JP3211507B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

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JP3211507B2
JP3211507B2 JP22660193A JP22660193A JP3211507B2 JP 3211507 B2 JP3211507 B2 JP 3211507B2 JP 22660193 A JP22660193 A JP 22660193A JP 22660193 A JP22660193 A JP 22660193A JP 3211507 B2 JP3211507 B2 JP 3211507B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば光ディスクの再
生装置及び記録再生装置の光学系として用いて好適な光
ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日において、記憶容量が大きいこと,
記録データの保存性が良いこと,簡単に書き換え可能で
あること等から、記録データの記録再生には、光磁気デ
ィスクが多く用いられるようになってきた。
【0003】上記光磁気ディスクに記録データを記録再
生する光磁気ディスク記録再生装置に設けられている光
ピックアップ装置は、例えば半導体レーザと、この半導
体レーザからの出射光を平行光にするコリメータレンズ
と、このコリメータレンズで平行光にされた出射光を集
光して光磁気ディスクの記録面に照射する対物レンズ
と、上記半導体レーザ及び対物レンズ間に設けられ、上
記光磁気ディスクの記録面で反射された戻り光の一部を
分離する第1の偏光ビームスプリッタと、この第1の偏
光ビームスプリッタで分離された戻り光の一部を検波す
る検光子と、この検光子を透過した光のレベルを検出す
るフォトディテクタ等から構成されている。
【0004】このような構成を有する光ピックアップ装
置は、上記半導体レーザから出射されるレーザビームを
集光して上記光磁気ディスクの記録面に照射し、この記
録面で反射された戻り光の一部を上記第1の偏光ビーム
スプリッタで分離し、この分離された戻り光の一部のう
ち、所定の偏光面、すなわち、所定の光振動面を有する
成分のレベルを上記フォトディテクタで検出することに
より、上記光磁気ディスクに記録されている記録データ
を再生するようになっている。
【0005】上述の検光子としては、シートアナライザ
が一般的に用いられるが、このシートアナライザは消光
比が低いためS/N比が低いという問題がある。このた
め、現在主流となっている光ピックアップ装置には上記
検光子の代わりに1/2波長板が設けられている。
【0006】この1/2波長板が設けられた光ピックア
ップ装置は、上記第1の偏光ビームスプリッタで分離さ
れた戻り光を、上記1/2波長板及び第2の偏光ビーム
スプリッタで、さらにP波成分及びS波成分に分離し、
該P波成分及びS波成分のレベルをそれぞれ2つのフォ
トディテクタで検出し、これらのレベル差を差動増幅器
で検出することにより、上記光磁気ディスクに記録され
ている記録データを再生するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の光ピッ
クアップ装置は、上記光磁気ディスクに記録されている
記録データを検出するためのフォトディテクタからの検
出信号を用いて、光磁気ディスクの傾き補正、及び、該
光磁気ディスクにレーザビームを照射する対物レンズの
位置を補正するためのオフセット分を検出することがで
きなかった。このオフセット分を検出するためには、該
オフセット分の検出用のフォトディテクタ等を別に設け
ればよいが、部品点数が多くなり構成が複雑化するう
え、コスト高となる問題が生ずる。
【0008】また、いわゆる2軸デバイスの光ピックア
ップ装置の場合、上記対物レンズは対物レンズ保持部内
にバネ部材で保持されて設けられており、シーク時には
上記対物レンズ保持部自体を高速に移動させてアクセス
を行うが、このシークを行うと、該シークにより移動さ
れた反対方向の対物レンズ保持部の側面部に該対物レン
ズが張り付いてしまい、上記光磁気ディスクに照射され
るレーザビームにずれが生じ、反射光を正確に検出でき
ずアドレス検出に支障をきたす不都合を生ずる問題があ
った。このため、極度に高速なシークを行えずアクセス
速度の高速化に支障をきたしていた。
【0009】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、上記光磁気ディスクに記録されている記録
データを検出するためのフォトディテクタを用いて、オ
フセット分を検出し、光磁気ディスクの傾き補正、及
び、該光磁気ディスクにレーザビームを照射する対物レ
ンズの位置補正を行うことができ、部品点数の削減、構
成の簡略化を通じてローコスト化を図ることができるう
え、シーク時における上記対物レンズの張り付きを防止
し、反射光の正確な検出を通じて高速アクセスを達成す
ることができるような光ピックアップ装置の提供を目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光ピックア
ップ装置は、光ディスクに照射するためのレーザビーム
を出射するレーザ光源と、第1の偏光方向を有する光を
透過させ、該第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向
を有する光を反射する偏光ビームスプリッタと、入射さ
れるレーザビーム及び反射光を所定の角度だけ旋光して
出射する第1の旋光部と、入射されるレーザビーム及び
反射光を上記第1の旋光部とは逆に所定の角度だけ旋光
して出射する第2の旋光部とからなり、上記第1,第2
の旋光部の境目が、上記偏光ビームスプリッタを介して
出射されるレーザビーム及び該レーザビームが上記光デ
ィスクに照射されることにより生ずる反射光の光軸と一
致するように設けられる旋光手段と、上記旋光手段から
のレーザビームを収束して上記光ディスクに照射する対
物レンズと、上記偏光ビームスプリッタにより反射され
る上記反射光を受光し該受光した反射光の光量に応じた
受光信号を出力する第1の受光部及び第2の受光部が一
方向に並列的に配列されており、上記第1,第2の受光
部の境目が上記反射光の光軸と一致するように設けられ
る第1の受光手段と、上記第1の受光手段の各受光部か
らの受光信号の差分を検出することによりオフセット分
を検出してオフセット信号を出力する第1の差分検出手
段とを有することを特徴として上述の課題を解決する。
【0011】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、光ディスクに照射するためのレーザビームを出射す
るレーザ光源と、第1の偏光方向を有する光を透過さ
せ、該第1の偏光方向と直交する第2の偏光方向を有す
る光を反射する偏光ビームスプリッタと、入射されるレ
ーザビーム及び反射光を所定の角度だけ旋光して出射す
る第1の旋光部と、入射されるレーザビーム及び反射光
を上記第1の旋光部とは逆に所定の角度だけ旋光して出
射する第2の旋光部とからなり、上記第1,第2の旋光
部の境目が、上記偏光ビームスプリッタを介して出射さ
れるレーザビーム及び該レーザビームが上記光ディスク
に照射されることにより生ずる反射光の光軸と一致する
ように設けられる旋光手段と、上記旋光手段からのレー
ザビームを収束して上記光ディスクに照射する対物レン
ズと、上記偏光ビームスプリッタにより反射される上記
反射光を受光し該受光した反射光の光量に応じた受光信
号を出力する第1の受光部,第2の受光部,第3の受光
部及び第4の受光部が一方向に並列的に配列されてお
り、上記第2,第3の受光部の境目が、上記反射光の光
軸と一致するように設けられる第1の受光手段と、上記
第1の受光手段の第1の受光部からの受光信号と第3の
受光部から受光信号とを加算処理することにより第1の
加算信号を形成するとともに、第2の受光部からの受光
信号と第4の受光部から受光信号とを加算処理すること
により第2の加算信号を形成し、上記第1の加算信号及
び第2の加算信号の差分を検出することによりオフセッ
ト分を検出してオフセット信号を出力する第1の差分検
出手段とを有することを特徴として上述の課題を解決す
る。
【0012】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、上記第1の受光手段の第1の受光部から得られる受
光信号及び第2の受光部から得られる受光信号のレベル
は同レベルであり、また、第3の受光部から得られる受
光信号及び第4の受光部から得られる受光信号のレベル
は同レベルであることを特徴として上述の課題を解決す
る。
【0013】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、上記第1の受光手段は、上記第1の受光部の受光光
量と第2の受光部の受光光量とが等しくなるように、ま
た、上記第3の受光部の受光光量と第4の受光部の受光
光量とが等しくなるように各受光部の受光面積の比率が
決められていることを特徴として上述の課題を解決す
る。
【0014】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、上記第1の受光手段の第1の受光部からの受光信号
のレベルと第2の受光部からの受光信号のレベルがそれ
ぞれ等しくなるように、また、第3の受光部からの受光
信号のレベルと第4の受光部からの受光信号のレベルが
それぞれ等しくなるように各受光部からの受光信号のレ
ベル調整を行うレベル調整手段を有することを特徴とし
て上述の課題を解決する。
【0015】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、上記第1の差分検出手段からのオフセット信号に応
じて、上記光ディスクに照射されるレーザビームが所定
の角度を持って照射されるように、該光ディスクの傾き
を制御するスキュー制御手段を有することを特徴として
上述の課題を解決する。
【0016】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、上記対物レンズを保持する対物レンズ保持部を移動
させてシークを行う場合に、上記第1の差分検出手段か
らのオフセット信号に応じて、上記保持部内の対物レン
ズの位置を定位置に制御する位置制御手段を有すること
を特徴として上述の課題を解決する。
【0017】また、本発明に係る光ピックアップ装置
は、上記レーザ光源からのレーザビーム及び上記偏光ビ
ームスプリッタを介して照射される反射光をそれぞれ所
定の割合で透過し反射することにより分光するビームス
プリッタと、少なくとも2分割された等領域の受光部か
らなり、上記ビームスプリッタにより反射された反射光
を受光して、その受光光量に応じた受光信号をそれぞれ
出力する、該各受光部の境目が上記反射光の光軸と一致
するように設けられる第2の受光手段と、上記第2の受
光手段からの各受光信号の差分を検出し、この差分信号
を出力する第2の差分検出手段と、上記第1の差分検出
手段からのオフセット信号及び上記第2の差分検出手段
からの差分信号の差分を検出することによりプッシュプ
ル信号を形成して出力する第3の差分検出手段を有する
ことを特徴として上述の課題を解決する。
【0018】
【作用】本発明に係る光ピックアップ装置は、レーザ光
源から出射された第1の偏光方向(例えば、P偏光方
向)を有するレーザビームがビームスプリッタを介して
偏光ビームスプリッタに入射される。この偏光ビームス
プリッタは、P偏光方向の光を透過させ、該P偏光方向
と直交する第2の偏光方向であるS偏光方向の光を反射
する特性を有している。このため、上記偏光ビームスプ
リッタに入射されたレーザビームは、該偏光ビームスプ
リッタを透過して旋光手段に入射される。
【0019】上記旋光手段は、入射されるレーザビーム
及び反射光を例えは右方向に所定の角度だけ旋光して出
射する第1の旋光部(右旋光板)と、入射されるレーザ
ビーム及び反射光を左方向に所定の角度だけ旋光して出
射する第2の旋光部(左旋光板)とで構成されており、
上記右旋光板及び左旋光板の境目が、上記レーザビーム
及び反射光の光軸と一致するように設けられている。
【0020】このため、上記旋光手段に入射されたレー
ザビームは、その光軸を境に右方向或いは左方向に所定
の角度だけ旋光されて出射される。この旋光手段を介し
たレーザビームは、対物レンズにより収束され光ディス
クに照射される。
【0021】次に、上記光ディスクにレーザビームが照
射されると反射光が生ずる。この反射光は、上記対物レ
ンズを介して旋光手段に入射される。具体的には、上記
旋光手段の右旋光板を介して上記光ディスクに照射され
たレーザビームの反射光は、該旋光手段の左旋光板に入
射され、上記旋光手段の左旋光板を介して上記光ディス
クに照射されたレーザビームの反射光は、該旋光手段の
右旋光板に入射される。この反射光の偏光方向は、上記
レーザビームの偏光方向に対して逆の偏光方向である。
このため、上記左旋光板に照射された反射光は、さらに
右方向に所定の角度だけ旋光され、上記右旋光板に照射
された反射光は、さらに左方向に所定の角度だけ旋光さ
れる。
【0022】従って、上記反射光は、例えばS偏光成分
とP偏光成分との中間成分を有する光となり出射される
こととなる。この旋光手段を介した反射光は、上記偏光
ビームスプリッタに入射される。
【0023】上述のように、上記偏光ビームスプリッタ
は、P偏光成分の光を透過させ、S偏光成分の光を反射
する特性を有している。このため、上記偏光ビームスプ
リッタに入射された反射光のうち、半分は透過し、半分
は反射されることとなる。上記偏光ビームスプリッタに
より反射された反射光は、第1の受光手段に照射され
る。また、上記偏光ビームスプリッタを透過した反射光
は上記ビームスプリッタに入射される。
【0024】上記第1の受光手段は、第1の受光部及び
第2の受光部が一方向に並列的に配列されて構成されて
おり、この第1の受光部及び第2の受光部の境目が上記
反射光の光軸を境に設けられている。上記第1の受光手
段は、上記反射光を各受光部で受光する。そして、上記
第1の受光部及び第2の受光部で受光した反射光の光量
に応じてそれぞれ受光信号を形成し、これらを第1の差
分検出手段に供給する。
【0025】上記第1の差分検出手段は、上記各受光信
号の差分を検出する。
【0026】ここで、上述のように上記旋光手段の右旋
光板を介して上記光ディスクに照射されたレーザビーム
の反射光は、該旋光手段の左旋光板に入射され、上記旋
光手段の左旋光板を介して上記光ディスクに照射された
レーザビームの反射光は、該旋光手段の右旋光板に入射
されるため、上記左旋光板に照射された反射光は、さら
に右方向に所定の角度だけ旋光されて出射され、上記右
旋光板に照射された反射光は、さらに左方向に所定の角
度だけ旋光されて出射される。
【0027】しかし、上記光ディスクが傾いていたり、
シーク時に対物レンズ保持部内の定位置から対物レンズ
が動くと、上記光ディスクに照射されたレーザビームの
反射光の光路がずれ、上記旋光手段の右旋光板を介して
上記光ディスクに照射されたレーザビームの反射光が左
旋光板ではなく再び右旋光板に入射されたり、逆に、左
旋光板を介して上記光ディスクに照射されたレーザビー
ムの反射光が右旋光板ではなく、再び左旋光板に入射さ
れたりする不都合が生ずる。
【0028】このような不都合が生ずると、レーザビー
ムの段階で上記右方向に所定の角度だけ旋光されたレー
ザビームが、反射光の段階で上記右旋光板に入射される
ため、該右旋光板により左方向に所定の角度だけ旋光さ
れる。或いは、レーザビームの段階で上記左方向に所定
の角度だけ旋光されたレーザビームが、反射光の段階で
上記左旋光板に入射されるため、該左旋光板により右方
向に所定の角度だけ旋光される。
【0029】すなわち、レーザビームの段階で旋光され
た角度分、反射光の段階で戻されてしまうこととなり、
該反射光がレーザビームと同じP偏光成分を有するよう
になる。
【0030】上記反射光がレーザビームと同じ偏光成分
を有するようになると、該反射光が上記偏光ビームスプ
リッタを透過してしまうため、第1の受光手段の第1の
受光部或いは第2の受光部に、上記光ディスクの傾きの
分、或いは、上記対物レンズの位置ずれの分だけ反射光
が照射されなくなる。
【0031】従って、上記第1の差分検出手段で、上記
第1の受光手段の第1の受光部からの受光信号と、第2
の受光部からの受光信号の差分を検出することにより、
上記光ディスクの傾き具合、或いは、上記対物レンズの
位置のずれ具合であるオフセット分を検出することがで
きる。このオフセット信号は、後に説明する第3の差分
検出手段に供給されるとともに、スキュー制御手段及び
位置制御手段に供給される。
【0032】上記スキュー制御手段は、上記オフセット
信号から光ディスクの傾きを知ることができるため、こ
の傾きを補正するように上記光ディスクが載置されてい
るターンテーブル等の傾きを制御する。
【0033】また、上記位置制御手段は、上記オフセッ
ト信号から対物レンズのずれ具合を知ることができるた
め、このずれ具合を補正するように上記対物レンズを保
持している対物レンズ保持部を制御する。
【0034】なお、この対物レンズの位置補正は、シー
ク時のみ行うようにしてもよい。すなわち、シークを行
うと、上記対物レンズ保持部が高速で移動制御されるた
め、該対物レンズ保持部のシークにより移動された反対
方向の側面部に該対物レンズが張り付いてしまい、上記
光ディスクに照射されるレーザビームにずれが生じ、反
射光を正確に検出できず所望のアドレス検出に支障をき
たす不都合を生ずるが、このように、オフセット分(対
物レンズの位置ずれの分)に応じて上記対物レンズの位
置を補正することにより、上記反射光を正確に検出して
所望のアドレスにアクセスすることができ、正確且つ高
速なシークを行うことができる。
【0035】また、上記レーザビームが光ディスクに反
射して生ずる反射光は、上記旋光手段により与えられる
旋光角と、該光ディスクに記録されている記録データに
応じて変わる反射角とが足し合わされたものとなる。こ
のため、上記第1の受光手段の第1の受光部及び第2の
受光部に照射される反射光の光量は、上記記録データに
応じて変わることとなる。従って、上記第1の受光部か
らの受光信号と第2の受光部からの受光信号との差分を
検出することにより、上記光ディスクに記録されている
記録データを検出することができる。
【0036】一方、偏光ビームスプリッタを透過した反
射光は、ビームスプリッタにより反射され第2の受光手
段に照射される。
【0037】上記第2の受光手段は、少なくとも2分割
された等領域の受光部を有しており、この受光部と受光
部との境目が上記反射光の光軸と一致するように設けら
れている。上記第2の受光手段は、上記各受光部で受光
した反射光の光量に応じた受光信号をそれぞれ形成して
出力する。この各受光信号は、第2の差分検出手段に供
給される。
【0038】上記第2の差分検出手段は、上記各受光信
号の差分を検出し、この差分信号を上記第3の差分検出
手段に供給する。上述のように、上記第2の受光手段の
各受光部は、その境目が上記反射光の光軸と一致するよ
うに設けられている。このため、上記第2の差分検出手
段において検出される差分信号は、オフセット分が重畳
したプッシュプル信号ということとなる。
【0039】上記第3の差分検出手段には、上記第2の
差分検出手段からのオフセット分が重畳したプッシュプ
ル信号の他、上記第1の差分検出手段からのオフセット
信号が供給されている。上記第3の差分検出手段は、上
記第1の差分検出手段からのオフセット信号及び第2の
差分検出手段からのオフセット分が重畳したプッシュプ
ル信号の差分を検出することにより、上記オフセット分
が重畳したプッシュプル信号からオフセット分を除去
し、このプッシュプル信号をトラッキング制御回路に供
給する。
【0040】上記トラッキング制御回路は、上記プッシ
ュプル信号に応じてトラッキング制御を行う。
【0041】次に、本発明に係る光ピックアップ装置
は、レーザ光源から出射された第1の偏光方向(例え
ば、P偏光方向)を有するレーザビームがビームスプリ
ッタを介して偏光ビームスプリッタに入射される。この
偏光ビームスプリッタは、P偏光方向の光を透過させ、
該P偏光方向と直交する第2の偏光方向であるS偏光方
向の光を反射する特性を有している。このため、上記偏
光ビームスプリッタに入射されたレーザビームは、該偏
光ビームスプリッタを透過して旋光手段に入射される。
【0042】上記旋光手段は、入射されるレーザビーム
及び反射光を例えは右方向に所定の角度だけ旋光して出
射する第1の旋光部(右旋光板)と、入射されるレーザ
ビーム及び反射光を左方向に所定の角度だけ旋光して出
射する第2の旋光部(左旋光板)とで構成されており、
上記右旋光板及び左旋光板の境目が、上記レーザビーム
及び反射光の光軸と一致するように設けられている。
【0043】このため、上記旋光手段に照射されたレー
ザビームは、その光軸を境に右方向或いは左方向に所定
の角度だけ旋光されて出射される。この旋光手段を介し
たレーザビームは、対物レンズにより収束され光磁気デ
ィスクに照射される。
【0044】上記光磁気ディスクにレーザビームが照射
されると反射光が生ずる。この反射光は、上記対物レン
ズを介して旋光手段に入射される。具体的には、上記旋
光手段の右旋光板を介して上記光磁気ディスクに照射さ
れたレーザビームの反射光は、該旋光手段の左旋光板に
入射され、上記旋光手段の左旋光板を介して上記光磁気
ディスクに照射されたレーザビームの反射光は、該旋光
手段の右旋光板に入射される。この反射光の偏光方向
は、上記レーザビームの偏光方向に対して逆の偏光方向
である。このため、上記左旋光板に照射された反射光
は、さらに右方向に所定の角度だけ旋光され、上記右旋
光板に照射された反射光は、さらに左方向に所定の角度
だけ旋光される。
【0045】従って、上記反射光は、例えばS偏光成分
とP偏光成分との中間成分を有する光となり出射される
こととなる。この旋光手段を介した反射光は、上記偏光
ビームスプリッタに入射される。
【0046】上述のように、上記偏光ビームスプリッタ
は、P偏光成分の光を透過させ、S偏光成分の光を反射
する特性を有している。このため、上記偏光ビームスプ
リッタに入射された反射光のうち、半分は透過し、半分
は反射されることとなる。上記偏光ビームスプリッタに
より反射された反射光は、第1の受光手段に照射され
る。また、上記偏光ビームスプリッタを透過した反射光
は上記ビームスプリッタに入射される。
【0047】上記第1の受光手段は、上記偏光ビームス
プリッタにより反射される上記反射光を受光し該受光し
た反射光の光量に応じた受光信号を出力する第1の受光
部,第2の受光部,第3の受光部及び第4の受光部が一
方向に並列的に配列されており、上記第2,第3の受光
部の境目が、上記反射光の光軸と一致するように設けら
れている。
【0048】ここで、この第1の受光手段は、上記光学
ブロックの反射光出射面を介して照射される反射光を受
光するが、この反射光は、外観が略々円形状を有してい
る。このため、上述のように受光部を4分割した受光手
段の中央部に上記反射光が照射されるように受光する
と、例えば該第2の受光部で受光される反射光の受光光
量と第1の受光部で受光される反射光の受光光量とに差
異が生じ、また、第3の受光部で受光される反射光の受
光光量と第4の受光部で受光される反射光の受光光量と
に差異が生じ、後の信号処理に支障をきたす。
【0049】このため、当該光ピックアップ装置では、
上記第1の受光手段の第1の受光部から得られる受光信
号及び第2の受光部から得られる受光信号のレベルがそ
れぞれ等しくなるように、また、上記第3の受光部から
得られる受光信号及び第4の受光部から得られる受光信
号のレベルがそれぞれ等しくなるようにしている。
【0050】具体的には、例えば上記第1の受光手段
は、上記第1の受光部の受光光量と第2の受光部の受光
光量とが等しくなるように、また、上記第3の受光部の
受光光量と第4の受光部の受光光量とが等しくなるよう
に各受光部の受光面積の比率が決められている。
【0051】或いは、上記第1の受光手段の第1の受光
部からの受光信号のレベルと第2の受光部からの受光信
号のレベルがそれぞれ等しくなるように、また、第3の
受光部からの受光信号のレベルと第4の受光部からの受
光信号のレベルがそれぞれ等しくなるように各受光部か
らの受光信号のレベル調整を行うレベル調整手段が設け
られている。
【0052】これにより、上記反射光を正確に受光した
場合、各受光部から得られる各受光信号のレベルをそれ
ぞれ等しくすることができる。
【0053】上記第1の受光手段は、このように各受光
部で上記反射光を受光することにより、それぞれ受光信
号を形成し、これらを第1の差分検出手段に供給する。
【0054】上記第1の差分検出手段は、上記第1の受
光手段の第1の受光部で形成された受光信号及び上記第
3の受光部で形成された受光信号を加算処理して第1の
加算信号を形成し、上記第2の受光部で形成された受光
信号及び上記第4の受光部で形成された受光信号を加算
処理して第2の加算信号を形成するとともに、上記第1
の加算信号及び第2の加算信号の差分を検出することに
より、記録データの成分を除去したオフセット信号を形
成する。
【0055】ここで、上述のように上記旋光手段の右旋
光板を介して上記光磁気ディスクに照射されたレーザビ
ームの反射光は、該旋光手段の左旋光板に入射され、上
記旋光手段の左旋光板を介して上記光磁気ディスクに照
射されたレーザビームの反射光は、該旋光手段の右旋光
板に入射されるため、上記左旋光板に照射された反射光
は、さらに右方向に所定の角度だけ旋光されて出射さ
れ、上記右旋光板に照射された反射光は、さらに左方向
に所定の角度だけ旋光されて出射される。
【0056】しかし、上記光磁気ディスクが傾いていた
り、シーク時に対物レンズ保持部内の定位置から対物レ
ンズが動くと、上記光磁気ディスクに照射されたレーザ
ビームの反射光の光路がずれ、上記旋光手段の右旋光板
を介して上記光磁気ディスクに照射されたレーザビーム
の反射光が左旋光板ではなく再び右旋光板に入射された
り、逆に、左旋光板を介して上記光磁気ディスクに照射
されたレーザビームの反射光が右旋光板ではなく、再び
左旋光板に入射されたりする不都合が生ずる。
【0057】このような不都合が生ずると、レーザビー
ムの段階で上記右方向に所定の角度だけ旋光されたレー
ザビームが、反射光の段階で上記右旋光板に入射される
ため、該右旋光板により左方向に所定の角度だけ旋光さ
れる。或いは、レーザビームの段階で上記左方向に所定
の角度だけ旋光されたレーザビームが、反射光の段階で
上記左旋光板に入射されるため、該左旋光板により右方
向に所定の角度だけ旋光される。
【0058】すなわち、レーザビームの段階で旋光され
た角度分、反射光の段階で戻されてしまうこととなり、
該反射光がレーザビームと同じP偏光成分を有するよう
になる。
【0059】上記反射光がレーザビームと同じ偏光成分
を有するようになると、該反射光が上記光学ブロックの
反射光出射面ではなく他の面を透過してしまうため、上
記第1の受光手段の第1〜第4の受光部に、上記光磁気
ディスクの傾きの分、或いは、上記対物レンズの位置ず
れの分だけ反射光が照射されなくなる。
【0060】従って、上記第1の差分検出手段で、上記
第1の加算信号と第2の加算信号との差分を検出するこ
とにより、上記光磁気ディスクの傾き具合、或いは、上
記対物レンズの位置のずれ具合であるオフセット分を検
出することができる。このオフセット信号は、後に説明
する第3の差分検出手段に供給されるとともに、スキュ
ー制御手段及び位置制御手段に供給される。
【0061】上記スキュー制御手段は、上記オフセット
信号から光磁気ディスクの傾きを知ることができるた
め、この傾きを補正するように上記光磁気ディスクが載
置されているターンテーブル等の傾きを制御する。
【0062】また、上記位置制御手段は、上記オフセッ
ト信号から対物レンズのずれ具合を知ることができるた
め、このずれ具合を補正するように上記対物レンズを保
持している対物レンズ保持部を制御する。
【0063】なお、この対物レンズの位置補正は、シー
ク時のみ行うようにしてもよい。すなわち、シークを行
うと、上記対物レンズ保持部が高速で移動制御されるた
め、該対物レンズ保持部のシークにより移動された反対
方向の側面部に該対物レンズが張り付いてしまい、上記
光磁気ディスクに照射されるレーザビームにずれが生
じ、反射光を正確に検出できず所望のアドレス検出に支
障をきたす不都合を生ずるが、このように、オフセット
分(対物レンズの位置ずれの分)に応じて上記対物レン
ズの位置を補正することにより、上記反射光を正確に検
出して所望のアドレスにアクセスすることができ、正確
且つ高速なシークを行うことができる。
【0064】また、上記レーザビームが光ディスクに反
射して生ずる反射光は、上記旋光手段により与えられる
旋光角と、該光ディスクに記録されている記録データに
応じて変わる反射角とが足し合わされたものとなる。こ
のため、上記第1の受光手段の第1の受光部及び第2の
受光部に照射される反射光の光量は、上記記録データに
応じて変わることとなる。従って、上記第1の受光部か
らの受光信号及び第2の受光部からの受光信号を加算処
理した受光信号と、上記第3の受光部からの受光信号及
び第4の受光部からの受光信号を加算処理した受光信号
との差分を検出することにより、上記オフセット分の除
去された記録データを検出することができる。
【0065】一方、偏光ビームスプリッタを透過した反
射光は、ビームスプリッタにより反射され第2の受光手
段に照射される。
【0066】上記第2の受光手段は、少なくとも2分割
された等領域の受光部からなり、上記ビームスプリッタ
により反射された反射光を受光して、その受光光量に応
じた受光信号をそれぞれ出力する、該各受光部の境目が
上記反射光の光軸と一致するように設けられている。上
記第2の受光手段は、上記各受光部で受光した反射光の
光量に応じた受光信号をそれぞれ形成して出力する。こ
の各受光信号は、第2の差分検出手段に供給される。
【0067】上記第2の差分検出手段は、上記各受光信
号の差分を検出して出力する。上述のように、上記第2
の受光手段の各受光部は、その境目が上記反射光の光軸
と一致するように設けられている。このため、上記第2
の差分検出手段において検出される差分信号は、オフセ
ット分が重畳したプッシュプル信号ということとなる。
【0068】上記第3の差分検出手段には、上記第2の
差分検出手段からのオフセット分が重畳したプッシュプ
ル信号の他、上記第1の差分検出手段からのオフセット
信号が供給されている。上記第3の差分検出手段は、上
記第1の差分検出手段からのオフセット信号及び第2の
差分検出手段からのオフセット分が重畳したプッシュプ
ル信号の差分を検出することにより、上記オフセット分
が重畳したプッシュプル信号からオフセット分を除去
し、このプッシュプル信号をトラッキング制御回路に供
給する。
【0069】上記トラッキング制御回路は、上記プッシ
ュプル信号に応じてトラッキング制御を行う。
【0070】
【実施例】以下、本発明に係る光ピックアップ装置の実
施例について図面を参照しながら説明する。
【0071】本発明に係る光ピックアップ装置は、例え
ば図1に示すように光ディスクである光磁気ディスク1
に所望の記録データを記録し再生する光磁気ディスク記
録再生装置の光学系に適用することができる。
【0072】上記図1において、本実施例に係る光ピッ
クアップ装置は、上記光磁気ディスク1と、上記光磁気
ディスク1に照射するレーザビームを出射するレーザー
ダイオード2(レーザ光源)との間に、上記レーザビー
ムを平行光とするレンズ3,ビームスプリッタ4,偏光
ビームスプリッタ5,旋光板6(旋光手段),対物レン
ズ7aを有する対物レンズ保持部7が、レーザビーム及
びレーザビームが上記光磁気ディスク1に照射されるこ
とにより生ずる反射光の光軸がそれぞれ一致するように
直線上に設けられている。
【0073】上記ビームスプリッタ4には、上記レーザ
ビーム及び反射光を所定の割合で分光する分光膜4aが
設けられている。
【0074】上記偏光ビームスプリッタ5には、例えば
第1の偏光方向であるP偏光成分を有する上記レーザビ
ームを透過し、上記第1の偏光方向と直交する第2の偏
光方向であるS偏光成分を有する反射光を反射する偏光
膜5aが設けられている。
【0075】上記旋光板6は、入射されるレーザビーム
及び反射光を所定の角度だけ例えば右方向に旋光して出
射する右旋光板6R(第1の旋光部)と、入射されるレ
ーザビーム及び反射光を上記右旋光板6Rと反対の左方
向に所定の角度だけ旋光して出射する左旋光板6L(第
2の旋光部)とから構成されており、上記右旋光板6R
と左旋光板6Lとの境目が上記レーザビーム及び反射光
の光軸と一致するように設けられている。
【0076】上記対物レンズ保持部7は、対物レンズ7
aを対物レンズ保持用バネ7cにより該対物レンズ保持
部7内に保持しており、該対物レンズ保持用バネ7cに
より外部からの振動等をある程度吸収して該対物レンズ
を定位置に保持するようになっている。
【0077】また、上記光ピックアップ装置は、上記偏
光ビームスプリッタ5により反射された反射光を第1〜
第4の受光部8A〜8Dで受光する第1のフォトディテ
クタ8(第1の受光手段)と、上記第1のフォトディテ
クタ8の第2,第3の受光部8B,8Cからの受光信号
のレベルをそれぞれ調整するレベル調整回路22,23
(レベル調整手段)と、上記第1のフォトディテクタ8
の第1の受光部8Aからの受光信号及び上記レベル調整
回路23によりレベル調整された第3の受光部8Cから
の受光信号を加算処理して第1の加算信号を出力する加
算器18と、上記レベル調整回路22によりレベル調整
された上記第1のフォトディテクタ8の第2の受光部8
Bからの受光信号及び上記第4の受光部8Dからの受光
信号を加算処理して第2の加算信号を出力する加算器1
9とを有している。
【0078】上記第1のフォトディテクタ8は、第1〜
第4の受光部8A〜Dがそれぞれ同じ受光面積を有して
おり、これらが一方向に並列的に配列されて構成されて
いる。また、上記第1のフォトディテクタ8は、上記第
2の受光部8Bと第3の受光部8Cとの境目が上記反射
光の光軸と一致するように設けられている。
【0079】また、上記光ピックアップ装置は、上記加
算器18からの第1の加算信号及び上記加算器19から
の第2の加算信号の差分を検出することによりオフセッ
ト分を示すオフセット信号を検出する第1の差分検出回
路24(第1の差分検出手段)と、ローパスフィルタ9
(LPF)とを有している。
【0080】また、上記光ピックアップ装置は、上記第
1のフォトディテクタ8の第1の受光部8Aからの受光
信号及びレベル調整回路22を介した第2の受光部8B
からの受光信号を加算処理して加算信号を出力する加算
器20と、上記レベル調整回路23を介した第3の受光
部8Cからの受光信号及び第4の受光部8Dからの受光
信号を加算処理して加算信号を出力する加算器21と、
上記加算器20からの加算信号及び加算器21からの加
算信号の差分を検出することにより、上記光磁気ディス
ク1に記録されている記録データ(MO信号)を検出し
て出力するMO信号検出回路25とを有している。
【0081】また、上記光ピックアップ装置は、上記ビ
ームスプリッタ4により反射された反射光を収束するレ
ンズ14と、上記レンズ14を介した反射光を受光する
第2のフォトディテクタ15(第2の受光手段)とを有
している。
【0082】上記第2のフォトディテクタ15は、図2
に示すようにその中心部が上記反射光の光軸と一致する
ように設けられており、上記光軸を中心に第1〜第4の
受光部15E〜15Hが放射状に配列されて構成されて
いる。
【0083】また、上記光ピックアップ装置は、上記第
2のフォトディテクタの第1,第2の受光部15E,1
5Fからの受光信号を加算処理して加算信号を出力する
加算器27と、上記第3,第4の受光部15G,15H
からの受光信号を加算処理して加算信号を出力する加算
器28と、上記加算器27からの加算信号及び上記加算
器28からの加算信号の差分を検出することによりオフ
セット分の重畳したプッシュプル信号を形成して出力す
る第2のフォトディテクタ16(第2の差分検出手段)
とを有している。
【0084】また、上記光ピックアップ装置は、上記L
PF9を介した第1のフォトディテクタ24からのオフ
セット信号及び上記第2のフォトディテクタ16からの
オフセット分の重畳したプッシュプル信号の差分を検出
することにより、オフセット分を除去したプッシュプル
信号を形成して出力する第3の差分検出回路10(第3
の差分検出手段)と、上記LPF9を介した第1のフォ
トディテクタ24からのオフセット信号と、上記第3の
差分検出回路10からのプッシュプル信号とを切り換え
て出力する切り換えスイッチ11と、上記切り換えスイ
ッチ11の切り換え制御を行うコントローラ17とを有
している。
【0085】また、上記光ピックアップ装置は、上記切
り換えスイッチ11を介して供給されるオフセット信号
又はプッシュプル信号に応じて対物レンズ7aの位置補
正を行うドライバ12(位置制御手段)と、上記LPF
9を介した第1の差分検出回路24からのオフセット信
号に応じて上記光磁気ディスク1の傾きを補正するよう
に該光磁気ディスク1の載置されたターンテーブルを制
御するスキュー制御回路13(スキュー制御手段)とを
有している。
【0086】次に、このような構成を有する本実施例に
係る光ピックアップ装置の動作説明をする。
【0087】まず、図1において、上記レーザダイオー
ド2から図3(a)に示すようなP偏光成分のレーザビ
ームが出射される。このレーザビームは、上記ビームス
プリッタ4を介して偏光ビームスプリッタ5に入射され
る。
【0088】上記偏光ビームスプリッタ5の偏光膜5a
は、P偏光成分の光は透過し、S偏光成分の光は反射す
るようになっている。このため、上記ビームスプリッタ
5に入射されたレーザビームはそのまま透過し旋光板6
に入射される。
【0089】上記旋光板6は、上記レーザビーム及び反
射光の光軸を境にして設けられる右旋光板6R及び左旋
光板6Lから構成されている。このため、上記旋光板6
に入射されたレーザビームは、図3(b)に示すように
所定の角度(+α:例えば+22.5度)だけ右方向に
旋光されて出射され、上記左旋光板6Lに入射されたレ
ーザビームは、同図(c)に示すように所定の角度(−
α:例えば−22.5度)だけ左方向に旋光されて出射
される。
【0090】これにより、見かけ上は一本のレーザビー
ムであるが、光軸を境に右側及び左側でそれぞれ偏光方
向の異なるレーザビームが形成されることとなる。この
レーザビームは、対物レンズ7aを介して光磁気ディス
ク1に照射される。
【0091】次に、上記レーザビームを上記光磁気ディ
スク1に照射することにより、反射光が生ずる。この反
射光は上記レーザビームと偏光方向が逆であるため、光
軸を境に右側のレーザビームは左側の反射光となり、該
光軸を境に左側のレーザビームは右側の反射光となる。
また、この反射光の旋光角には、上記光磁気ディスク1
に記録されたMO信号に応じていわゆるカー回転角(+
θk)が加算される。従って、光軸を境に左側の反射光
は+α+θkの旋光角を有し、該光軸を境に右側の反射
光は−α+θkの旋光角を有するようになる。
【0092】この反射光は、上記旋光板6に入射され
る。
【0093】上述のように、上記反射光は上記レーザビ
ームとその偏光方向が逆となる。このため、上記光軸を
境に右側のレーザビームの反射光(+α+θk)は、上
記旋光板6の左旋光板6Lに入射され、上記光軸を境に
左側のレーザビームの反射光(−α+θk)は、上記旋
光板6の右旋光板6Rに入射される。このため、上記左
旋光板6Lに入射された反射光は、図3(d)に示すよ
うにその旋光角がさらに右方向に所定の角度(+α)分
回転されて+2α+θk(+45度+θk)の旋光角を
有するようになり、上記左旋光板6Rに入射された反射
光は、図3(e)に示すようにその旋光角がさらに左方
向に所定の角度(−α)分回転されて−2α+θk(−
45度+θk)の旋光角を有するようになる。このよう
に旋光された反射光は、上記偏光ビームスプリッタ5に
入射される。
【0094】上述のように、上記旋光板6の左旋光板6
Lを介した反射光は+45度+θkの旋光角を有してお
り、また、上記右旋光板6Rを介した反射光は−45度
+θkの旋光角を有している。このため、上記反射光
は、P偏光成分とS偏光成分との中間成分を有すること
となる。従って、上記偏光ビームスプリッタ5に入射さ
れる反射光の略々半分であるS偏光成分を有する反射光
が反射し、残りの略々半分であるP偏光成分を有する反
射光が透過する。
【0095】なお、上記偏光ビームスプリッタ5で反射
された反射光のうち、光軸を境に右半分は図3(f)に
示すようにsin(+2α+θk)の旋光角を有し、光
軸を境に左半分は図3(g)に示すようにsin(−2
α+θk)の旋光角を有している。この反射光は、第1
のフォトディテクタ8に照射される。
【0096】また、上記偏光ビームスプリッタ5を透過
した反射光はビームスプリッタ4により反射されレンズ
14を介して第2のフォトディテクタ15に照射され
る。
【0097】上記第1のフォトディテクタ8は、上記反
射光を正確に受光した場合(正常時)には、図4(a)
に示すように略々中央部で上記反射光を受光し、第1〜
第4の受光部8A〜8D毎に受光信号を形成して出力す
る。上記第1の受光部8Aからの受光信号は加算器18
及び加算器20に供給され、第2の受光部8Bからの受
光信号はレベル調整回路22に供給され、第3の受光部
8cからの受光信号はレベル調整回路23に供給され、
第4の受光部8Dからの受光信号は加算器19及び加算
器21に供給される。
【0098】上記反射光の光量は、図4(b)に示すよ
うに光軸をピークとして該光軸から周辺部にかけて徐々
に少なくなるようになっているため、上記正常時におけ
る上記第1の受光部8Aからの受光信号のレベルは、第
2の受光部8Bからの受光信号のレベルの例えば1/2
程度となり、また、上記第4の受光部8Dからの受光信
号のレベルは、第3の受光部8Cからの受光信号の例え
ば1/2程度となる。
【0099】このため、上記レベル調整回路22は、上
記第2の受光部8Bからの受光信号のレベルを1/2に
減衰させることにより、上記第1,第2の受光部8A,
8Bからの受光信号のレベルがそれぞれ同レベルとなる
ように調整する。そして、このレベル調整した上記第2
の受光部8Bからの受光信号を上記加算器19及び加算
器20に供給する。また、上記レベル調整回路23は、
上記第3の受光部8Cからの受光信号のレベルを1/2
に減衰させることにより、上記第3,第4の受光部8
C,8Dからの受光信号のレベルがそれぞれ同レベルと
なるように調整する。そして、このレベル調整した上記
第3の受光部8Cからの受光信号を上記加算器18及び
加算器21に供給する。
【0100】なお、上記レベル調整回路22,23の代
わりに、信号レベルを2倍に増幅するレベル調整回路
を、第1の受光部8Aの出力側及び第4の受光部8Dの
出力側に設け、各受光部8A〜8Dからの受光信号のレ
ベルを同レベルとする調整を行うようにしてもよい。
【0101】上記加算器20は、上記第1の受光部8A
からの受光信号及び上記レベル調整回路22でレベル調
整された第2の受光部8Bからの受光信号を加算処理
し、この加算信号を非反転入力端子25aを介してMO
信号検出回路25に供給する。また、上記加算器21
は、上記第4の受光部8Dからの受光信号及び上記レベ
ル調整回路23によりレベル調整された第3の受光部8
Cからの受光信号を加算処理し、この加算信号を反転入
力端子25bを介してMO信号検出回路25に供給す
る。
【0102】上記第1のフォトディテクタ8は、上記第
2,第3の受光部8B,8Cの境目が上記反射光の光軸
と一致するように設けられている。このため、上記第
1,第2の受光部8A,8Bには例えば上記右方向に旋
光された反射光が照射され、上記第3,第4の受光部8
C,8Dには例えば上記左方向に旋光された反射光が照
射されることとなる。従って、上記第1,第2の受光部
8A,8Bで形成された受光信号を加算した加算信号、
及び、上記第3,第4の受光部8C,8Dで形成された
受光信号を加算した加算信号の差分を上記MO信号検出
回路25で検出することにより、オフセット分を除去し
たかたちで上記光磁気ディスク1に記録されているMO
信号を得ることができる。
【0103】MO信号=(A+B)−(C+D) なお、A〜Dは、第1〜第4の受光部8A〜8Dからの
受光信号のレベル。
【0104】このMO信号検出回路25からのMO信号
は、出力端子26を介して例えば図示しない信号処理回
路等に供給される。
【0105】次に、上記加算器18は、上記第1の受光
部8Aからの受光信号と、上記レベル調整回路23によ
りレベル調整された第3の受光部8Dからの受光信号と
を加算処理し、この加算信号を非反転入力端子24aを
介して第1の差分検出回路24に供給する。また、上記
加算器19は、上記第4の受光部8Dからの受光信号
と、上記レベル調整回路22によりレベル調整された第
2の受光部8Bからの受光信号とを加算処理し、この加
算信号を反転入力端子24bを介して上記第1の差分検
出回路24に供給する。
【0106】上記第1の差分検出回路24は、上記加算
器18からの加算信号と加算器19からの加算信号とを
加算処理することにより、MO信号成分を除去したオフ
セット信号を形成する。
【0107】すなわち、図5に示すようにターンテーブ
ルに載置された光磁気ディスク1が、例えば図中右下方
向に傾くと、反射光の光軸がずれるうえ、旋光板6の左
旋光板6Lを透過したレーザビームが上記光磁気ディス
ク1に反射され、右旋光板6Rに入射されるはずが、再
度左旋光板6Lに入射されてしまう。上記レーザビーム
と反射光の偏光方向は逆方向であるため、上記左旋光板
6Lを透過したレーザビームの反射光が再度左旋光板6
Lに入射されると、レーザビームの段階で左方向に旋光
された角度分、反射光の段階で戻されてしまい、一部の
反射光がレーザビームと同じくP偏光成分のみを有する
ようになり、この反射光の一部が偏光ビームスプリッタ
5を透過してしまうこととなる。
【0108】このように反射光の一部が偏光ビームスプ
リッタ5を透過してしまうと、図6(a)に示すように
上記反射光のビームスポットが楕円状となり上記光磁気
ディスク1が傾いた方向とは逆の方向にずれ、同図
(b)に斜線で示すように、上記一部の反射光が偏光ビ
ームスプリッタ5を透過した分、第2の受光部8Bに照
射される反射光の受光光量が減少する。
【0109】同じく、図7に示すように光磁気ディスク
1が例えば図中左下方向に傾くと、反射光の光軸がずれ
るうえ、旋光板6の右旋光板6Rを透過したレーザビー
ムが上記光磁気ディスク1に反射され、左旋光板6Lに
入射されるはずが、再度右旋光板6Rに入射されてしま
う。上記レーザビームと反射光の偏光方向は逆方向であ
るため、上記右旋光板6Rを透過したレーザビームの反
射光が再度右旋光板6Rに入射されると、レーザビーム
の段階で右方向に旋光された角度分、反射光の段階で戻
されてしまい、一部の反射光がレーザビームと同じくP
偏光成分のみを有するようになり、この反射光の一部が
偏光ビームスプリッタ5を透過してしまうこととなる。
【0110】このように反射光の一部が偏光ビームスプ
リッタ5を透過してしまうと、図8(a)に示すように
上記反射光のビームスポットが楕円状となり上記光磁気
ディスク1が傾いた方向とは逆の方向にずれ、同図
(b)に斜線で示すように、上記一部の反射光が偏光ビ
ームスプリッタ5を透過した分、第3の受光部8Bに照
射される反射光の受光光量が減少する。
【0111】従って、上記第1の差分検出回路24で、
上述のような差分検出を行うことにより、上記光磁気デ
ィスク1の傾き分,すなわち、オフセット分を検出する
ことができる。このオフセット信号は、LPF9を介し
てスキュー制御回路13,切り換えスイッチ11の被選
択端子11c及び非反転入力端子10aを介して第3の
差分検出回路10に供給される。
【0112】上記スキュー制御回路13は、上記オフセ
ット信号に基づいて、例えばターンテーブルの傾きを制
御する。これにより、上記ターンテーブルに載置された
光磁気ディスク1の傾きを補正することができる。
【0113】このように本実施例に係る光ピックアップ
装置は、MO信号を検出する第1のフォトディテクタ8
を用いてオフセット信号を検出することができ、上記光
磁気ディスク1の傾き制御をすることができる。このた
め、オフセット信号検出用のフォトディテクタを設ける
必要がなく、部品点数の削減,構成の簡略化を通じて当
該光ピックアップ装置のローコスト化を図ることができ
る。
【0114】一方、上記偏光ビームスプリッタ5を透過
したP偏光成分の反射光は、ビームスプリッタ4により
反射されレンズ14を介して第2のフォトディテクタ1
5に供給される。上記第2のフォトディテクタ15は、
図2に示したようにその中心部が上記反射光の光軸と一
致するように設けられており、上記光軸を中心に第1〜
第4の受光部15E〜15Hが放射状に配列されてお
り、この各受光部で上記反射光を受光して受光信号を出
力する。上記第1,第2の受光部15E,15Fからの
受光信号は加算器27に供給され、第3,第4の受光部
15G,15Hからの受光信号は加算器28に供給され
る。
【0115】上記加算器27は、上記第1,第2の受光
部15E,15Fからの受光信号を加算処理し、この加
算信号を非反転入力端子16aを介して第3の差分検出
回路16に供給する。また、上記加算器28は、上記第
3,第4の受光部15G,15Hからの受光信号を加算
処理し、この加算信号を反転入力端子16bを介して上
記第2の差分検出回路16に供給する。
【0116】上記第2の差分検出回路16は上記各加算
信号の差分を検出するが、この各加算信号の差分を検出
することは、右方向に旋光された光軸から右半分の反射
光と、左方向に旋光された光軸から左半分の反射光との
差分を検出することである。上記光磁気ディスク1に照
射されるレーザビームがオフトラックした場合、上記右
方向に旋光された反射光と左方向に旋光された反射光と
に差分が生ずる。従って、この第2の差分検出回路16
からの差分信号は、トラッキングエラーを示すプッシュ
プル信号ということとなる。
【0117】なお、上述のように、光磁気ディスク1に
傾きが生ずると上記偏光ビームスプリッタ5を透過する
反射光の光量が増える。このため、上記第2の差分検出
回路16で検出されるプッシュプル信号は、オフセット
分を含んだプッシュプル信号となる。このオフセット分
を含んだプッシュプル信号は、反転入力端子10bを介
して上記第3の差分検出回路10に供給される。
【0118】上記第3の差分検出回路10は、上記第2
の差分検出回路16から供給されるオフセット分を含ん
だプッシュプル信号、及び、上記LPF9を介して第1
の差分検出回路24から供給されるオフセット信号の差
分を検出することにより、プッシュプル信号のみを抽出
し、これを上記切り換えスイッチ11の被選択端子11
bに供給する。
【0119】コントローラ17は、通常の記録再生時に
は、選択端子11aで被選択端子11bを選択するよう
に上記切り換えスイッチ11を切り換え制御する。これ
により、切り換えスイッチ11を介して上記プッシュプ
ル信号がドライバ12に供給される。上記ドライバ12
は、上記プッシュプル信号に基づいてレーザビームがオ
ントラックして走査されるように対物レンズ7aを制御
する。このため、正確なトラッキング状態で記録再生を
行うことができる。
【0120】また、上記コントローラ17は、シーク時
となるとこれを検出し、選択端子11aで被選択端子1
1cを選択するように上記切り換えスイッチ11を切り
換え制御する。これにより、切り換えスイッチ11を介
して上記オフセット信号がドライバ12に供給される。
【0121】上記シーク時には、例えば図9に示すよう
に対物レンズ保持部7が右方向(図中、N方向)に高速
に移動されるため、対物レンズ7aが該対物レンズ保持
部7の左側面部7cに張り付いてしまうような位置ずれ
を生ずる。この対物レンズ7aの位置ずれが生ずると、
左旋光板6Lを透過したレーザビームの反射光が再度左
旋光板6Lを透過することとなり、上記光磁気ディスク
1に傾きが生じたときと同じように一部の反射光が偏光
ビームスプリッタ5を透過する。このため、図10
(a)に示すように上記第1のフォトディテクタ8に照
射される反射光のビームスポットがシーク方向とは反対
の左方向にずれて照射されるうえ、同図(b)に斜線で
示すように一部の受光光量が減少する。
【0122】同じく、例えば図11に示すように対物レ
ンズ保持部7が左方向(図中、L方向)に高速に移動さ
れると、対物レンズ7aが該対物レンズ保持部7の右側
面部7dに張り付いてしまうような位置ずれを生ずる。
この対物レンズ7aの位置ずれが生ずると、右旋光板6
Rを透過したレーザビームの反射光が再度右旋光板6R
を透過することとなり、上記光磁気ディスク1に傾きが
生じたときと同じように一部の反射光が偏光ビームスプ
リッタ5を透過する。このため、図12(a)に示すよ
うに上記第1のフォトディテクタ8に照射される反射光
のビームスポットがシーク方向とは反対の右方向にずれ
て照射されるうえ、同図(b)に斜線で示すように一部
の受光光量が減少する。
【0123】従って、上記第1の差分検出回路24で、
上記対物レンズ7aのずれ具合を示すオフセット信号が
形成されることとなる。
【0124】上記ドライバ12は、上記オフセット信号
に基づいて対物レンズ7aの位置制御を行う。これによ
り、シーク中において、上記対物レンズ7aを対物レン
ズ保持部7内の定位置に固定することができる。このた
め、上記シーク時において、上記光磁気ディスク1に照
射されるレーザビームにずれが生ずるのを防止すること
ができ、反射光を正確に検出して正確なアドレス検出を
行うことができる。従って、シーク速度(アクセス速
度)の高速化に貢献することができる。
【0125】なお、上述の実施例の説明では、第1のフ
ォトディテクタ8の受光部を4つに等分割し、レベル調
整回路22,23を用いて各受光部8A〜8Dの受光信
号レベルを等しく調整するようにしたが、これは、図1
3に示すように第1,第2の受光部60A,60Bの受
光光量が等しくなるように、また、第3,第4の受光部
60C,60Dの受光光量が等しくなるように、受光面
積が分割されたフォトディテクタ60を設けて受光信号
レベルの調整を行うようにしてもよい。
【0126】また、4つの受光部8A〜8Dを有する上
記第1のフォトディテクタ8を設けることとしたが、こ
れは、図14に示すように一方向に並列的に配列された
2つの受光部70A,70Bを中央部に有するフォトデ
ィテクタ70を設けるようにしてもよい。この場合、上
記2つの受光部70A,70Bが中央部に一方向に並列
的に配列されているため受光光量は同じであり、図15
に示すように各受光部70A,70Bからの受光信号を
直接上記第1差分検出回路24に供給してオフセット信
号を得ることができる。従って、上述の実施例に係る光
ピックアップ装置のようにレベル調整回路22,23を
設ける必要がなく、該実施例に係る光ピックアップ装置
よりもさらにローコスト化を図ることができる。
【0127】また、上記オフセットは、対物レンズ7a
の位置ずれによっても発生するため、上記オフセット信
号をシーク時のみならず通常の記録再生時にもドライバ
12に供給するようにして常時、対物レンズ7aの位置
制御を行うようにしてもよい。
【0128】また、旋光手段として右旋光板6R及び左
旋光板6Lを組み合わせた旋光板6を用いることとした
が、これは、1/2波長板の光学軸を変えたものを2枚
組み合わせたものを用いるようにしてもよい。
【0129】
【発明の効果】本発明に係る光ピックアップ装置は、光
磁気ディスクに記録されている記録データを検出するた
めの第1の受光手段を用いて、オフセット分を検出し、
光磁気ディスクの傾き補正、及び、該光磁気ディスクに
レーザビームを照射する対物レンズの位置補正を行うこ
とができる。
【0130】また、上記第1の受光手段を用いて、記録
データの他、オフセット分をも検出することができるた
め、該オフセット分を検出するためのフォトディテクタ
を設ける必要がなく、部品点数の削減、構成の簡略化を
通じてローコスト化を図ることができる。
【0131】また、上記オフセット分を検出して対物レ
ンズの位置補正を行うことができるため、シーク時に対
物レンズ保持部が高速で移動制御され、シークにより移
動された反対方向の対物レンズ保持部の側面部に該対物
レンズが張り付かないように該対物レンズを定位置に制
御することができる。このため、上記シーク時におい
て、上記光磁気ディスクに照射されるレーザビームにず
れが生ずるのを防止することができ、反射光を正確に検
出して正確なアドレス検出を行うことができる。従っ
て、シーク速度(アクセス速度)の高速化に貢献するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置を光磁気ディ
スク記録再生装置の光学系に適用した場合における実施
例の構成図である。
【図2】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置
の光学系に設けられている第2のフォトディテクタの受
光領域の構成を説明するための構成図である。
【図3】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置
の光学系における、レーザビーム及び反射光の偏光角を
説明するための模式図である。
【図4】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置
の光学系に設けられている第1のフォトディテクタに正
常に反射光が照射された場合の受光状態及び光量分布を
示す図である。
【図5】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置
に載置された光磁気ディスクが右下方向に傾いた様子を
示す概略図である。
【図6】上記光磁気ディスクが右下方向に傾いた場合に
おいて、第1のフォトディテクタで受光される反射光の
受光状態及び光量分布を示す図である。
【図7】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置
に載置された光磁気ディスクが左下方向に傾いた様子を
示す概略図である。
【図8】上記光磁気ディスクが左下方向に傾いた場合に
おいて、第1のフォトディテクタで受光される反射光の
受光状態及び光量分布を示す図である。
【図9】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装置
の光学系に設けられている対物レンズが左方向にずれた
様子を示す概略図である。
【図10】上記対物レンズが左方向にずれた場合におい
て、第1のフォトディテクタで受光される反射光の受光
状態及び光量分布を示す図である。
【図11】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装
置の光学系に設けられている対物レンズが右方向にずれ
た様子を示す概略図である。
【図12】上記対物レンズが右方向にずれた場合におい
て、第1のフォトディテクタで受光される反射光の受光
状態及び光量分布を示す図である。
【図13】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装
置の光学系において、4つの受光部から得られる受光信
号のレベルを均等化するために、反射光の受光光量に応
じて受光面積を分割した場合の第1のフォトディテクタ
を示す模式図である。
【図14】上記実施例に係る光磁気ディスク記録再生装
置の光学系に設けられる、2つの受光部からなるフォト
ディテクタを示す模式図である。
【図15】上記2つの受光部を有するフォトディテクタ
及びオフセット分を検出するための第1の差分検出回路
を示す構成図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・光磁気ディスク 2・・・・・・・・・・レーザーダイオード 3・・・・・・・・・・レンズ 4・・・・・・・・・・ビームスプリッタ 4a・・・・・・・・・ビームスプリッタ分離膜 5・・・・・・・・・・偏向ビームスプリッタ 5a・・・・・・・・・偏向ビームスプリッタの偏向膜 6・・・・・・・・・・旋光板 6R・・・・・・・・・右旋光板 6L・・・・・・・・・左旋光板 7・・・・・・・・・・対物レンズ保持部 7a・・・・・・・・・対物レンズ 7b・・・・・・・・・対物レンズ保持用バネ 7c・・・・・・・・・対物レンズ保持部の左側面部 7d・・・・・・・・・対物レンズ保持部の右側面部 8・・・・・・・・・・第1のフォトディテクタ 8A・・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第1
の受光部 8B・・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第2
の受光部 8C・・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第3
の受光部 8D・・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第4
の受光部 9・・・・・・・・・・ローパスフィルタ(LPF) 10・・・・・・・・・第3の差分検出回路 10a・・・・・・・・第3の差分検出回路の非反転入
力端子 10b・・・・・・・・第3の差分検出回路の反転入力
端子 11・・・・・・・・・切り換えスイッチ 11a・・・・・・・・切り換えスイッチの選択端子 11b・・・・・・・・切り換えスイッチの被選択端子 11c・・・・・・・・切り換えスイッチの被選択端子 12・・・・・・・・・ドライバ 13・・・・・・・・・スキュー制御回路 14・・・・・・・・・レンズ 15・・・・・・・・・第2のフォトディテクタ 15E・・・・・・・・第2のフォトディテクタの第1
の受光部 15F・・・・・・・・第2のフォトディテクタの第2
の受光部 15G・・・・・・・・第2のフォトディテクタの第3
の受光部 15H・・・・・・・・第2のフォトディテクタの第4
の受光部 16・・・・・・・・・第2の差分検出回路 17・・・・・・・・・コントローラ 18〜21・・・・・・加算器 22,23・・・・・・レベル調整回路 24・・・・・・・・・第1の差分検出回路 24a・・・・・・・・第1の差分検出回路の非反転入
力端子 24b・・・・・・・・第1の差分検出回路の反転入力
端子 25・・・・・・・・・光磁気(MO)信号検出回路 25a・・・・・・・・MO検出回路の非反転入力端子 25b・・・・・・・・MO検出回路の反転入力端子 26・・・・・・・・・MO信号の出力端子 60・・・・・・・・・第1のフォトディテクタ 60A・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第1
の受光部 60B・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第2
の受光部 60C・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第3
の受光部 60D・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第4
の受光部 70・・・・・・・・・第1のフォトディテクタ 70A・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第1
の受光部 70B・・・・・・・・第1のフォトディテクタの第2
の受光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 11/00 - 13/04 G11B 7/12 - 7/22

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクに照射するためのレーザビー
    ムを出射するレーザ光源と、第1の偏光方向を有する光
    を透過させ、該第1の偏光方向と直交する第2の偏光方
    向を有する光を反射する偏光ビームスプリッタと、入射
    されるレーザビーム及び反射光を所定の角度だけ旋光し
    て出射する第1の旋光部と、入射されるレーザビーム及
    び反射光を上記第1の旋光部とは逆に所定の角度だけ旋
    光して出射する第2の旋光部とからなり、上記第1,第
    2の旋光部の境目が、上記偏光ビームスプリッタを介し
    て出射されるレーザビーム及び該レーザビームが上記光
    ディスクに照射されることにより生ずる反射光の光軸と
    一致するように設けられる旋光手段と、上記旋光手段か
    らのレーザビームを収束して上記光ディスクに照射する
    対物レンズと、上記偏光ビームスプリッタにより反射さ
    れる上記反射光を受光し該受光した反射光の光量に応じ
    た受光信号を出力する第1の受光部及び第2の受光部が
    一方向に並列的に配列されており、上記第1,第2の受
    光部の境目が上記反射光の光軸と一致するように設けら
    れる第1の受光手段と、上記第1の受光手段の各受光部
    からの受光信号の差分を検出することによりオフセット
    分を検出してオフセット信号を出力する第1の差分検出
    手段とを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 光ディスクに照射するためのレーザビー
    ムを出射するレーザ光源と、第1の偏光方向を有する光
    を透過させ、該第1の偏光方向と直交する第2の偏光方
    向を有する光を反射する偏光ビームスプリッタと、入射
    されるレーザビーム及び反射光を所定の角度だけ旋光し
    て出射する第1の旋光部と、入射されるレーザビーム及
    び反射光を上記第1の旋光部とは逆に所定の角度だけ旋
    光して出射する第2の旋光部とからなり、上記第1,第
    2の旋光部の境目が、上記偏光ビームスプリッタを介し
    て出射されるレーザビーム及び該レーザビームが上記光
    ディスクに照射されることにより生ずる反射光の光軸と
    一致するように設けられる旋光手段と、上記旋光手段か
    らのレーザビームを収束して上記光ディスクに照射する
    対物レンズと、上記偏光ビームスプリッタにより反射さ
    れる上記反射光を受光し該受光した反射光の光量に応じ
    た受光信号を出力する第1の受光部,第2の受光部,第
    3の受光部及び第4の受光部が一方向に並列的に配列さ
    れており、上記第2,第3の受光部の境目が、上記反射
    光の光軸と一致するように設けられる第1の受光手段
    と、上記第1の受光手段の第1の受光部からの受光信号
    と第3の受光部から受光信号とを加算処理することによ
    り第1の加算信号を形成するとともに、第2の受光部か
    らの受光信号と第4の受光部から受光信号とを加算処理
    することにより第2の加算信号を形成し、上記第1の加
    算信号及び第2の加算信号の差分を検出することにより
    オフセット分を検出してオフセット信号を出力する第1
    の差分検出手段とを有することを特徴とする光ピックア
    ップ装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の受光手段の第1の受光部から
    得られる受光信号及び第2の受光部から得られる受光信
    号のレベルは同レベルであり、また、第3の受光部から
    得られる受光信号及び第4の受光部から得られる受光信
    号のレベルは同レベルであることを特徴とする請求項2
    記載の光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の受光手段は、上記第1の受光
    部の受光光量と第2の受光部の受光光量とが等しくなる
    ように、また、上記第3の受光部の受光光量と第4の受
    光部の受光光量とが等しくなるように各受光部の受光面
    積の比率が決められていることを特徴とする請求項3記
    載の光ピックアップ装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の受光手段の第1の受光部から
    の受光信号のレベルと第2の受光部からの受光信号のレ
    ベルがそれぞれ等しくなるように、また、第3の受光部
    からの受光信号のレベルと第4の受光部からの受光信号
    のレベルがそれぞれ等しくなるように各受光部からの受
    光信号のレベル調整を行うレベル調整手段を有すること
    を特徴とする請求項3記載の光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】 上記第1の差分検出手段からのオフセッ
    ト信号に応じて、上記光ディスクに照射されるレーザビ
    ームが所定の角度を持って照射されるように、該光ディ
    スクの傾きを制御するスキュー制御手段を有することを
    特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項4又
    は請求項5記載の光ピックアップ装置。
  7. 【請求項7】 上記対物レンズを保持する対物レンズ保
    持部を移動させてシークを行う場合に、上記第1の差分
    検出手段からのオフセット信号に応じて、上記保持部内
    の対物レンズの位置を定位置に制御する位置制御手段を
    有することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項
    3,請求項4,請求項5又は請求項6記載の光ピックア
    ップ装置。
  8. 【請求項8】 上記レーザ光源からのレーザビーム及び
    上記偏光ビームスプリッタを介して照射される反射光を
    それぞれ所定の割合で透過し反射することにより分光す
    るビームスプリッタと、少なくとも2分割された等領域
    の受光部からなり、上記ビームスプリッタにより反射さ
    れた反射光を受光して、その受光光量に応じた受光信号
    をそれぞれ出力する、該各受光部の境目が上記反射光の
    光軸と一致するように設けられる第2の受光手段と、上
    記第2の受光手段からの各受光信号の差分を検出し、こ
    の差分信号を出力する第2の差分検出手段と、上記第1
    の差分検出手段からのオフセット信号及び上記第2の差
    分検出手段からの差分信号の差分を検出することにより
    プッシュプル信号を形成して出力する第3の差分検出手
    段を有することを特徴とする請求項1,請求項2,請求
    項3,請求項4,請求項5,請求項6又は請求項7記載
    の光ピックアップ装置。
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