JP3215231U - 治水システム - Google Patents
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Abstract
【課題】調整池の施工を、簡単化、迅速化、低コスト化できるようにすると共に、調整池を、例えば駐車場等として安心して有効に活用できるよう構成した治水システムを提供する。【解決手段】地面を窪めて作る調整池1と、この調整池1に溜まった水を河川2に排水するための排水部3とを備えて形成する。上記の調整池1を、ヒューム管1aを横置きして作る。そして、この調整池1の上面を塞いで地面状に施工する。この場合、本考案は、地面を流れる水を調整池1に導く溝4を、調整池1を囲繞して設けるのが良い。【選択図】 図1
Description
本考案は、治水システムに関し、更に詳しくは豪雨の際の雨水を一時的に蓄え、河川の氾濫による下流地域の水害を防止できるよう構成した治水システムに関するものである。
従来、この種のシステムとしては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
特許文献1に記載の従来技術は、河川につながる水路に調整池を設け、水路に設けた流量制御弁と、調整池に設けた流入排出弁を、河川及び調整池に設けた水位計の測定値に基づいて制御し、水路及び河川の流量を調整するよう構成しているものである。
ところで、調整池は豪雨の際の水を一時的に溜めて水害を防止するためのものである。従来、この調整池を人工的に構築する場合は、一般的に、先ず地面を掘削し、次に掘削した穴の周囲や底等に型枠を設けて鉄筋を組み、その後、コンクリートを打設して行うことが多い。
従って、特許文献1に記載の従来技術によると、調整池の施工に手間暇やコストがかかる、という問題点があった。
従って、特許文献1に記載の従来技術によると、調整池の施工に手間暇やコストがかかる、という問題点があった。
また都市周辺地域において、調整池の設けられている場所は、自由に使える数少ない土地であることが多い。そのため、この種の地域における調整池は、普段は水を溜めず、例えば公園や駐車場などに使用されることがある。
而して、調整池は、周辺から水が流れ込み易くなるよう、また溜められた水が河川に流れ出易くなるよう、池の底が地面や危険水量の川面より低く施工されるのが通例である。
従って、従来、調整池を駐車場等として日常的に使用すると、急な豪雨で、例えば車両が水没し、被害が発生することがあった。
そのため、従来、都市部における調整池は、通常、柵などで囲われ、有効に活用されていないケースが少なくなかった。
そのため、従来、都市部における調整池は、通常、柵などで囲われ、有効に活用されていないケースが少なくなかった。
本考案は、このような従来の実情に鑑み、提案されたものである。
従って、本考案の解決しようとする技術的課題は、調整池の施工を、簡単化、迅速化、低コスト化できるようにすると共に、調整池を、例えば駐車場等として安心して有効に活用できるよう構成した治水システムを提供することにある。
従って、本考案の解決しようとする技術的課題は、調整池の施工を、簡単化、迅速化、低コスト化できるようにすると共に、調整池を、例えば駐車場等として安心して有効に活用できるよう構成した治水システムを提供することにある。
本考案は、上記の課題を解決するため、次のような技術的手段を採る。
即ち、本考案は、図1等に示されるように、地面を窪めて作られる調整池1と、この調整池1に溜まった水を河川2に排水するための排水部3とを備えて形成されている治水システムであって、上記の調整池1がヒューム管1aを横置きして作られ、この調整池1の上面が塞がれて地面状に施工されていることを特徴とする(請求項1)。
即ち、本考案は、図1等に示されるように、地面を窪めて作られる調整池1と、この調整池1に溜まった水を河川2に排水するための排水部3とを備えて形成されている治水システムであって、上記の調整池1がヒューム管1aを横置きして作られ、この調整池1の上面が塞がれて地面状に施工されていることを特徴とする(請求項1)。
ここで、調整池1の上面が塞がれて地面状に形成されている、とは、調整池1の上面を、駐車場やグラウンド、或いは農地などとして使用できるよう形成されている、ということを意味する。従って、調整池1の上面は、用途に合わせて整地され、土7のまま施工されているのでも、或いはアスファルト等で舗装されているのでも良い。なお、排水部3は、通常、排水口8を開閉する水門3aや、弁、或いは排水ポンプ等を備えて構成される。
また本考案は、地面を流れる水を調整池1に導く溝4が、調整池1を囲繞して設けられているのが好ましい(請求項2)。
なぜなら、これによると、調整池1の周辺の地面を流れる水を、調整池1に導いて集め易くなるからである。
また本考案は、ヒューム管1aが直列状に複数接続されると共に並列されて調整池1が方形に作られ、先頭のヒューム管1aの水流入口に対応する、調整池1の一辺に沿った溝4aに、他の三辺に沿った溝4bから水が導かれるよう、他の三辺に沿った溝4bの溝底が、一辺に沿った溝4aに向かって下り傾斜状に形成されているのが好ましい(請求項3)。
なぜなら、これによると、調整池1を効率良く大規模化でき、また調整池1の周辺の地面を流れる水を、調整池1に円滑、迅速に導いて貯水できるからである。
本考案は、このように調整池がヒューム管を横置きして形成されている。
従って、本考案の場合は、調整池を、簡単、迅速に施工できるから、これによれば、調整池の施工にかかる手間暇を軽減でき、ひいては施工コストを低廉化できる。
従って、本考案の場合は、調整池を、簡単、迅速に施工できるから、これによれば、調整池の施工にかかる手間暇を軽減でき、ひいては施工コストを低廉化できる。
また本考案は、調整池の上面が塞がれて地面状に形成されている。
従って、これによれば、調整池の場所を、例えばグラウンド等として有効に活用できる。
またこの場合、本考案は、調整池の上面の高さを、河川の危険水量の水面より高く施工することが容易になるから、これによれば、車両の水没事故等を心配することなく、安心して駐車場等として利用することができる。
従って、これによれば、調整池の場所を、例えばグラウンド等として有効に活用できる。
またこの場合、本考案は、調整池の上面の高さを、河川の危険水量の水面より高く施工することが容易になるから、これによれば、車両の水没事故等を心配することなく、安心して駐車場等として利用することができる。
以下、本考案の好適な一実施形態を、添付図面に従って説明する。
本考案は、図1等に示されるように、地面を窪めて作られる調整池1と、この調整池1に溜まった水を河川2に排水するための排水部3とを備えて形成されている。
本考案は、図1等に示されるように、地面を窪めて作られる調整池1と、この調整池1に溜まった水を河川2に排水するための排水部3とを備えて形成されている。
上記の調整池1は、ヒューム管1aを横置きして作られている。ヒューム管1aは、管そのものが構造体として成立する剛性管であり、外圧に対する強度が高いのが特徴である。従って、この実施形態では掘削してコンクリ―ト1bを打設し、水平に整地した窪地に、ヒューム管1aを横置きすることで、調整池1が作られている。
またこの場合、ヒューム管1aは、直列状に複数接続されると共に、並列されて施工されている。ヒューム管1aの接続は、ヒューム管1aの管端が受け口と差し口からなっているため、シール材を用いて接合する。従って、この実施形態では調整池1が、方形に施工されている。
4は、地面を流れる水を調整池1に導く溝である。この溝4は、調整池1の周辺の地面を流れる水を、調整池1に効率良く、確実に集めることができるよう、調整池1を囲繞して設けられている。また溝4は、ごみが入り込むのを防止し、掃除の手間暇を軽減できるよう、上面にグレーチング5が設けられている。
そして、この実施形態の本考案は、先頭のヒューム管1aの水流入口に対応する、調整池1の一辺に沿った溝4aに、他の三辺に沿った溝4bから水を導くことができるよう、他の三辺に沿った溝4bの溝底が、一辺に沿った溝4aに向かって下り傾斜状に形成されている。
またヒューム管1aは、水流入口の側が高い状態で傾斜状に配置されている。 従って、水は、一辺に沿った溝4aからヒューム管1aに入り、ヒューム管1aの接続方向に沿って流れ、溜められる。
また本考案の場合、調整池1の上面は塞がれて地面状に形成されている。この実施形態では、プレート6(図1参照)を介してヒューム管1aの上に土7が盛られて整地されている。これにより、調整池1は、その上面を、例えば駐車場やグラウンド、或いは農地等として利用できるものである。
また排水部3は、この実施形態では排水口8を開閉する水門3aを備えて形成されている。水門3aは、この実施形態では手動により昇降し、排水口8を開閉するよう構成されている。
なお、排水口8は、図2等に示されるように、この実施形態ではヒューム管1aの出口側の管端に対応する溝4bの長手方向の中央に設けられている。
なお、排水口8は、図2等に示されるように、この実施形態ではヒューム管1aの出口側の管端に対応する溝4bの長手方向の中央に設けられている。
次に、本考案の作用を説明する。
本考案の場合、豪雨の際の雨水は、調整池1の周りの地面を伝わって、先ず溝4に流入する。この場合、三辺に沿った溝4bの溝底は、一辺に沿った溝4aに向かって下り傾斜状に形成されているから、三辺に沿った溝4bに流入した水は、一辺に沿った溝4aに流れ込む。
本考案の場合、豪雨の際の雨水は、調整池1の周りの地面を伝わって、先ず溝4に流入する。この場合、三辺に沿った溝4bの溝底は、一辺に沿った溝4aに向かって下り傾斜状に形成されているから、三辺に沿った溝4bに流入した水は、一辺に沿った溝4aに流れ込む。
そして、一辺に沿った溝4aに流れ込んだ水は、この一辺に沿った溝4aに管端が臨まれている、先頭のヒューム管1aの水流入口から、各ヒューム管1aに流れ込んで溜められる。従って、豪雨の際に地面を伝わり流れる水は、調整池1で一時的に溜め置かれることになる。
なお、調整池1の放流は、排水部3の水門3aを引き上げることで行われる。水門3aが引き上げられると、ヒューム管1aに蓄えられている水が、出口側の管端から排水口8を介して流れ出て、河川2に放流される。これにより、河川2の水位調節や、放流量の調節が可能になり、河川2の氾濫が抑えられ、下流地域の水害を防止できる。
以上の処において、上記の排水部3は、図4に示されるように、モータ等の駆動装置9で水門3aを昇降させるよう形成されているのでも良い。この場合は、調整池1の水位を検出するセンサー10と、このセンサー10からの信号を受けて水位が設定値に至ると、上記の駆動装置9に駆動信号を出力するコントローラ11とを備えて形成されているのが良い。
1 調整池
1a ヒューム管
2 河川
3 排水部
1a ヒューム管
2 河川
3 排水部
Claims (3)
- 地面を窪めて作られる調整池と、この調整池に溜まった水を河川に排水するための排水部とを備えて形成されている治水システムであって、上記の調整池がヒューム管を横置きして作られ、この調整池の上面が塞がれて地面状に施工されていることを特徴とする治水システム。
- 請求項1記載の治水システムであって、地面を流れる水を調整池に導く溝が、調整池を囲繞して設けられていることを特徴とする治水システム。
- 請求項2記載の治水システムであって、ヒューム管が直列状に複数接続されると共に並列されて調整池が方形に作られ、先頭のヒューム管の水流入口に対応する、調整池の一辺に沿った溝に、他の三辺に沿った溝から水が導かれるよう、他の三辺に沿った溝の溝底が、一辺に沿った溝に向かって下り傾斜状に形成されていることを特徴とする治水システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017005767U JP3215231U (ja) | 2017-12-22 | 2017-12-22 | 治水システム |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2017005767U Active JP3215231U (ja) | 2017-12-22 | 2017-12-22 | 治水システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114382045A (zh) * | 2022-01-14 | 2022-04-22 | 嘉兴市芝凌水利科技有限公司 | 一种水田自动排水装置 |
CN114737513A (zh) * | 2022-04-12 | 2022-07-12 | 高景 | 一种水利工程施工装置及其施工方法 |
-
2017
- 2017-12-22 JP JP2017005767U patent/JP3215231U/ja active Active
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