JP3212632U - 手提げバッグ - Google Patents

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正男 伊賀
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Abstract

【課題】抱えるだけで浮き袋となる手提げバッグを提供する。【解決手段】手提げバッグ10は、長方形の外底部、外底部の長辺に連結する外幅広側部12、外底部の短辺及び各外幅広側部12の両側端に連結される外襠部14、15を有する外側袋16と、外側袋16の内側に配置され、長方形の内底部、内底部の長辺に連結する内幅広側部18、19、内底部の短辺及び各内幅広側部18、19の両側端に連結された内襠部20、21を有する内側袋22と、外幅広側部12の上部に設けられた吊下げバンド23、24とを有し、外幅広側部12と内幅広側部18の間、外幅広側部と内幅広側部19の間には側浮力板材が、外底部と内底部の間には底浮力板材が配置され、外幅広側部12の中央上部には先側が着脱可能に連結する掛止バンド要素27、28の基側が取付けられている。【選択図】図1

Description

本考案は、通常はトートバッグタイプの手提げバッグとして使用し、水難に遭遇した際には抱えるだけで浮き袋となる手提げバッグに関する。
予測不能な水難事故に備えるためにはライフジャケット等の救命具を常に携行することが望ましいが、個人が日常生活で水辺(河川、池、湖等の畔)を移動する際にも救命具を携行することは現実的ではない。
そこで、例えば、特許文献1には、日常的に携行するバッグを、万一の水難事故に際して素早く浮き袋として代用する水に浮くエコバッグが提案されている。
特許第5967363号公報
しかしながら、特許文献1の水に浮くエコバッグを使用する場合、ワイヤーつまみを操作してエコバッグの内部空間を素早く確保し、次いで開口部のファスナーを閉じて完全防水の袋に変形させるという一連の動作が必要があり、誰もがこのような一連の動作を緊急時に滞りなく実行できるということは期待できない。
本考案はかかる事情に鑑みてなされたもので、通常はトートバッグタイプの手提げバッグとして使用でき、水難に遭遇した際には抱えるだけで浮き袋として使用可能な手提げバッグを提供することを目的とする。
前記目的に沿う本考案に係る手提げバッグは、長方形の外底部、該外底部の長辺に連結する対となる外幅広側部A、A´、並びに、前記外底部の短辺及び前記各外幅広側部A、A´の両側端に連結された対となる外襠部を有する外側袋と、
該外側袋の内側に配置され、長方形の内底部、該内底部の長辺に連結する対となる内幅広側部B、B´、並びに、前記内底部の短辺及び前記各内幅広側部B、B´の両側端に連結された対となる内襠部を有する内側袋と、
前記対となる外幅広側部A、A´の上部にそれぞれ設けられたU字状の吊下げバンドC、C´とを有するトートバッグタイプの手提げバッグにおいて、
前記外幅広側部Aと前記内幅広側部Bの間、及び前記外幅広側部A´と前記内幅広側部B´の間には、軽量発泡材からなる側浮力板材がそれぞれ配置されると共に、前記外底部と前記内底部の間には軽量発泡材からなる底浮力板材が配置され、前記外幅広側部A、A´の中央上部にはそれぞれ、先側が着脱可能に互いに連結して前記外側袋の開口幅を制限する掛止バンド要素D、D´の基側が取付けられている。
本考案に係る手提げバッグにおいて、前記側浮力板材の上端位置は前記外幅広側部A、A´の上端位置より高く、前記内幅広側部B、B´の上端部が前記側浮力板材の上端から外側に折り曲げられていることが好ましい。
これによって、外側袋と内側袋の色彩を変えた場合は、手提げバッグの開口部が明確となり、手提げバッグ内への物品の挿入、内側袋内からの物品の取出しを容易に行うことができる。
本考案に係る手提げバッグにおいて、前記外側袋及び前記内側袋は独立気泡を有する発泡ゴムシートから形成されていることが好ましい。
これによって、伸縮性、軽量性、及び耐水性を有し、かつ手触り及び肌触りの良い手提げバッグを形成することができる。
本考案に係る手提げバッグにおいて、前記外側袋及び前記内側袋の外表面にはそれぞれ合成繊維からなるジャージシートが貼られていることが好ましい。
外側袋及び内側袋の外表面にそれぞれジャージシートを貼ることにより、外側袋及び内側袋の伸縮性を阻害せずに外側袋及び内側袋の各表面と物品との間の摩擦力を下げることができ、手提げバッグを携行する際の違和感を低減させることができると共に、物品の挿入及び取出しが更に容易にできる。
本考案に係る手提げバッグにおいて、前記吊下げバンドC、C´はその対向する端部同士が、前記外幅広側部A、A´及び前記外底部の各外表面に沿って設けられた接続バンドを介して連結されていることが好ましい。
これによって、外側袋の外底部に加わる力を吊下げバンドC、C´で支えることができ、手提げバッグに物品を挿入した際のバッグ変形を防止することができる。
本考案に係る手提げバッグにおいて、前記外側袋の色彩と、前記内側袋の色彩は異なることが好ましい。
これによって、外側袋と内側袋が明確となり、手提げバッグ内への物品の挿入及び手提げバッグ内からの物品の取出しが更にを容易にできると共に、デザイン性が向上する。
本考案に係る手提げバッグでは、外側袋と内側袋の間に側浮力板材及び底浮力板材が配置されているので、手提げバッグ自体でも浮力を有し、手提げバッグを抱えるだけで直ちに浮き袋として使用できる。
更に、手提げバッグを分離することなく、そのまま浮き袋として使用できるので、側壁の分離や組み立ては特に必要ではなく、浮き袋として素早く使用できる。
側浮力板材及び底浮力板材は外側袋と内側袋の間に閉じ込まれた状態となっているので、外幅広側部A、A´と内幅広側部B、B´の間に側浮力板材をそれぞれ配置すると共に、外底部と内底部の間に底浮力板材を配置することで、手提げバッグ内の空間部を直方体形状に保つことができ、物品の挿入及び取出しが容易にできる。
また、側浮力板材及び底浮力板材は外側袋と内側袋の間で容易に移動させることができるので、手提げバッグを折り畳むことができる。更には、側浮力板材及び底浮力板材は外側袋と内側袋の間で連結や縫合はされないので、浮力板材の形状に沿って手提げバッグの形状を整えることができる。
即ち、本考案に係る手提げバッグは、外側袋と内側袋との間に浮力板材を入れて、外側袋の幅方向中央側上部にU字状の吊下げバンドを設けてなる。
本考案の一実施の形態に係る手提げバッグの斜視図である。 同手提げバッグの部分断面斜視図である。 同手提げバッグの正面図である。 同手提げバッグの背面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説明し、本考案の理解に供する。
図1、図2に示すように、本考案の一実施の形態に係る手提げバッグ10はトートバッグタイプの手提げバッグであって、長方形の外底部11、外底部11の長辺に連結する対となる外幅広側部12、13(外幅広側部A、A´の一例)、並びに、外底部11の短辺及び各外幅広側部12、13の両側端に連結された対となる外襠部14、15を有する外側袋16と、外側袋16の内側に配置され、長方形の内底部17、内底部17の長辺に連結する対となる内幅広側部18、19(内幅広側部B、B´の一例)、並びに、内底部17の短辺及び各内幅広側部18、19の両側端に連結された対となる内襠部20、21を有する内側袋22と、対となる外幅広側部12、13の上部にそれぞれ設けられたU字状の吊下げバンド23、24(吊下げバンドC、C´の一例)とを有している。以下、詳細に説明する。
外幅広側部12と内幅広側部18の間、及び外幅広側部13と内幅広側部19の間には、ウレタンフォーム(軽量発泡材の一例)からなる側浮力板材25がそれぞれ配置されると共に、外底部11と内底部17の間にはウレタンフォーム(軽量発泡材の一例)からなる底浮力板材26が配置され、外幅広側部12、13の中央上部にはそれぞれ、先側が着脱可能に互いに連結して外側袋16の開口幅を制限する掛止バンド要素27、28(掛止バンド要素D、D´の一例)の基側が取付けられている。
なお、図2に示すように、側浮力板材25と底浮力板材26はそれぞれ厚さが5〜12mmの2枚のウレタンフォーム材を重ねて使用しているが、例えば、ウレタンフォーム材を必要枚数重ねて使用しても、必要な厚さのウレタンフォーム材を一体で作製してもよい。
この実施の形態では、軽量発泡材の一例としてウレタンフォームを使用したが、他の独立気泡の発泡ゴム材、発泡樹脂材であってもよい。
外底部11と内底部17はいずれも平面視して長方形であるため、外側袋16と内側袋22の外形状は直方体となる。このため、直方体形状の外側袋16では外底部11に対向する領域に、直方体形状の内側袋22では内底部17に対向する領域に、それぞれ長方形状の開口が形成されることになる。なお、内側袋22の高さは外側袋16の高さより高く形成されている。
外側袋16と内側袋22は、外側袋16内に底浮力板材26及び対となる側浮力板材25を収納した後、外側袋16内に内側袋22を内底部17側から挿入し、内底部17の長辺(短辺)が外側袋16の外底部11の長辺(短辺)と方向を揃えるように向きを調整して、外側袋16の開口と内底部17の開口の対向する部分同士を接着剤で接合し縫合することにより一体化されている。ここで、符号29は外側袋16の開口と内側袋22の開口の縫合部である。
外側袋16と内側袋22の間で、外底部11と底浮力板材26の長辺(短辺)同士が方向を揃えるように底浮力板材26の方向を調整して外底部11上に底浮力板材26を配置し、次いで、底浮力板材26上で側浮力板材25を移動させて外幅広側部12、13と内幅広側部18、19の隙間にそれぞれ側浮力板材25を配置することにより手提げバッグ10が形成される。
手提げバッグ10の内側袋22内に形成される空間部は、内側袋22の外側が側浮力板材25と底浮力板材26で囲まれるため直方体形状に保つことが容易となり、手提げバッグ10内への物品の挿入や、手提げバッグ10内からの物品の取出しが容易にできる。
外側袋16と内側袋22の間に底浮力板材26及び対となる側浮力板材25が存在するので、手提げバッグ10自体が浮力を有することになって、手提げバッグ10を抱えるだけで直ちに浮き袋として使用できる。
側浮力板材25及び底浮力板材26は外側袋16と内側袋22の間で連結や縫合はされていないので、底浮力板材26及び対となる側浮力板材25をそれぞれ容易に移動させることができ、底浮力板材26及び対となる側浮力板材25の形状に沿って手提げバッグ10の形状を整えることができる。例えば、外側袋16から内側袋22を引出し底浮力板材26及び対となる側浮力板材25を一列に並べて平板状とすることで板状の浮き袋を形成することができ、対となる側浮力板材25を重ねその上に底浮力板材26を載せてブロック状とし、これを芯にして外側袋16及び内側袋22を折り込むことで、手提げバッグ10をコンパクトに折り畳むことができる。
ここで、側浮力板材25の上端位置は外幅広側部12、13の上端位置より高くなって、内幅広側部18、19の上端部が側浮力板材25の上端から外側に折り曲げられる状態とすることができる。このため、内側袋22の上端部が手提げバッグ10の開口部を形成し、手提げバッグ10(内側袋22)内への物品の挿入、手提げバッグ10(内側袋22)内からの物品の取出しが容易にできる。
外側袋16と内側袋22は発泡クロロプレンゴムシート(独立気泡を有する発泡ゴムシートの一例)から形成されている。更に、外側袋16と内側袋22の外表面にはナイロン繊維(合成繊維の一例)からなるジャージシート30、31が貼られている。ジャージシート30、31を貼ることにより、外側袋16及び内側袋22の伸縮性を阻害せずに外側袋16及び内側袋22の各表面と物品との間の摩擦力を下げることができ、手提げバッグ10を携行する際の違和感を低減させることができると共に、手提げバッグ10内への物品の挿入、手提げバッグ10内からの物品の取出しが更に容易にできる。
更に、外側袋16の外表面に張るジャージシート30と内側袋22の外表面に張るジャージシート31の色を変えることで、外側袋16の色彩と内側袋22の色彩を変えることができ、外側袋16と内側袋22が明確となり(手提げバッグ10の開口部が明確となり)、デザイン性を向上させることができる。
ここで、外側袋16及び内側袋22を構成する発泡クロロプレンゴムシートのそれぞれの厚さの下限は1mm、好ましくは1.2mmであり、上限は2mm、好ましくは1.8mmである。外側袋16及び内側袋22のそれぞれの厚さが薄すぎると、角張った物品を手提げバッグ10(内側袋22)内に挿入した際に物品の角が手提げバッグ10(外側袋16)の表面から突出し易く好ましくない。また、外側袋16及び内側袋22のそれぞれの厚さが厚すぎると、手提げバッグ10が大型化し易く、しかも折り畳み難くなるため好ましくない。
図1、図3、図4に示すように、吊下げバンド23、24はその対向する端部同士が、外幅広側部12、13及び外底部11の各外表面に沿って設けられた接続バンド32、33を介して連結されている。そして、外底部11の外表面に当接する接続バンド32、33の領域は外底部11に縫い付けられている。これによって、外側袋16の外底部11に加わる力(物品の重さ)を対となる吊下げバンド23、24で効果的に支えることができ、手提げバッグ10に物品を挿入した際のバッグ変形を防止することができる。
なお、吊下げバンド24には、長さ方向中間部が吊下げバンド24に取付けられ、吊下げバンド24に重ねられた吊下げバンド23を吊下げバンド24と共に束ねて両側部で覆う結束帯34と、結束帯34の両側部にそれぞれ設けられたフックテープ部35とループテープ部36を有する面ファスナ37を備えた結束手段38が設けられている。吊下げバンド23、24を結束手段38で束ねることで、吊下げバンド23、24を手で掴み易い状態にすることができる。
図1、図3に示すように、外幅広側部12の中央上部に基側が取付けられた掛止バンド要素27の先側にはサイドリリースバックル39を構成する受入れ側部分バックル40が設けられている。また、図1、図4に示すように、外幅広側部13の中央上部に基側が取付けられた掛止バンド要素28の先側にはサイドリリースバックル39を構成する挿入側部分バックル41が設けられている。掛止バンド要素27、28の先側をサイドリリースバックル39を介して連結すると、外幅広側部12、13の中央上部が掛止バンド要素27、28で連結されることになって、外側袋16の開口幅が掛止バンド要素27、28の長さを超えて開くことが防止できる。
図1、図3に示すように、外幅広側部12に取付けられた吊下げバンド23の両端側、接続バンド32、33の一端側、及び掛止バンド要素27の基側は、外幅広側部12に取付けられた補強バンド42を介して連結され、図4に示すように、外幅広側部13に取付けられた吊下げバンド24の両端側、接続バンド32、33の他端側、及び掛止バンド要素28の基側は、外幅広側部13に取付けられた補強バンド43を介して連結されている。これにより、吊下げバンド23、24の両端側が補強バンド42、43を介して外幅広側部12、13に連結されることになり、外幅広側部12、13を吊下げバンド23、24の両端側で略均等に吊下げることができ、手提げバッグ10に物品を挿入した際の外幅広側部12、13の変形を防止できる。
以上、本考案を、実施の形態を参照して説明してきたが、本考案は何ら上記した実施の形態に記載した構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
10:手提げバッグ、11:外底部、12、13:外幅広側部、14、15:外襠部、16:外側袋、17:内底部、18、19:内幅広側部、20、21:内襠部、22:内側袋、23、24:吊下げバンド、25:側浮力板材、26:底浮力板材、27、28:掛止バンド要素、29:縫合部、30、31:ジャージシート、32、33:接続バンド、34:結束帯、35:フックテープ部、36:ループテープ部、37:面ファスナ、38:結束手段、39:サイドリリースバックル、40:受入れ側部分バックル、41:挿入側部分バックル、42、43:補強バンド

Claims (6)

  1. 長方形の外底部、該外底部の長辺に連結する対となる外幅広側部A、A´、並びに、前記外底部の短辺及び前記各外幅広側部A、A´の両側端に連結された対となる外襠部を有する外側袋と、
    該外側袋の内側に配置され、長方形の内底部、該内底部の長辺に連結する対となる内幅広側部B、B´、並びに、前記内底部の短辺及び前記各内幅広側部B、B´の両側端に連結された対となる内襠部を有する内側袋と、
    前記対となる外幅広側部A、A´の上部にそれぞれ設けられたU字状の吊下げバンドC、C´とを有するトートバッグタイプの手提げバッグにおいて、
    前記外幅広側部Aと前記内幅広側部Bの間、及び前記外幅広側部A´と前記内幅広側部B´の間には、軽量発泡材からなる側浮力板材がそれぞれ配置されると共に、前記外底部と前記内底部の間には軽量発泡材からなる底浮力板材が配置され、前記外幅広側部A、A´の中央上部にはそれぞれ、先側が着脱可能に互いに連結して前記外側袋の開口幅を制限する掛止バンド要素D、D´の基側が取付けられていることを特徴とする手提げバッグ。
  2. 請求項1記載の手提げバッグにおいて、前記側浮力板材の上端位置は前記外幅広側部A、A´の上端位置より高く、前記内幅広側部B、B´の上端部が前記側浮力板材の上端から外側に折り曲げられていることを特徴とする手提げバッグ。
  3. 請求項1又は2記載の手提げバッグにおいて、前記外側袋及び前記内側袋は独立気泡を有する発泡ゴムシートから形成されていることを特徴とする手提げバッグ。
  4. 請求項3記載の手提げバッグにおいて、前記外側袋及び前記内側袋の外表面にはそれぞれ合成繊維からなるジャージシートが貼られていることを特徴とする手提げバッグ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の手提げバッグにおいて、前記吊下げバンドC、C´はその対向する端部同士が、前記外幅広側部A、A´及び前記外底部の各外表面に沿って設けられた接続バンドを介して連結されていることを特徴とする手提げバッグ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の手提げバッグにおいて、前記外側袋の色彩と、前記内側袋の色彩は異なることを特徴とする手提げバッグ。
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