JP3221102U - シール構造及び処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空容器を構成する部材同士の接合部の気密性を向上できるシール構造を提供する。
【解決手段】真空容器を構成する部材同士の接合部Jを封止するシール構造13であって、接合部Jに配置される内側シール部材13aと、接合部Jの内側シール部材13aよりも大気側に設けられ、内側シール部材13aよりもガス透過率が低い材料により形成された外側シール部材13bと、を有し、真空容器内で処理が行われる際に、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間に閉空間S1が形成される。
【選択図】図6

Description

本開示は、シール構造及び処理装置に関する。
基板を収容するチャンバのベースと蓋体との間にシール部材を二重に設け、二重に設けたシール部材の間に排気管を設け、シール部材の間を排気することにより、ベースと蓋体とを密着させる基板処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−304139号公報
本開示は、真空容器を構成する部材同士の接合部の気密性を向上できる技術を提供する。
本開示の一態様によるシール構造は、真空容器を構成する部材同士の接合部を封止するシール構造であって、前記接合部に配置される内側シール部材と、前記接合部の前記内側シール部材よりも大気側に設けられ、前記内側シール部材よりもガス透過率が低い材料により形成された外側シール部材と、を有し、前記真空容器内で処理が行われる際に、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間に閉空間が形成される。
本開示によれば、真空容器を構成する部材同士の接合部の気密性を向上できる。
一実施形態の成膜装置の概略断面図 一実施形態の成膜装置の概略斜視図 一実施形態の成膜装置の概略平面図 一実施形態の成膜装置における回転テーブルの同心円に沿った概略断面図 一実施形態の成膜装置の分離領域を示す概略断面図 シール構造の一例を示す概略図 シール構造の別の例を示す概略図 シール構造を変更したときの温度と透過流量との関係を示す図
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
〔処理装置〕
一実施形態のシール構造を備える処理装置について、セミバッチ式の成膜装置を例に挙げて説明する。セミバッチ式の成膜装置は、処理容器内の回転テーブルの上に配置した複数のウエハを回転テーブルにより公転させ、原料ガスが供給される領域と、原料ガスと反応する反応ガスが供給される領域とを順番に通過させてウエハの表面に膜を形成する装置である。
図1は、一実施形態の成膜装置の概略断面図である。図2は、一実施形態の成膜装置の概略斜視図である。図3は、一実施形態の成膜装置の概略平面図である。なお、図2及び図3では、説明の便宜上、天板の図示を省略している。
図1から図3までを参照すると、成膜装置は、ほぼ円形の平面形状を有する扁平な真空容器1と、真空容器1内に設けられ、真空容器1の中心に回転中心を有する回転テーブル2と、を備えている。真空容器1は、内部に収容した基板である半導体ウエハ(以下「ウエハW」という。)の上面に成膜処理を行うための処理室である。真空容器1は、有底の円筒形状を有する容器本体12と、容器本体12の上面に対して、シール構造13を介して気密に着脱可能に配置される天板11とを有する。なお、シール構造13については後述する。
回転テーブル2は、真空容器1内に回転可能に設けられている。回転テーブル2は、中心部にて円筒形状のコア部21に固定されている。コア部21は、鉛直方向に伸びる回転軸22の上端に固定されている。回転軸22は真空容器1の底部14を貫通し、下端が駆動部23に取り付けられている。駆動部23は、例えば圧空シリンダとステッピングモータとを含み、回転軸22を昇降させることで回転テーブル2を昇降させ、回転軸22を鉛直軸回りに回転させることで回転テーブル2を回転させる。回転軸22及び駆動部23は、上面が開口した筒状のケース体20内に収納されている。ケース体20はその上面に設けられたフランジ部が、鉛直方向に伸縮可能なベローズ16を介して真空容器1の底部14の下面に気密に取り付けられている。これにより、ケース体20の内部と外部との気密状態が維持される。回転テーブル2が昇降する場合、回転テーブル2の昇降に対応してベローズ16が伸縮するため、ケース体20の内部と外部との気密状態を維持できる。
回転テーブル2の上面には、図2及び図3に示されるように、回転テーブル2の回転方向(周方向)に沿って複数(図示の例では6個)の円形状の凹部2aが形成されている。各凹部2aには、図3に示されるように、ウエハWが載置される。なお、図3では、1個の凹部2aだけにウエハWが載置されている場合を示す。
回転テーブル2の上方には、図2及び図3に示されるように、例えば石英により形成された反応ガスノズル31,32及び分離ガスノズル41,42が真空容器1の周方向(回転テーブル2の回転方向(図3の矢印A)に互いに間隔をおいて配置されている。図示の例では、後述の搬送口15から時計回り(回転テーブル2の回転方向)に、分離ガスノズル41、反応ガスノズル31、分離ガスノズル42及び反応ガスノズル32がこの順序で配列されている。反応ガスノズル31,32及び分離ガスノズル41,42は、それぞれ基端部であるガス導入ポート31a,32a,41a,42aが容器本体12の外周面に固定されている。これより、反応ガスノズル31,32及び分離ガスノズル41,42は、真空容器1の外周面から真空容器1内に導入され、容器本体12の径方向に沿って回転テーブル2に対して水平に伸びている。
反応ガスノズル31は、配管110、流量制御器120等を介して、第1の反応ガス供給源130に接続されている。反応ガスノズル32は、配管111、流量制御器121等を介して、第2の反応ガス供給源131に接続されている。分離ガスノズル41,42は、いずれも不図示の配管、流量制御バルブ等を介して、分離ガス供給源(図示せず)に接続されている。
反応ガスノズル31,32には、回転テーブル2に向かって開口する複数のガス吐出孔35(図4)が、反応ガスノズル31,32の長さ方向に沿って、例えば10mmの間隔で配列されている。反応ガスノズル31の下方領域は、第1の反応ガスをウエハWに吸着させるための第1の処理領域P1となる。反応ガスノズル32の下方領域は、第1の処理領域P1においてウエハWに吸着した第1の反応ガスと反応する第2の反応ガスを供給し、反応生成物の分子層を生成する第2の処理領域P2となる。なお、反応生成物の分子層が、堆積(成膜)される膜を構成する。
第1の反応ガスは、種々のガスであってよいが、一般的には、成膜される膜の原料となる原料ガスが選択され、例えばシリコン酸化膜を成膜する場合には、ビスターシャルブチルアミノシラン(BTBAS)ガス等のシリコン含有ガスが選択される。
第2の反応ガスには、第1の反応ガスと反応して反応生成物を生成し得る反応ガスであれば、種々の反応ガスを利用でき、例えばシリコン酸化膜を成膜する場合にはオゾン(O)ガス等の酸化ガスが選択される。
分離ガスとしては、例えばヘリウム(He)ガスやアルゴン(Ar)ガス等の希ガスや窒素(N)ガス等の不活性ガスを利用できる。一実施形態では、Nガスを用いる例を挙げて説明する。
図2及び図3を参照すると、真空容器1内には2つの凸状部4が設けられている。凸状部4は、分離ガスノズル41,42と共に分離領域Dを構成するため、回転テーブル2に向かって突出するように天板11の下面に取り付けられている。凸状部4は、頂部が円弧状に切断された扇型の平面形状を有し、一実施形態においては、内円弧が突出部5(後述)に連結し、外円弧が真空容器1の容器本体12の内周面に沿うように配置されている。
図4は、一実施形態の成膜装置における回転テーブル2の同心円に沿った概略断面図であり、反応ガスノズル31から反応ガスノズル32まで回転テーブル2の同心円に沿った真空容器1の断面を示している。
図4に示されるように、天板11の下面に凸状部4が取り付けられている。このため、真空容器1内には、凸状部4の下面である平坦な低い天井面である第1の天井面44と、第1の天井面44の周方向の両側に位置する、第1の天井面44よりも高い天井面である第2の天井面45とが存在する。第1の天井面44は、頂部が円弧状に切断された扇型の平面形状を有する。また、図4に示されるように、凸状部4には周方向の中央において、径方向に伸びるように形成された溝部43が形成され、分離ガスノズル42が溝部43内に収容されている。もう一つの凸状部4にも同様に溝部43が形成され、分離ガスノズル41が溝部43内に収容されている。また、第2の天井面45の下方の空間に反応ガスノズル31,32がそれぞれ設けられている。反応ガスノズル31,32は、第2の天井面45から離間してウエハWの近傍に設けられている。なお、図4に示されるように、第2の天井面45の下方の右側の空間481に反応ガスノズル31が設けられ、第2の天井面45の下方の左側の空間482に反応ガスノズル32が設けられる。
また、凸状部4の溝部43に収容される分離ガスノズル41,42には、回転テーブル2に向かって開口する複数のガス吐出孔42h(図4)が、分離ガスノズル41,42の長さ方向に沿って、例えば10mmの間隔で配列されている。
第1の天井面44は、狭隘な空間である分離空間Hを回転テーブル2に対して形成する。分離ガスノズル42のガス吐出孔42hからNガスが供給されると、Nガスは分離空間Hを介して空間481,482へ向かって流れる。このとき、分離空間Hの容積は空間481,482の容積よりも小さいため、Nガスにより分離空間Hの圧力を空間481,482の圧力に比べて高くできる。即ち、空間481と空間482との間に圧力の高い分離空間Hが形成される。また、分離空間Hから空間481,482へ流れ出るNガスが、第1の処理領域P1からの第1の反応ガスと、第2の処理領域P2からの第2の反応ガスとに対するカウンターフローとして働く。したがって、第1の処理領域P1からの第1の反応ガスと、第2の処理領域P2からの第2の反応ガスとが分離空間Hにより分離される。よって、真空容器1内において第1の反応ガスと第2の反応ガスとが混合し、反応することが抑制される。
回転テーブル2の上面に対する第1の天井面44の高さh1は、成膜時の真空容器1内の圧力、回転テーブル2の回転速度、分離ガスの供給流量等を考慮し、分離空間Hの圧力を空間481,482の圧力に比べて高くするのに適した高さに設定することが好ましい。
一方、天板11の下面には、回転テーブル2を固定するコア部21の外周を囲む突出部5(図2及び図3)が設けられている。突出部5は、一実施形態においては、凸状部4における回転中心の側の部位と連続しており、その下面が第1の天井面44と同じ高さに形成されている。
先に参照した図1は、図3のI−I'線に沿った断面図であり、第2の天井面45が設けられている領域を示している。一方、図5は、第1の天井面44が設けられている領域を示す断面図である。
図5に示されるように、扇型の凸状部4の周縁部(真空容器1の外縁側の部位)には、回転テーブル2の外端面に対向するようにL字型に屈曲する屈曲部46が形成されている。屈曲部46は、凸状部4と同様に、分離領域Dの両側から反応ガスが侵入することを抑制して、第1の反応ガスと第2の反応ガスとの混合を抑制する。扇型の凸状部4は天板11に設けられ、天板11が容器本体12から取り外せるようになっていることから、屈曲部46の外周面と容器本体12との間には僅かに隙間がある。屈曲部46の内周面と回転テーブル2の外端面との隙間、及び屈曲部46の外周面と容器本体12との隙間は、例えば回転テーブル2の上面に対する第1の天井面44の高さと同様の寸法に設定されている。
容器本体12の内周面は、分離領域Dでは図5に示されるように屈曲部46の外周面と接近して垂直面に形成されている。一方、分離領域D以外の領域では、図1に示されるように例えば回転テーブル2の外端面と対向する部位から底部14に亘って外方側に窪んでいる。以下、説明の便宜上、概ね矩形の断面形状を有する窪んだ部分を排気領域と記す。具体的には、第1の処理領域P1に連通する排気領域を第1の排気領域E1と記し、第2の処理領域P2に連通する領域を第2の排気領域E2と記す。第1の排気領域E1及び第2の排気領域E2の底部には、図1から図3に示されるように、それぞれ第1の排気口61及び第2の排気口62が形成されている。第1の排気口61及び第2の排気口62は、図1に示されるように、それぞれ排気管63を介して真空排気手段である例えば真空ポンプ64に接続されている。真空ポンプ64と排気管63との間に、圧力制御器65が設けられる。
回転テーブル2と真空容器1の底部14との間の空間には、図1及び図5に示されるように加熱手段であるヒータユニット7が設けられている。これにより、回転テーブル2を介して回転テーブル2上のウエハWが、プロセスレシピで決められた温度(例えば200℃)に加熱される。回転テーブル2の周縁付近の下方側には、図5に示されるように、円環状のカバー部材71が設けられている。
カバー部材71は、回転テーブル2の上方空間から第1の排気領域E1、第2の排気領域E2に至るまでの雰囲気とヒータユニット7が置かれている雰囲気とを区画して回転テーブル2の下方領域へのガスの侵入を抑制する。カバー部材71は、内側部材71aと、外側部材71bと、を有する。
内側部材71aは、回転テーブル2の外縁部及び外縁部よりも外周側を下方側から臨むように設けられている。内側部材71aは、回転テーブル2の外縁部下方(及び外縁部よりも僅かに外側の部分の下方)において、ヒータユニット7を全周に亘って取り囲んでいる。
外側部材71bは、内側部材71aと真空容器1の内周面との間に設けられている。外側部材71bは、分離領域Dにおいて凸状部4の外縁部に形成された屈曲部46の下方にて、屈曲部46と近接して設けられている。
ヒータユニット7が配置されている空間よりも回転中心の側の部位における底部14は、回転テーブル2の下面の中心部付近におけるコア部21に接近するように上方側に突出して突出部12aをなしている。突出部12aとコア部21との間は狭い空間になっており、また底部14を貫通する回転軸22の貫通穴の内周面と回転軸22との隙間が狭くなっていて、これら狭い空間はケース体20に連通している。ケース体20には、パージガス供給管72が設けられている。パージガス供給管72は、パージガスであるNガスを狭い空間内に供給してパージする。真空容器1の底部14には、ヒータユニット7の下方において周方向に所定の角度間隔で、ヒータユニット7の配置空間をパージするための複数のパージガス供給管73が設けられている。なお、図5には一つのパージガス供給管73を示す。ヒータユニット7と回転テーブル2との間には、ヒータユニット7が設けられた領域へのガスの侵入を抑えるために、外側部材71bの内周面(内側部材71aの上面)から突出部12aの上端との間を周方向に亘って覆う蓋部材7aが設けられている。蓋部材7aは、例えば石英により形成されている。
真空容器1の天板11の中心部には、分離ガス供給管51が接続されている。分離ガス供給管51は、天板11とコア部21との間の空間52に分離ガスであるNガスを供給する。空間52に供給された分離ガスは、突出部5と回転テーブル2との狭い空間50を介して回転テーブル2のウエハ載置領域の側の上面に沿って周縁に向けて吐出される。空間50は、分離ガスにより空間481,482よりも高い圧力に維持され得る。したがって、空間50により、第1の処理領域P1に供給されるBTBASガスと第2の処理領域P2に供給されるOガスとが、中心領域Cを通って混合することが抑制される。すなわち、空間50(又は中心領域C)は分離空間H(又は分離領域D)と同様に機能する。
真空容器1の側壁には、図2から図4に示されるように、外部の搬送アーム10と回転テーブル2との間でウエハWの受け渡しを行うための搬送口15が形成されている。搬送口15は、ゲートバルブ(図示せず)により開閉される。ウエハWの受け渡しは、搬送口15と対向する位置にて回転テーブル2におけるウエハ載置領域である凹部2aと搬送アーム10との間で行われる。このため、回転テーブル2の下方側において受け渡し位置に対応する部位に、凹部2aを貫通してウエハWを下面から持ち上げるための受け渡し用の昇降ピン及びその昇降機構(いずれも図示せず)が設けられている。
また、成膜装置には、図1に示されるように、装置全体の動作のコントロールを行うためのコンピュータからなる制御部100が設けられている。制御部100のメモリ内には、制御部100の制御の下に、各種の処理を成膜装置に実施させるプログラムが格納されている。プログラムは各種の処理を実行するようにステップ群が組まれており、ハードディスク等の媒体102に記憶されており、所定の読み取り装置により記憶部101へ読み込まれ、制御部100内にインストールされる。
〔シール構造〕
一実施形態のシール構造の一例について、図6を参照して説明する。図6は、シール構造の一例を示す概略図である。
図6に示されるように、シール構造13は、真空容器1を構成する部材同士の接合部、例えば天板11と容器本体12との接合部Jを封止するシール構造である。ただし、真空容器1を構成する部材同士の接合部は、天板11と容器本体12との接合部Jに限定されない。例えば、容器本体12の側面に設けられ、真空容器1内を確認する際に用いられるのぞき窓(図示せず)と容器本体12との接合部や、容器本体12と排気管63との接合部であってもよい。
シール構造13は、内側シール部材13aと、外側シール部材13bと、を有する。
内側シール部材13aは、天板11と容器本体12との接合部Jの真空側に、容器本体12の周方向に沿って配置されている。内側シール部材13aは、例えば四フッ化エチレン−パーフルオロメチルビニルエーテルゴム(パーフロロエラストマー/FFKM)等のフッ素ゴムにより形成されたOリングである。FFKMは、高い耐熱性、耐薬品性を有するので、内側シール部材13aが真空容器1内に導入される反応ガスに曝されることによる劣化を抑制できる。
外側シール部材13bは、天板11と容器本体12との接合部Jにおける内側シール部材13aよりも大気側に、容器本体12の周方向に沿って配置されている。外側シール部材13bは、内側シール部材13aよりもガス透過率が低い材料により形成されている。外側シール部材13bは、例えばフッ化ビニリデン系ゴム(FKM)等のフッ素ゴムにより形成されたOリングである。FKMは、FKKMよりもガス透過率が低いため、大気中の酸素(O)ガス等が大気側から外側シール部材13bを透過して真空側に入り込むことを大幅に抑制できる。また、外側シール部材13bは、内側シール部材13aと異なり、真空容器1内に曝露されていないため、真空容器1内に導入される反応ガスに直接曝さらされることがない。そのため、FFKMのような高い耐薬品性を有していなくてもよい。
また、外側シール部材13bは、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)により形成されたフィルムであってもよい。外側シール部材13bとしてフィルムを利用する場合、外側シール部材13bは、例えば天板11の外周面11s及び容器本体12の外周面12sに、天板11と容器本体12との隙間を塞ぐように巻き付けられて配置される。
シール構造13では、真空容器1内で処理が行われる際、天板11と容器本体12とが内側シール部材13a及び外側シール部材13bを介して接合される。これにより、天板11、容器本体12、内側シール部材13a及び外側シール部材13bにより閉空間S1が形成される。真空容器1内で行われる処理は、例えば真空容器1内に反応ガスを導入してウエハW上に膜を形成する成膜処理である。ただし、真空容器1内で行われる処理は、成膜処理に限定されず、例えばエッチング処理、クリーニング処理であってもよい。
一実施形態のシール構造13によれば、接合部Jに配置される内側シール部材13aと、接合部Jの内側シール部材13aよりも大気側に設けられ、内側シール部材13aよりもガス透過率が低い材料により形成された外側シール部材13bと、を有する。また、真空容器1内で処理が行われる際に、天板11、容器本体12、内側シール部材13a及び外側シール部材13bにより閉空間S1が形成される。これにより、外側シール部材13bが内側シール部材13aと同じ材料により形成されている場合と比較して、大気中のOガス等が大気側から外側シール部材13bを透過して真空側に入り込むことを抑制できる。その結果、天板11と容器本体12との接合部Jの気密性を向上できる。
また、シール構造13は、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間を真空排気するための真空排気構造や、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間にパージガスを導入するためのパージガス導入構造を有していない。そのため、シンプルな構造で天板11と容器本体12との接合部Jの気密性を向上できる。
一実施形態のシール構造の別の例について、図7を参照して説明する。図7は、シール構造の別の例を示す概略図である。
図7に示されるように、シール構造13Aは、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間の空間に不活性ガスを導入可能なガス導入管13cを有する点で、図6に示されるシール構造13と異なる。また、シール構造13Aは、ガス導入管13cに介設された開閉バルブ13dを有する。なお、その他の構成については、図6に示されるシール構造13と同様の構成であってよい。以下、図6に示されるシール構造13と異なる点を中心に説明する。
シール構造13Aは、内側シール部材13aと、外側シール部材13bと、ガス導入管13cと、開閉バルブ13dと、を有する。
ガス導入管13cは、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間の領域に不活性ガスを導入する配管である。不活性ガスとしては、例えばNガス、Arガスを利用できる。
開閉バルブ13dは、ガス導入管13cに介設されている。開閉バルブ13dを閉じると、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間の領域と、不活性ガス導入部との連通が開閉バルブ13dにより遮断される。すなわち、天板11、容器本体12、内側シール部材13a、外側シール部材13b、ガス導入管13c及び開閉バルブ13dにより閉空間S2が形成される。一方、開閉バルブ13dを開くと、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間の領域と、不活性ガス導入部とが連通する。すなわち、閉空間が形成されない。
シール構造13Aでは、真空容器1内で処理が行われる際、天板11と容器本体12とが内側シール部材13a及び外側シール部材13bを介して接合され、且つ開閉バルブ13dが閉じられる。これにより、天板11、容器本体12、内側シール部材13a、外側シール部材13b、ガス導入管13c及び開閉バルブ13dにより閉空間S2が形成される。真空容器1内で行われる処理は、例えば真空容器1内に反応ガスを導入してウエハW上に膜を形成する成膜処理である。ただし、真空容器1内で行われる処理は、成膜処理に限定されず、例えばエッチング処理、クリーニング処理であってもよい。
一実施形態のシール構造13Aによれば、接合部Jに配置される内側シール部材13aと、接合部Jの内側シール部材13aよりも大気側に設けられ、内側シール部材13aよりもガス透過率が低い材料により形成された外側シール部材13bと、を有する。また、真空容器1内で処理が行われる際に、天板11、容器本体12、内側シール部材13a、外側シール部材13b、ガス導入管13c及び開閉バルブ13dにより閉空間S2が形成される。これにより、外側シール部材13bが内側シール部材13aと同じ材料により形成されている場合と比較して、大気中のOガス等が大気側から外側シール部材13bを透過して真空側に入り込むことを抑制できる。その結果、天板11と容器本体12との接合部Jの気密性を向上できる。
また、シール構造13Aでは、ガス導入管13c及び開閉バルブ13dが設けられている。これにより、ガス導入管13cから内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間の領域に不活性ガスを導入できる。そのため、容器本体12に対して天板11を開ける際に開閉バルブ13dを開くことで、内側シール部材13aと外側シール部材13bとの間の領域に不活性ガスを導入して大気圧に昇圧できる。その結果、容器本体12に対して天板11を容易に開くことができる。
〔実施例〕
次に、一実施形態のシール構造13を利用したときのガスの透過性について評価した実施例について説明する。
実施例では、大気雰囲気の大気領域と、ターボ分子ポンプで減圧された真空領域との間に3種類のシール構造を設け、温度を50℃〜200℃に変化させたときの大気領域から真空領域に透過したガス流量(以下「透過流量」という。)を評価した。3種類のシール構造は、以下の表1の通りである。
表1に示されるように、実施例1のシール構造は、内側シール部材13aとしてFFKMにより形成されたOリング、外側シール部材13bとしてFKMにより形成されたOリングを有する二重シール構造である。比較例1のシール構造は、内側シール部材13aとしてFFKMにより形成されたOリングを有し、外側シール部材13bを有しない一重シール構造である。比較例2のシール構造は、内側シール部材13a及び外側シール部材13bとしてFFKMにより形成されたOリングを有する二重シール構造である。
図8は、シール構造を変更したときの温度と透過流量との関係を示す図である。図8中、温度[℃]を横軸に示し、透過流量[Pa・m/s]を縦軸に示す。また、実施例1の結果を三角(▲)印で示し、比較例1の結果を四角(■)印で示し、比較例2の結果を菱形(◆)印で示す。
図8に示されるように、温度が50℃の場合、実施例1、比較例1及び比較例2の間で透過流量に大きな違いは見られない。一方、温度が100℃、150℃、200℃の場合、実施例1における透過流量が比較例1及び比較例2における透過流量に比べて小さくなっていることが分かる。
これらの結果から、内側シール部材13aとしてFFKMにより形成されたOリング、外側シール部材13bとしてFKMにより形成されたOリングを有する二重シール構造を形成することにより、大気領域から真空領域へのガスの透過を抑制できると言える。
なお、上記の実施形態において、第1の反応ガス及び第2の反応ガスは処理ガスの一例であり、反応ガスノズル31、32は処理ガス導入部の一例である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
上記の実施形態では、一実施形態のシール構造を適用可能な処理装置として、セミバッチ式の成膜装置を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、一実施形態のシール構造は、例えばウエハを1枚ずつ処理する枚葉式の成膜装置や、一度に多数(例えば50〜150枚)のウエハに対して処理を行うバッチ式の縦型熱処理装置にも適用可能である。
1 真空容器
13,13A シール構造
13a 内側シール部材
13b 外側シール部材
13c ガス導入管
13d 開閉バルブ
31,32 反応ガスノズル
J 接合部
S1,S2 閉空間

Claims (7)

  1. 真空容器を構成する部材同士の接合部を封止するシール構造であって、
    前記接合部に配置される内側シール部材と、
    前記接合部の前記内側シール部材よりも大気側に設けられ、前記内側シール部材よりもガス透過率が低い材料により形成された外側シール部材と、
    を有し、
    前記真空容器内で処理が行われる際に、前記内側シール部材と前記外側シール部材との間に閉空間が形成される、
    シール構造。
  2. 前記真空容器を構成する部材、前記内側シール部材及び前記外側シール部材により閉空間が形成される、
    請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記内側シール部材と前記外側シール部材との間に不活性ガスを導入可能なガス導入管と、
    前記ガス導入管に介設された開閉バルブと、
    を有し、
    前記真空容器を構成する部材、前記内側シール部材、前記外側シール部材、前記ガス導入管及び前記開閉バルブにより閉空間が形成される、
    請求項1に記載のシール構造。
  4. 前記処理は、成膜処理、エッチング処理、クリーニング処理の少なくともいずれかを含む、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシール構造。
  5. 前記内側シール部材は、パーフロロエラストマーにより形成されたOリングであり、
    前記外側シール部材は、フッ化ビニリデン系ゴムにより形成されたOリングである、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシール構造。
  6. 前記内側シール部材は、パーフロロエラストマーにより形成されたOリングであり、
    前記外側シール部材は、ポリ塩化ビニリデンにより形成されたフィルムである、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシール構造。
  7. 複数の部材により構成された真空容器と
    前記真空容器内に処理ガスを導入する処理ガス導入部と、
    前記複数の部材の接合部に配置される内側シール部材と、
    前記接合部の前記内側シール部材よりも大気側に設けられ、前記内側シール部材よりもガス透過率が低い材料により形成された外側シール部材と、
    を有し、
    前記真空容器内で処理が行われる際に、前記複数の部材、前記内側シール部材及び前記外側シール部材により閉空間が形成される、
    処理装置。
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