JP3219997B2 - 多孔体の製造方法 - Google Patents

多孔体の製造方法

Info

Publication number
JP3219997B2
JP3219997B2 JP5864996A JP5864996A JP3219997B2 JP 3219997 B2 JP3219997 B2 JP 3219997B2 JP 5864996 A JP5864996 A JP 5864996A JP 5864996 A JP5864996 A JP 5864996A JP 3219997 B2 JP3219997 B2 JP 3219997B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
granulated particles
porous body
particles
granulated
heat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5864996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09249467A (ja
Inventor
理 石川
昌幸 山本
覚 石井
知志 竹下
滋俊 太田
徹 本田
芳充 蘇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Mino Ceramic Co Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Mino Ceramic Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd, Mino Ceramic Co Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP5864996A priority Critical patent/JP3219997B2/ja
Publication of JPH09249467A publication Critical patent/JPH09249467A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3219997B2 publication Critical patent/JP3219997B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B32/00Artificial stone not provided for in other groups of this subclass
    • C04B32/005Artificial stone obtained by melting at least part of the composition, e.g. metal
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/0075Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 for road construction
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/91Use of waste materials as fillers for mortars or concrete

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般廃棄物あるい
は産業廃棄物などの焼却灰を有効に利用する技術に関す
るものであって、特に、一般街路あるいは公園緑地など
の舗道において使用され、雨水を地中に浸透させ得る透
水性ブロックの用途に好適な多孔体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、一般廃棄物あるいは産業廃棄物な
どの廃棄物の焼却灰を用いた多孔体の製造方法がいくつ
か提案されている。次にその代表例を示す。 (1)特開昭62−100470号には、燐を含む高分
子系下水汚泥焼却灰35%に抗火石粒子の骨材と粘土を
混合した杯土を作成し、200kgf/cm2 程度の圧
力でプレス成形し、1080℃で焼成して、透水係数
0.02cm/sec程度の透水性舗道用タイルを得る
製造方法が示されている。
【0003】(2)特開平6−305810号には、粒
径1.2mm程度の珪砂または陶磁器粉砕物である骨材
の周囲に汚泥焼却灰を肉厚に付着させた複合粒子を造粒
し、80kgf/cm2 程度の圧力でプレス成形し、1
100℃に焼成して、透水係数0.04cm/sec程
度の透水性舗装材を得る製造方法が示されている。
【0004】(3)特開平6−100382号には、下
水汚泥焼却灰を圧縮成形焼成したブロックの規格外品を
平均粒径1mm程度に粉砕し、この粉砕物に無機バイン
ダを10〜20%加え、200kgf/cm2 以上の圧
力でプレス成形し、800〜900℃程度の低温度で焼
成して、透水係数0.02cm/sec程度の透水性ブ
ロックを得る製造方法が示されている。
【0005】前記(1)、(2)の方法は、汚泥焼却灰
のプレス成形体を焼成した場合、焼却灰が軟化溶融する
のに応じて容積減少をもたらすので、焼成された製品の
寸法または形状に不揃いが生じやすいという欠点を無機
骨材を用いることで改良したものであるが、(1)の場
合は、透水性機能に劣るうえ、焼却灰の利用率が35%
程度にしかならないという問題がある。また(2)の場
合は、(1)の欠点をかなり改良しているとはいえ、焼
却灰の利用率は未だ50〜70%の範囲に止まっている
という問題がある。(3)の場合は、焼却灰の利用率は
最も高く80〜90%に達するが、規格外品ブロックを
原料とするので供給面の安定性に問題があり、また技術
的には焼成を2回行う製造方法であって、基本的な解決
手段とはいいがたい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するためになされたものであって、一般廃棄物
あるいは産業廃棄物などの廃棄物の焼却灰を用いた、透
水性ブロックの用途に好適な多孔体の製造方法であっ
て、焼却灰の利用率を最大限に高めるとともに、製品寸
法を安定させ、かつ製造コストの低減が可能となる多孔
体の製造方法を提供する。また、本発明では、広範囲に
わたる廃棄物の焼却灰が使用できる多孔体の製造方法を
提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題は、廃棄物の
焼却灰を造粒処理し、得られた造粒粒子を所定形状の耐
熱容器に充填し、上蓋を載置してその自重により充填し
た造粒粒子を加圧しながら、その耐熱容器とともに焼成
して、造粒粒子相互間を融着させ、一体となった多孔体
を得ることを特徴とする多孔体の製造方法により解決す
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、広範囲にわたる廃棄
物の焼却灰が使用できる。ここでは廃棄物の焼却灰と
は、家庭から出される塵埃類、建築現場の廃棄物、製
紙、食品など工場廃棄物、下水汚泥など焼却灰を総称す
るものである。例えば下水汚泥焼却灰の場合、処理場で
使用される凝集材の種類により、高分子系と石灰系に分
類することができる。そして、高分子系下水汚泥焼却灰
の代表的化学組成は、SiO2 :24〜51%、Al2
3 :9〜22%、FeO:4〜19%、CaO:4〜
15%、MgO:1〜7%、P2 5 :5〜27%、
(%は重量%を示す。以下同じ。)であり、石灰系下水
汚泥焼却灰の代表的化学組成は、SiO2 :9〜43
%、Al2 3 :3〜15%、FeO:5〜23%、C
aO:12〜71%、MgO:0.1〜6%、P
2 5 :1〜8%であって、両者の化学組成はかなり異
なるものであるが、本発明においてはその双方とも使用
可能である。
【0009】本発明に使用される焼却灰は、廃棄物の種
類、あるいは焼却方法の相違などにより1次粒子の平均
粒径が異なるものの、通常5〜100μm程度のものが
適当であり、後記の好ましい造粒粒子径との関係から1
5〜50μmの焼却灰が特に好ましい。
【0010】そして、本発明では、前記のような廃棄物
の焼却灰を先ず造粒処理するところに特徴がある。この
造粒処理に当っては、造粒粒子に適度な取扱い強度を与
えるためには最大25%までの水分を添加するのが好ま
しい。また、水分が過多になると造粒粒子の形状が崩れ
やすくなり造粒処理が困難になる。そして、水分は全体
が均質になるよう混合する必要があり、その目的にはア
イリッヒミキサ、ロッキングミキサ、スクリューニー
ダ、2軸ニーダあるいはミックスマラなどの混合装置の
単独または併用が適当である。また、造粒粒子の取扱い
強度を高めたい場合には、水分添加と併せて適宜なバイ
ンダ、例えばPVA、CMCまたはリグニンなどの有機
質バインダを10%未満の範囲で添加混合してもよい
が、焼成時間を短縮するには添加しないかあるいは添加
しても3%以下のごく少量に止めるのがよい。
【0011】このように予め調製した焼却灰原料を造粒
処理して、平均粒径を0.5〜15mmの範囲内、好ま
しくは2〜8mmの範囲内のものを製作する。造粒処理
には、原料粒子を平板上で回転させ粒子を成長させる通
常の転造造粒機が採用できるが、平均粒径が2mm以上
の場合には、所要の内径のポケットを表面に掘設した金
属ロール間で回転しながら加圧造粒するブリケットマシ
ンが好適である。この場合、平均粒径が2mm未満とな
ると収縮率が増加し透水性が低下する、さらに平均粒径
が0.5mmを下回るときには気孔空間が不足して焼成
後の透水性が殆ど得られなくなる、また8mmを超える
と取扱い強度の低下が現れ、10mmを超える場合には
造粒粒子の強度が低く取扱が困難になるとともに、焼成
後のブロックの強度も低く、実用的な強度が得られにく
い。
【0012】かくして得られた造粒粒子は、必要あれば
150℃程度の温度で乾燥した後、所定形状の耐熱容器
に充填して、そのまま焼成処理されるのである。本発明
では、まず、造粒粒子を所定の形状に形作るのに圧力を
加えるプレス成形などを行うことなく、単に所定形状の
耐熱容器内に圧入することなく充填して形作るところに
特徴がある。このための耐熱容器としては、最終的に得
られる多孔体の所定形状に応じて、アルミナ系セラミッ
クスまたは鉄クロム系耐熱金属などの板材またはブロッ
ク材をもって構成することができる。例えば、図1に示
すように、長さ200×幅100×厚さ90(mm)の
多孔体が4個作成できる容器で、底板1、側板2、仕切
板3および上蓋4からなる分割自在な容器が利用でき
る。
【0013】さらに本発明では、所定形状の耐熱容器に
充填された造粒粒子に上蓋を載置して、その自重によっ
て造粒粒子を加圧しながら、耐熱容器とともに造粒粒子
相互間を融着させるよう焼成するところにも特徴があ
る。適正な焼成温度は、原料とした焼却灰の化学組成に
大きく依存するが、例えば、高分子系下水汚泥焼却灰で
は1000〜1100℃、石灰系下水汚泥焼却灰では1
175〜1275℃が適当である。そして、本発明で
は、原料に使用した廃棄物の焼却灰からなる造粒粒子表
面が溶融し始める程度の適正な焼成温度で焼成するのが
重要である。この場合に、造粒粒子間に適度な結合力が
得られる。そして焼成時には粒子表面層の方が内部より
溶融し易いので、造粒粒子の形状を保持したまま粒子相
互が結合して、寸法収縮が少なく、一体化した多孔体が
形成されるのである。そして、得られる多孔体は、この
ように結合しているので造粒粒子相互間および造粒粒子
の内部には連続気孔が保持されるから、透水性ブロック
に好適な強度性能と透水性能を有するのである。
【0014】本発明では、耐熱容器に充填した造粒粒子
に、図1の上蓋4のように造粒粒子に当接する下部凸面
部41を設けた上蓋を載置して、その自重によって造粒
粒子を軽く加圧しながら焼成する。このようにすれば、
上下方向の収縮は上蓋によって制御されるとともに、横
方向の収縮は、粒子の上下方向のずれによって吸収され
て殆ど生じないので、焼成品の寸法精度を高めることが
できるのである。また、加圧により粒子相互の結合面積
が増加するので、焼成品の曲げ強度が向上することにも
なる。
【0015】また本発明では、前記の態様にて造粒粒子
が結合するので、焼成助剤の使用を必ずしも必要とする
ものではないが、比較的低温で軟化溶融する無機質焼成
助剤として、水ガラスのような珪酸ナトリウムあるいは
フリットのようなガラス粉末を造粒粒子に含浸またはコ
ーティングすることによって実用上適正な焼成温度範囲
を拡げることができる。この場合、無機質焼成助剤は造
粒粒子より低い温度で溶融する種類を選択するのがよ
く、その使用量は、最大でも10%までとするのが好ま
しい。10%を超えて使用すると、造粒粒子表面および
それぞれ相互間の気孔が閉塞されるようになって、透水
性能が低下するので好ましくない。
【0016】本発明における多孔体は、以上説明したよ
うに焼成して後、耐熱容器を分割するなどして一体とな
った多孔体として取り出すことができる。ところが、焼
成温度によっては造粒粒子と耐熱容器とが焼き付く場合
がある。そのような場合にはあらかじめ耐熱容器の内面
に耐火物粉末、例えばアルミナ粉末と少量のバインダか
らなる混合物を適度な厚さに塗布、付着させておけば造
粒粒子の焼き付きを防止することができる。
【0017】以上詳細に説明したように、本発明におい
て最も特徴とするところは、焼却灰の造粒粒子を所定形
状の耐熱容器に充填し、上蓋を載置して、その自重によ
って造粒粒子を加圧しながら、その耐熱容器とともに焼
成して、造粒粒子相互間を融着させて、製品の寸法安定
性の高い多孔体を得る点にある。原料に使用する焼却灰
は低温で液相を生成しやすい化学成分からなっているの
で、造粒粒子表面が溶融し始める程度の適正な焼成温度
で焼成されたときには、粒子間に適度な結合力が得られ
る。ところが、本発明では、造粒粒子を耐熱容器に充填
した状態で加熱した場合、造粒粒子表面の溶融開始前の
収縮時には粒子相互の付着がないので、容器内において
上下方向には収縮が見られるものの、横方向には上下方
向の収縮に吸収されて、収縮がごく少ないという特有の
技術的作用がみられるのである。またさらに、温度が上
昇したときに、粒子表面が溶融し始めて粒子相互が結合
するのであるが、この場合には、造粒粒子はやや膨張傾
向が認められ、容器内で収縮することはない。従って、
本発明の方法では、得られる多孔体の平面寸法は容器枠
の平面寸法と一致し、また厚さは載置する上蓋によって
揃えることができるのである。
【0018】また、焼却灰成分中のナトリウムなどのア
ルカリ成分、カルシウムなどのアルカリ土類成分などが
造粒処理後の乾燥時に水分と一緒に造粒粒子の表面に移
動してきて蓄積されているので、焼成時には粒子表面層
の方が内部より溶融し易く、その結果粒子の形状を保持
したまま粒子相互が結合するから、全体として焼成時の
寸法収縮が少なく、一体化する作用も有するのである。
さらに、このような結合は、造粒粒子相互の接触部に限
られるので、造粒粒子相互間の気孔形態は、連続気孔と
して保持されるから、透水性能が高く、透水性ブロック
に好適な多孔体ブロックが得られるのである。
【0019】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明
する。 (実施例1)高分子系下水汚泥焼却灰(A)と石灰系下
水汚泥焼却灰(B)を準備した。これにバインダとして
リグニン原液を外配15%を添加し、アイリッヒミキサ
で十分に混合した。次いで、ブリケットマシンで表1に
示す粒径にロールポケットのサイズを設定して造粒し
た。得られた造粒粒子は、150℃×60分乾燥してか
ら、図1に示す構造のアルミナ製板材、底板1、側板
2、仕切板3からなる分割容器(内寸法、長さ200×
幅100×深さ90mm)に75mmの深さに充填し
た。その上から凸面部41の深さ30mmの上蓋4を載
置したが、その場合の重さは、約20g/cm2 程度の
ごく軽量なものである。
【0020】これらを小型シャットル・ブタンガス炉内
で、200℃までは5℃/分で昇温、200℃で60分
保持、200℃〜920℃まで2〜4℃/分で昇温、9
20℃で5時間保持、最高温度まで1℃/分で昇温、最
高温度(高分子系下水汚泥焼却灰(A)の場合は111
0℃、石灰系下水汚泥焼却灰(B)の場合は1200
℃)にて100分保持した後、放冷する焼成条件で焼成
した。合計焼成時間は、高分子系下水汚泥焼却灰(A)
の場合は18時間、石灰系下水汚泥焼却灰(B)の場合
は19.5時間であった。
【0021】かくして得られた実施例の多孔体に関する
焼成収縮率(%)、嵩密度(g/cm3 )、曲げ強度
(kg/cm2 )、透水係数(×10-2cm/sec)
などを表1に示す。なお、比較例No5、No6は、粒
径5mmの造粒粒子を通常のプレス成形機にて10kg
/cm2 の加圧下成形して得た成形体を焼成した。それ
以外の条件は実施例の場合と同じである。実施例1〜9
は、いずれも焼成収縮率が少なく、曲げ強度は実用的な
30kg/cm2 を超え、かつ透水係数もインターロッ
キング協会規格基準である1×10-2cm/secを上
回る値を示している。ところが比較例1、2では、大小
の亀裂も多く、3次元的に収縮するため歪んだブロック
しか得られず、比較例3、4では、曲げ強度が充分に得
られない。また比較例5、6では、横方向の焼成収縮が
生じており、歪んだブロックとなっている。
【0022】
【表1】 注 比較例1、2は、焼成歪、亀裂が甚だしく品質測定が不能であった。
【0023】(実施例2)高分子系下水汚泥焼却灰
(A)を準備した。これにバインダとしてリグニン(5
0%含有)原液を表2に示す添加量で添加し(ただし、
水分は少なくとも15%となるように加えた)、アイリ
ッヒミキサで十分に混合した。次いで、ブリケットマシ
ンで粒径5mmにロールポケットのサイズを設定して造
粒した。得られた造粒粒子は、実施例1と同様に乾燥
し、アルミナ製板材からなる分割容器に充填して上蓋を
載置した。これらを実施例1の焼成条件において、最高
温度の直前の920℃の保持時間を表2のように0時間
から5時間の間に設定して焼成した。
【0024】かくして得られた多孔体の焼成収縮率、嵩
密度、曲げ強度、透水係数などの値には顕著な差はみら
れなかったが、表2に通り、バインダ添加量が10%超
える場合はいずれの焼成条件でもカーボンの残留が認め
られた。また、バインダを全く含まない場合でも、水分
添加のみでその後の取扱いにおいても破損することな
く、また、カーボンが残留することなく最も短時間の1
3時間で焼成することができた。
【0025】
【表2】 ○:カーボン残留なし ×:カーボン残留あり
【0026】(実施例3)高分子系下水汚泥焼却灰
(A)を準備した。これに水分を15%加え、アイリッ
ヒミキサで十分に混合した。次いで、ブリケットマシン
で粒径5mmにロールポケットのサイズを設定して造粒
した。得られた造粒粒子は、実施例1と同様に乾燥した
後、表3に示す被覆量となるように焼成助剤として融点
1030℃の無鉛フリットで被覆した。この場合、フリ
ットは微粉砕し1%CMC溶液に分散させたものを使用
した。このように焼成助剤で処理をした粒子を実施例1
と同様にアルミナ製板材からなる分割容器に充填して上
蓋を載置した。これらを920℃までは実施例1の焼成
条件にて焼成し、以降1℃/分にて昇温しながら試料を
取り出して、曲げ強度と透水係数の関係を調査した。
【0027】この調査から、実用的な曲げ強度である3
0kg/cm2 が得られる温度を適正焼成温度の下限温
度とみなし、また焼結が進行するに応じて透水係数が低
下するが、インターロッキング協会規格基準の透水係数
1.0×10-2cm/secに達する温度をその上限温
度とみなして、その上限温度と下限温度との差を一応適
正焼成温度範囲の目安として求め、比較したのが表3で
ある。表3において焼成助剤の被覆量に応じて、上限温
度、下限温度ともに低下していくが、その差は被覆量が
10%程度までは増加するものの、それ以上では減少す
る傾向が認められた。焼成助剤は10%未満ににおいて
適正焼成温度範囲を広げる効果があった。
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】本発明の多孔体の製造方法は、以上に説
明したように構成されており、特に廃棄物の焼却灰の造
粒粒子を耐熱容器に充填たまま焼成する手段を採用する
ことにより、一般廃棄物あるいは産業廃棄物などの広範
囲の種類の廃棄物の焼却灰を原料にし得る多孔体の製造
方法であって、焼却灰の利用率を90%以上に高めるこ
とができるとともに、次のような優れた効果がある。 (1)製品寸法の安定性が高く、焼却灰の組成変動の影
響を受けにくい。 (2)成形、成形品搬送、成形不良品取扱いなどの設備
投資が不要となる。 (3)成形工程の省略により製品コストを削減できる。 (4)造粒粒子が加圧されないので造粒時のバインダを
節減できる。 (5)造粒時のバインダを節減した場合には、焼成時間
が短縮できる。 (6)製品の形状設計の自由度が高く、大型平板なども
製造が可能となる。 よって本発明は、従来の問題点を解消した多孔体の製造
方法として、舗装用透水性ブロックあるいは内外装用吸
音板の用途に好適であるから、その工業的価値が極めて
大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた耐熱容器の斜視図。
【符号の説明】
1 底板、2 側板、3 仕切板、4 上蓋。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 覚 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (72)発明者 竹下 知志 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日本碍子株式会社内 (72)発明者 太田 滋俊 愛知県名古屋市瑞穂区東栄町7丁目13番 1号 (72)発明者 本田 徹 愛知県大府市長草町深廻問15番地684号 (72)発明者 蘇 芳充 愛知県半田市岩滑高山町2丁目34番地 (56)参考文献 特開 平8−188482(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 38/00 - 38/10 C04B 35/64

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄物の焼却灰を造粒処理し、得られた造
    粒粒子を所定形状の耐熱容器に充填し、上蓋を載置して
    その自重により充填した造粒粒子を加圧しながら、その
    耐熱容器とともに焼成して、造粒粒子相互間を融着さ
    せ、一体となった多孔体を得ることを特徴とする多孔体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記造粒粒子の平均粒径が、0.5〜15
    mmである請求項1に記載の多孔体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記造粒粒子の平均粒径が、2〜8mmで
    ある請求項1に記載の多孔体の製造方法。
  4. 【請求項4】 焼成前の前記造粒粒子の表層部にその造粒
    粒子より融点の低い無機質焼成助剤を10%未満被覆さ
    せる請求項1に記載の多孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記耐熱容器がセラミックスまたは耐熱金
    属からなり、少なくとも底板部、側板部および上蓋部か
    らなる分割容器である請求項1に記載の多孔体の製造方
    法。
JP5864996A 1996-03-15 1996-03-15 多孔体の製造方法 Expired - Fee Related JP3219997B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5864996A JP3219997B2 (ja) 1996-03-15 1996-03-15 多孔体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5864996A JP3219997B2 (ja) 1996-03-15 1996-03-15 多孔体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09249467A JPH09249467A (ja) 1997-09-22
JP3219997B2 true JP3219997B2 (ja) 2001-10-15

Family

ID=13090439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5864996A Expired - Fee Related JP3219997B2 (ja) 1996-03-15 1996-03-15 多孔体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3219997B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09249467A (ja) 1997-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100729677B1 (ko) 다공질 세라믹 및 이것의 제조방법
JPH0543666B2 (ja)
JP5435255B2 (ja) 下水汚泥溶融スラグを活性フィラーとするジオポリマー固化体及びその製造方法
CN111926990B (zh) 一种外墙保温砌块及其制作方法
KR20110125913A (ko) 석분오니를 함유하는 내장용 벽돌 및 그 제조방법
JP3219997B2 (ja) 多孔体の製造方法
KR102351167B1 (ko) 정수 슬러지를 재활용한 연속 다공질의 건축용 세라믹 패널 및 그 제조방법
JP3783293B2 (ja) 透水性セラミックスブロックの製造方法
JP2001295210A (ja) 透水性ブロックおよびその製造方法
JP2896300B2 (ja) 陶磁器質舗道材とその製造方法
JPH07144958A (ja) 廃棄物利用による連続空隙を有する陶磁器の製造方法
CN115028463B (zh) 一种低导热率耐火砖加工工艺
JPH03183669A (ja) 石炭灰を主原料とする多孔質焼成硬化体の製造方法
JP3343562B2 (ja) 透水性舗装材の製造方法
JPH0977530A (ja) ガラス質硬化体及びその製造方法
JP2628024B2 (ja) 軽量透水性歩道ブロック
JPH10152382A (ja) 舗装用透水ブロック及びその製造方法
JPH101357A (ja) ごみ焼却灰溶融スラグを有効利用したタイル製造法
JP3262037B2 (ja) 建材および構造材ならびにその製造方法
JPH09158103A (ja) 透水性舗装材及びその製造方法
JPH07315953A (ja) 多孔体の製造方法
JPH0967158A (ja) 下水汚泥を有効利用した煉瓦製造方法
KR100940869B1 (ko) 석분 오니를 이용한 내장용 점토벽돌 및 그 제조방법
JP2000302535A (ja) 構造体用建材、及びその製造方法
JPH08301670A (ja) 透水性ブロックおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010727

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees