JP3212271B2 - たばこ香喫味物品の製造方法 - Google Patents

たばこ香喫味物品の製造方法

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JP3212271B2 JP27740197A JP27740197A JP3212271B2 JP 3212271 B2 JP3212271 B2 JP 3212271B2 JP 27740197 A JP27740197 A JP 27740197A JP 27740197 A JP27740197 A JP 27740197A JP 3212271 B2 JP3212271 B2 JP 3212271B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たばこ香喫味物品
の製造方法に係り、特には、たばこ材料以外のたばこ香
味発生材を用いてたばこ香味を味わうことができるたば
こ香喫味物品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たばこの香喫味を改善するため、種々の
香味発生材が開発されている。例えば、特公昭53−1
2598号公報は、β−1,3−グルコース結合を主体
とする加熱凝固性多糖類をたばこに添加することを開示
している。同公報には、その実施例に、カードランとた
ばこ粉末等との混合物を水で湿潤させ、これをシート状
に成形し、裁刻し、これを用いて吸煙物品を製造するこ
とが示されている。
【0003】ところで、近時、香味成分として葉たばこ
抽出エキスを含有するたばこ代替材料が要望されてい
る。しかしながら、上記公報に開示された方法は、葉た
ばこ抽出エキスを含有するたばこ代替材料とは異なり、
たばこ香味成分としては、たばこ粉末、刻み等固形のた
ばこ材料をそのまま含有させたたばこ香味発生材料を製
造する技術に関するものである。
【0004】また、国際公開WO95/20329およ
びWO95/20330パンフレットに、カードラン等
の熱不可逆凝固性グルカンに香味成分を保持させた香味
発生材が開示されている。この香味発生材は、香味成分
の保持安定性に優れ、燃焼または加熱により容易に香味
成分を放出するとともに、燃焼または加熱により不快な
刺激、辛み、繊維臭い等香味を阻害する物質を発生しな
いとされている。
【0005】しかしながら、これら国際公開パンフレッ
トには、香味成分のうち、親水性香味成分の例としてわ
ずかに葉たばこ抽出エキスが開示されているに過ぎず、
抽出残渣としての葉たばこ繊維質残渣については一切考
慮されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、葉
たばこ抽出エキスを安定性よく固定・保持するたばこ材
料以外のたばこ香味発生材を用い、しかも葉たばエキス
抽出残渣としての葉たばこ繊維質残渣を有効利用して、
たばこ香味を味わうことができるたばこ香喫味物品を製
造するための方法を提供することを主要課題とする。
【0007】また、本発明は、葉たばこの抽出処理から
出発して葉たばこ抽出エキスからたばこ香味発生材を、
抽出残渣である葉たばこ繊維質からたばこ香味調整材を
調製し、これらを組合わせることによって、大きな自由
度をもってたばこ香味の設計を可能とするたばこ香喫味
物品の製造方法を提供することをも課題とする。さらに
は、そのようなたばこ香喫味物品を同一敷地内のプラン
トで連続的に製造し得るたばこ香喫味物品の製造方法を
提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によ
れば、(a)葉たばこを抽出処理に供して該葉たばこか
らたばこ抽出エキスと抽出残渣であるたばこ抽出エキス
を実質的に含まない葉たばこ繊維質残渣を得る工程、
(b)前記たばこ抽出エキスを熱不可逆凝固性グルカン
とともに含む高粘度水性分散体を調製し、この分散体を
シート状に成形し、得られたシート状成形体を加熱する
ことによって該たばこ抽出エキスを内包した状態で該グ
ルカンを凝固させてたばこ抽出エキス含有熱不可逆凝固
グルカンシートを調製する工程、(c)前記葉たばこ繊
維質残渣を処理し、これをシート状に成形してたばこ抽
出エキスを実質的に含まない葉たばこ繊維質シートを調
製する工程、(d)前記熱不可逆凝固グルカンシートを
裁刻または粉末化することによって刻み状または粉末状
のたばこ香味発生材を調製する工程、(e)前記葉たば
こ繊維質シートを裁刻することによって刻み状のたばこ
香味調整材を調製する工程、(f)前記たばこ香味発生
材およびたばこ香味調整材を組合わせて用いてシガレッ
ト様物品を調製する工程を包含するたばこ香喫味物品の
製造方法によって達成される。
【0009】好ましくは、上記工程(b)において、水
性分散体は、分散媒としての葉たばこ抽出エキスまたは
その濃縮液と、有機酸を含む分散阻害防止剤と、熱不可
逆凝固性グルカンの粉末とを含有する混合物を調製し、
この混合物を攪拌することによってグルカンの粉末を分
散媒に分散させて増大した粘度を有するスラリーを生成
させることによって調製される。
【0010】さらに、本発明において、工程(d)で得
られたたばこ香味発生材をシートたばこ原料と混合し、
この混合物をシート状に成形し、得られたシート状成形
物を裁刻または粉末化して刻み状または粉末状のたばこ
香味発生媒体を調製し、このたばこ香味発生媒体を、工
程(f)において、たばこ香味調整材と組合わせて用い
てシガレット様物品を調製することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明では、まず、工程(a)において、葉たば
こを抽出処理に供して該葉たばこからたばこ抽出エキス
と抽出残渣であるたばこ抽出エキスを実質的に含まない
葉たばこ繊維質残渣を得る。
【0012】そのためには、例えば、20〜200重量
部の葉たばこを水1000重量部に入れ、この混合物を
例えば10℃〜90℃に加熱しながら、攪拌して葉たば
こエキスを抽出し、平均ポアサイズ5〜10μmのろ過
器を用いてろ過する。葉たばこ抽出エキスは、ろ液とし
て得られ、葉たばこ繊維質残渣は、ろ過残渣として得ら
れる。得られた葉たばこ水抽出エキスは、これをそのま
ま用いてもよいし、1〜70%濃縮した濃縮液として用
いてもよい。葉たばこ抽出エキスとしては、脱ニコチン
葉たばこ抽出エキスを用いることもできる。なお、葉た
ばこ抽出エキスをスプレードライ法により乾燥させ、粉
末としてもよい。
【0013】次に、本発明の工程(b)において、葉た
ばこ抽出エキスを熱不可逆凝固性グルカンとともに含む
高粘度水性分散体を調製し、この分散体をシート状に成
形し、得られたシート状成形体を加熱することによって
該たばこ抽出エキスを内包した状態で該グルカンを凝固
させてたばこ抽出エキス含有熱不可逆凝固グルカンシー
トを調製する。
【0014】本発明において使用される熱不可逆凝固性
グルカンは、それ自体既知である。例えば、本発明にお
いて最も好ましく使用されるカードランは、約400な
いし500個のD−グルコース分子が1−3位でβ−グ
ルコシド結合した直鎖のβ−1,3−グルカンであっ
て、水不溶性であり、しかもほとんどの有機溶媒に不溶
である。また、グルカンは人体に安全でもある。このよ
うなグルカンは、通常、粉末の形態で市販されている。
【0015】葉たばこ抽出エキスを熱不可逆凝固性グル
カンとともに含む高粘度水性分散体を調製するための第
1の手法は、国際公開WO95/20330または国際
公開WO95/20329に開示されている手法に準ず
るものである。すなわち、第1の手法によれば、まず、
粉末の形態にあるグルカンを分散媒としての水中で高速
撹拌して高粘度分散体(グルカンスラリー)を得る。こ
の分散体の調製は、20ないし30℃の温度下で、ミキ
サーでの撹拌により行うことが好ましい。これによりグ
ルカンの安定な水中分散体が得られる。カードラン等の
熱不可逆凝固性グルカンは、水中に分散させる量が多い
と、スラリーの粘度が高くなりすぎ、取り扱いやすいス
ラリーを形成することが困難となる傾向にある。従っ
て、熱不可逆凝固性グルカンは、特にカードランは、水
中で、1ないし20重量%の濃度にあることが好まし
く、3ないし5重量%の濃度にあることが最も好まし
い。
【0016】こうして得られたグルカンの水中分散体に
葉たばこ抽出エキスまたはその濃縮液を混合し、同様の
攪拌条件で攪拌することによって、葉たばこ抽出エキス
をグルカンとともに含有する高粘度(例えば、25℃
で、4000〜8000mPa・s)の水性分散体が得
られる。葉たばこ抽出エキスは、粉末の形態でグルカン
の水中分散体に混合することもできる。
【0017】葉たばこ抽出エキスをより多量に含有する
熱不可逆凝固グルカンを得るために、上記高粘度水性分
散体を調製する際に、分散媒として、水の代わりに、葉
たばこ抽出エキスまたはその濃縮エキスを用いることも
できるが、多量の葉たばこ抽出エキス中にグルカン粉末
をそのまま分散させようとしても、葉たばこ抽出エキス
中に溶解して存在する親水性物質、溶解せずに油状もし
くは固体状で存在する疎水性物質、さらには微粒子とし
て存在する繊維質ダスト等がグルカン粉末の葉たばこ抽
出エキス中への分散および得られる分散体のゲル形成を
阻害することがわかった。グルカンの分散が阻害される
と、スラリーの粘度が十分に上昇せず、シート成形過程
でスラリーの流出、キャスティング不良、あるいはスラ
リーの飛散等が生じ、しかも後の加熱ゲル化時にゲル強
度の低下を招いてゲル形成阻害の一因ともなる。また、
ゲル形成が阻害されると、強度等のシート物性が著しく
低下し、適正なシート成形が困難になるばかりでなく、
グルカンゲル内部への葉たばこ抽出エキス分の包含効果
が減少し、葉たばこ抽出エキス分の保持安定性や放散持
続性が著しく低下するのである。
【0018】これらの問題を解決すべく、本発明者ら
は、鋭意検討した結果、グルカンの分散媒としての葉た
ばこ抽出エキス(またはその濃縮液)にグルカン粉末を
分散させる際に、少なくとも1種の有機酸を添加する
と、分散阻害が解消され、葉たばこ抽出エキスを高含有
率で、優れた安定性をもって保持し、十分な強度を有す
る熱不可逆凝固グルカンシートを製造することができる
ことを見い出した。
【0019】すなわち、葉たばこ抽出エキスを熱不可逆
凝固性グルカンとともに含有する高粘度水性分散体を調
製するための第2の、そしてより好ましい手法は、分散
媒としての葉たばこの水抽出エキスまたはその濃縮液
と、有機酸を含む分散阻害防止剤と、熱不可逆凝固性グ
ルカンの粉末とを含有する混合物を調製し、この混合物
を攪拌することによってグルカンの粉末を分散媒(葉た
ばこ抽出エキスまたはその濃縮液)に分散させて増大し
た粘度を有するスラリーを生成させることを包含する。
【0020】高粘度分散体を調製するための第2の手法
に用いられる分散阻害防止剤は、カルボン酸からなるこ
とが好ましく、カルボン酸の中でも、葉たばこ抽出エキ
スの香喫味に悪影響を与えず、より高い分散阻害防止効
果を示す点で、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、コハク
酸、乳酸またはそれらの混合物が特に好ましい。有機酸
は、葉たばこ抽出エキスまたはその濃縮液に対して、3
0重量%以下の割合で添加することが好ましく、1〜1
0重量%の割合で配合することがさらに好ましい。
【0021】なお、有機酸を包含する分散阻害防止剤と
グルカンの葉たばこ抽出エキスへの添加順序には特に制
限はなく、いずれを先に添加してもよく、あるいはこれ
らを同時に添加してもよい。
【0022】こうして調製した混合物を高速攪拌するこ
とにより、グルカンを葉たばこ水抽出液またはその濃縮
液に分散させる。これにより、増大した粘度(例えば、
25℃で、4000〜8000mPa・s)を有するス
ラリーが得られる。このスラリーの調製は、第1の手法
におけると同様、20ないし30℃の温度下で、ミキサ
ーでの撹拌により行うことが好ましい。また、カードラ
ン等の熱不可逆凝固性グルカンは、特にカードランは、
第1の手法における理由と同様に理由により、葉たばこ
抽出エキスまたはその濃縮液に対して1ないし20重量
%の濃度にあることが好ましく、3ないし5重量%の濃
度にあることが最も好ましい。
【0023】ところで、本発明において、葉たばこ抽出
エキスをより安定にあるいは多量に熱不可逆凝固グルカ
ンシートに保持させるために、油性溶媒(例えば、植物
性油脂または飽和脂肪酸トリグリセリド)に、好ましく
は、食品添加物として知られている乳化剤(例えば、グ
リセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エ
ステル、レシチン)を溶解した溶解物を調製しておき、
これを上記第1または第2の手法により調製されたグル
カンを含有する分散体または混合物中に存在させること
が好ましいことがわかった。上記油性溶媒としては、葉
たばこ抽出エキス中のほとんどの疎水性成分を良好に溶
解でき、不飽和脂肪酸を含まないので酸化安定性が極め
て高く、低粘度であるので取り扱いが容易である中鎖飽
和脂肪酸トリグリセリド(MCT)を用いることが特に
好ましい。また、乳化剤は、これを使用することによ
り、葉たばこ抽出成分が均一に分散・保持された、好ま
しいエマルジョンが形成される。
【0024】また、上記第1または第2の手法により調
整される水性グルカン分散体には、得られる熱不可逆凝
固グルカンシートに柔軟性を付与して支持体からの剥離
を容易にするために、多価アルコール(例えば、グリセ
リン、プロピレングリコール等)、および/または糖類
(例えば、単糖類として、グルコース、フルクトース
等;二糖類として、マルトース、サッカロース、ラクト
ース等;多糖類として、セルロース、デンプン等、酸化
誘導体として、アルドン酸、ウロン酸等、糖アルコール
として、ソルビトール)を含む柔軟性付与剤を添加する
ことも好ましい。多価アルコールと糖類は、その使用量
の比率を調節することによって、得られるシートの柔軟
性を調節することができる。
【0025】以上のようにして葉たばこ抽出エキスおよ
びその他の成分を含有する高粘度グルカン水性分散体
(グルカンスラリー)を調製した後、このグルカン水性
分散体を、必要に応じて減圧下での消泡処理を施した
後、好適な支持体(例えば、ステンレス鋼製ベルト)上
に薄膜シート状にキャステイングする。得られたシート
状成形体をグルカンが熱不可逆的に凝固・ゲル化する温
度(例えば、カードランにあっては、80℃ないし14
0℃の温度)で加熱乾燥する。これにより、水分が例え
ば10%まで除去されるとともに、グルカンは葉たばこ
水抽出エキスを内部に強固に固定・保持した状態で熱不
可逆的に凝固・ゲル化し、かくして熱不可逆凝固グルカ
ンシート(グルカンゲルシート)が得られる。このゲル
化は、加熱のみによって行われ、ゲル化剤は使用されな
い。得られるグルカンゲルシートは、熱的に安定であ
り、これを再び加熱しても溶融することがない。
【0026】以上のように得られる葉たばこ抽出エキス
分を保持したグルカンゲルシートは、容易に支持体から
剥離することができる。なお、必要に応じて、剥離に際
し、グルカンゲルシートを加湿・調和してもよい。
【0027】本発明により得られたグルカンシートは、
通常の保存条件下(例えば、22℃、相対湿度60%)
では香味成分である葉たばこ抽出エキス分をほとんど放
散しないが、燃焼または加熱によりすぐさま香味成分を
放散するという優れた性質を有し、また燃焼または加熱
により不快な味・臭いを発生することがない。また、本
発明により得られるグルカンゲルシートは、水に不溶で
あり、ほとんどの有機溶媒にも不溶であるとともに、安
全である。特に、第2の手法を経て調製されたグルカン
ゲルシートは、第1の手法を経て調製されたグルカンゲ
ルシートが葉たばこ抽出エキスをせいぜい20重量%程
度までしか含むことができないところ、葉たばこ抽出エ
キスを90重量%までもの高い含有率で含有することが
できる。
【0028】なお、最終グルカシート中における各成分
の量は、乾燥重量基準で以下の通りであることが好まし
い。グルカン、特にカードランは、2ないし70重量%
の割合で最終グルカンシートに配合されていることが好
ましい。グルカンが70重量%を超えると、得られるゲ
ルの柔軟性が低下し、2重量%未満であるとゲルの形成
が不完全となる傾向にある。グルカンのより好ましい配
合量は、10ないし40重量%である。
【0029】油性溶媒は、30重量%以下の割合で最終
グルカンゲルシート中に配合されていることが好まし
い。その量が30重量%を超えると、油性溶媒がグルカ
ンゲル内に包含されないようになり、グルカンゲルの外
にリークする傾向となる。より好ましい油性溶媒の配合
量は、上記第1の手法にあっては、5ないし15重量%
であり、上記第2の手法にあっては、3ないし15重量
%である。
【0030】乳化剤は、30重量%以下の割合で最終グ
ルカンゲルシート中に配合されていることが好ましい。
その量が30重量%を超えると、油性溶媒の場合と同様
に、乳化剤がゲル内に包含されないようになり、グルカ
ンゲルの外にリークする傾向となる。したがって、油性
溶媒と乳化剤とは、合計で30重量%を超えないことが
好ましく、また、油性溶媒と乳化剤との比は、2:1が
最適である。より好ましい乳化剤の配合量は、上記第1
の手法にあっては、5ないし15重量%であり、上記第
2の手法にあっては、2ないし15重量%である。
【0031】多価アルコールおよび糖類は、合計で、5
0重量%以下の割合で最終グルカンシートに配合されて
いることが好ましい。より好ましい合計量は、上記第1
の手法にあっては、10ないし30重量%であり、上記
第2の手法にあっては、5ないし30重量%である。
【0032】このようにして得られたグルカンゲルシー
トを裁刻または粉末化して刻み状または粉末状のたばこ
香味発生材とする(工程(d))。他方、葉たばこ抽出
残渣である繊維質残渣は、適宜処理した後、これをシー
ト状に成形してたばこ抽出エキスを実質的に含まない繊
維質シートを調製する(工程(c))。
【0033】通常、葉たばこ繊維質残渣は、水に分散さ
せ、リファイナーを用いてリファイニング(解繊、繊維
化)処理する。このリファイニングされた葉たばこ繊維
質残渣を含む水性分散体に、カルボキシメチルセルロー
ス等のバインダー、および必要によりグリセリン等の保
湿剤を加え、十分に混合することによってスラリーを得
る。このスラリーをステンレス鋼ベルト等の適当な支持
体上にキャストし、加熱乾燥して葉たばこ繊維質シート
を調製する。あるいは、上記リファイニングされた葉た
ばこ繊維質残渣を含む水性分散体に、バインダーを加え
ることなく、パルプ等の補強材を添加し、これを抄造す
ることによっても葉たばこ繊維質シートを得ることがで
きるし、またはいわゆるスラリーシートとして葉たばこ
繊維質シートを得ることもできる。
【0034】こうして得られた葉たばこ繊維質シートを
裁刻することによって、葉たばこ繊維質刻みからなるた
ばこ香味調整材を得る(工程(e))。最後に、上記た
ばこ香味発生材およびたばこ香味調整材を最終たばこ香
喫味物品において所望のたばこ香喫味が得られるように
所望の割合で組合わせて用いてシガレット様物品を調製
する(工程(f))。
【0035】本発明のたばこ香味発生材とたばこ香味調
整材を組合わせて用いたたばこ香喫味物品は、燃焼によ
りたばこ香味を味わう燃焼型吸煙物品であり得る。ま
た、本発明のたばこ香喫味物品は、例えば国際公開WO
95/20329に開示されているような、加熱により
初めて充分量の香味成分を放散する香味発生材を含む香
味発生媒体、およびこの香味発生媒体とは物理的に分離
されて設けられ、該香味発生媒体を加熱してそこから該
香味成分を放散させるための加熱源を備えた、たばこ葉
の燃焼煙を伴わない非燃焼型香喫味物品でもあり得る。
【0036】次に、図1を参照して、本発明のたばこ香
味発生材とたばこ香味調整材との組合わせのいくつかの
態様の概略を説明する。図1中、同様の部材は、同一符
号で示されている。
【0037】図1(a)は、上記たばこ香味発生材とた
ばこ香味調整材とを所望の適切な割合で均一にブレンド
し、このブレンド11を燃焼吸煙素材として通常のシガ
レット用巻紙(図示せず)を用いてシガレット様に巻上
げることにより得られる燃焼吸煙物品10を示す。この
燃焼吸煙物品10には、通常のシガレット用フィルター
12を付設することができる。
【0038】図1(b)は、同様のブレンド11を適当
な耐熱性シート材料(図示せず)を用いて同様に巻上
げ、その先端に、図示しない空気流路を有する加熱源2
1を設けた上記非燃焼型物品20を示す。
【0039】図1(c)は、軸方向中央部のみを本発明
のたばこ香味発生材31(中央たばこ香味発生材セクシ
ョン)で構成し、その周りを取り囲むように本発明のた
ばこ香味調整材32(外側たばこ香味調整材セクショ
ン)を配した上記非燃焼型たばこ香喫味物品30を示
す。
【0040】図1(d)は、本発明のたばこ香味発生材
41とたばこ香味調整材42とが個別にセクション化さ
れて軸方向前後に組合わされた上記非燃焼型たばこ香喫
味物品40を示す。加熱源21は、たばこ香味発生材4
1のセクション先端に設けられている。
【0041】このように、本発明においては、たばこ香
味調整材を用いてたばこ香味発生材をたばこ香喫味物品
中に均一に分配する(両者のブレンド)ことができる
し、たばこ香喫味物品中に局在化させる(セクション
化)することもできので、所望のたばこ香喫味に応じて
たばこ香喫味物品の設計の自由度が大幅に向上する。
【0042】ところで、図1に関して説明したたばこ香
喫味物品は、本発明のたばこ香味発生材をそのまま用い
ている。しかしながら、本発明において、好ましくは、
本発明のたばこ香味発生材を通常のシートたばこ原料に
練り込んでこれをシート状に成形し、このシート状成形
体を裁刻しまたはハンマーミルで粉砕し、刻みまたは粉
末状のたばこ香味発生発生媒体を調製することができ
る。一例を挙げると、本発明のたばこ香味発生材が含め
られた圧延シートたばこ原料の典型的な組成は、たばこ
粉末(またはセルロース、あるいはドロマイト)100
重量部、補強材(例えば、たばこ繊維、パルプ)5〜2
0重量部、バインダー(例えば、カルボキシメチルセル
ロース)1〜15重量部、本発明のたばこ香味発生材1
〜40重量部(好ましくは、5〜20重量部)、および
必要量の水からなり、任意的に保湿剤(例えば、グリセ
リン)、耐水化剤(例えば、グリオキサール)等を適量
含んでいてもよい。本発明のグルカンシートの裁刻物ま
たは粉末からなるたばこ香味発生材は、スラリーシート
たばこ、抄造シートたばこ等他のシートたばこにも練り
込むことができる。このようにして得られた香味発生媒
体を上記香味発生材自体の代わりに用いてたばこ香味調
製材と組合わせて用いて同様にたばこ香喫味物品を製造
することができる。
【0043】本発明の方法は、同一敷地内の連続生産プ
ラントにおいて好適に実施することができる。このプラ
ントは、工程(a)を実施するために、葉たばこエキス
抽出器と、この抽出器の後段に設けられたろ過器を備え
る。ろ過器からは、ろ過器からろ液として得られる葉た
ばこ抽出エキスを用いてグルカンゲルシートを製造する
第1の製造ラインと、ろ過残渣として得られる葉たばこ
繊維質残渣を用いて葉たばこ繊維質シートを製造する第
2の製造ラインが分岐している。
【0044】ろ過器からの葉たばこ抽出エキスを用いて
高粘度水性グルカン分散体を調製するための高速攪拌機
を備えた混合容器が、第1の製造ライン内でろ過器の後
段に設けられている。この混合容器は、葉たばこ抽出エ
キスの導入口、グルカン粉末の供給口、その他の添加成
分の供給口を適宜備えている。ろ過器から濃縮器を経て
混合容器へ葉たばこ抽出エキスの濃縮液を供給するよう
にしてもよいし、あるいはろ過器からスプレー乾燥器を
経て混合容器へ葉たばこ抽出エキスの粉末を供給するよ
うにすることもできる。
【0045】上記混合容器の底部から排出された高粘度
水性グルカン分散体を受けてこれをシート状に成形する
例えばステンレス鋼ベルトからなるシート成形ユニット
が混合容器の下側に走行されている。成形ユニットは、
混合容器から順次受け取った高粘度水性グルカン分散体
をシート状に成形する。
【0046】ステンレス鋼ベルトは、シート状に成形さ
れたグルカン分散体を加熱乾燥してグルカンを熱不可逆
的に凝固させるための乾燥機内を通過する。乾燥機を出
た凝固グルカンシートは、適当な剥離手段によりステン
レス鋼から剥離される。
【0047】他方、上記ろ過器からの葉たばこ繊維質残
渣は、第2のライン内に設けられたリファイナー中で解
繊・繊維化処理を施された後、葉たばこ繊維質シート製
造ユニットに送られる。この葉たばこ繊維質シート製造
ユニットは、リファイナーで解繊・繊維化された葉たば
こ繊維混合物を収容し、葉たばこ繊維質シートの形態
(圧延シート、抄造シートまたはスラリーシート)に応
じて所定の添加物を添加・混合する第2の混合容器を備
える。この混合容器から排出された成形用混合物は、得
ようとするシート形態に応じた適切なシート成形ユニッ
トによりシート状に成形される。このシート状成形体
は、乾燥機内を通ることにより乾燥される。
【0048】得られたグルカンゲルシートおよび葉たば
こ繊維質シートは、それぞれの好適な裁断機により、そ
れぞれ適当な大きさに裁断し、両裁断物を適切な混合装
置中で所望の割合で混合し、その混合物を好適な裁刻機
で裁刻し、ブレンド刻みとして通常のシガレット巻上げ
機で巻上げてシガレット様物品を製造することができ
る。あるいは、それぞれのシートをそれぞれの裁刻機で
裁刻し、それぞれに刻みを上に述べたようにセクション
(たばこ香味発生材セクションおよびたばこ香味調整材
セクション)化し、各セクションを連結してシガレット
様物品を製造することもできる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに説明す
る。 実施例1 黄色種たばこ100gを水1000gに入れ、50℃に
加熱しながら、450rpmの攪拌回転速度で30分間
攪拌し、たばこエキスを抽出させた後、ろ過して所望の
葉たばこ水抽出エキスと抽出残渣である葉たばこ繊維質
残渣を得た。
【0050】葉たばこ水抽出エキス全量(710g)
に、カードラン粉末28gおよびリンゴ酸5.5gを、
MCT7gにレシチン3.5gを溶解した溶液(10.
5g)とともに添加し、この混合物を25℃に保ちなが
ら、3000rpmの攪拌回転速度で攪拌し、グルカン
を葉たばこ水エキス中に乳化・分散させた。得られた乳
化分散物にグリセリン7gおよびソルビトール7gを添
加し、同様の攪拌条件で攪拌して増大した粘度(25℃
で、5900mPa・s)を有するカードランスラリー
を得た。
【0051】このカードランスラリーをステンレス鋼ベ
ルト上にシート状にキャストし、110℃でゲル化・乾
燥させた後、ベルトから剥離して所望のカードランゲル
シート90gを得た。このカードランゲルシートは、葉
たばこ抽出エキスを40重量%の割合でその内部に固定
・保持していた。このカードランゲルシートを50×5
0mmの大きさに裁断した。
【0052】他方、葉たばこ繊維質残渣全量(328
g)を水1200gに添加し、リファイナーを用いてリ
ファイニングした。得られた繊維質残渣分散体にCMC
8.5gおよびグリセリン8.5gを添加した後、攪拌
してスラリーを得た。このスラリーをステンレス鋼ベル
ト上にシート状にキャストし、110℃で乾燥させた
後、ベルトから剥離して所望の葉たばこ繊維質シート9
7gを得た。この葉たばこ繊維質シートを50×50m
mの大きさに裁断した。
【0053】上記カードランゲルシート裁断物および葉
たばこ繊維質シート裁断物を全量混合し、裁刻して刻み
を得た。この刻みを通常の巻紙を用いてロッド状に巻上
げてシガレット様物品を作製した。
【0054】実施例2 黄色種たばこ100gを実施例1の条件で抽出し、ろ過
して葉たばこ抽出エキスおよび葉たばこ繊維質残渣を得
た。得られた葉たばこ抽出エキス全量をスプレードライ
法により乾燥して葉たばこ抽出エキス粉末を得た。
【0055】カードラン28gと、MCT7gにレシチ
ン3.5gを溶解した溶液(10.5g)を水700g
に添加し、実施例1の攪拌条件下で乳化・分散処理を行
った。得られた乳化分散物に上記葉たばこ抽出エキス粉
末全量(32g)、グリセリン7gおよびソルビトール
7gを添加し、同様の攪拌条件下で攪拌し、カードラン
スラリーを得た。このカードランスラリーを用いて実施
例1と同様の操作によりカードランスラリーを得、これ
を50mm×50mmの大きさに裁断した。
【0056】他方、上記葉たばこ繊維質残渣全量を用い
て、実施例1と同様の操作により葉たばこ繊維質シート
を得、これを50mm×50mmの大きさに裁断した。
上記カードランシート裁断物および葉たばこ繊維質シー
ト裁断物を全量混合し、裁刻して刻みを得た。この刻み
を通常の巻紙を用いてロッド状に巻上げてシガレット様
物品を作製した。
【0057】比較例1 黄色種たばこ10kgを粉砕機を用いて粉砕してたばこ
粉末を得た。このたばこ粉末にα−セルロース3kgと
カードラン3kgを添加し、十分に混合して粉末混合物
を得た。この粉末混合物にプロピレングリコール0.5
kg、蔗糖0.5kgおよび水13kgを添加し、十分
に混合し、均一な湿潤体を得た。この湿潤体を表面温度
150℃の熱圧延装置のロール(表面温度150℃)間
に供給し、得られた薄膜を剥離し、乾燥し、調和させて
圧延シートを得た。このシートを裁刻して刻みを得、こ
れを通常の巻紙を用いてロッド状に巻上げてシガレット
様物品を作製した。
【0058】<官能試験>実施例1〜2および比較例1
で作製したシガレット様物品を着火・喫煙し、比較例1
のシガレットを基準にして、実施例1〜2のシガレット
様物品について10名の官能検査員により以下の3段階
で香りおよび味を評価した。
【0059】E…比較例1のシガレットと比較して優れ
ていると判定した検査員の数が8人以上 G…比較例1のシガレットと比較して優れていると判定
した検査員の数が5〜7人 B…比較例1のシガレットと比較して優れていると判定
した検査員の数が5人以下 この試験結果を下記表1に示す。
【0060】<蔵置後の官能試験>実施例1および比較
例1のシガレットをそれぞれ温度35℃、相対湿度75
%の条件下で30日間蔵置した。蔵置開始時の各シガレ
ットの香りおよび味を基準として、蔵置後の各シガレッ
トの香りおよび味を10名の官能検査員により以下の3
段階で判定し、その平均値で評価した。
【0061】ND…劣化は認められない SD…やや劣化が認められる CD…かなりの劣化が認められる この試験結果を下記表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、葉
たばこ抽出エキスを安定性よく固定・保持するたばこ材
料以外のたばこ香味発生材を用い、しかも葉たばエキス
抽出残渣としての葉たばこ繊維質残渣を有効利用して、
たばこ香味を味わうことができるたばこ香喫味物品を製
造するための方法が提供される。この方法によれば、葉
たばこの抽出処理から出発して葉たばこ抽出エキスから
たばこ香味発生材を、抽出残渣である葉たばこ繊維質か
らたばこ香味調整材を調製し、これらを組合わせること
によって、大きな自由度をもってたばこ香味の設計を可
能とするたばこ香喫味物品を製造することができる。そ
して、本発明によれば、そのようなたばこ香喫味物品
は、同一敷地内のプラントで連続的に製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造される種々のたばこ香喫味物
品の概略断面図。
【符号の説明】
10,20,30,40…たばこ香喫味物品 11…ブレンド 12…フィルター 21…加熱源 31…中央たばこ香味発生材セクション 32…外側たばこ香味調整材セクション 41…たばこ香味発生材セクション 42…たばこ香味調整材セクション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−128500(JP,A) 特開 平11−103841(JP,A) 特公 昭44−30598(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A24B 15/12 - 15/40 A24D 1/18 A24B 3/12 - 3/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)葉たばこを抽出処理に供して該葉
    たばこからたばこ抽出エキスと抽出残渣であるたばこ抽
    出エキスを実質的に含まない葉たばこ繊維質残渣を得る
    工程、 (b)前記たばこ抽出エキスを熱不可逆凝固性グルカン
    とともに含む高粘度水性分散体を調製し、この分散体を
    シート状に成形し、得られたシート状成形体を加熱する
    ことによって該たばこ抽出エキスを内包した状態で該グ
    ルカンを凝固させてたばこ抽出エキス含有熱不可逆凝固
    グルカンシートを調製する工程、 (c)前記葉たばこ繊維質残渣を処理し、これをシート
    状に成形してたばこ抽出エキスを実質的に含まない葉た
    ばこ繊維質シートを調製する工程、 (d)前記熱不可逆凝固グルカンシートを裁刻または粉
    末化することによって刻み状または粉末状のたばこ香味
    発生材を調製する工程、 (e)前記葉たばこ繊維質シートを裁刻することによっ
    て刻み状のたばこ香味調整材を調製する工程、 (f)前記たばこ香味発生材およびたばこ香味調整材を
    組合わせて用いてシガレット様物品を調製する工程を包
    含するたばこ香喫味物品の製造方法。
  2. 【請求項2】 工程(b)において、該水性分散体は、
    分散媒としての該葉たばこ抽出エキスまたはその濃縮液
    と、有機酸を含む分散阻害防止剤と、熱不可逆凝固性グ
    ルカンの粉末とを含有する混合物を調製し、この混合物
    を攪拌することによって該グルカンの粉末を該分散媒に
    分散させて増大した粘度を有するスラリーを生成させる
    ことによって調製されることを特徴とする請求項1記載
    のたばこ香喫味物品の製造方法。
  3. 【請求項3】 工程(d)で得られたたばこ香味発生材
    をシートたばこ原料と混合し、この混合物をシート状に
    成形し、得られたシート状成形物を裁刻または粉末化し
    て刻み状または粉末状のたばこ香味発生媒体を調製し、
    このたばこ香味発生媒体を工程(f)において該たばこ
    香味調整材と組合わせて用いてシガレット様物品を調製
    することを特徴とする請求項1または2記載のたばこ香
    喫味物品の製造方法。
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