JP3217150U - 洋式トイレ用踏み台 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造がシンプルで、足裏の支持高さを細かく調節することができ、大人が踏み台を使用せずに用を足す時に邪魔にならない洋式トイレ用踏み台を提供する。
【解決手段】天板12と天板の左右の端部を支持する一対の脚部材14とで成る本体16を備え、本体は、天板の後端部が便器Bの前側の下端部に対向するように設置されて使用される。天板は、固定部20と可動板22,24とを有する。固定部は、可動板より後側に配置されて脚部材に固定される。可動板は、固定部の前側で脚部材の上面に支持されて前後方向に並設される。固定部及び可動板は、互いに隣接する端部同士が各々ヒンジ26(1),(2)を介して回動可能に接続される。2つの可動板を脚部材の上部から引き起こすことによって、可動板を固定部の上に退避させることができる。
【選択図】図1

Description

本考案は、幼児や大人も使用可能な洋式トイレ用踏み台に関する。
洋式トイレ用踏み台として、背が低い幼児等が用を足す時に使用されるものがある。また、この種の踏み台を大人が使用すると、排便するのに好ましい姿勢(直腸肛門角が開いて直腸の位置が肛門に対して直線状になる姿勢)を容易につくることができるので、便秘に悩む人に使用されるケースも増えている。
従来、例えば特許文献1に開示されているように、ブロック状の右側及び左側足置き台と、右側及び左側足置き台の上部に左右の端部が取り付けられる板であって、上面で使用者の足裏を支持する連結板とで構成された洋式トイレ用踏み台があった。連結板は、左右の端部の下面に柱状部材が突設され、右側及び左側足置き台の上面に形成された複数の穴に差し込んで取り付けられる。複数の穴は、互いの深さが異なっており、床に設置した右側及び左側足置き台に対して、連結板を水平面内で180度回転させて取り付けることによって、連結板の上面の高さを変更することができる。
また、特許文献2に開示されているように、踏み板、左右一対の収納保持脚、前脚、4つのカム機構、2つのスライドリンク、四節リンク機構を構成する2つのリンク等で構成され、使用後、洋式トイレの便器の前側下端部に折り畳み収納できる幼児用折り畳み式踏み台があった。
実用新案登録第3174395号公報 特開2005−87695号公報
特許文献1の洋式トイレ用踏み台は、大人が踏み台を使用せずに用を足す時(例えば、男性が立ち使用する時)には邪魔になる。また、この洋式トイレ用踏み台は、足裏の支持高さが2段階しか調節できないが、幼児から大人まで様々な体形の人が快適に使用できるようにするためには、もっと細かく調節できることが求められる。
特許文献2の幼児用折り畳み式踏み台は、部品点数が多くて構造が複雑である。また、足裏の支持高さを調節できないという問題もある。
本考案は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、構造がシンプルで、足裏の支持高さを細かく調節することができ、踏み台を使用せずに用を足す時にも邪魔にならない洋式トイレ用踏み台を提供することを目的とする。
本考案は、天板と前記天板の左右の端部を支持する一対の脚部材とで成る本体を備え、前記天板の後端部が便器の前側の下端部の対向するよう設置されて使用される洋式トイレ用踏み台であって、前記天板は、固定部と複数の可動板とを有し、前記固定部は、前記複数の可動板より後側に配置されて前記脚部材に固定され、複数の可動板は、前記固定部の前側に、前記脚部材の上面に支持されて前後方向に並設され、前記固定部及び前記複数の可動板は、互いに隣接する端部同士が各々ヒンジを介して回動可能に接続され、前記複数の可動板を前記脚部材の上部から引き起こすことによって、前記複数の可動板を前記固定部の上に退避させることができる洋式トイレ用踏み台である。
例えば、前記複数の可動板は、最も前側に設けられた第一の可動板と、前記第一の可動板と前記固定部との間に設けられ、前後方向の長さが前記第一の可動板よりも長い第二の可動板とで構成されている。この場合、前記第一の可動板の、前記第二の可動板に隣接する端部の裏面に、使用者が足先を引っ掛けて前記第一の可動板の向きを変えるための引っ掛け部が設けられていることが好ましい。
前記本体には、前記複数の可動板の中で最も前側に設けられた第一の可動板を前記脚部材の上部に支持された状態に固定し又はその固定を解除するための可動板固定具が設けられていていてもよい。また、前記脚部材には、使用者が足で踏むことができる引き起こし補助部材が設けられていてもよい。
また、前記天板上に載置して使用される複数の足置きブロックが設けられ、前記複数のブロックは、相互に積み重ねて保管できる形状に形成されていることが好ましい。この場合、前記天板の上面に多数の凹部又は透孔が形成され、前記足置きブロックの下面に、前記凹部又は透孔に挿入可能なピンが突設され、前記足置きブロックは、前記天板上の適宜の場所に載置された状態で、前記ピンが特定の前記凹部又は透孔に係合し、前後方向及び左右方向に位置決めされることが好ましい。
本考案の洋式トイレ用踏み台は、構造が非常にシンプルであり、容易に製作することができる。また、本体は、可動板を引き起こして固定部の上に退避させることによって、天板の前側を広く開放させることができるので、大人が踏み台を使用せずに用を足す時に邪魔にならない。
さらに、様々な高さの足置きブロックを用意し、本体と組み合わせて使用することによって、足裏の支持高さを細かく調節することができる。また、複数の足置きブロックは、互いに積み重ね可能に形成することによって、未使用時、トイレ室の狭いスペースにもコンパクトに保管することができる。
本考案の洋式トイレ用踏み台の一実施形態の使用時の状態を示す平面図(a)、左側面図(b)である。 本体の使用時の状態を示す平面図(a)、正面図(b)、左側面図(c)である。 足置きブロックを斜め上側から見た斜視図(a)、斜め下側から見た斜視図(b)である。 本体の第一及び第二の可動板を固定部の上に退避させる動作を示す左側面図(a)、退避させた状態を示す左側面図(b)及び平面図(c)である。 この実施形態の洋式トイレ用踏み台の未使用時の状態を示す平面図(a)、左側面図(b)である。 足置きブロックの変形例を斜め下側から見た斜視図(a)、この足置きブロックと組み合わせて使用される本体の変形例を示す平面図(b)である。
以下、本考案の洋式トイレ用踏み台の一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態の洋式トイレ用踏み台10は、図1(a)、(b)に示すように、天板12と、天板12の左右の端部を支持する一対の脚部材14とで成る本体16と、天板12上に載置して使用される3つの足置きブロック18(1)〜18(3)とを備え、天板12の後端部(図1(a)における上側の端部)が便器Bの前側の下端部に対向するように設置されて使用される。
天板12は、図2(a)〜(c)に示すように、固定部20と第一及び第二の可動板22,24とを有している。固定部20は、最も後側に位置する2つの細長い板により形成され、左右の端部が脚部材14の上面に固定されている。第一及び第二の可動板22,24は、固定部20の前側に、左右の端部が脚部材14の上面に支持されて前後方向に並設されている。2つの可動板22,24の前後方向に長さは、最も前側に位置する第一の可動板22の方が少し短い方が良いが、等しい長さでも良い。固定部20及び可動板22,24は、樹脂により各々成形するのが好ましく、固定部20を1枚の板でも良く、脚部材14と一体に成形しても良い。また、用途によっては、木製やアルミニウム等の金属製でも良い。
固定部20と第一及び第二の可動板22,24は、互いに隣接する端部同士がヒンジ26(1),26(2)を介して回動可能に接続されている。また、脚部材14と第一の可動板22には、第一の可動板22を脚部材14の上部に支持された状態に固定し又はその固定を解除するための可動板固定具28が取り付けられている。ここでは、可動板固定具28としてパチン錠が使用され、ループ状の係止アーム及び開閉レバーを有した本体部28aが脚部材14の外側面に取り付けられ、係止アームが係合するフック状の受け部28bが第一の可動板22の左右の端面に取り付けられている。
脚部材14には、L字に屈曲した金属板等で成る引き起こし補助部材30が設けられている。引き起こし補助部材30は、一方の面が脚部材14の内側面にビスや釘等で固定され、他方の面が横向きになって第一及び第二の可動板22,24の下面に対向し、使用者が足で踏めるようになっている。また、第一の可動板22の、第二の可動板24に隣接する端部の裏面に、使用者が足先を引っ掛けて第一の可動板22の向きを変えるための引っ掛け部32が設けられている。
さらに、天板12の上面(固定部20、第一及び第二の可動板22,24の上面)には、多数の凹部12aが形成されている。凹部12aは、後述する足置きブロック18(1),18(2),18(3)のピン34が挿入され、ピン34と係合する穴である。
足置きブロック18(1)〜18(3)は、図3(a)、(b)に示すように外形が略直方体であり、幅寸法と奥行き寸法がほぼ統一されている。高さ寸法は、足置きブロック18(1),18(2)が高くて互いに等しく、足置きブロック18(3)がその半分くらいに設定されている。そして、足置きブロック18(1),18(2),18(3)の各下面には、天板12の凹部12aに挿入可能な複数のピン34が突設されている。
洋式トイレ用踏み台10を使用する時、本体16は、天板12の後端部が便器Bの前側の下端部の対向するよう設置される。そして、図2(a)〜(c)に示すように、第一及び第二の可動板22,24を一対の脚部材14の上に支持させ、天板12上に足置きブロック18(1),18(2),18(3)をセットする。このとき、可動板固定具28は、使用しても使用しなくてもよい。
図1(a)、(b)に示す足置きブロック18(1),18(2),18(3)のレイアウトは、使用者が幼児の場合の一例である。足置きブロック18(1),18(2)は、便器Bに着座した幼児の足裏を支持するブロックであり、便器Bの前側の適切な位置に左右一対に取り付ける。足置きブロック18(3)は、幼児が足置きブロック18(1),18(2)の上に登るための階段を形成するブロックであり、高さが足置きブロック18(1),18(2)の約半分に設定され、足置きブロック18(1),18(2)の近くに取り付ける。
足置きブロック18(1)〜18(3)は、天板12上に載置された状態で、各々のピン34が特定の凹部12aに嵌合し、前後方向及び左右方向に位置決めされる。したがって、使用中、足置きブロック18(1)〜18(3)の位置がずれてしまう心配がない。また、ピン34をある程度長くすれば、使用中に足置きブロック18(1)〜18(3)が傾いたり転がったりする事故も防ぐことができる。
洋式トイレ用踏み台10を片付ける時は、まず、足置きブロック18(1),18(2),18(3)を本体16から取り外す。さらに、可動板固定具28で第一の可動板22を固定している場合は、固定を解除する。次に、図4(a)に示すように、ヒンジ26(1)を軸にして第一の可動板22を回動させて裏返しにする操作を行う。例えば、片方の足で引き起こし補助部材30を踏んで脚部材14の位置を固定して、反対側の足で第一の可動板22を引き起こす操作を行うとよい。この操作により、第一の可動板22を簡単に裏返すことができる。さらに、同様の操作を行って第二の可動板24を引き起こすと、図4(b)、(c)に示すように、第一及び第二の可動板22,24を丸めるようにして固定部20上に退避させることができる。特に、第一可動板22は、前後方向の長さが第二の可動板24よりも短いので、固定部20の上に退避させた状態で、第二の可動板24の重心の位置がヒンジ26(2)の回動軸よりも後側になるので、この退避状態が確実に保持される。
本体16から取り外した足置きブロック18(1)〜18(3)は、便器Bの脇に置いて保管するとよい。これらは、形状が略直方体なので下面にピン34が突出していても横向きにして積み重ねることができ、図5(a)、(b)に示すように、狭いスペースでもコンパクトに保管することができる。また、第一及び第二の可動板22,24を固定部20の上に退避させると天板12の前側が広く開放するので、例えば大人の男性Mが立ち使用する時にも邪魔にならない。
洋式トイレ用踏み台10を図5(a)、(b)に示す状態に片付けた後、再び使用する時は、上記と逆の操作を行って図1(a)、(b)の状態に戻す。第一の可動板22の裏面の引っ掛け部32は、この逆の操作を行う時に使用すると便利である。引っ掛け部32が無いとすると、図4(a)に示す第一の可動板22を裏返す操作は、手を使わずに足だけ行うのは難しいが、引っ掛け部32があれば、引っ掛け部32に足先を引っ掛けて第一の可動板を引き上げることができ、足だけで簡単に裏返すことができる。
本体16の可動板固定具28は、本体16を移動させる時等に使用する。例えば、本体16を洗浄するためトイレ室の外に持ち出す時、第一の可動板22がガタガタ動かないように可動板固定具28で固定しておくことによって持ち運びが容易になる。
以上説明したように、洋式トイレ用踏み台10は、構造が非常にシンプルであり、容易に製作することができる。また、第一及び第二の可動板22,24を引き起こして固定部20の上に退避させることによって、天板12の前側を広く開放させることができるので、大人が踏み台を使用せずに用を足す時に邪魔にならない。また、足置きブロック18(1)〜18(3)は、互いに積み重ねて保管できる形状なので、未使用時、トイレ室の狭いスペースにもコンパクトに保管することができる。また、足置きブロック18(1)〜18(3)の他にも様々な高さの足置きブロックを用意すれば、使用者の体形に合わせ、足裏の支持高さをさらに細かく調節することができる。
なお、本考案の洋式トイレ用踏み台は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の本体16の天板12は、外形が略長方形であるが、上述した使い方が可能であれば、長方形以外の形に変更してもよい。脚部材14の形状についても同様である。
天板12の固定部20は2枚の板で構成されているが、1枚の板で構成してもよいし、3枚以上の板で構成してもよい。また、複数の可動板の数は2枚(第一及び第二の可動板22,24)に限定されず、脚部材の上部から引き起こして固定部の上に退避させることができれば、3枚以上設けてもよい。
可動板固定具は、パチン錠以外の他の固定具を使用してもよい。引き起し補助部材及び引っ掛け部は、上記の引き起し補助部材30及び引っ掛け部32と同様の機能を発揮できれば、形状や取り付け位置を変更してもよい。また、可動板固定具、引き起し補助部材及び引っ掛け部は、必要に応じて選択的に省略することができる。
足置きブロック18(1)〜18(3)は、外形が直方体であるが、相互に積み重ねて保管できれば、直方体以外の外形に変更してもよい。ただし、安定に積み重ねられるように、各足置きブロックの上下面のサイズや形状は統一されていることが好ましい。
また、足置きブロック18(1)〜18(3)の下面には、前後左右方向に位置決めするためのピン34が設けられているが、例えば図6(a)に示すように、ゴムシート等の滑り止め部材36に変更してもよい。この場合、図6(b)に示すように、本体16の天板12の凹部12aを省略することができる。また、足置きブロックが十分に重くて安定している場合等、足置きブロックの位置がずれる心配がない時は、ピン34や滑り止め部材36は省略することができる。
10 洋式トイレ用踏み台
12 天板
12a 凹部
14 脚部材
16 本体
18(1)〜18(3) 足置きブロック
20 固定部
22 第一の可動板
24 第二の可動板
26(1),26(2) ヒンジ
28 可動板固定具
30 引き起こし補助部材
32 引っ掛け部
34 ピン
36 滑り止め部材
B 便器

Claims (7)

  1. 天板と前記天板の左右の端部を支持する一対の脚部材とで成る本体を備え、前記天板の後端部が便器の前側の下端部の対向するよう設置されて使用される洋式トイレ用踏み台であって、
    前記天板は、固定部と複数の可動板とを有し、前記固定部は、前記複数の可動板より後側に配置されて前記脚部材に固定され、複数の可動板は、前記固定部の前側に、前記脚部材の上面に支持されて前後方向に並設され、前記固定部及び前記複数の可動板は、互いに隣接する端部同士が各々ヒンジを介して回動可能に接続され、
    前記複数の可動板を前記脚部材の上部から引き起こすことによって、前記複数の可動板を前記固定部の上に退避させることができることを特徴とする洋式トイレ用踏み台。
  2. 前記複数の可動板は、最も前側に設けられた第一の可動板と、前記第一の可動板と前記固定部との間に設けられ、前後方向の長さが前記第一の可動板よりも長い第二の可動板とで構成されている請求項1記載の洋式トイレ用踏み台。
  3. 前記第一の可動板の、前記第二の可動板に隣接する端部の裏面に、使用者が足先を引っ掛けて前記第一の可動板の向きを変えるための引っ掛け部が設けられている請求項2記載の洋式トイレ用踏み台。
  4. 前記本体には、前記複数の可動板の中で最も前側に設けられた第一の可動板を前記脚部材の上部に支持された状態に固定し又はその固定を解除するための可動板固定具が設けられている請求項1乃至3のいずれか記載の洋式トイレ用踏み台。
  5. 前記脚部材には、使用者が足で踏むことができる引き起こし補助部材が設けられている請求項1乃至4のいずれか記載の洋式トイレ用踏み台。
  6. 前記天板上に載置して使用される複数の足置きブロックが設けられ、前記複数のブロックは、相互に積み重ねて保管できる形状に形成されている請求項1乃至5のいずれか記載の洋式トイレ用踏み台。
  7. 前記天板の上面に多数の凹部又は透孔が形成され、前記足置きブロックの下面に、前記凹部又は透孔に挿入可能なピンが突設され、前記足置きブロックは、前記天板上の適宜の場所に載置された状態で、前記ピンが特定の前記凹部又は透孔に係合し、前後方向及び左右方向に位置決めされる請求項6記載の洋式トイレ用踏み台。
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