JPH11107366A - 繊維補強モルタル合成板住宅構法 - Google Patents

繊維補強モルタル合成板住宅構法

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JPH11107366A
JPH11107366A JP28122897A JP28122897A JPH11107366A JP H11107366 A JPH11107366 A JP H11107366A JP 28122897 A JP28122897 A JP 28122897A JP 28122897 A JP28122897 A JP 28122897A JP H11107366 A JPH11107366 A JP H11107366A
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JP
Japan
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fiber
wall
reinforced mortar
composite board
mortar composite
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JP28122897A
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English (en)
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Toshio Kawarai
敏男 河原井
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Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 在来の木造住宅における構造用木製合板ある
いは構造用木製パネル等に替えて繊維補強モルタル合成
板を採用することにより、耐用年数増加、耐震性向上、
及び耐火性能の向上等を図ることができ、しかも、在来
の木造住宅とほぼ同様に施工性も良好な繊維補強モルタ
ル合成板住宅構法を提供する。 【解決手段】 少なくともセメント及び水を含むモルタ
ルに耐腐食性の繊維を混入した基材を板状に形成してな
る繊維補強モルタル合成板1を、木製合板やスレート材
等に代わる住宅の壁や床等の構造耐力部材として用い
る。例えば、木造在来軸組工法に用いる壁の筋交いに替
えて、柱材6、7相互を繋ぐ中間水平材3を配置し、繊
維補強モルタル合成板1を柱材相互間に差し渡し、コン
クリートビスやスクリュー釘等の締結手段2で柱材及び
中間水平材3に直接固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造住宅の耐用年
数増加、耐震性向上、及び耐火性能の向上等を図るのに
有効な繊維補強モルタル合成板住宅構法の技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、木造建て売り住宅の平均寿命は2
5年程度であり、漏水などの欠陥がなく維持管理のよい
一般木造住宅や鉄骨骨組み住宅で、その寿命は高々50
年程度である。
【0003】また、木造在来軸組工法における横揺れ抵
抗は、壁にあっては筋交い、床にあっては火打ち梁に依
存しており、木造枠組み壁(2×4)工法における横揺
れ抵抗は、壁、床とも面材(構造用合板ないし構造用パ
ネル)に依存している。
【0004】そして、木造住宅においては軸組工法、枠
組み壁工法とも、床の耐力面材には木製合板ないし木製
パネルが用いられ、内壁には石膏ボードが使用され、外
壁にはサイディング材ないし塗りモルタルが使用される
が、全体としては塗りモルタルが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、木造住宅の経
年劣化は水分に起因しており、木材の廃朽は初め水回り
で生じ、やがて20年程度で土台、40年程度で屋根や
庇に廃朽が現れるようになる。その点、モルタル塗り壁
は木材がむれ易く、また亀裂から漏水が浸透して木材を
廃朽させ易い。
【0006】基礎は布基礎で床下の大部分は被覆されな
いで残るため、床下がしけ易い。そして、布基礎開口の
寸法は一般に換気上不十分であり、また開口の存在が基
礎の連続性を損なっている。
【0007】木造在来軸組工法、枠組み壁工法(2×4
工法)共に、部材の接合に釘が多用されるが、我が国お
いては釘ないし接合金物にステンレス製のものを使用す
る規定や指導がなく、このため釘の剪断耐力が30年程
度で1/2に低下した事例がある。
【0008】鉄骨骨組み住宅において、骨組みは厚さ
2.3〜3.2mm程度の電着塗装された軽量鉄骨が用
いられるが、部材劣化は周辺の湿度や水分が多いほど速
く、経年劣化に対する安全耐用限度は40〜50年程度
であると見られる。
【0009】横揺れ抵抗ないし曲げ抵抗を木製合板や木
製パネルなどに依存する場合、合板は素材の厚さが薄
く、合板接着剤の品質が集成材のものより劣ることなど
から、その耐用限度は20〜30年程度であると考えら
れる。
【0010】このように、一般住宅の耐用年数は20〜
50年程度であるが、木材本来の寿命は200〜300
年であるから、資源が非常に無駄になっており、住宅費
は高いものについている。
【0011】また、木造軸組工法の場合、主要骨組みの
接合に加工継手を多用しており釘接合に比べ評価できる
が、筋交いの傾斜角が急で横揺れ抵抗効率が悪い。ま
た、地震時に筋交いが梁を突き上げて外してしまい、逆
に被害を大きくする事例もある。さらに、床面の火打ち
梁は隅角部のみを固定しているに過ぎないため、横揺れ
抵抗が一般に不足し易い。また、モルタル塗り壁は地震
時に剥落してしまい、防火の役割をなさないことがあ
る。
【0012】枠組み壁工法の場合、壁面ないし床面に木
製合板を張り、横揺れに抵抗させるが、これは初期には
剛性が高く好ましい方法であるものの、壁自体と釘が劣
化し易い。木製合板に代わる無機質ボードとして、石綿
スレートや無石綿繊維補強板などから成るフレキシブル
ボードがあり軽量であるが、寸法安定性にやや難点があ
り、しかもボード自体に保釘力がない欠点がある。この
ため、木製合板の代わりに用いても木組み枠を固定する
力が弱い。なお、サイディング材についても、一般には
構造壁面材として十分な強度は有していない。
【0013】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、在来の木造住宅における構造用木製合板あ
るいは構造用木製パネル等に替えて繊維補強モルタル合
成板を採用することにより、耐用年数増加、耐震性向
上、及び耐火性能の向上等を図ることができ、しかも、
在来の木造住宅とほぼ同様に施工性も良好な繊維補強モ
ルタル合成板住宅構法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、少なくともセメント及び水を含むモル
タルに耐腐食性の繊維を混入した基材を板状に形成して
なる繊維補強モルタル合成板を、木製合板やスレート材
等に代わる住宅の壁や床等の構造耐力部材として用いる
ようにした。その場合、木造在来軸組工法に用いる壁の
筋交いに替えて、柱材相互を繋ぐ中間水平材を配置し、
繊維補強モルタル合成板を柱材相互間に差し渡し、コン
クリートビスやスクリュー釘等の締結手段で柱材及び中
間水平材に直接固定することもできる。また、木造在来
軸組工法による壁に繊維補強モルタル合成板を用いるに
際し、外壁にあっては壁骨組み外面側をほぼ同一平面に
揃え、その面に繊維補強モルタル合成板を張り、締結手
段で壁骨組みへ直接固定して耐力外壁を構成し、内壁に
あっては壁骨組み内面側をほぼ同一平面に揃え、その面
に繊維補強モルタル合成板を張り、締結手段で壁骨組み
に直接固定して耐力内壁を構成することもできる。ま
た、木造在来軸組工法による床に繊維補強モルタル合成
板を用いるに際し、火打ち梁に代えて、根太材相互を横
に繋ぐ転び止め材を配置し、その転び止め材を含む床骨
組み上面をほぼ同一平面に揃え、その面に繊維補強モル
タル合成板を張り、締結手段で床骨組みに直接固定して
高横剛性床を構成するようにすることもできる。一方、
木造在来枠組み壁工法よる壁に繊維補強モルタル合成板
を用いるに際し、壁竪枠材相互を繋ぐ中間水平材を配置
すると共に、隅柱及び竪枠材に所定寸法以上の角材もし
くは集成材を用い、外壁にあっては壁骨組みの外面をほ
ぼ同一平面に揃え、その面に繊維補強モルタル合成板を
張り、締結手段で壁骨組みへ直接固定して耐力外壁を構
成し、内壁にあっては壁骨組み内面側をほぼ同一平面に
揃え、その面に繊維補強モルタル合成板を張り、締結手
段で壁骨組みに直接固定して耐力内壁を構成することも
できる。また、木造在来枠組み壁工法による床に繊維補
強モルタル合成板を用いるに際し、根太材相互を横に繋
ぐ転び止め材を配置し、その転び止め材を含む床骨組み
上面をほぼ同一平面に揃え、その面に繊維補強モルタル
合成板を張り、締結手段で床骨組みに直接固定して高横
剛性床を構成することもできる。さらに、木造住宅工法
として、耐力面材は構造用合板ないし構造用パネルに替
えて繊維補強モルタル合成板を用い、接合金物類をステ
ンレス製とし、基礎を繊維補強モルタルないし繊維補強
コンクリート製とすることもできる。
【0015】本発明では、合板を繊維補強モルタル合成
板(無機質材料製)とすることにより、不燃性となり、
水分劣化性が消失し、耐久性は半永久的となって構造用
合板の欠陥は完全に払拭される。繊維補強モルタル合成
板はは軽量、加工性に劣るが多孔質ではないので、保釘
(ビス)力が大きく寸法安定性があり、木組み枠を固定
する力が大きいなど、スレート材に優る。
【0016】モルタル塗り壁は地震時に剥落する恐れが
あるが、繊維補強モルタル合成板は保釘(ビス)力が大
きいので、繊維補強モルタル合成板自体あるいはその上
に張るサイディング材等が剥離する恐れもない。
【0017】木製合板のサイズは90cm×180cm
程度であるが、一般に住宅では管柱や床根太は90ない
し45cmピッチ程度て設けられるので、繊維補強モル
タル合成板の接合部に、柱や根太相互を横に繋ぐ直交材
をあてがい横揺れに両者共同で抵抗する構造とすれば、
面材として繊維補強モルタル合成板の寸法は最小1辺9
0cm程度あればよく、単位重量が大きい欠点をカバー
できる。
【0018】横揺れ抵抗が柱と筋交いないし梁と火打ち
梁から成る在来軸組工法、柱ないし根太と面材のみから
成る枠組み壁工法に比べ面材、垂直材並びに横繋ぎ材が
横揺れに抵抗する本構法は、より合理的で初期剛性や終
局耐力が大きい。
【0019】近年、木造3階建住宅が建設され、耐火、
耐震性がより要求されるが、石膏ボードに替え、内壁要
所に繊維補強モルタル合成板を用いれば、耐火、耐震性
が更に向上する。繊維補強モルタル合成板は加工性、断
熱性に劣るが、外壁は繊維補強モルタル合成板の上に縦
胴縁を取り付け、サイディング材を横使いに上張りする
ことにより通気性があって雨水の浸透防止効果が大きい
非常に良質な壁を構成できる。
【0020】これにより、壁面からの水分補給は遮断さ
れ、屋根は在来工法で十分信頼し得るものがあるので、
骨組み木材の外的保護はほぼ完全なものとなり、給水管
の壁内接合禁止、2階浴室床回りの排水構設置など屋内
からの木材水分補給防止に留意し、接合金物にステンレ
スを用い、基礎に繊維補強モルタルを用いるなどの住宅
各部の寿命を整合させれば、住宅の寿命を骨組み木材の
寿命相当にまで増大できる。
【0021】さらに、基礎に繊維補強モルタルを用いれ
ば引張強度が増し、ヘアクラックの拡大が防止されて内
部鉄筋の保護効果が増大し、また凍害抵抗性や耐風化性
が増加する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付の図1〜図11を参照して説明する。図
1は本発明を適用した木造軸組工法による耐力壁の構造
を示す部分正面図であり、図2は図1のAーA線に沿う
断面図である。
【0023】(実施の形態1)この図1及び図2から理
解できるように、隅柱6、管柱7、間柱8、添柱9等の
各柱と、胴差4、中間水平材(横繋ぎ)3などを構造骨
組みとし、そこに繊維補強モルタル合成板1をステンレ
ス製のコンクリートビスやスクリュウ釘等の耐腐蝕性の
ある締結ビス(締結手段)2により留め付けて直接固定
するやり方を示している。
【0024】軸組工法の場合、管柱7は通常90cm程
度の間隔で立ち、その中間に間柱8が挿入されていて、
垂直荷重(上部の重量)を下階の柱を通じて基礎に伝
え、横荷重(風圧)を上下の胴差4、床組などを通じて
横荷重(風圧)面と直角方向の耐力壁に伝える。
【0025】また、壁面内の各階床付近には胴差(ない
し土台、妻梁)があり、垂直荷重(床荷重)ないし横荷
重(地震ないし風荷重)を柱ないし耐力壁に伝えてい
る。そして、在来工法において耐力壁は管柱7間の筋交
いから成り(トラス構造)、横荷重を下階の胴差4や土
台に伝えている。
【0026】本実施の形態における耐力壁は、筋交いを
廃止し、上下の胴差4の中間に、間隔90cm程度で中
間水平材3を挿入し、各柱6、7、8、9と、胴差4
と、中間水平材3とに差し渡す形態で繊維補強モルタル
合成板1を張り付けて固定している。これにより、中間
水平材3と繊維補強モルタル合成板1の共同作用(ラー
メン構造)で横荷重を下階の胴差や土台に伝える構造と
している。さらに、外壁全体の剛性を高めるために、窓
ないしサッシ戸など開口部の上下の外壁面にもこの繊維
補強モルタル合成板1を張るのが大変好適である。
【0027】繊維補強モルタル合成板1としては、1辺
90cm程度の薄板状のものを用いている。この理由
は、木製合板に比べて重いため、その作業性に配慮した
ものである。勿論、一般的な規格合板寸法のように90
×180cm程度とすること、あるいは他の寸法にする
ことも任意である。
【0028】この繊維補強モルタル合成板1自体の素材
構造としては、その配置位置や使用目的に応じて種々の
態様を採ることができるが、好ましい1例として次のよ
うな配合や強度等から成るものを挙げることができる。
【0029】1立法メートル当たりの配合割合として、
ビニロンファイバー39Kg(太さ350デニール、長
さ12mm)+水325Kg+セメント812Kg+砂
1015Kgとし、十分に混練した状態でプレス成形、
オートクレーブ養生などの製法により1辺90cm、厚
さ9mm程度の薄板を製作することができる。その際に
おける圧縮強度は400Kg/cm2 と非常に固く、
しかも、曲げ強度は180Kg/cm2 にも及ぶ。
【0030】このことから理解できるように、圧縮強度
及び曲げ強度に優れ、しかも多量の繊維が混入されてい
るので、木製合板と類似する程度に保釘力も十分に備わ
る。勿論、耐腐蝕性も抜群の機能を発揮する。なお、配
合する繊維にはスチールファイバーやその他の耐腐食性
のあるファイバーも用いることができる。
【0031】(実施の形態2)図2及び図3は、本発明
における耐力壁の構造を枠組み壁式工法に適用した例を
示すものであり、壁面内中間に、中間水平材(横繋ぎ)
3を新たに挿入し、従来の構造用合板の代わりに繊維補
強モルタル合成板1を張り付けている。その場合、垂直
材や水平材に繊維補強モルタル合成板1を直接固定する
ことは軸組工法の場合と同様である。
【0032】しかし、竪枠15と繊維補強モルタル合成
板1との重ね代が十分になるように、軸組工法における
管柱ないし隅柱14に相当する竪枠15については、繊
維補強モルタル合成板1との接合面(当該壁面)に現れ
る竪枠用製材単体の厚み(幅)が例えば10.5cm未
満のときは、1辺の幅が10.5cm以上となるように
新たな製材を在来の竪枠15に添わせる(T字形など
に)のが大変好適である。そうすることで、図示のよう
に接合面積を大きくすることが可能になる。
【0033】なお、同図において、10は端根太、11
は下枠、12は上枠、13は頭繋を示している。これら
の各部材と、隅柱14、竪枠15とを含む骨組みの外面
側は、ほぼ同一平面となるように配慮している。これに
より、各部材に対して繊維補強モルタル合成板1が一様
に面接触する形態で固定される。
【0034】(実施の形態3)図5及び図6は、本発明
における床の構造を軸組式工法に適用した例を示すもの
である。この場合、梁(ないし胴差)と根太17の上面
を揃え(継手は相欠式)、火打ち梁は廃止する。その代
わりに、根太17相互を90cm程度の間隔で繋ぐ転び
止め材(横繋ぎ)16を新たに挿入し、繊維補強モルタ
ル合成板1の接合部を梁、根太17ないし転び止め材1
6の上に載せ、接合部が載る梁、根太17、転び止め材
16には幅10.5cm以上の角材をを当て、締結ビス
2を用いてそれぞれの繊維補強モルタル合成板1を梁、
根太17、転び止め材16直接固定する。このとき、隅
柱6、管柱7、間柱8等の各種柱に当たる部分につては
繊維補強モルタル合成板1の一部を切り欠いて合致させ
る。
【0035】(実施の形態4)図7及び図8は、本発明
における床の構造を枠組み壁式工法に適用した例を示す
ものである。端根太10、床根太19類の上面を揃え
(継手は接合金物式)、根太相互を90cm程度の間隔
で繋ぐ転び止め材(横繋ぎ)16を新たに挿入し、構造
用合板の替わりに、繊維補強モルタル合成板1を張り、
その繊維補強モルタル合成板1の接合部が載る床根太1
9、転び止め材16には幅10.5cm以上の角材を当
て、締結ビス2を用いて繊維補強モルタル合成板1を端
根太10、側根太18、床根太19、転び止め材16に
直接固定する。
【0036】但し、繊維補強モルタル合成板1は床面一
杯に敷き、竪枠は繊維補強モルタル合成板1の上に敷か
れた下枠の上に立て、竪枠上部は上枠、頭繋で繋ぐこと
は、在来枠組み壁工法に倣う。
【0037】(実施の形態5)図9は上記構成の上物に
好適な基礎22の構造例を示したものであり、鉄筋23
のかぶりを大きくし、コンクリートに繊維補強モルタル
ないし繊維補強コンクリートを用い、床下全面を土間コ
ンクリート(捨てコン)などで被覆し、繊維補強モルタ
ル製の板状パッキン21を用いて土台20と基礎22と
の間に空隙を保つ構成とする。25は基礎栗石を示して
いる。
【0038】(実施の形態6)図10及び図11は2階
浴室床面の漏水防止構造例を示すものであり、繊維補強
モルタル合成板1を用いた床の周囲に排水溝26を巡ら
せて排水管へと連絡する構成としている。これらの図に
おいて、27は腰壁、28は内壁、29はユニットバ
ス、30は防水シートを示している。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、下記の
効果が得られる。
【0040】合板に替えて繊維補強モルタル合成板を用
いることにより、水分により劣化することがなく、不燃
性となり、保釘(ビス)力があり木組み枠を固定する力
が大きく、耐久性が半永久的となって耐力壁板ないし構
造用床板の交換が不要になる。
【0041】壁ないし床に、柱や根太を連結する横繋ぎ
材を挿入し、繊維補強モルタル合成板と共同で横揺れに
抵抗させることにより、初期剛性や終局耐力が増加す
る。
【0042】木製合板を繊維補強モルタル合成板に替
え、接合金物類にステンレスを使用し、基礎は鉄筋のか
ぶりを大きくして(即ち基礎の厚みを大きくして)繊維
補強モルタルで造り、2階浴室など水回りには床の周囲
に排水溝を巡らせ漏水による木部分の腐朽を防ぐなどの
措置により、住宅の寿命が骨組み木材の寿命相当(在来
の4〜10倍)にまで増大し、住宅費が大きく低減す
る。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明を適用したであり、図2は図1のAーA線
に沿う断面図である。
【図1】本発明の実施の形態1に係る木造軸組工法によ
る耐力壁の構造を示す部分正面図である。
【図2】図1のAーA線に沿う断面図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係る枠組み壁式工法に
よる床の構造を示す部分正面図である。
【図4】図3のAーA線に沿う断面図である。
【図5】本発明の実施の形態3に係る木造軸組工法によ
る床の構造を示す部分平面図である。
【図6】図5のAーA線に沿う断面図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る枠組み壁式工法に
よる耐力壁の構造を示す部分正面図である。
【図8】図7のAーA線に沿う断面図である。
【図9】本発明の実施の形態5に係る繊維補強モルタル
造基礎の構造を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態6に係る浴室排水溝の構
造を示すもので、図11のAで囲む部分の拡大図であ
る。
【図11】本発明の実施の形態6に係る排水溝付き浴室
の構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 繊維補強モルタル合成板 2 締結ビス(締結手段) 3 中間水平材 4 胴差 5 窓台 6 隅柱 7 管柱 8 間柱 9 添柱 10 端根太 11 下枠 12 上枠 13 頭繋 14 隅柱 15 竪枠 16 転び止め 17 根太 18 側根太 19 床根太 20 土台 21 繊維補強モルタル製パッキン 22 繊維補強モルタル基礎 23 鉄筋 24 捨てコンクリート 25 基礎栗石 26 排水溝 27 腰壁 28 内壁 29 ユニットバス 30 防水シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 605 E04B 2/56 605Z 611 611C 622 622C 622H 631 631B 631C 631H 5/02 5/02 A E04C 2/04 E04C 2/04 F 2/38 2/38 J E04F 15/02 E04F 15/02 T 101 101C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともセメント及び水を含むモルタ
    ルに耐腐食性の繊維を混入した基材を板状に形成してな
    る繊維補強モルタル合成板を、木製合板やスレート材等
    に代わる住宅の壁や床等の構造耐力部材として用いるこ
    とを特徴とする、繊維補強モルタル合成板住宅構法。
  2. 【請求項2】 木造在来軸組工法に用いる壁の筋交いに
    替えて、柱材相互を繋ぐ中間水平材を配置し、前記繊維
    補強モルタル合成板を柱材相互間に差し渡し、コンクリ
    ートビスやスクリュー釘等の締結手段で柱材及び中間水
    平材に直接固定することを特徴とする、請求項1記載の
    繊維補強モルタル合成板住宅構法。
  3. 【請求項3】 木造在来軸組工法に前記繊維補強モルタ
    ル合成板を用いるに際し、外壁にあっては壁骨組み外面
    側をほぼ同一平面に揃え、その面に繊維補強モルタル合
    成板を張り、締結手段で壁骨組みへ直接固定して耐力外
    壁を構成し、内壁にあっては壁骨組み内面側をほぼ同一
    平面に揃え、その面に繊維補強モルタル合成板を張り、
    締結手段で壁骨組みに直接固定して耐力内壁を構成する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の繊維補強モル
    タル合成板住宅構法。
  4. 【請求項4】 木造在来軸組工法の床に前記繊維補強モ
    ルタル合成板を用いるに際し、火打ち梁に代えて、根太
    材相互を横に繋ぐ転び止め材を配置し、その転び止め材
    を含む床骨組み上面をほぼ同一平面に揃え、その面に繊
    維補強モルタル合成板を張り、締結手段で床骨組みに直
    接固定して高横剛性床を構成することを特徴とする、請
    求項1〜3の何れかに記載の繊維補強モルタル合成板住
    宅構法。
  5. 【請求項5】 木造在来枠組み壁工法における外壁や内
    壁に張られる構造用合板あるいは構造用パネルに替え
    て、前記繊維補強モルタル合成板を用いるに際し、壁竪
    枠材相互を繋ぐ中間水平材を配置すると共に、隅柱及び
    竪枠材に所定寸法以上の角材もしくは集成材を用い、外
    壁にあっては壁骨組みの外面をほぼ同一平面に揃え、そ
    の面に繊維補強モルタル合成板を張り、締結手段で壁骨
    組みへ直接固定して耐力外壁を構成し、内壁にあっては
    壁骨組み内面側をほぼ同一平面に揃え、その面に繊維補
    強モルタル合成板を張り、締結手段で壁骨組みに直接固
    定して耐力内壁を構成することを特徴とする、請求項1
    に記載の繊維補強モルタル合成板住宅構法。
  6. 【請求項6】 木造在来枠組み壁工法における床に張ら
    れる構造用合板あるいは構造用パネルに替えて、前記繊
    維補強モルタル合成板を用いるに際し、根太材相互を横
    に繋ぐ転び止め材を配置し、その転び止め材を含む床骨
    組み上面をほぼ同一平面に揃え、その面に繊維補強モル
    タル合成板を張り、締結手段で床骨組みに直接留め付け
    て高横剛性床を構成することを特徴とする、請求項1又
    は5に記載の繊維補強モルタル合成板住宅構法。
  7. 【請求項7】 木造住宅工法として、耐力面材は構造用
    合板ないし構造用パネルに替えて前記繊維補強モルタル
    合成板を用い、接合金物類をステンレス製とし、基礎を
    繊維補強モルタルないし繊維補強コンクリート製とする
    ことを特徴とする、繊維補強モルタル合成板住宅構法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6526715B2 (en) 1999-12-24 2003-03-04 Nichiha Co., Ltd. External wall construction
JP2008308820A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Sumitomo Fudosan Kk 在来軸組木造建築物の耐力壁構造
JP2017110460A (ja) * 2015-12-18 2017-06-22 原田木材株式会社 耐力壁構造
JP2019105049A (ja) * 2017-12-11 2019-06-27 株式会社上野商店 木造家屋の耐震補強構造

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