JP3212114B2 - 内燃機関の空燃比制御方法 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御方法

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JP3212114B2
JP3212114B2 JP30047291A JP30047291A JP3212114B2 JP 3212114 B2 JP3212114 B2 JP 3212114B2 JP 30047291 A JP30047291 A JP 30047291A JP 30047291 A JP30047291 A JP 30047291A JP 3212114 B2 JP3212114 B2 JP 3212114B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スロットルを介した経
路以外から内燃機関(エンジン)に吸入されるガス(空
気)が存在する場合に、空燃比を最適に保つ為の空燃比
制御方法に関する。
【0002】エンジンの排出ガス中に含まれる窒素酸化
物NOX を減らす方法としては、EGR(Exhaust Gas R
ecirculation) 制御が有効である。
【0003】また、燃料タンクから蒸発するガソリンが
大気中に放出されることを阻止する手段としては、キャ
ニスタを使用することが有効である。すなわち、キャニ
スタが吸収したガソリン蒸発ガスを、作動中エンジンの
吸気管へ適宜に放出(パージ:Purge)することによっ
て、ガソリンがそのまま大気中へ放出されることがなく
なる。
【0004】他方、EGR制御においては排出ガスの還
流量を増加させることで排出ガス中のNOX 低減量を大
きくすることができる。しかし、還流量が増加するほど
エンジンの動力特性は低下し、特にアイドリング時のエ
ンジンの作動が不安定となる。また、エンジンがアイド
リング状態に在る時にパージを行うアイドルパージ制御
においては、空燃比の学習制御に誤差を与える等の短所
を有している。
【0005】そのため、EGR制御やアイドルパージ制
御時においてもエンジンの作動状態を良好に保つ為の空
燃比制御方法が求められている。
【0006】
【従来の技術】空燃比の制御は、燃料の燃焼エネルギー
を清潔かつ有効に引き出すための最も基本的な制御の1
つである。そして、空燃比制御は、エンジンが吸入する
空気量に対して最適な量の燃料を供給(噴射)すること
によって行っている。
【0007】また、吸入空気量の測定方法によって、空
燃比の制御方式は一般的に3つの型に大別される。
【0008】すなわち、吸入空気量を流量計で直接測定
するマスフロー方式、吸気管圧力とエンジン回転速度と
からマップデータを参照して求めるスピードデンシティ
方式、スロットル開度とエンジン回転速度とからマップ
データを参照して求めるスロットルスピード方式であ
る。
【0009】ところで、マスフロー方式は吸入空気量を
直接測定して燃料噴射量を決定する方法である為、EG
R制御やアイドルパージ制御を実施しやすい長所を有し
ている。
【0010】そこで、マスフロー方式の一例を説明す
る。図6は、マスフロー方式の空燃比制御系を説明する
モデル図である。
【0011】(1)吸気管圧力と空燃比制御 1)吸入・排気系統 吸入される空気をエアクリーナ9で浄化した後、スロッ
トル5で吸入空気量を制御する。また、該エアクリーナ
9とスロットル5との間に設けたエアフロメータ6で、
吸入空気量Qを測定する。そして、サージタンク2Aおよ
び吸気管(マニホールド)2と吸気弁10を通って燃焼室
13に吸入する。
【0012】他方、燃焼した排出ガスは、排気弁11と排
気管16および三元触媒17を通って大気中に放出する。
【0013】参考までに、スピードデンシティ方式では
エアフロメータ6は設けず、吸気管2のサージタンク2A
部分に圧力センサ7を設けて吸気管圧力を測定する構成
とする。但し、同図では圧力センサ7を図説しておら
ず、取り付け位置のみを示している。
【0014】2)制御系 エンジンのクランク軸にはクランク角センサ18を設け、
エンジンの各作動工程に同期したタイミングパルス信号
N を得ると共に、該タイミングパルス信号S N の周期
からエンジンの回転速度Nを検出している。
【0015】その他に、エンジンの冷却水14の温度Wt
を測定する水温センサ15を設け、エンジン温度による燃
料噴射量の補正を可能としている。また、スロットル5
にはスロットル開度センサ8を設け、その開度信号θを
得ている。
【0016】そして、これらセンサ18,15,8の検出信号
N,N,Wt ,θとエアフロメータ6の測定信号Qと
を、マイクロコンピュータシステムで構成したECU(E
lectronic Control Unit) 4に入力し、その出力ポート
から燃料噴射弁3の開弁時間を制御して燃料噴射タイミ
ングと噴射量とを制御し、空燃比を所定の値に制御す
る。
【0017】(2)EGR制御とキャニスタからのアイ
ドルパージ制御 図7は、EGRとキャニスタからのアイドルパージを説
明するモデル図で、(a) はEGRを説明する図、(b) は
アイドルパージを説明する図、である。
【0018】1)EGR制御(図7(a) 参照) EGR制御は、エンジン1の排出ガスを吸気管2へ還流
することによって燃料の燃焼温度を低下させ、排出ガス
中のNOX を低減することができる長所がある。尚、排
出ガスの還流量はEGRバルブ19の開度を調節すること
によって制御する。
【0019】他方、エンジン1が吸入する空気(ガス)
量QTOTALは、スロットル5を経由して吸入される空気
INと排出ガス還流量QEGR との和となる。しかし、排
出ガス中の酸素量は殆ど0(ゼロ)であると考えてよ
い。したがって、エアフロメータで測定した吸入空気量
に対して燃料噴射量を決定することで、空燃比を最適に
制御することができる。
【0020】ちなみに、EGRバルブ19の開閉制御は図
6に示したECU4が行う仕組みである。
【0021】2)アイドルパージ制御(図7(b) 参照) 燃料タンク20から放出されるガソリンの蒸発ガスが大気
中に放出されることを防止する方法としては、キャニス
タ22を用いて吸収することが有効である。
【0022】他方、キャニスタ22が吸収したガソリンの
蒸発ガスは適宜吸気管2(サージタンク2A) へ放出し、
エンジン1の作動中に燃焼させる仕組みである。
【0023】図7(b) は燃料供給系とキャニスタを示し
ている。すなわち、燃料タンク20中のガソリンを燃料ポ
ンプ21で燃料噴射弁3へ圧送し、該燃料噴射弁3の開弁
時間を制御することによって燃料噴射量を制御する仕組
みである。
【0024】一方、燃料タンク20内のガソリン蒸発ガス
の圧力が高まると、ツーウェイバルブ23が開き、キャニ
スタ22へガソリン蒸発ガスが流れ込んで該キャニスタ22
中の活性炭等によって吸収される。すなわち、ガソリン
の蒸発ガスが直接に大気中へ放出されることは無い。
【0025】他方、エンジンがアイドリング状態にある
場合にカットオフバルブ24を開き、キャニスタ22が吸収
したガソリンの蒸発ガスを吸気管2内へ吸入する。尚、
カットオフバルブ24の開閉制御は図6に示したECU
4が行う仕組みである。ちなみに、このようなガソリン
蒸発ガスの吸気管2内への吸入を、アイドルパージと呼
称している。
【0026】ところで、エンジン1が吸入する空気(ガ
ス)量QTOTAL は、スロットル5を経由して吸入される
空気QINとアイドルパージ量QPURGE との和となる。し
かし、キャニスタ22から放出されるガソリン蒸発ガスの
空燃比が理論空燃比を満足していると仮定すれば、エア
フロメータで測定した吸入空気量に対して燃料噴射量を
決定することで、空燃比を最適に制御することができ
る。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】吸入空気量を流量計で
直接測定するマスフロー方式では、EGR制御およびア
イドルパージ制御を行った場合においても、測定した吸
入空気量に対して燃料の噴射量を決めることで空燃比を
制御できる長所がある。
【0028】しかし、EGR制御およびアイドルパージ
制御を積極的に活用しようとする場合においては、次の
ような問題が現れる。
【0029】1)EGR制御 エンジン排出ガスの吸気管への還流量すなわちEGR率
(全吸入量に対する排出ガス還流量の割合)を増加する
程、該エンジン排出ガス中のNOX 量を低減することが
できる。
【0030】しかし、特にエンジンがアイドリング状態
に在る場合にEGR率を増加させると、エンジン出力が
低下して運転状態が不安定となり、該エンジンの回転が
停止する。
【0031】そのため、現状ではエンジンの回転が停止
しないようにEGR率に余裕を与えて設定している。す
なわち、EGR率を小さい値に設定している。
【0032】これは最も安易な方法である。そして、こ
のような安易な方法を用いる理由は、排出ガスが高温で
ある為に還流量の実測が困難であることに原因してい
る。
【0033】2)アイドルパージ制御 エンジンがアイドリング状態に在る場合に、排出ガス中
の酸素O2 をセンサで検出し、該酸素O2 量から空燃比
を最適値に制御するフィードバック制御すなわち学習制
御が一般的に行われている。
【0034】そのため、キャニスタが吸収したガソリン
蒸発ガスのアイドルパージを行う場合は、前記学習制御
を停止する措置を採っている。
【0035】もしも、アイドルパージを行っている期間
に前記学習制御を停止しなければ、アイドルパージを停
止した時点で突然に空燃比がリーン状態となり、エンジ
ンが停止する可能性があるからである。
【0036】このように、アイドルパージ中に空燃比の
学習制御を停止する方法は、最も安易な方法である。そ
して、このような安易な方法を用いる理由は、パージ率
の実測を行うことが装置コストの増加を招来するからで
ある。
【0037】ところで、ガソリン蒸発ガスによる大気汚
染を防止する為には、ガソリン蒸発ガスの吸収および放
出を行うキャニスタ系が正常に作動しているか否かを定
期的に試験する必要がある。そしてそれは、パージ率
(全吸入量に対するパージ量の割合)を求めて管理する
ことで実現できる。
【0038】以上の1)および2)で説明したように、
スロットルを介さずに吸入されるガス(排出ガスやガソ
リン蒸発ガス等)量が、エンジンの全吸入量に対してど
のような割合を有しているかを求めることができるなら
ば、エンジンの空燃比制御範囲を一層拡大し、厳密な空
燃比制御を行うことができるようになる。
【0039】本発明の技術的課題は、マスフロー方式の
空燃比制御システムにおいて、スロットルを介さずに吸
入されるガス量(EGR率やアイドルパージ率)を求め
ることができる方法を確立することによって、エンジン
の空燃比制御を厳密に行うことを可能とし、環境汚染が
少なく動力性能の良いエンジンを実現することにある。
【0040】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理を
説明する図で、(a)はエンジンの吸気系を説明するモデ
ル図、(b) はエンジンの吸入空気量を求める為のマップ
データ図、である。
【0041】本発明は、エンジンの作動状態から吸入空
気量を算出し、流量計で実測したスロットル系の吸入空
気量との関係から空燃比制御を行うところに特徴があ
る。
【0042】(1)基本的な空燃比制御方法 スロットル5を介して内燃機関(エンジン)1に吸入さ
れる空気量QINを流量計6Aで直接に測定し、該吸入空気
量QINから燃料供給量を決定して空燃比を制御する方法
において、次のように制御する。
【0043】すなわち、内燃機関1の回転速度Nとスロ
ットル5の開度θと吸気管圧力Pとから該内燃機関1に
吸入される計算上の吸入空気量QTOTALを求め、前記流
量計6Aで測定した吸入空気量QINと計算上の吸入空気量
TOTALとから、スロットル5以外の経路から吸入され
るガス量QEXTの割合を求めて空燃比を制御する方法で
ある。
【0044】 (2)EGR率を求めて空燃比制御を行う方法 前記(1)の空燃比制御方法において、スロットル5以
外の経路から吸入されるガスが、EGR制御によって還
流する排出ガスQEGR である空燃比制御方法である。す
なわち、EGR率を求めて空燃比制御に反映させる方法
である。
【0045】 (3)パージ率を求めて空燃比制御を行う方法 前記(1)の空燃比制御方法において、スロットル5以
外の経路から吸入されるガスが、キャニスタから吸入さ
れるガソリン蒸発ガスQPURGE である空燃比制御方法で
ある。すなわち、パージ率を求めて空燃比制御に反映さ
せる方法である。尚、キャニスタから吸入されるガス
は、ガソリン蒸発ガス以外のガスであっても同様であ
る。
【0046】
【作用】(1)基本的な空燃比制御方法 エンジン1が吸入する空気量QTOTAL は、該エンジンの
回転速度Nとスロットル5の開度θとの関数として表さ
れるマップデータを参照して求めることができる。
【0047】他方、スロットル5を介して吸入される空
気量QINは流量計6Aで直接に測定できる。
【0048】したがって、エンジン1が吸入する空気量
TOTAL からスロットル5を介して吸入される空気量Q
INを減じた値が、スロットル5以外の経路から吸入され
るガス量QEXT となる。
【0049】すなわち、スロットル5以外の経路から吸
入されるガス量QEXT の導入率KEX T は、次式(1) で表
される。
【0050】 KEXT =(QTOTAL −QIN)/QTOTAL -------(1)
【0051】ここで、スロットル5以外の経路から吸入
されるガス中の酸素量が判っているものと仮定すれば、
前記導入率KEXT の値を参照しつつ空燃比を最適に制御
することができる。
【0052】次に、エンジン1が吸入する空気量のマッ
プデータとその参照例を説明する。すなわち、スロット
ル5の開度θがθn の場合において、吸気管2内の圧力
をPとし大気圧をP0 とすると、吸気管2に流れ込む空
気量Qは次式(2) で与えられる。
【0053】 Q=κ1 ・f(θn ) ・(P0 −P)1/2 -------(2)
【0054】但し、κ1 は定数であり、f(θn ) はスロ
ットルの開度で決まる吸気管断面形状を表す関数であ
る。
【0055】したがって、吸気管圧力Pの変化に対する
吸入空気量Qの関係をマップ化して表せば、図1(b) の
ような2次曲線のマップデータとして表すことができ
る。
【0056】他方、エンジンが吸入する空気量QTOTAL
は、吸気管圧力Pとエンジン回転速度Nとの積で表すこ
とができるから、図1(b) に示す1次直線のマップデー
タNとして表すことができる。
【0057】すなわち、以上の2つのマップデータの交
点が、定常運転状態にあるエンジンの吸気動作点であ
り、図上に示すQN はエンジン1が吸入する空気量Q
TOTAL に等しい。
【0058】 (2)EGR率を求めて空燃比制御を行う方法 前記(1)において、スロットル5以外の経路から吸入
されるガスが、EGR制御によって還流する排出ガスQ
EGR である場合は、前記(1)における導入率K
EXT は、EGR率KEGR となる。したがって、EGR率
EGR を参照しつつ空燃比制御を行うことが可能とな
る。
【0059】一方、還流させる排出ガス中の酸素量は実
際上0(ゼロ)である。そのため、多量のEGRを行っ
た場合にはエンジン出力が低下して運転状態が不安定と
なる。しかし、EGR率KEGR を参照しつつEGRバル
ブの開度を制御し且つ空燃比制御を行うならば、エンジ
ンを安定に運転することができる。すなわち、エンジン
を安定に運転しつつ多量のEGRを行うことが可能とな
る。
【0060】 (3)パージ率を求めて空燃比制御を行う方法 前記(1)において、スロットル5以外の経路から吸入
されるガスが、アイドルパージ制御によって放出される
ガソリン蒸発ガスQPURGE である場合は、前記(1)に
おける導入率KEXT は、パージ率KPURGE となる。した
がって、パージ率KPURGE を参照しつつ空燃比制御を行
うことが可能となる。
【0061】また、空燃比の学習制御にパージ率K
PURGE を加味して制御することが可能となる。すなわ
ち、アイドルパージが空燃比の学習制御に与える誤差を
解消することができる。
【0062】その他に、パージ率KPURGE の値を経時的
・経年的に観察することによって、キャニスタ系の作動
が正常に行われているか否かを判断することができる。
【0063】
【実施例】次に、本発明による空燃比制御方法を、実際
上どのように具体化できるかを実施例で説明する。
【0064】(1)構成 図2は、実施例を説明する図で、吸排気系のモデル図で
ある。基本的には、図6に例示した空燃比制御系のモデ
ル図に、EGRを行う管路およびキャニスタ22からのア
イドルパージを行う管路を付加した構成を、吸排気系を
中心にして表した図である。
【0065】すなわち、スロットル5の開度θによって
制御される吸入空気量QINをエアフロメータ6で測定
し、空燃比を制御するシステムである。他方、エンジン
1の排出ガスを、排気管16からEGRバルブ19を介して
吸気管2のサージタンク2Aに還流させる構成であり、ま
た、キャニスタ22に吸収したガソリン蒸発ガスを、カッ
トオフバルブ24を介してサージタンク2Aに放出する構成
である。
【0066】ところで、本実施例においては、吸気管圧
力を測定する為の圧力センサ7をサージタンク2Aに設け
ている。これは、エンジン1の運転状態が過渡的状態に
在る場合に、吸入空気量の予測を行ってレスポンスの良
い動力特性を得る為である。
【0067】すなわち、マスフロー方式においては、吸
入空気量の実測値からだけでは吸入空気量の予測が困難
なのである。尚、吸入空気量の予測方法については、次
項(2)で説明する。
【0068】ちなみに、EGRバルブ19の開度制御およ
びカットオフバルブ24の開閉制御は、ECU 4が行う
構成である。すなわち、ECU 4から出力するSEGR
がEGRバルブ制御信号であり、SPURGE がカットオフ
バルブ制御信号である。
【0069】(2)エンジンが吸入する空気量の予測を
行う空燃比制御 レスポンスの良い動力特性を得る為には、エンジンの運
転状態が過渡的状態にある場合に、吸気弁が閉弁するタ
イミングにおいて吸入する空気量を予測して燃料噴射量
を決定する必要がある。
【0070】そのため、エンジンが吸入する空気量の予
測を行う空燃比制御が、一般的に行われている。そして
それは、EGR制御やアイドルパージ制御を行う場合に
おいても共通する点である。
【0071】一方、スロットル開度θの変化に対するエ
ンジンレスポンスを評価するのであれば、スロットル開
度θの変化から吸入空気量の予測を行う空燃比制御方法
が最も優れている。
【0072】図3は、吸入空気量の予測がどのようにし
て可能となるかを説明する図で、(a) は吸気管のモデル
図、(b) は吸気管圧力の変化を示す図、(c) はマップ化
した吸気特性図、(d) はスロットル開度の関数特性図、
である。
【0073】スロットル5が急激に開いた場合において
は、吸気管圧力Pも急激に上昇し、エンジンが吸入する
空気量も増大する。したがって、このような過渡的作動
状態においては、吸気弁が閉弁するタイミング迄に吸入
される空気量を正確に予測することが、レスポンスの良
い動力特性を得る上で必要となる。
【0074】1)過渡モデル(図3(b)) 例えば、図3(b) に例示するように、時刻ti-1 にスロ
ットル5が開いて吸気管圧力Pが上昇し、その後、時刻
i に吸気弁10が閉じた場合において、時刻t i-1 にお
ける吸気管圧力PをPi-1 とし、時刻ti における吸気
管圧力PをPi とすると、時刻ti-1 において吸気弁閉
弁時刻ti における吸気管圧力Pi は次式(3) から予測
できる。
【0075】 Pi =Pi-1 +(dp/dt)Δt ------------(3)
【0076】但し、Δt=ti −ti-1 である。
【0077】2)吸気特性モデル(図3(c)) ところで、図3(a) に示すモデル図において、吸気管2
(サージタンク2A) に吸入される空気量をQINとし、該
吸気管2(サージタンク2A) からエンジン1に吸入され
る空気量をQOUT とすると、ベルヌーイの定理より次式
(4) が成立する。但し、K1は定数である。
【0078】dp/dt=K1 (QIN−QOUT) =K1 ・ΔQ --------------(4)
【0079】ここで、QINは次式(5) QOUT は次式(6)
で求めることができる。
【0080】 QIN =K2 ・f(θ) ・(P0 −P)1/2 -------(5)
【0081】但し、K2 は定数、f(θ) はスロットル弁
5の開度θによって決まるところの吸気管断面形状を表
す関数、P0 は大気圧、Pはサージタンク2A内の圧力、
である。
【0082】 QOUT =K3 ・η・N・P ------------------(6)
【0083】但し、K3 は定数、ηは燃焼室への充填効
率、Nはエンジン回転速度、Pはサージタンク2A内の圧
力、である。
【0084】ところで、f(θ) およびN,Pをパラメー
タとして空気流量QINおよびQOUT をグラフ化して示す
と、図3(c) のように表すことができる。すなわち、f
(θ)をパラメータとしてf(θ) ・(P0 −P)1/2 で示
される2次曲線特性f(θn )と、Nをパラメータとして
N・Pで示される1次直線特性N1,N2,・・・である。
【0085】また、スロットル弁5の開度θによって決
まるところの吸気管断面形状を表す関数f(θ) は、図3
(d) に示すようにコサイン(cosine)状に変化する関数と
して表わされる。
【0086】したがって、両特性f(θn ) とN1,N2,・
・・が交差する点が、吸気動作点である。すなわち、ス
ロットル開度θで決まる断面形状関数f(θ) を図3(d)
の特性図から求め、その値と図3(c) の吸気特性図f(θ
n ) から得られる値の積を演算することによって、吸入
空気量を求めることができる。
【0087】3)dp/dtの導出 前記2)の吸気特性モデルと実際の吸気特性との差か
ら、吸気管圧力Pの微分値dp/dtを求めることが可
能である。
【0088】すなわち、エンジンが定常運転状態におい
てはQIN=QOUT となるから、次式(7) が成立する。
【0089】 QIN =K3 ・η・N・P ------------------(7)
【0090】また、式(7) で表される空気流量QINを図
3(c) に例示したマップデータから引用し、該空気流量
をQM で表せば、式(7) は次式(8) で表せる。
【0091】 QM =QIN =K3 ・η・N・P --------------(8)
【0092】尚、実際の空燃比制御システムにおいて
は、前記マップデータをECU 4のメモリ内に記憶・
保持させる構成である。
【0093】したがって、式(4) に示すΔQは次式(9)
で求めることができる。
【0094】ΔQ=QIN−QOUT =QM −K3 ・η・N・P ----------------(9)
【0095】すなわち、エンジンが過渡的運転状態に在
る場合は、定常運転モデルから吸入空気量QM を算出
し、実測した吸気管圧力Pとエンジン回転速度Nとから
求まる吸入空気量を該算出値から減じた値で、ΔQを求
めることができる。
【0096】4)吸気弁閉弁タイミングにおける吸気管
圧力図3(b) に例示した時刻ti-1 および時刻ti が吸
気弁閉弁タイミングであるとすれば、時刻ti における
吸気管圧力Pi は式(3) 式(4) 式(9) から次式(10)で求
めることができる。
【0097】Pi =Pi-1 +(dp/dt)Δt =Pi-1 +K1 ・ΔQ・Δt =Pi-1 +K1 (QM −K3 ・η・N・Pi-1 )Δt =Pi-1 +K{(QM ′/N)−Pi-1 } ---(10)
【0098】但し、QM ′=K2 ・QM であり、K,K
2 は定数である。また、Δtはエンジンの回転に同期し
てサンプリングする周期を表すので、定数に繰り入れる
ことが可能である。
【0099】5)吸入空気量の推定 吸気弁閉弁タイミングにおける吸気管圧力Pi から吸入
空気量を推定するには、スピードデンシティ方式と同様
に、吸気管圧力とエンジン回転速度とから吸入空気量を
推定の為のマップデータが必要である。
【0100】すなわち、式(10)から求められる吸気管圧
力Pi とエンジン回転速度Nおよび前記マップデータと
から吸気弁閉弁タイミングにおける吸入空気量を推定す
ることができる。
【0101】 (3)本実施例においてECUが備えるマップデータ 図4は、実施例のECUが備えるマップデータを説明す
る図で、(a) は吸気特性を表すマップデータ図、(b) は
スロットル開度の関数を表すマップデータ図、(c) は等
吸入空気量を表すマップデータ図、である。
【0102】本実施例においては、少なくとも次に示す
3つのマップデータをECUが備える必要がある。
【0103】すなわち、図4(a) に示す吸気管の吸入特
性を表すマップデータと、図4(b)に示すスロットルの
断面形状を表す関数のマップデータと、図4(c) に示す
吸入空気量を推定する等吸入空気量のマップデータ、で
ある。
【0104】 (4)EGR率およびパージ率の算出と空燃比制御 図5は、EGR率およびパージ率を算出する手順を説明
するフローチャートで、(a) はEGR率の算出手順、
(b) はパージ率の算出手順である。
【0105】1)EGR率の算出(測定) 図5(a) に示す手順を、吸入空気量および吸気管圧力の
サンプリング時間毎に実施することで、EGR率を求め
て空燃比制御を行うことが可能である。
【0106】すなわち、ステップ S101 でエンジンの回
転速度Nから図4(a) に示すP−Qマップデータを検索
し、続いてステップ S102 でスロットルの開度θから図
4(b) に示すθ−f(θ) マップデータを検索する。そし
て、ステップ S101 の検索値とステップ S102 の検索値
との積をステップ S103 で求め、計算上の吸入空気量Q
M を求める。
【0107】次に、前記(2)の式(10)で与えられる吸
気弁閉弁タイミングにおける吸気管圧力Pi をステップ
S104 で求め、その求めた値Pi とエンジン回転速度N
とから図4(c) に示す等吸入空気量マップを検索し、当
該エンジンが吸入する空気量QTOTAL をステップ S105
で求める。
【0108】そして、ステップ S106 で次式(11)を演算
し、EGR率を求める。但し、QAF M は、エアフロメー
タで測定したスロットル系からの吸入空気量である。
【0109】 KEGR =(QTOTAL −QAFM ) /QTOTAL -------(11)
【0110】したがって、前記式(11)で与えられるEG
R率KEGR を参照しつつEGR率を制御すれば、空燃比
制御をEGR制御と関連させて積極的に行うことが可能
となり、多量のEGRを行うことが可能となる。すなわ
ち、求めたEGR率を参照しつつエンジンの加減速に伴
う動力性能を満足するように空燃比を制御することが可
能である。
【0111】2)パージ率の算出(測定) 図5(b) に示す手順を、吸入空気量および吸気管圧力の
サンプリング時間毎に実施することで、パージ率を求め
て空燃比制御を行うことが可能である。
【0112】すなわち、ステップ S201 でエンジンの回
転速度Nから図4(a) に示すP−Qマップデータを検索
し、計算上の吸入空気量QM を求める。つまり、アイド
ルパージを行う場合のスロットル開度θは0°であるか
ら、P−Qマップデータとしてθ=0°のマップデータ
を備えておけば、図4(b) に示すθ−f(θ) マップデー
タは不要である。
【0113】次に、前記(2)の式(10)で与えられる吸
気弁閉弁タイミングにおける吸気管圧力Pi をステップ
S202 で求め、その求めた値Pi とエンジン回転速度N
とから図4(c) に示す等吸入空気量マップを検索し、当
該エンジンが吸入する空気量QTOTALをステップ S203
で求める。
【0114】そして、ステップ S204 で次式(12)を演算
し、パージ率を求める。但し、QAF M は、エアフロメー
タで測定したスロットル系からの吸入空気量である。
【0115】 KPURGE =(QTOTAL −QAFM ) /QTOTAL -------(12)
【0116】したがって、前記式(12)で与えられるパー
ジ率KPURGE を参照しつつパージ率を制御すれば、空燃
比制御をパージ制御と関連させて積極的に行うことが可
能となる。
【0117】すなわち、求めたパージ率を参照しつつ空
燃比の学習制御を行うことにより、誤差の少ない空燃比
制御が可能となる。
【0118】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、EGR率
やキャニスタからのパージ率を算出してそれらの値を空
燃比制御に加味することが可能となり、エンジンの空燃
比制御を一層厳密に行うことが可能となる。また、キャ
ニスタが正常に作動しているか否かを試験することが可
能となる。
【0119】その結果、環境汚染が少なく動力性能の良
いエンジンを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図で、(a) はエンジン
の吸気系を説明するモデル図、(b) はエンジンの吸入空
気量を求める為のマップデータ図、である。
【図2】実施例を説明する図で、吸排気系のモデル図で
ある。
【図3】吸入空気量の予測がどのようにして可能となる
かを説明する図で、(a) は吸気管のモデル図、(b) は吸
気管圧力の変化を示す図、(c) はマップ化した吸気特性
図、(d) はスロットル開度の関数特性図、である。
【図4】実施例のECUが備えるマップデータを説明す
る図で、(a) は吸気特性を表すマップデータ図、(b) は
スロットル開度の関数を表すマップデータ図、(c) は等
吸入空気量を表すマップデータ図、である。
【図5】実施例のEGR率およびパージ率を算出する手
順を説明するフローチャートで、(a) とEGR率の算出
手順、(b) はパージ率の算出手順である。
【図6】マスフロー方式の空燃比制御系を説明するモデ
ル図である。
【図7】EGRとキャニスタからのアイドルパージを説
明するモデル図で、(a) はEGRを説明する図、(b) は
アイドルパージを説明する図、である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 吸気管 2A サージタンク 3 燃料噴射弁 4 ECU(Electronic Control
Unit) 5 スロットル 6 エアフローメータ 7 圧力センサ 8 スロットル開度センサ 9 エアクリーナ 10 吸気弁 11 排気弁 12 点火プラグ 13 燃焼室 14 冷却水 15 水温センサ 16 排気管 17 三元触媒 18 クランク角センサ 19 EGRバルブ 20 燃料タンク 21 燃料ポンプ 22 キャニスタ 23 ツーウェイバルブ 24 カットオフバルブ N エンジン回転速度 SN クランク角度信号(タイミン
グパルス信号) P 吸気管圧力 θ スロットル開度 Wt 冷却水温度 Q 吸入空気量 SEGR EGRバルブ制御信号 SPURGE カットオフバルブ制御信号
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/18 F02D 45/00 366 F02M 25/07 550 F02M 25/08 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットル(5)を介して内燃機関(1)に吸
    入される空気量(QIN)を流量計(6A)で直接に測定し、
    該吸入空気量(QIN)から燃料供給量を決定して空燃比
    を制御する方法において、 内燃機関(1)の回転速度(N)とスロットル(5)の開度
    (θ)と吸気管圧力(P)とから該内燃機関(1)に吸入
    される計算上の吸入空気量(QTOTAL)を求め、 前記流量計(6A)で測定した吸入空気量(QIN)と計算上
    の吸入空気量(QTOTAL)とから、スロットル(5)以外の
    経路から吸入されるガス量(QEXT)の割合を求めて空
    燃比を制御すること、 を特徴とする内燃機関の空燃比制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関の空燃比制御方
    法において、 スロットル(5) 以外の経路から吸入されるガスが、EG
    R(Exhaust Gas Recirculation)制御によって還流する
    排出ガス(QEGR)であること、 を特徴とする内燃機関の空燃比制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の内燃機関の空燃比制御方
    法において、 スロットル(5) 以外の経路から吸入されるガスが、キャ
    ニスタから吸入されるガス(QPURGE)であること、 を特徴とする内燃機関の空燃比制御方法。
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