JP3211896B2 - 記録媒体駆動装置 - Google Patents

記録媒体駆動装置

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JP3211896B2
JP3211896B2 JP31379691A JP31379691A JP3211896B2 JP 3211896 B2 JP3211896 B2 JP 3211896B2 JP 31379691 A JP31379691 A JP 31379691A JP 31379691 A JP31379691 A JP 31379691A JP 3211896 B2 JP3211896 B2 JP 3211896B2
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昌信 忠田
浩二 木原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータハブに記録媒体
を固定保持して回転駆動する記録媒体駆動装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】図3は、ハー
ドディスクa等の記録媒体を、スピンドルモータにおけ
る椀形状のロータハブbの外周部に固定保持して回転駆
動する記録媒体駆動装置のうち、クランプ部材cを、ロ
ータハブbの基部中央部に対し螺子d等の締付け手段に
より締め付けることによって、ハードディスクa等をそ
のクランプ部材cにより押圧固定するものを示す。
【0003】この場合、クランプ部材cは螺子dによっ
てロータハブbに対し締付けられ、クランプ部材cに
は、螺子dにより締付けられた部分を中心として外方に
向かい、締付けによる変形によって、ロータハブbから
離隔する向きに撓みが生ずる。すなわち、図3に基づく
ならば、クランプ部材cは半径方向外方に向かって上方
に撓み、クランプ部材cの外周下端部、すなわち最上部
のハードディスクaの内周部上面を下方に押圧すべき部
分は、上方に変位してハードディスクaに対する押圧力
が不十分となり、ハードディスクaの固定保持が不確実
となるおそれがある。
【0004】一方、ロータハブにおける基部には、クラ
ンプ部材をロータハブに対して固定するための螺子孔
や、ハードディスク等を装着する際などにロータハブの
回転を防止するための孔を貫通孔として設けることが多
い。貫通孔とすることによって表面処理液等を万遍なく
行き渡らせ、錆等の発生を確実に防止するためである。
【0005】ところが、そのような貫通孔を通じて、ロ
ータハブの内部、すなわちモータ内部の潤滑剤微粒子や
塵埃等が外部に漏出すると、例えばハードディスク駆動
装置のディスク室内を汚染することとなって不都合であ
るから、一面に粘着剤を添設したアルミニウム板等のシ
ール部材を、その粘着剤によってロータハブの内側にを
固着して貫通孔を密封することが行われている。
【0006】しかしながら、その場合にも、粘着剤のう
ち貫通孔に臨む部分に切り粉を始めとする塵埃等が付着
し、装置組立後にそれが離脱したり、粘着剤に含まれる
揮発成分が気化したりすることにより、塵埃やガス等が
貫通孔を通じてディスク室内等を汚染するおそれがあ
る。
【0007】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、締付けによるクランプ部材の撓みの角度が低減
してクランプ部材から記録媒体に及ぶ押圧力が不十分に
なることが防がれ、記録媒体を確実に固定することがで
きる記録媒体駆動装置、並びに、装置組立後に、或は装
置使用中に、粘着剤に付着した塵埃等が離脱したり、粘
着剤に含有される揮発成分が気化放散したりすることに
よる不都合が防がれる記録媒体駆動装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の記録媒体駆動装置は、椀形状のロータハブ
の外周部に記録媒体を固定保持するためのクランプ部材
が、ロータハブの基部中央部に対し締付け手段により締
め付けられることによって、前記記録媒体がクランプ部
材により押圧固定されてなる記録媒体駆動装置であっ
て、クランプ部材およびロータハブにおけるそれらが相
対する部分のうち、前記締付け手段の外周部に、相互に
圧接する環状の圧接部をそれぞれ有し、ロータハブにお
けるクランプ部材と相対する部分のうちロータハブの外
周部よりも内方において、前記圧接部の外周側の環状部
分が、クランプ部材とロータハブとが接しない凹部に形
成されているものとしている。
【0009】
【0010】
【作用】請求項1の発明では、クランプ部材には、締付
け手段により締付けられた部分を中心として外方に向か
い、締付けによる変形によって、ロータハブから離隔す
る向きに撓みが生ずる。この撓みの角度は、クランプ部
材とロータハブとが相互に圧接する環状の圧接部の外周
側の環状部分がクランプ部材とロータハブとが接しない
凹部に形成されていることによって低減している。その
ため、撓みによりクランプ部材から記録媒体に及ぶ押圧
力が不十分になることが防がれる。
【0011】
【0012】
【実施例】本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明す
る。図1は、本発明の1実施例としての記録媒体駆動装
置についての半断面図である。
【0013】10はブラケットである。ブラケット10
の中央部には、円筒状の軸受保持部12が立設されてお
り、その軸受保持部12の基部外周部には、環状のブラ
ケット凹部14が形成されている。
【0014】16は、椀形状のロータハブである。ロー
タハブ16の基部18は、円板状部分19と、その円板
状部分19の中央部に、ロータハブ16の内方、すなわ
ち図1における下方に突出するように圧入固定された回
転軸20の基端部20aとにより構成されている。22
は、回転軸20内の中央部に設けられた螺子孔であっ
て、回転軸20の上面に開口している。基部18の上面
における螺子孔22の周囲に、外径が回転軸20と等し
い小径環状面26を有し、その小径環状面26の外周部
には、外径が軸受保持部12の外径よりもやや小さい環
状の基部凹部28が設けられている。基部凹部28の外
周部には、大径環状面30を有しており、小径環状面2
6及び大径環状面30は、実質上軸線に垂直な平面を形
成している。またロータハブ16の外周壁32の下端部
外周側には、環状張出し部34が形成されている。
【0015】回転軸20は、軸受保持部12の内側に配
設された上下玉軸受36及び38を介して、ブラケット
10に対し回転自在に支持されている。軸受保持部12
の上下中間位置には内方突部40が設けられており、こ
れが上下玉軸受36及び38間のスペーサとして機能し
ている。軸受保持部12の下方開口部は、シール部材4
2によって密封されている。
【0016】44は、軸受保持部12の外周部に固定さ
れたステータコア、46は、そのステータコア44に捲
回されたステータコイルである。ロータハブ16の外周
壁32の内周面には、円筒状のロータマグネット48が
固定されており、このロータマグネット48は、径方向
空隙を隔ててステータコア44と相対している。
【0017】50はクランプ部材である。クランプ部材
50は、円形平板部52の中央部に挿通孔54を、外周
部に環状の下方突部56をそれぞれ有している。ロータ
ハブ16の外周壁32における環状張出し部34の上面
上には、記録媒体の一例であるハードディスク58が、
環状スペーサ60を挟んで3枚外嵌されている。クラン
プ部材50の挿通孔54に螺子62を通して螺子孔22
に螺入することによってこのクランプ部材50をロータ
ハブ16に対し締付けることによって、ハードディスク
58及び環状スペーサ60は、環状張出し部34の上面
とクランプ部材50の下方突部56の下面との間に挟圧
固定されている。螺子62及び螺子孔22は、締付け手
段の一例である。
【0018】クランプ部材50の円形平板部52の下面
における挿通孔54の外周部(圧接部)とロータハブ1
6の小径環状面26(圧接部)とは、螺子62による締
付けによって相互に圧接しているが、小径環状面26の
外周部における基部凹部28では、ロータハブ16とク
ランプ部材50とが接していない。締付けによるクラン
プ部材50の円形平板部52の変形によって、その円形
平板部52には、外方へ向かってロータハブ16から離
隔する向き、すなわち図1における左上りの撓みが生ず
るが、この撓みの角度は、基部凹部28においてロータ
ハブ16とクランプ部材50とが接しないことによって
低減している。そのため、撓みによりクランプ部材50
からハードディスク58に及ぶ押圧力が不十分になるこ
とが防がれ、ハードディスク58が確実に固定されてい
る。
【0019】なお、圧接部の外周側に形成する凹部は、
クランプ部材50の下面側に設けてもよく、クランプ部
材50とロータハブ16の両方に設けてもよい。但し、
ロータハブ16に凹部を設ければ、回転軸20をロータ
ハブ16に圧入する際の当たり面としてこの凹部の底面
を利用し、それによって基部18の上面の損傷を回避し
得る。また、ロータハブ16に設けた凹部は、ハードデ
ィスク58をロータハブ16に装着する際に回り止めを
施すために利用することもできる。
【0020】66は、ブラケット10に設けられた引出
し孔である。68はフレキシブル回路基板であって、一
端部68aがブラケット凹部14の底面に固定され、引
出し孔66を通じてブラケット10の下方へ引出されて
いる。フレキシブル回路基板68と引出し孔66との間
の間隙は、封止剤70が充填されて封止されている。7
2は、ブラケット凹部14の底面に固定されたフレキシ
ブル回路基板68の一端部68a上面に貼付された粘着
両面テープである。なお、粘着両面テープ72に代え
て、フレキシブル回路基板68の一端部68a上面に粘
着剤を直接配装してもよい。74は、ステータコイルの
引出し部である。この引出し部74は、粘着両面テープ
72上に仮着された状態で、フレキシブル回路基板68
の端子に半田付けされている。動き易い引出し部74を
粘着両面テープ72上に仮着して固定することによっ
て、半田付を容易にするものである。
【0021】図2は、別の記録媒体駆動装置についての
半断面図である。この例では、ロータハブ80の基部8
2に、軸線方向に貫通する螺子孔84が設けられてい
る。
【0022】86はシール部材である。シール部材86
は、例えばポリエチレンテレフタレートなどのプラスチ
ックや、ステンレス鋼、アルミニウムなどの金属等の材
料を適宜用いた板又はシートなどである。
【0023】シール部材86の上面には、熱硬化型の粘
着剤88が添設されている。その粘着剤88によってシ
ール部材86がロータハブ16の基部18の下面に貼付
された状態で、加熱により粘着剤88を硬化させること
によって、ロータハブ16に対しシール部材86を固着
し、螺子孔22をシール部材86によって密封してい
る。
【0024】粘着剤88が加熱によって硬化しているの
で、螺子孔84に臨む部分の粘着剤88に対する塵埃等
の付着が防止され、また、加熱硬化によって粘着剤88
に含有される揮発成分が予め離脱する。そのため、例え
ば装置組立後に、或は装置使用中に、粘着剤88に付着
した塵埃等が離脱したり、粘着剤88に含有される揮発
成分が気化放散したりすることによる、ハードディスク
駆動装置のディスク室内汚染等の不都合が防がれる。以
上の説明以外は、図1についてのものと同様である。
【0025】
【発明の効果】請求項1の記録媒体駆動装置では、クラ
ンプ部材とロータハブとが相互に圧接する環状の圧接部
の外周側の環状部分が、クランプ部材とロータハブとが
接しない凹部に形成されているので、締付けによるクラ
ンプ部材の撓みの角度が低減してクランプ部材から記録
媒体に及ぶ押圧力が不十分になることが防がれ、記録媒
体を確実に固定することができる。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】記録媒体駆動装置の半断面図である。
【図2】別の記録媒体駆動装置の半断面図である。
【図3】従来の記録媒体駆動装置の半断面図である。
【符合の説明】
16 ロータハブ 22 螺子孔 26 小径環状面 28 基部凹部 50 クランプ部材 58 ハードディスク 62 螺子 80 ロータハブ 84 螺子孔 86 シール部材 88 粘着剤
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 17/00,23/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】椀形状のロータハブの外周部に記録媒体を
    固定保持するためのクランプ部材が、ロータハブの基部
    中央部に対し締付け手段により締め付けられることによ
    って、前記記録媒体がクランプ部材により押圧固定され
    てなる記録媒体駆動装置であって、 クランプ部材およびロータハブにおけるそれらが相対す
    る部分のうち、前記締付け手段の外周部に、相互に圧接
    する環状の圧接部をそれぞれ有し、ロータハブにおけるクランプ部材と 相対する部分のうち
    ロータハブの外周部よりも内方において、前記圧接部の
    外周側の環状部分が、クランプ部材とロータハブとが接
    しない凹部に形成されていることを特徴とする記録媒体
    駆動装置。
JP31379691A 1991-10-30 1991-10-30 記録媒体駆動装置 Expired - Lifetime JP3211896B2 (ja)

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