JP3220419B2 - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JP3220419B2
JP3220419B2 JP24178997A JP24178997A JP3220419B2 JP 3220419 B2 JP3220419 B2 JP 3220419B2 JP 24178997 A JP24178997 A JP 24178997A JP 24178997 A JP24178997 A JP 24178997A JP 3220419 B2 JP3220419 B2 JP 3220419B2
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copper
acid
substrate
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    • H01L2224/12Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process
    • H01L2224/14Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process of a plurality of bump connectors

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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層プリント配線
板に関し、特には半田バンプの切れ、クラック、剥離を
抑制し、半田バンプの高密度化を実現できる多層プリン
ト配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多層配線基板の高密度化という要
請から、いわゆるビルドアップ多層配線基板が注目され
ている。このビルドアップ多層配線基板は、例えば特公
平4−55555 号公報に開示されているような方法により
製造される。即ち、コア基板上に、感光性の無電解めっ
き用接着剤からなる絶縁材を塗布し、これを乾燥したの
ち露光現像することにより、バイアホール用開口を有す
る層間絶縁材層を形成する。次いで、この層間絶縁材層
の表面を酸化剤等による処理にて粗化したのち、その粗
化面にめっきレジストを設け、その後、レジスト非形成
部分に無電解めっきを施してバイアホールを含む導体回
路パターンを形成する。そして、このような工程を複数
回繰り返すことにより、多層化したビルドアップ配線基
板が得られるのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな多層プリント配線板では、外層にICチップを搭載
するための半田バンプと呼ばれる球状あるいは突起状の
半田体を形成する必要がある。このような半田体を介し
て多層プリント配線板にICチップ等を実装すると、ヒ
ートサイクル時にICチップと樹脂絶縁層との熱膨張率
の差により、半田体に応力がかかり、半田体が切れてし
まったり、半田体が半田パッドから剥がれたりするとい
う問題が発生した。また、通常半田バンプは、ICチッ
プの電極に対応して形成するため、多数密集させること
が必要で、電極の高密度化が進み、半田パッド群も高密
度化している。ところが、半田パッド群が高密度化する
と、内部の半田バンプからの配線の引出しが困難にな
り、高密度化に一定の限界が見られた。本願発明は、I
Cチップ等を搭載した場合でも、半田体が切れたり、半
田体が導体パッドから剥離することがなく、半田パッド
群の高密度化が可能な多層プリント配線板である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨構成は以下
のとおりである。 層間絶縁層にバイアホールが形成されるとともに、該
層間絶縁層上に導体パッドが形成され、それら導体パッ
ドおよびバイアホールには半田体が設けられてなる多層
プリント配線板であって、前記バイアホールおよび導体
パッドは、無電解めっき膜および電解めっき膜からなる
ことを特徴とする多層プリント配線板。 における無電解めっき膜の厚さは0.1〜5μmで
あり、電解めっき膜の厚さは5〜30μmである。
【0005】本願発明の構成では、基板上に形成された
内層導体回路上に層間樹脂絶縁層が形成され、その層間
樹脂絶縁層にバイアホールが形成されるとともに、該層
間樹脂絶縁層上に平板状導体パッドが形成され、それら
半田パッドとして機能する平板状の導体パッドとバイア
ホールが無電解めっき膜と電解めっき膜で構成されてお
り、それら導体パッドとバイアホール上に半田体が形成
されるため、柔らかい半田体と接合する側には柔らかい
電解めっき膜が、また樹脂絶縁層と接触する側には硬い
無電解めっき膜がそれぞれ対応する(図19、図20参
照)。そのためICチップを実装した場合でも、半田体
と電解めっき膜によりICチップと樹脂絶縁層との膨張
率差を緩和でき、その結果、半田体に応力集中せず、半
田体が切れたり剥離したりすることがない。また、樹脂
絶縁層と接触する側は電解めっき膜に比べて硬い無電解
めっき膜であるため、樹脂絶縁層と強固に密着する。こ
の密着は、特に樹脂絶縁層に後述するような粗化面が形
成されている場合には、顕著である。粗化面に硬いめっ
き膜がくい込むことにより、ひきはがしの力が加わった
場合でも破壊が金属側で生じにくいからである。また、
バイアホール内に半田体を充填する場合は、半田体が剥
離しにく、高温、多湿条件でも半田体を構成するPbの
拡散も起きにくい。
【0006】さらに、平板状の導体パッドとバイアホー
ルが共存(図19、20)するため、平板状の導体パッ
ドは、層間樹脂絶縁層表面に形成した配線パターン接続
して、基板外周縁へ引出され、バイアホールは、層間樹
脂絶縁層下の内層導体回路と接続して基板外周縁へ配線
を引出すことができ(図22(a))、半田パッド群を
高密度化しても半田パッド群からの配線の引出しを容易
に実現することが可能である。
【0007】半田パッド(平板状の導体パッドおよびバ
イアホールを含む)の配列形態としては、図22の
(a)に示すように、2次元的に整列させたいわゆるフ
ルグリッドと呼ばれる配列方法や図22(b)に示すよ
うに中心部に半田パッドを形成しない額縁のような形態
を例示できる。望ましい形態は後者の方である。以下に
理由を説明する。例えば、1辺18個の半田パッドから
なる正方形のフルグリッドマトリックスに配置した場
合、半田パッド数は18×18=324個である。これ
に対して1辺が20個の正方形の半田パッド群から中心
部に位置する1辺8個の正方形の半田パッド群を取り除
いて額縁状に形成した場合、20×20−8×8=33
6個となり、中心部8列に比べてわずか2列の外周の増
加で半田パッド数を確保しつつ、内層導体回路に接続す
る内部のはんだパッド数を減らして配線層数を低減でき
るからである。なお、図22(a)(b)の形態にとら
われず、半田パッドとしてバイアホールと平板状導体パ
ッドを共存して使用することができる。
【0008】本願発明では、配線板の最外層には、ソル
ダーレジスト層が形成されていることが望ましい。ソル
ダーレジスト層の厚さは、5〜40μmがよい。薄すぎ
るとソルダーダムとして機能せず、厚すぎると開口しに
くくなる上、半田体と接触し半田体に生じるクラックの
原因となるからである。
【0009】導体パッドあるいはバイアホールは、ソル
ダーレジスト層により、その一部分が露出した形態(図
19)、あるいは全部が露出されてなる形態(図18)
いずれも採用できる。前者の場合は、導体パッドもしく
はバイアホールの境界部分で生じる樹脂絶縁層のクラッ
クを防止でき、後者の場合は開口位置ずれの許容範囲を
大きくすることができる。ソルダーレジストとしては、
フェノールノボラック型やクレゾールノボラック型のよ
うなノボラック型エポキシ樹脂のアクリレートとインミ
ダゾール硬化剤を主成分とする樹脂組成物を使用でき
る。
【0010】前記半田パッドもしくはバイアホールの表
面には、ニッケル−金などの半田体との密着性を改善す
る金属層を設けておくとよい。ニッケルは銅と接合し、
金は半田体と接合するからである。前記無電解めっき膜
の厚さは、0.1〜5μmが望ましく、特に1〜5μm
がよい。厚すぎると層間樹脂絶縁層との追従性が低下
し、逆に薄すぎるとピール強度の低下を招き、また電解
めっきを施す場合、抵抗値が大きくなり、めっき膜の厚
さにバラツキが発生してしまうからである。
【0011】また、前記電解めっき膜の厚さは、1〜3
0μmが望ましく、特に10〜20μmがよい。厚すぎ
るとピール強度の低下を招き、薄すぎると層間樹脂絶縁
層との追従性が低下するからである。
【0012】本願発明においては、バイアホールと接続
する下層導体回路の表面は、粗化処理されていることが
望ましい。層間絶縁層との密着に優れ、またバイアホー
ルと強固に密着するからである。前記粗化層は、エッチ
ング処理、研磨処理、酸化処理、酸化還元処理により形
成された銅の粗化面又もしくはめっき被膜により形成さ
れた粗化面であることが望ましい。特に粗化層は、銅−
ニッケル−リンからなる合金層であることが望ましい。
【0013】前記合金層の組成は、銅、ニッケル、リン
の割合で、それぞれ90〜96wt%、1〜5wt%、 0.5〜2
wt%であることが望ましい。これらの組成割合のとき
に、針状の構造を有するからである。
【0014】なお、針状結晶を形成できるCu−Ni−
Pの組成を三成分系の三角図(図21)に示す。(C
u,Ni,P)=(100,0,0)、(90,10,
0)、(90,0,10)で囲まれる範囲がよい。
【0015】前記酸化処理は、亜塩素酸ナトリウム、水
酸化ナトリウム、リン酸ナトリウムからなる酸化剤の溶
液が望ましい。また、酸化還元処理は、上記酸化処理の
後、水酸化ナトリウムと水素化ホウ素ナトリウムの溶液
に浸漬して行う。
【0016】前記粗化層は、1〜10が望ましく、特に
1〜5μmがよい。厚すぎると粗化層自体が損傷、剥離
しやすく、薄すぎると密着性が低下するからである。
【0017】本発明では、上記絶縁層もしくは層間絶縁
層として無電解めっき用接着剤を用いることが望まし
い。この無電解めっき用接着剤は、硬化処理された酸あ
るいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは
酸化剤に難溶性の未硬化の耐熱性樹脂中に分散されてな
るものが最適である。酸、酸化剤で処理することによ
り、耐熱性樹脂粒子が溶解除去されて、表面に蛸つぼ状
のアンカーからなる粗化面を形成できる。
【0018】上記無電解めっき用接着剤において、特に
硬化処理された前記耐熱性樹脂粒子としては、平均粒
径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、平均粒
径が10μm以下の耐熱性粉末樹脂粉末と平均粒径が2μ
m以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が2〜
10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径が2μm以下
の耐熱性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも
1種を付着させてなる疑似粒子、平均粒径が0.1〜
0.8μmの耐熱性樹脂粒子と平均粒径が0.8μmを
越えて2μm以下の耐熱性樹脂粒子との混合物、から選
ばれるいずれか少なくとも1種を用いることが望まし
い。これらは、より複雑なアンカーを形成できるからで
ある。
【0019】次に、本発明にかかるプリント配線板を製
造する一方法について説明する。 (1)まず、コア基板の表面に内層銅パターンを形成し
た配線基板を作製する。このコア基板への銅パターンの
形成は、銅張積層板をエッチングして行うか、あるい
は、ガラスエポキシ基板やポリイミド基板、セラミック
基板、金属基板などの基板に無電解めっき用接着剤層を
形成し、この接着剤層表面を粗化して粗化面とし、ここ
に無電解めっきするか、もしくは全面無電解めっき、め
っきレジスト形成、電解めっき後、めっきレジスト除
去、エッチング処理し、電解めっき膜と無電解めっき膜
からなる導体回路を形成する方法がある。
【0020】さらに、上記配線基板の下層導体回路表面
に銅−ニッケル−リンからなる粗化層を形成する。粗化
層は、無電解めっきにより形成される。めっき液組成と
しては、銅イオン濃度、ニッケルイオン濃度、次亜リン
酸イオン濃度は、それぞれ2.2×10-2〜4.1×1
-2mol/l、2.2×10-3〜4.1×10-3mo
l/l、0.20〜0.25mol/lであることが望
ましい。この範囲で析出する被膜の結晶構造は針状構造
になるため、アンカー効果に優れるからである。無電解
めっき浴には上記化合物に加えて錯化剤や添加剤を加え
てもよい。
【0021】粗化層の形成方法としては、この他に前述
した酸化−還元処理、銅表面を粒界に沿ってエッチング
して粗化面を形成する方法などがある。エッチング液と
しては、第二銅錯体および有機酸の水溶液からなるエッ
チング液が望ましい。この液は、スプレイやバブリング
などの酸素共存条件で次のように作用して下層導体回路
である銅導体を溶解させる。 Aは錯化剤(キレート剤として作用)、nは配位数であ
る。
【0022】前記第二銅錯体は、アゾール類の第二銅錯
体がよい。このアゾール類の第二銅錯体は、金属銅など
を酸化するための酸化剤として作用する。アゾール類と
しては、ジアゾール、トリアゾール、テトラゾールがよ
い。中でもイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2
−エチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾールなどがよい。前記アゾール類の第二銅錯体の
添加量は、1〜15重量%がよい。溶解性および安定性
に優れるからである。また、有機酸は、アゾール類の第
二銅錯体は、酸化銅を溶解させるために配合させるもの
である。
【0023】具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン
酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレ
イン酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、ス
ルファミン酸から選ばれる少なくとも1種がよい。有機
酸の含有量は、0.1〜30重量%がよい。酸化された
銅の溶解性を維持し、かつ溶解安定性を確保するためで
ある。発生した第一銅錯体は、酸の作用で溶解し、酸素
と結合して第二銅錯体となって、再び銅の酸化に寄与す
る。
【0024】さらに、このエッチング液には、銅の溶解
やアゾール類の酸化作用を補助するために、ハロゲンイ
オン、例えば、フッソイオン、塩素イオン、臭素イオン
などを加えてもよい。ハロゲンイオンとしては、塩酸、
塩化ナトリウムなどを添加して供給できる。ハロゲンイ
オン量は、0.01〜20重量%がよい。形成された粗
化面と層間樹脂絶縁層との密着性に優れるからである。
アゾール類の第二銅錯体および有機酸(必要に応じてハ
ロゲンイオン)を、水に溶解してエッチング液を調整す
る。
【0025】本願発明では、コア基板には、スルーホー
ルが形成され、このスルーホールを介して表面と裏面の
配線層を電気的に接続することができる。また、スルー
ホールおよびコア基板の導体回路間には樹脂が充填され
て、平滑性を確保してもよい(図1〜図4)。
【0026】(2)次に、前記(1)で作製した配線基
板の上に、層間樹脂絶縁層を形成する。特に本発明で
は、層間樹脂絶縁材として前述した無電解めっき用接着
剤を用いることが望ましい(図5)。
【0027】(3)形成した無電解めっき用接着剤層を
乾燥した後、必要に応じてバイアホール形成用開口を設
ける。感光性樹脂の場合は、露光,現像してから熱硬化
することにより、また、熱硬化性樹脂の場合は、熱硬化
したのちレーザー加工することにより、前記接着剤層に
バイアホール形成用の開口部を設ける(図6)。
【0028】(4)次に、硬化した前記接着剤層の表面
に存在するエポキシ樹脂粒子を酸あるいは酸化剤によっ
て溶解除去し、接着剤層表面を粗化処理する(図7)。
ここで、上記酸としては、リン酸、塩酸、硫酸、あるい
は蟻酸や酢酸などの有機酸があるが、特に有機酸を用い
ることが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホール
から露出する金属導体層を腐食させにくいからである。
一方、上記酸化剤としては、クロム酸、過マンガン酸塩
(過マンガン酸カリウムなど)を用いることが望まし
い。
【0029】(5)次に、接着剤層表面を粗化した配線
基板に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イ
オンや貴金属コロイドなどを用いることが望ましく、一
般的には、塩化パラジウムやパラジウムコロイドを使用
する。なお、触媒核を固定するために加熱処理を行うこ
とが望ましい。このような触媒核としてはパラジウムが
よい。
【0030】(6)次に、無電解めっき用接着剤表面に
無電解めっきを施し、粗化面全面に無電解めっき膜を形
成する(図8)。無電解めっき膜の厚みは0.1〜5μ
mが望ましく、特に1〜5μmが好ましい。つぎに、無
電解めっき膜上にめっきレジストを形成する(図9)。
めっきレジスト組成物としては、特にクレゾールノボラ
ックやフェノールノボラック型エポキシ樹脂のアクリレ
ートとイミダゾール硬化剤からなる組成物を用いること
が望ましいが、他に市販品を使用することもできる。
【0031】(7)次に、めっきレジスト非形成部に電
解めっきを施し、導体回路、ならびにバイアホールを形
成する(図10)。ここで、上記無電解めっきとして
は、銅めっきを用いることが望ましい。
【0032】(8)さらに、めっきレジストを除去した
後、硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過
硫酸アンモニウムなどのエッチング液で無電解めっき膜
を溶解除去して、独立した導体回路とする(図11)。
【0033】(9)次に導体回路の表面に粗化層を形成
する(図12)。粗化層の形成方法としては、エッチン
グ処理、研磨処理、酸化還元処理、めっき処理がある。
酸化還元処理は、NaOH(10g/l)、NaClO
2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)を酸化浴
(黒化浴)、NaOH(10g/l)、NaBH4 (5
g/l)を還元浴とする。また、銅−ニッケル−リン合
金層による粗化層を形成する場合は無電解めっきにより
析出させる。
【0034】この合金の無電解めっき液としては、硫酸
銅1〜40g/l、硫酸ニッケル0.1〜6.0g/
l、クエン酸10〜20g/l、次亜リン酸塩10〜1
00g/l、ホウ酸10〜40g/l、界面活性剤0.
01〜10g/lからなる液組成のめっき浴を用いるこ
とが望ましい。
【0035】(10)次に、この基板上に層間樹脂絶縁
層として、無電解めっき用接着剤層を形成する(図1
3)。 (11)さらに、(3)〜(8)の工程を繰り返してさ
らに上層の導体回路を設け、半田パッドとして機能する
平板状導体パッドとバイアホールを形成する(図14〜
17)。
【0036】(12)次に、ソルダーレジスト組成物の
塗膜を乾燥し、この塗膜に、開口部を描画したフォトマ
スクフィルムを載置して露光、現像処理することによ
り、導体回路のうち半田パッド部分を露出させた開口部
を形成する。ここで、前記開口部の開口径は、半田パッ
ドの径よりも大きくすることができ、半田パッドを完全
に露出させてもよい。
【0037】(11)次に、前記開口部から露出した前
記半田パッド部上に「ニッケル−金」の金属層を形成す
る(図示しない)。ニッケル層は1〜7μmが望まし
く、金層は0.01〜0.06μmがよい。ニッケル層
は厚すぎると抵抗値の増大を招き、薄すぎると剥離しや
すい。また金層は厚すぎるとコスト増になり、薄すぎる
と半田体との密着効果が低下する。
【0038】(12)次に、前記開口部から露出した前
記半田パッド部上にはんだ体を供給する。(図18)。
はんだ体の供給方法としては、はんだ転写法や印刷法を
用いることができる。ここで、はんだ転写法は、プリプ
レグにはんだ箔を貼合し、このはんだ箔を開口部分に相
当する箇所のみを残してエッチングすることによりはん
だパターンを形成してはんだキャリアフィルムとし、こ
のはんだキャリアフィルムを、基板のソルダーレジスト
開口部分にフラックスを塗布した後、はんだパターンが
パッドに接触するように積層し、これを加熱して転写す
る方法である。一方、印刷法は、パッドに相当する箇所
に貫通孔を設けたメタルマスクを基板に載置し、はんだ
ペーストを印刷して加熱処理する方法である。
【0039】
【実施例】
(実施例1) (1)厚さ0.6mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両
面に18μmの銅箔がラミネートされてなる銅張積層板を
出発材料とした。この銅張積層板の銅箔を常法に従いパ
ターン状にエッチング、穴明け、無電解めっきを施すこ
とにより、基板の両面に内層導体回路2とスルーホール
を形成した。さらに、下層導体回路間、スルーホール内
にビスフェノールF型エポキシ樹脂を充填した。
【0040】(2)前記(1)で内層銅パターンを形成
した基板を水洗いし、乾燥した後、その基板を酸性脱脂
してソフトエッチングし、次いで、塩化パラジウムと有
機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、
この触媒を活性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケ
ル 0.6g/l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウ
ム29g/l、ホウ酸31g/l、界面活性剤 0.1g/l、
pH=9からなる無電解めっき浴にてめっきを施し、銅
導体回路の全表面にCu−Ni−P合金の厚さ 2.5μmの粗
化層5(凹凸層)を形成した。
【0041】(3)DMDG(ジエチレングリコールジ
メチルエーテル)に溶解したクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル
化物を70重量部、ポリエーテルスルフォン(PES)30
重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E
4MZ-CN)4重量部、感光性モノマーであるカプロラクト
ン変成トリス(アクロキシエチル)イソシアヌレート
(東亜合成製、商品名:アロニックスM325 )10重量
部、光開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)5
重量部、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学
製)0.5 重量部、さらにこの混合物に対してエポキシ樹
脂粒子の平均粒径 5.5μmのものを35重量部、平均粒径
0.5μmのものを5重量部を混合した後、NMP(ノル
マルメチルピロリドン)を添加しながら混合し、ホモデ
ィスパー攪拌機で粘度12Pa・sに調整し、続いて3本ロ
ールで混練して感光性接着剤溶液(層間樹脂絶縁材)を
得る。
【0042】(4)前記(3)で得た感光性接着剤溶液
を、前記(2)の処理を終えた基板の両面に、ロールコ
ータを用いて塗布し、水平状態で20分間放置してから、
60℃で30分間の乾燥を行い、厚さ60μmの接着剤層6を
形成した。 (5)前記(4)で接着剤層6を形成した基板の両面
に、バイアホールが描画されたフォトマスクフィルムを
載置し、紫外線を照射して露光した。
【0043】(6)露光した基板をDMTG(トリエチ
レングリジメチルエーテル)溶液でスプレー現像するこ
とにより、接着剤層に 100μmφのバイアホールとなる
開口を形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯にて
3000mJ/cm2 で露光し、 100℃で1時間、その後 150℃
で5時間にて加熱処理することにより、フォトマスクフ
ィルムに相当する寸法精度に優れ、開口(バイアホール
形成用開口)を有する厚さ50μmの接着剤層を形成し
た。なお、バイアホールとなる開口には、粗化層を部分
的に露出させる。
【0044】(7)前記(5)(6)でバイアホール形
成用開口を形成した基板を、クロム酸に2分間浸漬し、
接着剤層表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去し
て、当該接着剤層の表面を粗化し、その後、中和溶液
(シプレイ社製)に浸漬してから水洗した。 (8)前記(7)で粗面化処理(粗化深さ5μm)を行
った基板に対し、パラジウム触媒(アトテック製)を付
与することにより、接着剤層およびバイアホール用開口
の表面に触媒核を付与した。
【0045】(9)以下の組成の無電解銅めっき浴中に
基板を浸漬して、粗面全体に厚さ3μmの無電解銅めっ
き膜3を形成した。 無電解めっき液 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80mg/l PEG 0.1g/l 無電解めっき条件 70℃の液温度で30分
【0046】(10)市販の感光性ドライフィルムを無
電解銅めっき膜に張り付け、マスクを載置して、100
mJ/cm2 で露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処
理し、厚さ15μmのめっきレジスト7を設けた。
【0047】(11)ついで、以下の条件で電解銅めっ
きを施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜4を形成し
た。 電解めっき液 硫酸銅 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アドテックジャパン製 商品名カパラシドGL) 1ml/l 電解めっき条件 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0048】(12)めっきレジスト7を5%KOHで
剥離除去した後、硫酸と過酸化水素混合液でエッチング
を行い、無電解めっき膜3を溶解除去して無電解銅めっ
き膜と電解銅めっき膜4からなる厚さ18μmの内層導
体回路2(バイアホールを含む)を形成した。
【0049】(13)導体回路を形成した基板を、硫酸
銅8g/l、硫酸ニッケル 0.6g/l、クエン酸15g/
l、次亜リン酸ナトリウム29g/l、ホウ酸31g/l、
界面活性剤 0.1g/lからなるpH=9の無電解めっき
液に浸漬し、該導体回路の表面に厚さ3μmの銅−ニッ
ケル−リンからなる粗化層5を形成した。粗化層5をE
PMA(蛍光X線分析装置)で分析したところ、Cu9
8mol%、Ni1.5mol%、P0.5mol%の
組成比を示した。
【0050】(14)(4)〜(12)の工程を繰り返
すことにより、さらに上層の平板状態導体パッド10お
よびバイアホール100を形成した。いずれも半田パッ
ドとして機能する。半田パッドの総数は、18×18=
324個のフルグリッドであり、導体パッドが128
個、バイアホールが196個である。導体パッドは、外
周2列であり、残りはバイアホールである。
【0051】(15)一方、DMDGに溶解させた60重
量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬
製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオ
リゴマー(分子量4000)を 46.67g、メチルエチルケト
ンに溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ
樹脂(油化シェル製、エピコート1001)15.0g、イミダ
ゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ-CN)1.6
g、感光性モノマーである多価アクリルモノマー(日本
化薬製、商品名:R604 )3g、同じく多価アクリルモ
ノマー(共栄社化学製、商品名:DPE6A ) 1.5g、分散
系消泡剤(サンノプコ社製、商品名:S−65)0.71gを
混合し、さらにこの混合物に対して光開始剤としてのベ
ンゾフェノン(関東化学製)を2g、光増感剤としての
ミヒラーケトン(関東化学製)を0.2 g加えて、粘度を
25℃で 2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を
得た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器、 DVL
-B型)で 60rpmの場合はローターNo.4、6rpm の場合は
ローターNo.3によった。
【0052】(16)基板にソルダーレジスト組成物を
20μmの厚さで塗布した。 (17)次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処
理を行った後、1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG現
像処理した。さらに、80℃で1時間、 100℃で1時間、
120℃で1時間、 150℃で3時間の条件で加熱処理し、
パッド部分が開口した(開口径 200μm)ソルダーレジ
スト層8(厚み20μm)を形成した。
【0053】(18)次に、ソルダーレジスト層を形成
した基板を、塩化ニッケル30g/l、次亜リン酸ナトリ
ウム10g/l、クエン酸ナトリウム10g/lからなるp
H=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、開
口部に厚さ5μmのニッケルめっき層を形成した。さら
に、その基板を、シアン化金カリウム2g/l、塩化ア
ンモニウム75g/l、クエン酸ナトリウム50g/l、次
亜リン酸ナトリウム10g/lからなる無電解金めっき液
に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニッケルめっき層13上
に厚さ0.03μmの金めっき層を形成した。
【0054】(19)そして、ソルダーレジスト層の開
口部に、はんだペーストを印刷して 200℃でリフローす
ることによりはんだバンプ(半田体)9、90を形成
し、はんだバンプを有するプリント配線板を製造した。
【0055】(実施例2)基本的に実施例1と同様であ
るが、導体回路の粗化をエッチングにより行った。エッ
チング液は、メック社製の「デュラボンド」なる商品名
のものを使用した。
【0056】(実施例3) A.無電解めっき用接着剤組成物の調製 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製:
分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部、
感光性モノマー(東亜合成製:商品名アロニックスM3
15)3.15重量部、消泡剤(サンノプコ製 S−6
5)0.5重量部、NMPを3.6重量部を攪拌混合し
た。 ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製 商品名 ポリマーポール)
の平均粒径1.0μmを7.2重量部、平均粒径0.5
μmのものを3.09重量部を混合した後、さらにNM
P30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合した。
【0057】イミダゾール硬化剤(四国化成製:商品
名2E4MZ−CN)2重量部、光開始剤(チバガイギ
ー製 イルガキュア I−907)2重量部、光増感剤
(日本化薬製:DETX−S)0.2重量部、NMP
1.5重量部を攪拌混合した。これらを混合して無電解
めっき用接着剤組成物を得た。
【0058】B.下層の無電解めっき用接着剤の調整 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製:
分子量2500)の25%アクリル化物を35重量部、
感光性モノマー(東亜合成製:商品名アロニックスM3
15)4重量部、消泡剤(サンノプコ製 S−65)
0.5重量部、NMPを3.6重量部を攪拌混合した。 ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポ
キシ樹脂粒子(三洋化成製 商品名 ポリマーポール)
の平均粒径0.5μmのものを14.49重量部、を混
合した後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミ
ルで攪拌混合した。
【0059】イミダゾール硬化剤(四国化成製:商品
名2E4MZ−CN)2重量部、光開始剤(チバガイギ
ー製 イルガキュア I−907)2重量部、光増感剤
(日本化薬製:DETX−S)0.2重量部、NMP
1.5重量部を攪拌混合した。これらを混合して下層の
無電解めっき用接着剤を得た。
【0060】C.樹脂充填剤の調整 ビスフェノールF型エポキシモノマー(油化シェル
製、分子量310 、商品名:YL983U) 100重量部と平均粒
径 1.6μmで表面にシランカップリング剤がコーティン
グされたSiO2 球状粒子(アドマテック製、CRS 1101−
CE、ここで、最大粒子の大きさは後述する内層銅パター
ンの厚み(15μm)以下とする) 170重量部、レベリン
グ剤(サンノプコ製、商品名ペレノールS4)1.5重
量部を3本ロールにて混練した。とにより、その混合物
の粘度を23±1℃で45,000〜49,000cps に調整した。 イミダゾール硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ-C
N)6.5重量部。これらを混合して樹脂充填剤の調整
した。
【0061】D.プリント配線板の製造方法 (1)厚さ1mmのガラスエポキシ樹脂またはBT(ビス
マレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両面に18
μmの銅箔がラミネートされている銅張積層板を出発材
料とした。まず、この銅張積層板をドリル削孔し、めっ
きレジストを形成した後、無電解めっき処理してスルー
ホールを形成し、さらに、銅箔を常法に従いパターン状
にエッチングすることにより、基板の両面に内層銅パタ
ーンを形成した。
【0062】(2)内層銅パターンを形成した基板を水
洗いし、乾燥した後、NaOH(10g/l)、NaC
lO2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)を酸
化浴(黒化浴)とし、また、NaOH(10g/l)、
NaBH4 (6g/l)を還元浴とし、導体回路、スル
ーホール全表面に粗化層を設けた。 (3)樹脂充填剤を、基板の両面にロールコータを用い
て塗布することにより、導体回路間あるいはスルーホー
ル内に充填し、次いで 100℃で1時間、120 ℃で3時
間、 150℃で1時間、 180℃で7時間の加熱処理を行っ
て硬化した。即ち、この工程により、樹脂充填剤が内層
銅パターンの間あるいはスルーホール内に充填される。
【0063】(4)前記(3)の処理を終えた基板の片
面を、#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いた
ベルトサンダー研磨により、内層銅パターンの表面やス
ルーホールのランド表面に樹脂充填剤が残らないように
研磨し、次いで、前記ベルトサンダー研磨による傷を取
り除くためのバフ研磨を行った。このような一連の研磨
を基板の他方の面についても同様に行った。そして、ス
ルーホール等に充填された樹脂充填剤および導体回路上
面の粗化層を除去して基板両面を樹脂充填剤にて平滑化
し、樹脂充填剤と導体回路側面が粗化層を介して密着
し、またスルーホール内壁と樹脂充填剤が粗化層を介し
て密着した基板を得た。即ち、この工程により、樹脂充
填剤の表面と内層銅パターンの表面が同一平面となる。
ここで、硬化樹脂のTg点は155.6 ℃、線熱膨張係数は
44.5×10-6/℃であった。
【0064】(5)さらに、露出した導体回路およびス
ルーホールランドの上面に厚さ5μmのCu−Ni−P合金
被覆層、厚さ2μmのCu−Ni−P針状合金粗化層および
粗化層表面に0.3μmの厚さのSn金属被覆層を設け
た。形成方法は次のようである。基板を酸性脱脂してソ
フトエッチングし、次いで、塩化パラジウムと有機酸か
らなる触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触
媒を活性化した後、硫酸銅8g/l、硫酸ニッケル 0.6
g/l、クエン酸15g/l、次亜リン酸ナトリウム29g
/l、ホウ酸31g/l、界面活性剤 0.1g/l、pH=
9からなる無電解めっき浴に基板を浸漬し、この基板を
4秒に1回の割合で縦方向に揺動させるとともに、めっ
き析出後、3分後に空気をバブリングさせて、銅導体回
路およびスルーホールの表面にCu−Ni−Pの非針状合金
の被覆層を最初に析出させ、次にCu−Ni−Pの針状合金
を析出させて粗化層を設けた。さらに、100℃で30
分、120℃で30分、150℃で2時間加熱し、10
重量%硫酸水溶液、および0.2mol/lのホウフッ
酸水溶液で処理後、ホウフッ化スズ0.1mol/l、
チオ尿素1.0mol/l、温度50℃、pH=1.2
の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層表面に0.3
μmの厚さのSn金属被覆層を設けた。
【0065】(6)基板の両面に、Bの層間樹脂絶縁剤
(粘度1.5Pa・s) をロールコータで塗布し、水平
状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥を行い、
ついでAの無電解めっき用接着剤をロールコータを用い
て塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分
の乾燥を行い、厚さ40μmの接着剤層を形成した。 (7)前記(6)で接着剤層を形成した基板の両面に、
85μmφの黒円が印刷されたフォトマスクフィルムを
密着させ、超高圧水銀灯により 500mJ/cm2 で露光し
た。これをDMDG溶液でスプレー現像することによ
り、接着剤層に85μmφのバイアホールとなる開口を
形成した。さらに、当該基板を超高圧水銀灯により3000
mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、その後 150℃で5
時間の加熱処理をすることにより、フォトマスクフィル
ムに相当する寸法精度に優れた開口(バイアホール形成
用開口)を有する厚さ35μmの層間絶縁材層(接着剤
層)を形成した。なお、バイアホールとなる開口には、
スズめっき層を部分的に露出させた。
【0066】(8)以下、実施例1の(7)〜(19)
を実施して多層プリント配線板を得た。但し、無電解め
っき膜の厚さを0.6μmとした。なお、この実施例で
は、上層の平板状態導体パッド10およびバイアホール
100を形成し、いずれも半田パッドとして機能する。
半田パッドの総数は、18×18=324個のフルグリ
ッドであり、導体パッドが128個、バイアホールが1
96個である。導体パッドは、外周2列であり、残りは
バイアホールである。
【0067】(比較例)実施例1の(1)、(2)、
(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)の処
理後、ドライフィムフォトレジストをラミネートすると
ともに、露光、現像処理により、めっきレジストを形成
した。ついで、実施例1の(9)を実施後、(12)の
工程と同様にしてめっきレジストを剥離し、(13)の
処理を行い導体回路の全表面を粗化し、さらに、同様に
層間樹脂絶縁層、粗化、めっきレジストの形成、無電解
銅めっきを施し、めっきレジストの剥離後、実施例1
の、(15)、(16)、(17)、(18)、(1
9)の処理により、はんだバンプを有するプリント配線
板を製造した。
【0068】実施例、比較例で製造されたプリント配線
板につき、ICチップを実装し、−55℃で15分、常
温10分、125℃で15分でヒートサイクル試験を1
000回、および2000回実施した。実施例、比較例
について半田体の切れや剥離の発生の有無を顕微鏡で確
認した。結果を表1に示す。また、本願発明では、32
4個のフルグリッドマトリックスの半田パッド群を形成
したが、外周2列は表層の配線パターンにより引き出さ
れ、内部の半田パッドは、バイアホールで内層導体回路
と接続し、内層導体回路により配線の引出しがなされ
る。このため、配線の引出しに困難性はない。
【0069】
【表1】
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明のプリント配
線板によれば、ヒートサイクル時における半田バンプ
(半田体)に発生する切れや剥離抑制して接続信頼性を
向上させることが可能であり、また、半田パッドを高密
度化しても配線の引出しに困難性がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】〜
【図18】発明にかかる多層プリント配線板の製造工程
図である。
【図19】発明にかかる配線板の構造拡大図である。
【図20】発明にかかる配線板の構造拡大図である。
【図21】銅−ニッケル−リンの粗化層の組成を表す三
角図
【図22】半田パッドの配列形態を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 内層導体回路 3 無電解銅めっき膜 4 電解銅めっき膜 5 粗化層 6 層間樹脂絶縁層(無電解めっき用接着剤層) 7 めっきレジスト 8 ソルダーレジスト 9、90 半田体 10、100 半田パッド
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−242064(JP,A) 特開 平8−335781(JP,A) 特開 平3−120892(JP,A) 特開 平7−157882(JP,A) 特開 平2−144987(JP,A) 特開 昭62−230990(JP,A) 特開 平3−38086(JP,A) 特開 平5−347468(JP,A) 特開 平7−245484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/46 H01L 21/60

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層間樹脂絶縁層にバイアホールが形成さ
    れるとともに、該層間樹脂絶縁層上に導体パッドが形成
    され、該導体パッドおよびバイアホールが共存して半田
    パッドとして使用されてなる多層プリント配線板であっ
    て、 前記層間樹脂絶縁層表面に粗化面が形成されてなり、 前記バイアホールおよび導体パッドは、無電解めっき膜
    および電解めっき膜からなるとともに、前記層間樹脂絶
    縁層表面に無電解めっき膜が接触してなり、前記導体パ
    ッドおよびバイアホールに半田バンプが設けられてなる
    ことを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 前記無電解めっき膜の厚さは0.1〜5
    μmであり、電解めっき膜の厚さは5〜30μmである
    請求項1に記載の多層プリント配線板。
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