JP3219748U - 部品把持装置 - Google Patents

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【課題】高価な視覚センサーやワーク位置のズレを吸収するための工程を加えることなく、安価なシステムでワークのズレを自動的に吸収してワークを把持・搬送するロボットハンドを提供する。【解決手段】規則正しく積み重ねられたプレス部品を1つずつ把持して搬送する把持装置1であって、ロボットハンドの手首部分にコンプライアンスモジュール2を介して、プレス部品そのものを利用した把持部4を配置し、把持部に磁気吸着装置または真空吸着装置が配置し、把持部がプレス部品に当接すると、コンプライアンスモジュールが位置ズレを吸収して把持部がプレス部品に沿うように移動し、当該プレス部品に密着して吸着把持するよう構成する。【選択図】図4

Description

本考案は、規則正しく積み重ねられたプレス部品を把持・搬送してジグにセットするロボットハンドに関する。
プレス部品は成型後のワークを積み重ねてストックすると、コンパクトにストックできるため、表面の傷が問題にならないワークでは積み重ねてストックされることが多い。しかしワークの形状によっても異なるものの、通常重ねていくと徐々に傾斜が変わったり、ワークの中心位置がずれていく場合が多い。そのため積み重ねられたワークを上から順次ロボットで把持・搬送する場合には、必然的にワークの位置が徐々に変化することになり、正確に位置決めしてジグに搬送する場合には工夫が必要となる。
例えばワークの位置を正確に捉えることの出来る、視覚センサーなどをシステムに組み込んでワークの位置を正確に把握した状態でピックアップし、搬送してジグにセットすることが必要となる。
また高価な視覚センサーを用いない安価なシステムを用いる場合は、例えばワークの位置を正確に把握しない状態でラフにワークを取り出した後、センタリングジグにセットして正確に位置決めを行った後、再度ピックアップして目的とするジグにワークを正確にセットするという、ワーク位置のズレを補正する工程が必要となる。この場合センタリングジグにセットするという工程が加わるためタクトタイムの増加が問題となる。
本考案はこのような事情にかんがみ、ロボットが積み重ねられたワークを順次上のワークから把持・搬送してジグにセットする際、高価な視覚センサーやワーク位置のズレを補正するための工程を加えることなく、安価なシステムでワークのズレを自動的に吸収してワークを把持・搬送できるロボットハンドを提供することを目的とする。
以下課題を解決するための手段について説明する。
請求項1に記載した発明では、規則正しく積み重ねられたプレス部品を1つずつ把持・搬送してジグにセットする把持装置であって、ロボットハンドの手首部分に、コンプライアンスモジュールを介して前記プレス部品を利用した把持部が配設され、前記把持部の開口部に吸着把持装置が配設され、前記ロボットハンドの動作により前記把持部が前記プレス部品に当接すると、前記コンプライアンスモジュールの作用により前記把持部がプレス部品に沿うように移動し、前記把持部が当該プレス部品に密着して吸着把持するよう構成されたことを特徴とする。
このような構成にすることによって、ロボットハンドがプレス部品にアプローチし把持部がプレス部品に当接すると、多少位置がずれていてもコンプライアンスモジュールの作用により把持部がプレス部品に密着するまでプレス部品に沿って移動し、プレス部品に密着して位置決めされた状態で吸着・搬送が行われる。
請求項2に記載した発明では、請求項1に記載の構成に加えて前記吸着把持装置は磁気吸着装置または真空吸着装置であることを特徴とする。
吸着把持装置に磁気吸着装置または真空吸着装置を用いることで確実な吸着把持動作を実現できる。
規則正しく積み重ねられたプレス部品をロボットで把持・搬送してジグにセットするシステムにおいて、高価な視覚センサーや、ワーク位置のズレを吸収するための工程を加えることなく、安価なシステムでワークのズレを自動的に吸収してワークを把持・搬送することが可能となる。
プレス部品を積み重ねた状態の写真を示す。 本発明に係る把持装置の外観写真を示す。 本発明に係る把持装置の平面図を示す。 本発明に係る把持装置の正面図を示す。 本発明に係る把持装置を装着したロボットを示す。
図1に示すようにプレス部品を規則正しく積み重ねると、部品の形状によって程度は異なるものの、徐々に傾斜が変化したり、ワークの中心位置がずれていく場合が多い。この程度は主にワークの表面の凹凸等に依存しワークにより異なるが、ここではこの傾斜の変化やワークの中心の変化が軽微なプレス部品について扱う。
(構成)
図5に示すようにロボット20の手首部にこの把持装置1は取り付けられている。先ず取り付け用プレート6を介してコンプライアンスモジュール2の入力側がロボット20の手首部に装着される。本実施例では平面方向で±2mm、角度で±7度の自由度を持った市販のコンプライアンスモジュールを用いている。ちなみにSchunk社製の型式:CU−80というコンプライアンスモジュールを用いた。
次にコンプライアンスモジュール2の出力側にワークの把持部4を固定する。本実施例では把持部の形状の凹凸が大きく直接の固定が難しいためブラケット3を介して固定している。すなわちコンプライアンスモジュール2の出力側にブラケット3の一方を固定し、ブラケット3の他方に把持部4を固定している。
把持部4にはワークそのものを用いている。ロボットで上方からアプローチして把持する際に把持部がワークに密着するような姿勢となるよう、把持部となるワークをブラケット3に溶接で固定している。把持部4にワークそのものを用いることにより把持装置を安価の製作することが出来る。
また把持部4の一部を切り欠いてワークを吸着する装置を装着している。吸着する装置には磁気吸着装置及び真空吸着装置などを用いることが可能だが、本実施例では電磁吸着装置を用いた。把持部4の端面と電磁吸着装置5のマグネットの端面が略一致するような位置関係で、電磁吸着装置5をブラケット3に固定している。
また電磁吸着装置5の作動はコントロールユニット(図示しない)からの信号でON/OFFをコントロールする。
(作動)
ロボットの作動により把持部4が規則正しく積み重ねられたワークの上端のワークにアプローチする。前述のようにプレス部品は積み重ねると傾斜が変わったり、ワークの中心がずれたりするため、予めワークの姿勢とコンプライアンスモジュール2の作動範囲を考慮して、ロボットがワークを把持できるパスをティーチングにより設定しておく。
ロボットがそのパスに沿って上端のワークに当接するとコンプライアンスモジュール2が作動し、位置の補正を開始する。コンプライアンスモジュール2の作動圧以上の加圧力でロボットが加圧することにより、把持部4がワークに沿ってワーク10と互いに密着する位置に向かって移動し、把持部4とワーク10が密着した状態となる。この状態ではワークと把持部は表面の凹凸が互いに勘合し合って確実に位置決めされた状態になっている。すなわち把持部4にワークを用いることで、ロボットで加圧するという簡単な方法でワークと把持部を自動的に密着させるシステムを構成することが出来る。
その状態でコントロールユニットからの信号で電磁吸着装置をON作動させると、把持部4はワーク10を吸着把持し上端のワーク10の搬送を開始する。
把持部4が上端のワーク10を吸着把持して残りのワークの山から離れると、把持部に加わっていた他のワークからの外力が作用しなくなりフリーの状態となる。外力により位置ズレを吸収していたコンプライアンスモジュール2は、コントロールユニットからの信号により初期の位置決めされた姿勢に戻り、位置決めされた初期の姿勢で正確にジグの上方にワークを配置する。このコンプライアンスモジュール2では空気圧入力により初期の位置決めされた姿勢に戻るように構成されている。初期の位置決めされた姿勢に戻った状態でコントロールユニットから信号を送り電磁吸着装置をOFF作動させ、ジグへのワークの配置を完了する。
完了するとロボットは再び規則正しく積み重ねられたワークの上端のワークにアプローチして、次のワークの把持・搬送の作動を行い、これを繰り返す。
以上のような方法により、規則正しく積み重ねられたワークの山から、ジグへのワークの搬送を完了する。この方法によれば、ワークの一旦センタリングジグにワークを預けるという位置補正のための工程を加えることなしにジグへの搬送を行うことが出来、工程の短縮が図れる。
また把持部にワークを利用することにより、加圧という簡易な方法でワークを確実に位置決めされた状態で把持することができ、かつ把持部の製作費用も削減することが出来る。
以上本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる。
1 把持装置
2 コンプライアンスモジュール
3 ブラケット
4 把持部
5 電磁吸着装置
6 取り付け用プレート
10 ワーク
20 ロボット
本考案は、規則正しく積み重ねられたプレス部品を把持・搬送してジグにセットするロボットハンドに関する。
プレス部品は成型後のワークを積み重ねてストックすると、コンパクトにストックできるため、表面の傷が問題にならないワークでは積み重ねてストックされることが多い。しかしワークの形状によっても異なるものの、通常重ねていくと徐々に傾斜が変わったり、ワークの中心位置がずれていく場合が多い。そのため積み重ねられたワークを上から順次ロボットで把持・搬送する場合には、必然的にワークの位置が徐々に変化することになり、正確に位置決めしてジグに搬送する場合には工夫が必要となる。
例えばワークの位置を正確に捉えることの出来る、視覚センサーなどをシステムに組み込んでワークの位置を正確に把握した状態でピックアップし、搬送してジグにセットすることが必要となる。
また高価な視覚センサーを用いない安価なシステムを用いる場合は、例えばワークの位置を正確に把握しない状態でラフにワークを取り出した後、センタリングジグにセットして正確に位置決めを行った後、再度ピックアップして目的とするジグにワークを正確にセットするという、ワーク位置のズレを補正する工程が必要となる。この場合センタリングジグにセットするという工程が加わるためタクトタイムの増加が問題となる。
本考案はこのような事情にかんがみ、ロボットが積み重ねられたワークを順次上のワークから把持・搬送してジグにセットする際、高価な視覚センサーやワーク位置のズレを補正するための工程を加えることなく、安価なシステムでワークのズレを自動的に吸収してワークを把持・搬送できるロボットハンドを提供することを目的とする。
以下課題を解決するための手段について説明する。
請求項1に記載した考案では、規則正しく積み重ねられたプレス部品を1つずつ把持・搬送してジグにセットする把持装置であって、ロボットハンドと、該ロボットハンドの手首部分に装着された、コンプライアンスモジュールと、該コンプライアンスモジュールを介して前記手首部分に装着された、前記プレス部品を利用した把持部と、該把持部の開口部に吸着部を配置するよう、該コンプライアンスモジュールに装着された吸着把持装置とを有し、前記ロボットハンドの動作により前記把持部が前記プレス部品に当接すると、前記コンプライアンスモジュールの作用により前記把持部がプレス部品に沿うように移動し、前記把持部および前記吸着部が当該プレス部品に密着して吸着把持するよう構成されたことを特徴とする。
このような構成にすることによって、ロボットハンドがプレス部品にアプローチし把持部がプレス部品に当接すると、多少位置がずれていてもコンプライアンスモジュールの作用により把持部がプレス部品に密着するまでプレス部品に沿って移動し、プレス部品に密着して位置決めされた状態で吸着・搬送が行われる。
請求項2に記載した考案では、請求項1に記載の構成に加えて前記吸着把持装置は磁気吸着装置または真空吸着装置であることを特徴とする。
吸着把持装置に磁気吸着装置または真空吸着装置を用いることで確実な吸着把持動作を実現できる。
規則正しく積み重ねられたプレス部品をロボットで把持・搬送してジグにセットするシステムにおいて、高価な視覚センサーや、ワーク位置のズレを吸収するための工程を加えることなく、安価なシステムでワークのズレを自動的に吸収してワークを把持・搬送することが可能となる。
プレス部品を積み重ねた状態の写真を示す。 考案に係る把持装置の外観写真を示す。 考案に係る把持装置の平面図を示す。 考案に係る把持装置の正面図を示す。 考案に係る把持装置を装着したロボットを示す。
図1に示すようにプレス部品を規則正しく積み重ねると、部品の形状によって程度は異なるものの、徐々に傾斜が変化したり、ワークの中心位置がずれていく場合が多い。この程度は主にワークの表面の凹凸等に依存しワークにより異なるが、ここではこの傾斜の変化やワークの中心の変化が軽微なプレス部品について扱う。
(構成)
図5に示すようにロボット20の手首部にこの把持装置1は取り付けられている。先ず取り付け用プレート6を介してコンプライアンスモジュール2の入力側がロボット20の手首部に装着される。本実施例では平面方向で±2mm、角度で±7度の自由度を持った市販のコンプライアンスモジュールを用いている。ちなみにSchunk社製の型式:CU−80というコンプライアンスモジュールを用いた。
次にコンプライアンスモジュール2の出力側にワークの把持部4を固定する。本実施例では把持部の形状の凹凸が大きく直接の固定が難しいためブラケット3を介して固定している。すなわちコンプライアンスモジュール2の出力側にブラケット3の一方を固定し、ブラケット3の他方に把持部4を固定している。
把持部4にはワークそのものを用いている。ロボットで上方からアプローチして把持する際に把持部がワークに密着するような姿勢となるよう、把持部となるワークをブラケット3に溶接で固定している。把持部4にワークそのものを用いることにより把持装置を安価の製作することが出来る。
また把持部4の一部を切り欠いてワークを吸着する装置を装着している。吸着する装置には磁気吸着装置及び真空吸着装置などを用いることが可能だが、本実施例では電磁吸着装置を用いた。把持部4の端面と電磁吸着装置5のマグネットの端面が略一致するような位置関係で、電磁吸着装置5をブラケット3に固定している。
また電磁吸着装置5の作動はコントロールユニット(図示しない)からの信号でON/OFFをコントロールする。
(作動)
ロボットの作動により把持部4が規則正しく積み重ねられたワークの上端のワークにアプローチする。前述のようにプレス部品は積み重ねると傾斜が変わったり、ワークの中心がずれたりするため、予めワークの姿勢とコンプライアンスモジュール2の作動範囲を考慮して、ロボットがワークを把持できるパスをティーチングにより設定しておく。
ロボットがそのパスに沿って上端のワークに当接するとコンプライアンスモジュール2が作動し、位置の補正を開始する。コンプライアンスモジュール2の作動圧以上の加圧力でロボットが加圧することにより、把持部4がワークに沿ってワーク10と互いに密着する位置に向かって移動し、把持部4とワーク10が密着した状態となる。この状態ではワークと把持部は表面の凹凸が互いに勘合し合って確実に位置決めされた状態になっている。すなわち把持部4にワークを用いることで、ロボットで加圧するという簡単な方法でワークと把持部を自動的に密着させるシステムを構成することが出来る。
その状態でコントロールユニットからの信号で電磁吸着装置をON作動させると、把持部4はワーク10を吸着把持し上端のワーク10の搬送を開始する。
把持部4が上端のワーク10を吸着把持して残りのワークの山から離れると、把持部に加わっていた他のワークからの外力が作用しなくなりフリーの状態となる。外力により位置ズレを吸収していたコンプライアンスモジュール2は、コントロールユニットからの信号により初期の位置決めされた姿勢に戻り、位置決めされた初期の姿勢で正確にジグの上方にワークを配置する。このコンプライアンスモジュール2では空気圧入力により初期の位置決めされた姿勢に戻るように構成されている。初期の位置決めされた姿勢に戻った状態でコントロールユニットから信号を送り電磁吸着装置をOFF作動させ、ジグへのワークの配置を完了する。
完了するとロボットは再び規則正しく積み重ねられたワークの上端のワークにアプローチして、次のワークの把持・搬送の作動を行い、これを繰り返す。
以上のような方法により、規則正しく積み重ねられたワークの山から、ジグへのワークの搬送を完了する。この方法によれば、ワークの一旦センタリングジグにワークを預けるという位置補正のための工程を加えることなしにジグへの搬送を行うことが出来、工程の短縮が図れる。
また把持部にワークを利用することにより、加圧という簡易な方法でワークを確実に位置決めされた状態で把持することができ、かつ把持部の製作費用も削減することが出来る。
以上本考案の代表的な実施形態について説明したが、本考案はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本考案の技術的範囲に含まれる。
1 把持装置
2 コンプライアンスモジュール
3 ブラケット
4 把持部
5 電磁吸着装置
6 取り付け用プレート
10 ワーク
20 ロボット

Claims (2)

  1. 規則正しく積み重ねられたプレス部品を1つずつ把持・搬送してジグにセットする把持装置であって、
    ロボットハンドの手首部分に、コンプライアンスモジュールを介して前記プレス部品を利用した把持部が配設され、
    前記把持部の開口部に吸着把持装置が配設され、
    前記ロボットハンドの動作により前記把持部が前記プレス部品に当接すると、前記コンプライアンスモジュールの作用により前記把持部がプレス部品に沿うように移動し、前記把持部が当該プレス部品に密着して吸着把持するよう構成されたことを特徴とする、
    把持装置。
  2. 前記吸着把持装置は磁気吸着装置または真空吸着装置であることを特徴とする、
    請求項1に記載の把持装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110328665A (zh) * 2019-07-05 2019-10-15 珠海格力智能装备有限公司 Led模组的装配方法及装置、存储介质、处理器
CN112623753A (zh) * 2020-11-03 2021-04-09 金凯达(佛山)智能装备有限公司 一种矩形管的自动上料方法

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