JP3214476U - スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー - Google Patents

スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー Download PDF

Info

Publication number
JP3214476U
JP3214476U JP2017004966U JP2017004966U JP3214476U JP 3214476 U JP3214476 U JP 3214476U JP 2017004966 U JP2017004966 U JP 2017004966U JP 2017004966 U JP2017004966 U JP 2017004966U JP 3214476 U JP3214476 U JP 3214476U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slider
fastener
rear end
flange
connecting column
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017004966U
Other languages
English (en)
Inventor
孝幸 犬飼
孝幸 犬飼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK Corp filed Critical YKK Corp
Priority to JP2017004966U priority Critical patent/JP3214476U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3214476U publication Critical patent/JP3214476U/ja
Priority to CN201811237443.7A priority patent/CN109717555B/zh
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Slide Fasteners (AREA)

Abstract

【課題】エレメント凹溝部の有無による2種類のファスナーエレメントのどちらにも適用可能で、且つ、ファスナーエレメントを引っ掛からせることなく安定して摺動可能なスライダーを提供する。【解決手段】スライダー1はスライダー胴体10と引手とを有し、スライダー胴体10の連結柱20が、その幅寸法が後口に向けて漸減するとともに左右の側壁面がフランジ部13,14のフランジ傾斜部に向いて配される幅漸減部23と、幅漸減部23から後方に延出するとともに後端面を備えた柱後端部24とを少なくとも有し、幅漸減部23の左右側壁部に凹溝部30が凹設され、左右の凹溝部30は少なくとも幅漸減部23と柱後端部24間の境界部から肩口に向けてそれぞれ延びている。【選択図】図5

Description

本考案は、スライドファスナーに用いられるスライダー、及び、そのスライダーを有するスライドファスナーに関する。
スライドファスナーは、衣類やカバン類などの物品(ファスナー被着製品)に取り付けられて使用される。物品に取り付けられたスライドファスナーでは、スライダーを左右のファスナーストリンガーに形成されたエレメント列に沿って摺動させることにより、左右のエレメント列を分離・噛合させることができ、それによって、物品の開口部や開閉部を円滑に開閉することができる。
スライドファスナーに用いられるスライダーは、一般的に、上翼板と下翼板が連結柱で連結されたスライダー胴体と、スライダー胴体に対して回動可能に保持される引手とを有しており、スライダー胴体の上翼板と下翼板の間には、左右のエレメント列が案内される略Y字状のエレメント案内路が形成されている。
また、例えば実公昭62−32416号公報(特許文献1)には、図12及び図13に示すようなスライダー50を有するスライドファスナー40が記載されている。
この特許文献1のスライダー50では、スライダー胴体50aの図示しない上翼板と下翼板52が連結柱53で連結されているとともに、連結柱53におけるスライダー高さ方向の中央部に、左右の凹溝部54が凹設されている。特許文献1のスライダー50において、連結柱53は、当該連結柱53の上翼板及び下翼板52の連結する連結端部の断面が、図13に示したように略五角形を呈するように形成されており、連結柱53における後口側端部(後端部)は、連結柱53の幅寸法(スライダー幅方向における寸法)が後方に向けて漸減する尖鋭状に形成されている。
連結柱53に設けられる左右の凹溝部54は、連結柱53の肩口側端縁から、連結柱53の後口側端縁(後端縁)よりも前側の位置まで形成されており、連結柱53における尖鋭状の後口側端部は、左右の凹溝部54が凹設されていない部分を有する。
更に、左右の凹溝部54は、連結柱53の左右側面から凹溝部54の溝底面までの溝深さが、肩口側端縁から所定の位置まで後方に向けて漸増する部分と、前記溝深さがその所定の位置から後方に向けて漸減する部分とを備えるように形成されており、溝深さが一定となる領域が設けられることなく形成されている。
また特許文献1において、上述のようなスライダー50が取着される左右のファスナーストリンガー41には、エレメント列42に隣接してファスナーテープ43に形成される左右の止片部44が配されている。
各止片部44は、スライダー胴体50aの左右の肩口からエレメント案内路内に進入可能に形成されている。また、左右の止片部44の互いに対向する内側面部には、スライダー胴体50aの連結柱53に設けられた左右の凹溝部54に挿入可能な凸条部44aが設けられている。
更に、ファスナーストリンガー41に形成される複数のファスナーエレメント45は、スライダー50の摺動時に、スライダー胴体50aの連結柱53における左右の凹溝部54以外の側壁部に当接してエレメント案内路内で案内される。これにより、ファスナーエレメント45の一部が連結柱53に形成された左右の凹溝部54に挿入されることなく、左右のファスナーエレメント45の噛合・分離を円滑に行うことができる。
上述のようなスライダー50と左右の止片部44とを有する特許文献1のスライドファスナー40によれば、スライダー50が左右の止片部44に当接して停止したときに、スライダー50の肩口よりも前方側において左右のファスナーテープ43のテープ側縁間が開く度合いを小さくできる。それによって、スライダー50を左右の止片部44から離間する方向に摺動させる際におけるスライダー50のスタート抵抗(摺動開始時の摺動抵抗)を小さくすることができる。
ところで、特許文献1のスライドファスナー40で形成されるファスナーエレメント45は、図12に示されているように、ファスナーテープ43に固着される胴部と、胴部からファスナーテープ43のテープ幅方向に延出するとともに括れた形状を有する首部と、首部からテープ幅方向に更に延出する略長円形状の噛合頭部と、首部からテープ長さ方向に延出する一対の肩部と、噛合頭部の先端部に凹設されるとともに噛合相手方の肩部を挿入可能なエレメント凹溝部とを有しており、合成樹脂の射出成形により形成される一般的なファスナーエレメントの形状に形成されている。
一方、例えば国際公開第2016/046915号(特許文献2)には、片面金属エレメントに近い外観を有することにより外観品質が、特許文献1のような一般的な合成樹脂製のファスナーエレメントよりも高められ、且つ、片面金属エレメントよりも軽量に形成されるファスナーエレメントとして、図14に示したような合成樹脂製のファスナーエレメント60や、図15に示したような合成樹脂製のファスナーエレメント70が開示されている。
例えば図14に示したファスナーエレメント60は、エレメント厚さ方向の中央部に配される中央ランド部61と、中央ランド部61から上側に膨出する第1膨出部(表面側膨出部)62と、中央ランド部61から下側に膨出する第2膨出部(裏面側膨出部)63とを有しており、第1膨出部62と第2膨出部63とは中央ランド部61に一体的に形成されている。
ファスナーエレメント60の中央ランド部61は、ファスナーテープに固着される胴部64と、胴部64からテープ外方に向けてテープ幅方向(エレメント長さ方向)に延出する首部65と、首部65から更にテープ幅方向に延出する噛合頭部66と、首部65からテープ長さ方向に突出する一対の肩部67と、噛合頭部66の先端部に凹設されるエレメント凹溝部68とを有する。
ファスナーエレメント60の第1膨出部62は、上面となる膨出端面69と、テープ長さ方向に向いて配される前方側壁面及び後方側壁面と、噛合相手側に向いて配される先端面と、ファスナーテープのテープ内方側に向いて配される基端面とを有する。また、膨出端面69は、ファスナーエレメント60を上面側から見たときに、エレメント長さ方向に長い台形を呈するベース端面69aと、そのベース端面69aの噛合頭部66側の端部から前方に向けて先細の三角形状に突出する突出端面69bとを備える。このような形状を膨出端面69が備えることにより、ファスナーエレメント60をファスナーテープのテープ表裏方向側から見たときの外観を、片面金属エレメントに近付けることができる。ファスナーエレメント60の第2膨出部63は、ファスナーテープを基準にして、第1膨出部62に対して表裏対称的な形状を有する。
図14に示したファスナーエレメント60は、上述のような中央ランド部61を有することにより、スライドファスナーを形成したときに、左右のファスナーエレメント60を安定して噛み合わせることができるとともに、テープ幅方向の横引き力に対する強度(横引き強度)を適切に確保できる。また、左右のファスナーエレメント60を噛み合わせたときに、各ファスナーエレメント60の上記エレメント凹溝部68に、噛合相手側のファスナーエレメント60の肩部67が挿入されるため、テープ表裏方向の突き上げ力に対する強度(突き上げ強度)も適切に確保できる。
図15に示したファスナーエレメント70は、エレメント厚さ方向の中央部に配される中央ランド部71と、中央ランド部71から上方に膨出する第1膨出部(表面側膨出部)72と、中央ランド部71から下方に膨出する第2膨出部(裏面側膨出部)73とを有する。この場合、ファスナーエレメント70の第1膨出部72及び第2膨出部73は、図14に示したファスナーエレメント60の第1膨出部62及び第2膨出部63とそれぞれ実質的に同じ形態を有する。
ファスナーエレメント70の中央ランド部71は、第1膨出部72側に配される第1半部71aと、第2膨出部73側に配される第2半部71bとを有しており、第1半部71aと第2半部71bとはテープ長さ方向に互いに位置をずらして配されている。この場合、第1膨出部72及び第2膨出部73は、第1半部71a及び第2半部71bにそれぞれ一体的に形成されており、第1膨出部72と第2膨出部73とについても、テープ長さ方向に互いに位置をずらして配されている。このため、図15に示したファスナーエレメント70は、ずらしエレメントと呼ばれることもある。
中央ランド部71の第1半部71a及び第2半部71bは、ファスナーテープに固着される胴部74と、胴部74からテープ幅方向に延出する首部75と、首部75から更に延出する噛合頭部76とをそれぞれ有するものの、例えば図14に示したファスナーエレメント60のような一対の肩部67及びエレメント凹溝部68は、第1半部71a及び第2半部71bに設けられていない。
図15に示したファスナーエレメント70は、上述のように第1半部71aと第2半部71bとがテープ長さ方向に位置をずらして形成された中央ランド部71を有することにより、一対の肩部及びエレメント凹溝部が設けられていなくても、スライドファスナーを形成して左右のファスナーエレメント70を噛み合わせたときに、各ファスナーエレメント70の第1半部71a(又は第2半部71b)の一部と、噛合相手側のファスナーエレメント70の第2半部71b(又は第1半部71a)の一部とがテープ表裏方向で互いに重なり合うため、突き上げ強度を適切に確保することができる。
また、図14に示したファスナーエレメント60と図15に示したファスナーエレメント70とを比べてみると、図14に示したファスナーエレメント60は、テープ表面側の部分とテープ裏面側の部分とが表裏対称的に形成されているため、図15に示したファスナーエレメント70に比べて、スライダーの摺動性や外観品質の点で優れている。一方、図15に示したファスナーエレメント70は、上述したように一対の肩部やエレメント凹溝部を備えていないため、射出成形におけるアンダーカットのない形状を有する。このため、ファスナーエレメント70の射出成形を行う際に中子(スライドコア)が不要となり、例えば図14に示したファスナーエレメント60に比べて、ファスナーエレメント70の射出成形をより簡単に、より効率的に行うことができる。
実公昭62−32416号公報 国際公開第2016/046915号
図16に、図14に示したファスナーエレメント60と、一般的なスライダー80とを用いてスライドファスナーを形成した場合のファスナーエレメント60とスライダー80の関係を模式的に示す。
図16のスライダー80を形成するスライダー胴体80aは、上翼板81及び下翼板82と、上翼板81及び下翼板82の肩口側端部間を連結する連結柱83と、上翼板81及び下翼板82の左右側縁部に設けられたフランジ部84と、上翼板81の上面に設けられた引手取付部85と有する。また、上翼板81と下翼板82との間には、左右の肩口と後口とを連通する略Y字形状のエレメント案内路が形成されている。
この場合、スライドファスナーのスライダー80を、左右のファスナーエレメント60を噛み合わせる噛合方向に向けて摺動させたときに、左右のファスナーエレメント60は、スライダー胴体80aの左右の肩口から、エレメント案内路内に円滑に挿入される。また、スライダー胴体80aのレメント案内路内に挿入された左右のファスナーエレメント60は、スライダー胴体80aの連結柱83よりも後口寄りの位置で互いに円滑に噛み合わせられる。
また図17には、図15に示したファスナーエレメント70と、図16に示したスライダー80とを用いてスライドファスナーを形成した場合のファスナーエレメント70とスライダー80の関係を模式的に示す。この場合、図15に示したファスナーエレメント70は、中央ランド部71の第1半部71aと第2半部71bとが長さ方向にずらされて形成されているとともに、前述したように一対の肩部やエレメント凹溝部を備えずに形成されている。
更に、中央ランド部71の噛合頭部側におけるエレメント先端面71cは、ファスナーエレメント70を射出成形する際における金型の抜き勾配を確保するために、中央ランド部71の第1半部71a及び第2半部71bの少なくとも一方がエレメント厚さ方向の中心部に向けて外側に膨出するように傾斜する傾斜面(又は湾曲する湾曲面)に形成されている。
この場合、ファスナーエレメント70のエレメント先端面71cは、例えばファスナーエレメント70の高さ方向に対して5°程度の傾斜角度で傾斜しており、その結果、ファスナーエレメント70の全体におけるエレメント長さ方向の寸法の最大値は、例えば図14に示したファスナーエレメント60に比べて大きくなる。
このため、スライドファスナーのスライダー80を噛合方向(又はその反対方向)に向けて摺動させたときには、ファスナーエレメント70がスライダー胴体80aの連結柱83とフランジ部84との間に引っ掛かり易くなり、スライダー80の摺動性を低下させることや、スライダー80を摺動不能にさせることがあった。
このような問題に対して、左右のファスナーエレメント70がスライダー胴体80aに引っ掛からないようにするために、例えばファスナーエレメント70を小さく設計することや、スライダー胴体80aを連結柱83とフランジ部84との間の間隔が拡がるように設計することが考えられる。しかしその場合、ファスナーエレメント70及びスライダー80の全体の設計を見直さないと、左右のファスナーエレメント70の噛み合わせが悪くなることや、スライダー80をファスナーエレメント70の分離方向に摺動させたときの摺動性を低下させることが考えられる。
また、ファスナーエレメント70及びスライダー80の全体の設計を見直す場合、多くの費用、時間、労力を要するため、製造コストの増大を招く。また、図15に示したファスナーエレメント70に対応するようにスライダー80の設計変更を行った場合、その設計変更されたスライダー80を、図14に示したファスナーエレメント60に対して適用することが難しくなり、スライダー80の汎用性の低下を招く。
本考案は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、噛合頭部にエレメント凹溝部を備えるファスナーエレメント、及び噛合頭部にエレメント凹溝部を備えないファスナーエレメントのどちらに対しても適用可能で、且つ、ファスナーエレメントをエレメント案内路内で引っ掛からせることなくエレメント列に沿って安定して摺動させることが可能なスライダーを提供すること、及び、そのスライダーを有するスライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案により提供されるスライドファスナー用スライダーは、上翼板と下翼板とが連結柱により連結され、前記上翼板及び前記下翼板の少なくとも一方の左右側縁部にフランジ部が配されるともに前記上翼板の上面に引手取付部が配されるスライダー胴体と、前記引手取付部に取着される引手とを有し、前記上翼板と前記下翼板との間に、前記連結柱の左右両側に配される肩口と前記スライダー胴体の後端部に配される後口とを連通するエレメント案内路が形成され、前記フランジ部は、左右の前記フランジ部間の間隔が一定となるフランジ後端部と、前記フランジ後端部から前記肩口に向けて延びるとともに左右の前記フランジ部間の間隔が前記肩口に向けて漸増するフランジ傾斜部とを有するスライドファスナー用スライダーであって、前記連結柱は、前記連結柱におけるスライダー幅方向の寸法が前記後口に向けて漸減するとともに左右の側壁面が前記フランジ部の前記フランジ傾斜部に向いて配される幅漸減部と、前記幅漸減部から後方に延出するとともに前記幅漸減部の左右の側壁面に連続する後端面を備えた柱後端部とを少なくとも有し、前記幅漸減部の左右側壁部の少なくとも一部に左右の凹溝部が凹設され、左右の前記凹溝部は、少なくとも前記幅漸減部と前記柱後端部間の境界部から、前記肩口に向けてそれぞれ延びてなることを最も主要な特徴とするものである。
本考案に係るスライダーにおいて、前記柱後端部の前記後端面に前記凹溝部が凹設され、前記幅漸減部に凹設される左右の前記凹溝部は、前記後端面の前記凹溝部を介して連通していることが好ましい。
この場合、前記幅漸減部及び前記柱後端部に凹設される前記凹溝部は、一定の溝深さを有することが好ましい。
更にこの場合、前記凹溝部の前記溝深さは、前記連結柱におけるスライダー幅方向の最大寸法の1%以上15%以下であることが好ましい。
本考案のスライダーにおいて、前記凹溝部は、前記連結柱における高さ方向の中央部に配されていることが好ましい。
また、前記凹溝部は、凹面状に形成されていることが好ましい。
次に、本考案により提供されるスライドファスナーは、上述した構成を有する前記スライダーと、複数のファスナーエレメントにより形成されるとともに前記スライダーの摺動により噛合及び分離可能な左右のエレメント列とを有することを特徴とするものである。
本考案に係るスライドファスナーでは、前記スライダーの高さ方向に対して直交する方向において、前記スライダーの前記幅漸減部に配される前記凹溝部の上端縁又は下端縁と、前記連結柱に対向する前記ファスナーエレメントとの間の最少間隔を基準間隔とした場合、前記凹溝部と前記ファスナーエレメントとの間の間隔は、前記基準間隔の100%以上300%以下に設定されていることが好ましい。
本考案に係るスライダーは、スライダー胴体と引手とを有する。スライダー胴体は、上翼板及び下翼板の少なくとも一方の左右側縁部に配されるフランジ部を有しており、左右のフランジ部は、左右のフランジ部間の間隔が一定となるフランジ後端部と、フランジ後端部から肩口に向けて延びるとともに左右のフランジ部間の間隔が肩口に向けて漸増するフランジ傾斜部とをそれぞれ有する。
また、スライダー胴体の連結柱は、連結柱におけるスライダー幅方向の寸法が後口に向けて漸減するとともに、左右の側壁面がフランジ部のフランジ傾斜部に向いて配される幅漸減部と、幅漸減部から後方に延出するとともに幅漸減部の左右の側壁面に連続する曲面状の後端面を備えた柱後端部とを少なくとも有する。この場合、柱後端部の後端面は、フランジ部のフランジ傾斜部に向いてなく、フランジ部のフランジ後端部やスライダー胴体の後口に向いて配される。
なお、幅漸減部における左右の側壁面が、スライダー胴体における左右のフランジ部のフランジ傾斜部に向いて配されるとは、例えば左右の側壁面が平面に形成されている場合(又は平面に形成されている部分)では、その平面に対して直交する仮想上の垂線がフランジ部のフランジ傾斜部に交わることを言い、また、左右の側壁面が曲面(湾曲面)に形成されている場合(又は曲面に形成されている部分)では、連結柱のスライダー高さ方向に対して直交する断面を見たときに、その曲面の接線に対して直交する仮想上の垂線がフランジ部のフランジ傾斜部に交わることを言う(図6及び図7を参照)。
更に、連結柱の幅漸減部の左右側壁部には、左右の凹溝部がスライダー高さ方向に対して直交する方向に沿って、言い換えると、上翼板及び/又は下翼板の内面(エレメント案内面)と平行な方向に沿って凹設されている。また、左右の凹溝部は、少なくとも幅漸減部と柱後端部間の境界部から、肩口に向けてそれぞれ延びている。この場合、左右の凹溝部は、連結柱の少なくとも幅漸減部の範囲に設けられていることが好ましい。
上述のような左右の凹溝部が連結柱の所定の位置に設けられた本考案のスライダーであれば、例えば図15に示したような、エレメント凹溝部が形成されずに中央ランド部71のエレメント先端部を膨出させて形成されたファスナーエレメント(ずらしエレメント)70が、スライダー胴体の肩口からエレメント案内路内に挿入される際に、そのファスナーエレメント70におけるエレメント先端部の少なくとも一部を、連結柱に設けた左右の凹溝部内に挿入させることができる。
これにより、スライダーを左右のファスナーエレメントを噛み合わせる噛合方向(又はその反対の分離方向)に摺動させたときに、左右のファスナーエレメントがスライダー胴体の連結柱とフランジ部との間に引っ掛かることを防止でき、スライダー胴体のエレメント案内路内において、左右のファスナーエレメントを連結柱よりも後方の位置で互いに円滑に噛み合わせる(又は分離させる)ことができる。
また、左右の凹溝部が連結柱の所定の位置に設けられた本考案のスライダーであれば、上述のようなエレメント凹溝部をファスナーエレメントが形成されたファスナーストリンガーに対して用いることができるとともに、スライダーの設計変更を行うことなく、図14に示したようなエレメント凹溝部68が設けられたファスナーエレメント60に対しても同じように用いることができる。このように本考案のスライダーは、エレメント凹溝部の有無による2種類のファスナーエレメント60,70に対して適用可能であるため、スライダーの汎用性を向上させることができる。
一方、例えば特許文献1のスライダー50(図12及び図13を参照)にも、前述したように左右の凹溝部54が設けられているが、特許文献1のスライダー50の連結柱53には、フランジ部のフランジ後端部又はスライダー胴体の後口に向いて配されるような柱後端部が設けられていない(又は柱後端部が極めて小さい)。更に、特許文献1のスライダー50では、連結柱53に対して左右の凹溝部54を凹設する位置も具体的に特定されておらず、また、連結柱53における尖鋭状の後口側端部には、前述したように左右の凹溝部54が凹設されていない部分が配されている。この場合、連結柱53の左右の凹溝部54が凹設されていない部分は、連結柱53におけるフランジ傾斜部に向いて配される左右の側壁面に配されている。このため、特許文献1のスライダー50を、例えば図15に示したようなエレメント凹溝部が形成されていないファスナーエレメント70に対して用いる場合、そのファスナーエレメント70が、スライダー胴体50aのエレメント案内路内で、連結柱53における左右の凹溝部54が凹設されていない後口側端部と、フランジ部との間に引っ掛かることもあり、スライダー50の摺動性の低下や摺動不能な事態を招くことも考えられる。
これに対して、本考案のスライダーにおいて、連結柱の幅漸減部に設けられる左右の凹溝部は、エレメント凹溝部を備えないファスナーエレメント70が引っ掛かる虞のある幅漸減部と、その幅漸減部よりも後口側の柱後端部との間の境界部の位置まで少なくとも配されているため、そのファスナーエレメント70が、スライダー胴体の連結柱とフランジ部との間に引っ掛かることを安定して防止できる。
更に本考案のスライダーでは、連結柱における柱後端部の後端面にも凹溝部が凹設されており、その柱後端部の凹溝部と、幅漸減部に凹設される左右の凹溝部とが、一続きに連続して形成されている。これにより、スライダーをエレメント列に沿って摺動させたときにファスナーエレメントがスライダーのエレメント案内路内で引っ掛かることをより効果的に防止できるため、スライダーの円滑な摺動を安定して確保できる。
この場合、連結柱の幅漸減部及び柱後端部に凹設される凹溝部は、一定の溝深さを有する。これにより、連結柱の凹溝部にファスナーエレメントの一部を安定して挿入でき、エレメント案内路内でのファスナーエレメントの引っ掛かりを効果的に防止できる。
更にこの場合、連結柱の凹溝部は、その溝深さを、連結柱におけるスライダー幅方向の最大寸法の1%以上15%以下、好ましくは3%以上10%以下の大きさにして形成される。ここで、凹溝部の溝深さとは、連結柱において上翼板及び/又は下翼板の内面(エレメント案内面)に対して直交して配される側壁面(外周面)の位置から、凹溝部の最も深い溝底部(凹溝部において連結柱の前記側壁面から最も離れた位置に配される部分)の位置までのスライダー高さ方向に直交する方向の距離を言う。
上述のように凹溝部の溝深さが、連結柱における上記最大寸法の1%以上に、好ましくは3%以上に設定されることにより、連結柱にファスナーエレメントを引っ掛かり難くする、又は引っ掛からないようにすることができる。特にこの場合、連結柱に設けた凹溝部の内面と、凹溝部に挿入されるファスナーエレメントの一部とを接触させ難くする、又は接触させないようにすることができる。また、凹溝部の溝深さが、連結柱における上記最大寸法の15%以下に、好ましくは10%以下に設定されることにより、連結柱に左右の凹溝部を形成したことに起因して連結柱の強度が大きく下がることを防止し、連結柱が、スライダーの使用に耐え得る適切な強度を安定して有することができる。
また本考案のスライダーにおいて、左右の凹溝部は、連結柱における高さ方向の中央部に配されている。これにより、エレメント凹溝部を備えないファスナーエレメントの中央ランド部におけるエレメント先端部を、連結柱の凹溝部に安定して挿入することができる。
更に本考案において、左右の凹溝部は凹面状に形成されている。これにより、凹溝部にファスナーエレメントの一部を挿入してファスナーエレメントの引っ掛かりを安定して防止できるとともに、連結柱の適切な強度を確保し易くなる。
次に、本考案により提供されるスライドファスナーは、上述した構成を有するスライダーと、複数のファスナーエレメントにより形成されるとともにスライダーの摺動により噛合及び分離可能な左右のエレメント列とを有する。
このような本考案のスライドファスナーであれば、エレメント列を形成するファスナーエレメントが、エレメント凹溝部68を有する図14に示したようなファスナーエレメント60であっても、また、エレメント凹溝部のない図15に示したようなファスナーエレメント(ずらしエレメント)70であっても、スライダーのエレメント案内路内でファスナーエレメントが引っ掛かることを防いでスライダーをエレメント列に沿って安定して摺動させることができる。それにより、左右のエレメント列の噛合・分離を円滑に安定して行うことができる。
このような本考案のスライドファスナーでは、ファスナーエレメントをスライダーの連結柱における幅漸減部に対向させたときに、スライダーの高さ方向に対して直交する方向において、その幅漸減部に配される凹溝部の上端縁又は下端縁と、連結柱の幅漸減部に対向するファスナーエレメントとの間の最少間隔を基準間隔とする。この場合、幅漸減部の凹溝部(特に、凹溝部の内面)とファスナーエレメントとの間の間隔は、上述の基準間隔の大きさの100%以上300%以下に、好ましくは100%以上200%以下に設定される。
例えば、幅漸減部の凹溝部とファスナーエレメントとの間の間隔を基準間隔の100%以上にすることにより、凹溝部にファスナーエレメントの一部が挿入されたときに、ファスナーエレメントを、凹溝部の内面に接触させ難くする、又は凹溝部の内面に接触させないようにすることができる。このため、スライダーをエレメント列に沿ってより円滑に摺動させることができる。また、幅漸減部の凹溝部とファスナーエレメントとの間の間隔を基準間隔の300%以下に、好ましくは200%以下にすることにより、連結柱の適切な強度を安定して確保することができる。
本考案に係るスライダーのスライダー胴体を肩口側から斜めに見たときのスライダー胴体とエレメント凹溝部を備えないファスナーエレメントとの位置関係を示す斜視図である。 図1の一部を拡大して示す要部拡大図である。 スライダー胴体を上方側から見た平面図である。 スライダー胴体を左側から見た側面図である。 スライダー胴体を後口側から見た背面図である。 図4に示したVI−VI線における断面図である。 図6の一部を拡大して示す拡大断面図である。 図4に示したVIII−VIII線における断面図である。 スライダー胴体の連結柱とファスナーエレメントとの位置関係を模式的に示す模式図である。 スライダー胴体を肩口側から斜めに見たときのスライダー胴体とエレメント凹溝部を備えるファスナーエレメントとの位置関係を示す斜視図である。 スライダー胴体の連結柱とファスナーエレメントとの位置関係を模式的に示す模式図である。 従来のスライダー胴体と止片部との位置関係を模式的に示す模式図である。 連結柱で切断された従来のスライダー胴体を示す斜視図である。 従来のファスナーエレメントを示す斜視図である。 従来の別のファスナーエレメントを示す斜視図である。 従来のスライダー胴体を肩口側から斜めに見たときのスライダー胴体とファスナーエレメントとの位置関係を示す斜視図である。 従来のスライダー胴体を肩口側から斜めに見たときのスライダー胴体と別のファスナーエレメントとの位置関係を示す斜視図である。
以下、本考案の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本考案は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本考案と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
図1は、本実施形態に係るスライダーのスライダー胴体を肩口側から斜めに見たときの斜視図であり、この図1では、スライダー胴体とファスナーエレメントとの位置関係が模式的に表されている。図2は、図1の要部を拡大して示す要部拡大図である。図3〜図5は、スライダー胴体の平面図、側面図、及び背面図である。図6及び図8は、図4に示したVI−VI線及びVIII−VIII線におけるそれぞれの断面図である。
なお、以下の説明において、スライダーの前後方向とは、スライダーの長さ方向であり、スライダーの摺動方向に平行な方向(スライダーの長さ方向)を指す。特に、左右のエレメント列を噛合させるように摺動させる方向を前方(肩口側方向)とし、左右のエレメント列を分離させるように摺動させる方向を後方(後口側方向)とする。
また、スライダーの上下方向とは、スライダーの高さ方向を指し、スライダー胴体に対して引手が取り付けられる側の方向を上方とし、その反対側の方向を下方とする。スライダーの左右方向とは、スライダーの摺動方向及び高さ方向に直交する方向で、スライダーの幅方向を指す。
本実施形態のスライダー1は、スライダー胴体10と、図示しない引手とを有する。スライダー胴体10は、アルミニウム合金、亜鉛合金などの金属材料をダイキャスト成形することにより作製されている。なお、本考案において、スライダー胴体10の材質や作製方法は特に限定されるものではなく、任意に選択することができる。
このスライダー胴体10に取り付けられる引手は、例えば、摘み部となる引手本体部と、引手本体部の一端部から延出する左右一対の腕部と、腕部の先端部間を連結する取付軸部とを有しており、従来から一般的に使用されている引手と同様のものを用いることが可能である。なお、本考案において、引手は限定されるものではなく、スライダー胴体10に取り付け可能に形成されていれば、任意の引手を用いることができる。
本実施形態のスライダー胴体10は、スライダー幅方向の中心線を基準にして左右に対称的な形態を有している。このスライダー胴体10は、上翼板11と、上翼板11から離間し且つ上翼板11と平行に配される下翼板12と、上翼板11及び下翼板12の前端部(肩口側端部)間を連結する連結柱20と、上翼板11の左右側縁部に配されるとともに下翼板12に向けて突出する左右の上フランジ部13と、下翼板12の左右側縁部に配されるとともに上翼板11に向けて突出する左右の下フランジ部14と、上翼板11の肩口側端部の上面に立設されるとともにスライダー長さ方向に沿って延出する引手取付部15とを有する。スライダー胴体10の引手取付部15には、図示しない引手が取り付けられて保持される。
スライダー胴体10の前端部には、連結柱20を間に挟んで配される左右の肩口が形成されており、スライダー胴体10の後端部には後口が形成されている。また、上翼板11と下翼板12の間には、左右の肩口と後口とを連通するY字形状のエレメント案内路が、上翼板11、下翼板12、左右の上フランジ部13、及び左右の下フランジ部14に囲まれるように形成されている。更に、スライダー胴体10の左右側縁部には、後述するスライドファスナー2,2aのファスナーテープ4を挿通させるテープ挿通間隙16が、左右の上フランジ部13と左右の下フランジ部14との間にそれぞれ形成されている。
このスライダー胴体10において、上翼板11における下翼板12に対向する内面と、下翼板12における上翼板11に対向する内面とは、エレメント案内路内でファスナーエレメントを案内するエレメント案内面となる。本実施例1の場合、上翼板11及び下翼板12の内面は、上翼板11及び下翼板12の肩口側端部及び後口側端部を除いて、スライダー長さ方向及びスライダー幅方向に平行な平坦面に形成されている。
また、上翼板11の肩口側端部及び後口側端部における内面と、下翼板12の肩口側端部及び後口側端部における内面とは、ファスナーエレメントを上翼板11及び下翼板12間に挿入させ易くするために、上翼板11と下翼板12との間隔が外側に向けて漸増するような傾斜面又は湾曲面に形成されている。
スライダー胴体10における左右の上フランジ部13は、左右の上フランジ部13間の間隔が一定となるフランジ後端部13aと、そのフランジ後端部13aから肩口に向けて延びるとともに左右の上フランジ部13間の間隔が肩口に向けて漸増するフランジ傾斜部13bとをそれぞれ有する。また、左右の下フランジ部14も、左右の上フランジ部13と同様に、フランジ後端部14aと、そのフランジ後端部14aから肩口に向けて延びるフランジ傾斜部14bとをそれぞれ有する。
スライダー胴体10の連結柱20は、上翼板11及び下翼板12と一体化されているとともに、上翼板11及び下翼板12の肩口側端部で且つスライダー幅方向の中央部に配されている。また、連結柱20は、例えば図5に示すように、連結柱20における幅寸法(スライダー幅方向の寸法)の最大値が、引手取付部15における幅寸法の最大値よりも小さくして形成されている、
連結柱20は、例えば図6及び図8にスライダー胴体10の断面図を示したように、後述する凹溝部30、上側補強部27及び下側補強部28が形成されるスライダー高さ方向の範囲を除いて、スライダー高さ方向に直交する断面が同じ形状を呈するように形成される。
また、本実施形態の連結柱20は、図6に示したように、スライダー幅方向の正面側(前方側)から見える柱前端部21と、柱前端部21から後方に連続的に延出するとともに幅寸法が後方に向けて僅かに漸増する(又は幅寸法が一定の大きさを有する)柱本体部22と、柱本体部22から後方に連続的に延出するとともに幅寸法が後方に向けて漸減する幅漸減部23と、幅漸減部23から後方に連続的に延出するとともに湾曲面状の後端面を備える柱後端部24とを、スライダー長さ方向に順番に有する。なお、上述した柱本体部22の幅寸法、及び幅漸減部23の幅寸法とは、左右の側壁面間のスライダー幅方向における寸法を言う。
この場合、柱前端部21は、図6に示した断面を見たときに、下翼板12又は上翼板11と端縁(前端縁)が重なる部分の領域を言う。連結柱20における柱本体部22と幅漸減部23の間の境界部25の位置は、スライダー胴体10における上フランジ部13及び下フランジ部14の前端位置(スライダー長さ方向の最も肩口側に配される位置)よりも、スライダー長さ方向の前側に配されている。また、連結柱20の柱本体部22は、上翼板11及び下翼板12のエレメント案内面に直交して配される左右の平面状の側壁面を有する。更に、連結柱20の高さ方向に直交する断面を見たときに(図6を参照)、柱本体部22における左右の側壁面は、スライダー長さ方向に対して僅かに傾斜した(又は略平行な)直線状を呈する。なお本考案において、柱本体部22の左右の側壁面は、スライダー長さ方向と平行に配されていても良い。
連結柱20の幅漸減部23は、その左右の側壁面が上フランジ部13及び下フランジ部14のフランジ傾斜部13b,14bに向いて配されている。すなわち、幅漸減部23の左右の側壁面は、その側壁面に対して直交する仮想上の垂線L(又は連結柱20の高さ方向に直交する断面を見たときにその側壁面の接線に対して直交する仮想上の垂線L)が、上フランジ部13及び下フランジ部14のフランジ傾斜部13b,14bに交わるように配されている。このような幅漸減部23は、例えば図9及び図11に示したように、連結柱20においてファスナーエレメント60,70が接触する又は接触し易い部分である。
この場合、幅漸減部23の左右の側壁面は、上翼板11及び下翼板12のエレメント案内面に直交して配される。また、幅漸減部23の左右の側壁面は、図6及び図7に示した断面を見たときに、直線状を呈する平面部と、柱後端部24寄りに配されるとともに凸形の曲線状を呈する湾曲面部とを有しており、この幅漸減部23の平面部は、柱本体部22の側壁面から連続して配されるとともに、柱本体部22の側壁面よりもスライダー長さ方向に対して大きく傾斜して配されている。なお本考案において、幅漸減部23の左右の側壁面は、連結柱20の高さ方向に直交する断面を見たときに、直線状を呈する平面部のみで形成されても良いし、曲線状を呈する湾曲面部のみで形成されても良い。
連結柱20の柱後端部24の後端面は、上翼板11及び下翼板12のエレメント案内面に対して直交するように配されているとともに、上フランジ部13及び下フランジ部14のフランジ後端部13a,14a及び後口に向いて配されている。すなわち、柱後端部24の後端面は、連結柱20の高さ方向に直交する断面を見たときに、その後端面の接線に対して直交する仮想上の垂線Lが、上フランジ部13及び下フランジ部14のフランジ後端部13a,14a又は後口に交わるように配されている。従ってこの場合、連結柱20における幅漸減部23と柱後端部24の間の境界部26は、図6及び図7に示したように、当該境界部26上の側壁面の接線に対して直交する仮想上の垂線Lが、上フランジ部13及び下フランジ部14におけるフランジ傾斜部13b,14bとフランジ後端部13a,14aとの間の内面側の境界13cに交わるように配される。また、本実施形態における柱後端部24の後端面は、連結柱20の高さ方向に直交する断面を見たときに円弧状を呈する湾曲面に形成されている。
本実施形態の連結柱20において、幅漸減部23及び柱後端部24における上翼板11との付け根部分には、上翼板11との境界部における強度を高めるために、幅漸減部23の左右の側壁面及び柱後端部24の後端面の位置から外側に向けて拡がって形成される上側補強部27が設けられている。この上側補強部27は、幅漸減部23の左右の側壁面及び柱後端部24の後端面と上翼板11の内面(エレメント案内面)とを連続的に接続する凹状の湾曲面を有する。また、幅漸減部23及び柱後端部24における下翼板12との付け根部分には、上側補強部27と上下方向に対称的に形成される下側補強部28が設けられている。
連結柱20におけるスライダー高さ方向の中央部には、連結柱20の内部に向けて窪むように凹面状に凹設された凹溝部30が形成されている。本実施形態において、凹溝部30は、図8に示したように、柱本体部22の左側壁面における幅漸減部23寄りの端部から、幅漸減部23の左側壁面、柱後端部24の後端面、及び幅漸減部23の右側壁面を介して、柱本体部22の右側壁面における幅漸減部23寄りの端部まで連通するように、スライダー高さ方向における一定の範囲に、連続的に且つ上翼板11及び下翼板12のエレメント案内面と平行に形成されている。
この場合、凹溝部30は、連結柱20におけるスライダー幅方向の中心面を基準に、左右対称的に形成されている。また、連結柱20に形成される凹溝部30の前端位置は、スライダー胴体10における上フランジ部13及び下フランジ部14の前端位置よりも、スライダー長さ方向の前方側に配されている。
なお本考案において、連結柱20の凹溝部30は、幅漸減部23と柱後端部24との境界部26から左右の肩口に向けて、幅漸減部23の少なくとも一部の領域に形成されていれば良いが、後述するスライドファスナー2において、スライダー1に対するファスナーエレメント70の引っ掛かりをより効果的に防止するためには、連結柱20における幅漸減部23の左側壁面、柱後端部24の後端面、及び幅漸減部23の右側壁面の全体に亘って連続的に形成されて、互いに連通していることが好ましい。
連結柱20の凹溝部30は、凹溝部30の内周面がスライダー高さ方向に対して凹面状を呈するように形成されている。凹溝部30におけるスライダー高さ方向の中央部には、図2に示すように、連結柱20の外壁面(外周面)の位置から凹溝部30の深さ方向に最も離れて形成される溝底部31が配されている。ここで、凹溝部30の深さ方向は、スライダー高さ方向に対して直交し、且つ、連結柱20の外壁面に対して直交する方向を言う。また、凹溝部30に関して、連結柱20の外壁面の位置から凹溝部30の溝底部31までの深さ方向における寸法(又は、凹溝部30における連結柱20の外壁面からの深さ方向における寸法の最大値)を、凹溝部30の溝深さとする。
また実施形態の連結柱20において、幅漸減部23及び柱後端部24に形成される凹溝部30の内周面は、連結柱20のスライダー高さ方向に沿った断面を見たときに、互いに同じように凹状に湾曲した湾曲面に形成されており、幅漸減部23の左右側壁面と柱後端部24の後端面とに連続して形成される凹溝部30の溝深さDは一定の大きさを有する。
この場合、幅漸減部23及び柱後端部24における凹溝部30の溝深さDは、連結柱20における幅寸法(スライダー幅方向の寸法)の最大値Wmの1%以上15%以下に、好ましくは3%以上10%以下に設定される。幅漸減部23及び柱後端部24における前記溝深さDが、連結柱20の柱本体部22における幅寸法の1%以上に、特に3%以上に設定されることによって、後述するようにファスナーエレメント70の一部を連結柱20の凹溝部30に安定して挿入でき、それによって、ファスナーエレメント70を連結柱20と上フランジ部13及び下フランジ部14との間に引っ掛からないようにする(又は引っ掛かり難くする)ことができる。
一方、幅漸減部23及び柱後端部24における前記溝深さDが、連結柱20の柱本体部22における幅寸法の15%以下に、好ましくは10%以下に設定されることにより、凹溝部30の形成に起因する連結柱20の強度低下を抑制し、連結柱20がスライダー1の使用に耐え得る適切な強度を安定して有することができる。
本実施形態の連結柱20では、上述したように、柱本体部22の左側壁面及び右側壁面における幅漸減部23寄りの端部にも、凹溝部30が幅漸減部23から連続して形成されている。この場合、柱本体部22に形成される凹溝部30の高さ寸法は、幅漸減部23及び柱後端部24に形成される凹溝部30の高さ寸法と同じ大きさを有する。
また、柱本体部22に形成される凹溝部30の溝底部31は、連結柱20のスライダー高さ方向に直交する断面を見たときに(図6及び図8を参照)、幅漸減部23に形成される凹溝部30の溝底部31から直線的に延びるように配されている。このため、柱本体部22に形成される凹溝部30の溝深さは、柱本体部22と幅漸減部23との境界部25からスライダー胴体10の肩口に向けて漸減している。
本実施形態の連結柱20に形成される凹溝部30、すなわち、柱本体部22、幅漸減部23及び柱後端部24に形成される凹溝部30は、一定の高さ寸法を有する。ここで、図1及び図2には、エレメント凹溝部を備えない図15に示したファスナーエレメント70を用いてスライドファスナー2を形成したときのスライダー1に対するファスナーエレメント70の位置が仮想線で示されている。
この場合、例えば図2に示したように、凹溝部30の高さ寸法H1は、上フランジ部13及び下フランジ部14間の間隔(すなわち、テープ挿通間隙16の高さ寸法)H2よりも大きく、エレメント案内路に挿通させるファスナーエレメント70の噛合頭部76側の先端部における高さ寸法H3よりも小さく設定されている。
このように凹溝部30がテープ挿通間隙16の高さ寸法H2よりも大きな高さ寸法H1を有することにより、ファスナーエレメント70の一部を凹溝部30内に安定して挿入できる。また、凹溝部30がファスナーエレメント70の噛合頭部76側の先端部の高さ寸法H3よりも小さな高さ寸法H1を有することにより、連結柱20において凹溝部30の上側に隣接する上側外周面32と凹溝部30の下側に隣接する下側外周面33とを、ファスナーエレメント70に対面(近接)させて又は接触させてファスナーエレメント70を案内するエレメント案内面として用いることができる。この場合、連結柱20において凹溝部30の上側と下側とに隣接して形成されるエレメント案内面(すなわち、凹溝部30に隣接する上側外周面32及び下側外周面33)は、連結柱20の一定の高さ範囲に形成されている。
これにより、例えばファスナーエレメントの形態として、図14に示したようなエレメント凹溝部68を備えたファスナーエレメント60、及び、図15に示したようなエレメント凹溝部のないファスナーエレメント70の何れを採用する場合でも、スライダー胴体10の連結柱20と上フランジ部13及び下フランジ部14とによって、スライダー胴体10のエレメント案内路内に導入されたファスナーエレメント60,70の位置(特にスライダー幅方向の位置)及び姿勢を安定させることができる。このため、スライダー1の摺動による左右のファスナーエレメント60,70の噛合及び分離を円滑に安定して行うことができる。
更に、スライダー胴体10の連結柱20とファスナーエレメント70との位置関係に関して、図2に示したように、スライダー1の高さ方向に対して直交する方向において、連結柱20に形成される凹溝部30の上端縁又は下端縁と、連結柱20に対向するファスナーエレメント70との間の最少間隔を基準間隔Dsとした場合、凹溝部30の凹面状の内面とファスナーエレメント70との間の間隔(クラランス)は、上記の基準間隔Dsの100%以上300%以下に、好ましくは100%以上200%以下に設定される。
例えば、上記基準間隔Dsとして0.1mm程度の大きさを確保する場合、凹溝部30の凹面状の内面とファスナーエレメント70との間の間隔が、0.1mm以上0.3mm以下の範囲、好ましくは0.1mm以上0.2mm以下の範囲となるように凹溝部30が形成される。
凹溝部30とファスナーエレメント70との間の間隔を基準間隔Dsの100%以上にすることにより、凹溝部30にファスナーエレメント70の一部が挿入されたときに、ファスナーエレメント70を凹溝部30の内面に接触させないように、又は凹溝部30の内面に接触させ難くすることができる。このため、スライダー1の摺動時にファスナーエレメント70がスライダー胴体10の連結柱20と上フランジ部13及び下フランジ部14との間に引っ掛かってスライダー1が摺動不能になることを防止できる。一方、幅漸減部23の凹溝部30とファスナーエレメント70との間の間隔を、基準間隔Dsの300%以下に、好ましくは200%以下にすることにより、連結柱20の適切な強度を安定して確保することができる。
次に、上述のような構造を有する本実施形態のスライダー1が、図9に示したように、スライドファスナー2に用いられる場合について説明する。
ここで、スライドファスナー2は、左右一対のファスナーストリンガー3を有する。また、左右のファスナーストリンガー3は、ファスナーテープ4と、ファスナーテープ4のテープ側縁部に形成される複数の合成樹脂製のファスナーエレメント70とを有する。また、左右のファスナーテープ4には、複数のファスナーエレメント70によって形成される左右のエレメント列5が、それぞれテープ長さ方向に沿って設けられている。
この場合、各ファスナーエレメント70は、図15に示した前記特許文献2に記載されているファスナーエレメント(ずらしエレメント)70と同様の形状を有する。従って、本実施形態では、ファスナーエレメント70を図15に示した符号と同様の符号を用いて表すことにより、そのファスナーエレメント70の説明を簡略化する。
図9に示すスライドファスナー2のファスナーエレメント70は、エレメント厚さ方向の中央部に配される中央ランド部71と、中央ランド部71から上側に膨出する第1膨出部(表面側膨出部)72と、中央ランド部71から下側に膨出する第2膨出部(裏面側膨出部)73とを有する。このため、各ファスナーエレメント70は、片面金属エレメントに近い外観を有する。
ファスナーエレメント70の中央ランド部71は、第1膨出部72側に配される第1半部71aと、第2膨出部73側に配される第2半部71bとを有しており、第1半部71aと第2半部71bとはテープ長さ方向に互いに位置をずらして配されている。また、第1膨出部72及び第2膨出部73は、第1半部71a及び第2半部71bにそれぞれ一体的に形成されており、第1膨出部72と第2膨出部73とについても、テープ長さ方向に互いに位置をずらして配されている。
中央ランド部71の第1半部71a及び第2半部71bは、ファスナーテープ4に固着される胴部74と、胴部74からテープ幅方向に延出する首部75と、首部75から更に延出する噛合頭部76とをそれぞれ有するものの、図14に示したファスナーエレメント60のような一対の肩部67やエレメント凹溝部68は中央ランド部71に設けられていない。
更に、中央ランド部71の第1半部71aの噛合頭部76側におけるエレメント先端面71cは、ファスナーエレメント70を射出成形する際における金型の抜き勾配を確保するために、エレメント厚さ方向の中心部に向けて外側に膨出するようにエレメント高さ方向に対して傾斜する傾斜面(又は湾曲する湾曲面)に形成されている。
この場合、ファスナーエレメント70は、ナイロン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネートなどの合成樹脂に、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの強化繊維を含有させた材料をファスナーテープ4に射出成形することにより形成されている。このように合成樹脂に強化繊維を混入してファスナーエレメント70を成形することにより、ファスナーエレメント70の強度を高めることができる。
また一般的に、合成樹脂に強化繊維を混入して成形されるファスナーエレメントでは、通常、表面粗さが大きくなる。このため、例えば図14に示したようなエレメント凹溝部68を有するファスナーエレメント60を、強化繊維を含有させた合成樹脂を用いて成形する場合、射出成形に用いる中子(スライドコア)がファスナーエレメント60の成形後に抜き難くなる(又は抜けなくなる)という問題がある。これに対して、図15に示したファスナーエレメント70は、中子を用いずに射出成形することが可能な形態を有するため、強化繊維を含有させた合成樹脂を用いても、所定の形状に安定して成形することができる。
そして、上述のような強化繊維を含有させた合成樹脂により形成され、且つ、中央ランド部71のエレメント先端面71cが斜めに傾斜したファスナーエレメント70を有するスライドファスナー2であっても、連結柱20に凹溝部30が設けられた本実施形態のスライダー1を用いることにより、例えば図1、図2、及び図9に示したように、スライダー1を摺動させたときにスライダー胴体10の連結柱20に設けた凹溝部30に、ファスナーエレメント70の中央ランド部71における膨出したエレメント先端部を挿入させることができる。更に、連結柱20の凹溝部30の上側に隣接する上側外周面32と凹溝部30の下側に隣接する下側外周面33とを、ファスナーエレメント70に対面(近接)させて又は接触させてファスナーエレメント70の案内を行うことができる。
これにより、スライダー1の摺動時にファスナーエレメント70がスライダー胴体10の連結柱20と上フランジ部13及び下フランジ部14との間に引っ掛かることを防止して、スライダー1をエレメント列5に沿って円滑に且つ軽快に摺動させることができる。また、スライダー胴体10における連結柱20と上フランジ部13及び下フランジ部14とによって、スライダー胴体10のエレメント案内路内に導入されたファスナーエレメント70の位置及びファスナーエレメント70の姿勢を安定させることができるため、スライダー1の摺動による左右のファスナーエレメント70の噛合及び分離を円滑に安定して行うことができる。
更に本実施形態のスライダー1は、ファスナーテープ4に形成されるファスナーエレメントが、上述のような中央ランド部61の第1半部71a及び第2半部71bの位置がずらされたファスナーエレメント(ずらしエレメント)70の形態ではなく、図14に示したようなエレメント凹溝部68を有するファスナーエレメント60の形態を有するスライドファスナー2aにも同様に適用することができる。
例えば図10及び図11に、本実施形態のスライダー1と、エレメント凹溝部68を有するファスナーエレメント60とを用いて形成されるスライドファスナー2aの模式図を示す。なお、図10において、ファスナーエレメント60は、仮想線で示されている。また、ファスナーエレメント60については、図14に示した符号と同様の符号を用いて表すことにより、そのファスナーエレメント60の説明を簡略化する。
この場合、ファスナーエレメント60は、エレメント厚さ方向の中央部に配される中央ランド部61と、中央ランド部61から上側に膨出する第1膨出部(表面側膨出部)62と、中央ランド部61から下側に膨出する第2膨出部(裏面側膨出部)63とを有しており、それによって、各ファスナーエレメント60は、片面金属エレメントに近い外観を有する。
ファスナーエレメント60の中央ランド部61は、ファスナーテープ4に固着される胴部64と、胴部64からテープ幅方向に延出する首部65と、首部65からテープ幅方向に延出する噛合頭部66と、首部65からテープ長さ方向に突出する一対の肩部67と、噛合頭部66の先端部に凹設されるエレメント凹溝部68とを有する。
上述のような中央ランド部61の噛合頭部66にエレメント凹溝部68が設けられたファスナーエレメント60を有するスライドファスナー2aであっても、本実施形態のスライダー1を用いることにより、図10及び図11に示したように、スライダー1の摺動時にファスナーエレメント60がスライダー胴体10の連結柱20とフランジ部との間に引っ掛かることはないため、スライダー1をエレメント列5に沿って円滑に且つ軽快に摺動させることができる。
更に、スライダー胴体10における連結柱20の凹溝部30の上側に隣接する上側外周面32と凹溝部30の下側に隣接する下側外周面33とを、ファスナーエレメント60に対面又は接触させてファスナーエレメント60を案内することができる。これにより、スライダー胴体10の連結柱20と上フランジ部13及び下フランジ部14とによって、スライダー胴体10のエレメント案内路内に導入されたファスナーエレメント60の位置及び姿勢を安定させることができるため、スライダー1の摺動による左右のファスナーエレメント60の噛合及び分離を円滑に安定して行うことができる。
このように、本実施形態のスライダー1であれば、スライダー1の設計変更を行わなくても、中央ランド部71にエレメント凹溝部が形成されてなく、且つ、中央ランド部71の第1半部71a及び第2半部71bの位置がずらされたファスナーエレメント(ずらしエレメント)70を有するスライドファスナー2に使用しても、また、中央ランド部61にエレメント凹溝部68が形成されたファスナーエレメント60を有するスライドファスナー2aに使用しても、スライダー1の摺動時にファスナーエレメント60,70をスライダー1に引っ掛からせることなく、スライダー1の摺動による左右のファスナーエレメント60,70の噛合及び分離を円滑に安定して行うことができる。従って、本実施形態のスライダー1は、形態が異なる2種類のファスナーエレメント60,70に対して、同じように噛合及び分離を円滑に行うことが可能な汎用性が高いスライダー1として形成されている。
1 スライダー
2,2a スライドファスナー
3 ファスナーストリンガー
4 ファスナーテープ
5 エレメント列
10 スライダー胴体
11 上翼板
12 下翼板
13 上フランジ部
13a フランジ後端部
13b フランジ傾斜部
13c 境界
14 下フランジ部
14a フランジ後端部
14b フランジ傾斜部
15 引手取付部
16 テープ挿通間隙
20 連結柱
21 柱前端部
22 柱本体部
23 幅漸減部
24 柱後端部
25,26 境界部
27 上側補強部
28 下側補強部
30 凹溝部
31 溝底部
32 上側外周面
33 下側外周面
60 ファスナーエレメント
61 中央ランド部
62 第1膨出部(表面側膨出部)
63 第2膨出部(裏面側膨出部)
64 胴部
65 首部
66 噛合頭部
67 肩部
68 エレメント凹溝部
69 膨出端面
69a ベース端面
69b 突出端面
70 ファスナーエレメント(ずらしエレメント)
71 中央ランド部
71a 第1半部
71b 第2半部
71c エレメント先端面
72 第1膨出部(表面側膨出部)
73 第2膨出部(裏面側膨出部)
74 胴部
75 首部
76 噛合頭部
D 凹溝部の溝深さ
Ds 基準間隔
H1 凹溝部の高さ寸法
H2 テープ挿通間隙の高さ寸法
H3 ファスナーエレメントの先端部における高さ寸法
L 垂線
Wm 連結柱における幅寸法の最大値

Claims (8)

  1. 上翼板(11)と下翼板(12)とが連結柱(20)により連結され、前記上翼板(11)及び前記下翼板(12)の少なくとも一方の左右側縁部にフランジ部(13,14) が配されるともに前記上翼板(11)の上面に引手取付部(15)が配されるスライダー胴体(10)と、前記引手取付部(15)に取着される引手とを有し、前記上翼板(11)と前記下翼板(12)との間に、前記連結柱(20)の左右両側に配される肩口と前記スライダー胴体(10)の後端部に配される後口とを連通するエレメント案内路が形成され、前記フランジ部(13,14) は、左右の前記フランジ部(13,14) 間の間隔が一定となるフランジ後端部(13a,14a)と、前記フランジ後端部(13a,14a)から前記肩口に向けて延びるとともに左右の前記フランジ部(13,14) 間の間隔が前記肩口に向けて漸増するフランジ傾斜部(13b,14b) とを有するスライドファスナー用スライダー(1) であって、
    前記連結柱(20)は、前記連結柱(20)におけるスライダー幅方向の寸法が前記後口に向けて漸減するとともに左右の側壁面が前記フランジ部(13,14) の前記フランジ傾斜部(13b,14b) に向いて配される幅漸減部(23)と、前記幅漸減部(23)から後方に延出するとともに前記幅漸減部(23)の左右の側壁面に連続する後端面を備えた柱後端部(24)とを少なくとも有し、
    前記幅漸減部(23)の左右側壁部の少なくとも一部に左右の凹溝部(30)が凹設され、
    左右の前記凹溝部(30)は、少なくとも前記幅漸減部(23)と前記柱後端部(24)間の境界部(26)から、前記肩口に向けてそれぞれ延びてなる、
    ことを特徴とするスライダー。
  2. 前記柱後端部(24)の前記後端面に前記凹溝部(30)が凹設され、
    前記幅漸減部(23)に凹設される左右の前記凹溝部(30)は、前記後端面の前記凹溝部(30)を介して連通してなる、
    請求項1記載のスライダー。
  3. 前記幅漸減部(23)及び前記柱後端部(24)に凹設される前記凹溝部(30)は、一定の溝深さ(D) を有してなる請求項2記載のスライダー。
  4. 前記凹溝部(30)の前記溝深さ(D)は、前記連結柱(20)におけるスライダー幅方向の最大寸法(Wm)の1%以上15%以下である請求項3記載のスライダー。
  5. 前記凹溝部(30)は、前記連結柱(20)における高さ方向の中央部に配されてなる請求項1〜3のいずれかに記載のスライダー。
  6. 前記凹溝部(30)は、凹面状に形成されてなる請求項1〜4のいずれかに記載のスライダー。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の前記スライダー(1) と、複数のファスナーエレメント(60,70) により形成されるとともに前記スライダー(1) の摺動により噛合及び分離可能な左右のエレメント列(5) とを有することを特徴とするスライドファスナー。
  8. 前記スライダー(1) の高さ方向に対して直交する方向において、前記スライダー(1) の前記幅漸減部(23)に配される前記凹溝部(30)の上端縁又は下端縁と、前記連結柱(20)に対向する前記ファスナーエレメント(60,70) との間の最少間隔を基準間隔(Ds)とした場合、前記凹溝部(30)と前記ファスナーエレメント(60,70) との間の間隔は、前記基準間隔(Ds)の100%以上300%以下に設定されてなる請求項7記載のスライドファスナー。
JP2017004966U 2017-10-31 2017-10-31 スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー Active JP3214476U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004966U JP3214476U (ja) 2017-10-31 2017-10-31 スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー
CN201811237443.7A CN109717555B (zh) 2017-10-31 2018-10-23 拉链用拉头和拉链

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004966U JP3214476U (ja) 2017-10-31 2017-10-31 スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3214476U true JP3214476U (ja) 2018-01-18

Family

ID=60989129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017004966U Active JP3214476U (ja) 2017-10-31 2017-10-31 スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3214476U (ja)
CN (1) CN109717555B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021117178A1 (ja) * 2019-12-12 2021-06-17 Ykk株式会社 スライドファスナー

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4696096B2 (ja) * 2007-07-20 2011-06-08 Ykk株式会社 スライドファスナー用スライダー
CN102740720B (zh) * 2010-05-19 2016-01-20 Ykk株式会社 拉链以及拉链被覆制品
US8752253B2 (en) * 2010-08-11 2014-06-17 Ykk Corporation Slide fastener
CN102551280B (zh) * 2010-12-14 2014-12-24 福建浔兴拉链科技股份有限公司 拉头滑块及使用该拉头滑块的拉链头
KR20120125099A (ko) * 2011-05-06 2012-11-14 김현영 지퍼용 파스너
TWI592106B (zh) * 2015-03-13 2017-07-21 中傳企業股份有限公司 用於提升抗扭強度的拉鍊頭組合結構及其滑動件
CN107183844B (zh) * 2017-06-30 2020-11-13 福建浔兴拉链科技股份有限公司 一种拉链拉头及拉链

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021117178A1 (ja) * 2019-12-12 2021-06-17 Ykk株式会社 スライドファスナー
CN114641219A (zh) * 2019-12-12 2022-06-17 Ykk株式会社 拉链
CN114641219B (zh) * 2019-12-12 2024-02-23 Ykk株式会社 拉链

Also Published As

Publication number Publication date
CN109717555A (zh) 2019-05-07
CN109717555B (zh) 2024-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4646783B2 (ja) 隠しスライドファスナー用スライダー
JP6220080B2 (ja) ファスナーエレメント、ファスナーストリンガー及びスライドファスナー
KR101493204B1 (ko) 파스너 스트링거
US7963009B2 (en) Slide fastener top end stop
JP5575976B2 (ja) 簡易ロック機構を有するスライドファスナー
US20110010899A1 (en) Metallic One-Side Teeth and Two-Way Slide Fastener
KR20110120303A (ko) 슬라이드 파스너용 슬라이더 및 퀵 오픈식 슬라이드 파스너
JP6891272B2 (ja) スライドファスナー
EP2904922B1 (en) Slide fastener
CN102170803A (zh) 拉链
JP6161708B2 (ja) ファスナーチェーン及びスライドファスナー、並びにファスナーエレメントの製造方法
JP2007054176A (ja) 隠しスライドファスナー用スライダー
WO2014192106A1 (ja) 開離嵌挿具付きスライドファスナー及び射出成形用金型
JP3213897U (ja) スライドファスナーに含まれる止め具
JP5766789B2 (ja) スライドファスナー用の上下噛み合わせ式スライダー
CN107708471B (zh) 拉链牙链带及拉链
JP3214476U (ja) スライドファスナー用スライダー、及びスライドファスナー
WO2016051538A1 (ja) スライドファスナー用のスライダー
JPH1014617A (ja) スライドファスナー用開離嵌挿具
WO2014184851A1 (ja) スライドファスナー
TW202042695A (zh) 拉鏈
JP7412596B2 (ja) 分割上止
WO2017104008A1 (ja) 止具を有するスライドファスナー
JP6894739B2 (ja) スライドファスナー
WO2022118404A1 (ja) スライダー

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3214476

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150