JP3221980U - 回転容積型ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ内で流動体が金属と接触することを低減させ、流動体やポンプの動作への悪影響を低減させることができる回転容積型ポンプを提供する。
【解決手段】回転容積型ポンプ10は、ドライブシャフト42を備える動力伝達機構部40と、ドライブシャフトから回転動力を受けて作動するポンプ機構部20と、流動体が流出入する内部空間32を有する収容体30とを備えており、収容体の流動体に接する部分が樹脂製であり、ドライブシャフトの少なくとも流動体に接する部分が樹脂製であり、且つ、動力伝達機構部の流動体に接しない部分に強度の高い素材で形成された高強度部58を備える。
【選択図】図1

Description

本考案は、嫌気性材料など金属との接触により性状が変化する流動体を吐出するためのポンプに関する。
近年、嫌気性接着剤など、金属材料と接触することで何らかの変化が生じる流動体を吐出するためのディスペンサー等のポンプに対して、ニーズが増えつつある。このようなニーズに対応するものとして、下記特許文献1には、液状材料として嫌気性材料が対象となる場合に、材料に接触する金属製のスプリングを樹脂チューブにより被覆した材料吐出装置が開示されている。
特開2009−191891号公報
ここで、特許文献1の材料吐出装置のように、ハウジング内にプランジャを進退させることにより流動体の流路が開放及び遮断される構成、すなわちハウジング内の部品が直線的な運動を行うものである場合には、回転部材のようにトルクによる負荷を考慮する必要がない。
その一方、回転容積型ポンプは、ポンプ自体が多くの金属製の機械部品を備えていることに加え、ポンプを構成する機械部品の中にはドライブシャフトやベアリング、あるいは継手(カップリング)など、他部材と接触しつつ回転する部材(回転摺動部材)が多数含まれている。回転容積型ポンプのように、安定性や定量性の高いポンプにより嫌気性材料等を吐出することへのニーズは高い。しかしながら、回転摺動部材のトルクに対する強度を確保しつつ、ポンプ内部において流動体と金属部品との接触を抑制する必要があり、実現することは容易ではなかった。
また、金属材料と接触することで何らかの変化が生じる流動体のうち、酸素が遮断された状態で金属と接触すると硬化する特性を備える嫌気性接着剤などでは、特にポンプ内部で硬化するといった問題が顕著になる。具体的には、回転容積型ポンプなどではポンプ内部の空気(酸素)が遮断されるため、酸素が遮断されたポンプ内部で流動体(嫌気性接着剤)が回転摺動部材等の金属部品と接触すると、嫌気性接着剤がポンプ内で硬化し、ポンプ自体にも悪影響を及ぼすといった問題が発生する。
そこで本考案は、ポンプ内で流動体が金属と接触することを低減させ、流動体及びポンプの動作への悪影響を低下させることができる回転容積型ポンプの提供を目的とした。
本考案の考案者らは、金属との相性が悪い流動体に対応するポンプを提供するため、様々な対策を試みた。例えば、ドライブシャフトやケーシングなど強度を確保する必要がある金属部材に対し、流動体との接触部分に樹脂コーティングを施すことなどを試みた。しかしながら、ドライブシャフトなど回転しつつ他部材と摺動する部品(回転摺動部品)では、コーティングが剥がれて金属部分が露出して流動体と接触してしまうなど、解決には至らなかった。
ここで、本考案の考案者らは、ドライブシャフトやケーシングの流動体と接触する部分について、樹脂製のもの(例えばPEEK製)を採用することを試みた。ポンプの構成部品(特にドライブシャフトなど)でトルクがかかる部分(回転摺動部材)に樹脂製の素材を採用することは、金属材料に比べると強度が劣ることが懸念される。その一方、ポンプ内で金属との接触を避けたい流動体を圧送するという目的を達成するために、回転摺動部材の強度が少し低下することは避けられないことを認識しつつ、回転摺動部材を樹脂製とすることを試みた。その結果、回転摺動部材を樹脂製のものとすれば、流動体と金属とが接触することを回避することはできたものの、別の問題が判明した。
具体的には、ドライブシャフトなどの回転摺動部材を樹脂製とすると、駆動機との接続部分(カップリングなど)に、止めねじによる締結負荷やトルク負荷により、接続部分が塑性変形することが判明した。接続部分が塑性変形すると、カップリングなどが曲がって接続され、吐出性能に影響する可能性がある。また、ポンプを一旦分解した後に再び組み立てる作業(着脱作業)が繰り返されると、接続部分がますます変形してしまことが想定される。
本考案の考案者らが、回転摺動部材に樹脂製のものを採用しつつ、樹脂製の回転摺動部材の塑性変形を抑制することについてさらに検討を重ねた結果、回転摺動部材の駆動機との接続部分に強度の高い部品(高強度部)を用いることで、カップリングとの接続部分が塑性変形することを抑制できるとの知見に至った。
具体的には、回転摺動部材の駆動機との接続部分は、ポンプ室内から流動体が流入しないように流動体の流入が規制された領域(流動体と接しない領域)とされていることが多く、回転摺動部材の駆動機との接続部分に金属素材等の高強度部を設けたとしても流動体との接触を回避することができる。その結果、流動体がポンプ内で金属と接触することによる影響を抑制しつつ、駆動機と動力伝達機構との接続部分の塑性変形を抑制することが可能となるとの知見に至った。
上述の知見に基づき提供される本考案のポンプは、駆動機から入力された回転動力を伝達するためのドライブシャフトを備える動力伝達機構部と、前記ドライブシャフトから回転動力を受けて作動するポンプ機構部と、流動体が流出入する内部空間を有する収容体とを備えており、前記収容体の流動体に接する部分が樹脂製であり、前記ドライブシャフトの少なくとも流動体に接する部分が樹脂製であり、且つ、前記動力伝達機構部の流動体に接しない部分に前記樹脂よりも強度の高い素材で形成された高強度部を備えることを特徴とするものである。
本考案の回転容積型ポンプによれば、ポンプ内で流動体が金属と接触することを低減させ、流動体やポンプの動作への悪影響を低下させることができる。また、本考案の回転容積型ポンプによれば、ドライブシャフトの流動体と接触する部分に樹脂材料を採用しつつ、強度が要求される部分(カップリングとの接続部分など)の強度を確保して、接続部分の塑性変形を抑制することができる。これにより、流動体がポンプ内で金属と接触することによる影響を抑制しつつ、駆動機と動力伝達機構との接続部分の変形を抑制することができる。
なお、本考案の回転容積型ポンプでは、高強度部をドライブシャフトに対して着脱可能としてもよいし、接着剤や焼きばめにより固定されるものであってもよし、あるいは樹脂製のドライブシャフトに対して異材(例えば金属)の高強度部をインサート成形等により一体的な成形品としてもよい。
また、本考案の回転容積型ポンプは、前記ドライブシャフトと前記駆動機との間でトルクを伝達する継手が設けられているものであり、前記動力伝達機構部が、前記ドライブシャフトと前記継手との間に介在する介在部材とを備え、前記ドライブシャフトが、樹脂製とされており、前記介在部材が、前記高強度部とされているものであることが望ましい。
上述の構成によれば、ドライブシャフトの流動体と接触する部分に樹脂材料を採用しつつ、強度が要求される継手との接続部分の強度を確保して、接続部分の塑性変形を抑制することができる。これにより、流動体がポンプ内で金属と接触することによる影響を抑制しつつ、駆動機と動力伝達機構との接続部分の変形を抑制することができる。
本考案の回転容積型ポンプは、前記介在部材が、前記ドライブシャフトに対して挿入される入力軸であってもよい。
上述の構成によれば、ドライブシャフトと継手とを接続する場合において、継手の径方向に止めねじなどの部材を挿通させる場合に、ドライブシャフトと継手との接続部分の強度を高めて、止めねじ等の締結によるドライブシャフトの塑性変形を抑制することができる。
また、本考案の回転容積型ポンプは、前記ドライブシャフトが、前記継手に対して挿入されるものであり、前記介在部材が、前記ドライブシャフトの外周面と前記継手の内周面との間に配置されるスリーブ部材であってもよい。
上述の構成によれば、ドライブシャフトと継手とを接続する場合において、継手の径方向に止めねじなどの部材を挿通させる場合に、ドライブシャフトと継手との接続部分の強度を高めて、止めねじ等の締結によるドライブシャフトの変形を抑制することができる。
本考案の回転容積型ポンプは、前記高強度部が、前記ドライブシャフトに対して着脱可能であることが望ましい。
上述の構成によれば、ポンプのメンテナンス性を向上させることができる。
ここで、ドライブシャフトを樹脂製として、介在部材を金属などの高強度部としてドライブシャフトの駆動機側の端部に挿入される抜き差し可能な入力軸とする場合(ドライブシャフトに対して入力軸を「すきまばめ」とする場合)、いくつかの懸念が発生する。
具体的には、高強度部とされた入力軸を樹脂製のドライブシャフトに対して「すきまばめ」する場合、(1)分解時に入力軸が落ちる可能性がある、(2)ポンプ運転時にすきま分のバックラッシが発生する、(3)バックラッシにより樹脂側(ドライブシャフト側)に衝撃力が負荷されてドライブシャフトの被挿入部(挿入穴など)が塑性変形するあるいは破壊される可能性がある、(4)すきま分が樹脂の変形代となり、負荷トルクによってドライブシャフトの被挿入部が変形しやすくなる、などの懸念が発生する。
本考案の考案者らが上述の懸念を解消することについて検討したところ、ドライブシャフトにロックナットなどの締め付け部材を設け、締め付け部材の締結により上記の(1)〜(4)の懸念が緩和されるとの知見に至った。例えば、ベアリングの抜け止め等として用いられるロックナット等の締め付け部材をドライブシャフトに取り付けることができる。
より具体的に説明すると、ドライブシャフトの長手方向(軸線方向)において、被挿入部が形成された部分の外周に相当する部分に締め付け部材(例えばロックナット)を設けると、ドライブシャフトには半径方向に圧縮力がかかり、ドライブシャフトの被挿入部の内径が小さくなる。その結果、ドライブシャフトと入力軸との接続部の隙間量が小さくなり、上記の(1)〜(4)の懸念が緩和されるとの知見に至った。
上述の知見に基づき提供される本考案の回転容積型ポンプは、前記高強度部が、前記ドライブシャフトの前記駆動機側の端部に設けられた被挿入部に対して挿入されるものであり、前記ドライブシャフトの外周側から前記高強度部を押圧保持する締め付け部材を備えていることを特徴とするものである。
上述の構成によれば、ベアリングの抜け止めなどの目的で設けられるロックナットなどの締め付け部材を、入力軸が挿入される部分の隙間抑制を兼ねた構成とすることができる。その結果、入力軸脱落や被挿入部の変形等、上記(1)〜(4)の懸念を緩和することができる。
本考案の回転容積型ポンプは、前記ドライブシャフトと前記駆動機との間でトルクを伝達する継手として、カップリングが設けられているものであることが望ましい。
上述の構成によれば、駆動機とポンプ機構部との着脱作業性を向上させることができる。
本考案の回転容積型ポンプは、前記高強度部が、前記カップリングに対して着脱可能であることが望ましい。
上述の構成によれば、駆動機とポンプ機構部との着脱を容易に行い得る。その結果、本考案の回転容積型ポンプは、さらにメンテナンス等の作業性を向上させることができる。
本考案の回転容積型ポンプは、前記ドライブシャフトには、前記駆動機側の端部に前記高強度部が挿入される被挿入部が形成されているものであり、前記高強度部には、前記被挿入部に挿入される挿入部が形成されており、前記被挿入部が断面形状において丸角とされた角丸部を備え、前記挿入部が断面形状において角部が鈍角をなす鈍角部を備えるものであってもよい。
上述の構成によれば、ドライブシャフトの被挿入部に高強度部の挿入部が挿入されると、鈍角部が角丸部に食い込むような状態となる。言い方を換えれば、鈍角部を、角丸部に食い込む食込部とすることができる。これにより、すきまばめでありながら、若干の拘束状態を実現することができる。その結果、回転容積型ポンプは、上述した樹脂製のドライブシャフトに金属製等の高強度部を挿入させることによる懸念事項(1)〜(4)を払拭することができる。
また、しまりばめによるもの(しまりばめ設計)である場合には通常「空気抜き」が必要となるところ、被挿入部と挿入部との間に隙間が形成されるため「空気抜き」が不要であるという利点も得られる。さらに、被挿入部の角丸部に鈍角部を食い込ませる構成により、角丸部を比較的大きな角丸(角R)とすることができる。その結果、エンドミル等を比較的大きい径のものを使用することができ、加工上のリスクを低減させることができる。さらに、高強度部の挿入部を形成する加工に際し、角丸(角R)とする加工を要さず、加工がしやすいといった利点が得られる。
本考案の回転容積型ポンプは、前記ポンプ機構部が、雄ねじ型の軸体によって構成されたロータと、前記ロータを挿通可能であり、内周面が雌ねじ型に形成されたステータとを備え、前記ロータおよび前記ステータが相対的に回転することでポンプ機能を発揮する
ものであるとよい。
上述の構成によれば、定量性が高い回転容積型ポンプを提供することができる。
本考案によれば、ポンプ内で流動体が金属と接触することを低減させ、流動体やポンプの動作への悪影響を低下させることができる回転容積型ポンプを提供することができる。
本考案の第一実施形態に係る回転容積型ポンプを示す断面図である。 図1の回転容積型ポンプの駆動機を取り外した状態を示す図である。 図1の回転容積型ポンプの内部空間及び動力伝達機構部を示す拡大図である。 図1の回転容積型ポンプの動力伝達機構部を示す分解斜視図である。 図1の回転容積型ポンプの動力伝達機構部を示す斜視図である。 図1の回転容積型ポンプの入力軸とカップリングとの連結部分を示す断面図である。 図1の回転容積型ポンプの被挿入穴、及び第一挿入部を示す図である。 本考案の第二実施形態に係る回転容積型ポンプの動力伝達機構部を示す分解斜視図である。
<第一実施形態>
以下、本考案の実施形態について具体的に説明する。図1は、本考案の第一実施形態に係る回転容積型ポンプ10を示す断面図である。回転容積型ポンプ10は、嫌気性接着剤など金属との接触により固化する等、流動体の性状が変化する可能性がある流動体を吐出するために用いられる。より具体的には、回転容積型ポンプ10は、流動体を対象物に塗布するために一定量吐出させるディスペンサーとして用いられる。
本実施形態の回転容積型ポンプ10の吐出対象とされる流動体は、例えば、空気(酸素)と遮断されるとともに金属と接触することを条件として硬化する「嫌気性接着剤」のほか、金属と接触することにより性状が変化する可能性があるなど、流動体あるいはポンプに対して何らかの悪影響を与える可能性がある流動体が含まれる。
図1に示すとおり、回転容積型ポンプ10は、ポンプ機構部20、ハウジング30(収容体)、動力伝達機構部40、カップリング70(継手)、及び回転動力を出力する駆動機12を有している。本実施形態の回転容積型ポンプ10は、一軸偏心ねじポンプとされている。
ハウジング30(収容体)は、流動体が流出入する内部空間32を有している。ハウジング30の内部空間32をなすケーシング33(収容体)は、樹脂製とされている。また、ハウジング30は、動力伝達機構部40の少なくとも一部を収容している。
ケーシング33(収容体)には、内部空間32に流動体を流出入させる第一開口34が設けられている。また、ハウジング30の内側には、ベアリング50を介してドライブシャフト42が回転自在に取り付けられている。
図1に示すとおり、ポンプ機構部20は、ステータ22、及びロータ24を有している。また、図1に示すとおり、ポンプ機構部20には、第二開口21が設けられている。
回転容積型ポンプ10は、ステータ22に対してロータ24を所定の方向(例えば正方向)に回転させることにより、第一開口34を吸込口、第二開口21を吐出口として機能させることができる。このように、回転容積型ポンプ10は、第二開口21を吐出口として、流動体を吐出するディスペンサーとしての機能を発揮することができる。
また、回転容積型ポンプ10は、ステータ22に対してロータ24を上述の方向とは逆の方向(逆方向)に回転させることにより、第二開口21から液を吸引して、吸引した洗浄液等を第一開口34から吐出させることができる。
ステータ22は、ゴムに代表される弾性体や樹脂などで作成され、略円筒形の外観形状を有する部材である。ステータ22の材質は、回転容積型ポンプ10の汲み出し対象とされた流動体の種類や性状などにあわせて適宜選択される。図1に示すとおり、ステータ22には挿通孔23が形成され、内周面22aがn条で単段あるいは多段の雌ねじ形状とされている。本実施形態では、図1に示すように、ステータ22には、2条で多段の雌ねじ形状とされた挿通孔23が形成されている。
ロータ24は、金属製の軸体であり、n−1条で単段又は多段の雄ねじ形状とされている。図1に示すとおり、本実施形態では、ロータ24は、1条で偏心した雄ねじ形状とされている。ロータ24は、長手方向のいずれの位置においても断面形状が略真円形とされている。ロータ24は、上述したステータ22に形成された挿通孔23に挿通され、挿通孔23の内部において自由に偏心回転可能とされている。
また、図3に示すとおり、ロータ24の基端側には、後述する連結ロッド60に連結するための接続部25が形成されている。ロータ24の接続部25には、後述するジョイントピン62を挿通させるためのピン挿通孔25aが形成されている。
図1に示すとおり、ロータ24をステータ22に対して挿通すると、ロータ24の外周面24aとステータ22の内周面22aとが両者の接線で密接した状態になり、ステータ22の内周面22aとロータ24の外周面24aとの間に流体搬送路26(キャビティ)が形成される。流体搬送路26は、ステータ22やロータ24の長手方向に向けて螺旋状に伸びている。
流体搬送路26は、ロータ24をステータ22の挿通孔23内において回転させると、ステータ22内を回転しながらステータ22の長手方向に進む。そのため、ロータ24を回転させると、ステータ22の一端側から流体搬送路26内に流動体を吸い込むと共に、この流動体を流体搬送路26内に閉じこめた状態でステータ22の両端のうち一端に向けて移送し、ステータ22の他端において吐出させることが可能である。
動力伝達機構部40は、駆動機12から上述したロータ24に対して動力を伝達するためのものである。図1、及び図3等に示すとおり、動力伝達機構部40は、ドライブシャフト42、連結ロッド60、入力軸56(介在部材、高強度部)、及びロックナット54(締め付け部材)を備えている。
図1に示すとおり、動力伝達機構部40は、カップリング70(継手)を介して駆動機12に連結されている。また、図2に示すとおり、本実施形態のカップリング70は、一対のカップリング構成体71,72を有している。駆動機12の出力軸(図示を省略)にはカップリング構成体71が取り付けられており、ドライブシャフト42にはカップリング構成体72が取り付けられている。
図2に示すとおり、カップリング70は、カップリング構成体71とカップリング構成体72とが着脱可能とされており、カップリング構成体71及びカップリング構成体72を連結及び取り外しすることにより、駆動機12に対して動力伝達機構部40の着脱を行うことができる。
図4に示すとおり、カップリング70には、後述する入力軸56を嵌め込むための嵌込穴70aが形成されている。より具体的には、嵌込穴70aは、ドライブシャフト42と連結されるカップリング構成体72の先端側に形成されている。また、カップリング構成体72の周部には、止めねじ73を挿通させるねじ孔70bが設けられている。
本実施形態の回転容積型ポンプ10は、駆動機12の回転動力が動力伝達機構部40を介してロータ24に伝達される。以下の説明では、回転容積型ポンプ10において、駆動機12側を単に「基端側」と、基端側とは反対側(ロータ24側)を単に「先端側」と記載して説明する場合がある。
ドライブシャフト42は、駆動機12の回転動力をロータ24に伝達するために設けられている。図3に示すとおり、ドライブシャフト42は、玉軸受等のベアリング50を介してハウジング30の内面に回動自在に設けられている。ドライブシャフト42の外周面には、筒体52が嵌め込まれている。図3及び図4に示すとおり、ドライブシャフト42には、後述するジョイントピン63を挿通させるピン挿通孔43が設けられている。図3に示すとおり、筒体52は、ピン挿通孔43を塞ぐようにドライブシャフト42に取り付けられている。
本実施形態のドライブシャフト42は、樹脂により成形されたもの(樹脂成形品)とされている。具体的には、本実施形態のドライブシャフト42は、PEEK(Poly Ether Ether Ketone)が用いられたもの(PEEK製)とされている。なお、本考案の回転容積型ポンプのドライブシャフトは、PEEK製に限定されない。例えば、本考案の回転容積型ポンプのエンジニア・プラスチックなど、強度や耐熱性の高いものであれば、いかなるものであってもよい。
図4に示すとおり、ドライブシャフト42は、軸線L1が延びる方向(軸線方向X)において、径方向に異なる大きさの部分を有している。具体的には、ドライブシャフト42には、ロータ24側(先端側)に大径部44が形成されており、基端側に大径部44よりも径方向の大きさが小さい小径部46が形成されている。小径部46の外周面には、ロックナット54を螺合させるためのねじ部46aが形成されている。
図3及び図4に示すとおり、ドライブシャフト42には、先端側に開口するように形成された中空の部分として、中空部48が形成されている。図3に示すとおり、中空部48は、ロータ24側の端部から小径部46に至るように形成されている。図3に示すとおり、中空部48には、連結ロッド60が収容されている。
図3及び図7(a)に示すとおり、ドライブシャフト42の基端側の端部には、入力軸56を挿入させる被挿入穴47(被挿入部)が形成されている。図7(a)に示すとおり、被挿入穴47は、略矩形をなす開口として形成されており、入力軸56の第一挿入部56a(挿入部)を嵌め込むことができる。被挿入穴47に入力軸56の第一挿入部56aを挿入した状態では、隙間Sが形成される(図7(c)参照)。別の言い方をすれば、入力軸56とドライブシャフト42とは、「すきまばめ」により接続されている。
連結ロッド60は、ロータ24の偏心回転を許容しつつ、ドライブシャフト42の回転動力をロータ24に伝達するために設けられている。図3に示すとおり、連結ロッド60は、ジョイントピン62,63を介して、基端側がドライブシャフト42に連結され、先端側がロータ24に連結されている。より具体的には、連結ロッド60は、先端側がジョイントピン62を介してロータ24の接続部25に連結されている。また、連結ロッドは、基端側がジョイントピン63を介してドライブシャフト42に連結されている。これにより、連結ロッド60は、ドライブシャフト42とロータ24とを連結している。
図3に示すように、ドライブシャフト42の大径部44の開口縁には、ジョイントカバー68が装着されている。ジョイントカバー68は、例えば合成ゴム等のゴム様弾性体で形成されており、ロータ24の外周面と、ドライブシャフト42の大径部44との間を閉塞するように取り付けられている。ジョイントカバー68は、ドライブシャフト42の中空部48を封止するものであり、ハウジング30内(ケーシング33内)に形成されている内部空間32と、中空部48との間を密封している。
回転容積型ポンプ10は、ドライブシャフト42の中空部48に連結ロッド60を収容させた構成とすることで、ポンプ全体の全長を短くすることができる。これにより、回転容積型ポンプ10は、ポンプ全体をコンパクトなものとすることができる。
入力軸56(介在部材、高強度部)は、カップリング70とドライブシャフト42とを連結して、駆動機12から出力されるトルクをドライブシャフト42に伝達するために設けられている。より具体的には、入力軸56は、ドライブシャフト42とカップリング70との間に介在し、駆動機12の回転トルクをドライブシャフト42に伝達するための部材として設けられている。
入力軸56(高強度部)は、樹脂よりも強度の高い素材により構成された部材(高強度部58)とされている。より具体的には、本実施形態の入力軸56(高強度部)は、金属製であり、さらに具体的にはSUS(ステンレス)製とされている。なお、入力軸56の材質は、SUSに限定されず、金属など強度の高い素材であればよい。
図4に示すとおり、入力軸56の先端側には、ドライブシャフト42の被挿入穴47に嵌め込まれる略矩形(略長方形)の断面形状とされた第一挿入部56aが形成されている。また、入力軸56の基端側には、カップリング70の嵌込穴70aと嵌合する略扇状の断面形状とされた第二挿入部56bが形成されている。
図7(c)に示すとおり、入力軸56の第一挿入部56aをドライブシャフト42の被挿入穴47に挿入すると、被挿入穴47の内周面と第一挿入部56aの外周面との間に、隙間Sが形成される。
図6に示すとおり、入力軸56の第二挿入部56bは、カップリング70の嵌込穴70aに挿入され、カップリング70の径方向に止めねじ73が取り付けられる。これにより、入力軸56がカップリング70に対して連結される。
ロックナット54(締め付け部材)は、ベアリング50に対してドライブシャフト42を軸線方向Xにおいて位置決めするために設けられている。また、本実施形態のロックナット54は、ドライブシャフト42の小径部46の外周面に取り付けられ、ロックナット54を締め付けることで、被挿入穴47を径方向に圧縮させて隙間Sの隙間量を小さくする。
次いで、回転容積型ポンプ10において、ドライブシャフト42が流動体と接する領域について説明する。
図3に示すとおり、ドライブシャフト42の外周面とハウジング30の内周面との間には、軸封66が設けられている。軸封66は、ドライブシャフトの回転を許容しつつ流動体が駆動機側に流入することを抑制するために設けられている。本実施形態の回転容積型ポンプ10では、先端側の軸封66aと、基端側の軸封66bとの、二つの軸封66が設けられている。
図3に示すとおり、ハウジング30の内部空間32には、軸封66により区画される二つの領域が形成されている。具体的には、ハウジング30の内部空間32は、流動体が流出入可能な接液領域80と、軸封66により接液領域80から流動体の侵入が規制された非接液領域82とが形成されている。
軸封66は、リップリール、Oリングなどのシール部材を適宜選択して用いることができる。また、本実施形態では、二つの軸封66を設けた例を示したが、本考案の回転容積型ポンプはこれに限定されない。すなわち、本考案の回転容積型ポンプは、軸封を一つとしてもよいし、あるいは三以上の軸封を設けたものとしてもよい。
なお、接液領域80の先端側の領域(流体搬送路26近傍の領域)は、流体搬送路26に向けて比較的均一な流動体の流れが形成されるため、流動体はスムーズに流体搬送路26に搬送される。言い方を換えれば、接液領域80の流体搬送路26近傍の領域では、さほど流動体が滞留しない。
これに対して、接液領域80のドライブシャフト42近傍の領域(基端側の領域)は、流体搬送路26近傍の領域と比較して、流動体の流れが不均一となり流れが少なくなる。その結果、接液領域80の基端側の領域では、液溜まりが生じるなど、流動体が滞留しやすい。言い方を換えれば、接液領域80の基端側の領域では、先端側の領域と比較して流動体が長く留まることとなる。
図3に示すとおり、ドライブシャフト42の先端側は、接液領域80の流動体が滞留しやすい領域に露出している。ここで、上述のとおり、ドライブシャフト42は樹脂製とされている。そのため、流動体が嫌気性接着剤等、金属との接触により影響を受けるものであって、かつ流動体が滞留していたとしても、流動体が硬化するなど悪影響を受けることを回避することができる。
なお、本実施形態のロータ24は、金属製とされている。流動体がロータ24と接触する領域(流体搬送路26)では、ポンプの運転時において常時流動体が流れている。そのため、ロータ24が金属製であったとしても、流動体が滞留することはほとんどないため、流動体が硬化することがほとんどない。そのため、ロータ24が金属製であっても、流動体やポンプの動作への悪影響は、さほど大きくならない。
また、本実施形態の回転容積型ポンプ10では、樹脂製のドライブシャフト42が金属製の入力軸56を介してカップリング70に連結されている。ここで、ドライブシャフト42と入力軸56とを、樹脂により一体的に成型することも考えられる(後述する第二実施形態参照)。
仮にドライブシャフトと入力軸とを樹脂製とした上で、入力軸をカップリングに嵌め込む際にカップリングの径方向に止めねじを侵入させるように締結すると、止めねじが径方向の一方から樹脂製の入力軸を押圧して、入力軸が塑性変形するおそれがある。入力軸(ドライブシャフトのカップリングとの接続部分)が塑性変形すると、カップリングに曲がって接続され、ポンプの吐出性能に影響する可能性がある。また、ハウジングに対して駆動機を着脱するたび(再組み立て時など)に、入力軸が止めねじに押圧されてますます変形するといったことが想定される。
回転容積型ポンプ10では、入力軸56を強度の高い金属などの素材により形成された高強度部58とされている。そのため、図6に示すとおり、カップリング70のねじ孔70bから径方向内側に向けて止めねじ73を侵入させ、止めねじ73が入力軸56と接触したとしても、入力軸56が止めねじ73と接触することで塑性変形するといった懸念を払拭することができる。これにより、回転容積型ポンプ10は、ドライブシャフト42を樹脂製としつつ、駆動機12側との接続部分(カップリング70との接続部分)が塑性変形することを抑制することができる。
ここで、上述のとおり、ドライブシャフト42は樹脂製(PEEK製)とされているのに対して、入力軸56は金属製(SUS製)とされている。樹脂製のドライブシャフト42に金属製の入力軸56を挿入させてトルクを伝達しようとする際に、いくつかの懸念事項が発生する。
具体的には、(1)ポンプの分解時に入力軸56が落ちる可能性がある、(2)ポンプ運転時にすきま分(隙間S分)のバックラッシが発生する、(3)バックラッシにより樹脂側(ドライブシャフト42側)に衝撃力が負荷されてドライブシャフト42の被挿入穴47が塑性変形するあるいは破壊される可能性がある、(4)すきま分(隙間S分)が樹脂の変形代となり、負荷トルクによってドライブシャフト42の被挿入穴47が変形しやすくなる、等の懸念点がある。
本実施形態の回転容積型ポンプ10では、ロックナット54がドライブシャフト42の小径部46を締め付けるように取り付けられることや、第一挿入部56aを被挿入穴47に食い込ませるような形状とすることで、上記の(1)〜(4)の懸念を払拭している。
具体的に説明すると、ロックナット54が小径部46に取り付けられて締め付けられると、ドライブシャフト42の小径部46が径方向に圧縮される。これにより、入力軸56の外周面とドライブシャフト42の被挿入穴47の内周面との間に形成される隙間Sが圧縮されて隙間量が小さくなり、入力軸56の抜け止めとしての機能を発揮する。その結果、回転容積型ポンプ10は、上述した樹脂製のドライブシャフト42に金属製の入力軸56を挿入させることによる懸念事項(1)〜(4)を払拭することができる。
また、図7(a)に示すとおり、ドライブシャフト42の被挿入穴47は断面視において角部が丸みを帯びた形状(角R)とされた角丸部47aが形成されている。これに対して、図7(b)に示すとおり、第一挿入部56aは、略矩形の四隅にC面が形成されており、断面視において四隅の角部には鈍角をなす鈍角部56cが形成されている。
図7(c)に示すとおり、ドライブシャフト42の被挿入穴47に第一挿入部56aが挿入されると、鈍角部56cが角丸部47aに食い込むような状態となる。言い方を換えれば、鈍角部56cを、角丸部47aに食い込む食込部56dとすることができる。
これにより、すきまばめでありながら、若干の拘束状態を実現することができる。その結果、回転容積型ポンプ10は、上述した樹脂製のドライブシャフト42に金属製の入力軸56を挿入させることによる懸念事項(1)〜(4)を払拭することができる。
また、しまりばめによるもの(しまりばめ設計)である場合には通常「空気抜き」が必要となるところ、隙間Sがあるため「空気抜き」が不要であるという利点も得られる。さらに、被挿入穴47の角丸部47aに鈍角部56cを食い込ませる構成により、角丸部47aを比較的大きな角丸(角R)とすることができる。その結果、エンドミル等を比較的大きい径のものを使用することができ、加工上のリスクを低減させることができる。さらに、入力軸56の第一挿入部56aの加工に際し、角丸(角R)とする加工を要さず、加工がしやすいといった利点が得られる。
<第二実施形態>
次いで、本考案の第二実施形態に係る回転容積型ポンプ100について、図8を参照しつつ説明する。
回転容積型ポンプ100は、ポンプ機構部20、ハウジング30、動力伝達機構部140、駆動機12、及びカップリング70を備えている。
なお、回転容積型ポンプ100のポンプ機構部20、ハウジング30、駆動機12、及びカップリング70は、第一実施形態において説明した回転容積型ポンプ10と同様の構成とされている。そのため、回転容積型ポンプ100の以下の説明において、ポンプ機構部20、ハウジング30、駆動機12、及びカップリング70については、第一実施形態の回転容積型ポンプ100の説明において用いた符号と同じ符号を用いて説明し、詳細な説明を省略する。
第二実施形態に係る回転容積型ポンプ100は、第一実施形態に係る回転容積型ポンプ10の動力伝達機構部40と異なる動力伝達機構部140を備えている。より具体的に説明すると、動力伝達機構部140は、第一実施形態に係るドライブシャフト42と異なる構成を備えるドライブシャフト142を有している。また、第一実施形態の動力伝達機構部40には、高強度部58として入力軸56が設けられていたのに対して、第二実施形態の動力伝達機構部140では、高強度部58としてスリーブ部材156が設けられている。
なお、第二実施形態の動力伝達機構部140のドライブシャフト142は、第一実施形態のドライブシャフト42と同様に、筒体52及びベアリング50を介してハウジング30の内側に取り付けられている。
本実施形態の回転容積型ポンプ100では、ドライブシャフト142の端部がカップリング70の嵌込穴70aに挿入され、ドライブシャフト142とカップリング70とが連結される。
より具体的に説明すると、図8に示すとおり、ドライブシャフト142は、第一実施形態のドライブシャフト42と同様に、大径部44と小径部46とが設けられていることに加え、小径部46の基端側にカップリング側挿入部149が形成されている。
カップリング側挿入部149は、カップリング70の嵌込穴70aと略一致する断面形状を有している。具体的には、カップリング側挿入部149は、嵌込穴70aの開口形状と略一致する略扇形の形状を有している。
スリーブ部材156(介在部材、高強度部58)は、カップリング側挿入部149の外周面に装着可能なスリーブ状の部材である。スリーブ部材156は、樹脂よりも強度の高い金属等の素材により形成されている。スリーブ部材156は、カップリング側挿入部149の外周面とカップリング70の嵌込穴70aの内周面との間に介在させるために設けられている。
スリーブ部材156を介在させてドライブシャフト142がカップリング70に対して連結されると、ドライブシャフト142のカップリング側挿入部149はスリーブ部材156に取り囲まれた状態で嵌込穴70aに取り付けられた状態となる。この状態で、止めねじ73がねじ孔70bに取り付けられてカップリング70の内側に侵入すると、止めねじ73はスリーブ部材156と接触する。これにより、止めねじ73とドライブシャフト142とが直に接触して、ドライブシャフト142が止めねじ73に押圧されて変形することを抑制することができる。
以上、本考案の回転容積型ポンプの実施形態について説明したが、本考案の回転容積型ポンプは上述の実施形態に限定されない。
具体的には、上述の実施形態では、ドライブシャフトを樹脂製とし、入力軸又はスリーブ部材をドライブシャフトとカップリング(継手)との間に介在させる例を示したが、樹脂製のドライブシャフトと樹脂とは異素材の高強度部とを、インサート成形などにより一体的に形成してもよい。
また、上述の実施形態では、ドライブシャフト全体を樹脂製とした例を示したが、本考案の回転容積型ポンプは、ドライブシャフトの接液領域に配置される部分を樹脂製とし、他の部分を金属等の異素材として別体として設け、これらを連結させてもよい。また、本考案の回転容積型ポンプは、ドライブシャフトの接液領域に配置される部分を樹脂製とし、他の部分を金属等の異素材として、これらをインサート成形等により一体的に形成してもよい。
さらに、上述の実施形態の回転容積型ポンプでは、ドライブシャフトに内側空間を設けて内側空間に連結ロッドを配置させた例を示したが、本考案の回転容積型ポンプはこれに限定されない。具体的には、本考案の回転容積型ポンプは、ドライブシャフトの先端側に、フレキシブルロッドを介してロータを連結させたものであってもよいし、ドライブシャフトとロータとをオルダムジョイントやユニバーサルジョイント等を介して連結させたものであってもよい。
さらに、上述の実施形態の回転容積型ポンプでは、金属製のロータを用いた例を示したが、本考案の回転容積型ポンプはこれに限定されない。例えば、本考案の回転容積型ポンプでは、流動体の性質や流動体を送る速度、あるいはロータとステータとの摩擦などを比較考慮して、ロータを金属とは異素材のものを用いてもよい。
本考案の回転容積型ポンプは、嫌気性材料等、金属との接触により影響を受ける可能性のある流動体を吐出させるポンプとして、好適に採用することができる。
10 回転容積型ポンプ
12 駆動機
20 ポンプ機構部
22 ステータ
24 ロータ
30 ハウジング
32 内部空間
33 ケーシング
40 動力伝達機構部
42 ドライブシャフト
47 被挿入穴(被挿入部)
54 ロックナット
56 入力軸(高強度部)
56a 第一挿入部(挿入部)
56b 第二挿入部
58 高強度部
70 カップリング
100 回転容積型ポンプ
140 動力伝達機構部
142 ドライブシャフト
156 スリーブ部材(高強度部)
S 隙間
X 軸線方向

Claims (10)

  1. 駆動機から入力された回転動力を伝達するためのドライブシャフトを備える動力伝達機構部と、
    前記ドライブシャフトから回転動力を受けて作動するポンプ機構部と、
    流動体が流出入する内部空間を有する収容体とを備えており、
    前記収容体の流動体に接する部分が樹脂製であり、
    前記ドライブシャフトの少なくとも流動体に接する部分が樹脂製であり、且つ、前記動力伝達機構部の流動体に接しない部分に前記樹脂よりも強度の高い素材で形成された高強度部を備えることを特徴とする回転容積型ポンプ。
  2. 前記ドライブシャフトと前記駆動機との間でトルクを伝達する継手が設けられているものであり、
    前記動力伝達機構部が、
    前記ドライブシャフトと前記継手との間に介在する介在部材とを備え、
    前記ドライブシャフトが、樹脂製とされており、
    前記介在部材が、前記高強度部とされていることを特徴とする請求項1に記載の回転容積型ポンプ。
  3. 前記介在部材が、前記ドライブシャフトに対して挿入される入力軸であることを特徴とする請求項2に記載の回転容積型ポンプ。
  4. 前記ドライブシャフトが、前記継手に対して挿入されるものであり、
    前記介在部材が、前記ドライブシャフトの外周面と前記継手の内周面との間に配置されるスリーブ部材であることを特徴とする請求項2に記載の回転容積型ポンプ。
  5. 前記高強度部が、前記ドライブシャフトに対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の回転容積型ポンプ。
  6. 前記高強度部が、前記ドライブシャフトの前記駆動機側の端部に設けられた被挿入部に対して挿入されるものであり、
    前記ドライブシャフトの外周側から前記高強度部を押圧保持する締め付け部材を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の回転容積型ポンプ。
  7. 前記ドライブシャフトと前記駆動機との間でトルクを伝達する継手として、カップリングが設けられているものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の回転容積型ポンプ。
  8. 前記高強度部が、前記カップリングに対して着脱可能であることを特徴とする請求項7に記載の回転容積型ポンプ。
  9. 前記ドライブシャフトには、前記駆動機側の端部に前記高強度部が挿入される被挿入部が形成されているものであり、
    前記高強度部には、前記被挿入部に挿入される挿入部が形成されており、
    前記被挿入部が断面形状において丸角とされた角丸部を備え、前記挿入部が断面形状において角部が鈍角をなす鈍角部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の回転容積型ポンプ。
  10. 前記ポンプ機構部が、
    雄ねじ型の軸体によって構成されたロータと、
    前記ロータを挿通可能であり、内周面が雌ねじ型に形成されたステータとを備え、
    前記ロータおよび前記ステータが相対的に回転することでポンプ機能を発揮する
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の回転容積型ポンプ。
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