JP3215479B2 - 電 池 - Google Patents
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Description
電池に関するものである。
体電解質が用いられているが、これは外部への液漏れが
あり、長期信頼性、安定性に問題があった。この点を考
慮して研究されているのが、固体電解質である。固体電
解質としては、β−アルミナ、沃化リチウム、窒化リチ
ウム、銅ルビジウム等が知られているが、これらは成型
および成膜性に問題がある。そこで、成型性及び成膜性
の問題を解決できる有機系の固体電解質について、種々
の研究がなされている。例えば、ポリエチレンオキシド
(PEO)の有機ポリマー電解質、多官能性ポリエーテ
ル分子構造のポリエチレンオキシド部分とポリプロピレ
ンオキシド部分がランダム共重合型で含まれる有機ポリ
マー電解質(特開昭62−249361号公報) 、イオン化合物
を溶解状態で含有するエチレンオキシド共重合体からな
る固体ポリマー電解質(特開昭61-83249号公報) 、およ
び熱可塑性で交差結合を持たない単独重合体もしくは共
重合体の分枝鎖から実質的に構成されている可塑性をも
つ高分子固体物質を用いたイオン導伝性ポリマー電解質
(特開昭55-98480号公報) 等が知られている。しかしな
がら、直鎖型PEOにおいては、融点(60℃前後) より
低い温度でPEOの結晶化が起こり、イオン伝導度が急
激に低下する。また、その他のポリマー電解質において
も、結晶化が抑制されているために、25℃付近の室温に
おける伝導度は改善されているものの、それ以下の温度
では、電池に使用できる十分な伝導度を得ることができ
ず、特に5℃以下では極端な伝導度の低下が認められ
る。
従来技術の問題点を解消し、低温でも安定して使用でき
る、低温特性を改良した電池を提供することを課題とす
る。
極、セパレータの少なくとも一つがイオン性化合物を有
機ポリマーにドーピングした固体電解質からなる電池に
おいて、上記有機ポリマーとして、一般式(1) : Z−〔(A)m −(E)p −Y〕k (1) 〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Aは下記一般式
(2)
0のアルキル基、アルケニル基、アリール基またはアル
キルアリール基)、Eは-(R2O)- で構成され、R2は炭素
数3以上のアルキレン基、Yは活性水素基または重合反
応性官能基、kは1〜12の整数、mは1〜250の整
数、pは1〜450の整数を表す〕で示される骨格を有
する有機化合物を架橋反応させた有機ポリマーを使用す
ること、および上記有機ポリマーに前記イオン化合物を
溶解できる物質を含ませることにより、非常に効果的
に、上記課題を解決した。
分にイオン性塩を相溶することができる物質を含んだリ
チウム電池をも含む。
て使用される一般式(1) の有機化合物は、活性水素含有
化合物にグリシジルエーテル類と炭素数3以上のアルキ
レンオキシド類とを共に反応させて得たポリエーテル化
合物、または、上記ポリエーテル化合物に更に反応性官
能基含有化合物を反応させて、主鎖末端活性水素基に反
応性官能基を導入してなるものであり、通常、平均分子
量50,000以下であることが好ましい。なお、前記
反応性官能基を導入する場合、前記グリシジルエーテル
類と炭素数3以上のアルキレンオキシドとを反応させる
際に、分子末端にエチレンオキシドを一部付加させるこ
とが必須である。
ばメタノール、エタノール、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1.4-ブタンジオール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロー
ズ、ポリグリセリン等の多価アルコール、ブチルアミ
ン、2−エチルヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
エチレンヘキサミン、アニリン、ベンジルアミン、フェ
ニレンジアミン等のアミン化合物、ビスフェノールA、
ハイドロキノン、ノボラック等のフェノール性活性水素
化合物、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等
の一分子中に異種の活性水素含有基を有する化合物等を
挙げることができ、中でも多価アルコールであるのが特
に好ましい。
リシジルエーテル類としては、例えば下記式で示される
アリキル又はアルケニル又はアリール又はアルキルアリ
ールポリエチレングリコールグリシジルエーテル類
挙げることができる。代表的なものとしては、Rが例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の直鎖
アルキル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert- ブ
チル基等の分枝アルキル基、ビニル基、アリル基、1-プ
ロペニル基、1,3-ブタジエニル基等のアルケニル基、フ
ェニル基、ナフチル基、ノニルフェニル基、トリル基、
ベンジル基等のアリール又はアルキルアリール基等であ
るものが挙げられ、中でもnが1〜15、Rが炭素数1
〜12であるのがより好ましい。更に、グリシジルエー
テル類と同様に反応させる炭素数3以上のアルキレンオ
キシド類としては、例えばエポキシプロパン、1,2-エポ
キシブタン、1,2-エポキシペンタン、1,2-エポキシヘキ
サン、1,2-エポキシヘプタン、1,2-エポキシオクタン、
1,2-エポキシノナン等の炭素数4〜9のα−オレフィン
オキシド、更に、炭素数10以上のα−オレフィンオキ
シド、スチレンオキシド類等が挙げられる。
れるA単位及びE単位の量的な関係は、Aが1〜250
の整数、Eが1〜450の整数であり、A単位及びE単
位の配列順序に関しては、格別の制限はなく、各単位が
ランダムに配列しても、或いはブロック型に配列しても
よい。
アルキレンオキシド類を反応させる場合に使用する触媒
としては、ソジウムメチラート、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸リチウム等の塩基性触媒が一般的で
あるが、ボロントリフルオライドのような酸性触媒やト
リメチルアミン、トリエチルアミンのようなアミン系触
媒も有用である。
主鎖末端に必要に応じて重合反応性官能基を導入する。
重合反応性官能基としては、ビニル基等のアルケニル
基、アクリロイル基やメタクリロイル基のような不飽和
結合を有する基、Siを含有するような直鎖及び環状部分
を持った基を挙げることができるが、これらの基は、前
述の如く、ポリエーテルに重合反応性官能基含有化合物
を反応させ、その分子中に導入される。
は、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ケイ皮酸、マレ
イン酸、フマール酸、イタコン酸、p−ビニル安息香酸
等のように1分子中にカルボキシル基と不飽和結合を有
するもの、及び/又は無水マレイン酸や無水イタコン酸
のような上記化合物の酸無水物、及び/又は上記のよう
な化合物の酸クロライド物、アリルグリシジルエーテ
ル、グリシジルメタクリレート等のグリシジル類、メタ
クリロイルイソシアネート等のイソシアメート類、ジク
ロロシラン、ジメチルビニルクロロシランのようにSiを
含む化合物等が挙げられる。
化合物は平均分子量が500〜50,000であること
が必要である。平均分子量が、この範囲より外れた場
合、本発明の目的が達成され難い。
性水素含有化合物の活性水素基数に対応するもので、1
〜12の整数である。
は、必要に応じて重合開始剤や増感剤を用いて、熱、
光、電子線等で行うことができる。
ーにドーピングするイオン性化合物としては、例えば L
iI、LiCl、LiClO4、LiSCN 、LiBF4 、LiAsF6、LiCF3S
O3、LiCF3CO2、LiHgI3、NaI 、NaSCN 、NaBr、KI、CsSC
N 、AgNO3 、CuC12Mg(ClO4)2等の少なくともLi、Na、K
、Cs、Ag、CuまたはMgの1種を含む無機イオン塩、(CH
3)4NBF4、(CH3)NBr、(C2H5)NClO4 、(C2H5)NI、(C3H7)4
NBr、(n-C4H9)ClO4、(n-C4H9)4NI 、(n-C5H4)4NI 等の
四級アンモニウム塩、ステアリルスルホン酸リチウム、
オクチルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスル
ホン酸リチウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジ
ブチルナフタレンスルホン酸リチイム、オクチルナフタ
レンスルホン酸カリウム、ドデシルナフタレンスルホン
酸カリウム等の有機イオン塩が挙げられる。これらのイ
オン性化合物は、2種以上併用してもよい。
前記有機化合物100重量部に対して、イオン性化合物
が0.01〜100重量部であるのが好ましく、特に0.5
〜50重量部であるのがよい。なお、イオン性化合物の
配合割合が多すぎると、過剰のイオン性化合物、例えば
無機イオン塩が解離せず、単に混在するのみとなり、イ
オン伝導度を逆に低下させることとなる。
については特に制限はないが、例えば、メチルエチルケ
トン(MEK) やテトラハイドロフラン(THF) 等の有機溶媒
に溶解して、有機化合物に均一に混合した後、有機溶媒
を真空減圧により除去する方法等が挙げられる。
マー中に含まれるイオン性化合物を溶解できる物質を含
ませることによって、有機ポリマーの基本骨格を変える
ことなく、伝導度を著しく向上できる。
は、例えばテトラハイドロフラン、2-メチルテトラハイ
ドロフラン、1,3-ジオキソラン、4,4-ジメチル-1,3- ジ
オキソラン、γ- ブチロラクトン、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、
スルホラン、3-メチルスルホン、tert- ブチルエーテ
ル、iso-ブチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、1,2-
エトキシメトキシエタン、エチレングリコールジエチル
エーテル、水、またはこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。しかし、これらに限定されるものでない。ま
た、その配合割合及び配合方法は任意である。
物を溶解できる物質を含ませてなる固体電解質からなる
本発明の電池としては、リチウム、カリウム、ナトリウ
ム等のアルカリ金属系電池、亜鉛−塩化銀、マグネシウ
ム−塩化銀、マグネシウム−塩化銅等のハロゲン塩電
池、ニッケル−水素電池等のプロトン伝導型電池等が挙
げられる。特に、リチウム電池は高電圧、高エネルギー
でリチウムイオンの伝導度が固体電解質中で高いため、
固体電解質を応用するのに適している。
ム電池について述べる。一般に、リチウム電池は前述の
如く、正極と負極とセパレータとから構成される。正極
及び負極等に使用される電極活物質としては次のものが
挙げられる。正極活物質は、CuO 、Cu2O、Ag2O、CuS 、
CuSO4 等のI族金属化合物、TiS2、ZrO2、SiO2、SnO 、
PbO 等のIV族金属化合物、V2O5、V6O13 、VOx 、Nb
2O5 、Bi2O3 、Sb2O3 等のV族金属化合物、CrO3、Cr2O
3 、MoO3、MoS2、WO3 、SeO2、TeO2等のVI族金属化合
物、MnO2、Mn2O3 等のVII 族金属化合物、Fe2O3 、FeO
、Fe3O4 、Ni2O3 、NiO 、NiPS3 、CoO3、CoO 等のVII
I族金属化合物、または一般式Lix MY y、Lix MNy X
Z (M、N はI〜VIII族の金属、Xは酸素、硫黄等のカル
コゲン化合物を示す)等の金属化合物、ポリピロール、
ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、
ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物、擬グラファ
イト構造の炭素質材料などである。
ウム−アルミニウム、リチウム−鉛、リチウム−錫、リ
チウム−アルミニウム−錫、ウッド合金等の合金、また
は前記正極活物質として使用するものを用いることもで
きる。
電解質で結合してシート状としたものが一般的に用いら
れるが、この場合、必要に応じて、アセチレンブラック
等がカーボンまたは金属粉末等の導電材料を正極内に混
合して、電子伝導の向上を図ることができる。上記のよ
うな正極シートを製造するとき、均一な混合分散系を得
るために、数種の分散媒と分散剤を加えることができ
る。正極を製造する他の方法としては、CVD、蒸着、
スパッタリングやエアロゾルデポジション法等の薄膜化
法や、バインダーとして固体電解質以外の物質(例えば
ポリテトラフルオロエチレン等)を用いる方法がある
が、この場合でも固体電解質を併用することが可能であ
る。
ートを用いる場合が多いが、正極を製造する前記方法と
同様の方法を用いることもできる。
状にして正極と負極の間に配置するか、正極または負極
に固体電解質組成液を塗布して複合化することもでき
る。更に、他のセパレータ材としてポリプロピレン不織
布やポリオレフィン微孔膜のようにな多孔性体を用いる
こともできる。この場合、多孔性体中には、液状の電解
液が存在しても固体電解質が存在してもよい。複合化す
る方法としては、固体電解質シートまたは多孔性体に正
極または負極組成液を塗布することも可能であり、特に
方法が限定されるものではない。
ることを特徴としているが、無機の固体電解質を併用し
てもさしつかえない。
なる有機ポリマーを使用することから、その有機ポリマ
ー構造がアモルファス化し、更に主鎖同様の側鎖を有す
るため、有機ポリマーの結晶化温度が低くなり、イオン
性化合物例えばリチウム塩を含ませた場合、リチウムイ
オンの動きを容易にし、その結果、室温以下の温度範囲
におけるリチウムイオン伝導度が向上し、低温特性に優
れた、品質の安定化した電池を得ることができる。更
に、有機ポリマーが熱硬化性であるため多様な形状をと
ることができ、また電極面とも密着性の優れたフィルム
に作製でき、実用性ある種々の電池を得ることができ
る。
ンとアセチレンブラックを85:15の比率で混合した
ものに、一般式(1) に示した構造で、
エチレンオキシドを1部分子末端に付加させたものであ
る)10重量部に、過塩素酸リチウム1重量部及びアゾ
ビスイソブチロニトリル0.05重量部を溶解したもの
を、1:1の割合で混合し、ステンレス基板上にキャス
トし、不活性雰囲気中で100℃で1時間放置すること
により、硬化させた。ステンレス基板上に生成した被膜
の厚さは30μm であった。
膜を形成させるべく、上記有機化合物10重量部に、過
塩素酸リチウム1重量部及びアゾビスイソブチロニトリ
ル0.05重量部を溶解させたものを上記正極コンポジッ
ト上にキャストし、前記同様の方法で硬化させた。これ
によって得られた電解質被膜の厚みは、20μm であっ
た。
ンポジット/電解質複合シートを1cm×1cmに切り出
し、負極としてリチウムを上記電解質被膜上に取りつけ
て、図1の如く、ステンレス(1) /正極コンポジット
(2) /電解質(3) /負極(4) ステンレス(5) からなるセ
ルを作製し、1Kg/cm2の荷重をかけて5℃にて1μA/cm
2及び10μA/cm2 の定電流連続試験を行った。その結
果、86%及び16%の正極利用率が認められた。次
に、同様のセルを80℃、30日間保存し、その後5℃
に戻して、前記同様に1μA/cm2 及び10μA/cm2 で放
電させたところ、それぞれ80%、15%の正極利用率
が認められ、保存による容量変化はほとんど認められな
かった。上記定電流連続試験で得られた放電カーブを図
2及び図3に示す。
ンとアセチレンブラックを85:15の比率で混合した
ものに、実施例1と同じ有機化合物10重量部に、過塩
素酸リチウム1重量部及びアゾビスイソブチロニトリル
0.05重量部を溶解させ、プロピレンカボネート40重
量部を混合させたものを、1:1の割合で混ぜ合わせ、
ステンレス基板上にキャストし、不活性雰囲気中で10
0℃で1時間放置することにより、硬化させた。ステン
レス上に生成した被膜の厚さは30μm であった。
膜を形成させるべく、上記有機化合物10重量部に、過
塩素酸リチウム1重量部及びアゾビスイソブチロニトリ
ル0.05重量部を溶解させ、プロピレンカボネート40
重量部を混合させたものを、上記正極コンポジット上に
キャストし、前記同様の方法で硬化させた。これによっ
て得られた電解質被膜の厚みは、20μm であった。
ポジット/電解質複合シートを1cm×1cmに切り出し、
負極としてリチウムを上記電解質被膜上に取りつけてセ
ルを作製し、1Kg/cm2の荷重をかけて5℃にて10μA/
cm2 及び100μA/cm2 の定電流連続試験を行った。そ
の結果、97%及び92%の正極利用率が認められた。
ートの添加によって、電解質の伝導度を上げることがで
きるため、参考例の10〜100倍の電流密度で放電を
行っても、充分な放電容量を得ることができたのであ
る。次に、上記同様のセルを80℃、30日間保存し、
その後5℃に戻して、上記同様に10μA/cm2 及び10
0μA/cm2 で放電させたところ、それぞれ96%、90
%の正極利用率が認められ、保存による容量変化はほと
んど認められなかった。本実施例で得られた放電カーブ
(10μA/cm2 )を図3に示す。
実施例1と同様の方法で電池を組み、5℃、100μA/
cm2 で放電し、初期正極利用率を調べ、更に、80℃、
30日間保存し、その後5℃、100μA/cm2 で放電
し、正極利用率を調べた。その結果を、表1に示す。本
発明に従った有機ポリマーを使用したこれらの実施例で
は、初期放電容量、保存性能とも良好であった。
ンとアセチレンブラックを85:15の比率で混合した
ものに、参考例と同じ有機化合物10重量部に、トリフ
ルオロメタンスルホン酸リチウム1重量部及びアゾビス
イソブチロニトリル0.05重量部を溶解させ、γ−ブチ
ロラクロン40重量部を混合させたものを、1:1の割
合で混ぜ合わせ、ステンレス基板上にキャストし、不活
性雰囲気中で100℃で1時間放置することにより、硬
化させた。ステンレス上に生成した被膜の厚さは30μ
m であった。
膜を形成させるべく、同有機化合物10重量部に、トリ
フルオロメタンスルホン酸リチウム1重量部及びアゾビ
スイソブチロニトリル0.05重量部を溶解させ、γ−ブ
チロラクロン40重量部を混合させたものを上記正極コ
ンポジット上にキャストし、前記同様の方法で硬化させ
た。これによって得られた電解質被膜の厚みは、20μ
m であった。
ポジット/電解質複合シートを1cm×1cmに切り出し、
負極としてリチウムを上記電解質被膜上に取りつけてセ
ルを作製し、1Kg/cm2の荷重をかけて5℃にて10μA/
cm2 及び100μA/cm2 の定電流連続試験を行った。こ
の結果、97%及び94%の正極利用率が認められた。
次に、上記同様のセルを80℃、30日間保存し、その
後5℃に戻して同じく10μA/cm2 及び100μA/cm2
で放電させたところ、それぞれ96%、92%の正極利
用率が認められ、保存による容量変化はほとんど認めら
れなかった。
ロールを白金板上に形成させた。形成されたポリピロー
ル量は、電極面積1cm2 当たり1.4mgであった。次に、
この正極上に電解質被膜を形成させるべく、参考例と同
じ有機化合物10重量部に、過塩素酸リチウム1重量部
及びアゾビスイソブチロニトリル0.05重量部を溶解さ
せ、プロピレンカーボネート40重量部と混合したもの
を上記正極コンポジット上にキャストし、不活性雰囲気
中で100℃で1時間放置することにより硬化させた。
これによって得られた電解質被膜の厚みは、20μm で
あった。
合シートを1cm×1cmに切り出し、負極としてリチウム
を上記電解質被膜上に取りつけてセルを作製し、1Kg/c
m2の荷重をかけて5℃にて2Vから4Vの範囲で、10
μA/cm2 の定電流連続放電サイクル試験を行った。その
結果、初期の放電容量は0.1mAh であり、その後も大き
な容量低下が認められず、良好なサイクル性能を示し
た。
実施例では、通常の非水電解液系で予想されるような、
負極リチウムのデンドライト形成による容量低下は認め
られなかったが、これは、固体電解質を用いた場合に
は、電解質バルク中へのリチウムデンドライトの成長が
抑えられる効果があるためと考えられる。定電流連続放
電サイクル試験の結果を図4に示す。
き、しかも、低温でも安定して使用できる。
構成図である。
すグラフである。
放電カーブを示すグラフである。
を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 負極、正極、セパレータの少なくとも一
つがイオン性化合物を有機ポリマーにドーピングした固
体電解質からなる電池において、上記有機ポリマーが一
般式(1) : Z−〔(A)m −(E)p −Y〕k (1) 〔但し、Zは活性水素含有化合物残基、Aは下記一般式
(2) 【化1】 (nは0〜25の整数、Rは炭素数1〜20のアルキル
基、アルケニル基、アリール基またはアルキルアリール
基)、Eは-(R2O)- で構成され、R2は炭素数3以上のア
ルキレン基、Yは重合反応性官能基、kは1〜12の整
数、mは1〜250の整数、pは1〜450の整数を表
す〕で示される骨格を有する有機化合物で、前記Yの導
入前の分子末端の一部にエチレンオキシドが付加されて
いるものを架橋反応させた有機ポリマーであること、お
よび上記有機ポリマーがテトラハイドロフラン、2−メ
チルテトラハイドロフラン、1,3−ジオキソラン、
4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン、γ−ブチロ
ラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート、ブチレンカーボネート、スルホラン、3−メチル
スルホン、tert−ブチルエーテル、iso−ブチル
エーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−エトキ
シメトキシエタン、エチレングリコールジエチルエーテ
ルおよび水からなる群から選ばれる少なくとも一種の物
質と混合使用されていることを特徴とする電池。 - 【請求項2】 上記有機化合物の平均分子量が50,0
00以下であることを特徴とする請求項1の電池。 - 【請求項3】 上記固体電解質が、イオン性化合物を溶
解することができる物質を含有していることを特徴とす
る請求項1の電池。 - 【請求項4】 上記電池が、リチウム電池であることを
特徴とする請求項1の電池。
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JP2005078985A (ja) * | 2003-09-02 | 2005-03-24 | Toshiba Battery Co Ltd | 非水系二次電池用電極及びこれを用いたリチウム二次電池。 |
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1992
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JPH05205780A (ja) | 1993-08-13 |
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