JP3219565B2 - 欠陥深さ位置検出装置及びその方法 - Google Patents

欠陥深さ位置検出装置及びその方法

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五輪男 竹内
博之 中山
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は欠陥深さ位置検出装置及
びその方法に関し、特にプラント等の機器の非破壊検査
に用いられる放射線を利用した欠陥の検査に用いて有用
なものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラント等の機器の非破壊検
査には、放射線を利用した欠陥検出装置を利用してい
る。
【0003】従来技術に係る欠陥検出装置を図3に示
す。同図に示すように、この欠陥検出装置では、X線源
1を被検体5に対し一定の距離a離して設置し、被検体
5の裏側にX線に感光するフィルム10を置いて欠陥5
aの撮像を行なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来技術に
よれば、フィルム10に得られる欠陥5aの像からは、
欠陥5aの像の長さdのみが求められ、欠陥5aの深さ
xの情報については求められていない。すなわち、前記
欠陥検出装置では、被検体5の幅方向を積分した平面上
のX線の透過量の分布しか得られていないため、欠陥5
aの平面上での位置情報は得られるが、欠陥5aの深さ
方向に関しては情報が得られず、欠陥5aの深さxを求
めることができない。
【0005】本発明は、上記従来技術に鑑み、被検体中
の欠陥の深さ位置を求めることができる欠陥深さ位置検
出装置及びその方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明に係る装置の構成は、被検体におけるX線等の放射線
の透過量の違いを利用して被検体の探傷を行なう欠陥深
さ位置検出装置において、X線等の放射線を放射する線
源と、この線源を被検体の表面と平行に移動する線源移
動機構と、前記線源の移動量を検出する変位センサと、
被検体を透過した放射線による被検体の像を撮影するカ
メラと、このカメラの画像情報から被検体中の欠陥を抽
出する欠陥画像抽出手段と、前記線源と被検体及びカメ
ラとの間の距離を計測する距離計と、前記変位センサ、
距離計及び欠陥画像抽出手段の出力信号に基づき線源を
移動して撮影したそれぞれの位置における欠陥の像の移
動量、線源の移動量、線源と被検体との間の距離及び被
検体とカメラとの間の距離に基づき被検体中の欠陥の深
さ位置を演算する欠陥位置演算手段とを有することを特
徴とする。
【0007】上記目的を達成する本発明に係る方法の構
成は、被検体におけるX線等の放射線の透過量の違いを
利用して被検体の探傷を行なう欠陥深さ位置検出装置に
おいて、X線等の放射線を被検体に向けて放射する線源
を被検体の表面に平行に移動してそれぞれの位置で被検
体をカメラで撮影するとともに、このときの被検体中の
欠陥の像の移動量、線源の移動量、線源と被検体との間
の距離及び被検体とカメラとの間の距離に基づき被検体
中の欠陥の深さ位置を求めることを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成の本発明によれば、線源を線源移動機
構によって移動させることができ、その移動量は移動量
検出用の変位センサで検出する。線源と被検体等との距
離は距離計で測定でき、カメラで得られた欠陥の像は、
欠陥画像抽出手段によってその位置の抽出を行う。この
ようにして得られる線源の移動量と欠陥像の移動量、及
び線源と被検体,線源とカメラまでの距離関係に基づき
欠陥位置演算手段により欠陥の深さ位置を求める。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。
【0010】図1に示すように、X線源1は線源移動機
構2により被検体5の表面と平行に移動するとともに、
被検体5に向かってX線を放射するように構成してあ
る。ある位置にX線源1を固定して被検体5を撮影した
像はX線カメラ6により画像情報として取り込む。
【0011】変位センサ3は線源移動機構2によるX線
源1の移動量を検出してこの移動量の情報を欠陥位置演
算手段8に供給する。距離計4はX線源1に固定してあ
り、X線源1と被検体5との間の距離及びX線源1とX
線カメラ6との間の距離を検出してこれらの距離の情報
を欠陥位置演算手段8に供給する。欠陥画像抽出手段7
は、X線カメラ6によって取り込んだ画像を処理する。
すなわち、X線カメラ6で取り込んだ画像は、欠陥が存
在する場合、周辺と輝度が異なるので、このことを利用
して欠陥像の位置を抽出する。結果表示出力装置9は、
欠陥画像抽出手段7で演算した結果を表示する。
【0012】かかる本実施例に係る欠陥深さ位置検出装
置を用いて被検体5の欠陥5aの深さ位置を検出する場
合には、図2に示すように、ある位置にX線源1を固定
し、被検体5を撮影した結果を、X線カメラ6によって
画像情報として取り込むとともに、この画像情報におい
て欠陥5aが存在する場合、周辺と輝度が異なること等
を利用し、欠陥5aの位置を欠陥画像抽出手段7によっ
て抽出する。また、X線源1に取り付けた距離計4によ
って、X線源1と被検体5間の距離:a、及びX線源1
とX線カメラ6間の距離:a+bの計測を行う。
【0013】次に、X線源1の位置を線源移動機構2に
よって移動する。この時の移動量は、変位センサ3によ
って測定する。そして、先と同様に、このX線源1の位
置での被検体5の撮影情報をX線カメラ6によって取り
込み、欠陥画像抽出手段7によって、欠陥5aの像の位
置の抽出を行う。
【0014】欠陥位置演算手段8は、以上の結果得られ
る次の値をそれぞれ取り込み、欠陥5aの深さ位置を演
算処理し求める。 (1)X線源1と被検体5との距離:a (2)X線源1とX線カメラ6間の距離:a+b (3)X線源1の移動量:d (4)各X線源1の位置での被検体5の検査結果の欠陥
5aの像の位置:f1,f2
【0015】欠陥位置演算手段8によって求められた欠
陥5aの位置は、結果表示出力装置9によって出力・表
示される。
【0016】欠陥位置演算手段8は、X線源1が、被検
体5の表面及びX線カメラ6の表面と平行に移動して次
のような欠陥深さの演算処理を行う。 (1)欠陥像の移動量:fdを求める。各X線源1の位
置での欠陥像の位置:f1,f2より、欠陥像の移動
量:fdを求める。 fd=f2−f1 ・・・・(1) (2)欠陥深さ位置:xを求める。X線源1の移動量:
d,欠陥5aの像の移動量:fd,X線源1から被検体
5までの距離:a,被検体5からX線カメラ6までの距
離:bより、欠陥の深さ:xは、次式の関係から求めら
れる。 a+x:b−x=d:fd ・・・・(2) x=(b×d−a×fd)/(d+fd) ・・・・(3) 上記式(3)を用い、被検体5の板厚:tが不明でも、
被検体5表面からの欠陥深さ:xが求められる。
【0017】なお、被検体5の深さ方向に垂直な平面方
向の欠陥位置については、一方の欠陥5aの像の抽出位
置より求められる。
【0018】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明したよ
うに、本発明によれば被検体の正確な板厚が不明でも、
被検体中の欠陥の深さ位置を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の測定原理を示すブロック図である。
【図3】従来技術に係る装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 X線源 2 線源移動機構 3 変位センサ 4 距離計 5 被検体 5a 欠陥 6 X線カメラ 7 欠陥画像抽出手段 8 欠陥位置演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−109050(JP,A) 特開 昭53−131086(JP,A) 特開 昭61−189446(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 23/00 - 23/227

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体におけるX線等の放射線の透過量
    の違いを利用して被検体の探傷を行なう欠陥深さ位置検
    出装置において、 X線等の放射線を放射する線源と、この線源を被検体の
    表面と平行に移動する線源移動機構と、前記線源の移動
    量を検出する変位センサと、被検体を透過した放射線に
    よる被検体の像を撮影するカメラと、このカメラの画像
    情報から被検体中の欠陥を抽出する欠陥画像抽出手段
    と、前記線源と被検体及びカメラとの間の距離を計測す
    る距離計と、前記変位センサ、距離計及び欠陥画像抽出
    手段の出力信号に基づき線源を移動して撮影したそれぞ
    れの位置における欠陥の像の移動量、線源の移動量、線
    源と被検体との間の距離及び被検体とカメラとの間の距
    離に基づき被検体中の欠陥の深さ位置を演算する欠陥位
    置演算手段とを有することを特徴とする欠陥深さ位置検
    出装置。
  2. 【請求項2】 被検体におけるX線等の放射線の透過量
    の違いを利用して被検体の探傷を行なう欠陥深さ位置検
    出装置において、 X線等の放射線を被検体に向けて放射する線源を被検体
    の表面に平行に移動してそれぞれの位置で被検体をカメ
    ラで撮影するとともに、このときの被検体中の欠陥の像
    の移動量、線源の移動量、線源と被検体との間の距離及
    び被検体とカメラとの間の距離に基づき被検体中の欠陥
    の深さ位置を求めることを特徴とする欠陥深さ位置検出
    方法。
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