JP3220742B2 - 玉掛け用具の端部処理構造 - Google Patents
玉掛け用具の端部処理構造Info
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Description
で荷を吊る場合に使用する各種のスリングやワイヤロー
プ等の玉掛け用具に関するものである。特に玉掛け用具
の端部の処理構造に関するものである。
ープスリングは、一定の長さを有するワイヤーロープA
の端部を繋ぎ合わせてエンドレスロープに形成するか、
あるいは末端部にフック、シャックル、あるいはアイB
等を備えた構造に形成されている。ワイヤロープは一般
的にその中心部に心綱と呼ばれる麻心があり、その麻心
を中心として炭素綱を材料として加工した素線を数十本
撚り合わせてストランドを作り、更に数本のストランド
を心綱の回りに一定のピッチで巻きつけるようにして形
成されている。
部の止め方や繋ぎ方の接続部Cとしては、種々の手段が
用いられているが、図6に示すようなアイスプライスC
1という手段か、あるいは図7に示すような圧縮止めC
2という手段が採用されている。アイスプライスC1と
は、ワイヤロープをスリングに加工するためにワイヤロ
ープAの端部にアイBと呼ばれる輪を作って接続部(ス
プライス)を形成する手段であり、端末の各ストランド
をロープの撚りと交わるようにした割差し手段と、ロー
プの撚り方向にもとのワイヤロープを編み込んだ巻差し
手段が採用されている。
れもワイヤロープAの端部を熟練者の手細工によって編
み込んで形成するものである。また、圧縮止めC2構造
は、アイBの首部のワイヤロープAにスリーブをはめ込
み、機械で強く圧縮して形成するものである。この圧縮
止め構造は、強度的に優れたものとなっているが、圧縮
機械が高価となるために限られた専門メーカー以外では
加工が出来ないという問題があるため、その多くはアイ
スプライスC1構造が採用されている。また、エンドレ
スワイヤロープもこの手段が採用されている。
のアイスプライスC1構造は、アイBを形成して各スト
ランドをワイヤロープの撚りと交わるようにしたり、あ
るいは撚り方向に編み込むことにより手細工で行うもの
であった。そして、ワイヤロープと共に編み込んだ末端
部を巧くワイヤロープの中に熟練者が編み込んで処理す
るものであったが、長期的な使用や過度の使用により編
み込み末端部である素線A1が露出したり、断線したり
してしまうものであった、その結果、玉掛け作業の作業
者は軍手や皮製の手袋をして作業を行っているものの、
作業中にケガをするという問題を有していた。
を吊るものであるが、素線が切れたり、摩耗やサビのた
めに細くなったり、変形を生じたり、あるいは接続部
(スプライス)が緩んだり等といった諸原因によって切
断荷重が著しく低下して、通常安全と思われる荷を吊っ
ても切断する危険性がある。特にアイを形成した編み込
み末端部や接続部は、編み込み不良や長期的使用等によ
って「ヒゲ」と呼ばれる素線A1が露出したり断線した
りする危険性があった。このような危険性を防止する点
から、原因に応じて種々の防止手段が提案されている。
ては、重量物を吊る場合にはとがった角に当たる部分を
専用の厚手の当て物を使用したり、スリングを抜き取る
ときに荷の間や下敷きになっているのを無理に抜かない
等の防止策が講じられている。そして、アイスプライス
の緩みや切断に注意するというものである。しかしなが
ら、このような危険防止対策は個々の作業者が作業手順
にしたがって注意を喚起するものの、玉掛け作業や吊り
荷の安全確保等の作業に集中することからワイヤスリン
グ自体の安全性の点検には十分な注意がなされていない
のが現状である。
課題を解消しようとするもので、次のような手段を講じ
たものである。特許を受けようとする第1の発明は、ア
イを形成したワイヤロープの末端部を編み込み等の手段
により接続部を形成し、この接続部に彩色を異にする熱
収縮チューブにより二重以上被覆形成したことを特徴と
する玉掛け用具の端部処理構造である。
線が露出することがないために作業者が「ヒゲ」に接触
してケガをすることを防止することができる。また、長
年使用した結果、外的原因によってワイヤロープが破損
したり接続部の熱収縮チューブが破損した場合には、内
側の熱収縮チューブが露出するので、玉掛け用具として
のワイヤロープの危険性の発生状態を外部から認識する
ことができるので、ワイヤロープの交換時期が遅れるこ
とがなく、作業者は勿論のこと、玉掛け作業も安全に行
うことができる。
因ではなく、接続部内で素線が断線したり、あるいは接
続部が緩んでしまった場合には、熱収縮チューブから
「ヒゲ」と呼ばれる素線が露出するために玉掛け用具と
してのワイヤロープの危険性の発生状態を外部から認識
することができるので、同様にワイヤロープの交換をす
ることができ、作業者は勿論のこと、玉掛け作業も安全
に行うことができる。
ヤロープの末端部を編み込み等の手段により接続部を形
成してエンドレスワイヤロープに形成すると共に、この
エンドレスワイヤロープの接続部に彩色を異にする熱収
縮チューブにより二重以上被覆形成したことを特徴とす
る玉掛け用具の端部処理構造である。
ープの末端部を編み込み等の手段により接続部を形成し
て構成してあるが、この発明では、ワイヤロープの末端
部を編み込み等の手段により接続部を形成してエンドレ
スワイヤロープに形成した発明であり、その他の構成手
段や安全性を確保するという点については同様である。
玉掛け用具を使用する場合には、通常の使用時において
は、ワイヤロープの接続部が熱収縮チューブによって被
覆されているために、作業者がケガをすることがなくな
る。また、長期的な使用や過度の使用によってワイヤロ
ープの接続部の素線が断線したり破損した場合には熱収
縮チューブから素線が露出することとなるために、安全
性を確認することができると共に、外的要因によって熱
収縮チューブが破損した場合にも内部の熱収縮チューブ
が露出するために、玉掛け用具としてのワイヤロープの
危険性の発生状態を外部から認識することができる。
説明すると、図1は第1発明に係る一部切断した正面図
であり、図2は図1におけるY−Y線の拡大した断面模
式図で、図3はワイヤロープの構成図である。図4は同
熱収縮チューブが外側から破損した状態を示す正面図で
あり、図5は第2発明に係る正面図である。
ロープであり、このワイヤロープ1はその端部に輪(ア
イ)2が形成されて、その端末の各ストランドをワイヤ
ロープ1の撚りと交わるようにした割差し手段やワイヤ
ロープ1の撚り方向にもとのワイヤロープを編み込んだ
巻差し手段等の周知の接続手段によって接続部(スプラ
イス)3が形成されている。
に心綱と呼ばれる麻心1aがあり、その麻心1aを中心
として炭素綱を材料として加工した素線1b´を数十本
撚り合わせてストランド1bを作り、更に数本のストラ
ンド1bを心綱(麻心)1aの回りに一定のピッチで巻
きつけるようにして形成されている。
収縮チューブ4はワイヤロープ1の接続部3の外周部分
に被覆形成されている。5は第2の熱収縮チューブであ
り、第1の熱収縮チューブ4の外周部分に被覆形成され
ている。これらの熱収縮チューブ4,5はエチレンプロ
ピレンゴム、架橋ポリエチレンを基材とした熱収縮チュ
ーブに形成されている。そして、これらの熱収縮チュー
ブ4,5は、可撓性、弾力性を有し、耐寒性、耐トラッ
キング性、耐水性、耐薬品性、電気特性に優れており、
金属を腐食させない性質を有している。
ば、第1の熱収縮チューブ4を赤色に彩色されたチュー
ブで形成しておき、第2の熱収縮チューブ5を黒色で彩
色されたチューブで形成することにより、外側部である
第2の熱収縮チューブ5が破損した場合には第1の熱収
縮チューブ4である赤色に彩色された内側の熱収縮チュ
ーブ4が露出するために、外見的に破損状態を認識する
ことができる。そのため、ワイヤロープ1の安全性の点
検が早期に図れるものとなる。一方、内部からストラン
ド1bを形成する素線1b´が断線したり破損した場合
にも第1の熱収縮チューブ4や第2の熱収縮チューブ5
に亀裂が生じたりするために、外見的に破損状態を認識
することができる。上記の実施例において熱収縮チュー
ブ4,5は二重に被覆形成してあるが、これに限定され
ないこと勿論である。
接続部3の部分は熱収縮チューブ4,5によって完全に
被覆形成されているために、接続部3から「ヒゲ」と呼
ばれる素線1b´が露出することがないので、「ヒゲ」
による作業者のケガの発生を防止することができる。
ブ4及び5を被覆形成する方法は、まず、ワイヤロープ
1の端部にアイ2を形成する前に第1の熱収縮チューブ
4と第2の熱収縮チューブ5を挿通しておく。第1の熱
収縮チューブ4は第2の熱収縮チューブ5よりもそのチ
ューブ径がやや大きめのチューブを用いる。そして、従
来の周知手段によりアイ2を形成して接続部3を形成す
る。その後、第1の熱収縮チューブ4を接続部に被嵌し
て加熱して収縮させる。加熱終了後、第2の熱収縮チュ
ーブ5を被嵌して加熱して収縮させる。この熱収縮によ
って熱収縮チューブはワイヤロープ1の外形形状に密着
することとなり、熱収縮チューブが接続部3から移動す
ることはないし、また、接続部3の末端部である素線1
b´を完全に被覆することができる。
は、工業用ドライヤー、赤外線ヒータ、電熱器、電気
炉、あるいはトーチランプ、ガスバーナー等が用いら
れ、その加熱温度は120℃〜160℃の範囲内であれ
ばよい。また、加熱方法は、ワイヤロープ1の接続部3
に熱収縮チューブを被嵌した後、上記の加熱手段によっ
て熱収縮チューブの一端から他端へ移動させて収縮させ
たり、あるいは熱収縮チューブの中心から両方向へ加熱
し、収縮させる。
同様な手段により処理するものであり、ワイヤロープ1
に接続部を形成する前に第1の熱収縮チューブ4と第2
の熱収縮チューブ5を挿通しておくもので、その他の手
段については上記の実施例と同様である。
イを形成したワイヤロープの末端部を編み込み等の手段
により接続部を形成し、この接続部に彩色を異にする熱
収縮チューブにより二重以上被覆形成したことを特徴と
する玉掛け用具の端部処理構造である。
出することがないために作業者が「ヒゲ」に接触してケ
ガをすることを防止することができる。また、長期的や
過度に使用した結果、外的原因によってワイヤロープが
破損したり接続部の熱収縮チューブが破損した場合に
は、内側の熱収縮チューブが露出するために、玉掛け用
具としてのワイヤロープの危険性の発生状態を外部から
認識することができるので、ワイヤロープの交換時期が
遅れることがなく、作業者は勿論のこと、玉掛け作業も
安全に行うことができる。更にまた、熱収縮チューブの
外側からの破損はあまり認識できないが、接続部内で素
線が断線したり、あるいは接続部が緩んでしまった場合
には、熱収縮チューブから「ヒゲ」と呼ばれる素線が露
出するために玉掛け用具としてのワイヤロープの危険性
を外部から認識することができるので、同様に作業者の
安全と玉掛け作業の安全性を確保することができる。
ヤロープの末端部を編み込み等の手段により接続部を形
成してエンドレスワイヤロープに形成すると共に、この
エンドレスワイヤロープの接続部に彩色を異にする熱収
縮チューブにより二重以上被覆形成したことを特徴とす
る玉掛け用具の端部処理構造である。そのために、エン
ドレスロープの安全性の点検が容易となるものである。
る。
ある。
す正面図である。
正面図である。
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 アイを形成したワイヤロープの末端部を
編み込み等の手段により接続部を形成し、この接続部に
彩色を異にする熱収縮チューブにより二重以上被覆形成
したことを特徴とする玉掛け用具の端部処理構造。 - 【請求項2】 ワイヤロープの末端部を編み込み等の手
段により接続部を形成してエンドレスワイヤロープに形
成すると共に、このエンドレスワイヤロープの接続部に
彩色を異にする熱収縮チューブにより二重以上被覆形成
したことを特徴とする玉掛け用具の端部処理構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01681396A JP3220742B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 玉掛け用具の端部処理構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01681396A JP3220742B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 玉掛け用具の端部処理構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208176A JPH09208176A (ja) | 1997-08-12 |
JP3220742B2 true JP3220742B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=11926615
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01681396A Expired - Fee Related JP3220742B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 玉掛け用具の端部処理構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3220742B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1321327C (zh) * | 2002-12-27 | 2007-06-13 | 东京毅力科创株式会社 | 搬运机构、使用搬运机构的移动式探针板搬运装置及探测装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101405389B1 (ko) * | 2013-06-26 | 2014-06-11 | 이범석 | 와이어로프 고리 |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP01681396A patent/JP3220742B2/ja not_active Expired - Fee Related
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