JP3211944B2 - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JP3211944B2
JP3211944B2 JP13410597A JP13410597A JP3211944B2 JP 3211944 B2 JP3211944 B2 JP 3211944B2 JP 13410597 A JP13410597 A JP 13410597A JP 13410597 A JP13410597 A JP 13410597A JP 3211944 B2 JP3211944 B2 JP 3211944B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に変換するインバータ装置、特にあらゆる負荷に対し
て常時平衡した交流出力電流の供給が可能なインバータ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】バッテリ等の直流電源から供給される直
流電力を交流電力に変換するインバータ装置は、例えば
電子・情報機器のバックアップ電源として使用される無
停電電源装置(UPS)等に従来から広く使用されてい
る。例えば、図9に示すインバータ装置は、直流電源1
と、4つのスイッチング素子としての第1〜第4のMO
S-FET2〜5がブリッジ接続されかつ第1及び第4
のMOS-FET2、5と第2及び第3のMOS-FET
3、4とを2個ずつ交互にオン・オフ動作させることに
より直流電源1から供給される直流電圧を交流電圧に変
換するフルブリッジ形のインバータで構成される直流−
交流変換回路6と、リアクトル7及びコンデンサ8から
成りかつ直流−交流変換回路6の交流電圧を負荷10に
供給する正弦波交流電圧に変換するフィルタ回路9と、
負荷10に供給される交流出力電圧VOUTに基づいて第
1及び第4のMOS-FET2、5と第2及び第3のM
OS-FET3、4の各ゲート端子(制御端子)に付与
するオン・オフ制御信号VG1、VG2を発生する制御回路
11とを備えている。
【0003】制御回路11は、図10に示すように交流
出力電圧VOUTを検出してその電圧検出信号V1を出力す
る出力電圧検出回路12と、交流出力電圧VOUTの電圧
値を規定する商用周波数の基準正弦波信号VR1を発生す
る基準正弦波発生回路13と、可変抵抗器15の電圧V
VLに基づいて基準正弦波発生回路13の基準正弦波信号
R1の正負の振幅電圧を制御するオフセット調整回路1
4と、出力電圧検出回路12の電圧検出信号V1及びオ
フセット調整回路14の出力信号V2に基づいて電圧制
御信号V3を発生する電圧制御回路16と、基準正弦波
発生回路13の基準正弦波信号VR1の周波数よりも極め
て高い周波数(数kHz以上)の三角波信号VR2を発生
する三角波発振器17と、反転入力端子に入力される三
角波発振器17の三角波信号VR2と非反転入力端子に入
力される電圧制御回路16の電圧制御信号V3とを比較
してPWM変調信号VPWMを発生するPWMコンパレー
タ18と、PWMコンパレータ18のPWM変調信号V
PWMの反転信号−VPWMを出力する反転器19と、PWM
コンパレータ18のPWM変調信号VPWMのオン・オフ
期間をそれぞれ若干短縮・延長してデッドタイムを形成
しかつその信号をオン・オフ制御信号VG2として第2及
び第3のMOS-FET3、4の各ゲート端子に出力す
るデッドタイム形成回路20と、反転器19の反転出力
信号−VPWMのオン・オフ期間をそれぞれ若干短縮・延
長してデッドタイムを形成しかつその信号をオン・オフ
制御信号VG1として第1及び第4のMOS-FET2、
5の各ゲート端子に出力するもう一つのデッドタイム形
成回路21とを備えている。電圧制御回路16は、出力
電圧検出回路12の電圧検出信号V1の絶対値信号V4
出力する絶対値回路22及び絶対値回路22の絶対値信
号V4を交流出力電圧VOUTの平均値信号V5に変換する
積分回路23から成る平均値回路24と、平均値回路2
4の平均値信号V5とオフセット調整回路14の出力信
号V2との積信号V6を出力する乗算回路25と、反転入
力端子に入力される出力電圧検出回路12の電圧検出信
号V1の瞬時値と非反転入力端子に入力される乗算回路
25の積信号V6の瞬時値とを比較してその比較出力を
電圧制御信号V3として出力する瞬時値比較回路26と
から構成されている。また、三角波発振器17、PWM
コンパレータ18、反転器19及びデッドタイム形成回
路20、21は制御信号発生回路27を構成する。な
お、デッドタイム形成回路20、21は立上り遅延回路
(例えば、抵抗及びダイオードの並列接続回路)等で構
成され、第2及び第3のMOS-FET3、4のターン
オフ(又はターンオン)時並びに第1及び第4のMOS
-FET2、5のターンオン(又はターンオフ)時にお
いて、それぞれのオン・オフ制御信号VG2、VG1のタイ
ミングのずれにより第2及び第3のMOS-FET3、
4と第1及び第4のMOS-FET2、5が同時にオン
状態となることを防止する目的で設けられる。
【0004】オフセット調整回路14は、例えば図11
に示すように3つの直列抵抗41〜43と帰還抵抗44
とオペアンプ45とから構成され、オペアンプ45の反
転入力端子に基準正弦波発振回路13の基準正弦波信号
R1及び可変抵抗器15の電圧VVLがそれぞれ直列抵抗
41、42を介して入力され、これらの入力信号の和の
反転増幅信号がオペアンプ45から出力される。即ち、
この場合はオフセット調整回路14において可変抵抗器
15の電圧VVLに相当する値(−VEE方向は負の値、+
CC方向は正の値)の直流バイアス電圧が基準正弦波発
振回路13の基準正弦波信号VR1に付加され、その反転
増幅信号が出力される。したがって、図11に示すオフ
セット調整回路14では、可変抵抗器15の摺動子を−
EE又は+VCC方向に変化させて可変抵抗器15の電圧
VLに相当する負の値又は正の値の直流バイアス電圧を
基準正弦波発振回路13の基準正弦波信号VR1に付加
し、その信号をオペアンプ45により反転増幅すること
により、基準正弦波信号VR1の正負の振幅電圧を制御す
ることができる。また、図12に示すオフセット調整回
路14では、基準正弦波発振回路13の基準正弦波信号
R1が直列抵抗41を介してオペアンプ45の反転入力
端子に入力され、オペアンプ45により反転増幅された
基準正弦波信号VR1がオペアンプ45の反転入力端子と
出力端子間に各々接続された抵抗46、47及びダイオ
ード48、49によりそれぞれ負の半波及び正の半波に
分割される。ダイオード48、49に対して並列に接続
された可変抵抗器15の摺動子を矢印A又はBの方向に
変化させることにより、それぞれ負の半波又は正の半波
の振幅が大きくなり、可変抵抗器15の摺動子に負の半
波又は正の半波の振幅が拡大された基準正弦波信号VR1
の反転信号が発生する。この信号はオペアンプ50によ
り更に反転増幅され、オペアンプ50の出力端子から正
又は負の振幅電圧が増幅された基準正弦波信号VR1が出
力される。したがって、図12に示すオフセット調整回
路14では、可変抵抗器15の摺動子を矢印A又はBの
方向に変化させて基準正弦波信号VR1の負の半波又は正
の半波の振幅を可変することにより、基準正弦波信号V
R1の正負の振幅電圧を制御することができる。更に、図
13に示すオフセット調整回路14では、オペアンプ4
5、抵抗46、47及びダイオード48、49から成る
2組の正弦波信号分割部と、各正弦波信号分割部の入力
側に設けられた可変抵抗器15a、15bとを備え、それ
ぞれの正弦波信号分割部から出力される可変抵抗器15
a、15bの電圧VVL1、VVL2が付加された基準正弦波信
号VR1の負の半波及び正の半波がそれぞれ直列抵抗5
1、52を介してオペアンプ50の反転入力端子に入力
され、それらの和信号の反転増幅信号がオペアンプ50
の出力端子から出力される。したがって、図13に示す
オフセット調整回路14では、可変抵抗器15a、15b
の何れかの摺動子をそれぞれ矢印A、Bの方向に変化さ
せて可変抵抗器15aの電圧VVL1又は可変抵抗器15b
の電圧VVL2に相当する値の直流バイアス電圧をそれぞ
れ基準正弦波信号VR1の正側又は負側の正弦波に付加す
ることにより、基準正弦波信号VR1の正又は負の振幅電
圧を制御することができる。また、基準正弦波信号VR1
の正及び負の振幅電圧を同時に制御する場合は、可変抵
抗器15a、15bの各摺動子をそれぞれ矢印A、Bの方
向に同時に変化させて可変抵抗器15a、15bの電圧V
VL1、VVL2に相当する値の直流バイアス電圧をそれぞれ
基準正弦波信号VR1の正側及び負側の正弦波に付加すれ
ばよい。なお、図11に示すオフセット調整回路14で
は、基準正弦波発振回路13の基準正弦波信号VR1の位
相を出力電圧検出回路12の電圧検出信号V1の位相に
対して逆相にしてオペアンプ45の反転入力端子に入力
するが、図12及び図13に示すオフセット調整回路1
4では、オペアンプ45の反転入力端子に入力する基準
正弦波発振回路13の基準正弦波信号VR1の位相は出力
電圧検出回路12の電圧検出信号V1の位相と同相でよ
い。これ以降の説明では、簡略のため図10に示す制御
回路11におけるオフセット調整回路14の内部構成が
図11に示す場合について行う。
【0005】図10に示す制御回路11の動作は以下の
通りである。図9に示すインバータ装置において負荷1
0に供給される交流出力電圧VOUTが制御回路11内の
出力電圧検出回路12に入力され、出力電圧検出回路1
2から交流出力電圧VOUTの検出信号V1が出力される。
このときの電圧検出信号V1の電圧波形を図14(F)に
示す。出力電圧検出回路12から出力される電圧検出信
号V1は、電圧制御回路16内の瞬時値比較回路26の
反転入力端子に入力されると共に平均値回路24を構成
する絶対値回路22に入力され、絶対値回路22から交
流出力電圧VOUTの絶対値信号V4が出力される。このと
きの交流出力電圧VOUTの絶対値信号V4の電圧波形を図
14(G)に示す。絶対値回路22から出力される交流出
力電圧VOUTの絶対値信号V4は、積分回路23により平
均値信号に変換され、平均値回路24から交流出力電圧
OUTの平均値信号V5が出力される。このときの交流出
力電圧VOUTの平均値信号V5の電圧波形を図14(H)に
示す。一方、基準正弦波発生回路13の基準正弦波信号
R1はオフセット調整回路14内の電圧直列抵抗41を
介してオペアンプ45の反転入力端子に入力される。こ
れと共に、負荷10の種類に応じて抵抗値が予め調整さ
れた可変抵抗器15の電圧VVLがオフセット調整回路1
4内の電圧直列抵抗42を介してオペアンプ45の反転
入力端子に入力される。これにより、オフセット調整回
路14において負荷10の種類に応じて抵抗値が予め調
整された可変抵抗器15の電圧VVLに相当する負の値
(又は正の値)の直流バイアス電圧が基準正弦波信号V
R1に付加され、その反転増幅信号が出力される。このと
きの基準正弦波発生回路13の基準正弦波信号VR1及び
オフセット調整回路14の出力信号V2の電圧波形をそ
れぞれ図14(I)及び図14(J)に示す。平均値回路2
4から出力される交流出力電圧VOUTの平均値信号V5
びオフセット調整回路14から出力される出力信号V2
は共に乗算回路25に入力され、平均値回路24の平均
値信号V5とオフセット調整回路14の出力信号V2との
積信号V6が乗算回路25から出力される。このときの
乗算回路25の積信号V6の電圧波形を図14(K)に示
す。乗算回路25から出力される積信号V6は瞬時値比
較回路26の非反転入力端子に入力され、積信号V6
瞬時値が反転入力端子に入力される出力電圧検出回路1
2の電圧検出信号V1の瞬時値と比較され、瞬時値比較
回路26の比較出力は電圧制御回路16の電圧制御信号
3として出力される。
【0006】電圧制御回路16からの電圧制御信号V3
は制御信号発生回路27内のPWMコンパレータ18の
非反転入力端子に入力され、PWMコンパレータ18に
おいて反転入力端子に入力される三角波発振器17の三
角波信号VR2と比較され、電圧制御信号V3がPWM変
調(パルス幅変調)される。このときのPWMコンパレ
ータ18の反転入力端子及び非反転入力端子にそれぞれ
入力される三角波信号VR2及び電圧制御信号V3の各電
圧波形をそれぞれ図14(A)に示す。また、このときに
PWMコンパレータ18から出力されるPWM変調信号
PWMの電圧波形を図14(C)に示す。PWMコンパレ
ータ18のPWM変調信号VPWMは、デッドタイム形成
回路20に直接入力され、デッドタイム形成回路20に
よりPWM変調信号VPWMのオン・オフ期間がそれぞれ
若干短縮・延長されてデッドタイムが形成され、このデ
ッドタイムが形成されたPWM変調信号VPWMがオン・
オフ制御信号VG2として第2及び第3のMOS-FET
3、4の各ゲート端子に出力される。このときにデッド
タイム形成回路20から出力されるオン・オフ制御信号
G2の電圧波形を図14(E)に示す。これと同時に、P
WMコンパレータ18のPWM変調信号VPWMは反転器
19により反転され、もう一つのデッドタイム形成回路
21にPWM変調信号VPWMの反転信号−VPWMが入力さ
れる。このときに反転器19から出力されるPWM変調
信号VPWMの反転信号−VPWMの電圧波形を図14(B)に
示す。もう一つのデッドタイム形成回路21に入力され
るPWM変調信号VPWMの反転信号−VPWMは、そのオン
・オフ期間がそれぞれ若干短縮・延長されてデッドタイ
ムが形成され、このデッドタイムが形成されたPWM変
調信号VPWMの反転信号−VPWMがオン・オフ制御信号V
G1として第1及び第4のMOS-FET2、5の各ゲー
ト端子に出力される。このときにもう一つのデッドタイ
ム形成回路21から出力されるオン・オフ制御信号VG1
の電圧波形を図14(D)に示す。
【0007】また、図9に示すインバータ装置の主回路
の動作は以下の通りである。制御回路11から出力され
る図14(D)及び(E)に示す各オン・オフ制御信号
G1、VG2は、それぞれ直流−交流変換回路6内の第1
及び第4のMOS-FET2、5と第2及び第3のMO
S-FET3、4の各ゲート端子に付与される。これに
より、第1及び第4のMOS-FET2、5と第2及び
第3のMOS-FET2、3が商用周波数より極めて高
いPWM変調された周波数でそれぞれ2個ずつ交互にオ
ン・オフ動作される。直流−交流変換回路6内の第1〜
第4のMOS-FET2〜5のオン・オフ動作により、
第1及び第2のMOS-FET2、3の接続点と第3及
び第4のMOS-FET4、5の接続点との間に正負対
称にPWM変調された商用周波数の交流電圧が発生す
る。正負対称にPWM変調された交流電圧は、フィルタ
回路9のリアクトル7及びコンデンサ8により商用周波
数の正弦波交流電圧に変換され、定電圧でかつリプル成
分が除去された滑らかな正負対称の商用周波数の正弦波
交流出力が負荷10に供給される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のインバータ装置では、直流−交流変換回路6を
構成する第1〜第4のMOS-FET2〜5の電気的特
性のバラツキや制御回路11内の各回路の特性のバラツ
キ等により、実際には負荷10に供給される交流出力電
圧VOUTの正弦波形が正負非対称となる場合が多い。こ
のような交流出力電圧VOUTの正弦波形の正負非対称は
極めて僅かな値であるので、負荷10が純抵抗負荷等の
線形負荷である場合においては殆ど問題とならない。し
かし、負荷10が例えばコンデンサ入力型整流回路であ
る場合においては、交流出力電圧VOUTの最大値付近に
のみ負荷電流が流れるので、正側又は負側にのみ負荷電
流が流れて負荷電流が不平衡状態となる。このため、図
9及び図10に示すインバータ装置では、基準正弦波発
生回路13と乗算回路25との間にオフセット調整回路
14及び可変抵抗器15を設け、負荷10の種類によっ
て可変抵抗器15の抵抗値を調整してオフセット調整回
路14の直流バイアス電圧のバイアス量を調整し、イン
バータ装置を構成する各素子の特性のバラツキによる出
力正弦波形の正負非対称を解消している。しかしなが
ら、オフセット調整回路14で調整できるのは出力正弦
波に含まれる直流成分であるため、出力正弦波形の正負
が完全に対称である場合は問題ないが、出力正弦波形に
僅かな歪みがある場合に問題がある。この問題点は、負
荷10がトランス又はコイル等のインダクタンス負荷で
ある場合に発生し、この場合は交流出力電圧VOUTに僅
かな直流成分が含まれているとインダクタンスが飽和状
態となり、負荷10に過大な電流が流れる。したがっ
て、出力正弦波に含まれる直流成分をオフセット調整回
路14により調整した場合、負荷10がインダクタンス
負荷である場合は問題ないが、整流回路負荷である場合
は必ずしも出力正弦波のピーク電圧を正負対称に調整で
きるとは限らず、負荷電流が不平衡状態となることがあ
る。また、負荷10が整流回路負荷である場合において
オフセット調整回路14により出力正弦波のピーク電圧
を正負対称に調整して負荷電流を平衡状態にしたとき
は、負荷10がインダクタンス負荷の場合に直流成分が
発生し、負荷10に過大な電流が流れて負荷電流が不平
衡状態となる。よって、図9及び図10に示すような従
来のインバータ装置では、負荷10の種類に応じて可変
抵抗器15の抵抗値を調整してオフセット調整回路14
の直流バイアス電圧のバイアス量を調整する必要がある
ので、調整作業が煩雑であり、あらゆる負荷に対して常
時平衡した交流出力電流を供給することは非常に困難で
あった。
【0009】そこで、本発明はあらゆる負荷に対して常
時平衡した交流出力電流を供給できるインバータ装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるインバータ
装置は、直流電源(1)と、スイッチング素子(2〜5)を備
えた直流−交流変換回路(6)と、直流−交流変換回路(6)
のスイッチング素子(2〜5)の制御端子にオン・オフ制御
信号(VG1, VG2)を付与して、直流電源(1)から供給さ
れる直流入力を交流出力に変換すると共に、直流−交流
変換回路(6)のスイッチング素子(2〜5)のオン・オフ期
間を制御することにより、直流−交流変換回路(6)の交
流出力電圧(VOUT)を一定値に制御する制御回路(33)と
を備えている。制御回路(33)は、直流−交流変換回路
(6)の交流出力電圧(VOUT)を検出する出力電圧検出回路
(12)と、直流−交流変換回路(6)の交流出力電圧(VOUT)
を規定する基準正弦波信号(VR1)を発生する基準正弦波
発生回路(13)と、直流−交流変換回路(6)の交流出力電
流(IOUT)を電圧として検出する出力電流検出回路(34)
と、出力電流検出回路(34)の電流検出信号(V7)を積分
して検出信号(V7)の直流成分を検出する積分回路(35)
と、積分回路(35)の検出電圧を入力して基準正弦波発生
回路(13)の基準正弦波信号(VR1)の正又は/及び負の振
幅電圧を制御するオフセット調整回路(14)と、出力電圧
検出回路(12)の電圧検出信号(V1)及びオフセット調整
回路(14)の出力信号(V2)を入力して電圧制御信号(V3)
を発生する電圧制御回路(16)と、積分回路(35)とオフセ
ット調整回路(14)との間に接続され且つ積分回路(35)の
出力電圧の振幅を制限する振幅制限回路(36)とを備えて
いる。電圧制御回路(16)の電圧制御信号(V3)からオン
・オフ制御信号(VG1, VG2)を形成することにより、直
流−交流変換回路(6)の交流出力電流(IOUT)を略正負対
称に制御する。制御回路(33)内の積分回路(35)とオフセ
ット調整回路(14)との間に接続した振幅制限回路(36)に
より積分回路(35)の出力電圧の振幅を制限する。
【0011】直流−交流変換回路(6)の交流出力電流(I
OUT)を出力電流検出回路(34)により検出し、出力電流検
出回路(34)の電流検出信号(V7)を積分回路(35)により
積分して、交流出力電流(IOUT)に含まれる直流成分が
検出される。積分回路(35)の検出電圧に基づいてオフセ
ット調整回路(14)により基準正弦波発生回路(13)の基準
正弦波信号(VR1)の正、負の振幅電圧の何れか一方又は
双方を制御し、オフセット調整回路(14)の出力信号
(V2)を電圧制御回路(16)に入力して、電圧制御回路(1
6)により直流−交流変換回路(6)の交流出力電圧(VOUT)
を正負対称に制御する。これにより、直流−交流変換回
路(6)の交流出力電流(IOUT)が略正負対称に制御される
ので、あらゆる負荷(10)に対して常時平衡した交流出力
電流(IOUT)を供給できる。また、振幅制限回路(36)に
より積分回路(35)の出力電圧(V8)の振幅を制限するの
で、負荷(10)として半波整流回路を接続する場合又は無
負荷状態でも基準正弦波信号(VR1)の正又は負の振幅電
圧の制御量をある一定の値以下に制限でき、常時安定し
た正弦波出力電圧を得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるインバータ装
置の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。但
し、これらの図面では、図9〜図11及び図14に示す
箇所と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省
略する。本実施形態のインバータ装置は、図1に示すよ
うに、図9に示すインバータ装置において、直流−交流
変換回路6の第2及び第4のMOS-FET3、5の各
々と直列に電流検出用抵抗31、32をそれぞれ接続
し、図10に示す制御回路11の代わりに図2に示す制
御回路33を負荷10と直流−交流変換回路6の第1〜
第4のMOS-FET2〜5の各ゲート端子との間に接
続したものである。その他の構成は、図9に示すインバ
ータ装置と略同様である。制御回路33は、図2に示す
ように交流出力電圧VOUTを検出してその電圧検出信号
1を出力する出力電圧検出回路12と、交流出力電圧
OUTの電圧値を規定する商用周波数の基準正弦波信号
R1を発生する基準正弦波発生回路13と、電流検出用
抵抗31、32に流れる直流−交流変換回路6の出力電
流IOUTをそれに対応する電圧として検出する出力電流
検出回路34と、出力電流検出回路34の電流検出信号
7を積分してその検出信号V7の直流成分を検出する積
分回路35と、積分回路35の出力電圧V8の振幅を制
限する振幅制限回路36と、振幅制限回路36の出力電
圧V9に基づいて基準正弦波発生回路13の基準正弦波
信号VR1に負又は正の直流バイアス電圧を付加すること
により基準正弦波信号VR1の正又は負の振幅電圧を制御
するオフセット調整回路14と、出力電圧検出回路12
の電圧検出信号V1及びオフセット調整回路14の出力
信号V2に基づいて電圧制御信号V3を発生する電圧制御
回路16とを備えている。基準正弦波発生回路13、出
力電流検出回路34、積分回路35、振幅制限回路36
及びオフセット調整回路14は電流バランス回路37を
構成する。電圧制御回路16及び制御信号発生回路27
の内部構成は、前述の図10に示す制御回路11と略同
一であるので説明は省略する。また、本実施形態で使用
するオフセット調整回路14は、可変抵抗器15の電圧
信号の代わりに振幅制限回路36の出力信号V9を直列
抵抗42を介してオペアンプ45の反転入力端子に入力
する点を除けば、図11に示すオフセット調整回路14
と同様の回路構成を有する。
【0013】上記の構成において、例えば負荷10が全
波整流回路である場合の動作は以下の通りである。負荷
10に供給される交流出力電圧VOUTは制御回路33内
の出力電圧検出回路12により検出され、交流出力電圧
OUTの検出信号V1が出力される。このときの電圧検出
信号V1の電圧波形を図3(F)に示す。出力電圧検出回
路12から出力される電圧検出信号V1は、電圧制御回
路16内の瞬時値比較回路26の反転入力端子に入力さ
れると共に平均値回路24を構成する絶対値回路22に
入力され。絶対値回路22から交流出力電圧VOUTの絶
対値信号V4が出力される。このときの交流出力電圧V
OUTの絶対値信号V4の電圧波形を図3(G)に示す。絶対
値回路22から出力される交流出力電圧VOUTの絶対値
信号V4は、積分回路23により平均値信号に変換さ
れ、平均値回路24から交流出力電圧VOUTの平均値信
号V5が出力される。このときの交流出力電圧VOUTの平
均値信号V5の電圧波形を図3(H)に示す。
【0014】一方、直流−交流変換回路6の第2及び第
4のMOS-FET3、5にそれぞれ直列に接続された
電流検出用抵抗31、32に交互に流れる出力電流I
OUTがそれに対応する電圧として電流バランス回路37
内の出力電流検出回路34により検出され、出力電流I
OUTの検出信号V7が出力される。このときの図4(A)に
示す交流出力電圧VOUTに対する電流検出信号V7の電圧
波形を図4(B)に示す。出力電流検出回路34から出力
される電流検出信号V7は、積分回路35により積分さ
れて出力電流IOUTに含まれる直流成分が検出される。
このときの積分回路35の出力電圧V8の波形を図4
(C)に示す。積分回路35の出力電圧V8は振幅制限回
路36を介して基準正弦波発生回路13の基準正弦波信
号VR1と共にオフセット調整回路14に入力され、それ
ぞれ直列抵抗42、41を介してオペアンプ45の反転
入力端子に入力される。このときの振幅制限回路36の
出力電圧V9の波形及び基準正弦波発生回路13の基準
正弦波信号VR1の電圧波形をそれぞれ図4(D)及び(E)
に示す。図4(D)において、+VLIM、−VLIMは振幅制
限値を示す。これにより、オフセット調整回路14にお
いて振幅制限回路36の出力電圧V9に基づいたバイア
ス量の負(又は正)の直流バイアス電圧が基準正弦波信
号VR1に付加され、その反転増幅信号がオフセット調整
回路14から出力される。このときのオフセット調整回
路14の出力信号V2の電圧波形を図4(F)に示す。
【0015】平均値回路24から出力される交流出力電
圧VOUTの平均値信号V5及びオフセット調整回路14か
ら出力される出力信号V2は共に乗算回路25に入力さ
れ、平均値回路24の平均値信号V5とオフセット調整
回路14の出力信号V2との積信号V6が乗算回路25か
ら出力される。このときの乗算回路25の積信号V6
電圧波形を図3(I)に示す。乗算回路25から出力され
る積信号V6は瞬時値比較回路26の非反転入力端子に
入力され、積信号V6の瞬時値が反転入力端子に入力さ
れる出力電圧検出回路12の電圧検出信号V1の瞬時値
と比較され、瞬時値比較回路26の比較出力は電圧制御
回路16の電圧制御信号V3として出力される。電圧制
御回路16からの電圧制御信号V3は、制御信号発生回
路27内のPWMコンパレータ18の非反転入力端子に
入力され、PWMコンパレータ18において反転入力端
子に入力される三角波発振器17の三角波信号VR2と比
較され、電圧制御信号V3がPWM変調(パルス幅変
調)される。このときのPWMコンパレータ18の反転
入力端子及び非反転入力端子にそれぞれ入力される三角
波信号VR2及び電圧制御信号V3の各電圧波形をそれぞ
れ図3(A)に示す。また、このときにPWMコンパレー
タ18から出力されるPWM変調信号VPWMの電圧波形
を図3(C)に示す。PWMコンパレータ18のPWM変
調信号VPWMは、デッドタイム形成回路20に直接入力
され、デッドタイム形成回路20によりPWM変調信号
PWMのオン・オフ期間がそれぞれ若干短縮・延長され
てデッドタイムが形成され、このデッドタイムが形成さ
れたPWM変調信号VPWMがオン・オフ制御信号VG2
して第2及び第3のMOS-FET3、4の各ゲート端
子に出力される。このときにデッドタイム形成回路20
から出力されるオン・オフ制御信号VG2の電圧波形を図
3(E)に示す。これと同時に、PWMコンパレータ18
のPWM変調信号VPWMは反転器19により反転され、
もう一つのデッドタイム形成回路21にPWM変調信号
PWMの反転信号−VPWMが入力される。このときに反転
器19から出力されるPWM変調信号VPWMの反転信号
−VPWMの電圧波形を図3(B)に示す。もう一つのデッ
ドタイム形成回路21に入力されるPWM変調信号V
PWMの反転信号−VPWMは、そのオン・オフ期間がそれぞ
れ若干短縮・延長されてデッドタイムが形成され、この
デッドタイムが形成されたPWM変調信号VPWMの反転
信号−VPWMがオン・オフ制御信号VG1として第1及び
第4のMOS-FET2、5の各ゲート端子に出力され
る。このときにもう一つのデッドタイム形成回路21か
ら出力されるオン・オフ制御信号VG1の電圧波形を図3
(D)に示す。なお、図1に示すインバータ装置の主回路
の動作は、前述の図9に示すインバータ装置の主回路の
動作と略同様であるので説明は省略する。
【0016】次に、負荷10が半波整流回路である場合
は、図5(A)に示す交流出力電圧VOUTに対してその負
側の最大値付近にのみ電流が流れるので、出力電流検出
回路34の電流検出信号V7の電圧波形は図5(B)に示
すようになる。このため、積分回路35の出力電圧V8
の振幅が図5(C)に示すように負側に異常に大きくなる
が、出力電圧V8の振幅は振幅制限回路36により図5
(D)に示すように振幅制限値+VLIM、−VLIM以下に制
限される。これにより、オフセット調整回路14におけ
る直流バイアス電圧のバイアス量がある一定の値以下に
制限され、図5(D)に示す振幅制限回路36の出力電圧
9に基づいたバイアス量の負(又は正)の直流バイア
ス電圧が図5(E)に示す基準正弦波発生回路13の基準
正弦波信号VR1に付加される。よって、このときのオフ
セット調整回路14の出力信号V2の電圧波形は図5
(F)に示す通りとなる。以降の動作は、負荷10が全波
整流回路である場合と略同様となるので、説明は省略す
る。
【0017】上記の実施形態では、電流検出用抵抗3
1、32に交互に流れる直流−交流変換回路6の出力電
流IOUTを出力電流検出回路34により検出し、その電
流検出信号V7を積分回路35により積分して出力電流
OUTに含まれる直流成分を検出し、積分回路35の出
力電圧V8の振幅を振幅制限回路36により振幅制限値
+VLIM、−VLIMまで制限し、振幅制限回路36の出力
電圧V9に基づいてオフセット調整回路14により基準
正弦波発生回路13の基準正弦波信号VR1に負(又は
正)の直流バイアス電圧を付加して基準正弦波信号VR1
の正(又は負)の振幅電圧を制御し、オフセット調整回
路14の出力信号V2に基づいて電圧制御回路16によ
り直流−交流変換回路6の交流出力電圧VOUTを正負対
称に制御する。これにより、負荷10が全波整流回路又
は半波整流回路である場合においても直流−交流変換回
路6の交流出力電流が正負対称に制御されるので、あら
ゆる負荷10に対して常時平衡した交流出力電流を供給
できる。また、オフセット調整回路14において基準正
弦波信号VR1に付加する直流バイアス電圧が出力電流検
出信号の積分信号V8により負荷10の種類に応じて自
動的に調整されるので、従来の可変抵抗器による直流バ
イアス電圧の調整作業が不要となり、調整工程を大幅に
簡略化できる。更に、負荷10が半波整流回路や無負荷
状態であって積分回路35の出力電圧V8の振幅が異常
に大きくなる場合においても、オフセット調整回路14
における直流バイアス電圧のバイアス量が振幅制限回路
36によりある一定の値以下に制限されるので、直流−
交流変換回路6の交流出力電圧VOUTが正負対称に制御
され、常時安定した正弦波出力電圧を得ることができ
る。なお、積分回路35の出力電圧V8の振幅が制限値
を越えない場合は振幅制限回路36を省略してもよい。
【0018】本発明の実施態様は前記の実施形態に限定
されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上
記の実施形態では、図11に示す回路構成と略同様のオ
フセット調整回路14により、積分回路35からの信号
に基づいて基準正弦波発生回路13の基準正弦波信号V
R1に負又は正の直流バイアス電圧を付加して基準正弦波
信号VR1の正負の振幅電圧を制御する形態を示したが、
図12に示す回路構成と略同様のオフセット調整回路1
4により、積分回路35からの信号に基づいて基準正弦
波発生回路13の基準正弦波信号VR1の正の半波又は負
の半波の振幅を可変して基準正弦波信号VR1の正負の振
幅電圧を制御してもよい。同様に、図11のオフセット
調整回路14の代わりに図13に示す回路構成と略同様
のオフセット調整回路14により、積分回路35からの
信号に基づいて基準正弦波発生回路13の基準正弦波信
号VR1の正側又は負側の正弦波に直流バイアス電圧を付
加して基準正弦波信号VR1の正又は負の振幅電圧を制御
してもよい。図13の場合において、基準正弦波信号V
R1の正及び負の振幅電圧を同時に制御する場合は、積分
回路35からの信号に基づいてそれぞれ基準正弦波信号
R1の正側及び負側の正弦波にそれぞれ電圧レベルの異
なる直流バイアス電圧を付加すればよい。前記の何れの
場合においても、得られる作用・効果は上記の実施形態
と略同様である。また、上記の実施形態では、出力電圧
の瞬時値の制御系と平均値の制御系の2つの出力制御系
を有する電圧制御回路16を使用する形態を示したが、
出力電圧の瞬時値の制御系のみ又は出力電圧の平均値の
制御系のみを有する電圧制御回路を使用する場合におい
ても、上記の実施形態と略同様の作用・効果が得られ
る。また、上記の実施形態では、第2及び第4のMOS
-FET3、5にそれぞれ直列に接続された電流検出用
抵抗31、32により直流−交流変換回路6の出力電流
OUTを検出する形態を示したが、図6に示すように電
流検出用抵抗31、32をそれぞれ第1及び第3のMO
S-FET2、4と直列に接続して直流−交流変換回路
6の出力電流IOUTを検出してもよい。また、図7に示
すように電流検出用抵抗31、32をそれぞれ第1及び
第2のMOS-FET2、3と直列に接続して直流−交
流変換回路6の出力電流IOUTを検出してもよい。ま
た、図8に示すように第3及び第4のMOS-FET
4、5の接続点とフィルタ回路9のコンデンサ8との間
に電流検出用抵抗又は電流検出用トランス(CT)やホ
ール素子等の電流検出手段61を接続して直流−交流変
換回路6の出力電流IOUTを検出してもよい。勿論、図
1、図6及び図7に示す各実施形態においても電流検出
用抵抗31、32の代わりに電流検出用トランス(C
T)やホール素子等を使用することが可能である。ま
た、上記の実施形態では負荷10に供給される交流出力
電圧VOUTを制御回路33内の出力電圧検出回路12に
より検出する形態を示したが、直流−交流変換回路6の
出力端子の電圧を制御回路33内の出力電圧検出回路1
2により検出してもよい。また、上記の各実施形態では
第1及び第4のMOS-FET2、5と第2及び第3の
MOS-FET3、4とを同一の高い周波数で2個ずつ
交互にオン・オフ動作させるフルブリッジ形のインバー
タで直流−交流変換回路6を構成したが、第1及び第2
のMOS-FET2、3を数kHz以上の高い周波数で交
互にオン・オフ動作させると共に第3及び第4のMOS
-FET4、5を50/60Hzの商用周波数で交互にオ
ン・オフ動作させるフルブリッジ形のインバータで直流
−交流変換回路6を構成してもよい。また、直流−交流
変換回路6は前記のフルブリッジ形のインバータに限ら
ず、ハーフブリッジ形やその他の形式のインバータで構
成してもよい。更に、スイッチング素子としてMOS-
FET(MOS型電解効果トランジスタ)の代わりに、
バイポーラ型パワートランジスタ、IGBT(絶縁ゲー
ト型電界効果トランジスタ)、J-FET(接合型電界
効果トランジスタ)又はサイリスタ等を使用することも
可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、負荷電流の正負が非対
称となる整流回路負荷やインダクタンス負荷等を接続し
た場合においても、直流−交流変換回路の交流出力電流
が正負対称に制御されるので、あらゆる負荷に対して常
時平衡した交流出力電流を供給できる。また、接続され
る負荷の種類により従来必要としたオフセット調整回路
の調整作業が不要となるので、交流出力電圧の調整工程
を簡略化してインバータ装置の製造コストを大幅に削減
できる。更に、半波整流回路を負荷として接続した場合
においても、常時安定した正弦波出力電圧を得ることが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるインバータ装置の一実施形態を
示す電気回路図
【図2】 図1に示す制御回路の内部構成を示すブロッ
ク回路図
【図3】 図2の電圧制御回路及び制御信号発生回路の
各部の電圧を示す波形図
【図4】 負荷が全波整流回路である場合における図2
の電流バランス回路の各部の電圧を示す波形図
【図5】 負荷が半波整流回路である場合における図2
の電流バランス回路の各部の電圧を示す波形図
【図6】 図1のインバータ装置の第1の変更実施形態
を示す電気回路図
【図7】 図1のインバータ装置の第2の変更実施形態
を示す電気回路図
【図8】 図1のインバータ装置の第3の変更実施形態
を示す電気回路図
【図9】 従来のインバータ装置を示す電気回路図
【図10】 図9に示す制御回路の内部構成を示すブロ
ック回路図
【図11】 図10のオフセット調整回路の内部構成を
示す電気回路図
【図12】 図10のオフセット調整回路の変更実施形
態を示す電気回路図
【図13】 図10のオフセット調整回路の他の変更実
施形態を示す電気回路図
【図14】 図10の制御回路の各部の電圧を示す波形
【符号の説明】
1...直流電源、2〜5...第1〜第4のMOS-
FET(スイッチング素子)、6...直流−交流変換
回路、7...リアクトル、8...コンデンサ、
9...フィルタ回路、10...負荷、11...制
御回路、12...出力電圧検出回路、13...基準
正弦波発生回路、14...オフセット調整回路、1
5,15a,15b...可変抵抗、16...電圧制御
回路、17...三角波発振器、18...PWMコン
パレータ、19...反転器、20,21...デッド
タイム形成回路、22...絶対値回路、23...積
分回路、24...平均値回路、25...乗算回路、
26...瞬時値比較回路、27...制御信号発生回
路、31,32...電流検出用抵抗、33...制御
回路、34...出力電流検出回路、35...積分回
路、36...振幅制限回路、37...電流バランス
回路、41〜43...直列抵抗、44...帰還抵
抗、45,50...オペアンプ、46,48...抵
抗、47,49...ダイオード、51,52...直
列抵抗、61...電流検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、スイッチング素子を備えた
    直流−交流変換回路と、該直流−交流変換回路のスイッ
    チング素子の制御端子にオン・オフ制御信号を付与し
    て、前記直流電源から供給される直流入力を交流出力に
    変換すると共に、前記直流−交流変換回路のスイッチン
    グ素子のオン・オフ期間を制御することにより、前記直
    流−交流変換回路の交流出力電圧を一定値に制御する制
    御回路とを備えたインバータ装置において、 前記制御回路は、前記直流−交流変換回路の交流出力電
    圧を検出する出力電圧検出回路と、前記直流−交流変換
    回路の交流出力電圧を規定する基準正弦波信号を発生す
    る基準正弦波発生回路と、前記直流−交流変換回路の交
    流出力電流を電圧として検出する出力電流検出回路と、
    該出力電流検出回路の電流検出信号を積分して該検出信
    号の直流成分を検出する積分回路と、該積分回路の検出
    電圧を入力して前記基準正弦波発生回路の基準正弦波信
    号の正又は/及び負の振幅電圧を制御するオフセット調
    整回路と、前記出力電圧検出回路の電圧検出信号及び前
    記オフセット調整回路の出力信号を入力して電圧制御信
    号を発生する電圧制御回路と、前記積分回路と前記オフ
    セット調整回路との間に接続され且つ前記積分回路の出
    力電圧の振幅を制限する振幅制限回路とを備え、前記電
    圧制御回路の電圧制御信号から前記オン・オフ制御信号
    を形成することにより、前記直流−交流変換回路の交流
    出力電流を略正負対称に制御することを特徴とするイン
    バータ装置。
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