JP7412596B2 - 分割上止 - Google Patents

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Description

本発明は分割上止に関し、更に詳しくは、スライドファスナーにおいてスライダーの上方への移動を制限する上止を上側上止と下側上止とに分割した分割上止に関する。
スライドファスナーにおいてスライダーの上方への移動を制限するための上止が左右のファスナーストリンガーそれぞれに一般的に設けられている。また、米国特許第6327755号明細書(特許文献1)及び中国実用新案第2568022号明細書(特許文献2)には、左右のファスナーストリンガーの一方の上止を上側上止と下側上止とに分割することにより、上側上止と下側上止との間の間隙を通じて、スライダーの取り付け及び取り外しを可能とした分割上止が開示されている。このような分割上止を使用することにより、スライダーが故障した場合に新たなスライダーに交換することができるといった利点が得られる。
特許文献1及び2が開示する分割上止の上側上止及び下側上止は共に板状であり、表裏方向(ファスナーストリンガーの長手方向及び幅方向それぞれに垂直な方向)における表側の平坦な表面と、表面とは表裏方向反対側の平坦な裏面と、表面と裏面との間の側面とを有する。側面はファスナーストリンガーのファスナーテープに対して垂直であり、上側上止と下側上止との間の間隙を実質的に規定する上側上止の下方の側面及び下側上止の上方の側面もファスナーテープに対して垂直である。更に、上側上止と下側上止との間の間隙は、通常のスライドファスナーの使用時に不用意にスライダーがファスナーストリンガーから外れないように、スライダーを出し入れできる最小限の間隔に設定される。そのため、スライダーを上側上止と下側上止との間の間隙に通す際、スライダーの上下翼板がファスナーテープと平行な場合はスライダーを比較的通し易い一方、スライダーの上下翼板がファスナーテープに対して傾くと、スライダーを通し難くなるという問題があった。そのため、スライダーの出し入れ時にスライダーの姿勢を上下翼板がファスナーテープと平行にする必要があった。
米国特許第6327755号明細書 中国実用新案第2568022号明細書
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、上側上止と下側上止との間の間隙にスライダーを通し易くすることができる分割上止を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、左右のファスナーストリンガーと、前記左右のファスナーストリンガー間を開閉するためのスライダーとを備えるスライドファスナーにおける前記左右のファスナーストリンガーの一方に設ける分割上止であって、上側上止と、前記上側上止に対して間隙をおいて下方に配置される、前記スライダーのエレメント案内路を通過可能な下側上止とを備え、前記間隙を通じて、前記一方のファスナーストリンガーに対して前記スライダーを取り付け及び取り外しが可能であり、前記間隙は、前記上側上止の下側面と前記下側上止の上側面によって規定され、前記上側上止の前記下側面と前記下側上止の前記上側面とは表裏方向表側へと相互に次第に離れ、前記間隙を表裏方向表側へと広げることを特徴とする分割上止が提供される。
本発明において、スライダーの取り付け及び取り外し時にスライダーを通す間隙は上側上止の下側面と下側上止の上側面とによって規定され、上側上止の下側面と下側上止の上側面とは表裏方向表側へと相互に次第に離れ、これにより間隙は表裏方向表側へと広がる。換言すれば、上側上止の下側面と下側上止の上側面との間の間隙における実質的に上下方向に沿う間隔は、ファスナーテープ側からファスナーテープから離れる表裏方向表側へと次第に大きくなる。これにより、必要最小限に設定される間隙を通じて一方のファスナーストリンガーにスライダーを取り付け及び取り外しする際、スライダーの上下翼板がファスナーテープに対して傾いていても、上側上止の下側面と下側上止の上側面との間にスライダーを通し易くなる。
本発明の一実施形態において、前記上側上止の前記下側面と前記下側上止の前記上側面とは、前記上側上止及び前記下側上止それぞれの外側に凸となる湾曲面である。ここで、上側上止の下側面が上側上止の外側に凸となる湾曲面であるとは、下側面が上側上止の重心から放射方向に広がる方向に凸となる湾曲面であることを意味する。また、下側上止の上側面が下側上止の外側に凸となる湾曲面であるとは、上側面が下側上止の重心から放射方向に広がる方向に凸となる湾曲面であることを意味する。図3の矢印は、ファスナーテープに平行な面における放射方向を表す。上側上止の下側面及び下側上止の上側面は、相互間隔が表裏方向表側へと漸次拡大する、放射方向に凸となる湾曲面である。これにより、間隙を通じて一方のファスナーストリンガーにスライダーを取り付け及び取り外しする際、スライダーのフランジが、それぞれ凸湾曲面である上側上止の下側面上や下側上止の上側面上をスライドして、スライダーを間隙の通過方向に案内し易くなる。
本発明の一実施形態において、前記上側上止及び前記下側上止それぞれは、前記ファスナーテープに平行な断面が前記ファスナーテープ側から表裏方向表側へと次第に縮小する。上側上止及び下側上止のファスナーテープに平行な断面が表裏方向表側へと次第に縮小するため、上側上止及び下側上止それぞれは、ファスナーテープに対して垂直ではない側面を含む。
本発明の一実施形態において、前記上側上止の前記下側面を含む周側面は、前記上側上止の外側に凸となる湾曲面である。この場合、上側上止の周側面はファスナーテープに対して垂直ではなく、上側上止が側面全体に丸みを帯びた形状となる。また、本発明の一実施形態において、前記下側上止の前記上側面を含む周側面は、前記下側上止の外側に凸となる湾曲面である。この場合、下側上止の周側面はファスナーテープに対して垂直ではなく、下側上止が側面全体に丸みを帯びた形状となる。更に、上側上止及び下側上止のファスナーテープに平行な断面が表裏方向表側へと次第に縮小し、かつ上側上止の周側面及び下側上止の周側面が外側に凸となる湾曲面である場合、上側上止及び下側上止がファスナーテープの表裏方向表側において全体的に丸みを帯びた形状となる。
本発明の一実施形態において、前記上側上止の下側面は、左右方向における一方の端から左右方向における他方の端へと下方に傾斜し、前記下側面は、左右方向における前記一方の第1傾斜面と、左右方向における前記他方の第2傾斜面であって前記第1傾斜面とは傾斜角度が異なる第2傾斜面と、前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間において上方に窪む窪みとを含む。上側上止の下側面における第1傾斜面と第2傾斜面との間に窪みを設けることにより、上側上止と下側上止との間の最小限に設定された間隙を通じてスライダーを一方のファスナーストリンガーに取り付ける際、スライダーのフランジ(図8の符号55a参照)の上端を窪みに受けさせ、この窪みで受けたフランジの上端を中心にスライダーを回動させ(図8の矢印参照)、スライダーの取り付け方向を、ファスナーストリンガーの長手方向に沿う方向へと変えるようにすることができる。また、上側上止の下側面が左右方向一方へと上方に傾斜するため、上側上止と下側上止との間の間隙の上下方向間隔が左右方向一方へと拡大し、スライダーを左右一方から他方へと間隙に通し易くなる。
本発明の一実施形態において、前記下側上止の前記上側面の曲率半径R1は0.6mm以上で2.2mm以下である。上側上止の下側面と下側上止の上側面とは表裏方向表側へと相互に次第に離れ、かつ上側上止及び下側上止それぞれの外側に凸となる湾曲面である。図10を参照して、下側上止20の上側面23aの曲率半径R1を0.6mm未満に設定すると、スライダーのフランジ(図8の符号55a参照)を上側上止の下側面と下側上止の上側面との間の間隙にスライダーを通し難くなる。また、下側上止は、エレメント列の上端の第1エレメントを包含するように形成されるが、R1が2.2mmを上回ると、下側上止に第1エレメントを包含させるのが難しくなる。
本発明では、上側上止の下側面及び下側上止の上側面は、相互間隔が表裏方向表側へと漸次拡大し、これにより間隙は表裏方向表側へと広がる。これにより、必要最小限に設定される間隙を通じて一方のファスナーストリンガーにスライダーを取り付け及び取り外しする際、スライダーの上下翼板がファスナーテープに対して傾いていても、上側上止の下側面と下側上止の上側面との間にスライダーを通し易くなる。
図1は、本発明に係る分割上止を備えたスライドファスナーを長手方向(上下方向)に破断して上方部分を示す平面図である。 図2は、右方のファスナーストリンガーにおける分割上止を含む領域を破断して示す斜視図である。 図3は、右方のファスナーストリンガーにおける分割上止を含む領域を破断して示す平面図である。 図4は、右方のファスナーストリンガーにおける分割上止を含む領域を破断して示す底面図である。 図5は、右方のファスナーストリンガーにおける分割上止を含む領域を破断して示す側面図である。 図6は、右方のファスナーストリンガーに対してスライダーを取り付ける工程を示す平面説明図である。 図7は、右方のファスナーストリンガーに対してスライダーを取り付ける工程を示す平面説明図である。 図8は、右方のファスナーストリンガーに対してスライダーを取り付ける工程を示す平面説明図である。 図9は、右方のファスナーストリンガーに対してスライダーを取り付ける工程を示す平面説明図である。 図10は、図3のA-A線に沿う分割上止の断面図であり、上側上止の裏部やファスナーテープは省略される。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び均等の範囲内で適宜変更等が可能である。図1は、本発明に係る分割上止1を備えたスライドファスナー100を長手方向(上下方向)に破断して上方部分を示す平面図である。本明細書中、別途指定しない限り、スライドファスナー100及び分割上止1について「上」とは、スライドファスナー100の長手方向における上方をいい、また、「下」とは長手方向における下方をいうものとする。
スライドファスナー100は、左右一対で長手方向に長尺なファスナーストリンガー40a、40bと、左右のファスナーストリンガー40a、40b間を開閉可能なスライダー50とを備える。左右のファスナーストリンガー40a、40bは、左右のファスナーテープ41と、左右のファスナーテープ41それぞれの対向縁部に取り付けられた一連の又は多数のエレメント42aからなるエレメント列42とを備える。図1に表すエレメント列42は、ポリアミド、ポリエステル等の熱可塑性樹脂製のコイル状のモノフィラメントからなるが、これに限定されるものではなく、エレメント列42が多数の金属製等のエレメント42aからなってもよい。各ファスナーテープ41の表面の対向縁部には、エレメント42a及び後述する上止1、2の取り付け強度を高めるために芯紐43が設けられる。芯紐43の太さはファスナーテープ41の厚さよりも大きく、そのため、芯紐43はファスナーテープ41の表面から突き出る。右方のファスナーストリンガー(以下、単に「右ストリンガー」ともいう。)40bには、エレメント列42の上端に隣接して分割上止1が設けられる。左方のファスナーストリンガー40aには、エレメント列42の上端に隣接して分割されていない上止2が設けられる。分割上止1及び上止2は、例えば、ナイロン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂をファスナーテープ41に対して射出成形又は押出成形して形成されるが、これらに限定されるものではない。分割上止1及び上止2は、ファスナーテープ41の対向縁部の芯紐43を左右方向に跨ぐように設けられる。図1において、スライドファスナー100の下方に設けられる蝶棒及び蝶箱は省略される。ユーザがスライダー50を上方に移動させると、左右のファスナーストリンガー40a、40bのエレメント列42間が閉じ、下方に移動させると、左右のエレメント列42間が開放する。分割上止1及び上止2は、スライダー40のそれ以上上方への移動を制限する。
スライダー50は上翼板51と、下翼板52(図6等参照)と、上下翼板51、52間を連結する案内柱53(図6等参照)とを備える。上下翼板51、52間には、Y字形のエレメント案内路54(図6等参照)が規定される。エレメント案内路54は、スライダー50の後口54aに開口すると共に、案内柱53の左右に隣り合う2つの肩口54bに開口する。上翼板51及び下翼板52はエレメント案内路54の左右方向の幅を規定するフランジ55(55a)(図6等参照)を含む。フランジ55はエレメント42aをエレメント案内路54内に拘束しつつ、上下翼板51、52のフランジ55間の隙間からファスナーテープ41をエレメント案内路54の外部に逃がす。
スライドファスナー100において、スライダー50を下端位置まで引き下げ、図示しない蝶棒を蝶箱から抜き出し、蝶棒をスライダー50のエレメント案内路54を通じて上方に引き抜くことにより、左方のファスナーストリンガー40aと右ストリンガー40bとを分離することができる。この状態において、スライダー50は右ストリンガー40bに残る。この状態からスライダー50を、後述するように分割上止1を介して右ストリンガー40bから取り外すことができる。更に、新たな又は修理等したスライダー50を、分割上止1を介して右ストリンガー40bに取り付けることができる。
図2~図5は、右ストリンガー40bにおける分割上止1を含む領域を破断して示す斜視図、平面図、底面図及び側面図である。以下、分割上止1についての表裏方向とは、別途指定しない限り、上下方向(右ストリンガー40bの長手方向)及び左右方向(右ストリンガー40bの幅方向)それぞれに垂直な方向(右ストリンガー40bの厚さ方向)をいうものとし、表裏方向における表側とは、右ストリンガー40bのファスナーテープ41からスライダー50における上翼板51側に離れる側をいい、表裏方向における裏側とはファスナーテープ41からスライダー50における下翼板52側に離れる側をいう。
分割上止1は、上側上止10と、上側上止10に対して間隙30をおいて下方に配置される下側上止20とを備える。上側上止10はスライダー50のエレメント案内路54を通過不能である。下側上止20はエレメント案内路54をぎりぎり通過可能である。すなわち、下側上止20は、表裏方向における厚さがスライダー50の上翼板51と下翼板52との間の間隔よりもわずかに小さく、また、エレメント案内路54の後口54aと一方(右方)の肩口54bとの間を通過可能な大きさに設定される。左方のファスナーストリンガー40aと分離した状態にある右ストリンガー40bに対して、上側上止10と下側上止20との間の間隙30を通じて、スライダー50を取り付け及び取り外しが可能である。以下、間隙30を「スライダー通し路30」という。スライダー通し路30は、通常のスライドファスナー100の使用時に不用意にスライダー50が分割上止1を介して右ストリンガー40bから外れないように、スライダー50を出し入れできる最小限の間隔に設定される。
上側上止10は、右ストリンガー40bのファスナーテープ41から表側に膨出する表部10Aと、ファスナーテープ41の裏側に膨出する裏部10Bとを備える。下側上止20は、成形時に右ストリンガー40bの上端のエレメント42aを包含するように形成される。そのため、下側上止20はファスナーテープ41に対する付着強度が高い。これに対して、上側上止10はエレメント42aを包含しない。そのため、表部10Aに連結する裏部10Bをファスナーテープ41の裏面41a(図5参照)に形成することにより、上側上止10のファスナーテープ41に対する付着強度を高めている。図3等を参照して、表部10A及び裏部10Bは共に、左右方向において約1/3の左部分がファスナーテープ41から左方に外れ、約2/3の右部分がファスナーテープ41上に配置される。また、表部10A及び裏部10Bは、ファスナーテープ41の芯紐43が左右方向のほぼ中間部に来るように配置される。裏部10Bは表部10Aの上方約2/3部分と直接又はファスナーテープ41を介して繋がる。そのため、表部10Aの下方約1/3部分は裏部10Bから下方に突き出る。以下、表部10Aと裏部10Bとの境界を便宜的に境界面11aという。表部10Aは、裏部10Bとの境界面11aを含む基面11と、基面11から表裏方向表側に離れた頂面12と、基面11と頂面12との間に延びる周側面13とを有する。図5から分かるように、表部10Aの基面11はファスナーテープ41の裏面41aに実質的に沿う。頂面12は図5及び図10では平坦状に表されるが、厳密には表裏方向表側(もしくは上側上止10の放射方向)にわずかに凸となる湾曲面である。表部10Aは、ファスナーテープ41に平行な断面が基面11から頂面12へと次第に縮小する。周側面13は、表裏方向において、基面11側から頂面12側へと湾曲状に延びる。また、周側面13は、表部10Aの外側すなわち上側上止10の放射方向(図3の矢印参照)に凸となる湾曲面である。上側上止10の放射方向とは、上側上止10の重心から広がる方向をいい、下側上止20の放射方向とは下側上止20の重心から広がる方向をいう。なお、図3において上側上止10及び下側上止20それぞれの中心部から広がる矢印は、ファスナーテープ41に平行な面における上側上止10及び下側上止20それぞれの放射方向の一部を表す。
表部10Aの周側面13は、スライダー通し路30の上側を規定する下側面13aと、下側面13aの右方に隣接するストッパー面13bと、下側面13aの左方に隣接する左側面13cと、左側面13c及びストッパー面13bそれぞれの上方に隣接する上側面13dとを有する。下側面13aは、ストッパー面13bと隣接する右端から左側面13cと隣接する左端へと上方に傾斜する。ストッパー面13bは、下側面13aと隣接する右端から上方に次いで右方にほぼくの字状に延びる。左側面13cは下側面13aと隣接する下端から上方に延びる。上側面13dは、左側面13cと隣接する左端から右方に延び、次いでストッパー面13bと隣接する右端へと右方かつ下方に湾曲状に延びる。下側面13a、ストッパー面13b、左側面13c及び上側面13dは、表裏方向のみならず上下方向及び左右方向においても湾曲状に延びる。そのため、表部10Aは全体的に丸みを帯びた形状であるといえる。そのため、ユーザの指や衣類等を傷付け難い。ストッパー面13bは、左右のファスナーストリンガー40a、40bが分離していない通常の状態において、上方に移動するスライダー50が突き当たって、スライダー50のそれ以上上方への移動を実質的に制限する部分である。
表部10Aの下側面13aは、その左端から右端へと下方に傾斜する。下側面13aは、左方の第1傾斜面13aaと、右方の第2傾斜面13abと、第1傾斜面13aaと第2傾斜面13abとの間においてわずかに上方に窪む窪み13acとを含む。左右方向に対する第1傾斜面13aaの右方かつ下方への傾斜角度は、左右方向に対する第2傾斜面13abの右方かつ下方への傾斜角度よりも大きくなるように設定される。窪み13acは、表部10Aのファスナーテープ41から左方に外れた左部分における左右方向ほぼ中間点に設けられる。窪み13acから左方の第1傾斜面13aaの左右方向の長さは、右方の第2傾斜面13abの左右方向の長さの約1/4である。
裏部10Bは、表部10Aとの境界面11aから表裏方向裏側に離れた底面14と、境界面11aと底面14との間に延びる周側面15とを有する。底面14は、図5では平坦状に表されるが、厳密には表裏方向裏側(もしくは上側上止10の放射方向)にわずかに凸となる湾曲面である。裏部10Bは、ファスナーテープ41に平行な断面が境界面11aから底面14へと次第に縮小する。周側面15は、表裏方向において、境界面11a側から底面14側へと湾曲状に延び、上下方向及び左右方向においても湾曲状に延びる。また、周側面15は、裏部10Bの外側すなわち上側上止10の放射方向(図3の矢印参照)に凸となる湾曲面である。更に、裏部10Bの境界面11aに沿う部分は、図4から分かるように、左右方向に長い長円の左端部(図4の紙面に基づく左端部)をやや左下(図4の紙面に基づく左下)に曲げたような形状である。そのため、裏部10Bは全体的に丸みを帯びた形状であるといえる。
下側上止20は、右ストリンガー40bのファスナーテープ41から表裏方向表側にのみ膨出する。下側上止20は、左右方向において約1/3の左部分がファスナーテープ41から左方に外れ、約2/3の右部分がファスナーテープ41上に配置される。下側上止20は、ファスナーテープ41の裏面41aに実質的に沿う基面21と、基面21から表裏方向表側に離れた頂面22と、基面21と頂面22との間に延びる周側面23とを有する。頂面22は、表裏方向表側(もしくは下側上止20の放射方向)にわずかに凸となる湾曲面である。下側上止20は、基面21から頂面22へとファスナーテープ41に平行な断面が表裏方向表側へと次第に縮小する。周側面23は、表裏方向において、基面21側から頂面22側へと湾曲状に延びる。また、周側面23は、下側上止20の外側すなわち放射方向(図3の矢印参照)に凸となる湾曲面である。
周側面23は、スライダー通し路30の下側を規定する上側面23aと、上側面23aの右方に隣接する右側面23bと、上側面23aの左方に隣接する左側面23cと、左側面23c及び右側面23bそれぞれの下方に隣接する下側面23dとを有する。上側面23aは、左側面23cと隣接する左端から右方へとわずかに下方に傾斜し、次いで更に右方かつ下方へと湾曲状に延びて右側面23bに繋がる。右側面23bは、上方から下方へとほぼ上下方向に沿って延びる。左側面23cは、上側面23aと隣接する上端から下側面23dと隣接する下端へと下方かつ左方へと斜めに延びる。下側面23dは、左側面23cと隣接する左端から右側面23bと隣接する右端へと左方かつ上方へと斜めに延びる。上側面23a、右側面23b、左側面23c及び下側面23dは、表裏方向のみならず上下方向及び左右方向においても湾曲状に延びる。そのため、下側上止20は全体的に丸みを帯びた形状であるといえる。そのため、ユーザの指や衣類等を傷付け難い。
スライダー通し路30は、上側上止10の下側面13aと下側上止20の上側面23aとによって実質的に規定される。図10は、図3のA-A線に沿う分割上止1の断面図であり、上側上止10の裏部10Bやファスナーテープ41は省略される。図3のA-A線は、上側上止10及び下側上止20それぞれの重心を通る。そのため、図10に示される上側上止10の下側面13a及び下側上止20の上側面23aそれぞれの断面は、ファスナーテープ41に平行な面における上側上止10及び下側上止20それぞれの放射方向の1つに実質的に沿う断面である。下側面13aと上側面23aとは、それぞれの基面11、21側から表裏方向表側へと相互に次第に離れる。これにより、スライダー通し路30の上下方向間隔は、ファスナーテープ41側から表裏方向表側へと次第に大きくなる。また、下側面13a及び上側面23aは既述したように放射方向に凸となる湾曲面である。図10を参照して、下側上止20の上側面23aの曲率半径R1は0.6mm以上で2.2mm以下に設定される。上側面23aの曲率半径R1を0.6mm未満とすると、スライダー50をスライダー通し路30に通す際、上側面23aの樹脂がスライダー50と干渉し、スライダー50をスライダー通し路30に円滑に通すことができなくなる。他方、曲率半径R1が2.2mmを上回ると、下側上止20に右ストリンガー40bの上端のエレメント(第1エレメント)42aを包含させることが難しくなる。上側上止10の下側面13aの曲率半径R2は、特に限定されるものではなく、上側面23aの曲率半径R1とほぼ同じに設定される。以上のように上側上止10の下側面13a及び下側上止20の上側面23aが凸湾曲面であることにより、必要最小限に設定されるスライダー通し路30を通じて右ストリンガー40bにスライダー50を取り付け及び取り外しする際、スライダー50の上下翼板51、52がファスナーテープ41に対して傾いていても、スライダー50の右フランジ55a(図6等参照)を下側面13a又は上側面23a上に滑らせながら、スライダー通し路30にスライダー50を通し易くなる。更にまた、上側面23aの第2傾斜面13abによりスライダー通し路30の上下方向間隔が左方へと拡大し、第1傾斜面13aaによりスライダー通し路30の上下方向間隔が左方へと更に拡大する。そのため、スライダー50を左方から右方へとスライダー通し路30に通し易くなる。
図6~図9は、右ストリンガー40bに対してスライダー50を、スライダー通し路30を通じて取り付ける工程を示す平面説明図であり、上翼板51は省略され、右ストリンガー40bは破断して示される。右ストリンガー40bにスライダー50を取り付けるにあたり、まず、スライダー50の上下翼板51、52と平行な面(以下、「スライダー面」という。)をほぼファスナーテープ41に平行にし、かつスライダー50の中央線CLを右ストリンガー40bの上下方向に沿う上下線(図示せず)に対して約60度に傾けつつ、スライダー50の後口54aを下側上止20に近付ける。図6の時点で、スライダー50の右フランジ55aの下端がスライダー通し路30に進入し、下側上止20がスライダー50のエレメント案内路54に後口54aから部分的に入り込む。この際、上側上止10の下側面13a及び下側上止20の上側面23aが表裏方向、左右方向及び上下方向に湾曲する凸湾曲面であり、更に下側面13aが左方かつ上方に傾斜するため、右フランジ55aをスライダー通し路30に通し易い。更に、下側面13aと上側面23aとの相互間隔が表裏方向表側へと漸次拡大するため、スライダー面がファスナーテープ41に対して傾いていても、スライダー50の右フランジ55aを容易かつ円滑にスライダー通し路30に通すことができ、右フランジ55aは下側面13a又は上側面23a上を滑りつつスライダー通し路30の右方に案内される。図6の時点からスライダー50を押し込むと、図7に示すように、スライダー50の右フランジ55aがスライダー通し路30に更に深く進入し、下側上止20の全体がエレメント案内路54に入り込む。この時点で右フランジ55aの上半部が上側上止10の下側面13aの第1傾斜面13aaに沿う。
図7の時点からスライダー50を更に押し込むと、図8に示すように、スライダー50の右フランジ55aの上端が上側上止10の下側面13aにおける窪み13acに受けられる。この窪み13acで受けられた右フランジ55aの上端を中心にスライダー50を、中央線CLが右ストリンガー40bの上下線に近付くように回動させる(図8の矢印参照)。これにより、図9に示すように、スライダー50の右フランジ55aがスライダー通し路30を通過し、下側上止20がエレメント案内路54の右方の肩口54bに近付く。この後、スライダー50を下方に移動させる。これにより、下側上止20がスライダー50の右方の肩口54bからスライダー50外に出ると共に、下側上止20の下方に続くエレメント42列がスライダー50の後口54aからエレメント案内路54に挿通される。これにより、スライダー50の右ストリンガー40bへの取り付けが完了する。以上の工程を逆に辿ることにより、右ストリンガー40bからスライダー50を取り外すことができる。
1 分割上止
2 上止
10 上側上止
10A 表部
10B 裏部
11 基面
11a 境界面
12 頂面
13 周側面
13a 下側面
13aa 第1傾斜面
13ab 第2傾斜面
13ac 窪み
20 下側上止
21 基面
22 頂面
23 周側面
23a 上側面
30 間隙(スライダー通し路)
40a 左方のファスナーストリンガー
40b 右方のファスナーストリンガー
41 ファスナーテープ
42 エレメント列
42a エレメント
43 芯紐
50 スライダー
51 上翼板
52 下翼板
53 案内柱
54 エレメント案内路
54a 後口
54b 肩口
55 フランジ
55a 右フランジ
100 スライドファスナー

Claims (7)

  1. 左右のファスナーストリンガー(40a、40b)と、前記左右のファスナーストリンガー(40a、40b)間を開閉するためのスライダー(50)とを備えるスライドファスナー(100)における前記左右のファスナーストリンガー(40a、40b)の一方に設ける分割上止(1)であって、
    上側上止(10)と、
    前記上側上止(10)に対して間隙(30)をおいて下方に配置される、前記スライダー(50)のエレメント案内路(54)を通過可能な下側上止(20)とを備え、
    前記間隙(30)を通じて、前記一方のファスナーストリンガー(40b)に対して前記スライダー(50)を取り付け及び取り外しが可能であり、
    前記間隙(30)は、前記上側上止(10)の下側面(13a)と前記下側上止(20)の上側面(23a)によって規定され、
    前記上側上止(10)の前記下側面(13a)と前記下側上止(20)の前記上側面(23a)とは表裏方向表側へと相互に次第に離れ、前記間隙(30)を表裏方向表側へと広げることを特徴とする分割上止。
  2. 前記上側上止(10)の前記下側面(13a)と前記下側上止(20)の前記上側面(23a)とは、前記上側上止(10)及び前記下側上止(20)それぞれの重心の放射方向外側に凸となる湾曲面であることを特徴とする請求項1に記載の分割上止。
  3. 前記上側上止(10)及び前記下側上止(20)それぞれは、ファスナーテープ(41)に平行な断面が前記ファスナーテープ(41)側から表裏方向表側へと次第に縮小することを特徴とする請求項1又は2に記載の分割上止。
  4. 前記上側上止(10)の前記下側面(13a)を含む周側面(13)は、前記上側上止(10)の重心の放射方向外側に凸となる湾曲面であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の分割上止。
  5. 前記下側上止(20)の前記上側面(23a)を含む周側面(23)は、前記下側上止(20)の重心の放射方向外側に凸となる湾曲面であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の分割上止。
  6. 前記上側上止(10)の下側面(13a)は、左右方向における一方の端から左右方向における他方の端へと下方に傾斜し、前記下側面(13a)は、左右方向における前記一方の第1傾斜面(13aa)と、左右方向における前記他方の第2傾斜面(13ab)であって前記第1傾斜面(13aa)とは傾斜角度が異なる第2傾斜面(13ab)と、前記第1傾斜面(13aa)と前記第2傾斜面(13ab)との間において上方に窪む窪み(13ac)とを含む請求項1~5のいずれか1項に記載の分割上止。
  7. 前記下側上止(20)の前記上側面(23a)の曲率半径R1は0.6mm以上で2.2mm以下であることを特徴とする請求項2に記載の分割上止。
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