JP3219314U - ランフラットタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】タイヤの耐久性、使用寿命を向上させるランフラットタイヤを提供する。
【解決手段】最も外側のゴム層1、少なくとも一層の緩衝層2、両端がそれぞれ両側のビードワイヤ3を巡る少なくとも一層のカーテン層4、最も内側の強化層5を有し、強化層5はカーテン層4の底層に密着し、アーチ型を呈して片側のタイヤサイドウォールから反対側のタイヤサイドウォールまで延伸し、強化層5の中心厚みH1は比較的薄く、中心からタイヤサイドウォールへ向かう厚みH2は徐々に拡大し、両側端点Eは0mmとなり、タイヤライナーに完全に覆われず、強化層5構造最適化を通してタイヤ主要接地区域の弾性を保証し、快適性能に対する強化層5のマイナスの影響を低下させ、タイヤの空気が抜けた低圧時でも良好なサポート性能を保証でき、強化層5とカーテン層ライナーに分離、脱層が生じる確率を低下させ、タイヤの耐久性、使用寿命を向上させる。
【選択図】図1

Description

本考案は空気注入式タイヤに関し、特にランフラットタイヤに関する。
ランフラットタイヤとは、空気圧がゼロになっても車両を支持し、一定距離を正常に走行できるタイヤであり、運転の安全性を大幅に向上させられ、タイヤの空気が抜けたことによる、走行や押して移動する際の困難を解決できる。
現在大多数のランフラットタイヤは、タイヤの両サイドウォール内に強化層を加える。
この強化層は通常は硬度が高い(通常は硬度70shoreA以上)ゴム材質で、タイヤの空気圧が失われた時、タイヤサイドウォールが折り畳まれるのを防止し、負荷を支える。
しかし、使用過程では、脱層や亀裂が生じやすく、タイヤの耐久性と使用寿命に影響を及ぼし、同時に弾性不足等により快適性が劣るという問題を招く。
本考案者は上述のランフラットタイヤの設計上の改善点が多くの欠点と不便を招いていることに鑑み、本考案を開発した。
前記先行技術には、使用過程で脱層や亀裂が生じやすく、タイヤの耐久性と使用寿命に影響を及ぼし、同時に弾性不足等による快適性が劣るという欠点がある。
本考案は耐久性が高く、使用寿命が長く、しかも快適性に優れたランフラットタイヤに関する。
本考案によるランフラットタイヤは、最も外側のゴム層、少なくとも一層の緩衝層、両端がそれぞれ両側のビードワイヤを巡る少なくとも一層のカーテン層及び最も内側の強化層を有する。
該強化層は、カーテン層の底層に密着し、アーチ型を呈して、片側のタイヤサイドウォールから反対側のタイヤサイドウォールまで延伸する。
該強化層は、中心からタイヤサイドウォールへ向かい厚みが徐々に拡大するよう設置され、両側端点は0mmとなり、しかもタイヤライナーに完全に覆われない。
該強化層は、上層ゴム及び下層ゴムを有する上下二層構造を呈し、しかも上層ゴムの厚みは、下層ゴムの厚みより厚い。
該強化層の上層ゴムは硬度60〜80shoreAで、しかも短繊維のゴム材料を追加し、下層ゴムは硬度40〜60shoreAのゴム材料である。
該強化層は、中心ゴム及び相互に対称な側辺ゴムを有する三枚式構造を呈し、しかも該中心ゴムの軸方向幅はタイヤ面総幅の40%〜80%である。
該両側の対称な側辺ゴムは硬度60〜80shoreAで、しかも短繊維のゴム材料を追加し、中心ゴムは硬度40〜60shoreAのゴム材料である。
該短繊維は、表面浸ゴム処理の長さが1〜5mmで、長さと直径の比が20〜30の短繊維である。
該強化層の中心の厚みは1〜3mmである。
該強化層中心からタイヤサイドウォールへ向かう厚みは最大でも5mmを超過しない。
該強化層の両側端点とカーテン層ライナーは滑らかに接合される。
該強化層の両側端点から、タイヤ内径の径方向までの高さはそれぞれ5〜20mmである。
上述の構造を採用することで、本考案の強化層5の中心の厚みは薄くなり、主要接地区域の弾性を確保し、快適性能に対する強化層のマイナスの影響を低下させる。
強化層中心からタイヤサイドウォールまでの厚みは徐々に拡大するため、タイヤの空気が抜けた低圧時でも良好なサポート性能を保証でき、しかも強化層の両側端点は0mmとなり、タイヤライナーに完全に覆われないため、強化層とカーテン層ライナーに分離、脱層が生じる確率を低下させ、こうしてタイヤの耐久性及び使用寿命を向上させ、またビードの附近の剛性が徐々に低下し、タイヤ本体が硬くなり過ぎることを回避し、タイヤの弾性と快適性を確保することができる。
本考案による第一実施形態のタイヤ断面模式図である。 本考案による第二実施形態のタイヤ断面模式図である。 本考案による第三実施形態のタイヤ断面模式図である。
(一実施形態)
実施形態一:
図1に示す通り、ランフラットタイヤは、最も外側のゴム層1、少なくとも一層の緩衝層2、両端がそれぞれ両側のビードワイヤ3を巡る少なくとも一層のカーテン層4、及び最も内側の強化層5を有する。
強化層5はゴム材質で、強化層5は、カーテン層4の底層に密着し、アーチ型を呈して、片側のタイヤサイドウォールから反対側のタイヤサイドウォールまで延伸する。
強化層5の中心厚みH1は比較的薄く、中心からタイヤサイドウォールへ向かう厚みH2は徐々に拡大し、両側端点Eは0mmとなり、しかもタイヤライナーに完全に覆われない。
強化層5の中心の厚みH1は1〜3mmで、中心からタイヤサイドウォールへ向かう厚みH2は最大でも5mmを超過せず、強化層5の両側端点Eとカーテン層4ライナーは滑らかに接合される。
強化層5の両端点Eの径方向位置は、タイヤ防水線Gの径方向位置より低く、好ましくは、強化層5の両側端点Eから、タイヤ内径Dの径方向までの高さH3はそれぞれ5〜20mmである。
実施形態二:
図2に示す通り、本考案の性能をさらに高めるため、強化層5を、上層ゴム5a及び下層ゴム5bを有する上下二層構造に設置する。
しかも、上層ゴム5aの厚みH4は、下層ゴム5bの厚みH5より厚く、強化層5の脱層、亀裂、及び快適性が劣るという問題を改善するため、上層ゴム5aと下層ゴム5bのゴム材料設計を最適化する。
上層ゴム5aは硬度60〜80shoreAのゴム材料Aで、ゴム材料Aは、表面浸ゴム処理の長さが1〜5mmで、長さと直径の比が20〜30の短繊維を増加し、短繊維増加を通してゴムモジュラス(M300)を向上させ、こうしてタイヤのサポート性能を大幅に向上させる。
下層ゴム5bが採用するのは、硬度が40〜60shoreAのゴム材料Bで、ゴム材料B中の天然ゴムNR使用量は60〜100PHRで、これによりゴム材料Bの弾性は非常に優れ、より大きな外力による変形を受け止められ、外力が失われた後は迅速に元の状態を回復し、抗亀裂性能が高い。
そのため、強化層5は、上層ゴム5aと下層ゴム5bの上下層対応設計を通して、タイヤの異なる位置の性能要求を満たし、ゴム材料Aとゴム材料Bの2種の異なる特性を十分に発揮でき、タイヤの空気が抜け低圧となった際のサポート性能を満たすとの前提下で、強化層5が力を受けて変形後に生じる脱層、亀裂の問題を改善でき、耐久性と使用寿命を確保し、タイヤの快適性を向上させることができる。
実施形態三:
図3に示す通り、本考案の性能をさらに高めるため、強化層5を、中心ゴム5c及び相互に対称な側辺ゴム5dを有する三枚式構造に設置する。
しかも、中心ゴム5cの軸方向幅W1はタイヤ面総幅Wの40%〜80%であり、強化層5の脱層、亀裂、及び快適性が劣るという問題を改善するため、中心ゴム5cと両側の対称な側辺ゴム5dのゴム材料設計を最適化する。
両側の対称な側辺ゴム5dが採用するのは、硬度が60〜80shoreAのゴム材料Aで、ゴム材料Aは、表面浸ゴム処理の長さが1〜5mmで、長さと直径の比が20〜30の短繊維を増加させ、短繊維増加を通してゴムモジュラス(M300)を向上させ、こうしてサポート性能を大幅に向上させる。
中心ゴム5cが採用するのは、硬度が40〜60shoreAのゴム材料Bで、ゴム材料B中の天然ゴムNR使用量は60〜100PHRで、これによりゴム材料Bの弾性は非常に優れ、より大きな外力による変形を受け止められ、外力が失われた後は迅速に元の状態を回復し、抗亀裂性能が高い。
そのため、強化層5は、中心ゴム5cと両側の対称な側辺ゴム5dの三枚式対応設計を通して、タイヤの異なる位置の性能要求を満たし、ゴム材料Aとゴム材料Bの2種の異なる特性を十分に発揮でき、タイヤの空気が抜け低圧となった際のサポート性能を満たすとの前提下で、強化層5が力を受けて変形後に生じる脱層、亀裂の問題を改善でき、耐久性と使用寿命を確保し、タイヤの快適性を向上させることができる。
上記を総合すると、本考案のランフラットタイヤは最適化された強化層5の構造とゴム材料設計を通してタイヤの性能を向上させ、強化層5は、2種のゴム材料が対応する最適化設計を採用し、タイヤの異なる位置の性能要求を満たし、ゴム材料Aとゴム材料Bの異なる特性を十分に発揮でき、しかも強化層5の構造パラメーターに対して設計を施すことで、本考案がタイヤの空気が抜け低圧となった際のサポート性能を満たすとの前提下で、力を受け変形後に、強化層14に出現する脱層、亀裂の問題を改善でき、タイヤの耐久性と使用寿命を確保し、快適性を向上させ、各種車両に使用可能なランフラットタイヤを提供することができる。
前述した本考案の実施形態は本考案を限定するものではなく、よって、本考案により保護される範囲は後述される実用新案登録請求の範囲を基準とする。
1 ゴム層、 2 緩衝層、
3 ビードワイヤ、
4 カーテン層、
5 強化層、
5a 上層ゴム、
5b 下層ゴム、
5c 中心ゴム、
5d 側辺ゴム、
H1 強化層5の中心の厚み、
H2 強化層中心からタイヤサイドウォールへ向かう厚み、
H3 タイヤ内径の径方向高さ、
H4 上層ゴム厚み、
H5 下層ゴム厚み、
E 強化層の両側端点、
G 防水線、
D タイヤ内径、
W1 中心ゴムの軸方向幅、
W タイヤ面総幅

Claims (10)

  1. ランフラットタイヤであって、最も外側のゴム層、少なくとも一層の緩衝層、両端がそれぞれ両側のビードワイヤを巡る少なくとも一層のカーテン層及び最も内側の強化層を有し、
    前記強化層は、カーテン層の底層に密着し、アーチ型を呈して、片側のタイヤサイドウォールから反対側のタイヤサイドウォールまで延伸し、前記強化層は、中心からタイヤサイドウォールへ向かい厚みが徐々に拡大するよう設置され、両側端点は0mmとなり、しかもタイヤライナーに完全に覆われない
    ことを特徴とする
    ランフラットタイヤ。
  2. 前記強化層は、上層ゴム及び下層ゴムを有する上下二層構造を呈し、しかも上層ゴムの厚みは、下層ゴムの厚みより厚い
    ことを特徴とする
    請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  3. 前記強化層の上層ゴムは硬度60〜80shoreAで、しかも短繊維のゴム材料を追加し、下層ゴムは硬度40〜60shoreAのゴム材料である
    ことを特徴とする
    請求項2に記載のランフラットタイヤ。
  4. 前記強化層は、中心ゴム及び相互に対称な側辺ゴムを有する三枚式構造を呈し、しかも前記中心ゴムの軸方向幅はタイヤ面総幅の40%〜80%である
    ことを特徴とする
    請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  5. 両側の前記対称な側辺ゴムは硬度60〜80shoreAで、しかも短繊維のゴム材料を追加し、中心ゴムは硬度40〜60shoreAのゴム材料である
    ことを特徴とする
    請求項4に記載のランフラットタイヤ。
  6. 前記短繊維は、表面浸ゴム処理の長さが1〜5mmで、長さと直径の比が20〜30の短繊維である
    ことを特徴とする
    請求項3或いは5に記載のランフラットタイヤ。
  7. 前記強化層5の中心の厚みは1〜3mmである
    ことを特徴とする
    請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  8. 前記強化層中心からタイヤサイドウォールへ向かう厚みは最大でも5mmを超過しない
    ことを特徴とする
    請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  9. 前記強化層の両側端点とカーテン層ライナーは滑らかに接合される
    ことを特徴とする
    請求項1に記載のランフラットタイヤ。
  10. 前記強化層の両側端点から、タイヤ内径の径方向までの高さはそれぞれ5〜20mmである
    ことを特徴とする
    請求項1に記載のランフラットタイヤ。
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