JP3212765U - 画面保護フィルム - Google Patents

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崇二 須美
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Abstract

【課題】曲面に対する追従性が良好で、携帯電話等の画面への貼り付け作業を容易に行うことができる画面保護フィルムを提供する。【解決手段】平坦又はマット状の上面を有する樹脂からなる支持フィルム1と、当該支持フィルム1の上面上に形成された熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルム2と、当該樹脂フィルム2の上面上に粘着剤層3を挟んで貼付された剥離フィルム4とを備え、樹脂フィルム2の下面には、凹部及び凸部の少なくとも一方が複数形成され、剥離フィルム4の粘着剤層3からの剥離力をA(N/50mm)、支持フィルム1の樹脂フィルム2からの剥離力をB(N/50mm)、23℃、相対湿度50%における粘着剤層3の対ガラス粘着力をC(N/50mm換算値)とするとき、(B−A)の値は−0.3N/50mm以上であり、B/Cの値は0.7以下である。【選択図】図1

Description

本考案は、携帯機器等の画面を保護するための粘着フィルム(画面保護フィルム)に関する。
携帯機器等の画面を保護するために、表示面にフィルムを貼り付けることが一般的に行われている。このようなフィルムの中には、表面に凹凸が設けられていることで、外景の画面への映り込みや、画面のちらつきを低減できるものがある。
一方、携帯電話、携帯ゲーム機、タブレットなどの表示面の一部が曲面となっているデザインが近年採用されているが、これまでに広く用いられているポリエステルフィルムの場合には曲面に対する追従性がなく、平面部分にしか貼り付けることができなかった。そこで、例えば下記の特許文献1には、曲面に対する追従性が良好なポリウレタンからなる樹脂フィルムが開示されている。
特開2016−222794号公報
上記特許文献1に記載された樹脂フィルムは、凹凸面を有する転写フィルム(例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム)の凹凸面側に、樹脂成分を直接塗布又は溶融押出することにより形成されたものであり、この特許文献1には、前記樹脂フィルムの一方の面に上記転写フィルムが積層され、他方の面に、粘着剤層を介して、離型処理されたPETフィルムが貼り合わされた粘着フィルムも開示されている。このような特許文献1に記載の粘着フィルムは、各種ディスプレイに貼着する際、ユーザーが自身で離型処理PETフィルムを剥がし、樹脂フィルムの粘着剤層側をディスプレイに貼り付けた後、表面側の転写フィルムを剥離することができるようになっている。
しかしながら、この特許文献1記載の樹脂フィルムは、転写フィルムを剥がす際の剥離強度よりも離型処理PETフィルムを剥がす際の剥離強度が大きく、ユーザーが当該樹脂フィルムをディスプレイに貼り付ける際、離型処理PETフィルムが剥がしにくいという問題点があり、2つの剥離面の剥離強度のバランスを考慮した製品ではなかった。
上記の不具合に鑑み、本考案の目的は、ユーザーが画面保護フィルムから剥離フィルム(離型処理PETフィルム)を剥がす際に剥がしやすく、簡単に携帯機器等のディスプレイ(画面)に貼り付けて使用できる画面保護フィルムを実現することにある。
本考案者等は、ユーザーが簡単に画面に貼り付けて使用できる画面保護フィルムを検討した結果、支持フィルムの表面(上面)に、溶融状態の熱可塑性樹脂を塗布(押出)して樹脂フィルムを形成させ、この樹脂フィルムの上面に粘着剤層を挟んで剥離フィルムを積層されて得られた層構成において、剥離フィルムの粘着剤層からの剥離力と、支持フィルムの樹脂フィルムからの剥離力の差の値を一定以上とし、支持フィルムの樹脂フィルムからの剥離力と、粘着剤層の対ガラス粘着力の比を一定の値以下とすることにより、簡単に画面に貼り付けて使用できる画面保護フィルムが実現できることを見出して、本考案を完成した。
上記の課題を解決可能な本考案の画面保護フィルムは、
平坦又はマット状の上面を有する樹脂からなる支持フィルムと、
前記支持フィルムの上面上に形成された熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムと、
前記樹脂フィルムの上面上に粘着剤層を挟んで貼付された剥離フィルムとを備え、
前記樹脂フィルムの下面には、凹部及び凸部の少なくとも一方が複数形成され、前記剥離フィルムの前記粘着剤層からの剥離力をA(N/50mm)、前記支持フィルムの前記樹脂フィルムからの剥離力をB(N/50mm)、23℃、相対湿度50%における前記粘着剤層の対ガラス粘着力をC(N/50mm換算値)とするとき、(B−A)の値が−0.3N/50mm以上であり、B/Cの値が0.7以下であることを特徴とする。
又、本考案は、上記の特徴を有した画面保護フィルムにおいて、前記支持フィルムの上面と前記樹脂フィルムの下面との間に形成された離型剤層をさらに備えており、前記支持フィルムがマット状の上面を有しており、前記樹脂フィルムの下面には、前記支持フィルムの上面形状が転写されていることを特徴とするものである。
又、本考案は、上記の特徴を有した画面保護フィルムにおいて、前記支持フィルムの上面が平坦であることを特徴とするものである。
又、本考案は、上記の特徴を有した画面保護フィルムにおいて、前記支持フィルムの前記樹脂フィルムからの剥離力Bが、0.04N/50mm以上2.0N/50mm以下であることを特徴とするものである。
更に、本考案は、上記の特徴を有した画面保護フィルムにおいて、前記樹脂フィルムの下面には凹凸が形成されており、前記支持フィルムから剥離した状態での前記樹脂フィルムの下面の平均表面粗さRa(JIS B 0601:2001に準拠)が、0.24μmより大きく0.48μm以下であり、前記樹脂フィルムの下面に形成された凹凸の平均間隔であるSm値が0.03μm以上であることを特徴とするものである。
又、本考案は、上記の特徴を有した画面保護フィルムにおいて、前記樹脂フィルムの下面に形成された凹凸の凸部の先端に平坦部が形成されていることを特徴とするものである。
又、本考案は、上記の特徴を有した画面保護フィルムにおいて、前記樹脂フィルムが熱可塑性ポリウレタンで構成されていることを特徴とするものである。
本考案の画面保護フィルムは、剥離フィルムの粘着剤層からの剥離力と、支持フィルムの樹脂フィルムからの剥離力の差が調整されていることにより、当該画面保護フィルムを携帯機器等の画面に容易に貼り付けることができる。又、画面に貼付して支持フィルムを剥離した後には、表面側にマット面(凹凸面)が表出するために、外景の画面への映り込みが少なく、防眩性の点でも優れており、樹脂フィルムが熱可塑性ポリウレタンで構成されている場合には、曲面に対する追従性の点でも良好である。
本明細書に開示された考案に係る画面保護フィルムの第1の実施形態における層構成を示す断面図である。 (a)、(b)は、図1に示す画面保護フィルムの使用方法を示す断面図である。 (a)〜(c)は、図1に示す画面保護フィルムを製造する際の積層順序を示す断面図である。 本明細書に開示された考案に係る画面保護フィルムの第2の実施形態における層構成を示す断面図である。
以下、本明細書に開示された画面保護フィルムの一例を、図面を用いて説明する。明細書中では、便宜的に支持フィルム側を下、剥離フィルム側を上として説明する。なお、画面保護フィルムの構成は、図1及び図4に示す例に限定されない。
また、本明細書において、「マット状」とは、光の反射を抑える目的でフィルム表面に設けられた複数の細かい凹凸形状を意味するものとする。
−画面保護フィルムの構成及び使用方法−
図1は、本考案の第1の実施形態に係る画面保護フィルムを示す断面図である。同図に示すように、この画面保護フィルムは、マット状の上面を有する支持フィルム(PETフィルム等)1と、支持フィルム1の上面に積層された熱可塑性樹脂(好ましくは熱可塑性ポリウレタン)からなる樹脂フィルム2と、当該樹脂フィルム2の上面に設けられた粘着剤層3を介して積層された剥離フィルム4を備えた層構成を有している。
そして、この第1の実施形態においては、支持フィルム1と、樹脂フィルム2とは、両フィルム間に設けられた離型剤層5を介して積層されている。この離型剤層5は、支持フィルム1の上面に離型剤を塗布することによって形成され、支持フィルム1を剥離した際の樹脂フィルム2の下面は、支持フィルム1の上面のマット形状に対応する表面凹凸を転写させて得られた形状となっている。本考案では、図1に示されるようにして、支持フィルム1自体の上面の凹凸形状と、樹脂フィルム2の下面に形成された凹凸形状とが完全には一致せずに、樹脂フィルム2の下面に平坦部(先端が平坦になった部分)6を有する表面凹凸が形成されていることが好ましい。
本考案では、マット状の上面を有する支持フィルム1として、市販の各種マットフィルム(マットPETフィルム等)が使用できる。シリカ等からなる粒子を含む樹脂液を平滑な表面を有するフィルムにコーティングしたものや、支持フィルム1を構成する樹脂に予めシリカ等からなる粒子を練り込んで製膜したものや、サンドブラスト処理により表面をマット化したものがいずれも支持フィルム1として使用できる。
この支持フィルム1の厚みについては特に限定されないが、例えば20μm以上150μm以下が好ましい。
上記の樹脂フィルム2を構成する熱可塑性樹脂は柔軟性を有しており、樹脂フィルム2の引張強度(JIS K 7161:1994に準拠)は、流れ方向(MD方向),直角方向(TD方向)ともに40MPa以上500MPa以下であってもよく、50MPa以上100MPa以下であれば画面保護の観点からより好ましい。又、樹脂フィルム2の破断強度は、MD方向、TD方向ともに100%以上500%以下であることが好ましく、300%以上450%以下が特に好ましい。
さらに、5%モジュラスの範囲は、MD方向、TD方向ともに例えば2.5MPa以上5.0MPa以下であることが好ましく、20%モジュラスの範囲は、MD方向、TD方向ともに例えば6MPa以上12MPa以下であることが好ましく、100%モジュラスの範囲は、MD方向、TD方向ともに例えば7MPa以上15MPa以下であることが好ましい。
この樹脂フィルム2の厚みは特に限定されないが、例えば50μm以上200μm以下が好ましく、90μm以上150μm以下が特に好ましい。本考案では、樹脂フィルム2の厚みが50μm以上であることにより、画面を確実に保護することができ、200μm以下であることにより、曲面への追従性が向上する。
本考案では、前記の支持フィルム1の上面の平均表面粗さRaは、例えば0.24μm以上0.60μm以下であることが好ましく、支持フィルム1の上面の最大高さRzは、1.5μm以上4.0μm以下であることが好ましい。
これに対し、樹脂フィルム2の下面の平均表面粗さRaは、0.24μm以上0.48μm以下であることが好ましく、樹脂フィルム2の下面の表面凹凸の平均間隔(Sm値)は、70μm以上200μm以下であることが好ましい。Sm値がこの範囲内であれば、支持フィルム1の上面の平均表面粗さRaが上述の範囲の場合に、画面保護フィルムのヘイズや表面反射率を適切な範囲にすることができる。尚、樹脂フィルム2の下面の最大表面粗さは、1.0μm以上3.0μm以下であってもよい。
図1に示される第1の実施形態では、支持フィルム1と樹脂フィルム2との間に存在する離型剤層5は、公知の離型剤を含む層であり、この際、離型剤としては、公知のシリコーン系離型剤やフッ素系離型剤等の非シリコーン系離型剤や、これらの混合物を用いることができる。
この離型剤層5の厚みは、支持フィルム1上に形成された凹凸が完全に埋まらない厚さであればよく、一般的には0.01μm以上5μm以下、好ましくは0.05μm以上0.15μm以下である。本考案では、離型剤層5の厚みが0.01μm以上の場合に、樹脂フィルム2の下面に、平坦部6を有したマット状の表面凹凸を形成することができ(図1)、支持フィルム1を樹脂フィルム2から剥離するのに要する剥離力を低減する効果が十分に得られる。
尚、本考案において、離型剤層5の厚みを5μm以下とするのは、支持フィルム1上に形成された凹凸が完全に埋まることなく、樹脂フィルム2の下面に支持フィルム1上面のマット形状を良好に転写させるためである。
尚、本考案の画面保護フィルムにおける支持フィルム1の剥離力B(樹脂フィルム2から剥がす際に必要な力)は、例えば0.04N/50mm以上2.0N/50mm以下程度であり、この剥離力が0.04N/50mm未満であると、ユーザーが最初に剥離フィルム4を剥がす際に支持フィルム1が誤って剥がれやすくなり、逆に、剥離力が2.0N/50mmを超えると、樹脂フィルム2を画面に貼り付けた後、支持フィルム1を剥がしにくくなる。
本考案における粘着剤層3の厚みは、特に限定されないが、例えば10μm以上100μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であれば、十分な粘着力を保ちつつ、曲面への追従性がより良好になるので好ましい。
上記の粘着剤層3を構成する粘着剤成分としては、例えば、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ポリエステル系粘着剤等が挙げられ、樹脂フィルム2の樹脂成分に応じて適宜選択されることが好ましい。この際、シリコーン系粘着剤は、アクリル系粘着剤等に比べて塗工後のエイジング期間を短くできるので好ましい。
上記の粘着剤層3の対ガラス粘着力C(ガラスに対する粘着力(JIS Z 0237:2009に準拠))は、初期値(1分後の初期値がC)で例えば0.30N/25mm以上4.0N/25mm以下であることが好ましく、24時間後の値で0.40N/25mm以上5.0N/25mm以下程度であることが好ましい。この際、上記粘着力が小さすぎると一度画面に貼った画面保護フィルムが画面からはがれやすくなり、逆に、粘着力が大きすぎると画面保護フィルムの貼り直しがしにくくなり、また画面に粘着剤が残りやすくなる。
又、剥離フィルム4の剥離力A(粘着剤層3との界面で引き剥がす際に必要な力)は、例えば0.04N/50mm以上0.20N/50mm以下であってもよい。この際、上記の剥離力が小さすぎると使用前に剥離フィルム4が剥がれてしまいやすくなり、大きすぎると使用時に剥離フィルム4を剥がしにくくなる。
本考案における剥離フィルム4は、粘着剤層3と接する面が剥離剤(離型剤)で処理されたシート状の紙又はPET等の樹脂等で構成されており、市販品を利用することができる。剥離フィルム4の厚みは特に限定されないが、例えば20μm以上150μm以下が好ましい。
そして、本考案では、この剥離フィルム4の粘着剤層3からの剥離力をA(N/50mm)、支持フィルム1の樹脂フィルム2からの剥離力をB(N/50mm)、23℃、相対湿度50%における粘着剤層3の対ガラス粘着力をC(N/50mm換算値)とするとき、(B−A)の値が−0.3N/50mm以上であり、しかも、B/Cの値が0.7以下である。この際、(B−A)の値が−0.3N/50mmを下回ると、支持フィルム1と樹脂フィルム2との間で先に剥離されやすくなる。本考案における(B−A)の上限としては8.0N/50mm以下が好ましい。(B−A)の値が大きすぎると、画面に樹脂フィルム2を貼った後、支持フィルム1を剥がしにくくなる。上記B/Cの値は上述の通り0.7以下であることが好ましく、0.1以下であればより好ましい。
本考案の画面保護フィルムにあっては、上記の条件を満たすことにより、携帯機器等の画面に貼り付けて使用する際、ユーザーが剥離フィルム4を容易に剥離することができ、粘着剤層3を介して樹脂フィルム2を画面に貼り付けた後、表面側の支持フィルム1を容易に剥がすことができる。
又、図1に示される第1の実施形態では、離型剤層5を構成する離型剤の表面張力が小さいので、離型剤が支持フィルム1の上面にある凹部(V字状の窪み)に入り込んで、平坦な部分が形成され、これにより、離型剤層5上に形成される樹脂フィルム2の下面側の凸部の先端には、対応する平坦部6を有した凹凸形状が形成される。
次に、上記の第1の実施形態の画面保護フィルムの使用方法について説明する。
本実施形態の画面保護フィルムを使用する際は、まず剥離フィルム4を剥がし、携帯機器等の画面7に、粘着剤層3を向けた状態で樹脂フィルム2を貼り付ける(図2(a)参照)。次いで、樹脂フィルム2の表面に積層された支持フィルム1を剥離すると、携帯機器等の画面7の表面が樹脂フィルム2により覆われて保護される(図2(b)参照)。
上記の第1の実施形態の画面保護フィルムによれば、樹脂フィルム2の表面にはマット形状が転写されているので、樹脂フィルム2を携帯機器等の画面7に貼り付けた際、防眩性を発揮しつつ、画面のギラツキを抑えることができる。しかも、本考案における樹脂フィルム2は、柔軟性を有する熱可塑性樹脂で構成されているので、曲面に対する追従性も良好である。
さらに、本考案では、支持フィルム1の上面に離型剤層5を設けた場合、ユーザーが樹脂フィルム2を画面上に貼り付けた後に、支持フィルム1を剥がすのに必要な力を小さくすることができ、支持フィルム1を剥がす際に爪等で樹脂フィルム2の表面を傷付けることも少なくなる。
又、本考案では、所定の厚みを有した離型剤層5を設けることによって、支持フィルム1を除去した後の樹脂フィルム2の下面に、図1に示されるような、平坦部6を形成することができ、樹脂フィルム2の下面に平坦部6が形成された本考案の画面保護フィルムの場合、平坦部6が存在しないものに比べて、ユーザーが支持フィルム1を剥がす際や、携帯機器等の使用中に生じる樹脂フィルム2表面の傷が目立たちにくくなる。
−上記の第1の実施形態の画面保護フィルムの製造方法−
図3(a)〜(c)は、上記の第1の実施形態の画面保護フィルムを製造する際の積層順序を説明するための層断面図である。
まず、上面にマット形状が形成されたPET等からなる支持フィルム1を準備し、この支持フィルム1の上面に離型剤を塗布して乾燥を行うことにより離型剤層5を形成し、次いで、この離型剤層5の上に、溶融状態の所定組成の熱可塑性樹脂(好ましくは熱可塑性ポリウレタン樹脂)を塗布して、下面に平坦部6を有したマット凹凸形状が転写された樹脂フィルム2を形成し、図3(a)に示される層構成を有した積層体を得る。
尚、ロール状のフィルムを扱う際に、樹脂フィルム2の表面(上面)を保護するために、樹脂フィルム2上にPET等からなる保護フィルムを貼着してもよい。この場合には、後の塗工工程を容易にするため、離型剤層5と樹脂フィルム2との間の剥離力を、樹脂フィルム2と保護フィルムとの間の剥離力よりも大きくしておく必要がある。
次いで、公知の塗工法により粘着剤を塗布して、樹脂フィルム2の上面に粘着剤層3を形成し(図3(b)参照)、この粘着剤層3の上に、剥離加工が施された剥離フィルム4を貼り付けると、本実施形態の画面保護フィルムが作製できる(図3(c)参照)。
又、本考案においては、図4に示される第2の実施形態の画面保護フィルムのように、支持フィルム1の上面(樹脂フィルム2の下面と対向する面)が、凹凸のない平坦な表面であっても良く、このような構成の画面保護フィルムを製造する場合には、離型剤層を塗布することなく直接、表面凹凸を有した支持フィルム1の上面に、溶融状態の熱可塑性樹脂を塗布し、粘着剤層を塗工する工程の前又は後に、表面凹凸を有した支持フィルム1を剥離し、表面凹凸を有しない支持フィルムと圧着させて積層を行う。
このような第2の実施形態の場合には、支持フィルム1の表面状態を適宜選択することによって、支持フィルム1の剥離力を調整することができ、携帯機器等の画面に容易に貼り付けて使用できる画面保護フィルムが実現できる。尚、支持フィルム1の剥離力を調整するために、必要に応じて支持フィルム1と樹脂フィルム2との間に粘着剤層をさらに設けてもよい。
以下、実施例により本考案を具体的に説明するが、本考案はこれらに限定されるものではない。
−画面保護フィルムの作製−
(実施例1)
まず、一方の面に凹部及び凸部の少なくとも一方が形成された厚さ75μmのPETからなる支持フィルム1を準備し(図1参照)、公知の方法により当該面上にシリコーン系離型剤からなる離型剤層5を、支持フィルム1の凹凸が完全に埋まらない厚さで形成した。次に、フラットダイを装着した押出機及び引取機を備えた製膜装置を用い、冷却ロール表面へ支持フィルム1を供給しつつ、熱可塑性ポリウレタンをフラットダイから押出し、設定厚さが100μmで熱可塑性ポリウレタンからなる樹脂フィルム2を、離型剤層5を介して支持フィルム1上に形成した。この工程により、樹脂フィルム2の一方の面には支持フィルム1に由来する凹部及び凸部の少なくとも一方が転写され、樹脂フィルム2の他方の面は略平坦な面となった。
次いで、フッ素系剥離剤で処理されたPETフィルム(剥離フィルム4)の面上に、公知の塗工装置を用いてシリコーン系粘着剤を含む溶液を塗工して乾燥させ、厚さ約50μmの粘着剤層3を形成した。次に、樹脂フィルム2の平坦な面と粘着剤層3とを貼り合せて、実施例1に係る画面保護フィルム(図1の層構成を有する)を形成した。
(実施例2)
実施例1に係る画面保護フィルムにおいて、粘着剤層3を構成するシリコーン系粘着剤の組成を強粘着性の組成に変更し、粘着剤層3の厚みを約30μmに変更したものを、実施例2に係る画面保護フィルムとした。また、実施例2に係る画面保護フィルムでは、離型剤層5を構成するシリコーン系離型剤を、実施例1に係る画面保護フィルムとは別の種類のシリコーン系離型剤に変更した。実施例2に係る画面保護フィルムのその他の構成は、実施例1に係る画面保護フィルムと同じとした。
(比較例1)
実施例1に係る画面保護フィルムにおいて、離型剤層5を形成せず、支持フィルム1と樹脂フィルム2とが直接接触するようにしたものを、比較例1に係る画面保護フィルムとした。
−測定方法−
各例の樹脂フィルム2について、引張強度、破断伸度、5%モジュラス、20%モジュラス、100%モジュラス、凹凸の平均間隔(Sm)、平均表面粗さ(Ra)及び表面の最大高さ(Rz)等を下記のようにして測定・評価した。これらの測定項目のうち、Sm、Ra、Rzについては、支持フィルム1の表面も測定した。また、剥離フィルム4と支持フィルム1を剥がした状態の画面保護フィルムについて、60°グロス、全光線透過率、ヘイズ値を測定した。画面保護フィルムについては、粘着剤層3の対ガラス粘着力C、剥離フィルム4の粘着剤層3からの剥離力Aを測定した。上記測定項目の測定は、いずれも実施例及び比較例共に5例ずつ行い、測定結果の平均値をそれぞれの測定項目の測定値とした。
<引張強度、破断伸度及びモジュラスの測定>
樹脂フィルム2単独でのMD方向及びTD方向それぞれの引張強度及び破断伸度を、JIS K 7311に準拠した方法により測定した。測定には、(株)島津製作所製オートグラフ(AG−IS 500N)を用いた。また、樹脂フィルム2単独での5%モジュラス、20%モジュラス及び100%モジュラスを、JIS K 7311に準拠した方法により測定した。
上記の測定結果を、以下の表1に示す。
Figure 0003212765
上記表1の結果から、実施例1及び2と、比較例1とは樹脂フィルムの材質、厚さが同じであるので、引張物性の点では大きな違いは見られないことがわかる。
<全光線透過率及びヘイズ値の測定>
上述の状態の画面保護フィルム(すなわち、粘着剤層3が一方の面上に形成された樹脂フィルム2)の全光線透過率を、JIS K7361−1に準拠した方法により測定した。ヘイズ値は、JIS K 7136に準拠した方法により測定した。これらの測定には、分光光度計V−570及び大型積分球装置IL−472N(共に日本分光(株)製)を用いた。
<光沢度(60°グロス)の測定>
樹脂フィルム2の凹凸が形成された面についての60°グロスを、JIS Z8741に準拠した方法により測定した。
<Ra、Rz、Smの測定>
樹脂フィルム2の凹凸の形成された面のSm、Ra及びRzを、支持フィルム1を剥離した状態で、JIS B 0601-1994に準拠した方法により測定した。測定には、(株)小坂研究所製の接触式表面形状測定機(SE1700α)を用いた。また、支持フィルム1の、樹脂フィルム2に面した方の面のSm、Ra及びRzについても、それぞれ測定した。
<対ガラス粘着力Cの測定>
各例に係る画面保護フィルムを25mm×150mmの大きさに切断してサンプルとした。サンプルの粘着剤層3の表面をガラス板(セントラル硝子社製、ソーダガラス)に2kgローラーで圧着し、23℃、相対湿度は50%で1分間放置したもの(初期粘着力)と24時間放置したもののそれぞれについて、(株)オリエンテック製の万能材料試験機(テンシロンRTC−1150A)を用いて、剥離角度180°剥離速度300mm/minの条件で剥離し、剥離力(粘着剤層3とガラス面との間の粘着力)を測定した。尚、1分経過時の初期値をCとした。
<支持フィルム1の樹脂フィルム2からの剥離力Bの測定>
離型剤層5を挟んで支持フィルム1に貼り付けられた樹脂フィルム2を準備した後、当該樹脂フィルム2を、平坦面側から樹脂板上に両面テープを用いて貼り付けた。これらのサンプルを23℃、湿度50%の環境に置き、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で、支持フィルム1(及び離型剤層5)を樹脂フィルム2から剥がし、剥離に要する力を上記の万能材料試験機を用いて測定した。
<剥離フィルム4の粘着剤層3からの剥離力Aの測定>
各例に係る画面保護フィルムから支持フィルム1を剥がし、残りのフィルム(サンプル)を、樹脂フィルム2の凹凸が形成された面の側から両面テープを用いて樹脂板上に固定した。次いで、サンプルを23℃、湿度50%の環境に置き、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で、粘着剤層3から剥離フィルム4を剥がし、剥離に要する力を上記の万能材料試験機を用いて測定した。
<剥離フィルムの剥離評価>
実施例1、2及び比較例1に係る画面保護フィルムをそれぞれ3cm×3cmの正方形にカットしたものを各3枚ずつ作成し、剥離フィルム4を実際に剥がす際の剥がしやすさを評価した。剥離開始から10秒以内に剥がすことができれば2点、10秒を超えて30秒以内に剥がすことができた場合を1点、30秒以内に剥がすことができなかった場合を0点として、3例の平均値を求めた。この平均値が1.5点以上を「優」、1点以上1.5点未満を「良」、1点未満を「不良」と評価した。
<支持フィルムの剥離評価>
携帯電話(アップル社製のiPhone(登録商標)6S)の画面に、剥離フィルム4を剥がした状態の画面保護フィルム(粘着剤層/樹脂フィルム/支持フィルム)を完全に貼り付けてから、支持フィルム1の剥離を行った。剥離開始から10秒以内に剥がすことができれば2点、10秒を超えて30秒以内に剥がすことができた場合を1点、30秒以内に剥がすことができなかった場合を0点として、3例の平均値を求めた。この平均値が1.5点以上を「優」、1点以上1.5点未満を「良」、1点未満を「不良」と評価した。
上記の測定結果を、以下の表2及び表3に示す。
Figure 0003212765
Figure 0003212765
上記表2の結果から、実施例1及び2の画面保護フィルムは、樹脂フィルムを画面に貼り付けた後、支持フィルム1を容易に剥がすことができる剥離特性を有しているが、比較例1の画面保護フィルムは、B/Cの値が0.7を超えていた。
上記表3の結果は、実施例1、2の画面保護フィルムでは、比較例1の画面保護フィルムに比べて、剥離フィルムの剥離しやすさを良好に保ちながら、支持フィルムを容易に剥離することができることを示しており、比較例1の画面保護フィルムは、支持フィルム1の剥離が困難であることが確認された。
本考案の画面保護フィルムは携帯電話だけでなく、各種ディスプレイ、例えばタブレットやパソコンの画面に簡単に貼着して使用することができる。
1 支持フィルム
2 樹脂フィルム
3 粘着剤層
4 剥離フィルム
5 離型剤層
6 平坦部
7 携帯機器等の画面

Claims (7)

  1. 平坦又はマット状の上面を有する樹脂からなる支持フィルムと、
    前記支持フィルムの上面上に形成された熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムと、
    前記樹脂フィルムの上面上に粘着剤層を挟んで貼付された剥離フィルムとを備え、
    前記樹脂フィルムの下面には、凹部及び凸部の少なくとも一方が複数形成され、前記剥離フィルムの前記粘着剤層からの剥離力をA(N/50mm)、前記支持フィルムの前記樹脂フィルムからの剥離力をB(N/50mm)、23℃、相対湿度50%における前記粘着剤層の対ガラス粘着力をC(N/50mm換算値)とするとき、(B−A)の値が−0.3N/50mm以上であり、B/Cの値が0.7以下であることを特徴とする画面保護フィルム。
  2. 請求項1に記載の画面保護フィルムにおいて、
    前記支持フィルムの上面と前記樹脂フィルムの下面との間に形成された離型剤層をさらに備えており、前記支持フィルムがマット状の上面を有しており、前記樹脂フィルムの下面には、前記支持フィルムの上面形状が転写されていることを特徴とする画面保護フィルム。
  3. 請求項1に記載の画面保護フィルムにおいて、
    前記支持フィルムの上面が平坦であることを特徴とする画面保護フィルム。
  4. 請求項1に記載の画面保護フィルムにおいて、
    前記支持フィルムの前記樹脂フィルムからの剥離力Bが、0.04N/50mm以上2.0N/50mm以下であることを特徴とする画面保護フィルム。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の画面保護フィルムにおいて、
    前記樹脂フィルムの下面には凹凸が形成されており、前記支持フィルムから剥離した状態での前記樹脂フィルムの下面の平均表面粗さRaが、0.24μmより大きく0.48μm以下であり、前記樹脂フィルムの下面に形成された凹凸の平均間隔であるSm値が0.03μm以上であることを特徴とする画面保護フィルム。
  6. 請求項5に記載の画面保護フィルムにおいて、
    前記樹脂フィルムの下面に形成された凹凸の凸部の先端に平坦部が形成されていることを特徴とする画面保護フィルム。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の画面保護フィルムにおいて、
    前記樹脂フィルムが熱可塑性ポリウレタンで構成されていることを特徴とする画面保護フィルム。
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