JP3212633B2 - 荷電ビーム描画用データの作成方法 - Google Patents

荷電ビーム描画用データの作成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LSI等の半導体集積
回路の設計パターンデータから荷電ビーム描画装置で入
力可能な描画用データを作成する方法に係わり、特にデ
ータ空間を互いに相関の無い小領域のブロックに分割
し、そのブロックをいくつか集めて処理単位とし、複数
のプロセッサで並列に処理することを特徴とする荷電ビ
ーム描画用データの作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、LSIの回路パターンを描画する
装置として、電子ビーム描画装置が用いられている。こ
の装置を用いて回路パターンを描画する場合、CAD等
の設計データ作成ツールを用いて作成された設計パター
ンデータを、電子ビーム描画装置に入力可能なデータ形
式、即ち描画方式及び描画装置の仕様等の条件を満たし
たデータ形式に変換する必要がある。このような「設計
パターンデータから描画用データへの変換処理」を、一
般に「データ変換」と呼んでいる。
【0003】電子ビーム描画装置に入力可能な図形デー
タ形式の特徴は以下の3点である。
【0004】(1)装置に入力可能な基本図形群のみで
構成されていること。
【0005】(2)多重露光を防止するため、図形相互
の重なりが無いこと。
【0006】(3)描画方式に基づいた単位描画領域毎
に、領域分割されていること。
【0007】このような描画データの特徴を満たすデー
タを生成するためには、図形分割/重なり除去/描画領
域単位の分割といった処理が必要である。
【0008】ここで言う描画領域とは、電子ビーム描画
装置の主偏向領域(フレーム)と、副偏向領域(サブフ
ィールド)を指す。変換処理の内部では、パターン図形
をサブフィールド領域に分割し、サブフィールド単位に
その配置座標を判定し、フレーム領域毎にグループ分け
することにより、フレーム単位に描画データを構築して
いる。従って、描画領域単位の分割とは、図形処理的に
はサブフィールド単位の分割を意味している。
【0009】一方、CAD処理,プロセスなどからの要
求に対応するため、データ変換に必要な機能が上記の他
にもある。まず、複数層に分離して定義されたLSI設
計パターンデータから、一つの描画用データを生成する
場合がある。そのためには、二層間の図形論理演算(A
ND,OR等)の機能を用意しなければならない。ま
た、描画時に使用する感光剤(レジスト)の性質(ポジ
/ネガ)に対応して、パターンデータを白黒反転する処
理が必要となる。これは、図形論理演算のNOTにより
実現できる。
【0010】現在、ホトリソグラフィで使用されている
ステッパは、一般に5分の1縮小転写を行っているた
め、ウエハ上の5倍のイメージの回路パターンをレティ
クル上に描画する必要がある。従って、設計パターンデ
ータを5倍に拡大する処理をデータ変換中に行わねばな
らない。
【0011】さらに、LSIチップをウェハ/レティク
ル上に配置する方向は、パターン設計とは独立に考慮さ
れるので、指定された様々な配置方向に対応して描画を
行う必要がある。従って、設計パターンデータを回転し
たり、その鏡像イメージを生成する処理をデータ変換中
に行わねばならない。
【0012】以上に述べたデータ変換処理工程が備える
べき図形処理機能をまとめると、以下のようになる。
【0013】(1)図形論理演算 (AND,
OR,NOT等) (2)倍率補正 (拡大/縮小) (3)回転補正 (回転/鏡像) (4)描画領域単位の分割 (サブフィールド分割) (5)基本図形分割 LSIを設計する際に定義された膨大な数のパターンデ
ータの一つ一つについて、これらの処理を行う必要があ
るため、現在のところ、大型計算機を用いても長時間を
要している。LSIの集積度はさらに高まることは必至
であり、それに伴いパターンデータ数は益々増加するた
め、変換時間はさらに長くなる。計算機ハードウェアの
処理性能も長足の進歩を続けてはいるが、LSI回路の
描画に要求されるスループットを達成するには、未だ能
力不足であることは否めない。
【0014】処理時間を短縮する方策としては、LSI
パターンデータ空間を互いに相関の無い小領域のブロッ
クに分割し、各ブロックを別々のプロセッサ上に振り分
け、ブロック単位に並列に処理するという方法が提案さ
れている。
【0015】しかしながら、LSI設計時に定義された
データの構造を利用してデータ空間を分割すると、各ブ
ロックに含まれる図形の数、即ちデータ量にはバラつき
が生じる。従って、各ブロックの処理に要する時間もそ
れぞれ異なることになり、並列処理の効率が低い。ま
た、ブロックの数だけ処理プロセスが起動されるため、
前後処理に要する時間がオーバーヘッドとして加算さ
れ、トータルの処理効率を低下させてしまう。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このように従来、LS
Iの高集積化及び大規模化に伴う設計パターンデータの
データ量の増加により、設計パターンデータから描画デ
ータへのデータ変換処理に必要な処理時間が長大化し、
荷電ビーム描画システム全体の処理時間に占める割合が
増し、描画スループットを低下させている。
【0017】また、ブロック単位に並列処理して処理時
間を短縮する方法では、各ブロックのデータ量のばらつ
きがあるため、並列処理の効率が低いという問題があっ
た。さらに、ブロックの数だけ処理プロセスが起動され
るため、前後処理に要する時間がオーバーヘッドとして
加算され、トータルの処理効率を低下させてしまうとい
う問題があった。
【0018】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、設計パターンデータに
施される図形処理の内容を考慮し、並列処理の処理単位
であるユニットのデータ生成方法を工夫して最適なデー
タ構成とすることで、並列データ変換処理の高速化を図
り、荷電ビーム描画システム全体のスループットの向上
を達成し得る荷電ビーム描画用データの作成方法を提供
することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の骨子は、並列処
理を用いてデータ変換処理を高速化する際に、各プロセ
ッサに割り振る処理単位のデータ量を平均化し、その個
数を少なくすることにより、処理効率をさらに高めるこ
とにある。
【0020】即ち本発明は、LSIの設計パターンデー
タから荷電ビーム描画装置に入力可能な描画用データを
作成する荷電ビーム描画用データの作成方法において、
設計パターンデータを互いに相関の無い小領域のブロッ
クに分割する工程と、分割されたブロックを複数個集め
て処理単位としてのユニットを設けると共に、処理単位
のデータ量が平均化するように各々のユニットを設け、
且つ該ユニットを構成するデータ空間内に描画装置の副
偏向領域(サブフィールド)サイズの仮想的な格子を設
定し、該格子に合わせてブロックの領域が重複しないよ
うに各ブロックを配置する工程と、ユニット単位に設計
パターンデータを描画用データに変換し、且つ複数ユニ
ットを並列処理する工程とを含むことを特徴とする。
【0021】ここで、本発明の最も特徴とする点は、ユ
ニット空間内にブロックを配置する方法を工夫し、処理
効率を高めることにある。具体的には、設計パターンデ
ータ空間を互いに相関の無い小領域のブロックに分割
し、このブロックを複数個集めてユニットと呼ばれる処
理単位を作成する際に、サブフィールド格子と各ブロッ
クの左下点を一致させる必要から、ユニット空間内にサ
ブフィールドサイズの仮想的な格子を設け、各ブロック
が重複しないように考慮しながら、格子点上にブロック
を配置することを特徴としている。
【0022】また、本発明の望ましい実施態様として
は、次の (1)〜(3) があげられる。 (1) パターンデータの倍率補正が必要な場合は、上記ユ
ニットを作成する際に、サブフィールドサイズを倍率で
割った値を用いてユニット空間内に仮想的な格子を設
け、各ブロック領域が重複しないように考慮しながら、
格子点上にブロックを配置する。 (2) 上記の方法によってユニット空間内の仮想的な格子
点上に配置するブロックについて、各ブロックがユニッ
ト空間内に占める領域のx座標とy座標の少なくともど
ちらか一方が重複していないこと。 (3) 各ブロック領域をユニット空間内に仮想的に発生さ
れる格子サイズの整数倍に拡張し、その領域のx座標と
y座標の両者が重複しないようにユニット空間内にブロ
ックを配置し、これをユニット単位に回転補正を行い、
回転方向に応じて領域拡張分だけチップ上のブロック配
置座標をシフトする。
【0023】
【作用】前述した従来の問題点は、プロセッサに割り振
られる処理単位のデータ量を平均化して、その処理単位
の数を少なくすることにより解決できる。これを実現す
るために、いくつかのブロックをある基準(例えば、デ
ータ量或いは図形数)に基づいて一つの処理単位(ユニ
ット)としてまとめ、このユニット単位に図形処理を行
えば、並列処理の特徴が活かされ、高速処理が可能とな
る。
【0024】上記のように、並列処理の効率改善のため
にユニットの概念を導入したのであるから、ブロックを
集めてユニット化する方法を工夫する必要がある。図形
処理の観点からすると、ユニット全体を一括して処理で
きることが望ましい。ユニット内のブロック単位に処理
していては、オーバーヘッドが増加することになるから
である。ユニット全体の一括処理とは、ユニットを複数
のブロックを包含した一つの大きなデータ空間と見な
し、図形処理を行うことを意味する。その方法の一つ
に、ブロックデータをその定義領域が互いに重複しない
ようにユニット空間内に配置する方法が考えられる。
【0025】本発明によれば、先に述べた工程により、
データ変換処理におけるパターン図形に施される図形論
理演算,サブフィールド分割,倍率補正,回転/鏡像処
理といった図形処理をユニット単位に効率良く行うこと
ができ、ユニットあたりの処理時間を短縮することがで
き、ひいては並列変換処理全体のスループットを改善で
きる。
【0026】近年のLSIの高集積化の傾向を鑑みる
と、将来、さらに大規模化・高集積化が進むものと予想
される。それに伴い、パターンデータ量が飛躍的に増加
し、データ変換スループットに深刻な影響を及ぼす恐れ
があるが、本発明によるユニット単位変換処理の高速化
により、変換システム全体の高スループット化を実現す
ることが可能である。
【0027】
【実施例】以下、本発明の詳細を図示の実施例によって
説明する。
【0028】LSIの設計パターンデータに対して、
(1)図形論理演算、(2)サブフィールド分割、
(3)倍率補正、(4)回転/鏡像処理といった図形処
理を行う必要がある。ブロックのユニット化を行う際に
考慮しなければならない点は、これらの処理を組み合わ
せた複合的な処理が可能であり、且つ性能的にも満足で
きるアルゴリズムと、ユニット空間内のデータ構成及び
データ構造などの最適化である。
【0029】図形論理演算(1)のアルゴリズムの一つ
に、x軸かy軸のどちらか一方の一定方向に図形をスキ
ャンして、順次処理していく方法がある。この方法にお
いて例えばx軸方向にスキャンする場合、ブロックのx
座標が重複していると、スキャン中に両ブロックの処理
が交錯し、処理が煩雑となって処理速度が低下する。従
って、スキャン方向の座標は重複していないことが望ま
しい。この理由から、ブロック領域のx座標かy座標の
少なくともどちらか一方が重複しないようにブロックを
配置する。
【0030】図1〜図3は、ユニットを構成するユニッ
ト空間(ユニットを構成するデータ空間)内のブロック
配置位置の概念図である。ここでは、3個のブロック1
〜3をユニット空間4〜6の内部に配置する場合、を例
として取り上げている。実線がブロック境界を表してお
り、破線は後に詳述するユニット空間内に発生させる格
子である。ユニット空間内のブロックの配置方法の典型
的な例としては、図1に示すように各ブロック配置座標
のy座標が等しくなるようにx方向に並べたもの、図2
に示すようにブロック配置座標のx座標が等しくなるよ
うにy方向に並べたもの、図3に示すように各ブロック
領域のx座標及びy座標の両者が重複しないように対角
線方向に並べたもの、等が考えられる。
【0031】図1はx座標が、図2はy座標が、図3は
x,y両座標が重複していない。これらはそれぞれ、x
方向にだけスキャンする場合、y方向にだけスキャンす
る場合、x,y両方向にスキャンする場合に用いられ
る。
【0032】このようにユニット空間内に配置されたデ
ータに対して、サブフィールド分割(2)を行う。この
処理はサブフィールド境界でパターン図形を分割する処
理であるが、その実現方法の一つに、図形論理演算の一
つであるAND処理を用いる方法がある。サブフィール
ド境界からなる格子図形を作成し、これと分割したいパ
ターンデータとのAND処理を行うと、容易にサブフィ
ールド境界で分割されたパターンデータを得ることがで
きる。
【0033】この時、サブフィールド境界とブロックの
位置関係が問題となる。図4(a)のように、ブロック
左下点とサブフィールド格子点が一致していない場合、
ブロックの周囲に様々なサイズのサブフィールド(図の
斜線部)が生まれる。サブフィールド毎にサイズが異な
る場合、描画の際に各々のサイズが必要となる。そのた
め、描画データに各サブフィールドのサイズを含ませな
ければならず、データ量が増加する。しかし、チップ内
のサブフィールドサイズが一定値であるなら、各サブフ
ィールドのサイズ情報は不要となり、描画データ量を削
減できる。従って、データ変換処理において、サブフィ
ールドサイズが一定となるように、図形データを分割す
ることが望ましい。
【0034】図4(b)に示すように、ブロック左下点
とサブフィールド格子点を一致させて分割する場合、上
端部と右端部に所定のサブフィールドサイズに足りない
大きさのサブフィールド領域が生まれる(図の斜線部)
が、これらのサブフィールド領域を所定のサブフィール
ドサイズと仮定して描画しても問題は生じない。これ
は、正規のサブフィールドサイズとなるように、破線で
示した境界まで仮想的に領域を拡張しても、拡張領域に
は図形は存在しないため、拡張領域が他のブロックと重
複していても、2重露光が起こることはないためであ
る。
【0035】この「ブロック配置点(左下点)とサブフ
ィールド格子点を一致させる」という条件を満足させる
ため、ユニット空間全体にサブフィールドサイズの格子
図形を仮想的に発生し、その格子点上にブロックを配置
する。図1〜図3に示す各ブロックもこのように配置さ
れている。
【0036】設計パターンデータを拡大或いは縮小して
所望の倍率の描画データを発生させる処理が倍率補正
(3)である。上記サブフィールド分割と倍率補正を組
み合わせる場合、ユニット空間内のブロックの配置方法
に工夫を要する。図5は、前述のブロック配置方法によ
って作られたユニットに対して、サブフィールド分割と
倍率補正を行う場合の説明図である。
【0037】図5(a)のように2つのブロックがユニ
ット空間に配置されており、これを1.5倍に拡大した
いものとする。図5(a)を拡大すると図5(b)とな
り、ブロック8の左下点がサブフィールド格子点と一致
しなくなる。これをそのままサブフィールド分割する
と、図5(c)となり、ブロック8の左部に半端なサイ
ズのサブフィールド領域が生じてしまい、都合が悪い。
サブフィールド分割を倍率補正の前に行うと、図5
(d)のようにブロック8も適切に分割される。しかし
ながら、これを拡大すると、図5(e)のようにサブフ
ィールド領域も拡大されてしまい、領域サイズか不適切
となる。
【0038】これを回避するために、ユニット空間内の
ブロック配置方法を次のように修正する。即ち、ユニッ
ト空間内に発生する格子のサイズに、サブフィールドサ
イズに指定倍率の逆数を掛けた値を採用する。図5
(a)と同じブロックを分割/倍率補正する場合、図6
(a)のようにブロックを配置する。格子サイズは、サ
ブフィールドサイズを1/1.5に縮小した値にしてあ
る。この格子とユニット内図形とのAND処理を行う
と、図6(b)のように分割図形が得られ、これを1.
5倍すると、図6(c)のように正しいサブフィールド
領域に分割され、且つ1.5倍に拡大された図形データ
を得ることができる。
【0039】チップ全体の配置方向が設計データと異な
る場合、各ユニット内の全ブロックについて共通の方向
に回転/鏡像処理(4)が必要となる。図1〜図3の各
例のデータを90度回転することを考える。図1及び図
2を回転すると、図7及び図8のように、重複するブロ
ック領域の座標が入れ替わり、図形処理のスキャン方向
に対して不適切となる。図3の場合には、図9のよう
に、どのような方向に回転/鏡像処理を行っても、ブロ
ック領域の座標が重複することはない。従って、回転/
鏡像処理を行う場合には、図3のように、ブロック領域
のx,y座標の双方が重複しないように、ブロック配置
を行わなければならないことが分かる。
【0040】ところが、図3のデータをそのまま回転/
鏡像処理すると、図9に示すようにブロック配置点と格
子点が一致しなくなる。そこで、図10に示すように、
ブロック領域を格子サイズの整数倍に拡張して拡張ブロ
ック11〜13を作成する。このとき、この拡張は、領
域サイズだけを操作するものであり、ブロック内部のパ
ターン図形には何の影響もない。また、拡張領域には、
パターン図形は無いものとする。すると、図10のよう
にブロック配置点と格子点は一致したまま、ブロック内
部のデータを回転/鏡像処理することができる。但し、
ブロック領域を拡張したために、チップ上のブロック配
置座標を、回転方向に応じて、領域拡張分だけマイナス
方向にシフトする必要がある。
【0041】以上のような多様な図形処理を全て実現す
るためには、ユニット空間内のブロック配置を適切に表
現するデータ構造が必要となる。図11は、ユニットデ
ータのデータ構造の例である。全体構造は、大きく3つ
の部分(ユニット管理情報部14/図形データ部15/
ブロックデータ部16)に分けることができる。
【0042】ユニット管理情報部14は、ユニット全体
の管理情報を持っており、ユニットサイズ(x,y)、
ユニット内総図形数と図形データ部15へのポインタ、
ユニット内のブロック数とブロックデータ部16へのポ
インタからなっている。
【0043】図形データ部15は、図形データの単純な
配列構造となっている。各図形データは、ユニット内に
含まれる図形の形状を示しており、例えば図に示したよ
うな台形表現形式(この例では、y軸平行台形表現)で
表されている。この図形データ部は、ブロックの概念を
持っていない。ユニット内のパターン図形に対する図形
処理をユニット単位に行うため、図形をブロック単位に
管理する必要はないためである。この構造により、図形
処理を効率良く行うことができる。
【0044】ブロックデータ部16は、ユニットに含ま
れるブロックの管理情報の配列であり、各要素の内容は
ブロックの識別番号,ユニット空間内に占める領域(x
1,y1)−(x2,y2),及びブロック内図形数で
構成されている。これらの各情報は、図形処理の結果に
よって変化する。サブフィールド分割が行われると、ブ
ロック内の図形数が増加するので、ブロック図形数が変
化する。また、倍率補正すると、ブロックがユニット空
間内に占める領域が拡大或いは縮小するので、領域座標
(x1,y1)−(x2,y2)の値が変化する。さら
に、回転補正が行われると、回転方向によってユニット
空間内の座標が変換されるので、領域座標が変化する。
【0045】ユニット単位の図形処理が終了し、図形デ
ータをブロック単位に再構成する際には、図形データ部
15から順次図形データを読み出し、ブロックデータ部
16のブロック領域座標と図形数の情報を参照しなが
ら、その図形がどのブロックに属すかを判断しながらブ
ロック単位に再構成することになる。
【0046】かくして本実施例によれば、並列データ変
換処理において、各プロセッサに割り振られる処理単位
であるところのユニットに対して、ユニット空間内に存
在するブロック領域の境界を意識せずに、図形論理演
算,サブフィールド分割,倍率補正,回転/鏡像処理と
いった図形処理が可能となり、並列処理の効率を高める
ことができる。その結果、変換時間が短縮され、半導体
回路描画の高スループット化に貢献できる。
【0047】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。実施例では、設計パターンデータの拡
大・縮小及び回転等に全て適用できるようにブロックの
配置を比較的厳密に規定したが、データ変換に際してこ
れらの処理が必要でない場合は、ブロックの領域が重複
しないように、且つブロック左下点とサブフィールド格
子点を一致させて分割配置するのみでもよい。また、本
発明は、電子ビームの代わりにイオンビームを用いたイ
オンビーム描画装置に適用することも可能である。その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実
施することができる。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、並
列処理を用いてデータ変換処理を高速化する際に、設計
パターンデータに施される図形処理の内容を考慮し、並
列処理の処理単位であるユニットのデータ生成方法を工
夫して最適なデータ構成、具体的には各プロセッサに割
り振る処理単位のデータ量を平均化し、その個数を少な
くしているので、並列データ変換処理の高速化を図り、
荷電ビーム描画システム全体のスループットの向上を達
成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ユニット空間内のブロック配置でx座標が重複
しない例を示す概念図、
【図2】ユニット空間内のブロック配置でy座標が重複
しない例を示す概念図、
【図3】ユニット空間内のブロック配置でx,y両座標
が重複しない例を示す概念図、
【図4】サブフィールド格子とブロック領域との関係を
示す模式図、
【図5】一般的な倍率補正時のユニット空間内のブロッ
ク配置図、
【図6】本実施例による倍率補正時のユニット空間内の
ブロック配置図、
【図7】ユニット単位に図1を90度回転した際のユニ
ット空間内のブロック配置図、
【図8】ユニット単位に図2を90度回転した際のユニ
ット空間内のブロック配置図、
【図9】ユニット単位に図3を90度回転した際のユニ
ット空間内のブロック配置図、
【図10】ブロック領域を格子サイスの整数倍に拡張し
た場合のブロック配置図、
【図11】ユニットデータ構造の一例を示す模式図。
【符号の説明】
1〜3,7,8…ブロック、4〜6,9,10…ユニッ
ト空間、11〜13…拡張ブロック、14…ユニット管
理情報部、15…図形データ部、16…ブロックデータ
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−193524(JP,A) 特開 平2−148824(JP,A) 特開 平3−74836(JP,A) 特開 平2−159014(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】LSIの設計パターンデータから荷電ビー
    ム描画装置に入力可能な描画用データを作成する荷電ビ
    ーム描画用データの作成方法において、 前記設計パターンデータを互いに相関の無い小領域のブ
    ロックに分割する工程と、分割されたブロックを複数個
    集めて処理単位としてのユニットを設けると共に、処理
    単位のデータ量が平均化するように各々のユニットを設
    け、且つ該ユニットを構成するデータ空間内に前記描画
    装置の副偏向領域(サブフィールド)サイズの仮想的な
    格子を設定し、前記ブロックの領域が重複しないように
    該格子に合わせて各ブロックを配置する工程と、前記ユ
    ニット単位に設計パターンデータを描画用データに変換
    し、且つ複数ユニットを並列処理する工程とを含むこと
    を特徴とする荷電ビーム描画用データの作成方法。
  2. 【請求項2】前記ユニットを構成するデータ空間内に格
    子を設定する際に、前記サブフィールドサイズを所望の
    パターン倍率の逆数倍に補正した値を、仮想的な格子の
    サイズとして用いることを特徴とする請求項1記載の荷
    電ビーム描画装置用データの作成方法。
  3. 【請求項3】前記ユニットを構成するデータ空間内にブ
    ロックを配置するに際し、各ブロックの領域を格子サイ
    ズの整数倍に拡張し、各領域のx座標とy座標の両者が
    重複しないようにブロック配置を行い、 ユニット単位に回転/鏡像処理を行い、チップ上のブロ
    ック配置座標を回転方向と領域拡張分に応じてシフトす
    ることを特徴とする請求項1記載の荷電ビーム描画装置
    用データの作成方法。
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