JP3216728B2 - ゴルフクラブ用シャフト - Google Patents
ゴルフクラブ用シャフトInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴルフクラブ用シャフ
トとその製造方法に関する。
トとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば実公昭62−17090号
公報又は実開平4−70061号公報に開示されるよう
に、ゴルフクラブ用シャフトを繊維強化合成樹脂や合成
樹脂で成形したゴルフクラブが開発されている。
公報又は実開平4−70061号公報に開示されるよう
に、ゴルフクラブ用シャフトを繊維強化合成樹脂や合成
樹脂で成形したゴルフクラブが開発されている。
【0003】そして、従来、この種のゴルフクラブ用シ
ャフトには、ゴルフクラブの重量バランスの調整を行う
ために様々な工夫が施されている。
ャフトには、ゴルフクラブの重量バランスの調整を行う
ために様々な工夫が施されている。
【0004】図4及び図5は上記実公昭62−1709
0号公報に開示されたゴルフクラブ用シャフトを示し、
このゴルフクラブ用シャフトは、シャフト本体1のテー
パ径に対応したテーパ円柱状を呈するウエイト部材3の
周囲に、接着剤を含浸させた綿布材5を巻回被覆し、こ
れをシャフト本体1内の所定位置に挿入固着することに
よって、ゴルフクラブ用シャフトのバランス調整を図
り、併せて硬化後の綿布材5による打球時の耐衝撃性の
向上を図ったものである。又、実開平4−70061号
公報で開示されたゴルフクラブ用シャフトは、カーボン
繊維プリプレグシートを複数枚積層させて中空筒状のシ
ャフトを構成してなるゴルフクラブ用カーボンシャフト
に於て、上記カーボン繊維プリプレグシートを構成する
マトリックス樹脂に高比重粉体を所定の添加量充填し、
当該カーボン繊維プリプレグシートを、シャフトの重心
位置に応じて配置し積層させることにより中空筒状のシ
ャフトを構成したことを特徴とする。
0号公報に開示されたゴルフクラブ用シャフトを示し、
このゴルフクラブ用シャフトは、シャフト本体1のテー
パ径に対応したテーパ円柱状を呈するウエイト部材3の
周囲に、接着剤を含浸させた綿布材5を巻回被覆し、こ
れをシャフト本体1内の所定位置に挿入固着することに
よって、ゴルフクラブ用シャフトのバランス調整を図
り、併せて硬化後の綿布材5による打球時の耐衝撃性の
向上を図ったものである。又、実開平4−70061号
公報で開示されたゴルフクラブ用シャフトは、カーボン
繊維プリプレグシートを複数枚積層させて中空筒状のシ
ャフトを構成してなるゴルフクラブ用カーボンシャフト
に於て、上記カーボン繊維プリプレグシートを構成する
マトリックス樹脂に高比重粉体を所定の添加量充填し、
当該カーボン繊維プリプレグシートを、シャフトの重心
位置に応じて配置し積層させることにより中空筒状のシ
ャフトを構成したことを特徴とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、図4及び図
5に示すように中空なシャフト本体1内にウエイト部材
3を挿入してこれを固定する従来の方法では、ウエイト
部材3の固定位置にバラツキが生じ易く、又、接着剤の
塗布量のバラツキによってもゴルフクラブ全体の重量バ
ランスに狂いが生じてしまう欠点があった。
5に示すように中空なシャフト本体1内にウエイト部材
3を挿入してこれを固定する従来の方法では、ウエイト
部材3の固定位置にバラツキが生じ易く、又、接着剤の
塗布量のバラツキによってもゴルフクラブ全体の重量バ
ランスに狂いが生じてしまう欠点があった。
【0006】又、接着剤を綿布材5に含浸させたとして
も接着強度にバラツキが生じることは避けられず、長期
に亘る使用により、打撃時の衝撃でウエイト部材3がシ
ャフト本体1から剥離する虞もある。特に、マンドレル
(芯金)に合成樹脂を含浸した高強度繊維からなるプリ
プレグシートを巻回し、これに熱硬化処理を施し、マン
ドレルを引き抜いて形成されるシャフト本体では、マン
ドレルの引き抜きのためにマンドレルの外周に剥離剤を
塗布しているため、上述の如きウエイト部材3を接着剤
で固着させることが非常に困難で、衝撃によるウエイト
部材3の剥離といった問題点が指摘されている。
も接着強度にバラツキが生じることは避けられず、長期
に亘る使用により、打撃時の衝撃でウエイト部材3がシ
ャフト本体1から剥離する虞もある。特に、マンドレル
(芯金)に合成樹脂を含浸した高強度繊維からなるプリ
プレグシートを巻回し、これに熱硬化処理を施し、マン
ドレルを引き抜いて形成されるシャフト本体では、マン
ドレルの引き抜きのためにマンドレルの外周に剥離剤を
塗布しているため、上述の如きウエイト部材3を接着剤
で固着させることが非常に困難で、衝撃によるウエイト
部材3の剥離といった問題点が指摘されている。
【0007】更に又、上述の如くウエイト部材3の周囲
に接着剤を含浸させた綿布材5を巻回被覆してこれをシ
ャフト本体1内の所定位置に挿入固定する方法は、多大
な工数が必要であるという問題もあった。一方、実開平
4−70061号公報で開示された後者の従来例にあっ
ては、高比重粉体を充填したカーボン繊維プリプレグシ
ートをシャフト本体の最外層に巻回してしまうと、高比
重粉体を所定量充填してバランス調節を行ったにも拘わ
らず、製造の最終工程に於けるシャフト本体外周の研磨
で高比重粉体の一部が除去されてバランス調節に狂いが
生じ、又、長期に亘る使用によって、高比重粉体を充填
したカーボン繊維プリプレグシートで形成された層が剥
離してしまう虞もあった。
に接着剤を含浸させた綿布材5を巻回被覆してこれをシ
ャフト本体1内の所定位置に挿入固定する方法は、多大
な工数が必要であるという問題もあった。一方、実開平
4−70061号公報で開示された後者の従来例にあっ
ては、高比重粉体を充填したカーボン繊維プリプレグシ
ートをシャフト本体の最外層に巻回してしまうと、高比
重粉体を所定量充填してバランス調節を行ったにも拘わ
らず、製造の最終工程に於けるシャフト本体外周の研磨
で高比重粉体の一部が除去されてバランス調節に狂いが
生じ、又、長期に亘る使用によって、高比重粉体を充填
したカーボン繊維プリプレグシートで形成された層が剥
離してしまう虞もあった。
【0008】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、耐久性に優れ、重量バランスのバラツキのないゴル
フクラブ用シャフトと、所望の位置に容易に重量バラン
ス設定を行うことのできるゴルフクラブ用シャフトの製
造方法を提供することを目的とする。
で、耐久性に優れ、重量バランスのバラツキのないゴル
フクラブ用シャフトと、所望の位置に容易に重量バラン
ス設定を行うことのできるゴルフクラブ用シャフトの製
造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係るゴルフクラブ用シャフトは、合成樹
脂を含浸した高強度繊維で形成される筒状のシャフト本
体に、金属粉末を混入した重量バランス調整層と、当該
重量バランス調整層を内外から覆う内層と外層を設けた
ことを特徴とし、請求項2に係る発明は、請求項1記載
のゴルフクラブ用シャフトに於て、重量バランス調整層
が、外層に比しシャフト本体の長手方向に短く形成され
ていることを特徴とする。
め、請求項1に係るゴルフクラブ用シャフトは、合成樹
脂を含浸した高強度繊維で形成される筒状のシャフト本
体に、金属粉末を混入した重量バランス調整層と、当該
重量バランス調整層を内外から覆う内層と外層を設けた
ことを特徴とし、請求項2に係る発明は、請求項1記載
のゴルフクラブ用シャフトに於て、重量バランス調整層
が、外層に比しシャフト本体の長手方向に短く形成され
ていることを特徴とする。
【0010】そして、請求項3に係る発明は、請求項1
又は請求項2記載のゴルフクラブ用シャフトに於て、重
量バランス調整層が、金属粉末を混入した繊維強化樹脂
で形成されていることを特徴とし、請求項4に係る発明
は、請求項3に係るゴルフクラブ用シャフトに於て、繊
維強化樹脂がガラス繊維強化樹脂であることを特徴とし
ている。
又は請求項2記載のゴルフクラブ用シャフトに於て、重
量バランス調整層が、金属粉末を混入した繊維強化樹脂
で形成されていることを特徴とし、請求項4に係る発明
は、請求項3に係るゴルフクラブ用シャフトに於て、繊
維強化樹脂がガラス繊維強化樹脂であることを特徴とし
ている。
【0011】
【0012】
【作用】各請求項に係るゴルフクラブ用シャフトによれ
ば、シャフト本体内に形成された重量バランス調整層が
シャフト本体の重量バランスの調整を図り、夫々のゴル
フクラブに適した重量バランスを保つこととなる。又、
重量バランス調整層を覆う内層と外層が、重量バランス
調整層の剥離をその内側と外側から防止し、更に又、重
量バランス調整層の外側を外層で覆った構造であるた
め、製造の最終工程に於て重量バランス調整層が研磨さ
れることがなく、この結果、重量バランスの調節に狂い
が生じることがない。
ば、シャフト本体内に形成された重量バランス調整層が
シャフト本体の重量バランスの調整を図り、夫々のゴル
フクラブに適した重量バランスを保つこととなる。又、
重量バランス調整層を覆う内層と外層が、重量バランス
調整層の剥離をその内側と外側から防止し、更に又、重
量バランス調整層の外側を外層で覆った構造であるた
め、製造の最終工程に於て重量バランス調整層が研磨さ
れることがなく、この結果、重量バランスの調節に狂い
が生じることがない。
【0013】そして、請求項4に係る発明によれば、ガ
ラス繊維強化樹脂はカーボン繊維強化樹脂に比し比重が
大きいため、重量バランス調整層をカーボン繊維強化樹
脂で成形する場合に比べ混入させる金属粉末の量を削減
することができ、又、ガラス繊維強化樹脂はカーボン繊
維強化樹脂に比し弾性率が低いため、重量バランス調整
層がゴルフクラブ用シャフトの剛性にあまり影響を及ぼ
さない。
ラス繊維強化樹脂はカーボン繊維強化樹脂に比し比重が
大きいため、重量バランス調整層をカーボン繊維強化樹
脂で成形する場合に比べ混入させる金属粉末の量を削減
することができ、又、ガラス繊維強化樹脂はカーボン繊
維強化樹脂に比し弾性率が低いため、重量バランス調整
層がゴルフクラブ用シャフトの剛性にあまり影響を及ぼ
さない。
【0014】
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は請求項1乃至請求項4の一実施例に係
るゴルフクラブ用シャフトの製造方法、図2は図1の製
造方法で製造されたゴルフクラブ用シャフトを用いたゴ
ルフクラブ、そして、図3はゴルフクラブ用シャフトの
断面図を示している。
説明する。図1は請求項1乃至請求項4の一実施例に係
るゴルフクラブ用シャフトの製造方法、図2は図1の製
造方法で製造されたゴルフクラブ用シャフトを用いたゴ
ルフクラブ、そして、図3はゴルフクラブ用シャフトの
断面図を示している。
【0016】図2に於て、7は高強度繊維を用いた繊維
強化樹脂等の合成樹脂材で形成された筒状のシャフト本
体で、当該シャフト本体7は、後端側のグリップ9の装
着部から先端側のヘッド11の装着部にかけて徐々に径
が細くなるようにテーパ状に形成されている。
強化樹脂等の合成樹脂材で形成された筒状のシャフト本
体で、当該シャフト本体7は、後端側のグリップ9の装
着部から先端側のヘッド11の装着部にかけて徐々に径
が細くなるようにテーパ状に形成されている。
【0017】そして、図3に示すように、ヘッド11が
装着されるシャフト本体7の先端側には、プリプレグシ
ートを夫々複数回巻回してなる内層13と外層15の間
に、重量バランス調整用の金属粉末17が混入された重
量バランス調整層19が、内,外層13,15を形成す
るプリプレグシートより長手方向に長さの短い補助プリ
プレグシートを複数回巻回して設けられており、このよ
うに金属粉末17が混入された重量バランス調整層19
をシャフト本体7の先端側に設けることによって、当該
重量バランス調整層19がシャフト本体7の重量バラン
スの調整を図り、夫々のゴルフクラブに適した重量バラ
ンスを持つシャフトが得られるようになっている。そし
て、重量バランス調整層19の内側と外側を内,外層1
3,15で覆うことで、重量バランス調整層19の剥離
を防止している。尚、上記金属粉末17は、シャフト本
体7の重量バランスの調整を図るため、比重7以上の例
えば鉄,真鍮,銅,鉛,タングステン,金,銀といった
比重の重い金属が用いられている。
装着されるシャフト本体7の先端側には、プリプレグシ
ートを夫々複数回巻回してなる内層13と外層15の間
に、重量バランス調整用の金属粉末17が混入された重
量バランス調整層19が、内,外層13,15を形成す
るプリプレグシートより長手方向に長さの短い補助プリ
プレグシートを複数回巻回して設けられており、このよ
うに金属粉末17が混入された重量バランス調整層19
をシャフト本体7の先端側に設けることによって、当該
重量バランス調整層19がシャフト本体7の重量バラン
スの調整を図り、夫々のゴルフクラブに適した重量バラ
ンスを持つシャフトが得られるようになっている。そし
て、重量バランス調整層19の内側と外側を内,外層1
3,15で覆うことで、重量バランス調整層19の剥離
を防止している。尚、上記金属粉末17は、シャフト本
体7の重量バランスの調整を図るため、比重7以上の例
えば鉄,真鍮,銅,鉛,タングステン,金,銀といった
比重の重い金属が用いられている。
【0018】又、シャフト本体7の先端側の内層13の
内側(最内層)には、更に、補助プリプレグシートを複
数回巻回してなる補強層21が形成されており、当該補
強層21によって、打球時の衝撃に対するシャフト本体
7の先端側の補強が図られている。
内側(最内層)には、更に、補助プリプレグシートを複
数回巻回してなる補強層21が形成されており、当該補
強層21によって、打球時の衝撃に対するシャフト本体
7の先端側の補強が図られている。
【0019】尚、本実施例では、内層13,外層15及
び補強層21を形成するプリプレグシートや補助プリプ
レグシートには、カーボン繊維の高強度繊維に、エポキ
シ,ポリエステル等の合成樹脂からなるマトリックスを
含浸したものを使用し、又、重量バランス調整層19を
形成する補助プリプレグシートには、ガラス繊維の高強
度繊維に、上記金属粉末17を混入したエポキシやポリ
エステル等のマトリックスを含浸したものを使用してい
る。
び補強層21を形成するプリプレグシートや補助プリプ
レグシートには、カーボン繊維の高強度繊維に、エポキ
シ,ポリエステル等の合成樹脂からなるマトリックスを
含浸したものを使用し、又、重量バランス調整層19を
形成する補助プリプレグシートには、ガラス繊維の高強
度繊維に、上記金属粉末17を混入したエポキシやポリ
エステル等のマトリックスを含浸したものを使用してい
る。
【0020】本実施例に係るゴルフクラブ用シャフトは
このように構成されており、当該ゴルフクラブ用シャフ
ト7は、以下の如き製造方法によって製造される。先
ず、上記補強層21を形成するため、図1に示すように
外周をテーパ面としたマンドレル23の先端に、一方向
に引き揃えたカーボン繊維の高強度繊維25にエポキシ
やポリエステル等の合成樹脂からなるマトリックス27
を含浸した補助プリプレグシート29を複数回巻回す
る。尚、図示するようにこの補助プリプレグシート29
は、後述するプリプレグシート31に比しシャフト本体
7の長手方向に短く裁断されている。
このように構成されており、当該ゴルフクラブ用シャフ
ト7は、以下の如き製造方法によって製造される。先
ず、上記補強層21を形成するため、図1に示すように
外周をテーパ面としたマンドレル23の先端に、一方向
に引き揃えたカーボン繊維の高強度繊維25にエポキシ
やポリエステル等の合成樹脂からなるマトリックス27
を含浸した補助プリプレグシート29を複数回巻回す
る。尚、図示するようにこの補助プリプレグシート29
は、後述するプリプレグシート31に比しシャフト本体
7の長手方向に短く裁断されている。
【0021】次に、内層13を形成するため、同様に、
一方向に引き揃えたカーボン繊維の高強度繊維25にエ
ポキシ等のマトリックス27を含浸したプリプレグシー
ト31を、マンドレル23の全長に亘って複数回巻回す
る。
一方向に引き揃えたカーボン繊維の高強度繊維25にエ
ポキシ等のマトリックス27を含浸したプリプレグシー
ト31を、マンドレル23の全長に亘って複数回巻回す
る。
【0022】この後、上記重量バランス調整層19を形
成するため、マンドレル23に巻回した内層13となる
プリプレグシート31の外側に、当該プリプレグシート
31に比しシャフト本体7の長手方向に短く裁断され
て、ガラス繊維の高強度繊維25に金属粉末17を混入
したマトリックス27を含浸してなる補助プリプレグシ
ート33を、マンドレル23の先端側に複数回巻回し、
そして、その外側に外層15を形成するため、上記プリ
プレグシート31と同じプリプレグシート35をマンド
レル23の全長に亘って複数回巻回する。
成するため、マンドレル23に巻回した内層13となる
プリプレグシート31の外側に、当該プリプレグシート
31に比しシャフト本体7の長手方向に短く裁断され
て、ガラス繊維の高強度繊維25に金属粉末17を混入
したマトリックス27を含浸してなる補助プリプレグシ
ート33を、マンドレル23の先端側に複数回巻回し、
そして、その外側に外層15を形成するため、上記プリ
プレグシート31と同じプリプレグシート35をマンド
レル23の全長に亘って複数回巻回する。
【0023】そして、プリプレグシート35の外周を緊
締テープ(図示せず)で緊縛して熱硬化処理を行った
後、マンドレル23を引き抜き緊締テープを剥離してそ
の外周を研磨することで、本実施例に係るシャフト本体
7が製造されることとなる。
締テープ(図示せず)で緊縛して熱硬化処理を行った
後、マンドレル23を引き抜き緊締テープを剥離してそ
の外周を研磨することで、本実施例に係るシャフト本体
7が製造されることとなる。
【0024】而して、このように構成されたゴルフクラ
ブ用シャフトにあっては、金属粉末17が混入された重
量バランス調整層19が、従来のウエイト部材と同様、
シャフト本体7の重量バランスの調整を図り、夫々のゴ
ルフクラブに適した重量バランスを保つこととなる。そ
して、当該重量バランス調整層19は、内層13と外層
15と一体となって両層13,15の間に保持され、そ
の剥離が防止される。而も、ガラス繊維はカーボン繊維
に比し比重が大きいため、重量バランス調整層19をカ
ーボン繊維で成形した場合に比し、混入させる金属粉末
17の量を削減することができ、又、ガラス繊維はカー
ボン繊維に比し弾性率が低いため、重量バランス調整層
19がゴルフクラブ用シャフトの剛性にあまり影響を及
ぼさない。
ブ用シャフトにあっては、金属粉末17が混入された重
量バランス調整層19が、従来のウエイト部材と同様、
シャフト本体7の重量バランスの調整を図り、夫々のゴ
ルフクラブに適した重量バランスを保つこととなる。そ
して、当該重量バランス調整層19は、内層13と外層
15と一体となって両層13,15の間に保持され、そ
の剥離が防止される。而も、ガラス繊維はカーボン繊維
に比し比重が大きいため、重量バランス調整層19をカ
ーボン繊維で成形した場合に比し、混入させる金属粉末
17の量を削減することができ、又、ガラス繊維はカー
ボン繊維に比し弾性率が低いため、重量バランス調整層
19がゴルフクラブ用シャフトの剛性にあまり影響を及
ぼさない。
【0025】従って、本実施例に係るゴルフクラブ用シ
ャフトによれば、金属粉末17が混入された重量バラン
ス調整層19によってシャフト本体7の重量バランスの
調整を図ることが可能である。而も、シャフト本体内に
ウエイト部材を接着剤で固定する従来構造と異なり、内
層13と外層15が重量バランス調整層19の剥離を防
止するため、打球時の衝撃で重量バランス調整層19が
剥離することがなく、従来に比しゴルフクラブ用シャフ
トの耐久性が向上することとなる。又、重量バランス調
整層19の外側を外層15で覆った構造であるため、実
開平4−70061号公報で開示された従来例に比し、
製造の最終工程に於て重量バランス調整層19が研磨さ
れることがなく、この結果、重量バランスの調節に狂い
が生じることもない。
ャフトによれば、金属粉末17が混入された重量バラン
ス調整層19によってシャフト本体7の重量バランスの
調整を図ることが可能である。而も、シャフト本体内に
ウエイト部材を接着剤で固定する従来構造と異なり、内
層13と外層15が重量バランス調整層19の剥離を防
止するため、打球時の衝撃で重量バランス調整層19が
剥離することがなく、従来に比しゴルフクラブ用シャフ
トの耐久性が向上することとなる。又、重量バランス調
整層19の外側を外層15で覆った構造であるため、実
開平4−70061号公報で開示された従来例に比し、
製造の最終工程に於て重量バランス調整層19が研磨さ
れることがなく、この結果、重量バランスの調節に狂い
が生じることもない。
【0026】又、本実施例に係るゴルフクラブ用シャフ
トは、補助プリプレグシート33をプリプレグシート3
1,35等と共にマンドレル23に巻回するだけで、重
量バランス調整層19をシャフト本体7内に形成できる
ので、図4の如くウエイト部材3の周囲に接着剤を含浸
させた綿布材5を巻回被覆してこれをシャフト本体1内
に挿入固定する方法に比べ製造が容易であると共に、意
図した部分に容易にウエイト設定を行うことが可能で、
重量バランスのバラツキが発生することもない。
トは、補助プリプレグシート33をプリプレグシート3
1,35等と共にマンドレル23に巻回するだけで、重
量バランス調整層19をシャフト本体7内に形成できる
ので、図4の如くウエイト部材3の周囲に接着剤を含浸
させた綿布材5を巻回被覆してこれをシャフト本体1内
に挿入固定する方法に比べ製造が容易であると共に、意
図した部分に容易にウエイト設定を行うことが可能で、
重量バランスのバラツキが発生することもない。
【0027】更に又、本実施例によれば、巻回する補助
プリプレグシート33の大きさや巻回位置、金属粉末1
7の種類や混入量等を適宜選択することによって、重量
バランスの設定を種々行うことができる利点を有する。
従って、重量バランス調整層19はシャフト本体7の先
端側に設ける他に、長手方向のいずれの位置に設けても
よく、後端側のグリップ装着部付近に設けてもよい。而
も、既述したように本実施例は、重量バランス調整層1
9にガラス繊維を用いたが、ガラス繊維はカーボン繊維
に比し比重が大きいため、重量バランス調整層19をカ
ーボン繊維で成形する場合に比し混入させる金属粉末1
7の量を削減することができるし、又、ガラス繊維はカ
ーボン繊維に比し弾性率が低いため、重量バランス調整
層19がシャフト本体7の剛性にあまり影響を及ぼすこ
とがなく、この結果、ゴルフクラブ用シャフトの調子が
狂わず、予定通りの調子にゴルフクラブ用シャフトを製
造することができる利点を有する。
プリプレグシート33の大きさや巻回位置、金属粉末1
7の種類や混入量等を適宜選択することによって、重量
バランスの設定を種々行うことができる利点を有する。
従って、重量バランス調整層19はシャフト本体7の先
端側に設ける他に、長手方向のいずれの位置に設けても
よく、後端側のグリップ装着部付近に設けてもよい。而
も、既述したように本実施例は、重量バランス調整層1
9にガラス繊維を用いたが、ガラス繊維はカーボン繊維
に比し比重が大きいため、重量バランス調整層19をカ
ーボン繊維で成形する場合に比し混入させる金属粉末1
7の量を削減することができるし、又、ガラス繊維はカ
ーボン繊維に比し弾性率が低いため、重量バランス調整
層19がシャフト本体7の剛性にあまり影響を及ぼすこ
とがなく、この結果、ゴルフクラブ用シャフトの調子が
狂わず、予定通りの調子にゴルフクラブ用シャフトを製
造することができる利点を有する。
【0028】
【0029】
【発明の効果】以上述べたように、各請求項に係るゴル
フクラブ用シャフトによれば、内層と外層が重量バラン
ス調整層の剥離を防止するため、打球時の衝撃で重量バ
ランス調整層が剥離することがなく、従来に比しゴルフ
クラブ用シャフトの耐久性が向上し、又、重量バランス
のバラツキがなくなる利点を有する。而も、重量バラン
ス調整層の外側を外層で覆った構造であるため、製造の
最終工程に於て重量バランス調整層が研磨されることが
なく、この結果、重量バランスの調節に狂いが生じるこ
ともない。そして、請求項4に係る発明によれば、ガラ
ス繊維強化樹脂はカーボン繊維強化樹脂に比し比重が大
きいため、重量バランス調整層をカーボン繊維強化樹脂
で成形する場合に比し混入させる金属粉末の量を削減す
ることができるし、又、ガラス繊維強化樹脂はカーボン
繊維強化樹脂に比し弾性率が低いため、重量バランス調
整層がシャフト本体の剛性にあまり影響を及ぼすことが
なく、この結果、ゴルフクラブ用シャフトの調子が狂わ
ず、予定通りの調子にゴルフクラブ用シャフトを製造す
ることができる利点を有する。
フクラブ用シャフトによれば、内層と外層が重量バラン
ス調整層の剥離を防止するため、打球時の衝撃で重量バ
ランス調整層が剥離することがなく、従来に比しゴルフ
クラブ用シャフトの耐久性が向上し、又、重量バランス
のバラツキがなくなる利点を有する。而も、重量バラン
ス調整層の外側を外層で覆った構造であるため、製造の
最終工程に於て重量バランス調整層が研磨されることが
なく、この結果、重量バランスの調節に狂いが生じるこ
ともない。そして、請求項4に係る発明によれば、ガラ
ス繊維強化樹脂はカーボン繊維強化樹脂に比し比重が大
きいため、重量バランス調整層をカーボン繊維強化樹脂
で成形する場合に比し混入させる金属粉末の量を削減す
ることができるし、又、ガラス繊維強化樹脂はカーボン
繊維強化樹脂に比し弾性率が低いため、重量バランス調
整層がシャフト本体の剛性にあまり影響を及ぼすことが
なく、この結果、ゴルフクラブ用シャフトの調子が狂わ
ず、予定通りの調子にゴルフクラブ用シャフトを製造す
ることができる利点を有する。
【0030】
【図1】請求項1乃至請求項4の一実施例に係るゴルフ
クラブ用シャフトの製造方法を示す工程図である。
クラブ用シャフトの製造方法を示す工程図である。
【図2】図1の製造方法で製造されたゴルフクラブ用シ
ャフトを用いたゴルフクラブの正面図である。
ャフトを用いたゴルフクラブの正面図である。
【図3】図2のIII − III線断面図である。
【図4】従来のウエイト部材の取付方法を示す分解斜視
図である。
図である。
【図5】
図4に示すウエイト部材を挿入固定したゴルフ
クラブ用シャフトの断面図である。
クラブ用シャフトの断面図である。
【符号の説明】7 シャフト本体 13 内層 15 外層 17 金属粉末 19 重量バランス調整層 21 補強層 23 マンドレル 29,33 補助プリプレグシート 31,35 プリプレグシート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A63B 53/00 - 53/16 B29C 67/14 B29C 67/16 B29D 23/00
Claims (4)
- 【請求項1】 合成樹脂を含浸した高強度繊維で形成さ
れる筒状のシャフト本体に、金属粉末を混入した重量バ
ランス調整層と、当該重量バランス調整層を内外から覆
う内層と外層を設けたことを特徴とするゴルフクラブ用
シャフト。 - 【請求項2】 重量バランス調整層は、外層に比しシャ
フト本体の長手方向に短く形成されていることを特徴と
する請求項1記載のゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項3】 重量バランス調整層は、金属粉末を混入
した繊維強化樹脂で形成されていることを特徴とする請
求項1又は請求項2記載のゴルフクラブ用シャフト。 - 【請求項4】 繊維強化樹脂は、ガラス繊維強化樹脂で
あることを特徴とする請求項3記載のゴルフクラブ用シ
ャフト。
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-
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- 1992-06-23 JP JP16492692A patent/JP3216728B2/ja not_active Ceased
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