JP3213313B2 - 組み換えハイブリッドポーリンエピトープ - Google Patents

組み換えハイブリッドポーリンエピトープ

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Description

【発明の詳細な説明】 淋菌Neisseria gonorrhoeaeに起因する淋病等の疾病
は世界中で最も蔓延した性病のひとつである。このよう
な疾病は伝統的な抗生物質およびワクチン治療では制御
困難であることが証明されている。
PCT出願WO 89/04873において、CarbonettiとSparling
は、N.gonorrhoeaeの外膜に存在するポーリン(porin)
タンパク質に基づくワクチンへのアプローチを記載して
いる。プロテインIと呼ばれるこのタンパク質は、小さ
な親水性溶質が外膜を通り抜けられる様な孔を形成す
る。プロテインI(P.I)は、N.gonorrhoeaeに存在する
二つの遺伝的および免疫的に区別される血液型亜型群、
すなわちP.IAとP.IBに分けられる。
IA血液型亜型であるFA19のP.I遺伝子のDNA配列は、WO
89/04873の図3の様に示される。IB血液型亜型であるM
S11のPI遺伝子のDNA配列は、WO 89/04873の図9の様に
示される。図3および図9に示されるDNA配列は、同時
に示されている対応するアミノ酸配列と共に本明細書に
参考資料として含まれる。IB血液型亜型であるR10のPI
遺伝子のDNA配列、および対応するアミノ酸配列は、Got
schlichらにより、Proc.Nat'l Acad.Sci.USA 84、8135
−8139(1987)に開示されている。Gotschlichらにより
報告されたP.IBのDNAおよびアミノ酸配列は本明細書に
参考資料として含まれる。
淋菌感染の予防、診断および治療に対する有望なアプ
ローチは、臨床的に重要なN.gonorrhoeae血液型亜型群
の双方に向けられなければならない。この問題を解決す
る一つのアプローチは、インタータイプハイブリッド
(intertypichybrids)の開発である。このようなハイ
ブリッドは一般的に、選択性マーカーを一つの血液型亜
型のある株のDNAに挿入し、そのDNAを他の血液型亜型の
ある株に形質移入することにより調製される。形質移入
された細胞におけるきわめて相同なP.I遺伝子の無秩序
な組み換えは、P.IAおよびP.IB双方のあるエピトープを
発現するハイブリッド遺伝子に導く。このようなインタ
ータイプハイブリッドはCarbonettiおよびSparlingによ
り、PCT出願WO 89/04873、並びにShinnersおよびCatlin
により、J.Infect.Dis.158、529−536(1988)に記載さ
れている。
インタータイプハイブリッドのアプローチでの一つの
困難は、組み換えポーリンタンパク質が約300アミノ酸
を有する長さ全体のP.Iタンパク質であるということで
ある。このようなタンパク質は溶解度がきわめて小さい
ため取扱いが困難であり、また毒性問題のため遺伝子工
学の方法によりE.coli中で生産することが困難である。
多数のポーリン遺伝子含有バクテリア細胞を生育するこ
との困難さは、Gotschlichらにより、Proc.Nat'l Acad.
Sci.USA 84、8135−8139(1987)に、並びにCarbonetti
およびSparlingによりPCT出願WO 89/04873に記載されて
いる。
さらに、インタータイプハイブリッドは無秩序な組み
換え操作に由来し、N.gonorrhoeaeに起因する疾病の診
断法、ワクチンおよび治療に有用なタンパク質の設計へ
の号知的なアプローチを構築しない。人は多様な無秩序
に作られたタンパク質の中で、もしあるとすればどれが
有用であるか決定するためにひとつひとつ取り上げて選
ぶよりも、もっとうまくやりたいと希望する。
従ってP.IAとP.IB双方のエピトープを含む、合理的に
設計されたキメラタンパク質(chimeric protein)が
必要である。E.coliに対し非毒性で300より少ないアミ
ノ酸を有するキメラタンパク質が特に必要である。
発明の要約 当業者に明かなこれらの目的は、E.coliに非毒性のポ
リペプチドを提供することにより解決された。そのポリ
ペプチドは、N.gonorrhoeaeのP.IAに存在する少なくと
も一つ抗原性配列と、N.gonorrhoeaeのP.IBに存在する
少なくとも一つの抗原性配列を含む。
本発明なさらに、N.gonorrhoeaeのP.IAに存在する少
なくとも一つの抗原性配列と、N.gonorrhoeaeのP.IBに
存在する少なくとも一つの抗原性配列を含むポリペプチ
ドに関する。P.IAに存在する抗原性配列における全アミ
ノ酸数は125以下である。P.IBに存在する抗原配列にお
ける全アミノ酸数もまた125以下である。
図面の説明 図1AはP.Iフラグメント1−6に対応する抗原性配列
を示す。それぞれのフラグメントは付加N−末端システ
イン残基を含んでいてもよい。アミノ酸数はN.gonorrho
eae FA19株由来のP.IAのアミノ酸残基(フラグメント1
−4)、またはN.gonorrhoeae MS11株由来のP.IBのアミ
ノ酸残基(フラグメント5および6)に対応する。
図1BはN.gonorrhoeae FA19株由来のP.IA上のフラグメ
ント1−4、およびN.gonorrhoeae MS11株由来のP.IB上
のフラグメント5および6の相対位置を示す。
図2はPATH20におけるポリリンカーのヌクレオチド配
列を示す。
図3AはGC26と呼ばれるフラグメント2および6を含む
キメラポリペプチドを調製するために用いられる6個の
オリゴヌクレオチド(a−f)のヌクレオチド配列を示
す(実施例1参照)。
図3Bはオリゴヌクレオチドa−fの相互の関係、およ
びpGC26におけるPATH20制限サイトEcoR IおよびHind II
Iに対する関係を示す。
図4AはGC264と呼ばれるフラグメント2、6および4
を含むキメラポリペプチドを調製するために使用された
4個のオリゴヌクレオチド(g−j)のヌクレオチド配
列を示す。
図4Bはオリゴヌクレオチドg−jの相互の関係、およ
びpGC26のBsm IおよびHind IIIサイトに対する関係を示
す。
図5はバクテリアでGC26を発現するのに用いられるヌ
クレオチド配列を示す(実施例1参照)。
発明の詳細な説明 フラグメント 本発明はIAまたはIB血液型亜型のN.gonorrhoeae眩由
来のP.IAおよびP.IB双方の抗原性配列をそれぞれ含むフ
ラグメントを含有するキメラポリペプチドに関する。血
液型亜型群IAおよびIB双方の株が知られている。ある既
知のIA株は、例えばFA19、FA6599、FA6642、NRL V.15、
NRL 7929、およびNRL G.7を含む。IB血液型亜型のある
株は、例えばMS11、R10、NRL T.13、NRL1955、NRL5767,
4403(Pgh3−2)、4408(Pgh3−1)および4409(5128
8)を含む。
P.IAおよびP.IBの抗原性配列を含むフラグメントは、
潜在的抗原性および/または露出という一般的な基準に
基づいて選択される。この様な基準は親水性、およびP.
IAとP.IBタンパク質の表面露出分析で測定される相対的
抗原指数を含む。適切な基準の決定は当業者に公知であ
り、例えばHoppら、Proc.Nat':l Acod.Sci.USA 78、382
4−3828(1981);Kyteら、J.Mol.Biol.157、105−132
(1982);Emini、J.Virol.55、836−839(1985);James
onら、CA BIOS 、181−186(1988);およびKarplus
ら、Naturwissenschaften 72、212−213(1985)に記載
されている。これらの基準で表面に露出すると予見され
たアミノ酸ドメインは、より疎水性または隠ぺいされた
と予見されたドメインより優先的に選択される。
図1Aに示したフラグメント1−6は適切な抗原性配列
である。フラグメント1−4は淋菌株FA19のP.IAに見い
だされたアミノ酸配列を含む。フラグメント5および6
は淋菌株MS11のP.IBに見いだされたアミノ酸シーケンス
を含む。これらのフラグメントは、WO 89/04873号に対
応する、CarbonettiとSparlingの同時に受理された継続
出願であるU.S.特許出願No.07/242,758に開示されてい
る。
キメラポリペプチド 本発明のキメラポリペプチドは、少なくとも二個のフ
ラグメントを含有する。少なくとも一つのフラグメント
は、N.gonorrhoeaeのP.IAに存在する抗原性配列を含有
する。少なくとも一つの他のフラグメントは、N.gonorr
hoeaeのP.IBに存在する抗原性配列を含有する。
さらに、本発明のキメラポリペプチドは、特定の免疫
学的基準を満足する。第一に、このペプチドはN.gonorr
hoeaeのタイプIAおよびIBポーリン血液型亜型に特異的
な単クローン性および多クローン性血清と結合すると同
時に、キメラポリペプチドのそれぞれ個々のフラグメン
トに特異的な単クローン性および多クローン性抗体と結
合する。また、キメラポリペプチドはタイプAおよびタ
イプB血液型亜型の双方の少なくとも一つのエピトープ
に対する、ヒトを含む哺乳動物における血清抗体反応を
禁止する。
本発明においては、少なくとも一つはN.gonorrhoeae
のP.IAに存在し、それ以外の少なくとも一つはP.IBに存
在する少なくとも二つの抗原性配列を有し、上記免疫学
的基準を満足する合理的に設計されたキメラポリペプチ
ドが使用される。本明細書において「キメラポリペプチ
ド」という用語は、従来技術の無秩序に形成されたイン
タータイプのハイブリッドの配列とは反対に、論理的に
設計されたアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味す
る。
本発明の好ましい実施例において、キメラポリペプチ
ドは、P.IBフラグメント5および6から選ばれる少なく
とも一つのポリペプチドフラグメントに結合するP.IAフ
ラグメント1−4から選ばれる少なくとも一つのポリペ
プチドフラグメントを含有する。フラグメントがポリペ
プチドに出現する順序は、少なくとも一つのP.IAフラグ
メントおよび少なくとも一つのP.IBフラグメントが抗原
性である限り重要ではない。本発明によるキメラポリペ
プチドの例にはフラグメント2−6、6−2、4−5、
5−4、1−6、6−1、2−6−4、2−4−6、お
よび2−5−6が含まれる。フラグメント2および6に
よって、並びにフラグメント2、4、および6によって
形成されるキメラが好ましい。
フラグメント1−6等の本発明のフラグメントは、好
ましくは高度に親水性であり、従って免疫学的に有効で
あると予想される。それぞれのフラグメントは少なくと
も一つのP.Iエピトープを含有する。好ましくは、それ
ぞれのフラグメントは一個以上のP.Iエピトープを含
む。
キメラポリペプチドの抗原性フラグメントは、フラグ
メント1−6のサブフラグメントであり、その個々のフ
ラグメントのエピトープのすべてより少なく含有する。
フラグメントは最低一つのエピトープを有する。例え
ば、フラグメント6の既知のエピトープはYSIPSであ
る。
一方、抗原性P.IAおよび/またはP.IB配列のいくつ
か、または全ては、フラグメント1−6で示されるもの
ではない。これらの他のフラグメントは、フラグメント
1−6と重なり合っても重なり合わなくても良い。
キメラポリペプチドのフラグメントは、そのN−また
はC−末端のいづれか、または両末端に付加アミノ酸配
列を含んでもよい。これらの付加アミノ酸配列はP.IAま
たはP.IBに存在する。一方、付加アミノ酸残基はP.IAま
たはP.IB以外のタンパク質に由来していてもよい。この
様な付加アミノ酸残基はポリペプチドの単離と精製の助
けになり、ホストに対する抗原性配列の表示を助け、あ
るいはポリペプチドの免疫学的性質を増大させる。
付加アミノ酸は、好ましくはP.IA/P.IB抗原性フラグ
メントから適当な切断サイトによって分離される。化学
的および酵素的切断サイトはいずれも公知である。酵素
的に切断されるサイトの適当な例には、コラゲナーゼ
(Keilら、FEBS Letters 56、292−296(1975));エ
ンテロキサーゼ(Hoppら、Biotehnology 、1204−121
0(1988);X a因子(Nagaiら、Methods Enzymol.153、4
61−481(1987));およびトロンビン(Batonら、Bioc
hemistry 25、505(1986))によって特異的に認識され
切断されるサイトが含まれる。コラゲナーゼは、Xが中
性アミノ酸である配列Pro−X−Gly−Proにおけるプロ
リンとXの間を切断する。エンテロキナーゼは配列Asp
−Asp−Asp−Asp−Lysにおけるリジンの後ろを切断す
る。X a因子は配列Ile−Glu−Gly−Argにおけるアルギ
ニンの後ろを切断する。トロンビンは配列Arg−Gly−Se
r−Proにおけるアルギニンとグリシンの間を切断する。
特異的化学的開裂剤もまた知られている。例えば臭化
シアンはタンパク質のメチオニン残基で切断する。
キメラポリペプチドはできるだけ短くなければならな
い。不必要なアミノ酸はポリペプチドの長さを増し、そ
れを取り扱う困難さを先ず。従って、付加アミノ酸配列
はフラグメントのN−末端もしくはC−末端、またはフ
ラグメント間に存在するが、キメラポリペプチドはフラ
グメント1−6等のP.Iタンパク質からの抗原性フラグ
メント以外の付加アミノ酸配列を含まないことが好まし
い。
フラグメントは、好ましくはN.gonorrhoeaeのある株
における配列と等しい。しかしながら、エピトープの全
てまたはいづれかに影響せずにアミノ酸をフラグメント
から削除することにより、等価なフラグメントを作り出
すことが可能である。
また、配列中のアミノ酸を等価のアミノ酸で置換する
ことが可能であることも知られている。通常等価である
と知られているアミノ酸のグループは: (a)Ala(A)Ser(S)Thr(T)Pro(P)Gly
(G); (b)Asn(N)Asp(D)Glu(E)Gun(Q); (c)His(H)Arg(R)Lys(K); (d)Met(M)Leu(L)Ile(I)Val(V);および (e)Phe( F)Tyr(Y)Trp(W) である。
抗原性配列における置換、付加および/または削除
は、本発明のキメラポリペプチドが上記免疫学的基準を
満足し続けるかぎり行われる。実質的に他の配列と同じ
であるが、一つまたはそれ以上の置換、付加および/ま
たは削除により別の配列とは異なるアミノ酸配列は等価
な配列と考えられる。P.IAまたはP.IB配列におけるアミ
ノ酸残基の数の好ましくは25%、より好ましくは10%
が、本発明のキメラポリペプチドのフラグメントと置
換、フラグメントに追加、またはフラグメントから削除
される。
アミノ酸の数を制限することにより、キメラポリペプ
チドの溶解度と取扱い易さが増す。好ましくは、ポメラ
ポリペプチドにおける1または2以上のP.IA抗原性配
列、あるいは1または2以上の等価配列の全アミノ酸数
は約125以下、好ましくは約75以下、より好ましくは約5
0以下である。同様に、キメラポリペプチドにおける1
または2以上のP.IB抗原性配列、あるいは1または2以
上の等価配列の全アミノ酸数もまた約125以下、好まし
くは約75以下、より好ましくは約50以下である。
好ましくは、本発明のキメラポーリンポリペプチド
は、従来技術のP.IA、P.IBおよびP.IA/Bインタータイプ
ハイブリッドと異なり、E.coliに非毒性である。毒性タ
ンパク質は一般に微生物の二元成長を650nmにおける高
い吸光度、または高い細胞数にしない。細胞数、従って
細胞量の反映である650nmでの吸光度は、培地消費およ
びプラトー成長までは成長期間中対数的に増加し続け
る。ケモスタット(chemostatic)または培地補給生長
は全インキュベーション生長相の間、細胞溶解または死
滅することなく起こる。細胞産性物、すなわち融合タン
パク質は誘導(例えばIAA、IPTG、42℃等)の後に着実
に蓄積し、終夜振とう培養生長後に生成物が集められ
る。典型的な650nm吸光度値である5−10ユニットがフ
ラスコ振とうで得られ、25−100ユニットが培地補給ケ
モスタット環境で得られる。生長サイクル中の早期細胞
溶解を表す生長曲線の影響はない。充分に高い細胞量ま
たはA650nm吸光度が達成できないことは、経済的に効率
の良い工業的スケールの生産を妨げる。
考慮すべきE.coliにおける非毒性とは、通常の条件下
で発現されたときにタンパク質がE.coliで非溶菌性であ
るということを意味する。通常の条件下で発現されると
いうことは、毒性タンパク質をE.coliで発現することが
できるために普通でないステップは経ないということを
意味する。
普通でないステップは、StudierのT7プロモーター/
ポリメラーゼシステム[StudierおよびMoffatt、J.Mol.
Biol.189、113−130(1986)並びにMoffattおよびStudi
er、Cell 49、221−227(1987)]等のきわめて独特で
一時的なシステムの使用、および特異的で一般には入手
できないE.coliホスト細胞(例えばBL21 pLys等)また
は発現プラスミドの使用を含む。通常の方法では、生産
物破壊の可能性のある早期細胞溶解と死滅を避けるた
め、比較的低いA650レベルで成長を停止し細胞集団を採
取することが必要である。
E.coliにおけるタンパク質の発現のための通常の条件
は、標準培地成分中および高細胞量および/またはA650
値への連続的成長中での、標準ベクターシステムまたは
一般的に入手できるプロモーターカセット(Trp、Tac、
Trc、ラムダP、ベーターgal等)の使用を含む。細胞成
長は、早期細胞溶解、細胞溶解に起因する粘度増加、ま
たは連続後期誘導シェーカーもしくはファーメンター
(fermenter)成長でA650の突然の降下なく、培地置換
またはケモスタット成長で連続的に起こる。その後のプ
ラスミドの安定性は、連続成長およびポリペプチド生産
で高いままである。
キメラポリペプチドの合成 キメラフラグメントは当業者に公知の方法で個々のア
ミノ酸残期から合成される。適当な方法のいくつかは、
StuartとYoungにより「固相ペプチド合成」、第二版、P
ierce Chemical Company(1984年)に記載されている。
本発明のタンパク質は、好ましくは組み換えDNA技術
によって製造される。単離されたDNAから組み換えタン
パク質を製造する一般的な方法は、Sambrookらにより
「分子クローニング」、第二版、Cold Spring Harbor P
ress(1987年)に記載されている。
簡単にいえば、本発明の望ましいアミノ酸配列に対す
るDNAコードは天然起源からのフラグメントとして、ま
た任意には修飾されて得られる。DNAはまた、全体また
は部分的に当業者に公知の方法で合成される。この様な
方法には、Caruthersによって、Science 230、281−285
(1985)に記載されたものを含む。
本発明の望ましいポリペプチドをコードするDNAは、
様々なホスト細胞中で様々なベクターを用いて複製でき
る。ホスト細胞は原核性または真核性である。ベクター
は染色体、非染色体および合成DNA配列のセグメントを
含む。適当な原核ベクターのいくつかには、colE1、pCR
1、pBR322、pCU、pKSM、pMB9、およびPR4等のE.coliか
らのプラスミドが含まれる。原核ベクターはまた、NM98
9、M13および他のフィラメント状一本鎖DNAファージ等
のファージDNAの誘導体を含む。
バクテリア、特にE.coliのタンパク質を発現するベク
ターもまた知られている。この様なベクターには、Diec
kmannとTzagoloffによってJ.Biol.Chem.260、1513−152
0(1985)に記載されたPATHベクターが含まれる。これ
らのベクターはカルボキシ末端のポリリンカーがつなが
るアントラニル酸シンセターゼ(TrpE)をコードするDN
A配列を含む。他の発現ベクター系はベータ−ガラクト
シダーゼ(pEX)ラムダPL;マルトース結合タンパク質
(pMAL);グルタチオンS−トランスフェラーゼ(pGS
T)に基づく−Gene 67、31(1988)およびPeptide Rese
arch 3、167(1990)参照。
酵母で有用なベクターもまた入手可能である。適当な
例は2uプラスミドである。
哺乳類細胞での使用のために適当なベクターもまた知
られている。この様なベクターには、周知のSV−40誘導
体、アデノウイルス、レトロウイルス由来のDNA配列お
よびプラスミドとファージDNAの組み合わせ由来のベク
ターが含まれる。
他の真核性発現ベクターも当業者に公知である。例え
ばP.J.SouthernおよびP.Berg、J.Mol.Appli.Genet.
327−341(1982);S.Subramaniら、Mol.Cell.Biol.
854−864(1981);R.J.KaufmannおよびP.A.Sharp、「モ
デュラージヒドロフォーレートレダクターゼ相補DNA遺
伝子と共形質移入された配列の増幅と発現」J.Mol.Bio
l.159、601−621(1982);R.J.KaufmannおよびP.A.Shar
p、Mol.Cell.Biol.159、601−664(1982);S.I.Scahill
ら、[モルモット卵巣細胞におけるヒト免疫インターフ
ェロンDNA遺伝子生産物の発現とキャラクタリゼーショ
ン」Proc.Natl.Acad,Sci.USA、80、4654−4659(198
3);G.UrlaubおよびL.A.Chasin、Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA、77、4216−4220(1980)参照。
有用な発現ホストには、周知の原核性および真核性ホ
ストが含まれる。適当な原核性ホストのいくつかには、
例えば、E.coli SG−936、E.coli HB 101、E.coli W311
0、E.coli X1776、E.coli X2282、E.coli DHI、および
E.coli MRCl等のE.coli、Pseudomonas、Bacillus subut
ilis等のBacillus、およびStreptomycesが含まれる。適
当な真核性細胞には、酵母および他のカビ類、昆虫細
胞、COS細胞およびCHO細胞等の動物細胞、ヒト細胞およ
び組織培養の植物細胞が含まれる。
本発明に有用な発現ベクターは、望ましいDNA配列に
能動的にリンクした少なくとも一つの発現制御配列を含
む。制御配列はクローン化されたDNA配列の発現を制御
し調整するためにベクター中に挿入される。有用な発現
制御配列は、lacシステム、trpシステム、tacシステ
ム、trcシステム、ファージラムダのメジャーオペレー
ター(major operator)およびプロモーター領域、fdコ
ートタンパク質の制御領域、例えば3−フォスファター
ゼキナーゼに対するプロモーターなどの酵母の解糖プロ
モーター、例えばPho 5、酵母アルファ交配因子のプロ
モーターなどの酵母酸性フォスファターゼのプロモータ
ー、および、例えば初期および後期プロモーターまたは
SV40などのポリオーマ、アデノウイルス、レトロウイル
ス、およびサルウイルスに由来するプロモーター、およ
び原核性または真核性細胞、およびそれらのウイルスま
たはそれらの組み合わせの遺伝子の発現を制御すること
が知られている他の配列である。
キメラポリペプチドは当業者に公知の方法で精製され
る。好ましくは、ポリペプチドは本質的に純粋な状態で
単離される。ポリペプチドは、もしそれが少なくとも85
%、好ましくは少なくとも95%、より好ましくは少なく
とも99%の純度であれば、本質的に純粋であるとみなさ
れる。ある精製方法では、キメラポリペプチドは精製と
同定を促進するため、適当な融合パートナーとの融合タ
ンパク質の形で発現される。有用な融合パートナーのい
くつかには、マルトース結合タンパク質、Guanら、Gene
67、21−30(1987);Mainaら、Gene 74、36−373(198
2));Riggs,P.,Ausebel,F.M.ら(eds)、分子生物学カ
レントプロトコール、Greene Associates/Wiley Inters
cience、Now York(1990年);ベータ−ガラクトシダー
ゼ(Grayら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79、6598(198
2));trpE(Itakuraら、Science 198、1056(197
7))、プロテインA(Uhlenら、Gene 23、369(198
3))およびグルタチオンS−トランスフェラーゼ(Jho
nson、Nature 338、585(1989));およびVan Etten
ら、Cell 58、669、(1989))が含まれる。
この様な融合タンパク質は、融合パートナーに結合す
る試薬を用いるアフィニティークロマトグラフィーによ
って精製される。その試薬は融合パートナーの特異的リ
ガンドまたは抗体、好ましくはモノクローナル抗体であ
る。例えば、ベータ−ガラクトシダーゼを含む融合タン
パク質は、抗−ベータ−ガラクトシダーゼ抗体カラムを
用いるアフィニティークロマトグラフィーによって精製
される(Ullman、Gene 29、27−31(1984))。同様
に、マルトース結合タンパク質を含む融合タンパク質
は、マルトースを含有するカラムを用いるアフィニティ
ークロマトグラフィーによって精製される。
任意には、融合タンパク質をコードするDNAは、融合
タンパク質がキメラポリペプチドと融合パートナーの間
で開裂サイトを有するように設計される。化学的および
酵素的開裂サイトは、上記の通り当業者に公知である。
この様なサイトは、本発明のフラグメントをその融合パ
ートナーから最終的には切断する。
他の調製法は、キメラポリペプチドは誘導プロモータ
ーの後ろに重複発現され、特異的抗キメラポリペプチド
抗体を用いるアフィニティークロマトグラフィーによっ
て精製される。例えば、モノクローナル抗体SM101は、
フラグメント2に対応するP.IAのアミノ末端に結合する
と考えられている。SM101はVirjiらのJounal of Genera
l Biology 133、2639−2646(1987)に記載されてい
る。同様に、モノクローナル抗体SM24はフラグメント6
に対応するP.IBの領域に結合すると考えられている。SM
24はHeckelsらのJournal of General Microbiology 13
5、2269−2276(1989)に記載されている。
また別の方法として、重複発現ポリペプチドは、当業
者に公知の方法により、イオン交換、サイズ排除、およ
び疎水性相互作用クロマトグラフィーの組み合わせを用
いて精製される。これらや他の適当な方法は、Marston
により「E.coliに発現した真核性ポリペプチドの精製」
DNA cloning D.M.Glover編、第三巻、IRL Press Ltd.、
イングランド、1987年、に記載されている。
キメラポリペプチドのプローブとしての使用 本発明のキメラポリペプチドは淋菌感染で生じる疾病
を検出し予防するのに有用である。例えば、このタンパ
ク質はラベルされ、淋病の診断を受ける患者の血清また
は他の体液などの検体中のタンパク質に対する抗体を検
出するための標準的な免疫測定のプローブとして使用さ
れる。一般には、キメラポリペプチドはP.IAまたはP.IB
に対する抗体を含有すると思われる検体とインキュベー
トされる。ポリペプチドはインキュベーションの前、途
中、または後にラベルされる。検体中の抗体に結合した
ラベルされたポリペプチドの検出は、抗体の存在を示
す。抗体は好ましくは固定化される。
R.H.Kennethにより、Kennettら、モノクローナル抗
体、Plenum Press、N.Y.、376ページ(1981年)「ポリ
ビニルクロライドプレートに付着した細胞による酵素結
合抗体分析」に記載された標準ELISAプロトコール等の
ポリペプチドとの抗体を検出するための適当な分析法は
当業者に公知である。簡単にいうと、プレートは検出で
きる量の抗体を結合するために充分な量の抗原性ポリペ
フチドで被覆される。プレートをポリペプチドとインキ
ュベートした後、プレートは、例えば10%正常ヤギ血清
等の適当なブロック剤でブロックされる。患者の血清等
の検体を加え、終点を検出するため滴定する。陽性およ
び陰性のコントロールが、未知の検体中に存在する関連
する抗体の量を定量するため、同時に加えられる。イン
キュベーション後、検体は適当なラベルとコンジュゲー
トしたヤギ抗ヒトIgでプローブされる。検体中の抗ポリ
ペプチド抗体の存在は、結合したラベルの存在で示され
る。
免疫測定で使用するため、ポリペプチドまたは他の分
子プローブは放射性または非放射性原子または分子でラ
ベルされる。これらをタンパク質にコンジュゲートする
ためのラベルおよび方法は当業者に公知である。
有用な放射性ラベルの例には32P、125I、131I、およ
3Hが含まれる。放射性ラベルの使用は英国特許第2,03
4,323号、米国特許第4,358,535号、および米国特許第4,
302,204号に記載されている。
非放射性ラベルのいくつかの例には、酵素、発色団、
電子顕微鏡で検出できる原子および分子、およびその磁
気的性質で検出できる金属イオンが含まれる。
有用な酵素的ラベルのいくつかには、基質に検出でき
る変化をもたらす酵素が含まれる。有用な酵素、および
その基質のいくつかには、例えばセイヨウワサビペルオ
キシダーゼ(ピロガロールおよびo−フェニレンジアミ
ン)、ベータ−ガラクトシダーゼ(フルオレッセンベー
タ−D−ガラクトピラノシド)、およびアルカリフォス
ファターゼ(5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル
ファスフェート/ニトロブルーテトラゾリウム)が含ま
れる。酵素的ラベルの使用は英国特許第2,019,404号、
欧州特許第63,879号、およびRotmanによるProc.Natl.Ac
ad.Sci,、47、1981−1991(1961年)に記載されてい
る。
有用な発色団には、例えば染料の他、蛍光、化学発
光、および生物発光分子が含まれる。本発明で有用な特
異的発色団のいくつかには、例えばフルオレッセン、ロ
ーダミン、テキサスレッド、フィコエリスリン、アンベ
リフェロン、ルミノールが含まれる。
ラベルは当業者に公知の方法でプローブにコンジュゲ
ートされる。ラベルは官能基でプローブ上に直接結合さ
れる。プローブはこの様な官能基を含有するか、または
含有する様にされる。適当な官能基のいくつかには、例
えばアミノ、カルボキシル、スルフヒドリル、マレイミ
ド、イソシアネート、イソチオシアネートが含まれる。
ラベルはまた、上記の方法でリガンドをプローブに結
合し、そのリガンドに対するラベルされたレセプターと
のコンジュゲートとインキュベートすることにより、プ
ローブにコンジュゲートされる。既知のリガンドレセプ
ターの組み合わせが適当である。ビオチン−アビジンの
組み合わせが好ましい。
免疫測定で使用するため、上記P.IAまたはP.IB上に存
在するフラグメントを含有するキメラポリペプチドが使
用される。等価のフラグメントもまた使用される。等価
のフラグメントには、ポリペプチドが特異的抗体を検出
する能力を破壊しない置換、付加および削除変異体が含
まれる。
ワクチンにおけるキメラポリペプチドの使用 本発明のキメラポリペプチドはN.gonorrhoeaeの生命
滑動にとって重要であり、外膜に見いだされるため、淋
病等のgonococcal感染に起因する疾病の予防のためのワ
クチンに有用である。この目的のため、ポリペプチドが
中和抗体を生産することが必要である。中和抗体は、生
体外または生体内で淋菌細胞の生長を有意に阻害、また
は殺す抗体である。阻害が、感染した哺乳動物の疾病症
状を予防または軽減するに充分であれば、淋菌細胞の生
長は生体内で有意に阻害される。
ポリペプチドが望ましいエピトープを規定するが抗原
性は不充分である場合、抗原性または半減期を増すため
にキャリア分子にコンジュゲートされる。適当なキャリ
ア分子のいくつかにはスカシ貝ヘモシアニン、Ig配列、
TrpBおよびヒトまたはウシ血清アルブミンが含まれる。
コンジュゲーションは当業者に装置公知の方法で行われ
る。この様な方法の一つは、フラグメントのシステイン
残基をキャリア分子上のシステイン残基と結合すること
である。また、キャリア分子は、上記の様な組み換え方
法により本発明のポリペプチドに結合される。抗原はま
た自己架橋してポリメリック抗原またはコンカタマー
(concatamer)を形成する。
それに加え、ミメラポーリンフラグメントの送り出し
は、原型サルモネラ送り出しシステムにおけると同様に
ピリンまたはフラジェリン配列に取り込むことによって
実施される(B.Stocker、Vaccine Vol.6(1988))。ワ
クシニアウイルス粒子による発現またはBCGバチルス粒
子上の表現もまた可能である(WHO Meeting,ジュネー
ヴ,1989年6月,Vaccine,Vol.8(1990))。個々の場
合、合成ペプチド配列は、高分子の内部および表面でそ
れらが共有発現するため、免疫系でより有利に表現され
る。
本発明のキメラポリペプチドを含有するワクチンは、
N.gonorrhoeaeの生長を阻害するか、それを殺すために
用いられる。好ましくは、キメラポリペプチドはP.IAま
たはP.IBタンパク質に存在するフラグメントを含有す
る。キメラポリペプチドはまた等価のフラグメントを含
有する。この目的のための等価のフラグメントは、ヒト
ホスト等の哺乳動物ホストに中和抗体を生産する置換、
付加または削除変異株を含む。
本発明はさらに、N.gonorrhoeaeによる感染に対す
る、ヒトを含む哺乳動物を免疫するためのワクチン組成
物を含む。そのワクチンは本発明はキメラポリペプチド
またはそれらの等価物、および薬学的に許容される媒体
およびアジュバントを含有する。キメラポリペプチドの
等価物は上記の通りである。
ワクチンは薬学的に受容できる媒体中の抗体を含有す
る。ワクチンはムラミル(muramyl)ペプチド等のアジ
ュバント、およびインターフェロン、インターロイキン
−1およびインターロイキン−6等のリンフォカインを
含む。抗体は、公知の様に、酸化アルミニウム粒子等の
適当な粒子上に吸着されるか、リポソームに被包され
る。
N.gonorrhoeaeは粘膜内層に感染するため、ワクチン
にとっては、IgAクラスの抗体の誘導を最大にするよう
な方法で抗原が存在することが好ましい。Iga抗体の誘
導は、抗原を消化管に暴露することによって最大にな
る。従って、経口ワクチン等の本発明のキメラタンパク
質を消化管に暴露するワクチンが好ましい。
さらに抗原は、リポソーム中、またはウイルスまたは
バクテリア複製粒子中の抗体を表現することによって消
化管に暴露される。バクテリア複製粒子のいくつかに
は、例えばサルモネラ菌および赤痢菌が含まれる。ウイ
ルス複製システムのいくつかの例には、ワクシニアおよ
びアデノウイルスが含まれる。一方、抗原は消化管に対
して親和性を有するタンパク質に融合して提供される。
この様なタンパク質の例には、例えばアデノスパー(sp
ur)および肝炎Bコア抗原が含まれる。
本発明はさらに、ヒトを含むホスト哺乳動物を有効な
量の上記ワクチン組成物で免疫する方法を含む。ワクチ
ンは公知の方法により哺乳動物に投与される。この様な
方法には、例えば経口、静脈内、腹膜内、皮下または筋
肉内投与が含まれる。
実施例 実施例1 A.ポリペプチドの合成 オリゴヌクレオチド鎖は、ベータ−シアノエチルフォ
スフォルアミダイトを基質として用いるモデル381Aアプ
ライドバイオシステムズ(Applied Biosystems)装置で
特異的に合成した。合成ヌクレオチドオリゴマーは脱保
護し、製造者が勧める通りの標準手順により樹脂支持体
から切り離した。様々なオリゴヌクレオチド精製カート
リッジのいずれも用いることができ、またHPLC精製およ
び単離で行うこともできる。
100塩基までの長さの望ましいオリゴヌクレオチドを
得るために効率の良い鎖延長が可能である。これらの鎖
の特異的水素結合相補体もまた、適当な極性で合成され
る。特異的末端制限酵素サイト適合端もまた、ベクター
または他の合成二重鎖への結さつによりアニーリングお
よびクローニングを促進するために設計される。
10mM TRIS HCl pH7.5、0.1mM EDTAを含む緩衝液中で1
00℃に短時間加熱し、徐々に室温に冷却することによ
り、約100ngの特異的オリゴヌクレオチド鎖がその相補
体にアニールされる。
合成と脱保護切断で得られる5′OH末端は、いくつか
の周知の手段で、ポリヌクエオチドキナーゼエンザイム
およびγATPでリン酸化される(Maniatisら、DNA Cloni
ng Manual)。オリゴヌクレオチド二重鎖の特異的ペア
ーの結さつは、制限酵素サイト末端または「スティッキ
ィエンド」により、特異的に設計された「張り出し」を
通じて行われ、相補的水素結合オーバーラップが得られ
る。共有ギャップ5′−3′結合は、単純な緩衝液中で
E.coliまたはバクテリオファージ由来DNAリガーゼ酵素
により閉じられる。後者の場合、数時間の16℃インキュ
ベーションで10mM Tris.HCl pH7.5、10mM MgCl2、10mM
DTT、1mM γATPが適当である。
大きな配列をつくらなければならない場合、水素結合
二重鎖のペアーまたはグループが混合され、全長が個々
の合成二重鎖の長さに等しい特異的に配列した直線構造
がつくられる。これらは次いで結さつされる。
適当な相補的制限サイト末端を有する特異的ベクター
または発現ベクターを用いることにより、組立れられた
オリゴヌクレオチド構造またはミニ遺伝子は容易にかつ
直接クローン化され、タンパク質として発現される。
6個の個々のオリゴヌクレオチド鎖が混合されアニー
ルされる一例を以下に示す。これらは、次ぎに結さつさ
れタンパク質情報として翻訳される。特異的に配列した
構造をつくる。それによりつくられた高密度の組み換え
クローンは、適度に配列した挿入セグメントを含む。レ
ポーターグループでラベルされた特異的な個別オリゴヌ
クレオチドへのハイブリダイゼーションは、クローンを
同定するのに用いられる。ベクター中の非対称酵素末端
(二つの異なった制限酵素)の使用は、組立てられた構
造のアームからの類似の相補的非対称末端の特異的方向
性、枠内クローニングを可能にする。
このプロセスは、より大きい特異的コード配列を生成
するための合成配列のより多くのメンバーを含む様に拡
張できる。また中間構造が合成配列をさらに拡張するた
めの基質として、それ以前にコーディングドメイン内に
加えられた特異的制限酵素サイトによってクローン化、
単離および使用される。この方法で与えられた配列は、
規定の方法で拡張、規制または他の方法で変更される。
特にキメラ配列が製造され容易に分析される。
関心のあるタンパク質ドメインにエピトープを表現し
ている特異的ポリペプチドを発現するために、制御可能
タンパク質発現システムが使用される。これらのシステ
ムは、アミノ酸コード配列を非融合プロセスとして制御
するためにプロモーターの近接位置を含むか、それ自身
プラスミドの制御下にある実在のタンパク質コード配列
へのキメラ配列の連結を含む。これは、融合タンパク質
システムとして知られている。非融合システムではtr
p、trc、tic、tac、lac、PL等、周知で、性格付けされ
入手可能な任意のプロモーターを利用することができ
る。融合タンパク質システムはキメラコード配列の、tr
pE、β−ガラクトシダーゼ、プロテインA、マルトース
結合タンパク質等への連結を含む。
代表的な一般的な例として、ポーリンP.IAおよびポー
リンP.IB株配列の特異的ドメインから選ばれた合成N.go
norrhoeaeポーリン配列が選ばれる。これらのアミノ酸
配列は、自然界で相対的に分離されているのでなけれ
ば、E.coliでバイアスされたコドン中に移され、化学的
に合成される。多重オリゴヌクレオチド鎖は配列の選ば
れたセットを効率よく架橋することが要求される。これ
らは、アニーリングによる組立てが内部の互換性または
スティッキィエンド末端を通じて並べられる様な方法で
合成される。最外部末端は、様々な制限酵素に対し特異
的な末端を提供するか、または入手可能にする様に設計
される。
フラグメント2および6を含有するキメラポリペプチ
ドを発現するプラスミドはpGC26と呼ばれる。pGC26をつ
くるためには、ベクターPATH20が酵素EcoR IおよびHind
IIIによりそのクローニングリンカーで消化される。PA
TH20は、DieckmannおよびTzagoloffにより、Journal of
Biological Chemistry、260、1513−120(1985)に記
載されたPATHベクターシステムの一部である。PATH20に
おけるポリリンカーのヌクレオチド配列は、図2に示さ
れている。アントラニル酸シンセターゼ遺伝子またはtr
pE生産物に埋め込まれたこのポリリンカーは、外来アミ
ノ酸コード配列の「読み出し」融合タンパク質またはキ
メラポリペプチドとしての挿入を可能にする。もし適当
な読みとり枠三重コドンパターンが同定されれば、ベク
ターtrpEタンパク質のEcoR Iサイトは、合成されたキメ
ラオリゴヌクレオチドのEcoR Iにつながれる。同様に、
核酸の個々のHind IIIサイト配列はアニールされ、結さ
つされる。pGC26の場合、6個のオリゴヌクレオチドa
−f(図3A参照)が調製され、EcoR IおよびHind IIIサ
イトで相互に、およびPATH20に結さつされる。フラグメ
ントa−fの相互、およびPATH20のEcoR IおよびHind I
IIサイトに対する関係を図3B図に示す。得られたプラス
ミドは、trpプロモーターのIAA規制制御の下にtrpBタン
パク質を発現し、N.gonorrhoeaeポーリンA/B配列(フラ
グメント2および6)を共直線解放読みとり枠カルボキ
シ延長として同時発現する。
この新しいプラスミド、pGC26は、N.gonorrhoeae配列
サイズの増加により、本来の配列より大きい分子量の新
規タンパク質を発現する。個々のN.gonorrhoeaeエピト
ープ、および他の異なったN.gonorrhoeaeエピトープと
のそれらの同時発現を位置づけし同定するために、免疫
学的手法が用いられる。ポーリンの場合、クラスAおよ
びクラスB配列は単一独自タンパク質配列に位置づけら
れる。この方法で、配列の特異的な組み合わせまたは潜
在的エピトープが再現性のある方法で正確、かつ有用な
収率で得られる。これらのタンパク質がBまたはT細胞
媒介特異的抗体反応を導き出すことが可能かどうか決定
するため、標準的な方法が用いられる。これらの抗血清
は同じ動物でキメラ配列の双方または全部位、またはエ
ピトープに特異的反応を示すと期待される。これらの抗
血清は、自然界でその特定のインタータイプの組み合わ
せまたは表示で普通には経験しない個々のエピトープに
反応を示す。これらの抗血清は、個々のキメラエピトー
プ(例えばポーリンAおよび/またはB)を表現する母
体N.gonorrhoeaeを中和または不活性化する能力を有す
るかどうかを決定するために容易に試験される。
同様な方法で、二つのPIAアミノおよびカルボキシ配
列に接している中央PIBフラグメントを含有するハイブ
リッドキメラポリペプチドは、プラグメント2、6およ
び4から構成される。PIA/PIB発現クローンpGC26(上記
参照)において、合成キメラポーリン配列は、EcoR Iお
よびHind IIIサイトでtrpE配列に同位相で続くpATH20ポ
リリンカーにクローンされる(図3B参照)、独特なBsm
I認識配列は、オリゴヌクレオチドをコードするPIBフラ
グメント6のカルボキシ末端を示すオリゴヌクレオチド
フラグメントc(図3A)に存在する。制限酵素Bsm Iお
よびHind IIIによるもとのpGC26プラスミドの消化によ
り、付加配列が既存の2/6合成配列へ延長鎖として共有
的に結合される。
このように、178位置のアミノ酸Rで開始するアミノ
酸配列4(図1A)は、オリゴヌクレオチドg−jの存在
下にpGC26をBsm IおよびHind IIIと結合させることによ
り、GC26のカルボキシ末端に加えられる(図4A)。オリ
ゴヌクレオチド (g)5′CATTCCGAGCCTGTTTGTTTTCGTTCAGTACGCTGGTTTC
TAC3′および (h)5′ACGTTTGTAGAAACCAGCGTACTGAACGAAAACAAACAFG
CTCGGAATGCT3′ は、上記の様にpGC26ばかりでなくオリゴヌクレオチド
対 (i)5′AAACTCACTCCTACACCACCGAAAAACACCAGGTTCACCG
TCTGGTTGGTTA3′および (j)5′AGCTTAACCAACCAGACGGTGAACCTGGTCTTTTTCGGTG
GTGTAGGAGTG3′ にアニールし、結さつする。オリゴヌクレオチドg−j
の相互、並びにpGC26のBsm Iおよび Hind IIIサイトとの関係は図4Bに図示される。
この新しいクローンは、生長し適当に誘導されて融合
タンパク質を発現した場合、上記pGC26生産物より25ア
ミノ酸だけ長いキメラポリペプチドを生成する。この新
しいタンパク質は、ポーリンAまたはB領域2、6、4
に対するポリクローナル抗N.gonorrhoeae血清またはモ
ノクローナル抗ペプチド血清とのELISAおよびウエスタ
ンブロットにおける特異的反応で同定できる。
本質的にモデルpGC26およびpGC264に対する上記の様
な方法は、関連する交差血清型ワクチンを同定する手段
となる。関係する生体の別の方法で相互に排除する科の
すべての関連する血液型亜型は、このようにしてこの新
規免疫抗原で中和試験される。同等に感染性であるが区
別される様々な血液型亜型が存在する自然界では、感染
はより有効にまたは広く予防される。
従って、特異的アミノ酸配列を選択または同定し、そ
れらを合成DNA技術で製造することが可能になる。アミ
ノ酸配列の特異的組み合わせが共直線的に結合し単一複
合ポリペプチドとして同時発現されることは明かであ
る。このようにして、関連するかまたは関連のない種ま
たはドナー双方からの配列がキメラ配列中に近接して置
かれる。特異的位置または「血液型亜型的」ドメインで
遺伝的情報を交換しない、関連するかまたは関連しない
血清型が、合併またはキメラ化される(式A+B=ABま
たはA+B=ABA)。遺伝的交換またはインタータイプ
的交換が頻繁でないか、または容易には検出できない場
合、両株の重要なエピトープを発現する単一実体を製造
するために、特異的新規キメラポリペプチドが創り出さ
れる。この特異性をめざすプロセスは、自然界では再現
性よく、または高精度で、または特異性を持って容易に
は得られない免疫的、ワクチンまたは予防的意義をもつ
分子を創り出す。このことは、両者共に多種多様な病原
性N.gonorrhoeaeを表現すると信じられているが自然界
に存在しないポーリン血清型AおよびBの場合、特に有
意義である。
相互に排他的である自然界の株が遺伝的要素を交換す
る例が見いだされているが、このプロセスは希で予見す
ることはできない。個々の、またはいくつかの生体から
の配列の特異的な組を同定し創造することにより、特異
的キメラエピトープが創り出され、予防的または防御的
ワクチンとしての臨床的意義と有用性が迅速に試験され
る。
B.pGC26プラスミドの構成 発現プラスミドPATH20(上記参照)は、ルリアブロス
(Luria Broth)および50μg/mlのアンピリシンサルフ
ェートを含む振とうフラスコ中で培養した。スーパーコ
イルし、共有結合的に閉じた環状プラスミドDNAをCSCI
勾配超遠心で単離した。約10μgのプラスミドを、それ
ぞれベクターを一回切断する制限酵素EcoR IおよびHind
IIIで完全に消化した。この様な切断はTrpE遺伝子(ア
ンスラニン酸シンセターゼ)コード領域を中断し、不均
一なDNA配列を受け入れるために使用される「スティッ
キィエンド」を読みとり枠中につくりだし、結さつと選
択に続くキメラヌクレオチドをつくりだす。酵素EcoR I
とHind IIIはそれぞれ10ユニット、50mM Tris−HCl pH
7.5、10mM MgCl2、50mM NaCl、10μgプラスミドを含む
10μ反応容積に加えたれた。反応は4時間続けられ、
その時間に消化をゲル電気泳動で確認した。二重消化プ
ラスミドDNAは電気溶出により1%アガロースゲルから
単離し、エタノール沈澱させた。約1μgのこのプラス
ミドは、それぞれ200ngのアニールされたオリゴヌクレ
オチドa/f、b/eおよびc/dの相補的と組み合わされた
(図3A)。結さつ後、最外末端にEcoR IおよびHind III
サイトで結合したN.gonorrhoeaeポーリンエピトープ配
列a−fは図5に示す様につくられた。溶液100μを3
MストックからNaOACで0.3Mにし、0℃、1時間でエタノ
ールで沈澱させた。エッペンドルフマルマイクロフュー
ジ(Eppendorf micro−fuge)中で遠心分離後、DNAペレ
ットを減圧下にサヴァントスピード−ヴァック(Savant
Speed−vac)で乾燥した。このペレットを17μの水
と2μの10×リガーゼ緩衝液(60mM Tris pH7.6、66m
M MgCl2、0.2M DTT)中に1mMの最終ATP濃度で再分散さ
せた。T4誘導DNAリガーゼ(1μ)を加え、反応物を1
6℃で12時間インキュベートした。
組み換えプラスミドを与えるアンピシリン耐性HB101
コロニーをつくるため、100μの適合するE.coli細胞
を氷上で5μの結さつされた混合物と混ぜ合わせた。
細胞とDNAを氷上に30分間置き、42℃で2分間パルス
し、37℃で30分間、1mlの抗生物質を含まないルリアブ
ロスと共に振とうした。一定部(100μ)をアンピリ
ン寒天板上に広げ、32℃で終夜インキュベートした。生
成したコロニーは、関心のあるキメラまたは個々のポー
リン「エピトープ」配列を現す、P32末端標識されたオ
リゴヌクレオチドに対しハイブリッドされた。この様に
して、成功した結さつ操作を現すコロニーが迅速に選択
され、分析のために拡張された。
誘導および非誘導(この場合IAA)コロニー生長の一
部を、負コントローラホストE.coliと同様に溶解し、ク
マシーブルー(Coumassie blue)ゲル染色および特異
的ポーリンまたはキャリアタンパク質(TrpE)抗血清に
対するウエスタンブロットで検査した。最後に、組み換
えキメラエピトープ発現子を、その完全さを証明するた
め完全に配列解析した。
組み換えポーリン構成により生産されるタンパク質を
発現するため、プラスミドを与える培養物を50μg/μg
アンピシリンを含むM9培地中で約0.2−0.4の600nm吸光
度に培養した。インドールアクリル酸(IAA)を加え(1
0mg/)、培養物を少なくとも5時間振とうするか、8
−16時間、終夜培養した。細胞をペレット化し、25ml T
EN緩衝液(50mM Tris 7.5、0.5mM EDTA、0.3M NaCl)中
に再分散させた。リゾチームを0.1mg/mlで加えた。プロ
テアーゼ阻害剤PMSFおよびアプロチニンをそれぞれ1mM
および10μg/mlで添加した。NP−40を最終濃度0.2%で
加え、分解物を0℃で10分間置いた。粒度が上昇した場
合、MgCl2を10mMで加え、DNAase 1を1μg/mlで加え
た。粘度が減少した場合は、懸濁物を4℃で15分間、40
00×gで遠心分離し、上澄を捨てた。不溶性のペレット
を冷TENで1回洗い、ペレットを回収するため再遠心分
離した。この物質は組み換え融合タンパク質が高度に濃
縮され、ゲル電気泳動、ELISA、ウエスタンブロット、
または動物注射等の他の免疫分析にきわめて適してい
る。組み換え生産物はキャリアおよび/またはリガンド
配列の特異的反応性により、上記方法のいづれでも検出
できる。
得られたヌクレオチド配列を、対応する解放読みとり
枠と同様に図4に示す。この配列は最初のリジン残基
(アミノ酸7)の後にエンテロキナーゼ切断サイトを有
する。フラグメント2および6のキメラであるGC26は、
エンテロキナーゼ切断から生じる。エンテロキナーゼは
シグマケミカル社(Sigma Chemical Company、St.Loui
s、Missouri)から市販されている。タンパク質をエン
テロキナーゼで切断する方法は当業者に公知である。例
えば、製造者またはHoppらのBiotechnology 、1204−
1210(1980)で推薦される方法が使用できる。
他の組み換え体はこのプロセスで生産、分析され、ワ
クチン候補の分析操作に利用される。
実施例2 抗GC26抗血清の製造 抗P.IAおよび抗P.IB液性反応を誘導するためのキメラ
ポリペプチドの有効性を示すため、マウスをGC−30で高
度免疫処置した。この構成物を含むバクテリア細胞を、
Triton X−100とデオキシコール酸ナトリウムを含む緩
衝液中で洗浄し溶解する。タンパク質濃度を測定し、10
0mgのキメラポリペプチドまたはPATHベクター単独をメ
スBalb/Cマウス(8−10週齢)に注射する。最初の注射
混合物は完全フロインドアジュバントを含む。その動物
は7日後に不完全フロインドアジュバントの第2回目の
注射を100mg受け、そして21日後に100mgの最終注射を受
ける。最後の注射の7日後、その動物は眼の眼窟後方ソ
ケットから採血され、血清を遠心分離で分離した。
抗P.IAおよびP.IB液性反応のタイターをELISAで測定
する。マイクロタイタープレート(96穴)を精製したP.
IAまたはP.IBで被覆し、リン酸緩衝液生理食塩水、pH7.
2(NB−10)中の10%新生細胞血清でブロックする。血
清を連続的にNB−10中で希釈し、プレートに加える。37
℃で2時間インキュベートした後、プレートを生理食塩
水で洗浄し、セイヨウワサビペルオキシダーゼと結合し
たカギ抗マウスIgでプローブする。37℃で1時間インキ
ュベートした後、プレートを洗浄し、適当な発色体を加
えて結合量を測定する。ELISAプレートリーダー中、適
当な波長で色と強さを測定する。
他の方法では、抗GC26抗血清の生産はマウスをアフィ
ニティー精製されたTrp−GC−26で免疫することによっ
て行われた。これは構成物を結合するため、抗TrpEモノ
クローナル抗体を使用するイムノ−アフィニティカラム
を用いて行われる。ポリペプチドはグリシン緩衝液pH2.
5を用いてカラムから溶離される。精製された物質は上
記の通りマウスを免疫するために用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01N 33/53 G01N 33/569 F 33/569 33/571 33/571 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 タックニー,チャールズ アメリカ合衆国 11231 ニューヨーク 州,ブルックリン,プレジデント スト リート 61 (56)参考文献 国際公開89/4873(WO,A1) Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.84(1987)p. 9084−9088 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.84(1987)p. 8135−8139 Proc.Natl.Acad.Sc i.USA,Vol.85(1988)p. 6841−6845 J.Mol.Biol.,Vol. 157(1982)p.105−132 J.Gen.Microbiol., Vol.132(1986)p.1611−1620 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/31 A61K 39/095 C07K 14/22 G01N 33/53 G01N 33/569 G01N 33/571 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ/G eneseq

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記のP.IAフラグメント2のN.gonorrhoea
    eのP.IAに存在する抗原性配列と、下記のP.IBフラグメ
    ント5および6から選ばれるN.gonorrhoeaeのP.IBに存
    在する抗原性配列とを含有し、E.coliに非毒性であるポ
    リペプチド。 P.IAフラグメント: 2.VETSRSVAHHGAQADRVKTATEIAD、 P.IBフラグメント: 5.GAIKAGVQTYRSVEHTDGKVSKVETGS 6.GLFQRYGEGTKKIEYEHQVYSIPSLFV。
  2. 【請求項2】P.IBに存在する抗原性配列がP.IBフラグメ
    ント6である請求項1記載のポリペプチド。
  3. 【請求項3】キャリアタンパク質に融合しているもので
    ある請求項1又は2記載のポリペプチド。
  4. 【請求項4】キャリアペプチドが、切断サイトによって
    ポリペプチドから離されている請求項3記載のポリペプ
    チド。
  5. 【請求項5】(a)検体を請求項1〜4のいずれか1項
    記載のキメラポリペプチドとインキュベートし;(b)
    キメラポリペプチドに結合した抗体の存在を検出するス
    テップを含む、検体中のN.gonorrhoeaeのP.IAに対し特
    異的な抗体と、同時にP.IBに対し特異的な抗体の存在を
    検出する方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項記載のキメラ
    ポリペプチドの有効量と、ヒトを除く哺乳動物に投与す
    ることを特徴とする、N.gonorrhoeae血液型亜型IAおよ
    びIBに対しヒトを除く哺乳動物を同時に免疫する方法。
  7. 【請求項7】下記のP.IAフラグメント2のN.gonorrhoea
    eのP.IAに存在する抗原性配列と、下記のP.IBフラグメ
    ント5よび6から選ばれるN.gonorrhoeaeのP.IBに存在
    する抗原性配列とを含有し、E.coliに非毒性であるポリ
    ペプチドをコードするDNA分子。 P.IAフラグメント: 2.VETSRSVAHHGAQADRVKTATEIAD、 P.IBフラグメント: 5.GAIKAGVQTYRSVEHTDGKVSKVETGS 6.GLFQRYGEGTKKIEYEHQVYSIPSLFV。
  8. 【請求項8】P.IBに存在する抗原性配列がP.IBフラグメ
    ント6である請求項7記載のDNA分子。
  9. 【請求項9】ポリペプチドがキャリアタンパク質に融合
    しているものである請求項7又は8記載のDNA分子。
  10. 【請求項10】キャリアペプチドが、切断サイトによっ
    てポリペプチドから離されている請求項9記載のDNA分
    子。
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