JP3215003B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温焼成が可能な薄板
成形用の高誘電率系誘電体磁器組成物に関するもので、
とりわけ静電容量の温度特性に優れた高誘電率系セラミ
ックコンデンサや積層型セラミックコンデンサ、更には
アキシャルコンデンサ、ディスクコンデンサ、厚膜コン
デンサ等の誘電体材料として好適な誘電体磁器組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高誘電率系セラミックコンデンサ
や積層型セラミックコンデンサに用いられる誘電体材料
としては、誘電率が6000〜10000程度のチタン
酸バリウム(BaTiO3 )系の誘電体磁器組成物があ
り、なかでも前記誘電体磁器組成物を用いたものとして
電気容量の観点から積層型セラミックコンデンサに多く
適用されてきた。
【0003】前記積層型セラミックコンデンサは、一般
に誘電体磁器組成物から成るグリーンシート上に電極を
形成し、該グリーンシートを所定の電気容量となるよう
に複数枚積層して前記電極を同時に焼成一体化して内部
電極が構成されている。
【0004】しかしながら、前記チタン酸バリウム(B
aTiO3 )系の誘電体磁器組成物は、焼成温度が13
00〜1400℃程度と高く、しかも積層型セラミック
コンデンサの誘電体材料として使用するためには、同時
焼成する内部電極材料として高融点、高温還元性の貴金
属であるパラジウム(Pd)や白金(Pt)等を使用し
なければならず、安価で小型・大容量の積層型セラミッ
クコンデンサを製造することが困難であるという欠点が
あった。
【0005】そこで、係る欠点を解消せんとして、誘電
率が10000以上と高い誘電体材料を用い、内部電極
間の誘電体磁器組成物のシート厚さを約30μm程度ま
で薄くし、その上、対向面積も極小化して積層型セラミ
ックコンデンサの小型化を図るとともに、低温焼成も可
能となるようにして内部電極材料を高価な前記貴金属か
ら安価なAg−Pd等に代替することが行われいた。
【0006】係る誘電体材料としては、チタン酸バリウ
ム(BaTiO3 )に所定量のスズ酸バリウム(BaS
nO3 )や、チタン酸カルシウム(CaTiO3 )、酸
化コバルト(CoO)、酸化マンガン(MnO2 )等を
添加した誘電体磁器組成物、あるいはチタン酸バリウム
(BaTiO3 )やジルコン酸カルシウム(CaZrO
3 )に、所定量のチタン酸鉛(PbTiO3 )や、ゲル
マン酸鉛(Pb5 Ge3 11)、チタン酸ビスマス(B
iTi2 7 )等を添加した誘電体磁器組成物が知られ
ていた(特公昭60−57164号公報、特公昭61−
16132号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記チタン酸バリウム
(BaTiO3 )に所定量のスズ酸バリウム(BaSn
3 )やチタン酸カルシウム(CaTiO3 )、酸化コ
バルト(CoO)、酸化マンガン(MnO2 )等を添加
したり、チタン酸バリウム(BaTiO3 )、ジルコン
酸カルシウム(CaZrO3 )に、所定量のチタン酸鉛
(PbTiO3 )及びゲルマン酸鉛(Pb5 Ge
3 11)、チタン酸ビスマス(BiTi2 7 )を添加
した誘電体磁器組成物は、比較的容易に常温での誘電率
を10000〜20000程度に高くすることが可能と
なり、1200℃以下の低温焼成も実現できる。
【0008】しかしながら、ダウンサイジングの進む電
子部品にあっては、より小型化を図るために誘電体磁器
組成物から成るシート状焼結体のより一層の薄板化が要
求されるようになり、現在、その要求厚さは10μm以
下となってきている。
【0009】そこで、前記誘電体材料を用いて、厚さが
10μm以下の薄層から成る積層型コンデンサを作製し
た場合、−30℃〜+85℃の温度範囲における静電容
量の変化率が−90%〜+95%と極めて大となってし
まい、前記温度範囲における静電容量の変化率を−82
%〜+22%以内とするEIA規格のY5V特性を満足
することができず、小型・大容量の積層型セラミックコ
ンデンサをはじめ、そのような各種コンデンサを得るこ
とができないという課題があった。
【0010】
【発明の目的】本発明は前記課題に鑑みなされたもの
で、その目的は、誘電率が10000以上と高く、12
00℃未満の低温焼成で厚さ10μm以下の表面平滑な
薄板状焼結体を得ることができ、安価な内部電極材料を
用いることもできるのは勿論、−30℃〜+85℃の温
度範囲における静電容量の変化率を−82%〜+22%
以内とするY5V特性を満足する小型・大容量の積層型
セラミックコンデンサをはじめ、各種コンデンサに適用
し得る誘電体磁器組成物を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体磁器組成
物は、チタンジルコン酸バリウムカルシウムから成る複
合酸化物を主成分とし、該主成分100重量部に対し
て、Nd2 3 に換算したネオジウム化合物を0.8〜
1.8重量部、ZnOに換算した酸化亜鉛を0.1〜
2.0重量部、MnO2 に換算したマンガン化合物を
0.1〜0.5重量部、更にTiO2 に換算したチタン
化合物を0.1〜1.1重量部含有するもので、前記複
合酸化物を(Ba1-x Cax )(Ti1-y Zry )O3
と表した時、モル分率x、yがそれぞれ 0.01≦x≦0.1 0.1<y<0.16 で示される薄板成形用の誘電体磁器組成物である。
【0012】本発明において、99.0%以上の高純度
のチタンジルコン酸バリウムカルシウムから成る複合酸
化物を(Ba1-x Cax )(Ti1-y Zry )O3 と表
した時、モル分率xが0.01未満の場合には静電容量
の温度特性が前記Y5V特性を満足せず、モル分率xが
0.1を越える場合、あるいはモル分率yが0.1以下
や、0.16を越える場合には、25℃における比誘電
率εが10000未満と小さくなる。
【0013】従って、前記Y5V特性を満足を満足し、
10000以上の高い誘電率を維持し、かつ小型・大容
量の積層コンデンサをはじめとする各種コンデンサを得
るためには、xの値は0.01以上0.1以下、yの値
は0.1を越え0.16未満に特定され、とりわけxの
値は0.03以上0.07以下、yの値は0.11以上
0.14以下の範囲が望ましいものである。
【0014】また、ネオジウム化合物は誘電体磁器組成
物の焼結性を向上し、誘電率を高くするために含有させ
るもので、その含有量が、前記主成分100重量部に対
して、酸化ネオジウム(Nd2 3 )に換算して0.8
重量部未満では誘電率が10000未満と低下してしま
い、1.8重量部を越えるとシート状焼結体の密度及び
絶縁抵抗IRが低くなって、実用範囲外となってしまう
ことから、その含有量は0.8〜1.8重量部に特定さ
れ、より望ましくは1.0〜1.6重量部となる。
【0015】また、前記酸化亜鉛(ZnO)は、誘電体
磁器組成物の焼成温度を調整するものであり、その含有
量が前記主成分100重量部に対して、0.1重量部未
満、あるいは2.0重量部を越えると、焼成温度が12
00℃以上となり、焼成後のシート状焼結体の密度も
5.7g/cm3 以下と低くなってしまい実用範囲外と
なるため、0.1〜2.0重量部に特定され、より望ま
しくは0.8〜1.8重量部となる。
【0016】更に、前記マンガン化合物は、例えば誘電
体磁器組成物の誘電損失tanδを改善するものであ
り、その含有量が前記主成分100重量部に対して、酸
化マンガン(MnO2 )に換算して0.1重量部未満で
は誘電損失tanδが2%以上と大となり、また0.5
重量部を越えると、絶縁抵抗IRが大きく低下してしま
う。
【0017】従って、マンガン化合物の含有量は、前記
主成分100重量部に対して、酸化マンガン(Mn
2 )に換算して0.1〜0.5重量部に限定され、特
に0.2〜0.3重量部が望ましい。
【0018】一方、前記チタン化合物は、例えば誘電体
磁器組成物の焼結性を向上させるために含有させるもの
であり、その添加量は前記主成分100重量部に対し
て、酸化チタン(TiO2 )に換算して0.1重量部未
満では焼成温度が1200℃以上となり、焼成後のシー
ト状焼結体の密度が5.7g/cm3 以下と低くなって
しまい実用範囲外となり、また、1.1重量部を越える
と、誘電損失tanδが1.0%を越えてしまうことか
ら、前記含有量は0.1〜1.1重量部に特定され、よ
り望ましくは0.3〜0.9重量部の範囲となる。
【0019】
【作用】本発明の誘電体磁器組成物によれば、チタンジ
ルコン酸バリウムカルシウムから成る複合酸化物を主成
分とする誘電体磁器組成物に、チタン化合物を更に過剰
に含有させたことから、誘電率を10000以上に維持
し、かつ1200℃未満の低温焼成を可能としながら、
厚さ10μm以下の薄層から成る積層型コンデンサであ
っても、前記Y5V特性を満足することができるように
なる。
【0020】その結果、誘電体磁器組成物として基本的
な特性である誘電損失tanδが1.0%以下、絶縁抵
抗IRが1.0×105 MΩ以上を満足し、更に、焼成
温度が1200℃未満と工業的にも製造し易く、かつ内
部電極に安価なAg/Pdの割合が70/30〜60/
40の銀−パラジウム等の電極材料を使用でき、各種セ
ラミックコンデンサに適用可能な誘電体磁器組成物が得
られる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の誘電体磁器組成物を実施例に
基づき詳細に説明する。
【0022】(実施例1)本発明の誘電体磁器組成物を
評価するに際し、出発原料としてチタン酸バリウム(B
aTiO3 )とカルシア(CaO)、ジルコニア(Zr
O)から成る複合酸化物として、モル分率xが0.01
〜0.1、モル分率yが0.1を越え0.16未満で平
均粒径が1μm以下である(Ba1-x Cax )(Ti
1-y Zry )O3 を主成分とするチタンジルコン酸バリ
ウムカルシウム100重量部に対して、ネオジウム化合
物及び酸化亜鉛(ZnO)、マンガン化合物、チタン化
合物の各粉末を、ネオジウム化合物は酸化ネオジウム
(Nd2 3 )に、マンガン化合物は酸化マンガン(M
nO2 )に、チタン化合物は酸化チタン(TiO2 )に
換算して表1に示す重量部となるように秤量し、それら
の粉末をボールミルにて20時間湿式混合粉砕した。
【0023】
【表1】
【0024】次いで、前記混合粉砕物に有機系粘結剤と
媒体から成るバインダーを添加して攪拌してセラミック
泥漿を調製した後、得られたセラミック泥漿を脱泡し、
該泥漿を用いてドクターブレード法によりフィルムキャ
リア上に厚さ約10μmのグリーンシートを成形した。
【0025】得られたグリーンシートを縦130mm、
横100mmの矩形状に裁断し、該矩形状シートを40
枚重ねた後、80℃の温度でホットプレスして厚さ約1
mmの積層体を作製し、該積層体を直径20mmの円板
状に打ち抜き、大気中、1090〜1220℃の範囲の
各温度で2時間焼成した。
【0026】その後、円板状焼結体の両端面に銀ペース
トを用いて電極を焼付け、評価用試料とした。
【0027】かくして得られた評価用試料を用い、先
ず、基準温度25℃、周波数1.0kHz、測定電圧
1.0Vrmsの測定条件で、前記評価用試料の誘電率
ε及び誘電損失tanδを測定し、更に、直流電圧50
Vを1分間印加した時の絶縁抵抗IRを測定するととも
に、前記基準温度25℃の誘電率εに対する−30℃か
ら+85℃までの温度における静電容量の温度変化率を
測定した。
【0028】前記測定結果から、静電容量の温度変化率
が前記温度範囲で−82%〜+22%の規格に適合しな
いものを規格外とし、また、誘電率εが10000未満
では、例えば積層型セラミックコンデンサでは小型化が
できないため、10000以上を良とし、更に、誘電損
失tanδは、1.0%以上になると、例えばコンデン
サのチップ化が困難となる等のため、1.0%未満を良
と評価した。
【0029】一方、絶縁抵抗IRは、1.0×105
Ω未満では、積層型セラミックコンッデンサとして絶縁
抵抗の規格を満足せず、絶縁不良となるため、1.0×
105 MΩ以上を良と評価した。
【0030】更に、アルキメデス法で密度を測定し、該
密度が5.7g/cm3 以下ではこれら高誘電率系の誘
電体磁器組成物は焼成不十分であることを示しており、
1200℃未満の低温焼成で実用的な焼結体が得られな
いことから、密度は5.7g/cm3 以上を良と評価し
た。以上の結果を、表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、試料番号1では
温度特性が規格外となり、規格に適合しても例えば、試
料番号8、9、14、15、32、39では、積層セラ
ミックコンデンサ等の小型・大容量化に大きく寄与する
誘電率が9600以下と低くなっており、試料番号1
5、23、39は、いずれも焼成温度が1210℃以上
となっている。
【0033】また、試料番号9、33、38、47は、
誘電損失が1.10%以上と大きく、試料番号15、2
3、39では、焼成温度を1210〜1240℃とかな
り高い温度で焼成しても密度が5.70g/cm3 未満
と低く、焼結不足となっている。
【0034】更に、試料番号22、23、32、38
は、いずれも絶縁抵抗が1.0×105 未満と低くなっ
ている。
【0035】それに対して、本願発明の試料番号のもの
は、いずれも静電容量の温度特性がEIA規格のY5V
特性を満足し、かつ誘電率も10300以上と高く、焼
成温度は1190℃以下と低く、誘電損失も0.86%
以下、密度は5.70g/cm3 以上、更に絶縁抵抗も
1.0×105 MΩといずれの要求特性をも満足するも
のになっている。
【0036】(実施例2)次に、表1に示す組成で実施
例1と同様にして調製したセラミック泥漿を用いて成形
した厚さ10μmの各グリーンシート上に、銀−パラジ
ウム(Ag−Pd)粉末から成る内部電極用ペーストを
用いて電極を所定形状にスクリーン印刷した後、該電極
を印刷したグリーンシートをそれぞれ20枚積層してホ
ットプレスして一体化し、所定寸法に切断してグリーン
チップを作製した。
【0037】得られたグリーンチップを大気中、400
℃の温度で2時間保持してバインダーを完全に分解して
脱バインダーした後、それぞれ各組成に対応した表2に
示す焼成温度で、2時間保持して焼成した。
【0038】その後、焼結したチップに銀−パラジウム
(Ag−Pd)から成る外部取り出し電極を焼き付け、
評価用のチップコンデンサを作製した。
【0039】尚、前記評価用チップコンデンサの誘電体
層一層の厚さは、いずれも平均8μmであった。
【0040】かくして得られた評価用チップコンデンサ
を用い、先ず、基準温度25℃、周波数1.0kHz、
測定電圧1.0Vrmsの測定条件で、前記評価用チッ
プコンデンサの静電容量及び誘電損失を測定し、更に直
流電圧25Vを1分間印加した時の絶縁抵抗IRを測定
して静電容量と絶縁抵抗から抵抗容量積を算出するとと
もに、基準温度25℃の静電容量に対する−30℃から
+85℃までの温度における静電容量の温度変化率を測
定した。
【0041】また、表2に示した誘電率と、焼結後の評
価用チップコンデンサの内部電極面積、内部電極の間隔
及び積層数等から算出した設計容量に対する、前記評価
用チップコンデンサの測定容量の比を容量比率とした。
【0042】更に、前記評価用チップコンデンサの磁器
表面を金属顕微鏡で観察し、異常粒成長が発生している
か、否かも確認した。
【0043】以上の測定結果から、静電容量の値は、2
00nF未満では積層型セラミックコンデンサとして小
型化が困難なことから、200nF以上を良と評価し
た。
【0044】また、誘電率損失が5.0%以上になると
積層型セラミックコンデンサとして実用的でないため、
その値は5.0%未満を良とした。
【0045】一方、抵抗容量積は、10000ΩF未満
では積層型セラミックコンデンサの高温負荷寿命等、信
頼性の各種規格を満足しなくなることから、10000
ΩF以上を良と評価した。
【0046】更に、容積比率が70%未満になると、積
層型セラミックコンデンサとして充分な容量が得られ
ず、小型化が困難なことから、70%以上を良とした。
【0047】
【表3】
【0048】表3から明らかなように、試料番号1では
温度特性が規格外となり、規格に適合しても例えば、試
料番号8、9、15、39は、いずれも静電容量が20
0nF未満と小さく、積層型セラミックコンデンサの小
型化が実現できない。
【0049】また、試料番号9、33、38、39、4
7は、誘電損失が5.0%以上となって実用範囲外とな
っている。
【0050】更に、試料番号8、9、14、15、2
2、23、32、38、39は、抵抗容量積が1000
0ΩF未満となって、信頼性に関する各種規格を満足し
なくなる。
【0051】また、試料番号39は、異常粒成長が認め
られ、容量比率も70%未満と小さく誘電体層一層の厚
さが10μm以下という薄板化は困難である。
【0052】それに対して、本願発明の試料番号のチッ
プコンデンサは、いずれも静電容量が253nF以上と
高く、焼成温度も1190℃以下と低く、かつ誘電損失
も4.2%以下と小さく、抵抗容量積も11700以上
と高く、容量比率は86%以上を有し、異常粒成長が全
く認められないものであることが分かる。
【0053】
【発明の効果】叙上の如く、本発明の誘電体磁器組成物
は、チタンジルコン酸バリウムカルシウムから成る複合
酸化物を主成分とし、該主成分にネオジウム化合物及び
酸化亜鉛(ZnO)、マンガン化合物、更にチタン化合
物を含有させたことから、EIA規格のY5V特性を満
足するとともに、誘電率が10000以上、1200℃
未満の低温焼成が可能で、厚さ10μm以下の薄板表面
が平滑で緻密なシート状焼結体を得ることができること
から、安価な内部電極材料を用いた小型・大容量の積層
型セラミックコンデンサをはじめ、各種コンデンサに適
用できる誘電体磁器組成物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/42 - 35/49 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタンジルコン酸バリウムカルシウムから
    成る複合酸化物を(Ba1-x Cax )(Ti1-y
    y )O3 と表した時、x、yがそれぞれ 0.01≦x≦0.1 0.1<y<0.16 で示される主成分100重量部に対して、Nd2 3
    換算したネオジウム化合物を0.8〜1.8重量部、Z
    nOに換算した酸化亜鉛を0.1〜2.0重量部、Mn
    2 に換算したマンガン化合物を0.1〜0.5重量
    部、更にTiO2 に換算したチタン化合物を0.1〜
    1.1重量部含有して成ることを特徴とする誘電体磁器
    組成物。
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