JP3211726U - 建築構造補強用の下地構成材 - Google Patents

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Abstract

【課題】無垢の木材の板を利用して、接着剤に起因するシックハウス症候群などの問題もなく、現場での施工も容易であり、水平の床や傾斜のある屋根等の強度を出すための下地構成材を提供する。【解決手段】直交する構造材及び準構造材とから形成され、床等の水平面または屋根等の傾斜面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて、当該部分の強度を高める下地構成材であって、下地構成材は、複数の一枚板からなり、矩形の部分を補強するために構造材及び準構造材と略45度の角度をもって、複数の一枚板10が所定の間隔をあけて平行に配置される。複数の一枚板10は両端は略45度の角度をもって切断され形成されるとともに、構造材の略中心に両端が位置した状態で、両端それぞれの端部を含む構造材または準構造材と交差する箇所において、構造材または準構造材と釘またはビス等の固着手段20により固定される。【選択図】図1

Description

本考案は、建築構造補強用の下地構成材に関する。
従来、住宅や店舗、オフィス、工場その他の建築物において、壁や床などの強度を高めるための各種工法や、そのための部材、金具などが各種開発され、広く用いられている。
たとえば、木造軸組工法において、柱と柱の間に対角線に筋交いをとりつけて補強材とすることで、地震や台風などの横揺れに対しねじれを防ぎ、耐震性能を向上させることは古くから行われている。
また、構造用合板を耐力壁に使用することも一般化しており、さらには床や天井、屋根の下地などにも広く用いられている。
さらに、建設労働者の不足や技能継承の困難さ、一定品質の確保などのため、プレカット木材や各種金具などが開発され普及しており、建築基準法等でも各種規定が置かれている。
さらに、各社が独自の技術開発を行い、各種の工法や部材が開発されている。
特開平10−2046号 特願2015−182364
たとえば、特開平10−2046号「建築用壁下地構成材および壁下地構造並びに壁の工法」においては、施工容易で工期を短縮でき、かつ建物の強度向上と、壁内の通気性をよくし、建物の寿命向上を図り得る壁下地構造および工法が開示されている。
この発明によれば、壁下地構成材は柱間の内外両側から取付ける外側構成と内側構成材とからなる。
外側構成材は、柱間に嵌り得る枠材に、多数の板材を所定隙間を隔てて斜めに、かつ両端部が枠材の両側から所定長さはみ出すように取付けられる。内側構成材は、パネルの両側寄りに、胴縁材が柱間に嵌り得る間隔で取付けられ、かつパネル両側端は胴縁材から所定長さはみ出す。
壁下地構造は、柱間に前記両部材をそれぞれの両端部寄りの部分を釘等で打付け、さらに四隅は三角状合板で固定し、しかも外側構成材同士の端部間に所定隙間を生じさせてなり、壁工法は前記壁下地構造の外側に胴縁材及び透湿防風シ−トを介して外壁材を取付ける工法である。
上記発明は、壁の両側に下地構成材を取り付ける必要があり、さらに構成材同士の交わる四隅には、三角形の合板をそれぞれ取り付けるなど、構造が複雑である。したがって、壁の強度は向上するが、工期や施工の手間はそれなりにかかるものである。
また、上記発明は壁の構造に関するものであって、床や屋根の下地について、強度向上等を目的とするものではない。
また、特願2015−182364「建築用重ね合わせパネル、建築物の構造体及び建築用重ね合わせパネルの製造方法」においては、接着剤によるシックハウス症候群等が生じず、応力が作用した場合にも破損しにくい、建築用重ね合わせパネル、建築物の構造体及び建築用重ね合わせパネルの製造方法が開示されている。
この建築用重ね合わせパネルは、所定幅の細長い木板を幅方向に並べ、それぞれの木板を横切って幅方向に形成した複数本の条溝に、線状連結部材を嵌合させて構成した複数枚の木板連結パネルが、木板の長手方向が斜めに交差するように、かつ、条溝が内面側に向くようにして重ね合わせられ、固定具によって接合されており、全体が矩形状をなしていて、該矩形状の辺に対して、前記木板の長手方向が傾斜して配置されている。
上記発明は、斜めに配置した板を用いて強度を出すものであるが、多くの部材を用いたパネルをあらかじめ作り、しかも2枚のパネルを重ね合わせるものであり、従来の構造用合板に代えて、強度のあるパネルを提供しようとするものである。
現場での施工は容易ではあるが、事前にパネルを製造するための工期や手間、費用がかかるものである。
これまでに述べたように、壁の補強においては、筋交い、構造用合板、各種金具などが開発され、木材以外の素材においても壁倍率などの強度テストをクリアした各種の材料が開発されている。
しかしながら、水平の床や、傾斜のある屋根においては、従来の大引と根太、あるいは梁と根太、梁と母屋、垂木を用いた構造に対し、構造用合板を用いて強度を出し、さらに施工の手間を省くといったことが行われているが、その他には接合金具などの開発が行われている程度である。
ところで、今日の建築で多用されている構造用合板は、強度は優れたものであるが、接着剤が多用され、ホルムアルデヒドの問題などが指摘されているほか、濡れた場合に水には弱いなどの問題がある。
その一方、近年では健康住宅、自然住宅の嗜好が強まり、無垢材、特に国産木材の人気が高まり、しかも林業の現場では利用されていない間伐材、スギやヒノキなどの手入れのされていない森林が多くあるのが現状である。
そこで本考案においては、こうした無垢の木材の板を利用して、接着剤に起因するシックハウス症候群などの問題もなく、現場での施工も容易であり、水平の床や傾斜のある屋根等の強度を出すための下地構成材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の考案は、
直交する構造材及び準構造材とから形成される建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高める下地構成材であって、
建築物の当該矩形部分は、床等の水平面または屋根等の傾斜面を形成する部分であり、
前記の下地構成材は、複数の一枚板からなり、前記矩形の部分を補強するために前記構造材及び準構造材とが略45度の角度をもって、複数の一枚板が所定の間隔をあけて平行に配置され、
複数の一枚板は
複数の一枚板は両端は略45度の角度をもって切断され形成されるとともに、前記構造材の略中心に両端が位置した状態で、両端それぞれの端部を含む構造材または準構造材と交差する箇所において、前記の構造材または準構造材と釘またはビス等の固着手段により固定される、建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項2に記載の考案は、
前記構造材は床梁であって、前記準構造材は床梁と直交する床梁または根太であって、床等の水平面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高める、請求項1に記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項3に記載の考案は、
前記構造材は登り梁または垂木であって、前記準構造材は登り梁または垂木と直交する母屋であって、屋根等の傾斜面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高める、請求項1に記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項4に記載の考案は、
所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される、請求項1〜3のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項5に記載の考案は、
所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所と、隣接する構造材同士が直交して固定される箇所との略中間地点において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される、請求項1〜3のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項6に記載の考案は、
所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、所定の間隔をあけて平行に配置される複数の一枚板のセットを一つの単位として、
複数の当該一枚板のセットが所定の間隔をあけて平行に配置される、請求項1〜4のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項7に記載の考案は、
所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の当該一枚板のセットの中央に位置する一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される、請求項6に記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項8に記載の考案は、
所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の当該一枚板のセットの中央に位置する一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所と、隣接する構造材同士が直交して固定される箇所との略中間地点において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される、請求項6に記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項9に記載の考案は、
下地構成材はプレカットされた一枚板であり、両端それぞれの端部において、前記の構造材と釘またはビス等の固着手段により固定されるための下穴があらかじめ設けられた、請求項1〜8のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材であることを特徴とする。
本考案によれば、無垢の木材の板を利用して、接着剤に起因するシックハウス症候群などの問題もなく、現場での施工も容易であり、水平の床や傾斜のある屋根等の強度を出すための下地構成材を提供することができる。
第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重・真のせん断変形角包絡線を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重・真のせん断変形角包絡線を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係(1)を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係(2)を示す図である。 第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重・真のせん断変形角包絡線を示す図である。 第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重・見掛けのせん断変形角包絡線を示す図である。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照して説明する。
本考案の下地構成材は、直交する構造材及び準構造材とから形成される建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高める下地構成材である。
建築物の当該矩形部分は、床等の水平面または屋根等の傾斜面を形成する部分であり、以下に説明する第1の実施形態(床組)と、第2の実施形態(屋根組)とに使用するものである。
〔第1の実施形態〕
本考案の第1の実施形態は、前記構造材は床梁であって、前記準構造材は床梁1または床梁1と直交する根太2であって、床等の水平面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高めることを想定したものである。床は、建物1階、地階、2階以上の階のいずれにも使用することができる。
図1、図9は、第1の実施形態(床組)の下地構成材を用いた建築物の矩形部分の基本形態を示す図である。
在来工法(木造軸組工法)の場合、住宅の床を張るための下地となる根太2が、床梁(大引)1の上に垂直方向に張られる。本考案でいう床等の水平面を形成する建築物の矩形部分がこうして形成される。床梁(大引)1は120mm角あるいはそれ以上のものが多く用いられ、根太2は45mm×60mm角あるいはそれ以上のものが多く用いられる。根太2は、303mmあるいは455mm間隔で設けられることが多い。なお、本考案においてはこれらのサイズには限定されない。
在来工法(木造軸組工法)の場合、あるいはツーバイフォー工法の場合、厚さ24mm以上の構造用合板を、床梁(大引)の上に直接張って、 根太を使用しない根太レス工法も採用され、最近では根太レスの割合が増えている。また、 根太のみで床を支える根太床という工法もある。
これら各種の工法において、本考案の下地構成材は、床等の水平面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高めるために使用することができる。
以上が本考案の第1の実施形態であり、その詳細はさらに後述する。
〔第2の実施形態〕
本考案の第2の実施形態は、前記構造材は登り梁3または垂木5であって、前記準構造材は登り梁または垂木5と直交する母屋4であって、屋根等の傾斜面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高めることを想定したものである。
図2、図10は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材を用いた建築物の矩形部分の基本形態を示す図である。なお、図2、図10において、「加力梁」とあるのは、後述する実施例(試験)において、母屋に力をかけるための試験用に設けたものであり、実際に建築物に施工する際には不要であり用いないものである。
図10に示すように、母屋4は屋根の部材の一部で、屋根の最も高いところにある棟木から、一番下の軒桁との間まで、棟木と平行して配置される。斜めに取り付けられる垂木5を支える部材である。登り梁3は、垂木5と平行して斜めに取り付けられる、梁と同様に太い構造材である。
垂木5の上には、屋根の下地である野地板6を張り、その上に防水シート(アスファルトルーフィング) などを敷き、その上に瓦・スレート・金属などの屋根を葺く。
一方、図2に示す例においては、登り梁3を用いることなく、垂木5と母屋4
によって建築物の矩形部分が構成された例を示している。前記構造材は垂木5であって、前記準構造材は垂木5と直交する母屋4である例を示している。なお、木造建築において、垂木は柱や梁のような構造材ではないが、ここでは便宜上構造材と記載している。
図2、図10に示したように、本考案の下地構成材は、屋根等の傾斜面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高めるために使用することができる。
以上が本考案の第2の実施形態であり、その詳細はさらに後述する。
〔本考案の基本形態〕
次に、本考案の第1の実施形態(床組)、第2の実施形態(屋根組)に共通する基本的な形態について説明する。
本考案の下地構成材は、複数の一枚板10からなり、前記矩形の部分を補強するために、第1の実施形態(床組)においては、図1、図9に示すように、前記構造材及び準構造材とが略45度の角度をもって、複数の一枚板10が所定の間隔をあけて平行に配置される。
第2の実施形態(屋根組)においては、図2、図10に示すように、前記構造材及び準構造材とが略45度の角度をもって、複数の一枚板が所定の間隔をあけて平行に配置される。
複数の一枚板10は、スギ、ヒノキ、マツ、ツガ、その他の各種の材を用いることができ、その厚み等は各種のものを採用することができる。
複数の一枚板は、図1、図9、あるいは図2、図10に示されるように、その両端が略45度の角度をもって切断され形成されるとともに、前記構造材の略中心に両端が位置した状態で、両端それぞれの端部を含む構造材または準構造材と交差する箇所において、前記の構造材または準構造材と釘またはビス等の固着手段20により固定される。
建築物の床、屋根においては、これまでに説明した矩形部分が連続して設けられることになるのが通常であり、構造材の略中心には、図示しないが、隣接する矩形部分に設けられた隣接矩形部分の複数の一枚板の端部も取り付けられるので、図1、図9、あるいは図2、図10においては、複数の一枚板10の両端は、それぞれ構造材の略中心まで配置され、そこで固定されるようにされている。
複数の一枚板10が構造材に固定される位置は、好ましい一例としては、所定の間隔をあけて平行に配置される複数の一枚板10が、前記の構造材同士が直交して固定される箇所において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される。図10に示されるように、構造材同士が直交して固定される箇所において端部が固定されるものである。また、両端以外であっても、構造材または準構造材と交差する箇所において、適切な本数かつ適切な規格のビスまたは釘などの固定手段により固定されることが望ましい。
もっとも本考案において、複数の一枚板10が構造材に固定される位置は、これには限定されない。
たとえば別の一例としては、所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板10は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所と、隣接する構造材同士が直交して固定される箇所との略中間地点において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される。また、両端以外であっても、構造材または準構造材と交差する箇所において、適切な本数かつ適切な規格のビスまたは釘などの固定手段により固定されることが望ましい。
〔本考案の別の基本形態〕
次に、本考案の第1の実施形態(床組)、第2の実施形態(屋根組)に共通する、別の基本的な形態について説明する。
別の基本的な形態は、所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、所定の間隔をあけて平行に配置される複数の一枚板のセット10Sを一つの単位として、複数の当該一枚板のセット10Sが所定の間隔をあけて平行に配置されるものである。
この実施例として、第1の実施形態(床組)の一例は、図1、図9に示されるようなものである。
図示しないが、第2の実施形態(屋根組)においても、所定の間隔をあけて平行に配置される複数の一枚板のセット10Sを一つの単位として、取り付ける方法を採用することもできる。
複数の一枚板のセット10Sが構造材または準構造材に固定される位置は、好ましい一例としては、所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の当該一枚板のセット10Sの中央に位置する一枚板10は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される。また、両端以外であっても、構造材または準構造材と交差する箇所において、適切な本数かつ適切な規格のビスまたは釘などの固定手段により固定されることが望ましい。
もっとも本考案において、複数の一枚板のセットが構造材または準構造材に固定される位置は、これには限定されない。
たとえば別の一例としては、所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の当該一枚板のセット10Sの中央に位置する一枚板10は、図1、図9に示されるように、前記の構造材同士が直交して固定される箇所と、隣接する構造材同士が直交して固定される箇所との略中間地点において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定される。また、両端以外であっても、構造材または準構造材と交差する箇所において、適切な本数かつ適切な規格のビスまたは釘などの固定手段により固定されることが望ましい。
また、今日、建築に用いられる土台、柱、梁、間柱、母屋などは、工期短縮と施工の効率化のため、あらかじめ設計仕様通りの寸法、仕口などにしたがって、プレカット工場で加工され、現場に搬入されることが多い。
このため、本考案の下地構成材も、設計図面にしたがってあらかじめカット等の加工をした状態で現場に搬入できるようにしてもよい。
この場合には、下地構成材はプレカットされた一枚板10であり、両端それぞれの端部を含む構造材または準構造材と交差する箇所において、前記の構造材または準構造材と釘またはビス等の固着手段20により固定されるための下穴があらかじめ設けられることが好ましい。
以上、本考案の基本的な形態について説明したが、本考案者は、第1の実施形態(床組)、第2の実施形態(屋根組)のいずれも、より詳細な設計をしたうえで、強度計算等のテストをするために、各種の詳細な実施例による実験を行った。
各種行った実験の内、特に良好な結果が得られた例について、以下、説明する。こうした良好な実験結果は、複数の一枚板10の厚みやサイズ、枚数、取り付け箇所などのほか、適切な箇所において、適切な本数かつ適切な規格のビスまたは釘などの固定手段により固定されることにより実現した。せん断力試験において、特定の箇所に偏らずにせん断応力が発揮され、せん断力に耐えられなくなる際には複数の一枚板10が構造材、準構造材から浮き上がるように、少しずつビス等の固定手段20が外れるように破壊され、こうした粘りによって構造材、準構造材が破壊されることを防ぐようにしたものである。
以下、これらの詳細な実施例(実験結果)について説明する。
〔実施例1(実験結果)〕
許容応力度計算及び品確法の性能表示に用いる際に必要な剛性と許容せん断耐力(床倍率)を算定するため、本考案の下地構成材である複数の一枚板を斜め張りした床構面及び屋根構面について、水平せん断試験を行った。
その結果、床倍率2.70倍及び屋根倍率1.50倍を得た。
その詳細について説明する。
第1の実施形態(床組)
a.試験体(建築物の矩形部分)寸法:幅1,818mm×高さ2,727mm
b.床材:スギKD材、斜め張り(角度45度)、幅120mm、長辺2,691mm、短辺170mm、厚さ30mm 板材相互(50mmまたは183mmのクリアランス)
c.床材−横架材(胴差し、梁)・根太材(受け材)との接合方法
接合具N75 間隔50mm(軸組、根太部2本打ち)
d.梁接合金物:羽子板ボルト(L=280)
e.木材
胴差し・梁:スギKD材、120×120mm、間隔909mm
根太:スギKD材、45×60mm、間隔454.5mm
f.試験体数:3体
第2の実施形態(屋根組)
a.試験体(建築物の矩形部分)寸法:幅1,818mm×高さ2,727mm
b.屋根材:スギKD材、斜め張り(角度45度)幅180mm、長辺1,818mm、短辺255mm、厚さ12mm 板材相互(20mmのクリアランス)
c.屋根材−横架材(母屋・棟木等)・垂木材(受け材)との接合方法
接合具N50 間隔50mm(垂木・受け材部3 本打ち)
d.母屋部分の受け材−母屋との接合方法
接合具N75 受け材両側面より母屋に2本斜め打ち
e.垂木−母屋との接合方法
接合具N75 垂木両側面より母屋に2本斜め打ち
f.母屋接合金物:羽子板ボルト(L=280)
g.木材
母屋・梁:スギKD材、90×90mm、間隔909mm
垂木・受け材:スギKD材、45×90mm、間隔454.5mm
h.試験体数:3体
(1)試験体(建築物の矩形部分)の仕様
図1は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分を示す図である。
図2は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分を示す図である。
a.床組試験体(建築物の矩形部分)寸法は次の通り。
長さ方向×奥行方向:2,727mm×1,818mm(図1)
b.屋根組試験体(建築物の矩形部分)寸法は次の通り。
長さ方向×奥行方向:2,727mm×2,032.6mm、5寸勾配相当母屋間隔909mm(図2)
(2)板材の仕様
複数の一枚板の板材の仕様を表1に示す。
(3)床組及び屋根組の仕様
表2に床組及び屋根組の仕様を示す。
(4)接合方法
表3に接合方法を示す。
3.実験方法
試験は、文献1、6.3.3(2)「面材張り床水平構面の面内せん断試験」におけるタイロッド式に準拠し行なった。
図3は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。
図4は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。
3)載荷方法
タイロッド式による正負交番載荷
「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)((財)日本住宅・木材技術センタ−)に基づいた試験方法」
4.短期基準せん断耐力
短期基準せん断耐力は、資料1から、文献1に定める「6.3 鉛直構面及び水平構面の剛性と短期許容せん断耐力を算定するための試験6.3.5 評価方法」に準拠して算定する。なお試験結果から得られた床組の構造特性値を表4に、屋根組の構造特性値を表5に示す。
短期基準せん断耐力Pは、表4、5 の(1)から(4)の項目のうちA×B〔平均値×ばらつき係数〕が最も小さい値とする。
床組試験体の短期基準せん断耐力 P=13.59kN
屋根組試験体の短期基準せん断耐力 P=8.32kN
5.短期許容せん断耐力を評価する要因の検討
短期許容せん断耐力を評価する際の施工品質、耐久性などに関して検討し、低減係数(α)を以下のように定める。
a.床組・屋根組等の用途に伴う影響を評価する係数(α1)
当該床組に用いる小幅板は、屋内に面する部分での仕様に限定されている。また、常時湿潤状態となるおそれのない部分で使用されることが示されている。したがって床組等の用途に伴う影響を評価する係数(α1)は1.0とする。屋根組については、雨漏り等により湿潤状態となるおそれを考慮して、屋根組等の用途に伴う影響を評価する係数(α1)は0.9.とする。
b.床組・屋根組等の耐久性の影響を評価する係数(α2)
床組の小幅板を止めつける接合具は、鉄丸釘N75(JIS)、屋根組の小幅板を止めつける接合具は鉄丸釘N50(JIS)であるが、施工後の乾燥収縮に対して割れ等を生じる恐れがあるため、耐久性の影響を評価する係数α2を0.9とする。
c.床組・屋根組等の施工性の影響を評価する係数(α3)
当該床構面は、スギの小幅板を一定のクリアランスを設けて一枚毎に現場で留め付ける施工方法である。留め付けには自動釘打ち機等を使用することから、過剰なめり込み、小口の割れ等が懸念される。したがって、試験体の製作に対する施工性の区分は「現場施工より精度の高い製作方法である」と判断し、床組等の施工性の影響を評価する係数(α3)を0.8とする。
d.その他工学的判断により必要と定める係数(α4)
α1〜α3以外に工学的判断を加える必要はないと判断し、その他工学的に必要と定まる係数(α4)を1.0とする。
上記a.〜d.により、床組・屋根組の低減係数(α)を以下のように定めた。
α=f(α1、α2、α3、α4)=mIN(α1、α2)×(α3又はα4)=0.9×0.8=0.72
したがって、低減係数(α)はいずれも0.72とする。
6.短期許容せん断耐力Paの算定
短期許容体力Paを以下の通り算定した。
床組試験体の短期許容せん断耐力Pa
Pa=13.59×0.72=9.78kN
屋根組試験体の短期許容せん断耐力Pa
Pa=8.32×0.72=5.99kKN
7.床倍率・屋根倍率の算定
床倍率等の算定は、文献2に定める「3.住宅の品質の確保の促進に関する法律(品確法)に基づく平成12年告示1654号「評価方法基準」における性能表示の構造方法の試験方法、評価方法3.1床倍率を算定するための水平構面の面内せん断試験(3)評価方法」に基づき、以下通り算定した。
床倍率は、小数点第一位以下を切り捨てとする
a)床試験体
存在床倍率=Pa×(1/1.96)×(1/L)
=7.91×1/1.96×1/1.818=2.74=2.7
b) 屋根試験体
存在屋根倍率=Pa×(1/1.96)×(1/L)
=5.99×1/1.96×1/2.033=1.50=1.5
[参考文献]
1.(財)日本住宅・木材技術センタ−:木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)
2.(財)日本建築センタ−:日本住宅性能表示基準・評価方法基準技術解説
試験体の荷重と真のせん断変形角の関係、包絡線及び破壊性状
図5は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係を示す図である。
図6は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係を示す図である。
図7は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重・真のせん断変形角包絡線を示す図である。
図8は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例1に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重・真のせん断変形角包絡線を示す図である。
〔実施例2(実験結果)〕
許容応力度計算及び品確法の性能表示に用いる際に必要な剛性と許容せん断耐力(床倍率)を算定するため、本考案の下地構成材である複数の一枚板(埼玉県秩父産の丸み材)を使用した床構面及び外皮の熱的性能を考慮した斜め張り屋根構面について水平せん断試験を行った。
その結果、床倍率2.5,屋根倍率1.6を得た。
その詳細について説明する。
2)試験体
第1の実施形態(床組)
a.試験体(建築物の矩形部分)寸法:幅1,818mm×高さ2,727mm
b.床材:スギKD材(斜め張り(角度45度)、幅120mm、長辺2,691mm、短辺170mm、厚さ30mm板材相互(50mmまたは183mmのクリアランス))
c.床材−横架材(胴差し、梁)・根太材(受け材)との接合方法
接合N75 間隔73mm(軸組、根太部2 本打ち)
d.梁接合物:羽子板ボルト(L=280)
e.木材
胴差し・梁:スギKD材、120×120mm、間隔909mm
根太:スギKD材、45×60mm、間隔454.5mm
f.試験体数:3体
第2の実施形態(屋根組)
a.試験体(建築物の矩形部分)寸法:幅1,818mm×高さ2,727mm
b.屋根材:スギKD材(斜め張り(角度45度))
化粧野地板幅120mm、厚さ30mm、突き付け
登り梁との接合:接合具2−N75/枚
屋根筋かい(破風板材)幅240mm、厚さ21mm 板材相互(437mmの間隔)
化粧野地板及び登り梁・母屋との接合:接合具 端部5−N90、中間部3−N90
c.屋根材−横架材(母屋)・登り梁(受け材)との接合方法
接合具N75 間隔300mm(登り梁・受け材部)
d.母屋と登り梁、加力桁:ホ−ルダウン金物(25kN)
e.木材
母屋:スギKD材、105×210mm 及び240mm、間隔909mm
登り梁:スギKD材、105×105mm、間隔2,727mm
f.試験体数:4体
(1)試験体(建築物の矩形部分)の仕様
図9は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分を示す図である。
図10は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分を示す図である。
a.床組試験体寸法は次の通り。
長さ方向×奥行方向:2,727mm×1,818mm(図1)
b.屋根組試験体寸法は次の通り。
長さ方向×奥行方向:2,727mm×2,032.6mm、5寸勾配相当母屋間隔909mm
3.試験方法
床組の試験は、文献1、6.3.3(2)「面材張り床水平構面の面内せん断試験」におけるタイロッド式に、屋根組の試験は柱脚固定式に準拠し行った。
図11は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。
図12は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分の試験方法を示す図である。
3)載荷方法
床組はタイロッド式、屋根組は柱脚固定式による正負交番載荷「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)((財)日本住宅・木材技術センタ−)に基づいた試験方法」
4.短期基準せん断耐力
短期基準せん断耐力は、文献1に定める「6.3 鉛直構面及び水平構面の剛性と短期許容せん断耐力を算定するための試験6.3.5 評価方法」に準拠して算定する。なお試験結果から得られた床組の構造特性値を表6に、屋根組の構造特性値を表7に示す。
各仕様の短期基準せん断耐力Pは、表6、表7の(1)から(4)の項目のうち〔平均値×ばらつき係数〕が最も小さい値とする。
床組試験体の短期基準せん断耐力P=12.47kN
屋根組試験体の短期基準せん断耐力P=9.35kN
5.短期許容せん断耐力を評価する要因の検討
短期許容せん断耐力を評価する際の施工品質、耐久性などに関して検討し、低減係数(α)を以下のように定める。
a.床組・屋根組等の用途に伴う影響を評価する係数(α1)
当該床組に用いる小幅板は、屋内に面する部分での仕様に限定されている。また、常時湿潤状態となるおそれのない部分で使用されることが示されている。したがって床組等の用途に伴う影響を評価する係数(α1)は1.0とする。屋根組については、雨漏り等により湿潤状態となるおそれを考慮して、屋根組等の用途に伴う影響を評価する係数(α1)は0.9とする。
b.床組・屋根組等の耐久性の影響を評価する係数(α2)
床組の小幅板を止めつける接合具は、鉄丸釘N75(JIS)、屋根組の屋根筋かいを止めつける接合具は鉄丸釘N90(JIS)であるが、施工後の乾燥収縮に対して割れ等を生じる恐れがあるため、耐久性の影響を評価する係数α2を0.9とする。
c.床組・屋根組等の施工性の影響を評価する係数(α3)
当該床構面は、一枚毎に現場で留め付ける施工方法である。留め付けには自動釘打ち機等を使用することから、過剰なめり込み、小口の割れ等が懸念される。したがって、試験体の製作に対する施工性の区分は「現場施工より精度の高い製作方法である」と判断し、床組等の施工性の影響を評価する係数(α3)を0.8とする。
d.その他工学的判断により必要と定める係数(α4)
α1〜α3以外に工学的判断を加える必要はないと判断し、その他工学的に必要と定まる係数(α4)を1.0とする。
上記a.〜d.により、床組・屋根組の低減係数(α)を以下のように定めた。
α=f(α1、α2、α3、α4)=mIN(α1、α2)×(α3又はα4)=0.9×0.8=0.72
したがって、低減係数(α)はいずれも0.72とする。
6.短期許容せん断耐力Paの算定
短期許容体力Paを以下の通り算定した。
床組試験体の短期許容せん断耐力Pa
Pa=12.47×0.72=8.97kN
屋根組試験体の短期許容せん断耐力Pa
Pa=9.35×0.72=6.73kN
7.床倍率・屋根倍率の算定
床倍率等の算定は、文献2に定める「3.住宅の品質の確保の促進に関する法律(品確法)基づく平成12年告示1654号「評価方法基準」における性能表示の構造方法の試験方法、評価方法3.1 床倍率を算定するための水平構面の面内せん断試験(3)評価方法」に基づき、以下通り算定した。
床倍率は、小数点第二位以下を切り捨てとする。
a)床試験体
存在床倍率=Pa×(1/1.96)×(1/L)
=8.97×1/1.96×1/1.818=2.74=2.5
b)屋根試験体
存在屋根倍率=Pa×(1/1.96)×(1/L)
=6.73×1/1.96×1/2.033=1.50=1.6
[参考文献]
1.(財)日本住宅・木材技術センタ−:木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)
2.(財)日本建築センタ−:日本住宅性能表示基準・評価方法基準技術解説
図13は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係を示す図である。
図14は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係(1)を示す図である。
図15は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重と真のせん断変形角の関係(2)を示す図である。
図16は、第1の実施形態(床組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(床組試験体)の荷重・真のせん断変形角包絡線を示す図である。
図17は、第2の実施形態(屋根組)の下地構成材の実施例2に用いた建築物の矩形部分(屋根組試験体)の荷重・見掛けのせん断変形角包絡線を示す図である。
以上詳細に説明したように、本考案によれば、無垢の木材の板を利用して、接着剤に起因するシックハウス症候群などの問題もなく、現場での施工も容易であり、水平の床や傾斜のある屋根等の強度を出すための下地構成材を提供することができる。
床梁 1
根太 2
登り梁 3
母屋 4
垂木 5
野地板 6
10 複数の一枚板
10S 複数の一枚板のセット
20 釘またはビス等の固着手段

Claims (9)

  1. 直交する構造材及び準構造材とから形成される建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高める下地構成材であって、
    建築物の当該矩形部分は、床等の水平面または屋根等の傾斜面を形成する部分であり、
    前記の下地構成材は、複数の一枚板からなり、前記矩形の部分を補強するために前記構造材及び準構造材とが略45度の角度をもって、複数の一枚板が所定の間隔をあけて平行に配置され、
    複数の一枚板は
    複数の一枚板は両端は略45度の角度をもって切断され形成されるとともに、前記構造材の略中心に両端が位置した状態で、両端それぞれの端部を含む構造材または準構造材と交差する箇所において、前記の構造材または準構造材と釘またはビス等の固着手段により固定されることを特徴とする、建築構造補強用の下地構成材。
  2. 前記構造材は床梁であって、前記準構造材は床梁または床梁と直交する根太であって、床等の水平面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高めることを特徴とする、請求項1に記載の建築構造補強用の下地構成材。
  3. 前記構造材は登り梁または垂木であって、前記準構造材は登り梁または垂木と直交する母屋であって、屋根等の傾斜面を形成する建築物の矩形部分ごとに配置されて当該部分の強度を高めることを特徴とする、請求項1に記載の建築構造補強用の下地構成材。
  4. 所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材。
  5. 所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所と、隣接する構造材同士が直交して固定される箇所との略中間地点において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材。
  6. 所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の一枚板は、所定の間隔をあけて平行に配置される複数の一枚板のセットを一つの単位として、
    複数の当該一枚板のセットが所定の間隔をあけて平行に配置されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材。
  7. 所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の当該一枚板のセットの中央に位置する一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定されることを特徴とする、請求項6に記載の建築構造補強用の下地構成材。
  8. 所定の間隔をあけて平行に配置される前記の複数の当該一枚板のセットの中央に位置する一枚板は、前記の構造材同士が直交して固定される箇所と、隣接する構造材同士が直交して固定される箇所との略中間地点において、両端の内の少なくとも一方の端部が固定されることを特徴とする、請求項6に記載の建築構造補強用の下地構成材。
  9. 下地構成材はプレカットされた一枚板であり、両端それぞれの端部において、前記の構造材と釘またはビス等の固着手段により固定されるための下穴があらかじめ設けられたことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の建築構造補強用の下地構成材。
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