JP3218476B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JP3218476B2
JP3218476B2 JP07560592A JP7560592A JP3218476B2 JP 3218476 B2 JP3218476 B2 JP 3218476B2 JP 07560592 A JP07560592 A JP 07560592A JP 7560592 A JP7560592 A JP 7560592A JP 3218476 B2 JP3218476 B2 JP 3218476B2
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lens barrel
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cam groove
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/02Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses
    • G02B7/04Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification
    • G02B7/10Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影レンズ系をフォー
カシング動作あるいはズーミング動作させるための螺旋
状カム溝を有する円筒カムを備えてなるレンズ鏡筒に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種のレンズ鏡筒は、その鏡筒内に少
なくとも二つ以上の撮影レンズ系を備え、これらのレン
ズ系間での間隔を変化させることによって、フォーカシ
ング(焦点合わせ)や、ズーミングを行なうことが、従
来から一般に行われている。
【0003】このようなレンズ鏡筒において、フォーカ
シングやズーミングを行なうためには、たとえば撮影レ
ンズを保持するレンズ枠を、ガイド筒内に保持させ、そ
の一部に設けた直進溝にカムピンを係入させ、このレン
ズ枠を光軸方向に移動可能に支持するとともに、ガイド
筒に対し回転可能に保持された円筒カムに円周方向に向
いしかも光軸に対して傾斜する螺旋状カム溝を形成し、
この螺旋状カム溝に前記カムピンを係入させ、円筒カム
の回転に伴い、カムピンを介してレンズ枠に光軸方向へ
の進退動作力を伝達するように構成したものが知られて
いる。
【0004】ところで、上述した円筒カムにおける螺旋
状カム溝は、円筒カムの回転に伴って撮影レンズ系に光
軸方向でのリフト量を与えるうえで重要となるところで
ある。そして、このような螺旋状カム溝を、樹脂成形品
として形成される円筒カムに対して成形するにあたって
従来、以下のような方法が採られていた。
【0005】すなわち、円筒カム1において、図8に示
されるように、カム2を片面のみで形成したり、図9の
(A),(B),(C),(D),(E)から明らかな
ように、螺旋状カム溝2の両側面のうち、片側を円筒軸
に垂直な面で形成するとともに他側を開口側に開くよう
に傾斜させて形成したものが知られている。さらに、図
10において(A),(B)から明らかなように、円筒
カム1の内側面に形成したV字状溝によって螺旋状カム
溝2を形成し、かつこれに係入するカムピン4を、レン
ズ枠3側にばね5によって放射方向に付勢した状態で設
けてなる構成としたものも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来構造によるカムまたは螺旋状カム溝2を、
樹脂成形される円筒カム1に形成するにあたっては、カ
ムまたは螺旋状カム溝2の成形加工上から問題を生じて
いる。
【0007】たとえば図8に示した従来構造では、円筒
カム内に貫通する溝を確保できないため、被可動物(レ
ンズ系)を円筒カム内に入れる構造になじまない。さら
に、円筒カム1の回転量を確保するために、カム2の周
方向での範囲を180°以上にわたって設けることが必
要とされる場合、二本以上のカム2を同時に形成するこ
とができないもので、撮影レンズ系の動きを円滑に行わ
せるにあたって問題を生じる。
【0008】また、図9に示した従来構造では、成形上
での問題から、90°以上の回転範囲にわたってのカム
溝2の成形が行なえない。
【0009】さらに、図10に示した従来構造では、V
字状のカム溝2に係合するカムピン4の先端部分が円錐
形状となっており、正確なカムのリフト量を得るために
は、前記V字状のカム溝2と円錐形状のカムピン4との
間に隙間を生じさせないようなカム面への押し付け付勢
力が必要となり、ばね5の組込み等を始め、構造が複雑
でコスト高を招くという問題があり、これらの問題点を
一掃し得る何らかの対策を講じることが望まれている。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、樹脂製の円筒カムに複数の螺旋状カム溝を
形成するにあたって、それぞれのカム溝の円周方向での
範囲を90°以上にわたって可能な限り形成でき、円筒
カムの軸回りの複数のカム溝の軸線方向に同一な方向の
一端が、この円筒カムの軸への垂線と平行な面とし、軸
線方向での変形が少なく、しかもその成形性を向上させ
得る螺旋状カム溝を有する円筒カムを備えたレンズ鏡筒
を得ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明の請求項1に係るレンズ鏡筒は、撮影レン
ズ系を光軸方向に進退動作させるための螺旋状カム溝が
形成される樹脂製円筒カムを備えてなるレンズ鏡筒にお
いて、前記円筒カムの軸回りに複数の領域に分割されて
形成され前記複数の領域で、前記軸への垂線を含みカム
溝に沿った軌跡に直交する平面で切断したカム溝断面で
の一側は、前記垂線に平行するカム面として形成され、
他側は該カム面に対し傾斜する傾斜面として形成される
カム溝と、前記カム面と当接する摺動部を有し前記投影
レンズ系を支持するレンズ保持部材と、前記摺動部を常
に前記カム面に付勢する付勢手段とを有するものであ
る。
【0012】また、本発明の請求項2に係るレンズ鏡筒
は、上記請求項1の発明において、前記複数の領域に分
割された各カム領域の他側は、その傾斜方向が隣接カム
領域では互いに異なり、前記他側の前記各領域間の隣接
部がカム面に略平行となる面で形成される第1の境界部
と、隣接する前記他側の斜面がお互いに逆向き傾斜面で
形成される第2の境界部とがあり、前記第1の境界部と
前記第2の境界部とが一つ置きに位置するように構成さ
れているものである。
【0013】また、本発明の請求項3に係るレンズ鏡筒
は、上記請求項1または2の発明において、前記円筒カ
ムの螺旋状カム溝を構成する複数のカム領域であって、
その他側の傾斜面が前記円筒カムの内向きに開いて傾斜
している領域を、前記円筒カムの内側面から凹設した凹
溝部によって形成したものである。
【0014】また、本発明の請求項4に係るレンズ鏡筒
は、撮影レンズ系を光軸方向に進退動作させるための螺
旋状カム溝が形成される樹脂製円筒カムを備えてなるレ
ンズ鏡筒において、前記円筒カムの軸回りに複数の領域
に分割されて形成され前記複数の領域で、前記軸への垂
線を含みカム溝に沿った軌跡に直交する平面で切断した
カム溝断面での一側は、連続したカム面として形成さ
れ、他側は該カム面に対して傾斜した面からなるカム溝
と、前記カム面と当接する摺動部を有し前記撮影レンズ
系を支持するレンズ保持部材と、前記摺動部を常に前記
カム面に付勢する付勢手段とを有するものである。
【0015】
【0016】
【0017】
【作用】本発明によれば、螺旋状カム溝を、複数の分割
領域の組み合わせによって、円筒カム上で90°以上の
範囲にわたって連続して形成することができ、しかもカ
ム溝の一端面をカム筒軸への垂線に平行な面となるた
め、カムフォロワピン(たとえば図4の符号14で示す
カムピン)を平行ピンで構成でき、円筒カム内の撮影レ
ンズ系の光軸に垂直な平面方向にがたがあっても、撮影
レンズ系のリフト量を正確にレンズに伝えることができ
る。
【0018】
【実施例】図1ないし図4は本発明に係るレンズ鏡筒の
一実施例を示している。まず、全体を符号10で示すレ
ンズ鏡筒を、図4に示した要部構成のみを示す概略断面
図によって簡単に説明すると、図中11はたとえば図示
を省略したカメラ本体の一部に組付け固定される固定側
のガイド筒で、このガイド筒11内には、フォーカシン
グまたはズーミングのために光軸方向に進退動作される
撮影レンズ系12を保持するレンズ枠13が、光軸方向
に移動可能な状態で支持されている。
【0019】そして、ガイド筒11には、このレンズ枠
13の外周部の等配した三個所(図4では一個所のみを
示す)に突設されているカムピン(カムフォロワピン)
14が係入される直進ガイド溝15が光軸方向に向って
形成され、これによりレンズ枠13は常に光軸方向にガ
イドされて移動されるようになっている。なお、図中1
6はガイド筒11内でレンズ枠13を光軸方向において
図4中左側に常時付勢するばねが付設されている。
【0020】20は前記ガイド筒11の外周側に回転可
能に支持されている円筒カムで、この円筒カム20の筒
状部分には、図1からも明らかなように、円周方向にお
いて光軸方向に傾斜している螺旋状カム溝21が、前記
カムピン14に対応して三本形成されている。ここで、
これらの螺旋状カム溝21は、この円筒カム20の回転
軸つまり光軸を中心として回転対称に形成されており、
これらは同一形状である。
【0021】そして、これら各螺旋状カム溝21に対
し、前記レンズ枠13側のカムピン14が、ガイド筒1
1の直進ガイド溝15を介して係入されることにより、
撮影レンズ系12は、円筒カム20の回転に伴って光軸
方向に進退動作されることになる。
【0022】ここで、図4中22は円筒カム20の外周
部の一部に形成された歯車部、23はこの歯車部22に
噛合する被駆動側歯車、24はこの歯車23を駆動する
ことにより前記円筒カム20を回転駆動するためのモー
タ、25はこのモータ24の回転駆動量を検出するため
の駆動パルス検出手段である。
【0023】また、図4中26は前記円筒カム20の外
周部に巻回して設けられたエンコーダ基板、27a,2
7b,‥‥,27nはこのエンコーダ基板26に接して
基板上に形成されている接点パターンから信号を取出す
ためのエンコーダブラシで、これらによって円筒カム2
0での回転位置、つまりこの円筒カム20を介して撮影
レンズ系12の光軸上での位置検出を行なえるようにな
っている。
【0024】そして、この位置検出手段からの信号がモ
ータ24を駆動制御するCPU28に送られ、前記駆動
パルス検出手段25等からの検出信号も入力されること
により、フィードバック制御が行なえるようになってい
る。なお、図4中Eはバッテリ、SW1はたとえばレリ
ーズスイッチ等の始動スイッチである。さらに、図4中
破線で示したZUSW、ZDSWはこのレンズ鏡筒1
0をズーミングレンズとして使用する際にズームアッ
プ、ズームダウンさせるために操作されるスイッチであ
る。
【0025】本発明によれば、上述した構成によるレン
ズ鏡筒10において、円筒カム20に形成される螺旋状
カム溝21を、図1〜図3から明らかなように形成する
ことにより、樹脂成形によって円筒カム20上で90°
以上にわたっての範囲に延在される連続したカム溝を形
成し得るようにしたところに特徴を有している。
【0026】これを図1〜図3を用いて以下に詳述す
る。なお、ここでは、三本の同一形状をもつ螺旋状カム
溝21のうち、任意の一本(図1において最も右寄りの
もの)を取り上げて説明し、それ以外には同一符号を付
して説明は省略する。
【0027】図1において符号30は螺旋状カム溝21
の溝中心線、31はこの円筒カム20の回転軸(光軸)
に直交しかつ回転軸として溝中心線30に沿って移動す
る軸を中心にもつ円筒フォロワ等のカムピン13が接す
る接線の軌跡のカム面である。32はこのカムピン13
が挿入されるに充分な間隔をもって前記カム面31と対
向する面で、後述するような溝成形用金型の形抜きに伴
なう断面形状を有している。
【0028】図2は螺旋状カム溝21を溝中心線30に
沿って円筒カム20を断面して前記カム面31側を見た
概略断面図であって、このカム面31は、この図2から
明らかなように、円周方向で五個所(第1〜第5)の領
域33〜37に分割されて成形されている。なお、これ
らの領域33〜37において、それぞれの領域の隣接部
38〜41に、型成形による型合わせ部に生じるパーテ
ィングラインが突条線として現れている。
【0029】また、図中20a,20bは円筒カム20
の薄肉状橋絡部で、これらの領域34,36でのカム溝
部分は、他の領域33,35,37のような貫通形状で
はなく、円筒カム20の内側からの凹溝部として形成さ
れている。これは、この螺旋状カム溝21を、180°
以上の範囲にわたって形成した場合、円筒カム20に軸
線方向から加わる作用力を支え、円筒カム20の軸線方
向への伸縮変形を防ぐための部分である。
【0030】図3において(A),(B),(C),
(D)は、螺旋状カム溝21を溝中心線30と交わる点
において、この溝中心線30に直交する平面で切断して
示す断面図である。これらの図から明らかなように、第
1の領域33と第2の領域34でのカム面31と対向す
る面32は、図中32a,32bで示したように、円筒
カム20の外側、内側に向って開くような傾斜面として
形成されており、かつこれら隣接する領域33,34で
の傾斜方向は、円筒面法線方向に対して互いに反対方向
となっている。
【0031】また、第1〜第5の領域33〜37のう
ち、隣り合う第1、第2の領域33,34の隣接部38
と、第3、第4の領域35,36の隣接部40における
対向面32cは、図3の(B)から明らかなように、カ
ム面31と平行する面になっている。さらに、第2の領
域34と第3の領域35との隣接部39と、第4の領域
36と第5の領域37との隣接部41での対向面32d
は、同図の(D)から明らかなように、互い違いに傾斜
する傾斜面同士の組み合わせ面となっている。
【0032】そして、以上のような構成による螺旋状カ
ム溝21によれば、たとえば上述した実施例での第1、
第2および第3の領域33,34,35による螺旋状カ
ム溝21からも明らかなように、各領域33,34,3
5をそれぞれの成形金型によって所要の形状に型成形す
ることにより、円筒カム20上で90°以上の範囲にわ
たって連続した状態で形成できる。
【0033】したがって、撮影レンズ系12の移動量を
従来構造のものと同量を得るためにあたっても、この螺
旋状カム溝21の光軸方向への傾きを緩やかにすること
が可能で、これにより撮影レンズ系12を移動させるた
めの円筒カム20の回転力を小さくでき、結果としてこ
の円筒カム20を回転駆動するモータ24での駆動トル
クを小さくでき、小型モータの使用を可能とし、コスト
低減化を図れる等の利点を奏する。
【0034】このようなレンズ鏡筒10によれば、たと
えば図5〜図7に示したような制御を行なうことで、フ
ォーカシングまたはズーミングを所要の状態で行なえ
る。
【0035】すなわち、図5はたとえば図4に示したレ
ンズ鏡筒10においてフォーカシング動作制御を行なう
場合のフローチャートであり、同図から明らかなよう
に、レリーズスイッチSW1からのオン信号が、CPU
28に到来すると、エンコーダ(26,27)により円
筒カム20つまり螺旋状カム溝21内でのカムピン14
位置による撮影レンズ系12の検出位置の読み出しおよ
びこれによるモータ駆動量の算出、現位置検出、リセッ
ト位置(初期位置であるかの判断)、もしリセット位置
にない場合はモータ駆動によるリセット駆動を行ない、
その状態からモータを、図示しない測距手段等からの情
報に伴なって得られる所定パルス駆動を行なうことで、
撮影が行なわれ、しかる後モータを初期位置まで復帰さ
せるような制御を行なっている場合である。
【0036】また、図6は図5のような初期位置からの
モータ駆動によるフォーカシングとは異なり、レリーズ
スイッチSW1がオンされたときのレンズ系12、モー
タ24の位置の読み出しを行ない、その位置から所定の
フォーカシング位置までのモータ24の駆動制御を行な
い、モータ駆動、停止を行ない、撮影を行なうように構
成されている場合を示す。
【0037】さらに、図7は前述したレンズ鏡筒10を
ズーミング駆動させる場合を示し、この場合には、ズー
ムアップまたはズームダウンスイッチZUSW,ZDS
Wのいずれかがオンされているときに、モータ24の駆
動制御を行ない、オフされた時点で、エンコーダ(2
6,27)でレンズ位置検出を行ない、所定位置まで駆
動されているか否か、または前記SWが切り換えられて
いるかを判断し、その後モータ24を、CPU28から
の信号にて停止制御するようになっている。
【0038】なお、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得る
ことは言うまでもない。たとえばレンズ鏡筒10各部の
構造等については種々の変形例が考えられよう。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るレンズ
鏡筒によれば、撮影レンズ系を光軸方向に進退動作させ
るための樹脂製円筒カムの螺旋状カム溝を、円筒カムの
軸回りに複数の領域に分割して形成しており、それぞれ
のカム領域で円筒カムの軸への垂線を含みカム溝に沿っ
た軌跡に直交する平面で切断したカム溝断面での一側
を、前記垂線に平行するカム面として形成し、他側をこ
のカム面に対し傾斜する傾斜面とし、レンズ保持部材の
摺動部を前記カム面に付勢手段によって常に付勢したの
で、簡単な構造にもかかわらず、以下に述べる優れた効
果を奏する。すなわち、本発明によれば、少なくとも一
側に光軸への垂線に平行な面によるカム面を有する螺旋
状カム溝を、複数の分割領域の組み合わせによって、円
筒カム上で90°以上の範囲にわたって連続した状態で
簡単に成形できるため、平行ピンによるカムフォロワが
使用可能で、光軸方向へのレンズの移動を高精度で行な
うことができる。また、撮影レンズ系を非分割時と同じ
移動量で動かすための螺旋状カム溝の光軸方向への傾き
を緩やかにすることが可能となる。このため、レンズ系
をフォーカシングやズーミング移動させるための円筒カ
ムの回転力を小さくでき、結果としてこの円筒カムを回
転駆動する駆動トルクを小さくし得るもので、モータと
して小型モータの使用が可能で、軸方向の強度が高く、
コスト低減化を図れる等の種々優れた効果がある。ま
た、カム面に対向する面については傾斜していても、カ
ム駆動には関係がなく、高い精度が不要で成形時の型抜
きを優先したカム設計が可能となる。特に、カム面が常
に回転軸に直交しているため円筒カムの回転運動をレン
ズ保持部材の光軸に沿った直進運動に効率よく変換でき
る。
【0040】特に、本発明によれば、円筒形のカムピン
を用い、かつ90°以上に回転可能な螺旋状カム溝を、
複数形成することが可能となり、レンズ系を所要の状態
で光軸方向に移動させるにあたって、高い信頼性を確保
し得るという利点がある。また、各カム領域の他側をそ
の傾斜方向が隣接するカム領域とは逆向きとなる傾斜面
として形成し、かつこれら各カム領域間の隣接部に、他
側の傾斜面がカム面に略平行する面で形成される第1の
境界部と、それぞれの逆向き傾斜面が接する互い違いの
傾斜面による第2の境界部とを、一つ置きに位置させる
ことにより、一側のカム面を連続したカム面に型抜き可
能にできる。
【0041】また、本発明によれば、円筒カムの螺旋状
カム溝を構成する複数のカム領域であって、その他側の
傾斜面が円筒カムの内向きに開いて傾斜している領域
を、円筒カムの内側面から凹設した凹溝部によって形成
するようにしたので、軸方向からの作用力に対し、変形
を生じ難い、強度的に優れしかも軽量化を図れる樹脂製
の円筒カムを、簡単に得られる等の利点もある。また、
本発明によれば、カム面が複数の分割面から構成される
ので、複数の分割領域の組合せによって、円筒カム上で
90°以上の範囲にわたって連続した状態で簡単に成形
することができる。また、カム面が連続していることに
より精度の高い高額性能が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るレンズ鏡筒の一実施例を示し、
要部となる螺旋状カム溝を有する円筒カムの概略側面図
である。
【図2】 図1において螺旋状カム溝に沿って断面して
示す要部断面図である。
【図3】 図1におけるA−A線、B−B線、C−C
線、D−D線で断面したものを(A)、(B)、
(C)、(D)で示す要部断面図である。
【図4】 本発明に係るレンズ鏡筒の要部構成を示す概
略図である。
【図5】 本発明に係るレンズ鏡筒にてフォーカシング
を行なう制御を説明するためのフローチャートである。
【図6】 本発明に係るレンズ鏡筒にてフォーカシング
を行なう別の制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図7】 本発明に係るレンズ鏡筒にてズーミング制御
を行なう場合のフローチャートである。
【図8】 従来のレンズ鏡筒において円筒カムへの螺旋
状カム溝の形成状態を示す概略図である。
【図9】 従来のレンズ鏡筒において円筒カムへの螺旋
状カム溝の形成状態の他の例を示し、(A)は概略図、
(B)はそのB−B線断面図、(C),(D),(E)
はそのC−C線、D−D線、E−E線断面図である。
【図10】 従来のレンズ鏡筒において円筒カムへの螺
旋状カム溝の形成状態のさらに別の例を(A),(B)
に示す概略図および要部断面図である。
【符号の説明】
10…レンズ鏡筒、11…ガイド筒、12…撮影レンズ
系、13…レンズ枠、14…カムピン、15…直進ガイ
ド溝、16…ばね、20…円筒カム、21…螺旋状カム
溝、24…モータ、25…駆動パルス検出手段、26…
エンコーダ基板、27…エンコーダブラシ、28…CP
U、30…溝中心線、31…カム面、32…対向する
面、32a,32b…傾斜面、32c…対向面、32d
…対向面、33,34,35,36,37…カム領域、
38…隣接部(第1の境界部)、39…隣接部(第2の
境界部)、40…隣接部(第1の境界部)、41…隣接
部(第2の境界部)、SW1…レリーズスイッチ、ZU
SW…ズームアップスイッチ、ZDSW…ズームダウン
スイッチ。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズ系を光軸方向に進退動作させ
    るための螺旋状カム溝が形成される樹脂製円筒カムを備
    えてなるレンズ鏡筒において、前記円筒カムの軸回りに複数の領域に分割されて形成さ
    れ前記複数の領域で前記軸への垂線を含みカム溝に沿
    った軌跡に直交する平面で切断したカム溝断面での一側
    は、前記垂線に平行するカム面として形成され、他側は
    該カム面に対し傾斜する傾斜面として形成されるカム溝
    と、 前記カム面と当接する摺動部を有し前記投影レンズ系を
    支持するレンズ保持部材と、 前記摺動部を常に前記カム面に付勢する付勢手段とを有
    する ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレンズ鏡筒において、前記複数の領域に分割された各カム領域の他側は、その
    傾斜方向が隣接カム領域では互いに異なり、前記他側の
    前記各領域間の隣接部がカム面に略平行となる面で形成
    される第1の境界部と、隣接する前記他側の斜面がお互
    いに逆向き傾斜面で形成される第2の境界部とがあり、
    前記第1の境界部と前記第2の境界部とが一つ置きに位
    置するように構成されている ことを特徴とするレンズ鏡
    筒。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のレンズ鏡筒にお
    いて、 前記円筒カムの螺旋状カム溝を構成する複数のカム領域
    であって、その他側の傾斜面が前記円筒カムの内向きに
    開いて傾斜している領域を、前記円筒カムの内側面から
    凹設した凹溝部によって形成した ことを特徴とするレン
    ズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 撮影レンズ系を光軸方向に進退動作させ
    るための螺旋状カム溝が形成される樹脂製円筒カムを備
    えてなるレンズ鏡筒において、 前記円筒カムの軸回りに複数の領域に分割されて形成さ
    れ前記複数の領域で、前記軸への垂線を含みカム溝に沿
    った軌跡に直交する平面で切断したカム溝断面での一側
    は、連続したカム面として形成され、他側は該カム面に
    対して傾斜した面からなるカム溝と、 前記カム面と当接する摺動部を有し前記撮影レンズ系を
    支持するレンズ保持部材と、 前記摺動部を常に前記カム面に付勢する付勢手段とを有
    する ことを特徴とするレンズ鏡筒。
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