JP3220551U - 外灯ポールの吊り上げ用係止治具 - Google Patents
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Abstract
【課題】外灯ポールを吊り上げる際に、吊り上げロープの先端に係止治具を設け、外灯ポールの下部の、制御機器等を内部に入れる開口部に前記係止治具を係止することにより、吊り上げの際の脱落を防止する。【解決手段】 縦型の板体から成る本体1の下端の一面を略V字型に折り曲げてフック部2とし、フック部2と反対側の本体1の他面に縦方向にリブ板3を設け、リブ板3の上部に貫通孔4を設け、貫通孔4にシャックル5を掛けて成り、外灯ポールBの吊り上げに際して、前記シャックル5にクレーンから垂下した吊り上げロープ11の先端を挿入、係止し、外灯ポールBの下部の機器挿入用の開口窓7に前記フック部2を係止し、当該フック部2を有する本体の一面を前記外灯ポールBの外周面に当接させて使用する構成とした。【選択図】 図1
Description
この考案は、外灯ポールをクレーン等で吊り上げる際、吊り上げロープの先端に取付けて、外灯ポールが脱落しないように外灯ポールに係止する治具に関するものである。
街灯の設置工事において、外灯ポールを地面に立てる際には、図8に示すように、クレーン車10等により外灯ポールBを吊り上げ、地面に掘った穴に外灯ポールBの下端を挿入して外灯ポールBを立てている。当該外灯ポールBのクレーンによる吊り上げの際には、図9に示すように、吊り上げロープ11やスリングベルト等をポールBに巻き付け、その摩擦力を利用して、吊り上げている。
この方式では、外灯ポールBの吊り上げの際には、吊り上げロープ11やスリングベルトと外灯ポールBとのあいだは、堅固な固定をしておらず、摩擦力に頼っているのが現状である。従って、外灯ポールBのような上部に向かって径が小さくなるようなテーパー状のものは、吊り上げロープ11等の抜け出しが懸念される。また、吊り上げロープ11がずれることにより外灯ポールBの表面に傷をつけるおそれがある。
この様なことから、特許文献1に示すように、足場ボルトを取付けるためのネジ穴を有する電柱にワイヤーロープ等の索を巻き掛け、当該策で電柱を吊り上げるときに上記索から電柱が抜け落ちるのを防ぐように電柱に取付ける電柱玉掛けストッパーであって、電柱に巻いた索を跨ぐように電柱の外周面に両端を当接するアーチ部と当該アーチ部を電柱に締結すべくネジ穴に螺合される取付ボルトを備えた電柱玉掛けストッパーが開発された。
また、電柱の建柱における前記玉掛けワイヤに替えて、特許文献2に示すように、電柱の外周に設けられ、2以上の部材から構成され、各部材同士を当接することにより電柱を拘束する電柱拘束部と、当該電柱拘束部の直径方向両端に設けられるワイヤ係止部とを備え、前記ワイヤ係止部にワイヤを掛けて吊り上げる電柱吊具が開発された。
しかしながら、前記特許文献1のものは、足場ボルトを取付けるためのネジ穴を有する電柱の吊り上げに使用するもので、外灯ポールには、足場ボルト用のネジ穴はない。従って、特許文献1の電柱玉掛けストッパーは、外灯ポールには使用できない。
また、特許文献2の電柱吊具は、電柱拘束部をボルト等により電柱に締め付けて、電柱拘束部を電柱に強固に固定しなければならない手間がかかる。
この考案は、外灯ポールの下部に、制御機器等を内部に入れる開口部があることに着目し、外灯ポールを吊り上げる際に、吊り上げロープの先端に係止具を設け、当該係止具を前記開口部に係止することにより、吊り上げの際の脱落を防止する、係止治具を提供することを目的としたものである。
請求項1の考案は、細長い縦型の板体から成る本体の下端の一面を略U字型に折り曲げてフック部とし、前記フック部と反対側の本体の他面に縦方向にリブ板を設け、当該リブ板の上部に貫通孔を設けて成り、外灯ポールの吊り上げに際して、前記リブ板の貫通孔にクレーンから垂下した吊り上げロープの先端を挿入、係止し、外灯ポールの下部の機器挿入用の開口窓に前記フック部を係止し、当該フック部を有する本体の一面を前記外灯ポールの外周面に当接させて使用する構成とした、外灯ポールの吊り上げ用係止治具とした。
また、請求項2の考案は、細長い縦型の板体から成る本体の下端の一面を略U字型に折り曲げてフック部とし、前記フック部と反対側の本体の他面に縦方向にリブ板を設け、当該リブ板の上部に貫通孔を設け、当該貫通孔にシャックルを掛けて成り、外灯ポールの吊り上げに際して、前記シャックルにクレーンから垂下した吊り上げロープの先端を挿入、係止し、外灯ポールの下部の機器挿入用の開口窓に前記フック部を係止し、当該フック部を有する本体の一面を前記外灯ポールの外周面に当接させて使用する構成とした、外灯ポールの吊り上げ用係止治具とした。
また、請求項3の考案は、外灯ポールの吊り上げに際して外灯ポールの下部の機器挿入用の開口窓に前記フック部を係止して、当該フック部を有する本体の一面を前記外灯ポールの外周面に当接させた状態において、前記シャックルの一端が、外灯ポールの外周面に当接しないように前記シャックルの大きさ及び前記リブ板の孔の位置を構成した、請求項2に記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具とした。
また、請求項4の考案は、前記本体の、フック部を有する一面及びフック部の内側面にゴム層を形成した、請求項1〜3のいずれかに記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具とした。
また、請求項5の考案は、前記本体のフック部を有する一面を、前記外灯ポールの当接する外周面に合わせた凹湾曲面とした、請求項1〜4のいずれかに記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具とした。
また、請求項6の考案は、前記ゴム層を、マグネット素材を含有するゴム層とした、請求項4に記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具とした。
請求項1又は2の考案によれば、クレーンによる街灯の吊り上げに際して、本体のリブ板の貫通孔に、クレーンの吊り上げロープを直接又はシャックルを介して係止し、当該本体の下部に設けたフック部を外灯ポールの機器挿入用の開口部の上端に引っ掛けて吊り上げるため、吊り上げロープが、外灯ポールに沿って上方にずれたりしない。従って外灯ポールが吊り上げロープから脱落する恐れがない等安全性が向上した。
また、請求項3の考案によれば、当該係止治具を外灯ポールの外周面に当接させて係止した際に、前記シャックルの一端が、外灯ポールの外周面に接触できないように構成しているため、シャックルによって外灯ポールの外周面を傷つけたりしない。
また、請求項4の考案によれば、当該係止治具の前記本体の、フック部を有する一面及びフック部の内側面にゴム層を設けているため、外灯ポールを吊り上げる際、本体がずれたりせず安定して当接し、かつ、外灯ポールの外周面、特に開口部周縁を傷つけたりしない。
また、請求項5の考案によれば、当該係止治具の前記本体のフック部を有する一面を、前記外灯ポールの当接する外周面に合わせた凹湾曲面としたため、外灯ポールを吊り上げる際、本体が外灯ポールの外周面に密着し、ずれたりせずより安定して外灯ポールを吊り上げることが出来る。
また、請求項6の考案によれば、前記ゴム層を、マグネット素材を含むゴム層としたため、当該係止治具が外灯ポールの外周面に磁力により強固に吸着され、吊り上げ中にずれたりせず、安定して外灯ポールを吊り上げることが出来る。
(実施の形態例1)
この考案の実施の形態例1の外灯ポール吊り上げ用係止治具Aを図に基づいて説明する。
この考案の実施の形態例1の外灯ポール吊り上げ用係止治具Aを図に基づいて説明する。
この外灯ポール吊り上げ用係止治具Aは、細長い縦型の板体から成る本体1の下端の一面を略U字型に折り曲げてフック部2とし、また、前記フック部2と反対側の本体1の他面には、本体1の長手方向に沿って縦方向にリブ板3を設けている。このリブ板3は本体1に対して垂直に立設されている。
このリブ板3の上部には、リブ板3の両側を貫通する貫通孔4が設けられ、当該貫通孔4にシャックル5が係止されている。また。当該リブ板3の前記貫通孔4とはずれた箇所の、本体1との境目にはテープ挿通用孔3aが設けられている。さらにまた、前記本体1のフック部2を有する面及び当該フック部2の内側面にはゴム層6が設けられている。
上記シャックル5は、外灯ポールBの下部の機器挿入用の開口窓7に前記フック部2を係止して、当該フック部2を有する本体1の一面を前記外灯ポールBの外周面に当接させた状態において、図4に示すように、前記シャックル5の一端が、外灯ポールBの外周面に当接しないように前記シャックル5の大きさ及び前記リブ板3の貫通孔4の位置を選んでいる。
また、この外灯ポール吊り上げ用係止治具Aを用いて外灯ポールBを吊り上げるには、クレーン車の吊り上げロープ11の先端を、シャックル5に巻き付けて外灯ポール吊り上げ用係止治具Aを吊り上げロープ11の先端に固定する。
そして、当該外灯ポール吊り上げ用係止治具Aを、外灯ポールBの機器収納部の開口部7の上端縁に係止治具Aの下端のフック部2を引っ掛け、本体1の背面のゴム層6を外灯ポールBの外周に押し当てる。この状態で当該係止治具Aのリブ板3に穿ったテープ挿通用孔3aにテープ8を挿通して、当該テープ8を当該係止治具Aの本体1の上から外灯ポールBの外周に巻き付け、当該係止治具Aを固定する。また、当該係止治具Aの直ぐ上の吊り上げロープ11の上からテープ9を外灯ポールBの外周に巻き付ける。
この状態で、前記クレーン等で吊り上げロープ11を吊り上げて外灯ポールBを吊り上げる。そして所定の位置に外灯ポールBを立てる(図示省略)。
この様に、外灯ポールBの吊り上げに際して、当該外灯ポール吊り上げ用係止治具Aを用いることにより、外灯ポールBは強固に吊り上げロープ11に係止されて吊り上げられるため、外灯ポールBが吊り上げロープ11から外れて脱落する恐れがない。
また、前記係止治具Aのゴム層6の内側面の断面を、フック部2の折返し部を除いて、図7に示すように、外灯ポールBの外周面に合わせた凹湾曲形状をすると、前記係止治具Aの内側面は外灯ポールBの外周面により強固に当接し、無闇に動かない。また、当該係止治具Aの本体1の断面そのものを湾曲形状にしてもよい。
また、上記ゴム層6を、マグネット素材を含むゴム層とした場合、外灯ポールBに前記係止治具Aを当接した際、当該係止治具Aが外灯ポールBに吸着し、動かなくなるため、前記テープ8等が不要となり、作業が迅速かつ容易となる。また、当該外灯ポールBを吊り上げる際も前記係止治具Aが安定して固定され、ずれたりする恐れがない。
上記実施の形態例1では、シャックル5を介して前記係止治具Aと吊り上げロープ11を係止しているが、これに替えて、吊り上げロープ11を前記係止治具Aの貫通孔4に直接通し、吊り上げロープ11の先端に前記係止治具Aを固定する場合もある。
また、上記実施の形態例1では、外灯ポールBの外周に接触する本体1の面にゴム層6を設けたが、必ずしも当該ゴム層6を設ける必要はない。また、前記リブ板3にテープ挿通孔3aを設けたが、当該テープ挿通孔3aを設けない場合もある。その場合は、テープ8は、リブ板3のない本体1の下部に巻き付けることが出来る。
また、上記実施の形態例1の吊り上げロープ11は、ワイヤーロープを含み、素材を限定するものではない。また、前記本体1の下部のフック部2を略U字型としているが、これに限らず、開口部7に係止可能なものであれば、V字型等他の形状のものも含むものである。また、前記吊り上げロープ11はクレーン車10に設けているが、クレーン車10に限らず、他のクレーンでも良い。
A 外灯ポール吊り上げ用係止治具
B 外灯ポール
1 本体 2 フック部
3 リブ板 3a テープ挿通用孔
4 貫通孔 5 シャックル
6 ゴム層 7 開口部
8 テープ 9 テープ
10 クレーン車 11 吊上げロープ
B 外灯ポール
1 本体 2 フック部
3 リブ板 3a テープ挿通用孔
4 貫通孔 5 シャックル
6 ゴム層 7 開口部
8 テープ 9 テープ
10 クレーン車 11 吊上げロープ
Claims (6)
- 細長い縦型の板体から成る本体の下端の一面を略U字型に折り曲げてフック部とし、前記フック部と反対側の本体の他面に縦方向にリブ板を設け、当該リブ板の上部に貫通孔を設けて成り、外灯ポールの吊り上げに際して、前記リブ板の貫通孔にクレーンから垂下した吊り上げロープの先端を挿入、係止し、外灯ポールの下部の機器挿入用の開口窓に前記フック部を係止し、当該フック部を有する本体の一面を前記外灯ポールの外周面に当接させて使用する構成としたことを特徴とする、外灯ポールの吊り上げ用係止治具。
- 細長い縦型の板体から成る本体の下端の一面を略U字型に折り曲げてフック部とし、前記フック部と反対側の本体の他面に縦方向にリブ板を設け、当該リブ板の上部に貫通孔を設け、当該貫通孔にシャックルを掛けて成り、外灯ポールの吊り上げに際して、前記シャックルにクレーンから垂下した吊り上げロープの先端を挿入、係止し、外灯ポールの下部の機器挿入用の開口窓に前記フック部を係止し、当該フック部を有する本体の一面を前記外灯ポールの外周面に当接させて使用する構成としたことを特徴とする、外灯ポールの吊り上げ用係止治具。
- 外灯ポールの吊り上げに際して外灯ポールの下部の機器挿入用の開口窓に前記フック部を係止して、当該フック部を有する本体の一面を前記外灯ポールの外周面に当接させた状態において、前記シャックルの一端が、外灯ポールの外周面に当接しないように前記シャックルの大きさ及び前記リブ板の孔の位置を構成したことを特徴とする、請求項2に記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具。
- 前記本体の、フック部を有する一面及びフック部の内側面にゴム層を形成したことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具。
- 前記本体のフック部を有する一面を、前記外灯ポールの当接する外周面に合わせた凹湾曲面としたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具。
- 前記ゴム層を、マグネット素材を含有するゴム層としたことを特徴とする、請求項4に記載の外灯ポールの吊り上げ用係止治具。
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