JP3220615B2 - プラズマア−ク移行式の溶接装置 - Google Patents
プラズマア−ク移行式の溶接装置Info
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- JP3220615B2 JP3220615B2 JP08145695A JP8145695A JP3220615B2 JP 3220615 B2 JP3220615 B2 JP 3220615B2 JP 08145695 A JP08145695 A JP 08145695A JP 8145695 A JP8145695 A JP 8145695A JP 3220615 B2 JP3220615 B2 JP 3220615B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマア−ク溶接装
置に関し、特に、プラズマア−ク移行式の溶接装置に関
する。
置に関し、特に、プラズマア−ク移行式の溶接装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】金属板の固着にスポット抵抗溶接が多く
用いられている。例えば亜鉛メッキ鋼板の薄板等のスポ
ット抵抗溶接においては、銅電極の先端が亜鉛と合金化
して溶接不能となるので定期的に先端を削る等の作業が
必要となる。また、合金化した銅電極の先端がチリにな
り、銅電極の消耗が激しい等の問題がある。更には、金
属板を挟圧するための機構があり、溶接箇所が限られる
という問題もある。
用いられている。例えば亜鉛メッキ鋼板の薄板等のスポ
ット抵抗溶接においては、銅電極の先端が亜鉛と合金化
して溶接不能となるので定期的に先端を削る等の作業が
必要となる。また、合金化した銅電極の先端がチリにな
り、銅電極の消耗が激しい等の問題がある。更には、金
属板を挟圧するための機構があり、溶接箇所が限られる
という問題もある。
【0003】これらの問題を改善するものとして、プラ
ズマ移行式溶接を行なうことが提案されている(例えば
特開平6−328260号公報)。この溶接によれば、
重ね合せた金属板の一方にプラズマア−クを当てること
により金属板がスポット状に溶融して下方の金属板に接
合する。下方の金属板も溶融し始めた後に溶接を停止す
ることにより、スポット溶接が完了する。この溶接法
は、スポット抵抗溶接が不可能な部位、例えば金属板の
突合せ線や重ね合せエッジにも実施することができ、金
属板の挟圧が不要であるので、プラズマア−ク溶接ト−
チの先端を向けることが出来る箇所はどこでもスポット
溶接できるという利点がある。
ズマ移行式溶接を行なうことが提案されている(例えば
特開平6−328260号公報)。この溶接によれば、
重ね合せた金属板の一方にプラズマア−クを当てること
により金属板がスポット状に溶融して下方の金属板に接
合する。下方の金属板も溶融し始めた後に溶接を停止す
ることにより、スポット溶接が完了する。この溶接法
は、スポット抵抗溶接が不可能な部位、例えば金属板の
突合せ線や重ね合せエッジにも実施することができ、金
属板の挟圧が不要であるので、プラズマア−ク溶接ト−
チの先端を向けることが出来る箇所はどこでもスポット
溶接できるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、被加工材を電
極としてそれにト−チのプラズマア−クを移行させるた
めに、メインア−ク電源の一極をト−チのア−ク電極
に、他極(母材ケ−ブル)を被加工材に接続する必要が
あり、この面で溶接箇所が限られるとか、溶接箇所を変
えるたびに、母材ケ−ブルを被加工材に、しかも極力溶
接箇所の近くに、接続変えしなければならないなど、手
数がかかる場合が多い。被加工材の形状により母材ケ−
ブルの接触面積が小さくなる場合や、接触そのものが不
安定となり、電気的に接続が不安定となることがある。
加えて、被加工材上の、母材ケ−ブル接続位置と溶接箇
所との距離が長い場合には、電圧降下が増大したり,被
加工材が発熱する等のロスが発生する。また、作業後に
被加工材から母材ケ−ブルを外す手間もかかる。
極としてそれにト−チのプラズマア−クを移行させるた
めに、メインア−ク電源の一極をト−チのア−ク電極
に、他極(母材ケ−ブル)を被加工材に接続する必要が
あり、この面で溶接箇所が限られるとか、溶接箇所を変
えるたびに、母材ケ−ブルを被加工材に、しかも極力溶
接箇所の近くに、接続変えしなければならないなど、手
数がかかる場合が多い。被加工材の形状により母材ケ−
ブルの接触面積が小さくなる場合や、接触そのものが不
安定となり、電気的に接続が不安定となることがある。
加えて、被加工材上の、母材ケ−ブル接続位置と溶接箇
所との距離が長い場合には、電圧降下が増大したり,被
加工材が発熱する等のロスが発生する。また、作業後に
被加工材から母材ケ−ブルを外す手間もかかる。
【0005】本願の発明は、被加工材への母材ケ−ブル
の接続に関連する上述の不具合を改善することを目的と
する。
の接続に関連する上述の不具合を改善することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のプラズマア−ク
移行式の溶接装置は、放電電極(8),放電電極(8)の先端
に対向するガス噴射口(5A)を有し放電電極(8)の先端部
を包囲するチップ(5)、該チップ(5)の周囲より同軸状に
設けられたシールドガスを噴出するガス流路を備えた噴
出口、および、放電電極(8)およびチップ(5)を支持し前
記ガス噴射口(5A)に至るガス流路を有するトーチ本体
(1);該トーチ本体(1)の下端部外周面に固着された、絶
縁体の母材電極支持筒(30c); 該母材電極支持筒の下部
に固着された導電体の母材接続リング(30b); 該母材接
続リングに電気接続された母材ケーブル(7a); 前記母材
接続リングに固着されてそれと電気接続であって、前記
チップ(5)の下方の、前記ガス噴射口(5A)から出るプラ
ズマア−クの行路の外側に位置する、導電体の対物接触
子(30a);および、前記放電電極(8)と母材ケーブル(7a)
の間にプラズマア−ク溶接電圧を印加するア−ク電源(5
8);を備える。
移行式の溶接装置は、放電電極(8),放電電極(8)の先端
に対向するガス噴射口(5A)を有し放電電極(8)の先端部
を包囲するチップ(5)、該チップ(5)の周囲より同軸状に
設けられたシールドガスを噴出するガス流路を備えた噴
出口、および、放電電極(8)およびチップ(5)を支持し前
記ガス噴射口(5A)に至るガス流路を有するトーチ本体
(1);該トーチ本体(1)の下端部外周面に固着された、絶
縁体の母材電極支持筒(30c); 該母材電極支持筒の下部
に固着された導電体の母材接続リング(30b); 該母材接
続リングに電気接続された母材ケーブル(7a); 前記母材
接続リングに固着されてそれと電気接続であって、前記
チップ(5)の下方の、前記ガス噴射口(5A)から出るプラ
ズマア−クの行路の外側に位置する、導電体の対物接触
子(30a);および、前記放電電極(8)と母材ケーブル(7a)
の間にプラズマア−ク溶接電圧を印加するア−ク電源(5
8);を備える。
【0007】
【作用】トーチ本体(1)に支持される対物接触子(30a)は
導電体であり、母材接続リング(30b)および母材ケ−ブ
ル(7a)を介してメインアーク電源(58)の一極と電気的に
接続されているので、作業者がト−チを溶接姿勢として
被加工材の溶接箇所に向けて、対物接触子(30a)が被加
工材(2)に接触するように押し付けることにより、メイ
ンアーク電源(58)と被加工材(2)とが電気的に接続され
る。ここで溶接を開始すると、プラズマア−ク移行式の
溶接が実現する。
導電体であり、母材接続リング(30b)および母材ケ−ブ
ル(7a)を介してメインアーク電源(58)の一極と電気的に
接続されているので、作業者がト−チを溶接姿勢として
被加工材の溶接箇所に向けて、対物接触子(30a)が被加
工材(2)に接触するように押し付けることにより、メイ
ンアーク電源(58)と被加工材(2)とが電気的に接続され
る。ここで溶接を開始すると、プラズマア−ク移行式の
溶接が実現する。
【0008】被加工材(2)に母材ケーブルを接続する手
間がいらない。チップの直近で被加工材(2)が、対物接
触子(30a)を介してメインア−ク電源に接続されるの
で、電圧の減衰又は、熱損失も少い。また、対物接触子
(30a)を被加工材(2)に人力で押しつけ、接触させればよ
いので被加工材(2)の形状を選ぶことなく手軽である。
また、母材ケ−ブルの取り付け,取り外しの手間がいら
ないため作業効率が上昇する。
間がいらない。チップの直近で被加工材(2)が、対物接
触子(30a)を介してメインア−ク電源に接続されるの
で、電圧の減衰又は、熱損失も少い。また、対物接触子
(30a)を被加工材(2)に人力で押しつけ、接触させればよ
いので被加工材(2)の形状を選ぶことなく手軽である。
また、母材ケ−ブルの取り付け,取り外しの手間がいら
ないため作業効率が上昇する。
【0009】本発明の第1実施例では、メイン電流制御
手段(59)が、溶接指令に応答して、メインアーク電源に
プラズマア−ク溶接電圧の印加を指示し、予め設定した
第1の時間(Tp)が経過するまではプラズマア−ク溶接電
流を低電流に維持し、第1の時間(Tp)の経過とともにプ
ラズマア−ク溶接電流を増加して予め設定した第2の時
間(tm)が経過するまでは高電流に維持し、第2の時間(T
m)の経過とともにプラズマア−ク溶接電流を低下させて
予め設定した第3の時間(Ta)が経過するまでは低電流に
維持し、第3の時間(Ta)が経過するとプラズマア−ク溶
接電流を遮断する。このように1回の溶接指令に応答し
て、メイン電流制御手段(59)で、自動的に1スポット溶
接の溶接電流制御をして自動停止するので、作業者又は
ロボットがスポット溶接箇所に対物接触子(30a)を当て
て溶接指令を入力する毎に、1スポット溶接が自動的に
行なわれる。作業者の負担が軽減するとともに、作業者
の個人差によらずスポット溶接の品質が安定する。
手段(59)が、溶接指令に応答して、メインアーク電源に
プラズマア−ク溶接電圧の印加を指示し、予め設定した
第1の時間(Tp)が経過するまではプラズマア−ク溶接電
流を低電流に維持し、第1の時間(Tp)の経過とともにプ
ラズマア−ク溶接電流を増加して予め設定した第2の時
間(tm)が経過するまでは高電流に維持し、第2の時間(T
m)の経過とともにプラズマア−ク溶接電流を低下させて
予め設定した第3の時間(Ta)が経過するまでは低電流に
維持し、第3の時間(Ta)が経過するとプラズマア−ク溶
接電流を遮断する。このように1回の溶接指令に応答し
て、メイン電流制御手段(59)で、自動的に1スポット溶
接の溶接電流制御をして自動停止するので、作業者又は
ロボットがスポット溶接箇所に対物接触子(30a)を当て
て溶接指令を入力する毎に、1スポット溶接が自動的に
行なわれる。作業者の負担が軽減するとともに、作業者
の個人差によらずスポット溶接の品質が安定する。
【0010】本発明の第2実施例では、メイン電流制御
手段(59)が、溶接指令に応答して、メインアーク電源に
プラズマア−ク溶接電圧の印加を指示し、予め設定した
第1の時間(Tp)が経過するまではプラズマア−ク溶接電
流を低電流に維持し、第1の時間(Tp)の経過とともにプ
ラズマア−ク溶接電流を増加して予め設定した第2の時
間(tm)が経過するまでに電流印加指示が消えているとき
は第2の時間(tm)が経過するまでは高電流に維持し第2
の時間(tm)の経過とともにプラズマア−ク溶接電流を低
下させ、第2の時間(tm)が経過しても電流出力指示が継
続しているときは電流出力指示が消えるまでは高電流に
維持し電流出力指示が消えるとともにプラズマア−ク溶
接電流を低下させ、プラズマア−ク溶接電流を低下させ
てから予め設定した第3の時間(Ta)が経過するまでは低
電流に維持し、第3の時間(Ta)が経過するとプラズマア
−ク溶接電流を遮断する。このように溶接指令を継続し
ているときは第2の時間(tm)が経過しても高電流に維持
するので、作業者又はロボットが線状に長い溶接箇所に
対物接触子(30a)を当てて溶接箇所(線)に沿ってト−
チを移動させることにより、連続溶接が行なわれる。
手段(59)が、溶接指令に応答して、メインアーク電源に
プラズマア−ク溶接電圧の印加を指示し、予め設定した
第1の時間(Tp)が経過するまではプラズマア−ク溶接電
流を低電流に維持し、第1の時間(Tp)の経過とともにプ
ラズマア−ク溶接電流を増加して予め設定した第2の時
間(tm)が経過するまでに電流印加指示が消えているとき
は第2の時間(tm)が経過するまでは高電流に維持し第2
の時間(tm)の経過とともにプラズマア−ク溶接電流を低
下させ、第2の時間(tm)が経過しても電流出力指示が継
続しているときは電流出力指示が消えるまでは高電流に
維持し電流出力指示が消えるとともにプラズマア−ク溶
接電流を低下させ、プラズマア−ク溶接電流を低下させ
てから予め設定した第3の時間(Ta)が経過するまでは低
電流に維持し、第3の時間(Ta)が経過するとプラズマア
−ク溶接電流を遮断する。このように溶接指令を継続し
ているときは第2の時間(tm)が経過しても高電流に維持
するので、作業者又はロボットが線状に長い溶接箇所に
対物接触子(30a)を当てて溶接箇所(線)に沿ってト−
チを移動させることにより、連続溶接が行なわれる。
【0011】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0012】
−第1実施例− 図1に本発明の第1実施例のト−チ部(トーチ1)の外
観を示し、図2に、図1に示すトーチ1の先端部の縦断
面を拡大して示す(図1で2点鎖線2Aで囲まれた部
分)。これらの図面を参照すると、トーチ1は、下端
(先端)が円錐形の大略で円筒体であり、その内部の中
心位置に放電電極8がある。放電電極8の側面にはガス
流路があり、放電電極8の下端部(先端部)を取り囲む
ように配置されるチップ5との間の空間にガスを噴出す
る。チップ5との間の空間に噴出されたガスは、チップ
5の中心開口すなわちガス噴射口5Aよりトーチ1外部
に出る。チップ5の水路11には冷却水が供給される。
チップ5の外周面はシ−ルドキャップ14で覆われ、チ
ップ5とシ−ルドキャップ14の間にシ−ルドガスが供
給され、チップ5の先端縁周りの、チップ5と同軸のリ
ング状の噴出口よりシ−ルドガスが、被加工材2に向け
て出る。10は保護キャップである。
観を示し、図2に、図1に示すトーチ1の先端部の縦断
面を拡大して示す(図1で2点鎖線2Aで囲まれた部
分)。これらの図面を参照すると、トーチ1は、下端
(先端)が円錐形の大略で円筒体であり、その内部の中
心位置に放電電極8がある。放電電極8の側面にはガス
流路があり、放電電極8の下端部(先端部)を取り囲む
ように配置されるチップ5との間の空間にガスを噴出す
る。チップ5との間の空間に噴出されたガスは、チップ
5の中心開口すなわちガス噴射口5Aよりトーチ1外部
に出る。チップ5の水路11には冷却水が供給される。
チップ5の外周面はシ−ルドキャップ14で覆われ、チ
ップ5とシ−ルドキャップ14の間にシ−ルドガスが供
給され、チップ5の先端縁周りの、チップ5と同軸のリ
ング状の噴出口よりシ−ルドガスが、被加工材2に向け
て出る。10は保護キャップである。
【0013】保護キャップ10と一体で、トーチ1の外
側周面に設けられたねじ山と嵌合する脱着袋ナット13
の外側周面には、雄ねじが切られており、この雄ねじに
絶縁体の母材電極支持筒30cの上開口内の雌ねじが螺
合している。すなわち、母材電極支持筒30cが、ナッ
ト13に固着されている。支持筒30cの下開口内にも
雌ねじがあり、この雌ねじに導電体の母材接続リング3
0bの上端の雄ねじが螺合している。すなわち、支持筒
30cに母材接続リング30bが固着されている。母材
接続リング30bの下開口内の雌ねじには、略円筒状の
導電体の対物接触子30aの上端の雄ねじが螺合してい
る。すなわち、接続リング30bに対物接触子30aが
固着されている。こうして対物接触子30aは、接続リ
ング30bおよび支持筒30cを介して、トーチ1本体
にチップ5を囲むように取り付けられている。
側周面に設けられたねじ山と嵌合する脱着袋ナット13
の外側周面には、雄ねじが切られており、この雄ねじに
絶縁体の母材電極支持筒30cの上開口内の雌ねじが螺
合している。すなわち、母材電極支持筒30cが、ナッ
ト13に固着されている。支持筒30cの下開口内にも
雌ねじがあり、この雌ねじに導電体の母材接続リング3
0bの上端の雄ねじが螺合している。すなわち、支持筒
30cに母材接続リング30bが固着されている。母材
接続リング30bの下開口内の雌ねじには、略円筒状の
導電体の対物接触子30aの上端の雄ねじが螺合してい
る。すなわち、接続リング30bに対物接触子30aが
固着されている。こうして対物接触子30aは、接続リ
ング30bおよび支持筒30cを介して、トーチ1本体
にチップ5を囲むように取り付けられている。
【0014】対物接触子30aの、被加工材2に対向す
る下端面には、4つの方形のスロットが、それぞれ円周
の1/4の間隔をもって設けられている。作業者は、こ
れらのスロットを結ぶ十字線の中心をスポット溶接箇所
に合わせるように、対物接触子30aを被加工材2上に
押し付ける。
る下端面には、4つの方形のスロットが、それぞれ円周
の1/4の間隔をもって設けられている。作業者は、こ
れらのスロットを結ぶ十字線の中心をスポット溶接箇所
に合わせるように、対物接触子30aを被加工材2上に
押し付ける。
【0015】母材ケ−ブル7aは母材電極支持筒30c
の穴を通して接続リング30bに案内され、ケ−ブル7
aの先端は接続リング30bに接続されている。これに
より、対物接触子30aは、電気的に母材ケ−ブル7a
に接続されている。
の穴を通して接続リング30bに案内され、ケ−ブル7
aの先端は接続リング30bに接続されている。これに
より、対物接触子30aは、電気的に母材ケ−ブル7a
に接続されている。
【0016】トーチ1本体の外周面には更に、トーチ1
の長手方向(y方向)に対して垂直方向(x方向)に向
い、対称に突出する棒状の握りアーム12が2本固着さ
れている。作業者はこのアーム12を握り、トーチ1を
y方向下に向けて、その下端の対物接触子30aを被加
工材2に押しつける。握りアーム12の1本には、主プ
ラズマアークスタートスイッチPB2がある。スタート
スイッチPB2のON/OFF信号を伝える信号ケーブ
ルは、同じくアーム12に握着されたリングにより拘束
されている。
の長手方向(y方向)に対して垂直方向(x方向)に向
い、対称に突出する棒状の握りアーム12が2本固着さ
れている。作業者はこのアーム12を握り、トーチ1を
y方向下に向けて、その下端の対物接触子30aを被加
工材2に押しつける。握りアーム12の1本には、主プ
ラズマアークスタートスイッチPB2がある。スタート
スイッチPB2のON/OFF信号を伝える信号ケーブ
ルは、同じくアーム12に握着されたリングにより拘束
されている。
【0017】図3に、図1に示すプラズマト−チに接続
された電源回路を示し、図4には、図3に示す電気回路
の各種回路要素の動作タイミングを示す。ここで、トー
チ1にガスを供給する制御回路及びガス供給系統は従来
公知の、移行式プラズマア−ク溶接トーチのものと同様
であるので、それらの図示は省略した。
された電源回路を示し、図4には、図3に示す電気回路
の各種回路要素の動作タイミングを示す。ここで、トー
チ1にガスを供給する制御回路及びガス供給系統は従来
公知の、移行式プラズマア−ク溶接トーチのものと同様
であるので、それらの図示は省略した。
【0018】放電電極8/チップ5間にはパイロット電
源55,電流検出回路56及びカップリングコイルLが
直列に接続されており、高周波発生器3がカップリング
コイルLに接続されている。また、放電電極8/対物接
触子30a間には、メイン電源58及び電流検出回路5
7が直列に接続されている。高周波発生器3,パイロッ
ト電源55及びメイン電源58の通電制御は、始動コン
トローラ51,パイロットコントローラ52及びメイン
コントローラ53により制御され、各コントローラは、
制御電源54より所定の電圧を供給される。
源55,電流検出回路56及びカップリングコイルLが
直列に接続されており、高周波発生器3がカップリング
コイルLに接続されている。また、放電電極8/対物接
触子30a間には、メイン電源58及び電流検出回路5
7が直列に接続されている。高周波発生器3,パイロッ
ト電源55及びメイン電源58の通電制御は、始動コン
トローラ51,パイロットコントローラ52及びメイン
コントローラ53により制御され、各コントローラは、
制御電源54より所定の電圧を供給される。
【0019】始動コントローラ51は、パイロットア−
クスタ−トスイッチPB1が閉じるとパイロットプラズ
マアークを生起するように、高周波発生器3及びパイロ
ットコントローラ52によるパイロット電源55の通電
制御を開始する。電流検出回路56が、パイロットプラ
ズマアークが生起したことを検出するとLED駆動回路
60がLEDを点灯して作業者にパイロットプラズマア
ークが発生したことを知らせる。一方、始動コントロー
ラ51は、パイロットプラズマアークが発生すると高周
波発生器3の通電を停止し、パイロットア−クスタ−ト
スイッチPB1を含めた接点及びリレーはPb1が押さ
れる以前の状態に戻る。パイロットコントローラ52
は、一旦パイロットプラズマアークを生起すると主プラ
ズマアークの発生または停止にかかわらずストップボタ
ンPB3が押されるまで、パイロットプラズマアークを
維持する。
クスタ−トスイッチPB1が閉じるとパイロットプラズ
マアークを生起するように、高周波発生器3及びパイロ
ットコントローラ52によるパイロット電源55の通電
制御を開始する。電流検出回路56が、パイロットプラ
ズマアークが生起したことを検出するとLED駆動回路
60がLEDを点灯して作業者にパイロットプラズマア
ークが発生したことを知らせる。一方、始動コントロー
ラ51は、パイロットプラズマアークが発生すると高周
波発生器3の通電を停止し、パイロットア−クスタ−ト
スイッチPB1を含めた接点及びリレーはPb1が押さ
れる以前の状態に戻る。パイロットコントローラ52
は、一旦パイロットプラズマアークを生起すると主プラ
ズマアークの発生または停止にかかわらずストップボタ
ンPB3が押されるまで、パイロットプラズマアークを
維持する。
【0020】作業者はLEDの点灯を確認すると、被加
工材2に対物接触子30aを押しつけた状態で、主プラ
ズマア−クスタ−トスイッチPB2(以後、主アークボ
タンPb2)を1タッチアクションで閉じる(押す)。
メインコントローラ53は、主アークボタンPb2が押
されると、メイン電流コントローラ59を介して主プラ
ズマアークを発生させるように放電電極8と対物接触子
30aの間にメイン電源58による主プラズマ放電電圧
を印加する。対物接触子30aが被加工材2に接触して
いると、被加工材2とメイン電源58の母材ケ−ブルと
が電気的に接続されており、放電電極8/被加工材2間
に主プラズマアークが発生する。
工材2に対物接触子30aを押しつけた状態で、主プラ
ズマア−クスタ−トスイッチPB2(以後、主アークボ
タンPb2)を1タッチアクションで閉じる(押す)。
メインコントローラ53は、主アークボタンPb2が押
されると、メイン電流コントローラ59を介して主プラ
ズマアークを発生させるように放電電極8と対物接触子
30aの間にメイン電源58による主プラズマ放電電圧
を印加する。対物接触子30aが被加工材2に接触して
いると、被加工材2とメイン電源58の母材ケ−ブルと
が電気的に接続されており、放電電極8/被加工材2間
に主プラズマアークが発生する。
【0021】メイン電流コントローラ59は主プラズマ
アークが発生したことを確認すると、メイン電源58に
主プラズマ放電電流を指示する電流値制御を開始し、予
め設定された時間を経過するまで主プラズマ放電電流に
よる主プラズマアークを維持する。そして、所定時間を
経過すると主プラズマアークを停止し、主プラズマアー
クスタートスイッチPB2を含めた接点及びリレーは、
Pb2が閉になる以前の状態に戻る。つまり、パイロッ
トプラズマアークを維持したまま、次の主プラズマアー
ク起動に備える。すなわち、主プラズマアークスタート
スイッチPB2の再度のオンを待つ。以下にこの動作を
詳しく述べる。
アークが発生したことを確認すると、メイン電源58に
主プラズマ放電電流を指示する電流値制御を開始し、予
め設定された時間を経過するまで主プラズマ放電電流に
よる主プラズマアークを維持する。そして、所定時間を
経過すると主プラズマアークを停止し、主プラズマアー
クスタートスイッチPB2を含めた接点及びリレーは、
Pb2が閉になる以前の状態に戻る。つまり、パイロッ
トプラズマアークを維持したまま、次の主プラズマアー
ク起動に備える。すなわち、主プラズマアークスタート
スイッチPB2の再度のオンを待つ。以下にこの動作を
詳しく述べる。
【0022】図3において、始動コントロ−ラ51内の
接点X1,X2,X3およびパイロットコントロ−ラ5
2内の接点X4は、始動コントロ−ラ51内のリレーX
の常開接点であり、Y1はリレーYの常閉接点を示して
おり、U1はリレーUの常開接点、W1はリレーWの常
開接点であり、Z1は、リレーZの常閉接点である。パ
イロットア−クスタ−トスイッチPB1が、スイッチオ
ン(閉)になると、図示しないガス供給手段によりト−
チ1へのガス供給が開始されると共に、Y1は常閉接点
であるのでリレーXがオン(通電)となり、接点X1,
X2,X3,X4が閉となる。Pb1は、作業者の押し
がなくなると、戻しばね力で自動的に引き戻されてスイ
ッチオフ(開)となる。すでに接点X1が閉となってこ
れを通してリレ−Xの通電が継続するので、Pb1がオ
フに戻っても、リレ−Xはオンを継続する。すなわち、
X1は自己保持接点である。
接点X1,X2,X3およびパイロットコントロ−ラ5
2内の接点X4は、始動コントロ−ラ51内のリレーX
の常開接点であり、Y1はリレーYの常閉接点を示して
おり、U1はリレーUの常開接点、W1はリレーWの常
開接点であり、Z1は、リレーZの常閉接点である。パ
イロットア−クスタ−トスイッチPB1が、スイッチオ
ン(閉)になると、図示しないガス供給手段によりト−
チ1へのガス供給が開始されると共に、Y1は常閉接点
であるのでリレーXがオン(通電)となり、接点X1,
X2,X3,X4が閉となる。Pb1は、作業者の押し
がなくなると、戻しばね力で自動的に引き戻されてスイ
ッチオフ(開)となる。すでに接点X1が閉となってこ
れを通してリレ−Xの通電が継続するので、Pb1がオ
フに戻っても、リレ−Xはオンを継続する。すなわち、
X1は自己保持接点である。
【0023】接点X4のオンにより、パイロットコント
ロ−ラ52において、ストップスイッチPB3は常閉で
あるので、リレーWがオン(通電)して、自己保持接点
W1およびパイロット電源55の電源接点を閉じ、これ
によりリレーWはオンを継続し、パイロット電源55が
パイロットプラズマアーク電圧を放電電極8/チップ5
間に印加する。
ロ−ラ52において、ストップスイッチPB3は常閉で
あるので、リレーWがオン(通電)して、自己保持接点
W1およびパイロット電源55の電源接点を閉じ、これ
によりリレーWはオンを継続し、パイロット電源55が
パイロットプラズマアーク電圧を放電電極8/チップ5
間に印加する。
【0024】接点X2の閉により、出力リレ−を内蔵す
るパルス発生器PLSが制御電源54に接続され、パル
スを発生する。このパルスが高レベルHの間のみ、出力
リレ−がオンとなって常開リレ−接片PLS1を閉じ
る。このリレ−接片PLS1の閉じ(オン)により、高
周波発生器3が高電圧を発生し、チップ5のガス噴射口
を通して、放電電極8/チップ5間に電気スパ−クが発
生する(t=t1)。このときすでにパイロットプラズ
マアーク電圧が放電電極8/チップ5間に加わっている
ので、この電気スパ−クで放電電極8/チップ5間にパ
イロットプラズマアークが起動する(t=t2)。な
お、起動しないと、パルス発生器PLSが発生するパル
スが低レベルLに戻ったときにパルス発生器PLSの出
力リレ−がオフに戻って常開リレ−接片PLS1が開
き、これにより高周波発生器3が待機状態に戻る。そし
て次にパルス発生器PLSのパルスが高レベルHになる
と、上述の、高周波発生器3の通電が行なわれ、結局
(後述するように)、パイロットプラズマア−クが起動
するまで、パルス発生器PLSが発生するパルスの周期
で、高周波発生器3の高電圧が放電電極8/チップ5間
に繰返し印加される(t=t1〜t2)。
るパルス発生器PLSが制御電源54に接続され、パル
スを発生する。このパルスが高レベルHの間のみ、出力
リレ−がオンとなって常開リレ−接片PLS1を閉じ
る。このリレ−接片PLS1の閉じ(オン)により、高
周波発生器3が高電圧を発生し、チップ5のガス噴射口
を通して、放電電極8/チップ5間に電気スパ−クが発
生する(t=t1)。このときすでにパイロットプラズ
マアーク電圧が放電電極8/チップ5間に加わっている
ので、この電気スパ−クで放電電極8/チップ5間にパ
イロットプラズマアークが起動する(t=t2)。な
お、起動しないと、パルス発生器PLSが発生するパル
スが低レベルLに戻ったときにパルス発生器PLSの出
力リレ−がオフに戻って常開リレ−接片PLS1が開
き、これにより高周波発生器3が待機状態に戻る。そし
て次にパルス発生器PLSのパルスが高レベルHになる
と、上述の、高周波発生器3の通電が行なわれ、結局
(後述するように)、パイロットプラズマア−クが起動
するまで、パルス発生器PLSが発生するパルスの周期
で、高周波発生器3の高電圧が放電電極8/チップ5間
に繰返し印加される(t=t1〜t2)。
【0025】放電電極8/チップ5間にパイロットプラ
ズマアークが起動すると、電流検出回路56がパイロッ
トプラズマア−ク電流に応答してリレーYをオンする。
リレーYのオンにより、始動コントローラ51の内部に
ある常閉接点Y1がオフとなり、リレーXのオフ(通電
停止)となり、パルス発生器PLSが停止し、上述の高
周波発生器3による高電圧の印加が停止する(t=t
3)。一方、リレ−YのオンによりLED駆動回路60
の電源接点が閉じられ、LEDが点灯する。LEDはメ
インコントローラ53の図示しない操作板に装備され
る。LEDの点灯により作業者はパイロットプラズマア
ークの点灯を認知する。作業者は、任意のタイミングで
主ア−クスタ−トスイッチPb2を押す(t=t4)。
ズマアークが起動すると、電流検出回路56がパイロッ
トプラズマア−ク電流に応答してリレーYをオンする。
リレーYのオンにより、始動コントローラ51の内部に
ある常閉接点Y1がオフとなり、リレーXのオフ(通電
停止)となり、パルス発生器PLSが停止し、上述の高
周波発生器3による高電圧の印加が停止する(t=t
3)。一方、リレ−YのオンによりLED駆動回路60
の電源接点が閉じられ、LEDが点灯する。LEDはメ
インコントローラ53の図示しない操作板に装備され
る。LEDの点灯により作業者はパイロットプラズマア
ークの点灯を認知する。作業者は、任意のタイミングで
主ア−クスタ−トスイッチPb2を押す(t=t4)。
【0026】主ア−クスタ−トスイッチPBbが押され
てスイッチオン(閉)になると、Z1は常閉接点である
のでリレーUがオン(通電)となり、接点U1が閉とな
る。Pb2は、作業者の押しがなくなると、戻しばね力
で自動的に引き戻されてスイッチオフ(開)となる。す
でに接点U1が閉となってこれを通してリレ−Uの通電
が継続するので、Pb2がオフに戻っても、リレ−Uは
オンを継続する。すなわち、U1は自己保持接点であ
る。また、リレーUがオンとなるとメイン電流コントロ
ーラ59の電源接点が閉となる。
てスイッチオン(閉)になると、Z1は常閉接点である
のでリレーUがオン(通電)となり、接点U1が閉とな
る。Pb2は、作業者の押しがなくなると、戻しばね力
で自動的に引き戻されてスイッチオフ(開)となる。す
でに接点U1が閉となってこれを通してリレ−Uの通電
が継続するので、Pb2がオフに戻っても、リレ−Uは
オンを継続する。すなわち、U1は自己保持接点であ
る。また、リレーUがオンとなるとメイン電流コントロ
ーラ59の電源接点が閉となる。
【0027】メイン電流コントローラ59は、電源接点
が閉となるとメイン電源58に指示電流ixを、その値
をプリフロー電流値ipに設定して出力し、プリフロー
電流値ipに応じた主プラズマ放電電流を放電電極8/
対物接触子30a(被加工材2)間に出力するよう指示
する。メイン電源58は、主プラズマ放電電流をメイン
電流コントローラ59の出力する指示電流ixにより制
御し、メイン電流コントローラ59より指示電流ixの
変更があるまで、プリフロー電流値ipを生ずる主プラ
ズマ放電電流を放電電極8/対物接触子30a(被加工
材2)間に出力する(t=t4)。放電電極8/チップ
5間にはパイロットプラズマアークが、パイロット電源
55およびパイロットコントロ−ラ52により維持され
ており、被加工材2/放電電極8間に主プラズマアーク
が発生する。
が閉となるとメイン電源58に指示電流ixを、その値
をプリフロー電流値ipに設定して出力し、プリフロー
電流値ipに応じた主プラズマ放電電流を放電電極8/
対物接触子30a(被加工材2)間に出力するよう指示
する。メイン電源58は、主プラズマ放電電流をメイン
電流コントローラ59の出力する指示電流ixにより制
御し、メイン電流コントローラ59より指示電流ixの
変更があるまで、プリフロー電流値ipを生ずる主プラ
ズマ放電電流を放電電極8/対物接触子30a(被加工
材2)間に出力する(t=t4)。放電電極8/チップ
5間にはパイロットプラズマアークが、パイロット電源
55およびパイロットコントロ−ラ52により維持され
ており、被加工材2/放電電極8間に主プラズマアーク
が発生する。
【0028】主プラズマアークの発生に伴ない、電流検
出回路57が主プラズマアーク電流に応答してリレーZ
をオンする。リレーZがオンするとメインコントローラ
53内部にある常閉接点Z1がオフとなり、これにより
リレーUがオフとなって、自己保持が解除される。しか
し、メイン電源58による主プラズマ放電電流はメイン
電流コントローラ59で制御されており、メイン電流コ
ントローラ59が停止を指示するまで(指示電流ix=
0)主プラズマ放電電流は供給され、主プラズマアーク
は維持される(t=t5)。
出回路57が主プラズマアーク電流に応答してリレーZ
をオンする。リレーZがオンするとメインコントローラ
53内部にある常閉接点Z1がオフとなり、これにより
リレーUがオフとなって、自己保持が解除される。しか
し、メイン電源58による主プラズマ放電電流はメイン
電流コントローラ59で制御されており、メイン電流コ
ントローラ59が停止を指示するまで(指示電流ix=
0)主プラズマ放電電流は供給され、主プラズマアーク
は維持される(t=t5)。
【0029】また、リレーZのオンに伴い、メイン電流
コントローラ59内のタイマが計時を開始する。所定時
間Tpの計時を終了するとメイン電流コントローラ59
は、メイン電源58への指示電流ixの値がメイン電流
値imになるまで指示電流ixを次第に上昇させる。こ
れに伴い主プラズマ放電電流が上昇する。メイン電流コ
ントローラ59は、指示電流ixの値がメイン電流値i
mになると再度計時を開始し、所定時間Taの計時を終
了するまで指示電流ixの値をメイン電流値imに維持
する。主プラズマ放電電流は時間Tmの間、メイン電流
一定に維持される。更にタイマがTmの計時を終了する
と、メイン電流コントローラ59は、メイン電源58へ
の指示電流ixの値を次第に下げクレ−タ処理電流値i
aで止める。主プラズマ放電電流がこれに伴い低下す
る。そして指示電流ixの値がクレ−タ処理電流値ia
となると、メイン電流コントローラ59は、第3の計時
を開始して時間Taが経過するとメイン電源58へ主プ
ラズマ放電電流の停止を指示する。
コントローラ59内のタイマが計時を開始する。所定時
間Tpの計時を終了するとメイン電流コントローラ59
は、メイン電源58への指示電流ixの値がメイン電流
値imになるまで指示電流ixを次第に上昇させる。こ
れに伴い主プラズマ放電電流が上昇する。メイン電流コ
ントローラ59は、指示電流ixの値がメイン電流値i
mになると再度計時を開始し、所定時間Taの計時を終
了するまで指示電流ixの値をメイン電流値imに維持
する。主プラズマ放電電流は時間Tmの間、メイン電流
一定に維持される。更にタイマがTmの計時を終了する
と、メイン電流コントローラ59は、メイン電源58へ
の指示電流ixの値を次第に下げクレ−タ処理電流値i
aで止める。主プラズマ放電電流がこれに伴い低下す
る。そして指示電流ixの値がクレ−タ処理電流値ia
となると、メイン電流コントローラ59は、第3の計時
を開始して時間Taが経過するとメイン電源58へ主プ
ラズマ放電電流の停止を指示する。
【0030】これにより放電電極8/被加工材2間の主
プラズマアークが消滅する。これに応答して電流検出回
路57がリレーZをオフにするので、メインコントロ−
ラ53の接点Z1が閉に戻る(t=t6)。以上が第1
回のスポット溶接である。
プラズマアークが消滅する。これに応答して電流検出回
路57がリレーZをオフにするので、メインコントロ−
ラ53の接点Z1が閉に戻る(t=t6)。以上が第1
回のスポット溶接である。
【0031】この間もパイロットプラズマアークは、パ
イロットコントローラ52及びパイロット電源55によ
り維持されているので、作業者がト−チを次の溶接箇所
に移して再び主アークスタ−トスイッチPb2を一瞬閉
じると、前述の態様で主プラズマアークが起動し、第2
回のスポット溶接が行なわれる。以下同様である。
イロットコントローラ52及びパイロット電源55によ
り維持されているので、作業者がト−チを次の溶接箇所
に移して再び主アークスタ−トスイッチPb2を一瞬閉
じると、前述の態様で主プラズマアークが起動し、第2
回のスポット溶接が行なわれる。以下同様である。
【0032】ストップスイッチPb3が閉じられると、
リレーWがオフとなり、接点W1の自己保持が解除さ
れ、パイロット電源55の電源接点がオフとなり、パイ
ロット電圧が停止され、放電電極8/チップ5間のパイ
ロットプラズマアークが消滅する。Pb3は、作業者の
押しがなくなると、戻しばね力で自動的に引き戻されて
スイッチオン(閉)となる。
リレーWがオフとなり、接点W1の自己保持が解除さ
れ、パイロット電源55の電源接点がオフとなり、パイ
ロット電圧が停止され、放電電極8/チップ5間のパイ
ロットプラズマアークが消滅する。Pb3は、作業者の
押しがなくなると、戻しばね力で自動的に引き戻されて
スイッチオン(閉)となる。
【0033】次に、図1に示す対物接触子30aの変形
例を示す。図5の(a)に第1変形例を示し、(b)に
は(a)の5B−5B線切断面を示す。この第1変形例
では、対物接触子30aに1対の導電体のガイドシリン
ダ30a12,30a22が対称に支持されており、ガ
イドシリンダ30a12,30a22で上下動自在に導
電体のスライド棒30a11,30a21に支持され、
しかも圧縮コイルスプリング30a13,30a23で
下方に押されている。スライド棒30a11,30a2
1は、下端が半円状に切り込まれており、半径の異る2
つの棒状の被加工材2p,2qを突き合わせてスポット
溶接する場合において、双方ともに確実に押えつけるこ
とができる。つまり、被加工材2p,2qに母材ケーブ
ルを接続することなく、対物接触子30a,ガイドシリ
ンダ30a12,30a22,スプリング30a13,
30a23およびスライド棒30a11,30a21を
介して、被加工材2p,2qがメイン電源58の母材ケ
−ブル7aと電気的に接続され、被加工材2p,2qと
放電電極8との間に主アークが発生する。
例を示す。図5の(a)に第1変形例を示し、(b)に
は(a)の5B−5B線切断面を示す。この第1変形例
では、対物接触子30aに1対の導電体のガイドシリン
ダ30a12,30a22が対称に支持されており、ガ
イドシリンダ30a12,30a22で上下動自在に導
電体のスライド棒30a11,30a21に支持され、
しかも圧縮コイルスプリング30a13,30a23で
下方に押されている。スライド棒30a11,30a2
1は、下端が半円状に切り込まれており、半径の異る2
つの棒状の被加工材2p,2qを突き合わせてスポット
溶接する場合において、双方ともに確実に押えつけるこ
とができる。つまり、被加工材2p,2qに母材ケーブ
ルを接続することなく、対物接触子30a,ガイドシリ
ンダ30a12,30a22,スプリング30a13,
30a23およびスライド棒30a11,30a21を
介して、被加工材2p,2qがメイン電源58の母材ケ
−ブル7aと電気的に接続され、被加工材2p,2qと
放電電極8との間に主アークが発生する。
【0034】図6に示す第2変形例は、対物接触子30
aに、1対の導電体のロ−ラ30a14,30a24を
対称に装着したものであり、この例では、直交する被加
工材2r,2sの交わる角を溶接し易いように、ロ−ラ
30aの外周面は45度の角度となっている。なお、こ
の第2変形例は、図1に示す被加工材2にも適用可であ
る。図6に示す直交する被加工材2r,2sの交わる角
を溶接する場合、双方ともに確実に押えつけることがで
き、また溶接位置決めが容易である。
aに、1対の導電体のロ−ラ30a14,30a24を
対称に装着したものであり、この例では、直交する被加
工材2r,2sの交わる角を溶接し易いように、ロ−ラ
30aの外周面は45度の角度となっている。なお、こ
の第2変形例は、図1に示す被加工材2にも適用可であ
る。図6に示す直交する被加工材2r,2sの交わる角
を溶接する場合、双方ともに確実に押えつけることがで
き、また溶接位置決めが容易である。
【0035】図7に示す第3変形例は、対物接触子30
aを、対称な1対の脚30a15,30a25を有する
ものとして、それらの下端に導電体のリング30a6を
溶接したものである。ト−チの溶接位置の視認が容易で
ある。また、2枚の被加工材を、それらの端面を揃えて
重ね合せ、端面をスポット溶接するのに適する。また端
面間に段差がある場合でも、対物接触子を段差部に接触
させることにより段差を形成する2枚の被加工材に同時
に接触し、双方ともに確実に押えつけることができる。
aを、対称な1対の脚30a15,30a25を有する
ものとして、それらの下端に導電体のリング30a6を
溶接したものである。ト−チの溶接位置の視認が容易で
ある。また、2枚の被加工材を、それらの端面を揃えて
重ね合せ、端面をスポット溶接するのに適する。また端
面間に段差がある場合でも、対物接触子を段差部に接触
させることにより段差を形成する2枚の被加工材に同時
に接触し、双方ともに確実に押えつけることができる。
【0036】図8に示す第4変形例は、円筒状の対物接
触子30aの側周面に1対の相対向する開口30a1
7,30a27を開けて、これにより下端部に接触リン
グを形成したものである。この第4変形例も第3変形例
と同様に、溶接位置の視認が容易であると共に、重ね合
せ端面のスポット溶接に適する。
触子30aの側周面に1対の相対向する開口30a1
7,30a27を開けて、これにより下端部に接触リン
グを形成したものである。この第4変形例も第3変形例
と同様に、溶接位置の視認が容易であると共に、重ね合
せ端面のスポット溶接に適する。
【0037】接続リング30b,対物接触子30aは、
銅または真鍮が好ましいが、その他にも鉄,カーボン,
ステンレス等の導電体を用いてもよい。
銅または真鍮が好ましいが、その他にも鉄,カーボン,
ステンレス等の導電体を用いてもよい。
【0038】−第2実施例− 図9に本発明の第2実施例のト−チ外観を示し、図10
にト−チに接続した電気回路を示し、図11に電気回路
の動作タイミングを示す。この第2実施例は、スポット
溶接のみならず、被加工材2の重ね合せが延びる方向
に、線(直線,カ−ブ)状に、スポット溶接と同様な溶
接を連続して行なうことができるものである。ト−チの
連続倣い移動を容易にするように、対物接触子30aに
は、1対の導電体のロ−ラ30a14,30a24が、
対称に支持されている(図9)。この第2実施例の電気
回路は(図10)は、メインコントロ−ラ53を除く部
分は図3に示す第1実施例のものと同様である。
にト−チに接続した電気回路を示し、図11に電気回路
の動作タイミングを示す。この第2実施例は、スポット
溶接のみならず、被加工材2の重ね合せが延びる方向
に、線(直線,カ−ブ)状に、スポット溶接と同様な溶
接を連続して行なうことができるものである。ト−チの
連続倣い移動を容易にするように、対物接触子30aに
は、1対の導電体のロ−ラ30a14,30a24が、
対称に支持されている(図9)。この第2実施例の電気
回路は(図10)は、メインコントロ−ラ53を除く部
分は図3に示す第1実施例のものと同様である。
【0039】この第2実施例のメインコントロ−ラ53
は、リレ−Uの常開接点U1とリレ−Zの常閉接点との
直列回路が、主ア−クスタ−トスイッチPb2に並列に
接続され、かつ、主ア−クスタ−トスイッチPb2のオ
ン(閉)/オフ(開)信号がメイン電流コントロ−ラ5
9に与えられるものである。
は、リレ−Uの常開接点U1とリレ−Zの常閉接点との
直列回路が、主ア−クスタ−トスイッチPb2に並列に
接続され、かつ、主ア−クスタ−トスイッチPb2のオ
ン(閉)/オフ(開)信号がメイン電流コントロ−ラ5
9に与えられるものである。
【0040】図10に示す電気回路は、図3に示す第1
実施例の電気回路と同様に、パイロットア−クスタ−ト
スイッチPB1のオンに応答して始動コントロ−ラ51
がパイロットア−クを起動し、パイロットコントロ−ラ
52にパイロット電圧の印加を指示して、パイロット電
源55がパイロットプラズマアーク電圧を放電電極8/
チップ5間に印加し、これにより放電電極8/チップ5
間にパイロットプラズマアークを維持する。
実施例の電気回路と同様に、パイロットア−クスタ−ト
スイッチPB1のオンに応答して始動コントロ−ラ51
がパイロットア−クを起動し、パイロットコントロ−ラ
52にパイロット電圧の印加を指示して、パイロット電
源55がパイロットプラズマアーク電圧を放電電極8/
チップ5間に印加し、これにより放電電極8/チップ5
間にパイロットプラズマアークを維持する。
【0041】この状態で主ア−クスタ−トスイッチPB
bが押されてスイッチオン(閉)になると、Z1は常閉
接点であるのでリレーUがオン(通電)となり、接点U
1が閉となる。Pb2は、作業者の押しがなくなると、
戻しばね力で自動的に引き戻されてスイッチオフ(開)
となる。すでに接点U1が閉となってこれを通してリレ
−Uの通電が継続するので、Pb2がオフに戻っても、
リレ−Uはオンを継続する。すなわち、U1は自己保持
接点である。また、リレーUがオンとなるとメイン電流
コントローラ59の電源接点が閉となる。
bが押されてスイッチオン(閉)になると、Z1は常閉
接点であるのでリレーUがオン(通電)となり、接点U
1が閉となる。Pb2は、作業者の押しがなくなると、
戻しばね力で自動的に引き戻されてスイッチオフ(開)
となる。すでに接点U1が閉となってこれを通してリレ
−Uの通電が継続するので、Pb2がオフに戻っても、
リレ−Uはオンを継続する。すなわち、U1は自己保持
接点である。また、リレーUがオンとなるとメイン電流
コントローラ59の電源接点が閉となる。
【0042】メイン電流コントローラ59は、電源接点
が閉となるとメイン電源58に指示電流ixを、その値
をプリフロー電流値ipに設定して出力し、プリフロー
電流値ipに応じた主プラズマ放電電流を放電電極8/
対物接触子30a(被加工材2)間に出力するよう指示
する。メイン電源58は、主プラズマ放電電流をメイン
電流コントローラ59の出力する指示電流ixにより制
御し、メイン電流コントローラ59より指示電流ixの
変更があるまで、プリフロー電流値ipを生ずる主プラ
ズマ放電電流を放電電極8/対物接触子30a(被加工
材2)間に出力する(t=t4)。放電電極8/チップ
5間にはパイロットプラズマアークが、パイロット電源
55およびパイロットコントロ−ラ52により維持され
ており、被加工材2/放電電極8間に主プラズマアーク
が発生する。
が閉となるとメイン電源58に指示電流ixを、その値
をプリフロー電流値ipに設定して出力し、プリフロー
電流値ipに応じた主プラズマ放電電流を放電電極8/
対物接触子30a(被加工材2)間に出力するよう指示
する。メイン電源58は、主プラズマ放電電流をメイン
電流コントローラ59の出力する指示電流ixにより制
御し、メイン電流コントローラ59より指示電流ixの
変更があるまで、プリフロー電流値ipを生ずる主プラ
ズマ放電電流を放電電極8/対物接触子30a(被加工
材2)間に出力する(t=t4)。放電電極8/チップ
5間にはパイロットプラズマアークが、パイロット電源
55およびパイロットコントロ−ラ52により維持され
ており、被加工材2/放電電極8間に主プラズマアーク
が発生する。
【0043】主プラズマアークの発生に伴ない、電流検
出回路57が主プラズマアーク電流に応答してリレーZ
をオンする。リレーZがオンするとメインコントローラ
53内部にある常閉接点Z1がオフとなり、これにより
リレーUがオフとなって、自己保持が解除される。しか
し、メイン電源58による主プラズマ放電電流はメイン
電流コントローラ59で制御されており、メイン電流コ
ントローラ59が停止を指示するまで(指示電流ix=
0)主プラズマ放電電流は供給され、主プラズマアーク
は維持される(t=t5)。
出回路57が主プラズマアーク電流に応答してリレーZ
をオンする。リレーZがオンするとメインコントローラ
53内部にある常閉接点Z1がオフとなり、これにより
リレーUがオフとなって、自己保持が解除される。しか
し、メイン電源58による主プラズマ放電電流はメイン
電流コントローラ59で制御されており、メイン電流コ
ントローラ59が停止を指示するまで(指示電流ix=
0)主プラズマ放電電流は供給され、主プラズマアーク
は維持される(t=t5)。
【0044】また、リレーZのオンに伴い、メイン電流
コントローラ59内のタイマが計時を開始する。所定時
間Tpの計時を終了するとメイン電流コントローラ59
は、メイン電源58への指示電流ixの値がメイン電流
値imになるまで指示電流ixを次第に上昇させる。こ
れに伴い主プラズマ放電電流が上昇する。メイン電流コ
ントローラ59は、指示電流ixの値がメイン電流値i
mになると再度計時を開始し、所定時間Taの計時を終
了するまで指示電流ixの値をメイン電流値imに維持
する。主プラズマ放電電流は時間Tmの間、メイン電圧
一定に維持される。
コントローラ59内のタイマが計時を開始する。所定時
間Tpの計時を終了するとメイン電流コントローラ59
は、メイン電源58への指示電流ixの値がメイン電流
値imになるまで指示電流ixを次第に上昇させる。こ
れに伴い主プラズマ放電電流が上昇する。メイン電流コ
ントローラ59は、指示電流ixの値がメイン電流値i
mになると再度計時を開始し、所定時間Taの計時を終
了するまで指示電流ixの値をメイン電流値imに維持
する。主プラズマ放電電流は時間Tmの間、メイン電圧
一定に維持される。
【0045】タイマがTmの計時を終了すると、メイン
電流コントローラ59は、計時終流時に主ア−クスタ−
トスイッチPb2がオフ(開)に戻っていると、溶接を
終了するために、メイン電源58への指示電流ixの値
を次第に下げクレ−タ処理電流値iaで止める。主プラ
ズマ放電電流がこれに伴い低下する。そして指示電流i
xの値がクレ−タ処理電流値iaとなると、メイン電流
コントローラ59は、第3の計時を開始して時間Taが
経過するとメイン電源58へ主プラズマ放電電流の停止
を指示する。
電流コントローラ59は、計時終流時に主ア−クスタ−
トスイッチPb2がオフ(開)に戻っていると、溶接を
終了するために、メイン電源58への指示電流ixの値
を次第に下げクレ−タ処理電流値iaで止める。主プラ
ズマ放電電流がこれに伴い低下する。そして指示電流i
xの値がクレ−タ処理電流値iaとなると、メイン電流
コントローラ59は、第3の計時を開始して時間Taが
経過するとメイン電源58へ主プラズマ放電電流の停止
を指示する。
【0046】これにより放電電極8/被加工材2間の主
プラズマアークが消滅する。これに応答して電流検出回
路57がリレーZをオフにするので、メインコントロ−
ラ53の接点Z1が閉に戻る(t=t6)。以上が第1
回のスポット溶接である。
プラズマアークが消滅する。これに応答して電流検出回
路57がリレーZをオフにするので、メインコントロ−
ラ53の接点Z1が閉に戻る(t=t6)。以上が第1
回のスポット溶接である。
【0047】この間もパイロットプラズマアークは、パ
イロットコントローラ52及びパイロット電源55によ
り維持されているので、作業者がト−チを次の溶接箇所
に移して再び主アークスタ−トスイッチPb2を一瞬閉
じると、前述の態様で主プラズマアークが起動し、第2
回のスポット溶接が行なわれる。以下同様である。以上
は、スポット溶接態様であり、作業者が主ア−クスタ−
トスイッチPb2を比較的に短時間内(計時Tmが終了
するまでに)にオフに戻すことにより実現する。
イロットコントローラ52及びパイロット電源55によ
り維持されているので、作業者がト−チを次の溶接箇所
に移して再び主アークスタ−トスイッチPb2を一瞬閉
じると、前述の態様で主プラズマアークが起動し、第2
回のスポット溶接が行なわれる。以下同様である。以上
は、スポット溶接態様であり、作業者が主ア−クスタ−
トスイッチPb2を比較的に短時間内(計時Tmが終了
するまでに)にオフに戻すことにより実現する。
【0048】連続溶接のために作業者が、主ア−クスタ
−トスイッチPb2のオン(閉)を継続して、計時Tm
が終了したときもオン(閉)であると、メイン電流コン
トロ−ラ59は、メイン電流値imを維持する。そして
主ア−クスタ−トスイッチPb2がオン(閉)からオフ
(開)に戻ると、溶接を終了するために、メイン電源5
8への指示電流ixの値を次第に下げクレ−タ処理電流
値iaで止める。主プラズマ放電電流がこれに伴い低下
する。そして指示電流ixの値がクレ−タ処理電流値i
aとなると、メイン電流コントローラ59は、第3の計
時を開始して時間Taが経過するとメイン電源58へ主
プラズマ放電電流の停止を指示する。したがって、作業
者が主ア−クスタ−トスイッチPb2をオン(閉)に保
持し、かつ、ト−チ1先端のロ−ラ30a14,30a
24を被加工材2に押し付けた状態で、ト−チ1を図9
のz方向(被加工材2の重ね部(溶接線)が延びる方
向)にト−チ1をづらしている間、主溶接電流imによ
る移行式プラズマア−ク溶接が進行する。溶接終端で作
業者が主ア−クスタ−トスイッチPb2をオフ(開)に
戻すと、そこでクレ−タ処理電流値iaが時間Taの間
通電された後、移行式プラズマア−クが消滅する。しか
しパイロットア−クは継続している。ストップスイッチ
PB3が一瞬オフ(開)になると、パイロットア−クも
消滅する。
−トスイッチPb2のオン(閉)を継続して、計時Tm
が終了したときもオン(閉)であると、メイン電流コン
トロ−ラ59は、メイン電流値imを維持する。そして
主ア−クスタ−トスイッチPb2がオン(閉)からオフ
(開)に戻ると、溶接を終了するために、メイン電源5
8への指示電流ixの値を次第に下げクレ−タ処理電流
値iaで止める。主プラズマ放電電流がこれに伴い低下
する。そして指示電流ixの値がクレ−タ処理電流値i
aとなると、メイン電流コントローラ59は、第3の計
時を開始して時間Taが経過するとメイン電源58へ主
プラズマ放電電流の停止を指示する。したがって、作業
者が主ア−クスタ−トスイッチPb2をオン(閉)に保
持し、かつ、ト−チ1先端のロ−ラ30a14,30a
24を被加工材2に押し付けた状態で、ト−チ1を図9
のz方向(被加工材2の重ね部(溶接線)が延びる方
向)にト−チ1をづらしている間、主溶接電流imによ
る移行式プラズマア−ク溶接が進行する。溶接終端で作
業者が主ア−クスタ−トスイッチPb2をオフ(開)に
戻すと、そこでクレ−タ処理電流値iaが時間Taの間
通電された後、移行式プラズマア−クが消滅する。しか
しパイロットア−クは継続している。ストップスイッチ
PB3が一瞬オフ(開)になると、パイロットア−クも
消滅する。
【0049】以上に説明した第1および第2実施例によ
れば、被加工材2に母材ケ−ブルを接続することなく被
加工材2と放電電極8の間にプラズマアーク加工電圧を
印加することができるので、従来の、被加工材上の母材
ケーブル接続位置と溶接箇所との距離が長いことによる
電圧の減衰又は、熱損失も無く、溶接品質が安定する。
また、対物接触子30a又はそれと一体のものを被加工
材2に押しつけることにより、被加工材2とメイン電源
の接続が自動的に実現しかつト−チの溶接位置が定まる
ので、溶接作業性が高い。被加工材の重ね合せ平面に対
するばかりでなく、一方の端縁の箇所,被加工材の重ね
合せ端面,板状に突合せた場合に突合せ線部,T字型に
突合せた突合せ角,平板面から突出したピン先端又はピ
ン周縁、等あらゆる箇所のスポット溶接や重ね合せに沿
った連続溶接が可能である。被加工材への母材ケ−ブル
の取り付け,取り外しの必要が無い為に溶接作業効率が
高い。
れば、被加工材2に母材ケ−ブルを接続することなく被
加工材2と放電電極8の間にプラズマアーク加工電圧を
印加することができるので、従来の、被加工材上の母材
ケーブル接続位置と溶接箇所との距離が長いことによる
電圧の減衰又は、熱損失も無く、溶接品質が安定する。
また、対物接触子30a又はそれと一体のものを被加工
材2に押しつけることにより、被加工材2とメイン電源
の接続が自動的に実現しかつト−チの溶接位置が定まる
ので、溶接作業性が高い。被加工材の重ね合せ平面に対
するばかりでなく、一方の端縁の箇所,被加工材の重ね
合せ端面,板状に突合せた場合に突合せ線部,T字型に
突合せた突合せ角,平板面から突出したピン先端又はピ
ン周縁、等あらゆる箇所のスポット溶接や重ね合せに沿
った連続溶接が可能である。被加工材への母材ケ−ブル
の取り付け,取り外しの必要が無い為に溶接作業効率が
高い。
【0050】また、高周波をプラズマアークの発生の度
に発生させる従来の方法に比べて、高周波により生成さ
れるパイロットアークは一度生成されると常に維持され
ているので溶接の際にはメインアークの起動のみとな
り、スポット溶接等の短時間の溶接を繰り返し連続で行
う場合には高周波の影響による周辺の電子機器に与える
ノイズ等の悪影響が軽減する。
に発生させる従来の方法に比べて、高周波により生成さ
れるパイロットアークは一度生成されると常に維持され
ているので溶接の際にはメインアークの起動のみとな
り、スポット溶接等の短時間の溶接を繰り返し連続で行
う場合には高周波の影響による周辺の電子機器に与える
ノイズ等の悪影響が軽減する。
【0051】更には自動的に、プリフロ−通電(予熱通
電),本溶接通電およびクレータ処理通電を行なうの
で、作業者の負担が軽減するとともに、作業者の個人差
によらず溶接品質が安定する。
電),本溶接通電およびクレータ処理通電を行なうの
で、作業者の負担が軽減するとともに、作業者の個人差
によらず溶接品質が安定する。
【図1】 本発明の第1実施例のプラズマト−チ1の外
観を示す平面図である。
観を示す平面図である。
【図2】 図1に示すトーチ1の先端部(2点鎖線2A
で囲まれた部分)の拡大縦断面図である。
で囲まれた部分)の拡大縦断面図である。
【図3】 図1に示すトーチ1に接続された電気回路を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図4】 図3に示す電気回路各要素の動作タイミング
を示すタイムチャートである。
を示すタイムチャートである。
【図5】 図1に示す対物接触子30aの第1変形例を
示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)の5B−5B
線断面図である。
示し、(a)は縦断面図、(b)は(a)の5B−5B
線断面図である。
【図6】 図1に示す対物接触子30aの第2変形例を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図7】 図1に示す対物接触子30aの第3変形例を
示し、(a)は外観を示す斜視図、(b)は縦断面図で
ある。
示し、(a)は外観を示す斜視図、(b)は縦断面図で
ある。
【図8】 図1に示す対物接触子30aの第4変形例を
示し、(a)は外観を示す斜視図、(b)は縦断面図で
ある。
示し、(a)は外観を示す斜視図、(b)は縦断面図で
ある。
【図9】 本発明の第2実施例のプラズマト−チ1の外
観を示す平面図である。
観を示す平面図である。
【図10】 図9に示すトーチ1に接続された電気回路
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図11】 図10に示す電気回路各要素の動作タイミ
ングを示すタイムチャートである。
ングを示すタイムチャートである。
1:トーチ 2:被加工
材 5:チップ 5A:噴射口 6a,7a,28a:電気リード 8:放電電
極 9:ガス噴射口 10:保護キ
ャップ 11:絶縁水路 12:握りア
ーム 13:脱着袋ナット 14:シ−ル
ドキャップ 30a:対物接触子 30b:接続リ
ング 30c:支持筒 51:始動コ
ントローラ 52:パイロットコントローラ 53:メイン
コントローラ 54:制御電源 55:パイロ
ット電源 56,57:電流検出回路 58:メイン
電源 59:メイン電流コントローラ 60:LED
駆動回路 LED:LED(発光ダイオード) L:カップ
リングコイル
材 5:チップ 5A:噴射口 6a,7a,28a:電気リード 8:放電電
極 9:ガス噴射口 10:保護キ
ャップ 11:絶縁水路 12:握りア
ーム 13:脱着袋ナット 14:シ−ル
ドキャップ 30a:対物接触子 30b:接続リ
ング 30c:支持筒 51:始動コ
ントローラ 52:パイロットコントローラ 53:メイン
コントローラ 54:制御電源 55:パイロ
ット電源 56,57:電流検出回路 58:メイン
電源 59:メイン電流コントローラ 60:LED
駆動回路 LED:LED(発光ダイオード) L:カップ
リングコイル
フロントページの続き (72)発明者 藤 田 孝 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社 機器事業部内 (56)参考文献 特開 昭63−76761(JP,A) 特開 昭51−142456(JP,A) 実開 昭63−16560(JP,U) 特公 昭51−31788(JP,B2) 特公 昭35−2358(JP,B1) 特公 平1−21600(JP,B2) 特公 昭58−12108(JP,B2) 特公 昭45−5890(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 10/00 B23K 10/02
Claims (11)
- 【請求項1】放電電極,放電電極の先端に対向するガス
噴射口を有し放電電極の先端部を包囲するチップ,該チ
ップ周囲より同軸状に設けられたシールドガスを噴出す
るガス流路を備えた噴出口、および、放電電極およびチ
ップを支持し前記ガス噴射口に至るガス流路を有するト
−チ本体;該トーチ本体の下端部外周面に固着された、絶縁体の母
材電極支持筒; 該母材電極支持筒の下部に固着された導電体の母材接続
リング; 該母材接続リングに電気接続された母材ケーブル; 前記母材接続リングに固着されてそれと電気接続であっ
て、前記 チップの下方の、前記ガス噴射口から出るプラ
ズマア−クの行路の外側に位置する、導電体の対物接触
子;および、前記 放電電極と母材ケーブルの間にプラズマア−ク溶接
電圧を印加するア−ク電源; を備えるプラズマア−ク移行式の溶接装置。 - 【請求項2】対物接触子は、下端面にスロットを切込ん
だ円筒体である請求項1記載のプラズマア−ク移行式の
溶接装置。 - 【請求項3】対物接触子は、スライド棒,これをア−ク
が進行する方向に往復動自在に支えるガイド部材および
スライド棒を下方に押すばね部材を含む、請求項1記載
のプラズマア−ク移行式の溶接装置。 - 【請求項4】対物接触子は、下端部がロ−ラである請求
項1記載のプラズマア−ク移行式の溶接装置。 - 【請求項5】対物接触子は、下端部がリングである請求
項1記載のプラズマア−ク移行式の溶接装置。 - 【請求項6】対物接触子は、側周面に開口を開けた円筒
体である請求項1記載のプラズマア−ク移行式の溶接装
置。 - 【請求項7】装置は更に、放電電極とチップの間にパイ
ロットア−ク電圧を印加するパイロット電源;を備え
る、請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項
5又は請求項6記載のプラズマア−ク移行式の溶接装
置。 - 【請求項8】装置は更に、始動指示手段,溶接指示手
段,停止指示手段,始動指示手段による始動指示に応答
してパイロット電源によるパイロットア−クを起動する
始動制御手段,溶接指示手段による溶接指示に応答して
メインア−ク電圧を印加するためのメイン制御手段、お
よび、停止指示手段による停止指示に応答してパイロッ
ト電圧の印加を停止するパイロット制御手段を備える、
請求項7記載のプラズマア−ク移行式の溶接装置。 - 【請求項9】装置は更に、メイン制御手段の電圧印加指
示に応答して所定時間の間メインア−ク電圧を印加して
メイン電流を通電し、該所定時間経過後に通電を停止す
るメイン電流制御手段を備える、請求項8記載のプラズ
マア−ク移行式の溶接装置。 - 【請求項10】メイン電流制御手段は、電圧印加指示に
応答して、メインアーク電源にプラズマア−ク溶接電流
の出力を指示し、予め設定した第1の時間が経過するま
ではプラズマア−ク溶接電流を低電流に維持し、第1の
時間の経過とともにプラズマア−ク溶接電流を増加して
予め設定した第2の時間が経過するまでは高電流に維持
し、第2の時間の経過とともにプラズマア−ク溶接電流
を低下させて予め設定した第3の時間が経過するまでは
低電流に維持し、第3の時間が経過するとプラズマア−
ク溶接電流を遮断する、請求項9記載のプラズマア−ク
移行式の溶接装置。 - 【請求項11】メイン電流制御手段は、電圧印加指示に
応答して、メインアーク電源にプラズマア−ク溶接電流
の印加を指示し、予め設定した第1の時間が経過するま
ではプラズマア−ク溶接電流を低電流に維持し、第1の
時間の経過とともにプラズマア−ク溶接電流を増加し
て、予め設定した第2の時間が経過するまでに電流出力
指示が消えているときは第2の時間が経過するまでは高
電流に維持し第2の時間の経過とともにプラズマア−ク
溶接電流を低下させ、第2の時間が経過しても電流出力
指示が継続しているときは電流出力指示が消えるまでは
高電流に維持し電流出力指示が消えるとともにプラズマ
ア−ク溶接電流を低下させ、プラズマア−ク溶接電流を
低下させてから予め設定した第3の時間が経過するまで
は低電流に維持し、第3の時間が経過するとプラズマア
−ク溶接電流を遮断する、請求項9記載のプラズマア−
ク移行式の溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08145695A JP3220615B2 (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | プラズマア−ク移行式の溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08145695A JP3220615B2 (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | プラズマア−ク移行式の溶接装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08281444A JPH08281444A (ja) | 1996-10-29 |
JP3220615B2 true JP3220615B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=13746912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08145695A Expired - Fee Related JP3220615B2 (ja) | 1995-04-06 | 1995-04-06 | プラズマア−ク移行式の溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3220615B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5101943B2 (ja) * | 2007-07-31 | 2012-12-19 | 株式会社ダイヘン | アーク溶接電源 |
JP2009095843A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Daihen Corp | プラズマアーク溶接のアークスタート制御方法 |
-
1995
- 1995-04-06 JP JP08145695A patent/JP3220615B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08281444A (ja) | 1996-10-29 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |