JP3216678U - 屋根構造 - Google Patents

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登喜夫 大野
登喜夫 大野
竹内 正樹
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株式会社大野板金
鈴木鈑金工業株式会社
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Abstract

【課題】孔を有しながら、耐火性能を有する屋根構造を提供する。【解決手段】樋部が折板150に取り付けられた状態において、折板に取り付けられた耐火部材と、樋部に取り付けられた耐火部材と、枠部材に取り付けられた耐火部材と、蓋部材320に取り付けられた耐火部材とが互いに連続し、事業施設の室内側において耐火部材が途切れることが無い。これらの耐火部材は、鉛直下方からの火災に対して耐火性を有し、屋根材140、内樋、及び開口閉塞部材300の耐火性能が確保される。【選択図】図13

Description

本考案は、開口を持ちながら耐火性を有する屋根構造に関する。
鉄道や道路などの高架橋の下に店舗や宿泊施設などの事業施設を建築することがある。高架橋は、コンクリートや鉄骨等から形成されるため、多くの隙間を有する。そのため、高架下の空間には水や塵芥が進入する。これら水や塵芥が事業施設の内部に侵入することを防止するため、事業施設は、防水構造を有する屋根を備える。また、このような事業施設は、建築基準法及びその他の法令が定める耐火性を有さなければならい。そのため、事業施設の屋根は、法令が定める耐火性を満たす耐火構造を有する(特許文献1参照)。
特開2014−051792号公報
このような屋根の上に、空調用のダクトや樋等の設備を設けることがある。このような設備を点検又は交換等する場合、屋根の上に人が上がる必要がある。また、高架橋を点検する場合や、高架橋と屋根とを繋ぐ鋼材を点検する場合等も、同様である。そこで、施設内から屋根の上に人が上がれるようにするため、人が通れる程度の大きさの孔を屋根に開ける必要がある。しかし、屋根に孔を単純に開けると耐火性を損なうおそれがある
本考案は、これらの課題に鑑みてなされたものであり、孔を有しながら、耐火性能を有する屋根構造を得ることを目的とする。
本願考案による屋根構造は、厚さ方向に貫通する屋根開口を備える屋根部材と、屋根開口に取り付けられる開口閉塞部材と、屋根部材の端部であって重力方向下方に設けられる内樋とを備え、屋根部材、開口閉塞部材、及び内樋は、下方からの火災に対して耐火性を有する耐火部材を備え、屋根部材の耐火部材と開口閉塞部材の耐火部材と内樋の耐火部材とが連続して設けられることを特徴とする。
内樋は、C字型断面を有する樋部と、屋根部材に接続される樋吊り金具とを備え、耐火部材は樋部の外周面に設けられ、樋吊り金具は、耐火部材の外周から樋部を包持して屋根部材に固定することが好ましい。
開口閉塞部材は、蓋部材と枠部材とを備え、枠部材は、その厚さ方向に開口する枠開口部を有し、枠開口部の少なくとも一部が屋根開口と重複するように屋根開口に取り付けられ、蓋部材は、枠開口部を覆うように枠部材に取り付けられ、耐火部材は、蓋部材の片面の全面を覆うように取り付けられ、枠開口部は、枠部材の厚さ方向に延びる枠立ち上がり部を備え、枠部材は、枠開口部から屋根部材に沿って接触しながら延びる枠基部をさらに備え、耐火部材は、枠基部及び枠立ち上がり部の片面の全面を覆うように取り付けられることが好ましい。
複数の躯体から屋根部材を吊り下げて成る屋根構造であって、躯体に固定される躯体側部材を有する吊り下げ部材をさらに備え、屋根部材は、躯体側部材の反対側の部材である屋根側部材に取り付けられてもよい。
既存屋根の上に設けられる屋根構造であって、既存屋根は、厚さ方向に貫通する既存屋根開口を備え、屋根部材は、既存屋根に取り付けられてもよい。
本考案によれば、孔を有しながら、耐火性能を有する屋根構造を得る。
本考案に係る第1の実施形態に係る耐火屋根を備えた構造物の縦断面図である。 図1の耐火屋根の斜視図である。 (a)は図2のa−a断面図であり、(b)は図2のb−b断面図である。 同実施形態の変形例に係る耐火屋根を備えた構造物の縦断面図である。 同実施形態の変形例に係る耐火屋根の設置方法を説明する斜視図である。 第2の実施形態による屋根構造を高架橋の下に設けた概略図である。 屋根構造を高架橋側から見た斜視図である。 図7のVIII−VIII線における一部断面図である。 図7のIX−IX線における一部断面図である。 躯体の上に設けられた第3の実施形態による屋根構造の斜視図である。 図10のXI−XI線における一部断面図である。 図10のXII−XII線における一部断面図である。 第4の実施形態による屋根構造を鉛直上方から見た平面図である。 図13のXIV―XIV線における断面図である。 図14の内樋を拡大して示した一部断面図である。 第5の実施形態による屋根構造を幅方向見た一部断面図である。 タイトフレーム及び内樋を折板の幅方向から見た一部断面図である。 タイトフレーム及び内樋を鉛直上方から見た平面図である。
以下、図1〜3を参照して、本考案に係る第1の実施形態について、高架橋を例にして詳細に説明する。
〔耐火屋根構造〕
まず、本実施形態の耐火屋根の構成について説明する。図1は本実施形態の耐火屋根10を備えた高架橋の縦断面図、図2は耐火屋根10の斜視図、図3(a)は図2のa−a断面図であり、図3(b)は図1のb−b断面図である。
本実施形態の耐火屋根10は、図1に示すように、高架橋1の橋桁11下方の空間に設けられた建築物20の屋根をなしており、建築物20の防火区画を形成している。
耐火屋根10は、図2に示すように、建築物20の躯体5に支持された複数の鉄骨躯体等2、鉄骨躯体等2の下面に設けられた複数の葺き材取付鋼材3、葺き材取付鋼材3の下面に取り付けられた葺き材4等で構成されている。
鉄骨躯体等2は、図3に示すように、鋼材21、鋼材21を被覆する断熱材22、鋼材21から下方に延設された複数のボルト部23等で構成されており、橋桁11の下方に、水平となるように、ボルト部23が下方へ向かって垂下するように、かつ図2に示したように互いに所定間隔を空けて平行となるように配置されている。なお、各鉄骨躯体等2の設置間隔は2000mm以下とするのが好ましい。
断熱材22は、30分以上の耐火性能を有するものとなっている。
ボルト部23は、全ねじの上端を鋼材21の下面に、鋼材21の軸方向に沿って、葺き材取付鋼材3の設置間隔と同じ間隔を空けて複数溶接されている。
葺き材取付鋼材3は、建築物の母屋として機能する部材であり、図3に示したリップ溝形鋼の他、溝形鋼、H形鋼、Z形鋼のように、軸と直交する面で切断した時の断面形状が、鉛直方向に延設される鉛直部31と、鉛直部31の上端から水平に延設された上水平部32、鉛直部31の下端から水平に延設された下水平部33を有したものとなっている。上水平部32には、複数の上ボルト穴(第2ボルト穴)が、軸方向に沿って鉄骨躯体等2の設置間隔と同じ間隔を空けて形成されており、下水平部33には、複数の下ボルト穴が、軸方向に沿って所定間隔を空けて形成されている。
葺き材取付鋼材3は、鉄骨躯体等2の下面に、鉄骨躯体等2の延設方向と直交するように、かつ、図2に示したように互いに並行となるように配置され、上ボルト穴に鉄骨躯体等2のボルト部23を通し、かつ上水平部32の上面を鉄骨躯体等2の下面に当接させた状態で、ナット24で留められている。なお、各葺き材取付鋼材3の設置間隔は、900mm以下とするのが好ましい。
葺き材4は、図3(b)に示したように、折板41と、折板41の下面全体を被覆する裏打ち材42等で構成され、山折りされてできた各頂部には、ボルト穴が頂部の延設方向に沿って所定間隔を空けて複数開けられている。葺き材4は、葺き材取付鋼材3の下面に、水平方向に広がるように配置され、かつ、ボルト穴を葺き材取付鋼材3の下ボルト穴と重ねた状態でボルト44とナット45とで留められている。
裏打ち材42は、30分以上の耐火性能を有する断熱材である。
〔天井の耐震補強方法〕
次に、高架橋1の橋桁11下方の空間に、上述した耐火屋根10を設置する方法について説明する。
まず、事前準備として、各部材の準備を施工現場とは別の場所(例えば工場)で行う。鉄骨躯体等2の準備としては、まず、鋼材21の、建築物20に取り付けた際に下面となる面に、所定間隔を空けて複数の全ねじを溶接することによりボルト部23を設ける。そして、断熱材22で、鋼材21を、ボルト部23の先端部が断熱材22の外に突出するように被覆する。
葺き材取付鋼材3および葺き材4には、所定箇所にボルト穴をあけておく。葺き材取付鋼材3は、市販の形鋼等に上下ボルト穴を開けるだけで製造することができる。
各部材の準備ができた後は、各部材を施工現場に搬送し、取り付けを行う。まず、建築物20の躯体5の所定箇所に受け束51(図2参照)を、上方に向かって延設されるように設ける。具体的には受け束51となる鋼材を躯体5に溶接する。そして、鉄骨躯体等2の両端部を受け束51に固定する。
鉄骨躯体等2の設置を終えた後は、葺き材取付鋼材3を鉄骨躯体等2に固定する。具体的には、葺き材取付鋼材3の上水平部32に設けられた複数の上ボルト穴を各鉄骨躯体等2のボルト部23に通し、ナット24を締める。
葺き材取付鋼材3の取り付けを終えた後は、葺き材取付鋼材3に葺き材4を取り付ける。具体的には、葺き材4に設けられたボルト穴を、葺き材取付鋼材3の下ボルト穴と重ね合わせ、間にパッキン43を挟んだ上で、下ボルト穴にボルト44を挿入しナット45を締める。こうして、高架橋1の橋桁11下方の空間に耐火屋根10が設置される。
従来であれば、山形鋼を用い、山形鋼をボルト部23に溶接して取り付けた後、山形鋼にシートスタットを取り付けるための墨出しを行い、多数のシートスタットを山形鋼に取り付けた後、葺き材の取付を行う必要があったが、葺き材取付鋼材3の取り付けに溶接は不要であり、予めボルト穴のあけられた一本の部材の取り付けるだけで、複数のシートスタットの代わりになるので、墨出し工程や個々のシートスタットの取り付け工程を省くこともできる。
また、シートスタットのように、鋼材に嵌めて取り付ける部材を介さず、葺き材を葺き材取付鋼材3に直接ボルト止めするので、屋根の強度を高めることができる。
以上、本考案を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施形態では、鉄骨躯体等2の下面と葺き材取付鋼材3の上面とを当接させたため、ボルト部23を短くしたが、葺き材取付鋼材3および葺き材4が鉄骨躯体等2から離間して吊り下げられる程度に長くしてもよい。
また、上記実施形態では、鉄骨躯体等2を建築物20の構成部材としたが、橋桁11下方の空間内に高架橋の構成部材としての鉄骨が配置されている場合には、それを用いて葺き材取付鋼材3を取り付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、鉄骨躯体等2を建築物20の躯体5にのみ固定する構造としたが、図4に示すように、補強鋼材6の一(上)端部を高架橋1に固定するとともに補強鋼材6の他(下)端部を鉄骨躯体等2に固定することで耐火屋根10を補強するようにしてもよい。
また、図4に示したように、耐火屋根10の下方に吊り天井7を設けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、下面に裏貼り材42が設けられた葺き材4を用いて耐火屋根10を構成したが、鉄骨躯体等2、葺き材取付鋼材3、折板41による防水屋根が既に設けられている場合、図5に示すように、新たな折板46によって裏打ち材42を下から挟むことにより既存の防水屋根を耐火屋根としてもよい。
次に、図6から9を用いて第2の実施形態による屋根構造100について説明する。第1の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図6は、屋根構造100を高架橋200の下に設けた図である。図6において屋根構造100及び高架橋200の構成は説明のため簡略化されている。高架橋200は、複数の橋桁201と、梁211と、橋脚212とにより主に構成される。梁211が橋桁201を支持し、地面から延びる橋脚212が梁211を支持する。ジョイント203は、橋桁201どうしが自由に変位できるように橋桁201どうしを接合する。橋桁201、梁211、及び橋脚212はコンクリートから成る。コンクリートは水を透過し、ジョイント203は水及び塵芥を透過する。そのため、高架橋200下には水及び塵芥が進入する。
橋桁201又は梁211の底面202から吊りボルト110を介して屋根材140が吊り下げられる。すなわち、鉛直上方(重力方向上方)に位置する橋桁201及び梁211(高架橋躯体)から屋根材140が吊り下げられる。屋根材140の詳細については後述される。屋根材140の底面から吊り金具221を介して化粧天井222が吊り下げられる。建築基準法は化粧天井222に耐火性能を要求しないため、建築基準法が規定する耐火性能を化粧天井222は有さない。
橋桁201の底面202から床スラブ225まで外壁223が設けられ、屋根材140から床スラブ225まで防火壁224が設けられる。外壁223及び防火壁224は防水性能及び耐火性能を有する。屋根材140、外壁223、防火壁224、及び床スラブ225が居室230を形成し、居室230の内部に事業施設が設けられる。
次に、図7を用いて屋根構造100について詳細に説明する。図7において屋根材140の構成は説明のため簡略化されている。
屋根構造100は、吊りボルト110、山形鋼120、シートスタット130、及び屋根材140と、開口閉塞部材300とから主に構成される。吊りボルト110、山形鋼120、及びシートスタット130が吊り下げ部材を成し、吊り下げ部材は躯体側部材及び屋根側部材を有する。そして、吊りボルト110が躯体側部材を成し、山形鋼120及びシートスタット130が屋根側部材を成す。
吊りボルト110の両端には、雄ねじが切られる。橋桁201の底面202に打ち込まれた打ち込み式アンカーに吊りボルト110の上端をねじ込むことにより、吊りボルト110が橋桁201に固定される。吊りボルト110の下端は、山形鋼124に2つのナット125を介して取り付けられる。
山形鋼120は等辺山形鋼であって、幅50ミリの板状である2枚の鋼板(水平リブ121と鉛直リブ122)を互いの長辺で直角に接合した形状を有する。山形鋼124もまた同様の形状を有する。山形鋼124は、山形鋼120にボルト及びナット123を介して取り付けられ、山形鋼120はシートスタット130を介して屋根材140を支持する。吊りボルト110は、幅方向に隣り合う山形鋼120が互いに反対方向を向くように山形鋼120を吊る。すなわち、吊りボルト110に取り付けられた山形鋼120を長手方向から見ると、水平方向に延びる水平リブ121が互いに反対方向に延びる。
シートスタット130は、嵌合部131とボルト132とを主に有する。嵌合部131は開口を有し、開口に水平リブ121を挟み込んで固定する。開口の高さは水平リブ121の厚さよりも低いため、所定の力以下ではシートスタット130が水平リブ121に対してずれることがない。ボルト132は屋根材140の山部151に取り付けられる。山部151については後述される。
幅方向に隣り合う山形鋼120が反対を向くため、隣り合う山形鋼120に取り付けられたシートスタット130の開口もまた反対を向く。そのため屋根材140が熱膨張したとき、隣り合う山形鋼120に取り付けられたシートスタット130は、水平方向に対して互いに反対方向に山形鋼120からずれる。このシートスタット130のずれにより熱膨張による屋根材140の伸びが吸収される。これにより屋根材140が破壊されることがない。
次に、図7から9を用いて屋根材140及び開口閉塞部材300について詳細に説明する。
屋根材140は、金属製の板状部材を折り曲げて成る折板150と、折板150の鉛直下方に向く面に設けられる耐火部材160とを主に備える。折板150は、厚さ0.8mmのガルバリウム鋼板から成り、複数の頂部151と、頂部151の両側から斜め下方に延びる背部152と、背部152から頂部151と平行に延びる底部153と、折板150の厚さ方向に開口する屋根開口154とを主に有する。
頂部151、背部152、及び底部153は厚さ0.8mmの板状体である。以下、図7から9において、頂部151、背部152、及び底部153の長辺に沿う方向(流れ方向)をY方向、頂部151及び底部153の厚さに沿う方向をZ方向、Y方向及びZ方向に対して直交する方向(幅方向)をX方向という。Z正方向が鉛直上方、Z負方向が鉛直下方である。Z方向において、全ての頂部151の幅は等しく、背部152の幅、及び底部153の幅も同様である。
屋根開口154は、1つの頂部151、4つの背部152、及び2つの底部153に跨がって設けられる正方形の孔である。屋根開口154のX方向及びY方向における長さは、600mmよりもわずかに長い。
耐火部材160は、グラスファイバを含む厚さ5mmのマット状の不燃材料、例えばスーパーフェルトン、あるいは厚さ4mmのマット状の不燃材料、例えばフネンエースから成り、鉛直下方からの火災に対して耐火性を発揮する。耐火部材160は、折板150の鉛直下方に向く面の全面に設けられることが好ましい。
開口閉塞部材300は、厚さ0.5mmの塗装溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(JIS G 3322)から成る枠部材310及び蓋部材320を主に備える。
図7から9を参照すると、枠部材310は、Z方向から見たとき、X方向に対する長さが約800mmかつY方向における長さが1100mmである長方形を成し、枠部材310の厚さ方向に開口する枠開口部314と、枠開口部314から延びて折板150に接触する枠基部316とを主に備える。
枠開口部314は、枠部材310のX方向及びY方向の略中央に設けられ、X方向及びY方向に対する長さが約600mm、かつZ方向に対する長さが約50mmの正方形筒状を成す。また、枠開口部314は、筒状の側面を成す枠立ち上がり部315を備える。枠立ち上がり部315は、枠部材310の厚さ方向、言い換えるとZ方向、さらに言い換えると枠基部316に対して直角を成すように枠基部316の縁から延びる。枠立ち上がり部315において、枠基部316と接続される端部とは反対側の端部は、枠基部316と平行、つまりX方向及びY方向に平行な方向、言い換えると枠立ち上がり部315に対して直角を成す方向に曲げられて、フランジ317を形成する。
図7及び8を参照すると、枠基部316は、鉛直下方に向けて所定の角度で曲げられるスカート318を備える。所定の角度は、頂部151と背部152とが成す角度と略同じである。
枠基部316の鉛直下方に向く面と、枠立ち上がり部315において筒状の内側面と、フランジ317の鉛直上方に向く面に、耐火部材319が貼り付けられる。これらの面は、事業施設の室内側にある面である。耐火部材319は、これらの面の全面に設けられることが好ましい。
蓋部材320は、Z方向から見たとき、X方向及びY方向において同じ長さ645mmの四辺を持つ正方形を成し、直方体形状の蓋基部321と、蓋基部321の縁、すなわち蓋基部321のZ軸と平行な面から蓋部材320の厚さ方向、つまりZ軸方向に延びる蓋立ち上がり部322とを主に備える。Z軸方向から見たとき、蓋基部321は枠開口部314よりも大きい。蓋基部321のX方向及びY方向における略中央であって、鉛直方向下方に向く面にハンドル323がボルト及びナット324を用いて取り付けられる。蓋基部321の鉛直下方に向く面と、蓋立ち上がり部322における内周面とに、耐火部材328が貼り付けられる。これらの面は、事業施設の室内側にある面である。耐火部材328は、これらの面の全面に設けられることが好ましい。
次に、図7から9を用いて、開口閉塞部材300を屋根材140に取り付けた状態について説明する。図7を参照すると、枠部材310は、1つの頂部151、4つの背部152、及び2つの底部153に跨がって設けられる。
枠基部316の一部は、頂部151に密着し、スカート318は、背部152に沿って密着する。Y方向に沿って延び、YZ平面に対して対称である2つのスカート318が、それぞれYZ平面に対して対称である2つの背部152に密着するため、枠部材310がX軸方向に移動することがない。
枠基部316の一部と頂部151は、シートスタット130を用いて互いに固定されるとともに、山形鋼120に固定される。そして、蓋基部321と蓋立ち上がり部322の内周面とがフランジ317と密着するように、蓋部材320が枠部材310に置かれる。この状態において、屋根材140に取り付けられた耐火部材160と、枠部材310に取り付けられた耐火部材319と、蓋部材320に取り付けられた耐火部材328とが互いに連続し、事業施設の室内側において耐火部材が途切れることが無い。これにより、屋根材140及び開口閉塞部材300の耐火性能が確保される。
作業者は、ハンドル323を把持して、蓋部材320を枠部材310から取り外し、枠開口部314を通って屋根材140の上に移動することができる。また、ハンドル323を把持して、蓋部材320を枠部材310に取り付け、枠開口部314を塞ぎ、これにより、屋根材140及び開口閉塞部材300の耐火性能を確保することができる。
本実施形態によれば、鉄道や道路などの高架橋200下に構築された耐火構造の屋根の上に、容易に人が入ることができる。これにより、屋根の耐火構造を確保しながら、屋根、屋根の上に設けられた設備、あるいは高架橋200を容易に点検、維持、及び補修できる。
また、屋根構造100は防水性能及び耐火性能を有するため、屋根構造100を吊るだけで水漏れ及び火災対策を行うことができる。そのため、他の防水及び耐火工事を必要としない。
エキスパンション190を設けることにより、複数の橋桁201の下に屋根構造100を設けることが出来る。
なお、山形鋼120は等辺山形鋼でなく不等辺山形鋼であってもよく、H鋼などの他の形状を有する形鋼であってもよい。
また、山形鋼120は吊りボルト110に溶接されず、金物によって固定されてもよい。
折板150、キャップ180、及びエキスパンション190を構成する材料は厚さ0.8mmのガルバリウム鋼板に限定されず、厚さ0.8mm以上のガルバリウム鋼板であればよい。これにより、建築基準法に定められる耐火性能を確保する。また、厚さ0.8mmのガルバリウム鋼板でなく、建築基準法に定められる耐火性能を有する材料であってもよい。
耐火部材160は、前述のものに限定されず、建築基準法及びその他の法令に定められる耐火性能を有する材料であってもよく、折板150の室内側の面に設けられてもよい。
なお、高架橋躯体が1つであるときは、エキスパンション190を設けなくてもよい。
橋桁201、梁211、及び橋脚212はコンクリートでなく、鉄骨などから成るものであってもよい。
次に、図10から12を用いて第3の実施形態による屋根構造400について説明する。第1及び第2の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図10から12は、躯体の母屋500に取り付けられている既存屋根510の上に屋根構造400を設けた図である。図10において躯体は省略されている。
既存屋根510は、タイトフレーム520及び既存折板530とから主に構成される。タイトフレーム520は、金属製の板状部材を波形に折り曲げて形成され、その底面は母屋500に固定される。既存折板530は、金属製の板状部材を波形に折り曲げて形成され、複数の頂部531と、頂部531の両側から斜め下方に延びる背部532と、背部532から頂部531と平行に延びる底部533と、既存折板530の厚さ方向に開口する第2の屋根開口534とを有し、タイトフレーム520にボルト523で固定される。第2の屋根開口534は、2つの頂部531、4つの背部532、及び3つの底部533に跨がって設けられる正方形の孔である(図12参照)。屋根開口154のX方向及びY方向における長さは、600mmよりもわずかに長い。
屋根構造400は、ハゼ式折板410、第1の断熱金具420、第2の断熱金具430、役物440、耐火部材450、及び開口閉塞部材800を主に備える。
ハゼ式折板410は、金属製の板状部材を波形に折り曲げて成る折板である。ハゼ式折板410は、厚さ0.8mmのガルバリウム鋼板から成り、複数の頂部411と、頂部411の両側から斜め下方に延びる背部412と、背部412から頂部411と平行に延びる底部413と、ハゼ式折板410の厚さ方向に開口する第1の屋根開口414とを主に有する。頂部411、背部412、及び底部423は厚さ0.8mmの板状体である。2つの頂部411の中心間の長さ、つまりハゼ式折板410の働き巾は、例えば455から550mmである。また、背部412の高さは、例えば66mmから173mmである。ハゼ式折板410の断面、つまりハゼ式折板410の幅方向の断面は、既存折板530の断面と略同じ形状である(図12参照)。
図11及び12を参照すると、第1の屋根開口414は、第2の屋根開口514と同様の大きさを有する正方形の孔であって、2つの頂部411、4つの背部412、及び3つの底部413に跨がって設けられる。屋根開口414のX方向及びY方向における長さは、600mmよりもわずかに長い。
耐火部材450は、グラスファイバを含む厚さ5mmのマット状の不燃材料、例えばスーパーフェルトン、あるいは厚さ4mmのマット状の不燃材料、例えばフネンエースから成り、ハゼ式折板410の鉛直下方に向く面と既存折板530の鉛直上方に向く面との間に設けられ、鉛直下方からの火災に対して耐火性を発揮する。耐火部材450は、これらの面の間の全てに設けられることが好ましい。
以下、図10から12において、頂部411、背部412、及び底部413の長辺に沿う方向(流れ方向)をY方向、頂部411及び底部413の厚さに沿う方向をZ方向、Y方向及びZ方向に対して直交する方向(幅方向)をX方向という。Z正方向が鉛直上方、Z負方向が鉛直下方である。Z方向において、全ての頂部411の幅は等しく、背部412の幅、及び底部413の幅も同様である。
第1の断熱金具420は、矩形筒状の第1の基部421と、第1の基部421の底面から斜め下方に延びる第1の固定部422とを主に備える。第1の固定部422は、タッピングビス423により既存折板530の背部532に固定される。第1の基部421の底面には、底面の厚さ方向に貫通する孔が設けられ、ボルト523が孔に貫通する。これにより、第1の基部421の底面及び第1の固定部422が既存折板530の頂部531及び背部532に各々密着する。第1の基部421の頂面には、役物440がタッピングビス441により固定される。役物440は、上方に向かって突出する逆L字型の突起442を備える。突起442には、ハゼ式折板410のハゼが締め付けられ、これにより、ハゼ式折板410が第1の断熱金具420に固定される。
第2の断熱金具430は、矩形筒状の第2の基部431と、第2の基部431の底面から斜め下方に延びる第2の固定部432と、第2の基部431の頂面から斜め下方に延びる第3の固定部433とを主に備える。第2の固定部432は、タッピングビス434により既存折板530の背部532に固定される。第2の基部431の底面には、底面の厚さ方向に貫通する孔が設けられ、ボルト523が孔に貫通する。これにより、第2の基部431の底面及び第2の固定部432が既存折板530の頂部531及び背部532に各々密着する。第2の基部431及び第3の固定部433の頂面には、ハゼ式折板410のハゼが締め付けられ、これにより、ハゼ式折板410が第2の断熱金具430に固定される。
開口閉塞部材800は、厚さ0.5mmの塗装溶融55%アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(JIS G 3322)から成る枠部材810及び蓋部材820を主に備える。
図10から12を参照すると、枠部材810は、Z方向から見たとき、X方向に対する長さが約800mmかつY方向における長さが1100mmである長方形を成し、枠部材810の厚さ方向に開口する枠開口部814と、枠開口部814から延びてハゼ式折板410に接触する枠基部816とを主に備える。
枠開口部814は、枠部材810のX方向及びY方向の略中央に設けられ、X方向及びY方向に対する長さが約600mm、かつZ方向に対する長さが約50mmの正方形筒状を成す。また、枠開口部814は、筒状の側面を成す枠立ち上がり部815を備える。枠立ち上がり部815は、枠部材810の厚さ方向、言い換えるとZ方向、さらに言い換えると枠基部816に対して直角を成すように枠基部816の縁から延びる。枠立ち上がり部815において、枠基部816と接続される端部とは反対側の端部は、枠基部816と平行、つまりX方向及びY方向に平行な方向、言い換えると枠立ち上がり部815に対して直角を成す方向に曲げられて、フランジ817を形成する。
図10及び12を参照すると、枠基部816は、鉛直下方に向けて所定の角度で曲げられるスカート818を備える。所定の角度は、頂部411と背部412とが成す角度と略同じである。枠基部816の鉛直下方に向く面と、枠立ち上がり部815において筒状の内側面と、フランジ817の鉛直上方に向く面に、耐火部材819が貼り付けられる。これらの面は、事業施設の室内側にある面である。耐火部材819は、これらの面の全面に設けられることが好ましい。
蓋部材820は、Z方向から見たとき、X方向及びY方向において同じ長さ645mmの四辺を持つ正方形を成し、直方体形状の蓋基部821と、蓋基部821の縁、すなわち蓋基部821のZ軸と平行な面から蓋部材820の厚さ方向、つまりZ軸方向に延びる蓋立ち上がり部822とを主に備える。Z軸方向から見たとき、蓋基部821は枠開口部814よりも大きい。蓋基部821のX方向及びY方向における略中央であって、鉛直方向上方に向く面にハンドル823がボルト及びナット824を用いて取り付けられる。蓋基部821の鉛直下方に向く面と、蓋立ち上がり部822における内周面とに、耐火部材828が貼り付けられる。これらの面は、事業施設の室内側にある面である。耐火部材828は、これらの面の全面に設けられることが好ましい。
次に、図10から12を用いて、開口閉塞部材400を既存屋根510の上に取り付けた状態について説明する。図10を参照すると、枠部材410は、4つの頂部411、8つの背部412、及び3つの底部413に跨がって設けられる。
枠基部816の一部は、突起442及び背部412に接触し、スカート818は、背部412に沿って密着する。Y方向に沿って延び、YZ平面に対して対称である2つのスカート818が、それぞれYZ平面に対して対称である2つの背部412に密着するため、枠部材410がX軸方向に移動することがない。スカート818は、タッピングビス825を用いて背部412に固定される。
枠基部816の一部と頂部411は、シートスタット130を用いて互いに固定されるとともに、山形鋼120に固定される。そして、蓋基部821と蓋立ち上がり部822の内周面とがフランジ817と密着するように、蓋部材820が枠部材810に置かれる。この状態において、既存折板530とハゼ式折板410の間に設けられた耐火部材450と、枠部材810に取り付けられた耐火部材819と、蓋部材820に取り付けられた耐火部材828とが互いに連続し、事業施設の室内側において耐火部材が途切れることが無い。これにより、屋根構造400の耐火性能が確保される。
作業者は、ハンドル823を把持して、蓋部材820を枠部材810から取り外し、枠開口部814を通って屋根構造400の下に移動することができる。また、ハンドル823を把持して、蓋部材820を枠部材810に取り付け、枠開口部814を塞ぎ、これにより、屋根構造400の耐火性能を確保することができる。
本実施形態によれば、外部から既存屋根510の上に容易に人が入ることができるとともに、既存建物の屋根に耐火構造を付加できる。さらに、既存屋根510の屋根と躯体との間に設けられた設備を容易に点検、維持、及び補修できる。
なお、既存屋根510の上に屋根構造400を設ける構成について説明したが、既存屋根510の上でなく、タイトフレーム520にハゼ式折板410を直接取り付けてもよい。この場合、耐火部材450は、ハゼ式折板410の室内側に貼り付けられる。
Z方向において、全ての頂部531の幅は等しくなくてもよく、背部532、底部533、頂部411、背部412、及び底部413もまた同様である。
第1の屋根開口414及び第2の屋根開口534は、正方形の孔でなく、その他の矩形や直線又は曲線によって形成される形状の孔であってもよい。
ガルバリウム鋼板の厚さは0.8mmに限定されず、好ましくは0.4mmから0.8mm、又は他の値であってもよい。
耐火部材450は、前述のものに限定されず、建築基準法及びその他の法令に定められる耐火性能を有する材料であってもよく、ハゼ式折板410の室内側の面に設けられてもよい。
なお、屋根構造400は、ハゼ式折板410を備えるとして説明したが、ハゼ式折板410でなく、ハゼのない折板であってもよい。この場合、第1の断熱金具420及び役物440の代わりに、第2の断熱金具430が用いられる。
なお、図10及び12に図示されたハゼ式折板410には、例示として角ハゼ等を用いたが、その他のハゼ、例えば丸ハゼ等を用いてもよい。
次に、図13から15を用いて第4の実施形態による屋根構造600について説明する。第1から3の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。屋根構造600は、第2の実施形態による屋根構造100が備える全ての部材に加え、内樋610をさらに備える。
折板150a、150bは、屋根部材を成し、流れ方向に直交する方向において、直線状に切断される切断部156を備える。折板150a、150bの室内側の面、すなわち重力方向下方に向く面に耐火部材160a、160bが各々取り付けられる。耐火部材160a、160bは、室内側の面の全面に設けられることが好ましい。内樋510は、互いに隣接する折板150a、150bの端部156a、156bの間に空いた間隔に設けられる。端部156a、156bの近辺に面戸640a、640bが各々設けられる。内樋610は、ステンレス鋼から成る樋部630と樋吊り金具620とを主に備える。
図15を参照すると、樋部630は、長手方向全長に渡ってC字型断面を有する長尺な部材である。樋部630におけるC字型断面の外周面に、無機質系断熱材、例えば無機質断熱材ガラス繊維シートから成る耐火部材631が接着剤等を用いて貼り付けられる。耐火部材631は、樋部630の外周面の全面に設けられることが好ましい。図13を参照すると、樋部630の長手方向に対する長さは、折板150a、150bの流れ方向に直交する幅方向に対して、複数の山部に跨がって設けられる程度である。
樋吊り金具620は、折板150a、150bの幅方向に対して、山部151a、151bの幅に納まる程度、すなわち山部151a、151bの幅よりもわずかに短い程度の幅を有する(図13参照)。図15に示される断面において、樋吊り金具620は、例えば亜鉛めっきが施された熱間圧延鋼板から成る第1の金具621と第2の金具622とを備える。第1の金具621は、上端が直角に曲げられ、下端が下方に直線状に延びる形状を有し、曲げられた上端には、ボルト及びナット613のねじ部が貫通可能な孔が設けられ。直線状に延びる下端には、ボルト及びナット623のねじ部が貫通可能な孔が設けられる。第2の金具622は、略L字型断面を有し、略L字型の上端が直角に曲げられ、他端が下方に曲げられた形状を有し、曲げられた上端には、ボルト及びナット612のねじ部が貫通可能な孔が設けられ。他端には、ボルト及びナット623のねじ部が貫通可能な孔が設けられる。ボルト及びナット623を用いて第1の金具621と第2の金具622とを結合させたとき、樋吊り金具620は、樋部630の外周よりもわずかに大きい内周を有する。
次に、図15を参照して、樋部630を折板150a、150bに取り付ける手段について説明する。ここで、取り付けるに先立ち、折板150a、150bが既に設置され、面戸640a、640bが取り付けられているものとして説明する。まず、ボルト及びナット612を用いて、第2の金具622を折板150bに取り付ける。次に、耐火部材631を施した樋部630を、第2の金具622と折板150bとの間に対平方向から挿入する。そして、第2の金具622内の樋部630を覆うように、第1の金具621を樋部630の側面にあてがった後、ボルト及びナット613を介して第1の金具621を折板150aに固定し、ボルト及びナット623を介して第1の金具621を第2の金具622に固定する。これにより、樋吊り金具620は、耐火部材631の外周から樋部630を包持して折板150a、150bに固定され、樋部630は、折板150a、150bの端部156a、156bの重力方向下方に設けられる。
樋部630が折板150a、150bに取り付けられた状態において、折板150a、150bに取り付けられた耐火部材160a、160bと、樋部630に取り付けられた耐火部材631と、枠部材310に取り付けられた耐火部材319と、蓋部材320に取り付けられた耐火部材328とが互いに連続し、事業施設の室内側において耐火部材が途切れることが無い。そして、これらの耐火部材は、鉛直下方からの火災に対して耐火性を有する。これにより、屋根材140、内樋610、及び開口閉塞部材300の耐火性能が確保される。
本実施形態によれば、樋部630を備える屋根構造600の耐火性能を確保することができる。
次に、図16から18を用いて第5の実施形態による屋根構造700について説明する。第1から4の実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。屋根構造700は、内樋710をさらに備える点において、第2の実施形態による屋根構造100と異なる。なお、図18は、説明のため、重ね折板750を除いた状態を示す。以下、内樋710について詳細に説明する。
屋根構造700は、内樋710と重ね式折板750とを主に備える。内樋710は、ステンレス鋼から成る樋部730及び樋吊り金具720を備える。樋部730は、長手方向全長に渡ってC字型断面を有する長尺な部材である。樋部730の長手方向に対する長さは、重ね折板750の流れ方向に直交する幅方向に対して、複数の山部に跨がって設けられる程度である。樋部730におけるC字型断面の外周に、無機質系断熱材、例えば無機質断熱材ガラス繊維シートから成る耐火部材731が接着剤等を用いて貼り付けられる。耐火部材731は、樋部730の外周面の全面に設けられることが好ましい。樋吊り金具720は、タイトフレーム502の山部502aの幅に納まる程度の幅を有する長方形の平板材をC字型に曲げて成る部材である。C字型断面の開口に、その開口の外側に向けて突出するフランジ721が設けられる。樋吊り金具720は、タイトフレーム502の山部502aの幅に納まる程度の幅を有する。樋吊り金具720は、そのC字型断面の内周に、樋部730を収納可能である。重ね式折板750は、第1の重ね式折板750aと第2の重ね式折板750bとを備える。第1の重ね式折板750aと第2の重ね式折板750bは、流れ方向に所定の間隔を空けて、H鋼から成る母屋500に各々固定される。より詳しく説明すると、鉛直上方に平坦面を持つ逆L字断面を有する支持金具501の下端が母屋500に溶接され、支持金具501の頂面にタイトフレーム502が溶接され、タイトフレーム502の鉛直上方に第1の重ね式折板750aと第2の重ね式折板750bが各々固定される。この状態において、第1の重ね式折板750aの端部751aと第2の重ね式折板750bの端部751bとが、水平方向に間隔を空けて互いに対向する。第1の重ね式折板750aと第2の重ね式折板750bの鉛直下方の面、すなわち室内側の面には、無機質系断熱材、例えば無機質断熱材ガラス繊維シートから成る耐火部材752が接着剤等を用いて貼り付けられる。耐火部材752は、これら室内側の面の全面に設けられることが好ましい。端部751aと端部751bの近辺であって、第1の重ね式折板750aと第2の重ね式折板750bの谷に面戸740a、740bが各々設けられる。樋吊り金具720のフランジ721は、支持金具501の頂面であって、タイトフレーム502の底部502bどうしの間、すなわちタイトフレーム502の山部502aの鉛直下方に溶接される(図17参照)。
次に、図16を参照して、樋部730を重ね式折板750に取り付ける手段について説明する。ここで、取り付けるに先立ち、母屋500に支持金具501が取り付けられているものとして説明する。まず、支持金具501の頂面に、樋吊り金具720のフランジ721を溶接し、次に、タイトフレーム502を溶接する。そして、タイトフレーム502の鉛直上方に第1の重ね式折板750aと第2の重ね式折板750bを各々固定する。次に、端部751aと端部751bとの間に、鉛直上方から樋部730を挿入し、樋吊り金具720の内周に挿入する。これにより、樋部730は、重ね式折板750に固定される。
樋部730が折重ね式折板750に取り付けられた状態において、重ね式折板750に取り付けられた耐火部材752と、樋部730に取り付けられた耐火部材731とが互いに連続し、事業施設の室内側において耐火部材が途切れることが無い。そして、これらの耐火部材は、鉛直下方からの火災に対して耐火性を有する。これにより、屋根構造700の耐火性能が確保される。
本実施形態によれば、樋部730を備える屋根構造700の耐火性能を確保することができる。
なお、本明細書および図中に示した各部材の大きさは例示であって、これらの大きさに限定されない。また、各部材の素材は例示であって、これらの素材に限定されない。ここに付随する図面を参照して本発明の実施形態が説明されたが、記載された発明の範囲と精神から逸脱することなく、変形が各部の構造と関係に施されることは、当業者にとって自明である。
1 高架橋
2 鉄骨躯体等
3 葺き材取付鋼材
4 葺き材
5 躯体
6 補強鋼材
7 吊り天井
10 耐火屋根
11 橋桁
12 梁
13 柱
20 建築物
21 鋼材
22 断熱材
23 ボルト部
24 ナット
31 鉛直部
32 上水平部
33 下水平部
41 折板
42 裏打ち材
43 パッキン
44 ボルト
45 ナット
46 折板
51 受け束
140 屋根材
150 折板
160 耐火部材
300 開口閉塞部材
310 枠部材
319 耐火部材
320 蓋部材
328 耐火部材

Claims (5)

  1. 厚さ方向に貫通する屋根開口を備える屋根部材と、
    前記屋根開口に取り付けられる開口閉塞部材と、
    前記屋根部材の端部の重力方向下方に設けられる内樋とを備え、
    前記屋根部材、前記開口閉塞部材、及び内樋は、下方からの火災に対して耐火性を有する耐火部材を備え、
    前記屋根部材の耐火部材と前記開口閉塞部材の耐火部材と前記内樋の耐火部材とが連続して設けられる屋根構造。
  2. 前記内樋は、C字型断面を有する樋部と、前記屋根部材に接続される樋吊り金具とを備え、
    前記耐火部材は前記樋部の外周面に設けられ、
    前記樋吊り金具は、前記耐火部材の外周から前記樋部を包持して前記屋根部材に固定する請求項1に記載の屋根構造。
  3. 前記開口閉塞部材は、蓋部材と枠部材とを備え、前記枠部材は、その厚さ方向に開口する枠開口部を有し、前記枠開口部の少なくとも一部が前記屋根開口と重複するように前記屋根開口に取り付けられ、前記蓋部材は、前記枠開口部を覆うように前記枠部材に取り付けられ、
    前記耐火部材は、前記蓋部材の片面の全面を覆うように取り付けられ、
    前記枠開口部は、前記枠部材の厚さ方向に延びる枠立ち上がり部を備え、前記枠部材は、前記枠開口部から前記屋根部材に沿って接触しながら延びる枠基部をさらに備え、前記耐火部材は、前記枠基部及び前記枠立ち上がり部の片面の全面を覆うように取り付けられる
    請求項1又は2に記載の屋根構造。
  4. 複数の躯体から屋根部材を吊り下げて成る屋根構造であって、
    前記躯体に固定される躯体側部材を有する吊り下げ部材をさらに備え、
    前記屋根部材は、前記躯体側部材の反対側の部材である屋根側部材に取り付けられる請求項1から3のいずれかに記載の屋根構造。
  5. 既存屋根の上に設けられる屋根構造であって、
    前記既存屋根は、厚さ方向に貫通する既存屋根開口を備え、
    前記屋根部材は、前記既存屋根に取り付けられる請求項1から3のいずれかに記載の屋根構造。
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