JP3219317U - ダイヤフラム式リリーフ弁 - Google Patents

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伸之 藤川
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Abstract

【課題】屈曲性や長寿命性を確保し得るようなフィルム状のPFAを、数nm程度の発塵をも最少に抑制し得るダイヤフラムの形成材料として選択するとともに、フッ素樹脂製弁体を活用して構成するダイヤフラム式リリーフ弁を提供する。【解決手段】ハウジング100の筒状周壁120、160内に収容されてPFA製のフィルム状ダイヤフラム200aとフッ素樹脂製の弁体200cとを有するダイヤフラム部材200とを備え、弁体は、その基部にて、ダイヤフラムの下面側から当該ダイヤフラムの中央部にレーザー溶接により接合されて、ダイヤフラムの中央部から液体室Rb内へ延出されており、ダイヤフラム部材が、調圧室内に生ずる設定圧に基づきダイヤフラムを介し弁体を環状弁座110cに着座させたとき、弁部を閉じし、また、液体室内の液体の液体圧が設定圧を超えて増圧したとき、ダイヤフラムが調圧室Ra側へ湾曲変位して弁体を環状弁座から分離して、弁部を開くようになっている。【選択図】図1

Description

本考案は、半導体製造装置において高純度薬液や超純水等の液体を流動させるにあたり採用するに適したダイヤフラム式リリーフ弁に関する。
従来、この種のリリーフ弁は、ハウジングと、当該ハウジング内にて軸方向に湾曲状に変位可能に支持されてハウジングの内部を両室に区画するダイヤフラムと、当該ダイヤフラムの中央部から両室の一方の室内側へ環状弁座に向けて延出するようにダイヤフラムの中央部に連結してなる弁体とを備えるように構成されている。
しかして、当該リリーフ弁は、他方の室内にてダイヤフラムに作用する設定圧に応じて、ダイヤフラムを一方の室側へ湾曲状に変位させて、弁体を環状弁座に着座させることにより、閉弁するようになっている。このような状態において、一方の室内に流入する液体の液圧が設定圧を超えて上昇すると、当該リリーフ弁は、液体の液圧に基づき、設定圧に抗してダイヤフラムを他方の室側へ湾曲状に変位させることで弁体を環状弁座から分離させて開弁し、一方の室内に流入する液体を当該一方の室内から流出させるようになっている。
このような構成からなるリリーフ弁が半導体製造装置に用いられる場合、当該半導体製造装置における洗浄工程や剥離工程では、強酸・強アルカリ等の腐食性の高い薬液からなる高純度薬液が、上述の液体として使用されることから、リリーフ弁内のダイヤフラムの形成材料としては、耐酸性や耐アルカリ性等の耐薬品性に優れるフッ素樹脂を採用することが望ましい。
また、半導体製造装置においては、リリーフ弁からの金属成分や有機物成分の溶出は許されないことから、ダイヤフラムの形成材料としては、低溶出性を有するフッ素樹脂を採用することが望ましい。
また、上述のようなリリーフ弁としての構成上、屈曲性に優れ長寿命を維持し得るフッ素樹脂を採用することが望ましい。
以上のようなことから、ダイヤフラムの形成材料としては、耐薬品性、低溶出性を有し、かつ屈曲性に優れ長寿命を維持し得るフッ素樹脂を採用することが要請される。
特許第5286330号公報
ところで、上述のような構成を有するリリーフ弁では、さらに、半導体製造装置においてリリーフ弁からのパーティクルによる液体の汚染は許されないことから、リリーフ弁内の流路系統に流れる液体を、ダイヤフラムでもって、一方の室から隔離することが必要で、そのためには、当該ダイヤフラムを、外周部、湾曲変位部及び中央部でもって一体的に構成することが要請される。
ここで、ダイヤフラムの形成材料として、PTFEを採用する場合、PTFEは、メルトフローレートが低いため、射出成形や押出成形では、良好な品質のダイヤフラムを形成することはできない。従って、ダイヤフラムは、PTFEの圧縮成形丸棒を切削加工することで形成される。
このように切削加工により形成されるPTFE製ダイヤフラムの寿命は長いものの、このようなダイヤフラムを用いたダイヤフラム弁においては、その動作に伴い、切削加工してなる湾曲変位部がその表面にて伸延或いは圧縮することから、当該湾曲変位部から微少ではあるが発塵する。なお、このような発塵は、例えば、半導体製造装置で製造されるシリコンウエハの配線ピッチが10(nm)より大きい場合は、許容範囲以内にある。
また、ダイヤフラムの形成材料として、PTFEに代えて、PFAを採用する場合、ダイヤフラムは、射出成形丸棒、圧縮成形丸棒或いは押し出し成形丸棒を切削加工することで形成される。
このように切削加工により形成されるPFA製ダイヤフラムの寿命は短い。また、このように切削加工により形成してなるPFA製ダイヤフラムを用いたリリーフ弁は、その動作に伴い、切削加工してなる湾曲変位部の表面にて、切削加工により形成されるPTFE製ダイヤフラムの湾曲変位部と同様に、伸延或いは圧縮することから、湾曲変位部から微少ではあるが発塵する。
ここで、ダイヤフラムの形成材料として、PFAを採用し、当該PFAを用いて射出成形により湾曲変位部の厚いものを成形するとともに切削加工することでダイヤフラムを形成する場合、射出成形や圧縮成形で厚肉形状に成形すると、湾曲変位部における結晶化が均一には起こらず、その界面が破壊の起点となるとともに寿命が短くなるため、このような湾曲変位部を有するダイヤフラムは、殆ど採用されていない。
一方、近年、半導体製造装置による半導体素子、例えば、シリコンウエハの製造にあたり、さらなる微細化が要請されている。例えば、シリコンウエハにおける配線ピッチを10(nm)以下にしたいという要請がある。従って、ダイヤフラム弁からの発塵は、数nmサイズのパーティクルの発塵さえも許されない状況となっている。
しかるに、上述したごとく、切削加工により形成したダイヤフラムを用いたリリーフ弁は、その動作に伴い、切削加工してなる湾曲変位部の表面にて伸延や圧縮を生じ、これに伴い、湾曲変位部から微少ではあるが、発塵する。
このようなことでは、上述したリリーフ弁からの数nmサイズのパーティクルの発塵さえも許されない状況には対応し得ず、切削加工してなる湾曲変位部を有するダイヤフラムに対して、さらなる改良が要請される。
これに対しては、PFA製のフィルムは、薄肉であるため、結晶化を均一にし得ることから、当該PFA製のフィルムを、押出成形や圧縮成形により形成して、少なくともダイヤフラムの湾曲変位部として採用すれば、上述したダイヤフラムの改良につながる。
ところで、上述したリリーフ弁においては、ダイヤフラムは、その中央部にて、弁体と連結される。
しかしながら、当該リリーフ弁のダイヤフラムとして、上述のようにフィルム状であって非常に薄いダイヤフラムが採用されると、ダイヤフラムの中央部において、弁体と連結するに要する連結部を形成することはできない。このことは、当該連結部なくして、ダイヤフラムの中央部を弁体と連結することは極めて困難であることを意味する。
これに対しては、上記特許文献1に記載の樹脂ダイヤフラムのシール方法によるレーザー溶接を適用してなるダイヤフラム弁の構成を利用することが考えられる。
当該特許文献1にいうダイヤフラム弁においては、シール目的ではあるが、ダイヤフラムが、そのフランジ部にて、弁体室を密封するように、下ハウジングのフランジ部とレーザー溶接されている。このようなことに着目して、レーザー溶接を、PFA製ダイヤフラムの中央部と弁体との連結に利用することは可能であろうという着想に至った。
そこで、本考案は、以上のようなことに対処するため、屈曲性や長寿命性を確保し得るようなフィルム状のPFAを、数nm程度の発塵をも最少に抑制し得るダイヤフラムの形成材料として選択するとともに、当該ダイヤフラムの中央部との連結し易さを考慮して適宜なフッ素樹脂製弁体を活用し、ダイヤフラムがフィルムのように薄くても、当該弁体とダイヤフラムの中央部との連結にレーザー溶接を適用したダイヤフラム構造として構成してなるダイヤフラム部材を用いるリリーフ弁を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本考案に係るダイヤフラム式リリーフ弁は、請求項1の記載によれば、
弁部にて開いたとき高純度薬液や超純水等の液体を流入側から流出側へ流動させ、また、上記弁部にて閉じたときに上記液体の上記流動を遮断するものである。
当該リリーフ弁において、
筒状周壁(120、160)と当該筒状周壁をその軸方向両端開口部から閉塞するように互いに対向してなる両対向壁(110、150)とを有するハウジング(100)と、
ハウジングの筒状周壁内に収容されてPFA製のフィルム状ダイヤフラム(200a)とフッ素樹脂製の弁体(200c)とを有するダイヤフラム部材(200)とを備えており、
当該ダイヤフラム部材において、
フィルム状ダイヤフラムは、その外周部(210)にて筒状周壁の軸方向中間部位内に支持されて、上記両対向壁の一方の対向壁(150)との間に調圧室(Ra)を形成するとともに他方の対向壁(110)との間に液体室(Rb)を形成するようにハウジングの内部を区画してなり、
弁体は、その基部にて、ダイヤフラムの下面側から当該ダイヤフラムの中央部にレーザー溶接により接合されて、ダイヤフラムの上記中央部から液体室内へ延出されており、
ハウジングは、液体室内にて弁体に対向して当該弁体と共に上記弁部を構成する環状弁座(110c)、液体を上記流入側から環状弁座を介し液体室内に流入させる流入路(130、110a)及び液体室内の液体を上記流出側へ流出させる流出路(110b、140)を上記他方の対向壁に設けてなり、
ダイヤフラム部材が、調圧室内に生ずる設定圧に基づきダイヤフラムを介し弁体を環状弁座に着座させたとき、上記弁部を閉じし、また、液体室内の液体の液体圧が上記設定圧を超えて増圧したとき、ダイヤフラムが調圧室側へ湾曲変位して弁体を環状弁座から分離して、上記弁部を開くようになっていることを特徴とする。
これによれば、ダイヤフラム弁においては、ダイヤフラム部材が、調圧室内に生ずる設定圧に基づき、ダイヤフラムを介し、弁体を環状弁座に着座させたとき、弁部を閉じ、また、ダイヤフラム部材が、液体室内の液体の液圧が異常に増圧したとき、ダイヤフラムを設定圧に抗して調圧室側へ湾曲変位させることで、弁体を環状弁座から分離することで、弁部を開く。
ここで、ダイヤフラム部材が、PFA製のダイヤフラムと、当該ダイヤフラムの中央部に同軸的にレーザー溶接により接合されて当該中央部から延出するフッ素樹脂製弁体との双方により構成されている。従って、ダイヤフラムの中央部と弁体との連結は、レーザー溶接によりなされるので、弁体とダイヤフラムの中央部とが良好に接合連結され得る。
このような構成においては、ダイヤフラムが薄くて取扱いにくくても、ダイヤフラムの中央部が上述のごとく弁体とレーザー溶接済みであるから、弁体が、ダイヤフラムの補強的役割を果たし、ダイヤフラムを筒状周壁の軸方向中間部位内に容易に支持し得る。
また、ダイヤフラムは、PFAでもってフィルム状のダイヤフラムとして形成される。従って、ダイヤフラムは、フィルム状であっても、屈曲性や長寿命性に優れたダイヤフラムであって発塵性を最少(最小限)に抑制し得るダイヤフラムとして形成され得る。
また、上述したフィルム状のダイヤフラムは非常に薄いものの、ダイヤフラムがその中央孔部にて弁体とレーザー溶接により接合されているため、当該ダイヤフラムがその中央部にて弁体との連結に要する連結部を有さなくても、弁体の基部をダイヤフラムの中央部に容易に連結することができる。
また、本考案は、請求項2の記載によれば、請求項1または2に記載のダイヤフラム弁において、
ダイヤフラム部材は、ダイヤフラムの上記下面或いは上記上面に対しダイヤフラムの外周部に沿うようにレーザー溶接により接合されるフッ素樹脂製補強用環状体(200b)を備えることを特徴とする。
これによれば、ダイヤフラムがフィルムのように薄いために取扱いにくくても、上述のようなダイヤフラムの外周部と補強用環状体とのレーザー溶接による接合構成でもって、補強用環状体が、ダイヤフラムに対し補強機能を良好に発揮し得る。従って、請求項1または2に記載の考案の作用効果とともに、ダイヤフラムが薄くても曲がったりすることなく容易に取り扱われ得るという作用効果が達成され得る。
また、本考案は、請求項3の記載によれば、請求項1または2に記載のダイヤフラム式リリーフ弁において、
ダイヤフラム部材は、そのダイヤフラムにて、PFAを押し出し成形或いは圧縮成形することにより、フィルム状に形成されていることを特徴とする。
このように、ダイヤフラムを、PFAを押し出し成形或いは圧縮成形することにより、フィルム状に形成することで、切削加工によりダイヤフラムを形成するのに比べて発塵はより一層少なく、特に数nmサイズのパーティクル等の発塵さえも最少(最小限)に抑制し得るような平滑度の高い面を有するダイヤフラムであって屈曲性や長寿命性に優れたダイヤフラムを形成することができる。
また、上述のように、ダイヤフラムを、PFAを押し出し成形或いは圧縮成形することにより、フィルム状に形成するので、ダイヤフラムは、その湾曲変位部を中心として結晶化を均一にすることができ、ダイヤフラムの寿命をより一層長くし得る。以上により、請求項1または2に記載の考案の作用効果がより一層向上され得る。
また、本考案は、請求項4の記載によれば、請求項3に記載のダイヤフラム式リリーフ弁において、
ダイヤフラム部材において、ダイヤフラムは、0.1(mm)以上で0.6(mm)以下の範囲以内の厚さを有することを特徴とする。
これにより、請求項3に記載の考案の作用効果がより一層確実に達成され得る。ここで、ダイヤフラムの厚さを0.1(mm)以上としたのは、0.1(mm)未満では、ダイヤフラムが薄過ぎて破れ易いためである。また、0.6(mm)以下としたのは、ダイヤフラムは、0.6(mm)よりも厚いと、ダイヤフラムの湾曲変位部が硬すぎて敏感には変位しにくくなるとともに、ダイヤフラムにクラック等の破壊が生じ易いためである。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す。
本考案が適用されるダイヤフラム式リリーフ弁の第1実施形態を示す縦断面図である。 上記第1実施形態におけるダイヤフラム部材の断面図である。 本考案が適用されるダイヤフラム式リリーフ弁の第2実施形態を示す縦断面図である。 上記第2実施形態におけるダイヤフラム部材を示す断面図である。
以下、本考案の各実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本考案を適用してなるダイヤフラム式リリーフ弁の第1実施形態を示す。当該リリーフ弁は、半導体素子を製造する半導体製造装置に適用されるものである。当該半導体製造装置は、液体供給源(図示しない)からポンプ(図示しない)を介し配管経路に供給される液体を利用して半導体ウェハーや当該半導体ウェハーを利用した半導体素子を製造する。ここで、上記ポンプは、上記液体供給源からの液体を上記配管経路内に吐出する。また、上記液体は、高純度薬液や超純水等の液体をいい、上記半導体製造装置としての性格上、清浄であることが要請される。
当該リリーフ弁は、例えば、上記ポンプの吐出側にて上記配管経路に接続される分岐管経路内に介装されており、当該リリーフ弁は、上記ポンプの吐出液体の圧力が異常に増圧したときに当該吐出液体を流出して、上記ポンプの吐出液体の増圧圧力を正常な圧力に低下させるようになっている。これにより、当該リリーフ弁は、その流入液体の液圧(即ち、上記ポンプの上記配管経路への吐出液体の液圧)を正常な圧力に維持する役割を果たす。また、当該リリーフ弁から流出される液体は、通常、外部に放出されることなく、上記液体供給源に還流されるようになっている。
当該リリーフ弁は、図1にて示すごとく、筒状ハウジング100と、当該筒状ハウジング100内に組み付けられるダイヤフラム部材200とを備えるように構成されている。
筒状ハウジング100は、下側ハウジング部材100aと、中側ハウジング部材100bと、上側ハウジング部材100cとによって構成されている。
下側ハウジング部材100aは、横断面矩形状の底板部材として形成されている。中側ハウジング部材100bは、図1にて示すごとく、下壁110、周壁120、流入筒130及び流出筒140でもって、構成されている。
下壁110は、横断面矩形状に形成されており、当該下壁110は、下側ハウジング部材100a上に重畳的に積層されている。当該下壁110は、流入側連通路110a及び流出側連通路110bを備えている。流入側連通路110aは、下壁110の左側部位内にて流入筒130を周壁120の内部に連通させるようにL字状に形成されている。一方、流出側連通路110bは、周壁120の内部を下壁110の上面中央開孔部を介し流出筒140内に連通させるように下壁110の右側部位内にてL字状に形成されている。
また、下壁110は、環状弁座110cを有しており、当該環状弁座110cは、上述した下壁110の上記上面中央開孔部でもって構成されている。これにより、環状弁座110cは、流出側連通路110bを通り流出筒140内に連通している。
流入筒130は、流入側連通路110aの外端開孔部から下壁110の外方へ延出されており、当該流入筒130は、上記分岐管経路の上流側に流入側連通路110aを連通させる役割を果たす。流出筒140は、流出側連通路110bの外端開孔部から外方へ延出されており、当該流出筒140は、流出側連通路110bを上記分岐管経路の下流側に連通させる役割を果たす。
周壁120は、横断面矩形状に形成されており、当該周壁120は、下壁110から図1にて図示上方へ同軸的に延出されている。当該周壁120は開口壁部120aを有しており、当該開口壁部120aは、内側環状壁部121及び外側環状壁部122でもって形成されている。内側環状壁部121は、開口壁部120aの内周側部位にて環状に形成されており、一方、外側環状壁部122は、開口壁部120aの外周側部位にて内側環状壁部121よりも上方へ環状に突出するように形成されている。
上側ハウジング部材100cは、上壁150及び周壁160により構成されている。上壁150は、横断面矩形板状に形成されており、当該上壁150には、給気孔部151及び排気孔部152が、図1にて示すごとく、形成されている。
本第1実施形態において、給気孔部151は、圧縮空気流供給源(図示しない)から一定の圧力にて供給される圧縮空気流を調圧室Ra(後述する)内に供給し、一方、排気孔部152は、調圧室Ra内に供給された圧縮空気流を外部に排気する役割を果たす。
周壁160は、上壁150の外周部から下方に向け同軸的に延出するように形成されており、当該周壁160は、中側ハウジング部材100bの開口壁部120aに対向する開口壁部160aを有するように形成されている。当該開口壁部160aは、中側ハウジング部材100bの開口壁部120の内側環状壁部121及び外側環状壁部122に対向する内側環状壁部161及び外側環状壁部162を有する。
内側環状壁部161は、開口壁部160aの内周側部位にて、外側環状壁部162よりも下方へ環状に突出するように形成されており、当該内側環状壁部161は、ダイヤフラム部材200の外周部を介し、中側ハウジング部材100bの内側環状壁部121に対向するようになっている。一方、外側環状壁部162は、開口壁部160aの外周側部位にて、中側ハウジング部材100bの外側環状壁部122に対向するように下方へ突出して形成されている。
しかして、上側ハウジング部材100cは、周壁160の開口壁部160aにて、ダイヤフラム部材200を介し、中側ハウジング部材100bの周壁120の開口壁部120aに係合するようにして、中側ハウジング部材100bに組み付けられている。
ここで、上側ハウジング部材100cは、周壁160の内側環状壁部161にて、中側ハウジング部材100bの内側環状壁部161にダイヤフラム部材200の外周部を介し対向するように、周壁160の外側環状壁部162にて、中側ハウジング部材100bの外側環状壁部122に係合することで、中側ハウジング部材100bに組み付けられている。
これにより、上側ハウジング部材100cは、中側ハウジング部材100bと共に、両周壁120、160の各内部にて、ダイヤフラム部材200を収容する収容室Rを構成する。
ダイヤフラム部材200は、図1及び図2のいずれかにて示すごとく、ダイヤフラム200a、補強用環状体200b及び弁体200cでもって構成されている。ダイヤフラム200aは、外周部210、中央部220及び湾曲変位部230でもって、一体的に形成されている。ここで、湾曲変位部230は、外周部210と中央部220との間に環状に同芯的に形成されている。
しかして、当該ダイヤフラム200aは、その外周部210にて、補強用環状体200bとともに中側ハウジング部材100bの周壁120の開口壁部120aのうち外側環状壁部122の内周側に嵌装されて、補強用環状体200bを介し、中側ハウジング部材100bの周壁120の開口壁部120aのうち内側環状壁部121と、上側ハウジング部材100cの周壁160の開口壁部160aのうち内側環状壁部161との間に挟持されている。
これにより、当該ダイヤフラム200aは、その湾曲変位部230及び中央部220にて、収容室Rの内部に位置し、当該収容室Rの内部を、調圧室Ra及び液体室Rbに区画形成する。これに伴い、調圧室Raは、その内部にて、給気孔部151を通し上記圧縮空気流供給源から一定の圧力にて供給される圧縮空気流に応じて、設定圧に維持されるようになっている。このことは、当該設定圧が、ダイヤフラム200aの上面240に作用することを意味する。ここで、上述の設定圧は、ダイヤフラム200aを介し弁体200cを環状弁座110cに着座させることで、リリーフ弁の弁部(後述する)を閉じる値(上記圧縮空気流の一定の圧力)に設定されている。
また、液体室Rbには、上記半導体製造装置の配管経路の上流側を介し上記分岐管経路の上流側から流入筒130及び中側ハウジング部材100bの下壁110の流入側連通路110aを通り流動する液体が流入する。これにより、当該液体が液体室Rb内にてダイヤフラム200aの下面250に作用する液圧を発生する。
ダイヤフラム200aは、上述した外周部210、中央部220及び湾曲変位部230を一体的に有するように、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)でもって押し出し成形方法による成形により、円板状かつフィルム状のダイヤフラムとして形成されている。
本第1実施形態において、ダイヤフラム200aの形成材料としてPFAを採用する根拠について説明する。
ダイヤフラム200aは、リリーフ弁としての構成上、上記分岐管経路を流動する液体のうちの強酸・強アルカリ等の腐食性の高い薬液等の高純度薬液と接触するから、当該ダイヤフラム200aは、耐酸性や耐アルカリ性等の耐薬品性に優れることが望ましい。
また、リリーフ弁のダイヤフラム200aやその他の構成部材からの金属成分や有機物成分の溶出は許されないことから、少なくともダイヤフラムの形成材料としては、低溶出性を有するフッ素樹脂を採用することが望ましい。
また、ダイヤフラム200aは、リリーフ弁の開閉毎に湾曲変位を繰り返すことから、少なくとも屈曲性や長寿命性に優れることが望ましい。
そこで、本第1実施形態では、PFAが、耐薬品性、低溶出性、耐熱性や耐食性に優れ、かつ、屈曲性や長寿命性を確保し得ることから、ダイヤフラム200aの形成材料として採用されている。なお、本第1実施形態においては、筒状ハウジング100の形成材料としても、PFAが採用されている。
また、当該ダイヤフラム200aは、フィルム状のダイヤフラムとして、所定の厚さ範囲以内の厚さ、例えば、0.5(mm)を有するようにPFAでもって形成されている。本第1実施形態において、上記所定の厚さ範囲は、0.1(mm)以上で0.6(mm)以下の厚さ範囲をいう。ここで、0.1(mm)以上としたのは、0.1(mm)未満では、ダイヤフラム200aが薄過ぎて破れ易いためである。また、0.5(mm)以下としたのは、ダイヤフラム200aが0.6(mm)よりも厚いと、当該ダイヤフラム200aの湾曲変位部が硬すぎて敏感には変位しにくくなるとともに、当該ダイヤフラム200aにクラック等の破壊が生じ易いためである。
また、上述のようにダイヤフラム200aの形成にあたり、PFAを用いた押し出し成形方法を採用したのは、以下の根拠に基づく。
例えば、PFAからなる材料を切削加工することでダイヤフラムを形成すると、当該ダイヤフラムの面には切削痕が形成される。従って、このような切削加工によるダイヤフラムがリリーフ弁の液体室Raにおいて流動する液体と接触する場合、ダイヤフラムの切削痕に起因して、パーティクル、例えば、数nmサイズの微小なパーティクル等が微少ではあるがダイヤフラムから剥がれて発塵し液体内に混入すると、当該液体は清浄には維持され得ない。引いては、当該液体が、上述のごとく、上記液体供給源に還流されると、上記ポンプから上記配管経路内に吐出される液体が、清浄には維持され得ない。
これでは、半導体製造装置による製造品、例えば、配線ピッチが10(nm)以下であるようなシリコンウエハの品質不良を招く。このため、リリーフ弁内の液体に対するパーティクルの混入、例えば、数nmサイズのパーティクルの液体に対する混入さえも確実に防止しなければならない。
また、ダイヤフラムをPFAの射出成形でもってフィルム状に形成することは困難であるのは勿論のこと、フィルム状に形成できたとしても、屈曲性に優れた長寿命のダイヤフラムを形成することは困難である。
そこで、本第1実施形態においては、ダイヤフラム200aをPFAの押し出し成形方法による成形でもってフィルム状に形成することとした。これにより、押し出し成形機により押し出し成形されたフィルム状のダイヤフラムは、その各面にて、非常に良好な平滑面、所謂、つるつるの滑らかな面を有するように形成された数nmサイズのパーティクルの発塵をも最少に抑制し得るダイヤフラムであって、耐薬品性、低溶出性や屈曲性に優れた長寿命を有するダイヤフラムとして形成され得る。
補強用環状体200bは、フィルム状のダイヤフラム200aを補強するためのもので、当該補強用環状体200bは、ダイヤフラム200aの外周部210に沿い当該ダイヤフラム200aの下面250側からレーザー溶接により接合されている。
これにより、補強用環状体200bは、ダイヤフラム200aの外周部210と一体的に形成されて、当該外周部210の下側に位置して、当該外周部210と共に、中側ハウジング部材100bの周壁120の外側環状壁部122の内周側に嵌装される。これに伴い、補強用環状体200bは、ダイヤフラム200aの外周部210と共に、周壁120の内側環状壁部121と、上側ハウジング部材100cの周壁160の内側環状壁部161との間に挟持されている。
この場合、ダイヤフラム200aが薄いために取扱いにくくても、上述のようなダイヤフラム200aの外周部210と補強用環状体200bとのレーザー溶着による接合構成でもって、補強用環状体200bが、ダイヤフラム200aに対しその外周部210側から補強機能を良好に発揮して、ダイヤフラム200aを中側ハウジング部材100bの周壁120の外側環状壁部122の内側に容易に嵌装し得る。これに伴い、ダイヤフラム200aは、内側環状壁部121上に補強用環状体200bと共に良好に着座して、上述のように挟持され得る。
本第1実施形態では、当該補強用環状体200bは、PFAを用いて円柱状に射出成形した後環状に切削することで、形成されている。ここで、補強用環状体200bは、ダイヤフラム200aの外径に等しい外径を有しており、当該補強用環状体200bの軸方向幅及び厚さは、フィルム状のダイヤフラム200aを補強して取り扱い易くするに適した各値に設定されている。
弁体200cは、図1及び図2のいずれかにて示すごとく、環状弁座110cと共に、リリーフ弁の弁部を構成するもので、当該弁体200cは、円板状基部260及び円錐状頭部270を一体的に有するように、PFAを用いて射出成形により形成されている。
当該弁体200cにおいて、円板状基部260が、ダイヤフラム200aの下面250側にて当該ダイヤフラム200aの中央部220にレーザー溶接により接合されている。円錐状頭部270は、円板状基部260の中央部から環状弁座110cに同軸的に対向するように当該環状弁座110cに向け延出して形成されている。これに伴い、円錐状頭部270は、その着座部271にて、環状弁座110cに同軸的に着座可能に対向する。
以上のように構成してなるダイヤフラム部材200は、ダイヤフラム200a、補強用環状体200b及び弁体200cでもって、一体的に形成されている。しかして、ダイヤフラム200aが、後述のように調圧室Ra内に設定圧が発生すると、当該ダイヤフラム200aは、調圧室Ra内の設定圧を受けて液体室Rb側へ湾曲変位して、弁体200cを、着座部271にて、環状弁座110cに着座させて上記弁部を閉じる。このことは、リリーフ弁が閉弁することを意味する。
一方、後述のように液体室Rb内の液圧が異常に増圧して調圧室Ra内の設定圧を超えると、ダイヤフラム200aが、液体室Rb内の液圧を受け、調圧室Ra内の設定圧に抗して調圧室Ra側へ湾曲変位するとともに、当該湾曲変位に伴い、弁体200cが、その頭部270の着座部271にて、環状弁座110cから分離することで、上記弁部を開く。このことは、リリーフ弁が開弁することを意味する。
以上のように構成した本第1実施形態において、半導体素子を上記半導体製造装置により製造するにあたり、当該リリーフ弁が閉弁状態にあるものとする。
このような状態においては、圧縮空気流が一定の圧力にて上記圧縮空気流供給源から調圧室Ra内に上側ハウジング部材100cの給気筒151を通し供給されることで、調圧室Ra内には設定圧が発生しているものとする。これに伴い、ダイヤフラム200aは、調圧室Ra内の設定圧を受けて液体室Rb側へ湾曲変位し、弁体200cが、頭部270の着座部271にて、環状弁座110cに着座している。なお、現段階では、液体室Rb内には、上記設定圧を超えるような液圧は発生していないものとする。
このような状態において、液体が上記液体供給源から上記配管経路に供給されると、当該液体は、上記ポンプにより上記配経路のうちの上記ポンプの下流側に吐出される。このとき、このように吐出される液体は、リリーフ弁の流入筒130、流入側連通路110aを通り液体室Rb内にも流入しようとする。
このような液体の流動過程においては、上述のように液体室Ra内に流入する液体の液圧が変動しても正常の液圧以下であれば、当該液圧は、調圧室Ra内の設定圧よりも低い。従って、リリーフ弁は、上述のように閉弁状態を維持したままである。このため、上述のように流入しようとする液体は、当該リリーフ弁から流出しないように遮断されている。
このような状態において、上記ポンプの吐出液体の液圧が異常に増圧する事態が発生すると、このように異常に増圧した上記吐出液体が、リリーフ弁の流入筒130、流入側連通路110aを通り液体室Rb内に流入する。
これに伴い、増圧した液体の液圧が、上記設定圧を超える液圧としてダイヤフラム200aにその下面250側から作用すると、ダイヤフラム200aは、上記設定圧に抗して調圧室Ra側へ湾曲変位するとともに、弁体200cが、円錐状頭部270の着座部271にて、環状弁座110cから分離して、上記弁部を開く。このことは、リリーフ弁が開弁することを意味する。
このようにリリーフ弁が開弁すると、上述のようにポンプから吐出される増圧した液体が、リリーフ弁の流入筒130、流入側連通路110a、液体室Rb、環状弁座110c、流出側連通路110bを通り流出筒140から流出する。これに伴い、上記ポンプの吐出液体の液圧が低下して正常な圧力に戻る。なお、上述のようにリリーフ弁の流出筒140から流出した液体は、上記液体供給源内に還流される。
ここで、ダイヤフラム200aは、上述のごとく、PFAの押し出し成形でもって形成されたフィルム状のダイヤフラムである。このため、当該ダイヤフラム200aは、その両面にて、良好な平滑面となっている。
従って、リリーフ弁が作動状態にあっても、切削痕に起因するようなパーティクルが、ダイヤフラム200aの液体との接触により当該ダイヤフラム200aから剥離されて液体内に混入するという事態を生じないのは勿論のこと、数nmサイズの微小なパーティクルの液体内への混入さえも最少(最小限)に抑制し得る。また、このようなことは、リリーフ弁の作動状態において、弁体200cが環状弁座110cに着座したり当該環状弁座110cから離れたりしても、同様に成立する。
以上のようなことから、リリーフ弁において、その液体室Rb内にて流入する液体は、上述のように数nmサイズの微小なパーティクルの混入さえも最少に抑制することで、実質的に清浄に維持されて、環状弁座110c、流出側連通路110b及び流出筒140を通り上記液体供給源内に還流する。
従って、半導体素子の製造にあたり、上述のように還流した液体が、上記ポンプ及び上記配管経路のうちの上記ポンプの下流側を通り、例えば10(nm)以下の配線ピッチを有する半導体ウェハーの表面に沿い流動しても、数nmサイズのパーティクルが当該半導体ウェハーの表面に付着して配線間の短絡その他の異常を招くことはない。その結果、製造された半導体素子の品質が良好に維持され得る。
また、フィルム状のダイヤフラム200aは、上述のごとく、PFAの押し出し成形により形成されているから、数nmサイズのパーティクルの発塵をも最少に抑制し得るとともに屈曲性に優れ長寿命を維持し得るダイヤフラムとして形成され得る。従って、このようなダイヤフラム200aを有するリリーフ弁が半導体製造装置に適用されても、ダイヤフラム200aが長期に亘り屈曲作動を良好に維持することから、当該リリーフ弁は、半導体製造装置に適用されるダイヤフラム弁として、長期に亘り良好な機能を維持し得る。
(第2実施形態)
図3は、本考案の第2実施形態を示している。当該第2実施形態では、ダイヤフラム式リリーフ弁が、図3及び図4のいずれかにて示すごとく、補強用環状体200bをダイヤフラム200aの外周部210にその上面側からレーザー溶接により接合してなるダイヤフラム部材を、上記第1実施形態にて述べたダイヤフラム部材200に代えて採用してなるものである。なお、本第2実施形態にいうダイヤフラム部材も、上記第1実施形態と同様に、符号200により示す。
本第2実施形態にいうリリーフ弁において、ダイヤフラム部材200は、上記第1実施形態と同様に、ダイヤフラム200a、補強用環状体200b及び弁体200cでもって構成されている。本第2実施形態においても、弁体200cは、その円板状基部260にて、上記第1実施形態と同様に、ダイヤフラム200aの下面250側から中央部220に対しレーザー溶接により接合されている(図4参照)。また、補強用環状体200bは、上記第1実施形態とは異なり、ダイヤフラム200aの外周部210にて、上面240側からレーザー溶接により接合されている(図4参照)。その他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
以上のように構成した本第2実施形態においては、上述のように構成してなるダイヤフラム部材200では、ダイヤフラム200aが、補強用環状体200bを上側に位置させる状態にて、外周部210にて、補強用環状体200bとともに中側ハウジング部材100bの周壁120の開口壁部120aのうち外側環状壁部122の内周側に嵌装されて、中側ハウジング部材100bの周壁120の開口壁部120aのうち内側環状壁部121と、上側ハウジング部材100cの周壁160の開口壁部160aのうち内側環状壁部161との間に挟持されている。
この場合、上述のように、補強用環状体200bがダイヤフラム200aにその上面240側からレーザー溶接により接合されていても、このような接合構成でもって、ダイヤフラム200aが薄いために取扱いにくくても、補強用環状体200bが、ダイヤフラム200aに対し補強機能を良好に発揮して、ダイヤフラム200aを中側ハウジング部材100bの周壁120の外側環状壁部122の内周側に容易に嵌装し得る。これに伴い、ダイヤフラム200aは、内側環状壁部121上に補強用環状体200bと共に良好に着座して、上述のように挟持され得る。その他の当該リリーフ弁の作動及び作用効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、本考案の実施にあたり、上記各実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)本考案の実施にあたり、上記実施形態にて述べたダイヤフラム200aは、PFAの押し出し成形によりフィルム状に成形することで形成されるダイヤフラムに限ることなく、PFAの圧縮成形方法によりフィルム状に圧縮成形することで形成されるダイヤフラムであってもよい。
当該圧縮成形方法は、PFAを型内に充填してフィルム状に圧縮する方法をいい、ダイヤフラム200aを、押し出し成形方法により成形する場合と同様に、耐薬品性、低溶出性、屈曲性や長寿命性に優れた平滑度の高いフィルム状のダイヤフラムであって数nmサイズのパーティクルの発塵性をも最小限に抑制し得るダイヤフラムとして形成され得る。これによっても、上記実施形態と同様の作用効果が達成され得る。
(2)また、本考案の実施にあたり、弁体200cは、上記実施形態にて述べた形状に限ることなく、弁体としての機能を有する形状を有すれば、どのような形状であってもよい。
(3)また、本考案の実施にあたり、ダイヤフラム部材200は、ダイヤフラム200a、補強用環状体200b及び弁体200cのうち、弁体200cを含まない構成として把握してもよい。
(4)また、本考案の実施にあたり、補強用環状体200bは、必要に応じて廃止してもよい。この場合には、弁体200cがダイヤフラム200aに対する補強部材として役割を果たすことで、ダイヤフラム200aは、その外周部210にて、中側ハウジング部材100bの周壁120の外側環状壁部122の内周側において、中側ハウジング部材100bの周壁120の内側環状壁部121と、上側ハウジング部材100cの周壁160の内側環状壁部161との間に容易に挟持され得る。
(5)本考案の実施にあたり、ハウジング100において中側ハウジング部材100bは、下壁110と周壁120とを別体で構成するようにしてもよい。
(6)本発明の実施にあたり、弁体200cの形成材料は、PFAに限ることなく、フッ素樹脂であればよい。
100…ハウジング、100a…下側ハウジング部材、
100b…中側ハウジング部材、100c…上側ハウジング部材、110…下壁、
110a…流入側連通路、110b…流出側連通路、110c…環状弁座、
120、160…周壁、130…流入筒、140…流出筒、150…上壁、
200…ダイヤフラム部材、200a…ダイヤフラム、200b…補強用環状体、
200c…弁体、260…円板状基部、270…円錐状頭部、Ra…調圧室、
Rb…液体室。

Claims (4)

  1. 弁部にて開いたとき高純度薬液や超純水等の液体を流入側から流出側へ流動させ、また、前記弁部にて閉じたときに前記液体の前記流動を遮断するダイヤフラム式リリーフ弁において、
    筒状周壁と当該筒状周壁をその軸方向両端開口部から閉塞するように互いに対向してなる両対向壁とを有するハウジングと、
    前記ハウジングの前記筒状周壁内に収容されてPFA製のフィルム状ダイヤフラムとフッ素樹脂製の弁体とを有するダイヤフラム部材とを備えており、
    当該ダイヤフラム部材において、
    前記フィルム状ダイヤフラムは、その外周部にて前記筒状周壁の軸方向中間部位内に支持されて、前記両対向壁の一方の対向壁との間に調圧室を形成するとともに他方の対向壁との間に液体室(Rb)を形成するように前記ハウジングの内部を区画してなり、
    前記弁体は、その基部にて、前記ダイヤフラムの下面側から当該ダイヤフラムの中央部にレーザー溶接により接合されて、前記ダイヤフラムの前記中央部から前記液体室内へ延出されており、
    前記ハウジングは、前記液体室内にて前記弁体に対向して当該弁体と共に前記弁部を構成する環状弁座、前記液体を前記流入側から前記環状弁座を介し前記液体室内に流入させる流入路及び前記液体室内の前記液体を前記流出側へ流出させる流出路を前記他方の対向壁に設けてなり、
    前記ダイヤフラム部材が、前記調圧室内に生ずる設定圧に基づき前記ダイヤフラムを介し前記弁体を前記環状弁座に着座させたとき、前記弁部を閉じし、また、前記液体室内の前記液体の液体圧が前記設定圧を超えて増圧したとき、前記ダイヤフラムが前記調圧室側へ湾曲変位して前記弁体を前記環状弁座から分離して、前記弁部を開くようになっていることを特徴とするダイヤフラム式リリーフ弁。
  2. 前記ダイヤフラム部材は、前記ダイヤフラムの前記下面或いは前記上面に対し前記ダイヤフラムの外周部に沿うようにレーザー溶接により接合されるフッ素樹脂製補強用環状体を備えることを特徴とする請求項1に記載のダイヤフラム式リリーフ弁。
  3. 前記ダイヤフラム部材は、そのダイヤフラムにて、PFAを押し出し成形或いは圧縮成形することにより、フィルム状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のダイヤフラム式リリーフ弁。
  4. 前記ダイヤフラム部材において、前記ダイヤフラムは、0.1(mm)以上で0.6(mm)以下の範囲以内の厚さを有することを特徴とする請求項3に記載のダイヤフラム式リリーフ弁。
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