁を短縮前の上縁に対して平行させることができるから、精度良く高さ調整をすることができる。
したがって、第1の考案によれば、壁部の下縁全体と被着部の上端全体がそれぞれ家具の天面と天井に接触することで、天面と天井のすき間が本体と被着部によって埋められるため、地震発生時に家具の傾斜が抑制されて、その転倒を防止、または転倒を遅らせることができる。さらに、上縁の高さが不揃いにならないことにより、壁部の下縁全体と被着部の上端全体がそれぞれ家具の天面と天井に接触するから、被着部の上端も壁部の高さ方向に対して傾斜することがない。これにより、被着部の上端に局所的な圧力が加わっても本体がつぶれてしまう可能性が軽減される。これらの結果、家具の下敷きになる居住者の割合が減少することが期待できる。
第2の考案によれば、第1の考案の効果に加えて、滑り止めが設けられることで、本体の横滑りが強く防止されるため、家具の傾斜をより一層抑制することができる。
第3の考案によれば、第1又は第2の考案の効果に加えて、精度良く高さ調整が可能な範囲が壁部の高さの全体に亘ることになるので、壁部をどの箇所で切断等しても短縮後の上縁を短縮前の上縁に対して平行させることができる。
また、上縁からの直線の本数を数えるといった簡単な手順で、壁部を切断等すべき箇所を正確に把握できるため、使い勝手も良好である。
第4の考案によれば、第1乃至第3のいずれかの考案の効果に加えて、例えば、使用後のダンボール箱にやや手を加えることで本体と被着部を制作できるため、一般家庭で容易に導入することができる。また、第4の考案によれば、ある程度の強度が発揮されるとともに、材料のダンボールを安価に購入できることから、費用対効果が良好である。また、万一すき間収納具が落下した場合でも、木やプラスチックを材料とした場合と比較して、柔軟であるため、居住者が怪我をし難い。
第5の考案によれば、第1乃至第4のいずれかの考案の効果に加えて、壁部の外周面に所望のデザインが施されることで、すき間収納具の見た目が気に入ったものになる。よって、居住者にすき間収納具を設置したことによって居住者が違和感や圧迫感を感じるおそれがある場合には、これらの違和感等を感じさせないようにすることができる。
また、壁部の外周面に、横方向に走行する複数の実線等を含む図柄が施されている場合では、改めて複数の直線を設けなくて良いので、制作の手間が省けることになる。
(a)及び(b)は、それぞれ実施例に係るすき間収納具の外観を示す斜視図及び(a)におけるA−A線矢視断面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ実施例に係るすき間収納具を構成する被着部の展開図及び被着時の斜視図であり、(c)は、すき間収納具をその底部側から見た場合の斜視図である。 (a)及び(b)は、それぞれ実施例に係るすき間収納具の作用を説明するための説明図であって、室内に設置された家具を側面視した場合の模式図である。 実施例に係るすき間収納具の使用状態図である。 (a)乃至(d)は、それぞれ実施例の第1乃至第4の変形例に係るすき間収納具を構成する本体の側面図である。 (a)乃至(d)は、それぞれ実施例の第5乃至第8の変形例に係るすき間収納具を構成する壁部の側面図である。 (a)及び(b)は、それぞれ実施例の第9及び第10の変形例に係るすき間収納具を構成する壁部の側面図である。
本考案の実施の形態に係るすき間収納具について、図1乃至図4を用いて詳細に説明する。図1(a)及び図1(b)は、それぞれ実施例に係るすき間収納具の外観を示す斜視図及び図1(a)におけるA−A線矢視断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、実施例に係るすき間収納具1は、すき間S(図3,4参照)に収容されるすき間収納具であって、高さHの壁部3と、底部4からなる本体2と、被着部5を備える。このうち、壁部3は、その長手方向Yに直交する方向である横方向Xに沿って切断した場合の横断面の外周が長方形をなすとともに、上縁3a及び下縁3bを有する角筒体である。また、底部4は、一対の長辺4a,4bと、一対の短辺4c,4dで囲まれた長方形の平板体であって、壁部3の下縁3bを閉止するように設けられる。さらに、被着部5も、横方向Xに沿って切断した場合に、その横断面が壁部3とほぼ同形状をなす角筒体である。
なお、本体2及び被着部5は、それぞれダンボール製である。詳細には、本体2は、底部と、開閉可能な蓋体を有する一般的な角型ダンボール箱から蓋体を除去せずに、この蓋体を底部に対して直角に起こした状態にして制作されたものである。この場合、壁部3の四隅には上縁3aから一定長さ、例えば10cm長さのスリットSLがそれぞれ存在することになる。そのため、壁部3を上縁3aの側から、後述する一の直線7に沿って切断するとき、このスリットSLを利用すれば簡単に切断できるので便利である。
さらに、被着部5は平板状のダンボール片を材料として制作されたものである。なお、被着部5は、壁部3の四隅のスリットSLがすべて閉じられた状態のとき、上縁3aに被着される。この被着部5については、後に図2(a)及び図2(b)を用いて説明する。
また、壁部3は、その上縁3a及び下縁3bがいずれも高さHの方向に対して直交、すなわち長手方向Yに対して直交しているとともに、上縁3aには開口部6が開口している。さらに、壁部3の外周面3c〜3fには、複数の直線7が、所望の間隔を空けて上縁3a及び下縁3bに対してそれぞれ平行に、すなわち横方向Xに対して平行に設けられる。この複数の直線7は、壁部3の高さHをすき間Sの高さと一致させる高さ調整が必要な場合に、壁部3をその長手方向Yに沿って短縮する際の目安となる補助線である。
具体的には、複数の直線7は、壁部3を形成する外周面3c〜3f全体に直接印刷されることで描出された実線であり、上縁3aから下縁3bにかけて、互いに均等な間隔を空けて配置されている。この間隔は、例えば、1.0cmとされるが、これ以外に0.5cmや2cmとしても良く、特に限定されない。
また、底部4は上縁3a及び下縁3bに対して平行に設けられる。
さらに、図1(b)に示すように、被着部5は、その上端5aの裏側を壁部3の上縁3aに接触させた状態で、この上縁3aを覆うように接着部材を用いることなく被着される。この結果、被着部5によって、壁部3の上縁3aや、壁部3に設けられたスリットSLの周辺がぐらつかないように補強される。このほか、被着部5を壁部3に被着する前に、例えば、両面テープや糊といった接着部材を、予め壁部3の上縁3aへ貼り付け又は塗布することにより、被着部5を被着すると同時に壁部3へ接着することができる。この場合、被着部5が壁部3から外れ難くなるので、被着部5がより安定的に壁部3へ固定され、上縁3aや、スリットSLの周辺を一層強く補強することができる。
そして、壁部3と底部4で囲まれた部分は内部空間3gとなっており、すき間収納具1を実際に使用する際には、この内部空間3gに物を収容することも可能である。このように、内部空間3gに物を収容する場合では、その重さが加わることで、地震の際にすき間収納具1が移動し難くなるので、すき間収納具1の横滑りや浮き上がりを抑制し、その変形の程度を軽減することができる。すなわち、図3を用いて後述するように、家具50の傾斜が抑制されて、その転倒を防止、または転倒を遅らせることができる。
また、内部空間3gに収容された物の上端面が天井54(図3参照)に接触する場合には、すき間収納具1の変形の程度がより軽減されて家具50の転倒を防止又は遅延させることができる。さらに、内部空間3gに収容された物が、その上端面を天井54に押し付ける方向の弾性を発揮する場合には、上記の効果を一層強く奏することになる。
次に、すき間収納具1を構成する被着部について、図2(a)及び図2(b)を用いて説明する。図2(a)及び図2(b)は、それぞれ実施例に係るすき間収納具を構成する被着部の展開図及び被着時の斜視図である。なお、図1で示した構成要素については、図2(a)及び図2(b)においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図2(a)に示すように、すき間収納具1を構成する被着部5は、長辺8a,8bと、短辺8c、8dで囲まれた長方形をなす平板状のダンボール片8を加工したものである。加工方法としては、まず、このダンボール片8の一方の長片8aに、細長いクサビ形の切れ込み9a〜9cを互いに間隔を空けて形成する。詳細には、短辺8cから切れ込み9aまでの間隔Dと、切れ込み9bから切れ込み9cまでの間隔Dは、それぞれ壁部3の上縁3aの長辺とほぼ同じ長さである。また、切れ込み9aから切れ込み9bまでの間隔Dと、切れ込み9cから短辺8dまでの間隔Dは、それぞれ上縁3aの短辺とほぼ同じ長さである。具体的には、間隔D,Dの長さは、上縁3aの長辺の長さに、ダンボール片8の厚みの2倍の値を加えた長さが好適であり、間隔D,Dの長さは、上縁3aの短辺の長さに、ダンボール片8の厚みの2倍の値を加えた長さが好適である。これは、被着部5を壁部3に被着した際に、被着部5が壁部3によって外方へ拡張し見栄えが悪くなることがないように、予め間隔D〜Dの長さを上縁3aの長辺及び短辺の各長さよりも、それぞれ大きめに見積もったものである。ただし、間隔D〜Dは、もちろん上記以外の長さに設計されても良い。
また、長片8aと短片8c、8dがそれぞれなす角部10,10はいずれも直角となっている。
なお、詳細には、間隔D,Dの組み合わせを、壁部3の上縁3aの長辺よりも数mm程度の長め、例えば3mm程度の長めとしている。間隔D,Dにおいても同様に、これらの組み合わせを壁部3の上縁3aの短辺よりも数mm程度の長め、例えば3mm程度の長めとしている。
あるいは、使用するダンボール片8の厚みによって、間隔D,Dの長さの組み合わせ及び間隔D,Dの長さの組み合わせを、それぞれ壁部3の上縁3aの長辺及び短辺よりも8mm程度の長めとしても良い。
このほか、間隔D,Dの組み合わせ、または間隔D,Dの組み合わせのいずれかを、それぞれ上縁3aの長辺と、短辺の長さよりも長めにしても良い。これは、被着部5を壁部3の上縁3aに被せ易くするためである。
次に、ダンボール片8の一方の面8e(図2(a)における手前側の面)において、1本の線Lを中心として、例えば他方の長辺8bが図2(a)の奥側から手前側に来るように、谷折り(図中白抜き矢印)し、ダンボール片8を二つ折りにする。これにより、他方の面8f側に出現する頂部が、被着部5の上端5a(図2(b)参照)となる。
さらに、切れ込み9a〜9cの頂部から他方の長辺8bへそれぞれ伸ばした3本の線Lのすべてで、被着部5の外側に来るように折り返された一方の面8f側から見て山折りとする。これにより、被着部5が形成される。詳細には、この被着部5は、他方の長片8bよりも一方の長片8aが下方に位置し、かつ他方の長片8bを備えるダンボール片8で囲まれる中に一方の長片8aを備えるダンボール片8が配置されたものとなる。なお、切れ込み9a〜9cをクサビ形としたのは、そのようにした方がダンボール片8を手早く折ることができるからである。
続いて、図2(b)に示すように、二つ折りされたダンボール片8で壁部3の上縁3aを挟み、被着部5をそのまま下降させると、壁部3の上縁3aを覆うように被着部5が被着される。このとき、角部10,10がいずれも直角となっているため、被着部5が開口部6において浮き上がることがなく、収まりが良くなる。したがって、被着部5の上端5aは、底部4に対して平行になる。
さらに、すき間収納具1を構成する底部について、図2(c)を用いて説明する。図2(c)は、すき間収納具をその底部側から見た場合の斜視図である。なお、図1、図2(a)及び図2(b)で示した構成要素については、図2(c)においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図2(c)に示すように、底部4は、その外面4eに、面状の滑り止め11,11が設けられる。この滑り止め11は、メッシュ状の薄厚ゴムシートからなり、一般的な接着剤を使用して外面4eに貼着されている。なお、滑り止め11の材質は、家具の天面との摩擦力を増大させるものであれば、ゴムシートに限定されない。また、滑り止め11のサイズや貼着枚数は、底部4の面積に応じて適宜決定される。
上記構成のすき間収納具1においては、すき間Sにすき間収納具1を挿入するとき、壁部3の高さHがすき間Sの高さとほぼ等しい場合は、これらの高さを一致させる高さ調整が不要である。
しかし、壁部3の高さHがすき間Sの高さよりも大きい場合、これらの高さを一致させる高さ調整が必要である。このとき、壁部3の高さHとすき間Sの高さとの差が壁部3を短縮させるべき幅であるから、すき間Sの高さを定規等で実測しておく。次いで、上縁3aとの間隔がその実測値とほぼ一致する一の直線7を選択する。そして、選択した一の直線7に沿って壁部3を切断すると、短縮後の上縁3aが短縮前の上縁3aに対して平行になるように、壁部3を短縮させることができる。
また、短縮前の上縁3aは、壁部3の高さHの方向に対して直交しているから、短縮後の上縁3aも同様に、壁部3の高さHの方向に対して直交する。そのため、短縮後の上縁3aに被着部5を被着して、例えば家具の天面と天井のすき間に挿入すると、底部4の外面4e全体と被着部5の上端5a全体がそれぞれ家具の天面と天井に接触することになる。
次に、実施例に係るすき間収納具を用いた際の作用について、図3を用いて説明する。図3(a)及び図3(b)は、それぞれ実施例に係るすき間収納具の作用を説明するための説明図であって、室内に設置された家具を側面視した場合の模式図である。なお、図1及び図2で示した構成要素については、図3においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3(a)に示すように、室内51において、家具50が、壁52に沿って床53に設置されている場合、家具50の天面50aと天井54との間にすき間Sが開いていると、地震の揺れにより、家具50の奥側上方の角部であるA点が、手前側下方の角部であるB点を中心として、壁52から離れる方向へ回動する場合がある。さらに、そのまま家具50が室内51の中央方向へ転倒し、居住者がその下敷きになってしまう場合もある。
しかし、図3(b)に示すように、すき間Sに、その高さと等しい高さを有するすき間収納具1を設置すると、家具50の天面50aがすき間収納具1を介して天井54によって押さえられた状態となる。したがって、様々な方向の揺れが発生しても、家具50のA点がB点を中心として回動し難くなる。
また、このとき、すき間収納具1の上端、すなわち、被着部5の上端5a全体が天井54に接触するとともに、滑り止め11,11(図2(c)参照)を備える底部4の外面4e全体が天面50aに接触することになる。そのため、特に横揺れの際に、すき間収納具1が天面50a上を横滑りすることが防止される。
さらに、すき間収納具の使用状態について、図4を用いて説明する。図4は、実施例に係るすき間収納具の使用状態図である。なお、図1乃至図3で示した構成要素については、図4においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4に示すように、複数のすき間収納具1が、床53に設置されたラック55の天面55aと天井54のすき間Sと、棚55bと棚55bのすき間Sのすべてにそれぞれ挿入されている。これらのすき間収納具1の横幅及び高さは、それぞれすき間S,Sの横幅や高さに合わせて制作されたものである。
なお、図示は省略するが、棚55bの裏面には複数の係止孔が形成されており、これらの係止孔にラック55の縦板55cから突出する複数のダボをそれぞれ係止させることで、棚55bが水平に保持されている。よって、このようなラック55は、棚55bが地震の揺れで外れ、傾斜したり、落下したりし易いという欠点を有している。
上記構成のラック55においては、天面55aと天井54のすき間Sに挿入されたすき間収納具1により、ラック55が天井54によって動かないように押さえられる。また、すき間収納具1の底部4の外面4e全体がラック55の天面55aに面接触し、かつ被着部5の上端5a全体が天井54に接触することにより、横揺れの発生時に、すき間収納具1の横滑りが抑制され、すき間収納具1自体が天面55aから落下してしまうことが防止される。
さらに、底部4に滑り止め11,11が貼着されていることにより、すき間収納具1の落下が一層強く防止される。よって、すき間Sにすき間収納具1が常時挿入されていることにより、不意の地震発生時にも、ラック55の転倒を防止できる可能性がある。すなわち、揺れの強さによってはラック55の転倒を完全に防止できないまでも、その転倒を遅らせることができる。
さらに、棚55bと棚55bのすき間Sにそれぞれすき間収納具1が挿入されることで、棚55bが外れることが防止されるため、例えばすき間収納具1の内部空間3g(図1(b)参照)に収容されていた物が棚55bとともに落下し、散乱することが防止される。
以上説明したように、実施例に係るすき間収納具1によれば、選択した一の直線7に沿って壁部3を切断することにより、その高さを調整できるため、従来のようなネジ留め作業や棒体自体を回動させる作業をしなくても、任意の高さを有するすき間Sにすき間収納具1を挿入することができる。このとき、短縮後の壁部3の上縁3aを短縮前の上縁3aに対して平行させることができるから、壁部3の上縁3aの高さが不揃いになることがなく、精度良く高さ調整をすることができる。
また、複数の直線7は、壁部3の上縁3aから下縁3bにかけて、互いに均等な間隔を空けて配置されていることにより、精度良く高さ調整が可能な範囲が壁部3の高さの全体に亘ることになるので、壁部3をどの箇所で切断等しても短縮後の上縁3aを短縮前の上縁3aに対して平行させることができる。
したがって、高さ調整をする、しないにかかわらず、壁部3の上縁3aに被着された被着部5の上端5aが不揃いになることがないから、この上端5aに局所的な圧力が加わっても本体2がつぶれてしまう可能性が軽減される。
加えて、すき間収納具1によれば、被着部5の上端5aが底部4に対して平行になっていることにより、図3で示したように、上端5a全体が天井54に接触し、かつ底部4全体が家具50の天面50aに接触する。そのため、天面50aと天井54のすき間Sが本体2と被着部5によって埋められることになる。したがって、地震発生時に家具50がすき間収納具1を介して天井54によって押さえられるから、家具50の傾斜が抑制されて、その転倒を防止、または転倒を遅らせることができる。その結果、家具50の下敷きになる居住者の割合が減少することが期待できる。
また、高さ調整をする際に、壁部3の上縁3aとの間隔が、壁部3の高さHとすき間Sの高さとの差とほぼ一致する一の直線7を選択するが、これは、壁部3の上縁3aからの直線7の本数を数えるといった簡単な手順で、選択できる。すなわち、すき間収納具1によれば、壁部3の外周面3c〜3fに複数の直線7が描出されていることで、壁部3を切断等すべき箇所を正確に把握できるため、使い勝手も良好である。
また、壁部3の切断等を天井54付近で行う必要がなく、テーブル上や床53で行うことができる。よって、従来技術の天井54付近で棒体を伸縮させる場合と比べて、極めて簡単かつ安全に設置することが可能となる。
そして、すき間収納具1によれば、例えば、使用後のダンボール箱にやや手を加えることで本体2と被着部5を簡単に制作できるため、一般家庭で容易に導入することができる。このとき、すき間収納具1の横幅や高さを所望の大きさに設計することができるため、図4で示したように、ラック55の天面55aと天井54とのすき間Sや、棚55bと棚55bとのすき間S等、任意のすき間にすき間収納具1を挿入することができ、汎用性が高い。
また、すき間収納具1はダンボール製で軽量であるために、これを天井54付近に持ち上げる際の負担が少ない。そして、すき間収納具1は、角型ダンボール箱の蓋体を底部4に対して直角に起こした状態にして壁部3の上縁3aとし、さらに被着部5が被着されたものであるから、例えば、三脚を使用してすき間収納具1の内部空間3gに物を出し入れする際に、蓋体が天井54に引っかかるのをその都度手で押さえる手間を省くことができる。よって、すき間収納具1をすき間Sへ挿入したり、すき間Sから取り出したりする動作だけに意識を集中できる。しかも、この場合、三脚を昇り降りすることなく、片手ですき間収納具1の上記挿入や取り出しをすることが可能である。また、同様に三脚を昇り降りすることなく、一方の手ですき間収納具1を保持しながら、他方の手で内部空間3gへ物を出し入れすることができるので、すき間収納具1を使用する際にかかる時間と労力を軽減することができる。また、三脚を使用しない場合であっても、蓋体が天井54に引っかからないのは同様なので、すき間収納具1を片手で手軽にすき間Sへ挿入できる。
さらに、すき間収納具1は、ある程度の強度が発揮されるとともに、材料のダンボールを安価に購入、または使用後のダンボール箱をリサイクルすることで制作できることから、費用対効果が良好である。
また、従来の伸縮可能な棒体では、その上側の端面をネジを用いて天井に固定するものがある。しかし、このような棒体では、ネジによって天井が傷つくことから、これを避けるために敢えて家具を固定しない場合があった。これに対し、すき間収納具1をすき間Sに挿入しても天井54が傷つくことはないので、上記の場合にも家具の転倒を遅延または防止できる手段として、すき間収納具1は有効である。
次に、実施例の第1乃至第4の変形例に係るすき間収納具の構成について、図5を用いて説明する。図5(a)乃至図5(d)は、それぞれ実施例の第1乃至第4の変形例に係るすき間収納具を構成する壁部の側面図である。なお、図1乃至図4で示した構成要素については、図5においても同一の符号を付して、その説明を省略する。また、本体の壁部の上縁に設けられるスリットの図示も省略する。
図5(a)に示すように、実施例の第1の変形例に係るすき間収納具1aでは、壁部3の外周面3c〜3fに縞模様のデザインが施されている。この縞模様は、実施例に係るすき間収納具1における複数の直線7(図1参照)のような実線が明示されてはいないものの、互いに異なる色C、C同士が横方向Xに同一の幅で走行して形成されたものである。
よって、上記縞模様の一部を構成する異なる色C、C同士の境界部を、複数の直線7aとして見出すことができる。したがって、すき間収納具1aは、見出された複数の直線7aを、壁部3をその長手方向Yに沿って短縮する際の目安となる補助線(以下、補助線という。)として利用できる。
次に、図5(b)に示すように、実施例の第2の変形例に係るすき間収納具1bでは、壁部3の外周面3c〜3fに、互いに異なる色C〜Cがほぼ横方向Xに分布する不定形の模様を背景として、色C〜Cと同系の薄い色で複数の直線7bが破線で描かれたデザインが施されている。すき間収納具1bでは、このような場合でも、上記デザインの一部を構成する複数の直線7bを見出すことができるので、この複数の直線7bを補助線として利用できる。
さらに、図5(c)に示すように、実施例の第3の変形例に係るすき間収納具1cでは、壁部3の外周面3c〜3fにスダレ模様のような格子柄のデザインが施されている。詳細には、この格子柄は、すき間収納具1aよりも細かい横幅で横方向Xに走行してなる複数の直線7cと、長手方向Yに沿って一定間隔を空けて配置される複数の直線7cからなる。よって、すき間収納具1cでは、上記格子柄の一部を構成する複数の直線7cを補助線として利用している。
そして、図5(d)に示すように、実施例の第4の変形例に係るすき間収納具1dでは、壁部3に横方向Xに走行する太さが一定でない複数の直線7dが施されており、縞模様のデザインを形成している。すなわち、複数の直線7dは、この縞模様の全体を構成するものである。このような直線7dの太さが一定でない場合でも、すき間収納具1dでは、複数の直線7dの太い部分又は細い部分を補助線として利用できる。
上記以外の実施例の第1乃至第4の変形例に係るすき間収納具1a〜1dの構成、作用及び効果は、それぞれ実施例に係るすき間収納具1の構成、作用及び効果と同様である。
さらに、実施例の第5乃至第8の変形例に係るすき間収納具の構成について、図6を用いて説明する。図6(a)乃至図6(d)は、それぞれ実施例の第5乃至第8の変形例に係るすき間収納具を構成する壁部の側面図である。なお、図1乃至図5で示した構成要素については、図6においても同一の符号を付して、その説明を省略する。また、本体の壁部の上縁に設けられるスリットの図示も省略する。
図6(a)に示すように、実施例の第5の変形例に係るすき間収納具1eでは、本体2の壁部3に、横方向Xに沿って走行する複数の直線7eに加えて、長手方向Yに沿って走行する複数の直線7eからなる格子柄のデザインが施されている。なお、各格子は、正方形状であるが、長方形であっても良い。よって、すき間収納具1eでは、上記格子柄の一部を構成する複数の直線7eを補助線として利用できる。
次に、図6(b)に示すように、実施例の第6の変形例に係るすき間収納具1fでは、壁部3に、横方向Xに沿って走行する複数の直線7fに加えて、長手方向Yに沿って走行する複数の直線7fからなる格子柄が施されている。この格子柄では、隣接する格子同士の色C〜Cが異なっているが、複数の直線7fを明確に見出すことができる。よって、すき間収納具1fでは、上記格子柄の一部を構成する複数の直線7fを補助線として利用できる。
さらに、図6(c)に示すように、実施例の第7の変形例に係るすき間収納具1gでは、壁部3に、大、中、小の正方形が重ねられて形成される格子が長手方向Y及び横方向Xに連続して繰り返され、かつ各格子の角部同士を結ぶ傾斜した直線7gを備える格子柄が施されている。この格子柄では、傾斜した直線7gを備えるものの、横方向Xに沿って連なった大、中、小の正方形の辺をそれぞれ直線7g〜7gとして明確に見出すことができる。よって、すき間収納具1gでは、上記格子柄の一部を構成する複数の直線7g〜7gを補助線として利用できる。
そして、図6(d)に示すように、実施例の第8の変形例に係るすき間収納具1hでは、壁部3に、横方向Xに沿って走行する複数の直線7h,7hに加えて、斜め方向に走行する複数の直線7hからなるチェック模様が施されている。このうち、複数の直線7hは、細かい周期で繰り返される太い波線ではあるが、大まかには壁部3の横方向Xに沿って走行している。よって、すき間収納具1hでは、直線7hと、直線7hでは、太さや形状が互いに異なっているものの、これらの上記チェック模様の一部を構成する複数の直線7h,7hを補助線として利用できる。
上記以外の実施例の第5乃至第8の変形例に係るすき間収納具1e〜1hの構成、作用及び効果は、それぞれ実施例に係るすき間収納具1の構成、作用及び効果と同様である。
続いて、実施例の第9及び第10の変形例に係るすき間収納具の構成について、図7を用いて説明する。図7(a)及び図7(b)は、それぞれ実施例の第9及び第10の変形例に係るすき間収納具を構成する本体の側面図である。なお、図1乃至図6で示した構成要素については、図7においても同一の符号を付して、その説明を省略する。また、本体の壁部の上縁に設けられるスリットの図示も省略する。
図7(a)に示すように、実施例の第9の変形例に係るすき間収納具1iでは、実施例に係るすき間収納具1の複数の直線7が壁部3の上縁3aから下縁3bにかけて、互いに均等な間隔を空けて配置されていた(図1参照)のに対し、実線からなる複数の直線7iが、上縁3aから下縁3bにかけて、互いに不均等な間隔を空けて配置されている。よって、複数の直線7iは、例えば、0.5cm、1cm、2cm等の所望の間隔で、かつ、この間隔を規則性なく混在させて、上縁3aから下縁3bにかけて配置されたものとなる。よって、すき間収納具1iでは、複数の直線7iを補助線として利用できる。
また、図7(b)に示すように、実施例の第9の変形例に係るすき間収納具1jは、壁部3に、前述の複数の直線7iと同様に、不均等な間隔を空けて配置された破線からなる複数の直線7jと、植物の図柄が設けられる。よって、すき間収納具1jでは、複数の直線7jを補助線として利用できる。
上記以外の実施例の第9及び第10の変形例に係るすき間収納具1i,1jの構成、作用及び効果は、それぞれ実施例に係るすき間収納具1の構成、作用及び効果と同様である。
なお、本考案に係るすき間収納具は、実施例に示すものに限定されない。例えば、本体2を、開閉可能な蓋体を有する角型ダンボール箱から蓋体を除去して制作しても良い。この場合、壁部3の四隅には上縁3aから一定長さのスリットSLが存在しないことになる。この場合、スリットSLを備える場合と比較して、壁部3の強度がやや向上する。
上記以外にも、本体2は、開閉可能な蓋体を有しない角型ダンボール箱から制作されても良く、この場合、スリットSLは、制作者が形成することになる。しかし、蓋体を有する角型ダンボール箱を利用する場合では、蓋体の基端にある折り曲げ線によって完成したすき間収納具1に見栄えの悪さが感じられるおそれがあるのに対し、蓋体を有しない角型ダンボール箱を利用する場合では、蓋体の基端にある折り曲げ線が存在しないことから、前述の見栄えの悪さを全く感じさせないようにすることができる。
また、複数の直線7は、壁部3の外周面3c〜3fに直接印刷されるほか、市販の方眼紙や罫線入りの紙が貼着されても良い。さらに、複数の直線7は、1本の直線7の太さが一定でなくても良く、図柄の一部を利用したものでも良い。すなわち、複数の直線7は、壁部3の長手方向Yと直交する横方向Xに沿って平行に走行する形状が見出せるのであれば、複数の直線7自体が、どのような色や太さ、あるいは波形で描出されても良く、また壁部3の外周面3c〜3fに施される図柄や模様の一部を構成するものであっても、この図柄等の全体を構成するものであっても良い。そして、複数の直線7は、壁部3の上縁3aから下縁3bのすべてに亘って設けられなくても良く、上縁3aから下縁3bまでのうちの少なくとも一部に配置されていれば良い。
あるいは、実施例の第1乃至第10に係るすき間収納具1,1a〜1jは、それぞれ壁部3の外周面に直接印刷されるほか、予め縞模様や格子柄等の図柄や写真が印刷されたシールが貼着されても良い。
そして、すき間収納具1,1a〜1jにおける複数の直線7,7a〜7j及びデザインは、壁部3の外周面3c〜3fのすべてに施される以外にも、外周面3c〜3fの少なくとも1面に施されているのでも良い。
このほか、本体2及び被着部5は、ダンボール以外にも、薄厚の板材や樹脂板を材料として形成されても良く、材質は特に限定されない。また、本体2及び被着部5は、それぞれ一定の高さを有する限り、横方向Xの断面形状が円形状や楕円形状、正方形状や六角形状等の多角形状であっても良い。
さらに、本体2は、底部4が省略されても良い。この場合、滑り止め11,11も省略されるが、その代わりに滑り止めが壁部3の下縁3bを縁取るように設けられても良い。これ以外にも、滑り止めが被着部5の上端5aを縁取るように設けられても良く、あるいは被着部5の上端5aが平板で閉止され、この平板の外面に滑り止めが設けられても良い。
そして、複数の直線7毎に壁部3の上縁3aからの間隔を示す番号が付されていても良く、本体2の内部に収容されている収容物の内容を示す説明書きを記入する記入欄が設けられていても良い。
本考案は、家具の天面と天井のすき間や、家具内のすき間に設置されるすき間収納具として利用可能である。
1,1a〜1j…すき間収納具 2…本体 3…壁部 3a…上縁 3b…下縁 3c〜3f…外周面 3g…内部空間 4…底部 4a,4b…長辺 4c,4d…短辺 4e…外面 5…被着部 5a…上端 6…開口部 7, 7a〜7j…直線 8…ダンボール片 8a,8b…長辺 8c,8d…短辺 8e…一方の面 8f…他方の面 9a〜9c…切れ込み 10…角部 11…滑り止め 50…家具 50a…天面 51…室内 52…壁 53…床 54…天井 55…ラック 55a…天面 55b…棚 55c…縦板 SL…スリット S,S…すき間

Claims (5)

  1. すき間に収容されるすき間収納具であって、
    上縁に開口部が開口する壁部を少なくとも有する本体と、前記上縁を覆うように被着される被着部を備え、
    前記壁部は、前記上縁が前記壁部の高さの方向に対して直交しているとともに、前記壁部の外周面に複数の直線が所望の間隔を空けて前記上縁に対して平行に設けられ、
    複数の前記直線は、前記壁部の前記高さを前記すき間の高さと一致させる高さ調整が必要な場合に、前記壁部をその長手方向に沿って短縮する際の目安となる補助線であることを特徴とするすき間収納具。
  2. 前記本体は、前記上縁に対して平行に設けられる底部を備え、
    この底部は、その外面に、滑り止めが設けられることを特徴とする請求項1に記載のすき間収納具。
  3. 複数の前記直線は、前記上縁から前記壁部の下縁にかけて、互いに均等な間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のすき間収納具。
  4. 前記本体及び前記被着部は、それぞれダンボール製であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のすき間収納具。
  5. 前記壁部の前記外周面は、所望のデザインが施され、
    複数の前記直線は、前記デザインの少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のすき間収納具。
JP2019001982U 2019-06-03 2019-06-03 すき間収納具 Active JP3222808U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019001982U JP3222808U (ja) 2019-06-03 2019-06-03 すき間収納具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019001982U JP3222808U (ja) 2019-06-03 2019-06-03 すき間収納具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3222808U true JP3222808U (ja) 2019-08-29

Family

ID=67766551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019001982U Active JP3222808U (ja) 2019-06-03 2019-06-03 すき間収納具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3222808U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5759483B2 (ja) 物品ディスプレイスタンド
US20060226310A1 (en) Method of supporting tools and supplies upon a sloped surface
CA2565465A1 (en) Ladder top for supporting a ladder against flat and non-flat surfaces
AT516270B1 (de) Steige
JP2007535450A5 (ja)
JP6938310B2 (ja) 敷板格納ブラケット及び建設機械
JP3222808U (ja) すき間収納具
US9451851B1 (en) Tissue dispenser with tissue supply advancing feature
EP2300325B1 (en) Container
JP2006224999A (ja) 傾斜台、パレット及び傾斜台付パレット
WO2021024019A1 (en) Raised floor support with wind resistant coupling head
JP2017172312A (ja) 簡易トイレハウス
US1812781A (en) Collapsible tire stand
AT14504U1 (de) Präsentationssystem
GB2356855A (en) Box formed from a blank
KR20160080714A (ko) 접이식 간이 테이블
EP3827719B1 (de) Einbauprotokollerstellungseinrichtung
US20020092246A1 (en) Foldable sheet for forming support structure on roof
JP4930968B2 (ja) 養生スタンド
JP3098516B1 (ja) 仕切り付き組立式紙箱および仕切り体
JP4480500B2 (ja) 梱包ケース
EP2544168A1 (en) Display tower arrangement and method of providing the same
JP3196779U (ja) 収納補助具
JP2014087394A (ja) 家具転倒防止箱
JP2014034399A (ja) 包装箱

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3222808

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250