JP3212084U - 領域報知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、歩行時の危険領域への侵入を抑止する領域報知装置を提供する。【解決手段】領域報知装置1は、地面に設置される敷設体10と、靴又は足首に設置される検出装置50と、を備える。検出装置は、敷設体の接近を検出する検出部60と、検出部による検出結果を使用者に報知する報知部と、これらに電力を供給する電源部と、装置全体をON・OFFするスイッチ部85を備える。【選択図】図1

Description

本考案は、歩行時の領域判断を行う領域報知装置に関する。
視覚障害者にとって、街中の歩行は多くの危険を伴う。そこで、視覚障害者は、盲導犬や安全杖を活用して歩行中の危険を回避する。また、様々な施設では、視覚障害者誘導ブロック(いわゆる点字ブロック)等を敷設して、視覚障害者の安全な歩行を支援している(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−290944号公報
しかしながら、盲導犬や安全杖を利用しても、ホームから線路への転落事故が絶えない。その理由として、安全杖の感触によって、視覚障害者誘導ブロックを判断しようとしても、駅のホームの場合は様々な騒音や声、振動などでその判断が難しい状況に陥りやすいことが挙げられる。
そこで、線路への転落を確実に防ぐホームドアの設置が進められているが、その設置費用が高額であるため、乗降者数の比較的多い都市部であっても、未整備の駅が多い。地方になると、乗降者数が少ないことから、大半の駅にホームドアが設置されていない。
本考案は、斯かる実情に鑑み、極めて低コストで歩行者の安全を確保可能な領域報知装置を提供しようとするものである。
上記目的を達成する本手段は、地面に設置される敷設体と、移動対象物に設置されて、前記敷設体の接近を検出する検出部と、前記検出部による検出結果を、使用者に報知する報知部と、を備える事を特徴とする領域報知装置である。
上記領域報知装置に関連して、前記移動対象物には、靴、足首、杖および盲導犬が含まれ、前記検出部は、前記靴、前記足首、前記杖および前記盲導犬のうち少なくとも1つに設置されることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記検出部は、前記靴の踵近傍に装着されることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記検出部が、使用者の足の内側及び外側にそれぞれ配置されることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記検出部は、前記杖の先端に配置されることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記検出部は、前記盲導犬から吊り下げられることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記敷設体は帯状体であり、駅ホームの線路側の端縁近傍に配置される複数の帯状すべり止めの間に敷設されることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記敷設体は帯状体であり、複数の前記敷設体が並行するように敷設されることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記敷設体が導電体であり、前記検出部は、前記敷設体が電気を帯びているか否かを検出することを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、複数の前記敷設体のうち少なくとも2つは、互いに異なる状態の電気を帯びた導電体であり、前記検出部は、前記敷設体が帯びる電気を検出して、前記敷設体の電気の状態を判別することを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記報知部は、前記検出部による判別結果を、前記敷設体の電気の状態毎に異なる態様で使用者に報知することを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記敷設体が磁性体であり、前記検出部は、周囲に磁場を生じさせ得る強磁性体と、前記強磁性体と前記敷設体が接近する際に生じる物理的変化を検知する変化出力部と、を備えることを特徴とする。
上記領域報知装置に関連して、前記報知部は、前記検出部の検出結果を、使用者の携帯端末に無線送信する無線通信部を有することを特徴とする。
本考案によれば、視覚障碍者であっても、歩行時における危険領域への侵入を回避することが可能になるという優れた効果を奏し得る。
(A)は、本考案の第一実施形態に係る領域報知装置の全体構成を示す平面図であり、(B)は同領域報知装置の正面部分断面図である。 (A)は同領域報知装置の検出装置を示す平面図であり、(B)は同検出装置の側面図であり、(C)は同検出装置の拡大平面図であり、(D)は同検出装置の拡大側面図である。 (A)は同領域報知装置の内部構成を示すブロック図であり、(B)は第二実施形態に係る領域報知装置の内部構成を示すブロック図である。 第二実施形態に係る領域報知装置の全体構成を示す平面図である。 同領域報知装置の変形例を示す(A)側面図であり、(B)は平面図である。 第三実施形態に係る領域報知装置の敷設体を示す平面図である。 (A)は、第四実施形態に係る領域報知装置を示す平面図であり、(B)は同領域報知装置の検出装置の内部構成を示す図である。 (A)は、第五実施形態に係る領域報知装置の検出装置を盲導犬が装着した様子を示す図であり、(B)は同領域報知装置の検出装置の内部構成を示す図である。
以下、本考案の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
<第一実施形態>
図1(A)に、第一実施形態に係る領域報知装置1が示される。この領域報知装置1は、鉄道の駅のホーム(地面)に設置される敷設体10と、靴又は足首に設置されて敷設体10を検出する検出装置50を備える。なお、ここでは、靴40に対して検出装置50が固定されている。
<敷設体>
駅のホームHには、線路Sの長手方向Xに沿った縁HFから幅方向Wに約80cm程度退避する場所において、複数の視覚障害者誘導ブロック(点字ブロック)Bが長手方向Xに配置される。この点字ブロックBは、円形の突起が多数形成されており、視覚障碍者に対して「止まれ」あるいは「危険」の意味を伝達する。
ホームHにおける縁HFと点字ブロックBの間には、複数のホーム端縁用ブロックTが長手方向Xに配置される。各ホーム端縁用ブロックTには、長手方向Xに延びる帯状すべり止め材Pが、幅方向Wに複数(ここでは8本)配置されている。この帯状すべり止め材Pは、約2cmの幅を有しており、摩擦力の高いゴムによって構成されることで、歩行者の靴が滑らないようになっている。帯状滑り止め材Pは、約2mm程度の高さで表面から突出している。
敷設体10は、ホーム端縁用ブロックTの表面において、長手方向Xに延びるように複数本(ここでは2本)敷設される。各敷設体10は、図1(B)に拡大して示すように、複数の帯状滑り止め材Pの間に敷設されており、この敷設体10の突出高さは、帯状滑り止め材Pと同等又はそれ以下に設定される。結果、帯状滑り止め材Pの滑り止め機能を低下させないで済む。
敷設体10は、例えば、交流電流を通電可能なフラットケーブルであり、複数の電線13A、13Bの周囲が絶縁被覆12で被覆されている。複数の電線13A、13Bを二極として交流電流が流される。従って、この敷設体10は、複数のホーム端縁用ブロックTを跨ぐようにして、ホームHの長手方向Xの全域に亘って敷設されることが望ましい。
また、敷設体10は、ホームHの幅方向Wに所定の距離を空けて複数本(ここでは2本)が並行するように配置される。このようにすると、検出装置50による検知確率を高めることが可能となる。
<検出装置>
検出装置50は、図2(D)に示すように、敷設体10の接近を検出する複数の検出部60と、検出部60による検出結果を使用者に報知する報知部70と、これらに電力を供給する電源部80と、装置全体のON・OFFを切り替えるスイッチ部85を備える。なお、検出部60と、報知部70と、電源部80等は筐体52に収容される。なお、この検出部60は、いわゆる検電器であり、絶縁被覆された敷設体10の内部の活電状態を、間接的に検出する構造となっている。
図2(C)に示すように、検出部60は、足の内側と外側にそれぞれ配置される。このようにすると、敷設体10が複数本、並行していることと相まって、どちらかの検出部60が、複数本のいずれかの敷設体10を検知する。結果、検知確率を高めることが可能となる。筐体52は、平面視するとU字形状となっており、靴40の踵近傍を覆うように設置される。なお、筐体52の形状は特に限定されず、靴40に固定可能であれば、様々な形状を採用できる。
図3(A)に示すように、検出部60は、敷設体10の接近・離反を検知可能な検知処理部62と、この検知処理部62によって検知された出力のレベルを判定するレベル判定部64を有する。検知処理部62は、例えば導電ゴムであり、敷設体10に接近すると、敷設体10との間に微小な(例えば1μA未満)交流電流を流す。なお、靴40の踵部全体を導電ゴムとし、この踵部全体を検知処理部62とすることも可能である。靴40の靴底全体を検知処理部62とすることもできる。
具体的に、敷設体10に検知処理部62が接触すると、敷設体10と検知処理部62の間には静電容量が生成され、同時に、検知処理部62と使用者の間、及び、使用者の靴底と大地(ホームH)の間にも静電容量が生成される。敷設体10が活電状態の場合は、検知処理部62及び使用者を経由して、大地(ホームH)に対して微小な交流電流が流れる。レベル判定部64は、高抵抗部材を有しており、検知処理部62に生じる微小交流電流を検出して、所定の閾値以上となる場合に検出信号を生成する。この検出信号は、報知部70に送信される。なお、ここでは敷設体10に対して検知処理部62が接触する場合を例示しているが、レベル判定部64による検知感度を高めることで、敷設体10と検知処理部62が非接触状態であっても接近を検知することが可能である。例えば、数センチから数十センチ(例えば10センチ以下、望ましくは30センチ以下)までの接近で、検出信号を生成することが好ましい。
報知部70は、ブザー部72と無線通信処理部74を有する。ブザー部72は、レベル判定部64の検出信号を受信して、警報音を発する。この警報音を使用者が聴くことで、敷設体10への接近を判断する。無線通信処理部74は、レベル判定部64の検出信号を受信して、近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標)規格や赤外線通信規格)によって、使用者の携帯通信端末(例えばスマートフォン)に報知信号を無線伝達する。結果、携帯通信端末が振動して利用者に検出信号を間接的に伝えたり、携帯通信端末のイヤホン等を介して警報音を使用者に伝えたりできる。携帯通信端末を利用すれば、高騒音環境でも確実に使用者に伝達できるので好ましい。また、ブザー部72によるブザー音の場合、電車の乗降時に、常にブザー音が周囲の人に伝わってしまうので、周囲の人に心配をかける恐れがあるが、携帯通信端末を介した報知の場合は、周囲の人に知られずに、使用者(自分自身)のみに報知することが可能となるという利点がある。
なお、ここではブザー部72と無線通信処理部74の双方を有する場合を例示するが、少なくとも一方を備えていれば良く、また、使用者に対する報知手法も、他の構成(例えば、筐体52を振動させる振動機構)を採用しても良い。
<使用方法>
次に、図1(A)を参照して、領域報知装置1の使用方法について説明する。ホームHの縁HFに敷設される二本の敷設体10には、交流電流を常に印加しておく。
使用者は、予め、靴40の半足(片足)毎に検出装置50を装着する。検出装置50は、粘着テープやクリップ等によって、踵近傍に固定される。なお、粘着テープやクリップ以外にも、ネジやくぎ等によって固定しても良く、また、靴40自体が検出装置50を内蔵する構造を採用しても良い。片足毎に2個の検出部60が設置されるので、両足で合計4個の検出部60が設けられることになる。
使用者は、駅のホームHに進入する前に、スイッチ部85によって検出装置50の電源をONにする。その後、ホームH内を歩行している最中に、ホームHの縁HFに近づこうとするが、まず、点字ブロックBの存在によって危険領域を判断できる。しかし、何らかの事情で、点字ブロックBの存在に気付かなかったり、点字ブロックBの位置解釈を誤ったりすることで、点字ブロックBを通過して、思いがけず縁HF側に向かって歩行する場合がある。その際は、図1(B)に示すように、検出装置50と敷設体10が接近する。検出装置50は、検出部60によってその接近が検知され、使用者は、危険領域(縁HF)への接近を、報知部70を介して音や振動によって把握する。結果、その場所で一旦立ち止まり、反対方向に引き返したり、周囲の人に助けを求めたりすることができる。
以上の第一実施形態の領域報知装置1によれば、敷設体10を危険領域と安全領域の境界に敷設しておき、使用者が、靴40に検出装置50を装着するだけで、目視以外の方法で、危険領域への侵入を事前判断できる。特に、検出装置50が靴40の両足の踵近傍に装着されていることから、歩行行為に連動して、検出装置50を敷設体10に接近させることが可能となり、確実に検出できる。更に、検出装置50では、一対の検出部60が、使用者の片足の内側及び外側にそれぞれ配置されるので、敷設体10の検知確率を高めることができ、また、一方の検出部60が故障しても、他方の検出部60が補うことも可能になる。
また、敷設体10は帯状体となっており、ホームHの縁HF近傍に配置される複数の帯状すべり止めPの間に敷設されるので、敷設体10自体が歩行の邪魔にならない。また、突出する帯状すべり止めPの間に配置されることで、敷設体10が保護される結果、絶縁被覆12の損傷等を抑制できる。更に敷設体10が、危険領域(ここでは縁HF)の手前に、複数本が並行するように敷設されるので、検出装置50による検知確率をより一層高めることができる。なお、ここでは平行に2本敷設される場合を例示しているが、好ましくは3本以上、より望ましくは4本以上敷設する。
第一実施形態では、敷設体10に交流電流が通電されており、その電流を、検出装置50が検知する場合を例示したが、本考案はこれに限定されない。
<第二実施形態>
図3(B)に、非通電の敷設体を採用する第二実施形態に係る領域報知装置1の構成を示す。敷設体10は、金属やガラス等の常磁性体で構成されるようにし、ここでは、耐腐食性が高くかつ常磁性となる金属(ステンレス)板を採用する。勿論、磁性があれば他の材料であっても良い。
検出装置50の検出部60は、周囲に磁場を生じさせる強磁性体90を備えるようにする。この強磁性体90は、いわゆる磁石(電磁石の場合も含む)であり、ばね(コイルバネや板バネ)等の付勢体92で常に一方向に付勢されている(これを待機位置と定義する)。敷設体10と強磁性体90が接近すると、付勢体92の付勢力に抗して、強磁性体90が敷設体10側に移動する(これを検出位置と定義する)。なお、敷設体10と強磁性体90が離れると、付勢体92によって、強磁性体90が待機位置に復帰する。
レベル判定部64は、強磁性体90と敷設体10の間に生じる吸引力(又は反発力)を検知する変化出力部96を備える。変化出力部96は、強磁性体90の位置変化と連動するアーム96Aを備えたスイッチとなっており、アーム96Aの位置変化量に対応して検出信号を出力する。従って、強磁性体90が待機位置から検出位置に移動すると、これに連動するアーム96Aによって、変化出力部96から検出信号が出力される。
図4に示すように、敷設体10は、帯状又は棒状の金属板であり、ホーム端縁用ブロックTの帯状滑り止め材Pの間に、ネジ等によって敷設される。各敷設体10は、帯状滑り止め材Pと略同じ長さとなっており、8本の帯状滑り止め材Pの全ての間に、合計7本の敷設体10が並列状態で敷設される。従って、このホーム端縁用ブロックT内に靴40及び検出装置50が進入すれば、確実に、検出装置50が、敷設体10の接近を確実に検知できる。敷設体10には、配線が不要であることから、現状のホームHに対して簡単に敷設できるという利点もある。なお、敷設体10の形状は、プレート状に限定されず、棒状や、ワイヤ状など、様々な形態を採用できる。敷設方法も、ネジ以外にも、バンドやクリップで固定したり、溝に埋設したりすることもできる。
なお、本第二実施形態では敷設体10を常磁性体としているが、これに限定されず、例えば敷設体を磁石等の強磁性体にしても良い。この場合は、検出部60を磁性スイッチとすればよい。一方、敷設体10を強磁性にすると、金属等の異物を常に吸着してしまい、清掃作業が煩雑になるので、第二実施形態で示したように金属等の常磁性体を採用することがより望ましい。
更に、本第二実施形態では、強磁性体90の位置変化を、物理的変化として検出する場合を示したが、本考案はこれに限定されない。例えば、検知処理部62では、電磁コイルとなる強磁性体90と、この強磁性体90を励起する発振回路を備えるようにしても良い。強磁性体90に高周波磁界を発生させた状態で、常磁性の敷設体10が接近すると、敷設体10に電磁誘導現象による誘導電流が流れて熱損失が発生する。この熱損失の結果、検知処理部62の発振回路の発振が減衰するか、または停止する。レベル判定部64において発振状態の物理的変化(減衰又は停止)を検出すれば、検出信号を発生させることができる。
なお、上記第一及び第二実施形態では、靴40に検出装置50を設置する場合を例示したが、本考案はこれに限定されない。例えば図5に示すように、ベルクロ(登録商標)ファスナ等を利用したバンド100によって、使用者の足首に検出装置50を固定することも可能である。勿論、靴40の靴底(踵部)内に、検出装置50を内蔵することも可能である。
<第三実施形態>
図6に、第三実施形態に係る領域報知装置1の構成を示す。第三実施形態に係る敷設体10は、例えば、ホーム端縁用ブロックTの表面において、長手方向Xに延びるように複数本(ここでは2本)敷設される。図6に示す各敷設体10において、縁HFに近い方に配置される方を敷設体10Aとし、縁HFに遠い方に配置される方を敷設体10Bとする。
敷設体10A,10Bに接続される交流電源110A,110Bは、それぞれ電圧の実効値が異なる。交流電源110Aの実効値の方が交流電源110Bの実効値よりも大きく設定されることが想定される。つまり、縁HFにより近い方の敷設体10により大きな実効値の交流電源を接続する。例えば、交流電源110A,110Bの実効値を、それぞれ、50V、30Vとする。
なお、敷設体10A,10Bにおいて異なる交流電流を流すことができれば、上記のように、敷設体10A,10B毎に交流電源を用いなくてもよい。すなわち、敷設体10A,10Bに1つの交流電源が接続される態様であってもよい。また、敷設体10A,10Bにおいて異なる直流電流(例えば、DC24V,DC12V)を流す構成であってもよい。
ここで、例えば、検出装置50を備えた使用者が敷設体10Bに接近すると、検知処理部62によりそのことが検知されて、微小電流が流れる。検出装置50が敷設体10Bに近づくに従って微小電流は大きくなっていく。検出装置50と敷設体10Bとの距離が所定距離になると、微小電流が交流電源110Bの交流電流に応じたものになる。レベル判定部64により、微小電流が交流電源110Bの交流電流に応じたものであると判定されると、その旨の検出信号が生成される。この検出信号は、報知部70に送信される。
同様に、検出装置50を備えた使用者が敷設体10Aに接近すると、検知処理部62によりそのことが検知されて、微小電流が流れる。検出装置50が敷設体10Aに近づくに従って微小電流は大きくなっていく。検出装置50と敷設体10Aとの距離が所定距離になると、微小電流が交流電源110Aの交流電流に応じたものになる。レベル判定部64により、微小電流が交流電源110Aの交流電流に応じたものであると判定されると、その旨の検出信号が生成される。この検出信号は、報知部70に送信される。
したがって、第三実施形態に係るレベル判定部64では、検知処理部62によって検知された出力のレベルを3段階に分けて判定される。つまり、検知処理部62によって検知された出力のレベル(以下、検知出力レベルと呼ぶ。)が「第1の閾値以下」、「第1の閾値以上第2の閾値以下」、「第2の閾値以上」のいずれにあるかレベル判定部64では判定される。
検知出力レベルが「第1の閾値以下」である場合、検出装置50を備えた使用者は、敷設体10Bから十分に離反している状況にある。検知出力レベルが「第1の閾値以上第2の閾値以下」である場合、微小電流が交流電源110Bの交流電流に応じたものであるため、検出装置50を備えた使用者が敷設体10Bに接近している状況にある。検知出力レベルが「第2の閾値以上」である場合、微小電流が交流電源110Aの交流電流に応じたものであるため、検出装置50を備えた使用者が敷設体10Bを通過して敷設体10Aに接近している状況にある。
以上のように領域報知装置1を構成すると、検出装置50を備えた使用者は、危険領域(縁HF)への接近するまでに2度警告される。危険領域(縁HF)から遠い側に配置される敷設体10Bへの接近が検出装置50により検出されると、1度目の警告が報知部70によりなされる。1度目の警告では、予備的な警告として周囲の人に心配をかけないような態様のものが想定される。例えば、1度目の警告では、報知部70は小さな音量の警告音を外部に出力したり、携帯通信端末を介して周囲の人に知られないように警告したりすることが考えられる。
一方、危険領域(縁HF)から近い側に配置される敷設体10Aへの接近が検出装置50により検出されると、2度目の警告が報知部70によりなされる。2度目の警告では、最終警告として確実に検出装置50を備えた使用者に伝達される態様が想定される。例えば、2度目の警告では、報知部70は、大きな音量の警告音を外部に出力したり、携帯通信端末と有線または無線接続されるイヤホンを通じて大きな音量の警告音を出力したりすることが考えられる。すなわち、報知部70は、敷設体10A,10Bの電気の状態毎に異なる態様で報知する。
敷設体10A,10Bに直流電流が流される場合、検知処理部62は直流電流を検出できる構成のものにすればよい。
なお、第三実施形態に係る領域報知装置1では、敷設体10は2本設けられたが、これに限定されるものではなく、3本以上設けられてもよい。この場合、各敷設体10に流れる交流電流(または直流電流)を全て異なるものにしてもよいし、各敷設体10に流れる交流電流(または直流電流)の一部が異なるものであってもよい。
<第四実施形態>
図7(A)に、第四実施形態に係る領域報知装置1の構成を示す。第四実施形態に係る領域報知装置1は、敷設体10と、杖150に設けられる検出装置50を備える。第四実施形態に係る検出装置50は、図7(A)に示すように、杖150の先端に配置される。検出装置50は、杖150の先端に別途取り付け可能な構造であってもよいし、杖150の先端に内蔵される構造であってもよい。
検出装置50は、上記第一、第二および第三実施形態で説明されるいずれの構成であってもよい。上記第一、第二および第三実施形態で説明されるいずれの検出装置50が用いられても、検知処理部62は、図7(B)に示すように、杖150の先端に配置されることが好ましい。特に、検知処理部62が導電ゴムで構成される場合、その導電ゴムは、杖150の先端に設けられる杖先ゴム部材として形成されることが好ましい。検知処理部62が杖先ゴム部材として構成されると、杖先ゴム部材は検知処理部62として機能すると共に、クッションとしても機能するからである。
なお、検知処理部62は、敷設体10の接近・離反を検知可能な範囲において杖150にいずれかに配置されていれば、以上のように杖150の先端に配置されなくてもよい。
また、検出部60および報知部70は、1つの電子回路基板120に実装されることが好ましい。また、電子回路基板120に実装される検出部60および報知部70は、図7(B)に示すように、電源部80よりも杖150の長さ方向の先端側に配置されることが好ましい。検出部60は、敷設体10への接近・離反が容易に検知されるようなるべく杖150の先端に配置されることが好ましいからである。
検出装置50のスイッチ部85は、例えば、杖150の把持部151に設けられる。スイッチ部85は、例えば、検出装置50とは(図示しない)配線で接続される。なお、検出装置50のスイッチ部85は、例えば、その他の場所に設けられてもよい。
杖の使用者は、自身の前方の路面に杖をついて歩行する。このため、上記第一、第二および第三実施形態のように、使用者の靴又は足首に検出装置50が配置されるよりも杖の先端に検出装置50が配置される方が危険領域(縁HF)への接近をより早く杖の使用者に伝達することができる。したがって、第四実施形態に係る領域報知装置1は、杖の使用者にとって有用である。
<第五実施形態>
図8(A)に、第五実施形態に係る領域報知装置1の構成を示す。第五実施形態に係る領域報知装置1は、図8(A)に示すように、敷設体10と、盲導犬200に取り付けられる検出装置50を備える。
盲導犬200は、ハーネス210を装着した状態にある。ハーネス210には吊り下げ部材220が設けられる。吊り下げ部材220は、図8(A)に示すように、例えば、ハーネス210を介して盲導犬200の胴部分から吊り下げられる。なお、吊り下げ部材220は、盲導犬200の胴以外の部分から吊り下げられてもよい。
第五実施形態に係る検出装置50は、例えば、図8(B)に示すように、検出部60と、報知部70と、電源部80とが直方体形状の筐体53に収められた態様になっている。ただし、検出部60および報知部70は、上記第一、第二および第三実施形態で説明されるいずれの構成であってもよい。
検出装置50のスイッチ部85は、例えば、ハーネス210の把持部211に設けられる。なお、スイッチ部85は、例えば、検出装置50とは(図示しない)配線で接続される。検出装置50のスイッチ部85は、例えば、筐体53において外部から操作可能な位置に設けられてもよい。
吊り下げ部材220の一端には、検出装置50が取り付けられる。そして、吊り下げ部材220の長さは、検知処理部62が敷設体10と接触可能なように調整されることが好ましい。なお、検知処理部62は敷設体10の接近・離反を検知可能な範囲において吊り下げ部材220から吊り下げられていれば、吊り下げ部材220の長さは、検知処理部62が敷設体10と接触しないように調整されていてもよい。
また、検出装置50は、図5に示すバンド100によって盲導犬200の足首等に、固定されてもよい。この場合、検出装置50は、盲導犬200の両前足または一方の前足に固定されることが好ましい。また、検出装置50は、さらに、盲導犬200の両後足または一方の後足に固定されてもよい。
視覚障害者は、盲導犬の先導により歩行する場合がある。この場合、上記第一及び第二実施形態のように、視覚障害者の靴又は足首に検出装置50が配置されるよりも盲導犬に検出装置50が配置される方が危険領域(縁HF)への接近をより早く視覚障害者に伝達することができる。したがって、第五実施形態に係る領域報知装置1は、盲導犬の先導により歩行する視覚障害者にとって有用である。
尚、本考案の領域報知装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、検出部60が設置される対象は、移動対象物であればいずれであってもよい。なお、移動対象物には、本考案の領域報知装置の使用者と共に移動する全てのものが含まれる。したがって、第一〜第五実施形態で挙げられる靴、足首、杖および盲導犬は、移動対象物の一例であって、移動対象物には、例えば、車椅子や歩行器等の歩行を補助する器具や、バッグやスーツケース等のように使用者と共に移動する移動時携帯用具等も含まれる。
1 領域報知装置
10,10A,10B 敷設体
12 絶縁被覆
13A、13B 電線
40 靴
50 検出装置
52,53 筐体
60 検出部
62 検知処理部
64 レベル判定部
70 報知部
72 ブザー部
74 無線通信処理部
80 電源部
85 スイッチ部
90 強磁性体
92 付勢体
96 変化出力部
96A アーム
100 バンド
110A,110B 交流電源
150 杖
151,211 把持部
200 盲導犬
210 ハーネス
220 吊り下げ部材
B 点字ブロック
H ホーム
HF 縁
S 線路
T ホーム端縁用ブロック

Claims (13)

  1. 地面に設置される敷設体と、
    移動対象物に設置されて、前記敷設体の接近を検出する検出部と、
    前記検出部による検出結果を、使用者に報知する報知部と、
    を備える事を特徴とする領域報知装置。
  2. 前記移動対象物には、靴、足首、杖および盲導犬が含まれ、
    前記検出部は、前記靴、前記足首、前記杖および前記盲導犬のうち少なくとも1つに設置されることを特徴とする、
    請求項1に記載の領域報知装置。
  3. 前記検出部は、前記靴の踵近傍に装着されることを特徴とする、
    請求項2に記載の領域報知装置。
  4. 前記検出部が、使用者の足の内側及び外側にそれぞれ配置されることを特徴とする、
    請求項2又は3に記載の領域報知装置。
  5. 前記検出部は、前記杖の先端に配置されることを特徴とする、
    請求項2に記載の領域報知装置。
  6. 前記検出部は、前記盲導犬から吊り下げられることを特徴とする、
    請求項2に記載の領域報知装置。
  7. 前記敷設体は帯状体であり、
    駅ホームの線路側の端縁近傍に配置される複数の帯状すべり止めの間に敷設されることを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の領域報知装置。
  8. 前記敷設体は帯状体であり、
    複数の前記敷設体が並行するように敷設されることを特徴とする、
    請求項1乃至7のいずれかに記載の領域報知装置。
  9. 前記敷設体が導電体であり、
    前記検出部は、前記敷設体が電気を帯びているか否かを検出することを特徴とする、
    請求項1乃至8のいずれかに記載の領域報知装置。
  10. 複数の前記敷設体のうち少なくとも2つは、互いに異なる状態の電気を帯びた導電体であり、
    前記検出部は、前記敷設体が帯びる電気を検出して、前記敷設体の電気の状態を判別することを特徴とする、
    請求項1乃至8のいずれかに記載の領域報知装置。
  11. 前記報知部は、前記検出部による判別結果を、前記敷設体の電気の状態毎に異なる態様で使用者に報知することを特徴とする、
    請求項10に記載の領域報知装置。
  12. 前記敷設体が磁性体であり、
    前記検出部は、
    周囲に磁場を生じさせ得る強磁性体と、
    前記強磁性体と前記敷設体が接近する際に生じる物理的変化を検知する変化出力部と、を備えることを特徴とする、
    請求項1乃至11のいずれかに記載の領域報知装置。
  13. 前記報知部は、前記検出部の検出結果を、使用者の携帯端末に無線送信する無線通信部を有することを特徴とする、
    請求項1乃至12のいずれかに記載の領域報知装置。
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