JP3214795U - フライト式掻寄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】沈殿槽へ設置する際の施工労力を軽減できるとともに、施工コストを低く抑えることができ、しかも、フライトを小さい駆動力で駆動させ得るフライト式掻寄機を提供する。【解決手段】複数のフライト2を備えたフライト式掻寄機であって、各フライト2は、板状のフライト本体3と、フライト本体3に回転可能に支持されフライト2の周回移動に伴い沈殿槽100の内底面101に設けられた第1レール108に当接して回転する第1ローラ4とを備えている。また、第1ローラ4は、フライト本体3における第1ローラ4の支持高さ位置を変更可能とする高さ調整機構としての長孔状の高さ位置調整孔421を備えている。【選択図】図3
Description
本考案は、下水処理施設の沈殿槽に沈殿する沈殿物を掻き寄せるフライト式掻寄機に関する。
下水処理施設の沈殿槽に沈殿する沈殿物を掻き寄せるフライト式掻寄機は、従来から知られており、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示されたフライト式掻寄機は、所定間隔を保って配置された複数のフライトを備え、複数のフライトが沈殿槽の内底面に設けられたレールを摺動しつつ沈殿槽内を周回移動し、その周回移動に際して沈殿槽に沈殿する沈殿物を掻き寄せるものである。
このようなフライトの摺動は、次のようにして行われている場合が多い。即ち、各フライトは、フライト本体と、フライト本体に取り付けられたガイドシューとを備えたものとし、ガイドシューがレール上を摺動することにより、沈殿槽の内底面とフライト本体との間に一定の隙間を確保しながら沈殿槽の沈殿物を掻き寄せる。その際、沈殿槽の内底面とフライト本体との間の隙間は沈殿物の掻き寄せ性能に影響する。そのため、従来、沈殿槽の施工時に、沈殿槽の内底面に対してレールの摺動面が所定高さになるようにレールを内底面の一部に慎重に埋め込み、沈殿槽の内底面とフライト本体との隙間の誤差が大きい場合には、レールの摺動面を研磨する等して隙間の調整を図っている。
しかしながら、沈殿槽内にフライト式掻寄機を設置する施工時に、レールの摺動面を研磨したのでは、設置する際の施工労力が大きく、施工コストも高くついてしまう。また、複数のフライトが沈殿槽の内底面を摺動するため、摺動抵抗が大きく、そのため、複数のフライトを大きな駆動力で駆動なせなければならず、ランニングコストがかさむ。
本考案は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、沈殿槽へ設置する際の施工労力を軽減できるとともに、施工コストを低く抑えることができ、しかも、フライトを小さい駆動力で駆動させ得るフライト式掻寄機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案は、所定間隔を保って配置された複数のフライトを備え、これらのフライトが沈殿槽内を周回移動することにより沈殿槽内に沈殿した沈殿物を掻き寄せるフライト式掻寄機であって、前記各フライトは、フライト本体と、前記フライト本体に回転可能に支持されて前記沈殿槽の内底面に設けられたローラ被当接部に当接し、前記フライトの前記周回移動に伴い回転する第1ローラと、前記フライト本体における前記第1ローラの支持高さを変更可能とする高さ調整機構と、を含むことを特徴とするフライト式掻寄機を提供する。
これによれば、各フライトはフライト本体に回転可能に支持された第1ローラを備えているため、フライトの周回移動に伴い第1ローラが沈殿槽の内底面に設けられた当接部を転がり走行でき、小さい抵抗で内底面を移動できる。したがって、複数のフライトを小さい駆動力で駆動させることができ、ランニングコストを抑えることができる。
しかも、各フライトは高さ調整機構を備えているため、この高さ調整機構によって、フライト本体と沈殿槽の内底面との隙間を調整できる。したがって、沈殿槽の内底面とフライト本体との隙間を容易かつ正確に調整でき、従来のようにレールの摺動面を研磨する等して隙間の調整を図るようなことをせずに済み、従来に比べて沈殿槽へ設置する際の施工労力を軽減できるとともに、施工コストを低く抑えることができる。
前記沈殿槽は、前記フライトの前記周回移動に伴い前記フライト本体の長手方向の一方端面と対向する第1内側面と、前記フライト本体の長手方向の他方端面と対向する第2内側面とを備えており、前記各フライトは、前記フライトの前記周回移動に際して前記第1内側面と当接して回転し得るように、前記フライト本体の一方端面に回転可能に配置された第2ローラと、前記フライトの前記周回移動に際して前記第2内側面と当接して回転し得るように、前記フライト本体の他方端面に回転可能に配置された第3ローラと、を更に備えている構成とできる。
これによれば、フライトの周回移動に際し、フライト本体の一方端面に配置された第2ローラが沈殿槽の第1内側面に当接することで、フライト本体の一方端面と沈殿槽の第1内側面との当接を防止でき、フライト本体の一方端面と沈殿槽の第1内側面との当接による沈殿槽の第1内側面の損傷を防止できる。また、フライト本体の他方端面に配置された第3ローラが沈殿槽の第2内側面に当接することで、フライト本体の他方端面と沈殿槽の第2内側面との当接を防止でき、フライト本体の他方端面と沈殿槽の第2内側面との当接による沈殿槽の第2内側面の損傷を防止できる。
前記第1ローラは、前記ローラ被当接部と当接する当接部を備え、前記当接部の硬度が、前記ローラ被当接部の硬度よりも低い構成とできる。
これにより、ローラ被当接部が損傷することを抑えることができる。これにより、沈殿槽の修繕を抑えることができ、ランニングコストを抑えることができる。
前記沈殿槽の内底面には、前記内底面とは別体からなる第1レールが設けられ、前記ローラ被当接部は、前記第1レールの上面に形成されている構成とできる。
これによれば、第1ローラが第1レールに当接して回転しつつ第1レール上に沿って移動することができる。これにより、例えば、硬度の硬い樹脂又は金属製のレールを用いることで、長期の使用でもローラ被当接部の損傷を確実に抑えることができ、沈殿槽内の修繕を、より確実に抑えることができる。
前記第1レールと前記第1ローラとの何れか一方は、前記フライトの前記周回移動に際して前記フライト本体を所定の方向にガイドするガイド部を備えている構成とできる。
これによれば、ガイド部によってフライト本体を所定の方向にガイドできる。これにより、フライト本体を円滑に移動させることができる。また、例えばフライトの周回移動に際し、フライト本体が位置ずれを起こしてフライト本体の長手方向の一方端面がその一方端面と対向する沈殿槽の第1内側面に当接することを防止でき、また、フライト本体の長手方向の他方端面がその他方端面と対向する沈殿槽の第2内側面に当接することを防止できる。したがって、フライト本体の端面の当接による沈殿槽の内側面の損傷を防止できる。
前記フライトは、前記第1ローラを前記フライト本体に回転可能に支持する支持部材を備え、前記支持部材と前記フライト本体との何れか一方は、前記フライト本体の高さ方向に延びる長孔状の高さ位置調整孔を備え、前記支持部材と前記フライト本体との何れか他方は、前記高さ位置調整孔に移動可能に挿通されて前記支持部材を前記フライト本体に支持する支持ボルトを備え、前記高さ調整機構は、前記高さ位置調整孔からなる構成とできる。
これによれば、高さ位置調整孔に対する支持ボルトの位置を変えることで、フライト本体における第1ローラの高さ位置を容易かつ正確に変更でき、フライト本体と沈殿槽の内底面との隙間の調整を容易かつ正確に行うことができる。また、高さ調整機構を簡単な構成にでき、高さ調整機構を容易に形成できる。
本考案のフライト式掻寄機は、沈殿槽へ設置する際の施工労力を軽減できるとともに、施工コストを低く抑えることができ、しかも、フライトを小さい駆動力で駆動させ得る。
以下、本考案の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は、沈殿槽に設置された状態の本考案の一実施の形態のフライト式掻寄機の概略の側面図、図2は、図1のフライト式掻寄機の一部を拡大した平面図、図3は、図2の正面図である。
本考案のフライト式掻寄機1は、沈殿槽100に設置されて使用される。本考案のフライト式掻寄機1の説明に先立って、沈殿槽100を説明する。
沈殿槽100は、例えば下水処理設備に設けられ、被処理水中の汚泥等を重力により沈殿及び分離等させるための槽である。
この実施形態で用いられる沈殿槽100は、略直方体形状を呈しており、図1、図3に示すように、内底面101と、内底面101から上方に延ばされた第1内側面102、第2内側面103、第3内側面104及び第4内側面105とを備えている。
沈殿槽100内には、後述のフライト式掻寄機1のチェーン10を巻回するスプロケットが配置されている。この実施形態では、スプロケットは、沈殿槽100の上部側に設置された第1スプロケット111及び第2スプロケット112と、沈殿槽100内における下部側に設置された第3スプロケット113及び第4スプロケット114とを備えている。
また、沈殿槽100内における内底面101と第3内側面104との間に、内底面101から窪ませるように深く形成した沈殿ピット101aが設けられており、内底面101に沈殿した汚泥が沈殿ピット101aに集積され、例えば図示しない汚泥ポンプによって集積された汚泥が沈殿槽100の外部に排出されるようになっている。
また、内底面101には、後述するフライト式掻寄機1の第1ローラ4が当接(転がり走行)する2本の第1レール108が設けられている。
第1レール108は、内底面101とは別体からなる樹脂又は金属製のもので、図3に示すように、第1内側面102及び第2内側面103に沿わされて互いに平行に配置されており、各第1レール108は、図1に示すように第3スプロケット113近傍から第4スプロケット114近傍まで延ばされている。
また、各第1レール108は、図3、図6及び図8に示すように、上面に、第1ローラ4をガイドするガイド部108aと、第1ローラ4が当接されるローラ被当接部108cとを備えている。
ガイド部108aは、第1レール108の幅方向の中央部に、第1レール108の長手方向に沿って全長にわたって、ローラ被当接部108cから上方に突出するように形成されている。
ローラ被当接部108cは、ガイド部108aの両側に、第1レール108の長手方向に沿って全長にわたって形成されている。
そして、これらの第1レール108は、アンカーボルト108bによって内底面101に固定されている。
また、この実施形態では、図1に示すように、沈殿槽100内における上部に、後述するフライト式掻寄機1の第4ローラ7(図3に図示)と当接(転がり走行)する2本の第2レール109が設けられている(図1では、1本だけが表れている)。
第2レール109は、第1レール108と略同形状のもので、第4ローラ7をガイドするガイド部(図示せず)と、第4ローラ7が当接されるローラ被当接部(図示せず)とを備えている。
そして、これらの第2レール109は、互いに平行に、且つ、第1レール108と同方向に沿って、図1に示すように、第1スプロケット111近傍から第2スプロケット112近傍まで延ばされ、図示しないレール支持部材によって支持されて沈殿槽100内の上部における第1スプロケット111と第2スプロケット112との間に配置されている。
このように形成された沈殿槽100は、図1に示すように、第3内側面104の上方に形成された流入口106から被処理水が流入される。そして、処理された後の処理水が、第3内側面104と対向する第4内側面105の上方に形成された排出口107から排出されるように構成されている。
また、沈殿槽100における排出口107側の上部に、スカム200を回収するスキマ110が設けられている。この実施形態のスキマ110は、パイプ状のもので、長手方向に沿って所定幅で形成されたスカム受容口110aを備えている。
そして、スキマ110は、第1内側面102と第2内側面103とに回動可能に架け渡されて第1レール108に直交する方向に延びているとともに、常時はスカム受容口110aが沈殿槽100の水面より上方側にくるように配置されている。
次に、本考案のフライト式掻寄機1について説明する。この実施形態のフライト式掻寄機1は、チェーン駆動式のものであり、図1〜図3に示すように、互いに所定の距離をもって配置された無端状の2つのチェーン10と、それらの2つのチェーン10に渡されるように取り付けられて沈殿槽100内を周回移動する複数のフライト(掻寄部材)2とを備えている。
チェーン10は、図1に示すように、第1スプロケット111及び第2スプロケット112に巻回されるとともに、第3スプロケット113及び第4スプロケット114に巻回されている。そして、いずれか1つのスプロケット(この実施形態では第1スプロケット111)が図示しない駆動モータによって回転駆動されることにより、チェーン10が沈殿槽100内を図1の時計方向に周回移動する。
複数のフライト2は、チェーン10の長手方向に互いに所定間隔を保って配置されている。図2、図3に示すように、各フライト2は、板状のフライト本体3と、フライト本体3に回転可能に支持された第1ローラ4、第2ローラ5、第3ローラ6及び第4ローラ7とを備えている。
フライト本体3は、所定の厚さで、長さが沈殿槽100の第1内側面102から第2内側面103までの距離よりやや短い程度に形成されている。
また、この実施形態では、図5に示すように、フライト本体3は、このフライト本体3の高さ方向の一方端部に可撓性を有する内底面掃き部材43が付設されている。この内底面掃き部材43は、合成ゴム製の板状体からなり、フライト本体3の長手方向の全体に、フライト本体3の高さ方向の一方端から一方側に突出するようにフライト本体3に取り付けられている。尚、図3では、内底面掃き部材43は、省略されている。
そして、図5に示すように、各フライト本体3における長手方向の一方端部及び他方端部のそれぞれが、2つのチェーン10のそれぞれに設けられた連結プレート10aに、固定ボルト10b及び固定ナット10cを介して固定的に連結されている。
そして、各フライト本体3は、チェーン10の移動に伴いチェーン10と共に沈殿槽100内を周回移動する。また、その周回移動に際し、図2に示すように、各フライト本体3の長手方向の一方端面3aは、沈殿槽100の第1内側面102と対向し、他方端面3bは、沈殿槽100の第2内側面103と対向するように配置される。
第1ローラ4は、この実施形態では、図2、図3に示すように、各フライト本体3の長手方向の両端部に配置されている。
各第1ローラ4は、外周に、第1レール108のガイド部108aにガイドされる被ガイド部411と、被ガイド部411の両側に形成され、第1レール108のローラ被当接部108cに当接する当接部412とを備えている。
当接部412は、硬度がローラ被当接部108cの硬度よりも低く形成されている。この実施形態では、当接部412は、合成ゴムから構成されている。
被ガイド部411は、第1ローラ4の外周における2つの当接部412間に、所定の幅で全周にわたって当接部412から第1レール108のガイド部108aを受容できる深さで凹まされるように形成されている。
そして、これらの第1ローラ4は、支持部材42及び取付部材31を介してフライト本体3に回転可能に支持されている。
詳しくは、フライト2は、支持部材42と取付部材31とを備えている。支持部材42は、図4、図7に示すように、第1ローラ4を保持したローラ保持部420と、ローラ保持部420を支持しフライト本体3に取り付けられる板状の支持片422とを備えている。
ローラ保持部420は、第1ローラ軸423を備え、この第1ローラ軸423に第1ローラ4が回転可能に保持されている。
支持片422は、ローラ保持部420から延設されており、支持片422の高さ方向の一方端部にローラ保持部420を支持している。また、支持片422は、図7に示すように、この支持片422の高さ方向の他方端部に、幅方向に互いに距離を隔てて配置された2つの長孔状の高さ位置調整孔(高さ調整機構)421を備えている。各高さ位置調整孔421は、支持部材42の高さ方向に延ばされて形成されている。
取付部材31は、図4、図6に示すように、ボルト挿通孔311aを有するコの字状の固定部材311と、高さ位置調整孔421に挿通されて固定部材311に固定される支持ボルト312と、ローラ保持部420と固定部材311とを固定的に連結した連結部材313とを備えている。
そして、図4に示すように、フライト本体3の高さ方向に支持片422の高さ方向を一致させた状態で、フライト本体3の厚さ方向の一方面側に支持片422が配置されるとともに、固定部材311がフライト本体3の厚さ方向の他方面側に配置され、その状態で、支持ボルト312が高さ位置調整孔421から、フライト本体3に設けられた貫通孔314及び固定部材311のボルト挿通孔311aに挿通されている。そして、そのボルト挿通孔311aから出た支持ボルト312のネジ部に固定ナット315が取り付けられている。これにより、支持部材42が固定部材311に固定されている。
また、このように支持部材42が固定部材311に固定された状態で、第1ローラ4は、フライト本体3の高さ方向の一方端から突出しており、各フライト本体3が沈殿槽100内を周回移動する際に、第1ローラ4の被ガイド部411に第1レール108のガイド部108aが受容されるとともに、第1ローラ4の当接部412が第1レール108のローラ被当接部108cに当接して回転する。また、第1ローラ4の当接部412が第1レール108のローラ被当接部108cに当接した状態で、図5に示すように、内底面掃き部材43の先端が沈殿槽100の内底面101に当接した状態になる。
また、その際、高さ位置調整孔421に挿通された支持ボルト312が高さ位置調整孔421に対して適宜移動されることにより、フライト本体3における第1ローラ4の高さ位置が適宜変更されて高さ位置調整することができ、フライト本体3と沈殿槽100の内底面101との隙間t(図3、図6に図示)を容易かつ正確に調整できる。したがって、従来のようにレールの摺動面を研磨する等して隙間の調整を図るようなことをせずに済み、従来に比べて沈殿槽100へ設置する際の施工労力を軽減できるとともに、施工コストを低く抑えることができる。
尚、この実施形態では、高さ調整機構としての高さ位置調整孔421が支持部材42に設けられ、支持ボルト312がフライト本体3に設けられたが、この形態のものに限らず、長孔状の高さ位置調整孔がフライト本体3に設けられ、支持ボルトが支持部材42に設けられてもよく、適宜変更できる。
また、フライト本体3に対する支持部材42の高さ位置が調整された後、ローラ保持部420と固定部材311とが連結部材313によって固定的に連結される。これにより、フライト本体3に対して高さ位置調整された支持部材42が、フライト本体3に確実に固定状態にされて支持される。
次に、第2ローラ5について説明する。第2ローラ5は、図2、図3に示すように、各フライト本体3の長手方向の一方端面3aに取り付けられており、この実施形態の第2ローラ5は、フライト本体3の一方端面3aに設けられた第2ローラ軸51に回転可能に支持され、フライト本体3の一方端面3aから第1内側面102側に突出している。
また、第3ローラ6は、各フライト本体3の長手方向の他方端面3bに取り付けられており、この実施形態の第3ローラ6は、フライト本体3の他方端面3bに設けられた第3ローラ軸61に回転可能に支持され、フライト本体3の他方端面3bから第2内側面103側に突出している。
次に、第4ローラ7について説明する。第4ローラ7は、この実施形態では、図3に示すように、各フライト本体3の長手方向の両端部に配置されている。
第4ローラ7は、この実施形態では、第1ローラ4と略同形状のもので、外周に、第2レール109のローラ被当接部に当接する第4レール当接部712と、第2レール109のガイド部にガイドされる被ガイド部711とを備えている。
そして、各第4ローラ7は、フライト本体3に設けられた第4ローラ支持部材72を介してフライト本体3に回動自在に支持されている。
また、第4ローラ支持部材72に支持された第4ローラ7は、フライト本体3における、第1ローラ4とは反対側の高さ方向の他方端から突出し、各フライト本体3が沈殿槽100内を周回移動する際に、第4ローラ7の被ガイド部711に第2レール109のガイド部が受容されるとともに、第4レール当接部712が第2レール109のローラ被当接部に当接して回転する。
次、この実施形態のフライト式掻寄機1の動作について説明する。駆動モータの始動に伴いチェーン10が沈殿槽100内を移動すると、各フライト2がチェーン10と共に沈殿槽100内を図1の時計方向に周回移動する。
その移動に際し、各フライト2が沈殿槽100の内底面101側にくると、第1ローラ4が第1レール108のローラ被当接部108cに当接して回転しながら第1レール108に沿って移動し、その移動に伴い、フライト本体3が沈殿槽100の内底面101に沈殿した汚泥を掻き寄せて沈殿ピット101aに落とし入れる。
その掻き寄せに際し、フライト本体3に内底面掃き部材43が付設されているため、内底面101に沈殿した汚泥を効率よく掻き寄せて沈殿ピット101aに落とし入れることができる。
また、各フライト2が沈殿槽100の内底面101側を移動する際に、第1ローラ4が第1レール108に当接して回転するため、従来品のように各フライトが沈殿槽の内底面を摺動する場合に比して抵抗が小さく、円滑に移動でき、フライト2を小さい駆動力で駆動させることができる。
また、第1ローラ4が第1レール108に当接して回転するに際し、第1ローラ4の当接部412の硬度がローラ被当接部108cの硬度よりも低く形成されているため、ローラ被当接部が損傷することを抑えることができる。これにより、沈殿槽の修繕を抑えることができ、ランニングコストを抑えることができる。
また、第1ローラ4が第1レール108に当接して回転するに際し、第1レール108のガイド部108aが第1ローラ4の被ガイド部411に受容されているため、各フライト2が所定の方向にガイドされる。これにより、例えばフライト2が蛇行してフライト本体3の一方端面3aが沈殿槽100の第1内側面102に当たることが防止され、また、フライト本体3の他方端面3bが沈殿槽100の第2内側面103に当たることが防止され、第1内側面102又は第2内側面103が損傷するようなことを防止できる。
しかも、この実施形態では、フライト本体3の一方端面3aに第2ローラ5が配置され、フライト本体3の他方端面3bに第3ローラ6が配置されている。そのため、仮にフライト2が蛇行した場合でも、フライト本体3の第2ローラ5が第1内側面102に当たってフライト本体3の一方端面3aが沈殿槽100の第1内側面102に当たることがなく、また、フライト本体3の第3ローラ6が沈殿槽100の第2内側面103に当たってフライト本体3の他方端面3bが沈殿槽100の第2内側面103に当たることがない。したがって、第1内側面102又は第2内側面103が損傷するようなことを、より確実に防止できる。
フライト2が、第4スプロケット114から第1スプロケット111にかけて進み、第1スプロケット111を通過すると、フライト本体3は内底面101側を移動する場合と上下逆になって第4ローラ7が第1ローラ4に対して下側に配置されるとともに、フライト本体3の先端側が沈殿槽100の水面から突出する。
そして、フライト本体3が第1スプロケット111から第2スプロケット112側へのフライト2の移動に際し、第4ローラ7の第4レール当接部712が第2レール109のローラ被当接部に当接して回転する。したがって、フライト2は小さい抵抗で円滑に移動できる。
また、その移動に際し、第4ローラ7の被ガイド部711に第2レール109のガイド部が受容され、各フライト2は所定の方向にガイドされる。これにより、例えばフライト2が蛇行してフライト本体3の一方端面3aが沈殿槽100の第1内側面102に当たることが防止され、或いは、フライト本体3の他方端面3bが沈殿槽100の第2内側面103側に当たることが防止され、第1内側面102又は第2内側面103が損傷するようなことを防止できる。
更には、沈殿槽100の内底面101側を移動する場合と同様に、仮にフライト2が蛇行した場合でも、フライト本体3の第2ローラ5が第1内側面102に当たってフライト本体3の一方端面3aが沈殿槽100の第1内側面102に当たることがなく、また、フライト本体3の第3ローラ6が沈殿槽100の第2内側面103に当たってフライト本体3の他方端面3bが沈殿槽100の第2内側面103に当たることがない。したがって、第1内側面102又は第2内側面103が損傷するようなことをより確実に防止できる。
そして、フライト2が第1スプロケット111から第2スプロケット112に向かって移動する際に、フライト本体3が沈殿槽100の水面に浮いたスカム200をスキマ110側に掻き寄せる。そして、スカム200が掻き寄せられてスキマ110側に集められると、スキマ110が回動してスキマ110のスカム受容口110aの下部側が沈殿槽100の水面よりも下方位置になって水面から沈みこみ、スカム200は、その沈みこんだスカム受容口110aからスキマ110内に入り、その後、図示しない回収タンクに集められて脱水処理される。
尚、上記実施形態では、沈殿槽100の内底面101には、内底面101とは別体の第1レール108を設け、その第1レール108の上面に第1ローラ4の当接部が当接されるローラ被当接部108cを形成するようにしたが、この形態のものに限らず、例えば沈殿槽100の内底面101の一部をローラ被当接部としてもよく、適宜変更できる。
また、上記実施形態では、第1レール108が凸状のガイド部108aを備え、第1ローラ4がガイド部108aにガイドされる凹状の被ガイド部411を備えたものとされたが、例えば第1ローラ4が凸状のガイド部を備え、第1レール108がガイド部にガイドされる凹状の被ガイド部を備えたものとしてもよく、適宜変更できる。
また、上記実施形態では、フライト本体3は、第2ローラ5、第3ローラ6及び第4ローラ7を備えたものとされたが、この形態のものに限らず、適宜変更できる。例えばフライト本体3は、第2ローラ5と第3ローラ6と第4ローラ7とのいずれか1つ以上を備えたものとし、或いは、第2ローラ5と第3ローラ6と第4ローラ7との全てを有しないものとしてもよい。
1 フライト式掻寄機
2 フライト
3 フライト本体
4 第1ローラ
5 第2ローラ
6 第3ローラ
7 第4ローラ
10 チェーン
42 支持部材
100 沈殿槽
108 第1レール
108a ガイド部
108c ローラ被当接部
312 支持ボルト
421 高さ位置調整孔(高さ調整機構)
2 フライト
3 フライト本体
4 第1ローラ
5 第2ローラ
6 第3ローラ
7 第4ローラ
10 チェーン
42 支持部材
100 沈殿槽
108 第1レール
108a ガイド部
108c ローラ被当接部
312 支持ボルト
421 高さ位置調整孔(高さ調整機構)
Claims (6)
- 所定間隔を保って配置された複数のフライトを備え、これらのフライトが沈殿槽内を周回移動することにより沈殿槽内に沈殿した沈殿物を掻き寄せるフライト式掻寄機であって、
前記各フライトは、
フライト本体と、
前記フライト本体に回転可能に支持されて前記沈殿槽の内底面に設けられたローラ被当接部に当接し、前記フライトの前記周回移動に伴い回転する第1ローラと、
前記フライト本体における前記第1ローラの支持高さを変更可能とする高さ調整機構と、を含む
ことを特徴とするフライト式掻寄機。 - 前記沈殿槽は、前記フライトの前記周回移動に伴い前記フライト本体の長手方向の一方端面と対向する第1内側面と、前記フライト本体の長手方向の他方端面と対向する第2内側面とを備えており、
前記各フライトは、
前記フライトの前記周回移動に際して前記第1内側面と当接して回転し得るように、前記フライト本体の一方端面に回転可能に配置された第2ローラと、
前記フライトの前記周回移動に際して前記第2内側面と当接して回転し得るように、前記フライト本体の他方端面に回転可能に配置された第3ローラと、を更に備えている
ことを特徴とする請求項1記載のフライト式掻寄機。 - 前記第1ローラは、前記ローラ被当接部と当接する当接部を備え、
前記当接部の硬度が、前記ローラ被当接部の硬度よりも低い
ことを特徴とする請求項1又は2記載のフライト式掻寄機。 - 前記沈殿槽の内底面には、前記内底面とは別体からなる第1レールが設けられ、
前記ローラ被当接部は、前記第1レールの上面に形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフライト式掻寄機。 - 前記第1レールと前記第1ローラとの何れか一方は、前記フライトの前記周回移動に際して前記フライト本体を所定の方向にガイドするガイド部を備えている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフライト式掻寄機。 - 前記フライトは、前記第1ローラを前記フライト本体に回転可能に支持する支持部材を備え、
前記支持部材と前記フライト本体との何れか一方は、前記フライト本体の高さ方向に延びる長孔状の高さ位置調整孔を備え、
前記支持部材と前記フライト本体との何れか他方は、前記高さ位置調整孔に移動可能に挿通されて前記支持部材を前記フライト本体に支持する支持ボルトを備え、
前記高さ調整機構は、前記高さ位置調整孔からなる
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフライト式掻寄機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017004904U JP3214795U (ja) | 2017-10-26 | 2017-10-26 | フライト式掻寄機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017004904U JP3214795U (ja) | 2017-10-26 | 2017-10-26 | フライト式掻寄機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3214795U true JP3214795U (ja) | 2018-02-08 |
Family
ID=61159830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017004904U Active JP3214795U (ja) | 2017-10-26 | 2017-10-26 | フライト式掻寄機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3214795U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114904853A (zh) * | 2022-07-15 | 2022-08-16 | 上海建工四建集团有限公司 | 盘扣式钢管清洗机及清洗方法 |
-
2017
- 2017-10-26 JP JP2017004904U patent/JP3214795U/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114904853A (zh) * | 2022-07-15 | 2022-08-16 | 上海建工四建集团有限公司 | 盘扣式钢管清洗机及清洗方法 |
CN114904853B (zh) * | 2022-07-15 | 2023-10-31 | 上海建工四建集团有限公司 | 盘扣式钢管清洗机及清洗方法 |
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