JP3211422U - 耐震金具 - Google Patents

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Abstract

【課題】木造建築物の軸組に対する多方向からの震動の負荷に対して、緩衝し復元をする柔軟な耐震金具を開発する。【解決手段】木造建築物の軸組角部に約45度〜55度に傾斜して連通する孔Dを穿設し、その孔に、前方の丸棒1と後方の丸棒2の中間に板バネ3を備えた連結丸棒を、長手方向を中心軸にして摺動自転可動に装填する。連結丸棒は板バネが両構造材A・Bの形成する軸組角部に位置するように装填され、孔Dの下方から後方の丸棒2の端面に当接して支持する短丸棒5が装填され、座金6をネジで止めて一方の構造材に固定される。【選択図】図2

Description

本考案は、木造建築物の軸組構造に使用する耐震金具に関する。
従来、木造建築物の軸組角部を、地震などの震動から保護する補強部材がある。
補強部材は、直角に接合される軸組(水平な構造材と垂直な構造材)の角部に、L形の補強金具を取り付けるとか、T形金具を付設するとか、内角部に板バネ・棒バネなどを設けた補強部材技術である。
その先行技術には、次のような特許文献1、特許文献2、特許文献3が開示されている。
実用新案登録第3159723号公報「制振かすがい」 特開2002−256709号公報「補強シート付耐震補強金具及びその取付方法」 特開2004−36139「耐震補強具」
特許文献1の「制振かすがい」は、棒バネ材のかすがいの端部を構造材に打ち込んで、その弾性力で、震動の抑制を意図している構成である。
特許文献2の「補強シート付耐震補強金具及びその取付方法」は、板バネを角部に設けて、耐震補強した構成である。
いずれの補強構成も、金具をL形の軸組角部に固定して用いるものであって、L形の直角(90度)の内角を形成する面への負荷に対抗する方向への一方向への補強になっている。
特許文献3は、L形の軸組角部に固定して用いるものであって、一対の支持部材と弾性材料から構成された負荷緩衝部材を備えて、縦方向に可動な接続部を介して取り付け部材で軸組の内角部に設けられる耐震補強具である。
接続部は縦方向に可動で、L形の直角(90度)の内角を形成する面への負荷に対抗する一方向への補強になっている。
本考案の解決しようとする課題は、木造建築物に対する地震や強風による多方向からの震動揺動の負荷に対して、木造建築物の柱と梁の接続のようなL字接続部を補強しその多方向からの負荷を抑制し、変形を抑止し、限界を超えた変形に対しては復元をすることができる耐震金具を提供することである。
更には、本考案の耐震金具は、木造建築物の軸組要所への後付施工が可能であることが課題のひとつである。
更には、デザイン的に耐震金具を隠すことが可能な構成にすることも課題のひとつである。
木造建築において、螺旋バネやジャッキ風の耐震金具や機械要素的な耐震金具が、室内に露骨に視認されることは好ましくないこともあり、特に和風建築などでは美観の維持は重要視される。
伝統的和風家屋や茶室、市中の祠などの木造建造物も耐震補強をするときなどは、補強の痕跡を露骨には見せず、しかも補強がされたことが一見で認識できることも大切な要素である。
更には、特許文献1は、棒バネ材の取り付けが簡単ではなく、不規則な震動で重量のある棒バネ材が抜脱するおそれがあり、特許文献2や特許文献3では、構造が複雑で部品点数が多く、又現場の作業が多い課題があった。
更には、その取り付け方が実質一方向に対応する補強であることが、上下左右多様な震動への対応が不十分で、軸組み部分の破損や損傷が起こることがあった。
本考案の耐震金具は、抜脱するおそれがなく、シンプルな構造で多方向の震動に対応でき、現場作業の軽減というが課題にも対応している。
更に、耐震金具の装置が比較的簡単にできるとともに、耐震金具の取り外しが容易にできる構成にすることも課題のひとつである。
分解解体時にも、木造建築物の木部と耐震金具の分離分別が容易になる。
本考案は、木造建築物に対する地震や風害による多方向からの震動の負荷に対して、柱と梁との交差接続部やL字接続部を補強しその多方向からの負荷に対応することができる耐震金具を提供するもので、前後丸棒の中間に板バネを設けた連結丸棒を、木造建築物の軸組角部(軸組角部の内部とL型外部を含む部分)に傾斜した孔を設けてそこに脱着自在に装填配備することで、その連結丸棒を、長手方向を中心軸にして自転可動にし、柔軟な板バネの幅広面を負荷の方向に向けて自転して対応復元する耐震金具を達成したものである。
弾性のある板バネの幅広面(負荷で湾曲する面)を負荷の方向に自動的に自転して向け、板バネの幅広面で柔軟に負荷を受けて木造建築物の接合部を柔軟に耐震するものである。
木造軸組の角部に傾斜して連通する孔を穿設し、その孔へ前方の丸棒と後方の丸棒の中間に板バネを備えた連結丸棒を摺動自転自在に装填し、前記板バネが前記木造軸組の角部内角に位置にして連結丸棒からなる耐震金具は、震動負荷があったとき、板バネの幅広面を揺れ方向に正対するように孔内で自動的に自転し、幅広面で震動を受けて、その震動を緩衝する。
連結丸棒を構成する板バネの前後の丸棒は、木造軸組に穿設した孔内で板バネの自転を支承する部材で、所定の位置で自転を支承するものであれば多角棒形や円管などでもよく、材質も硬質合成樹脂や鉄鋼、木材を問わない。
又、前記連結丸棒を孔から落下しないようにかつ所定の位置で自転を下方から支承し保持する支持体となる短丸棒を差し込み設けている。
請求項1の考案は、木造建築物において構造材の交差接続部やL字接続部に設ける耐震金具であって、前後丸棒の中間に板バネを設けた連結丸棒を、木造建築物の軸組角部に傾斜した孔を設けてその孔に前記連結丸棒を、長手方向を中心軸にして自転可動に挿入装填したことを特徴とする耐震金具である。
中間に板バネを設けた前方の丸棒と後方の丸棒は、同径であり、その板バネの両端を前後の丸棒の穴に埋め込み連結している。
請求項2の考案は、前後丸棒の中間に板バネを設けた連結丸棒を、木造建築物の軸組角部に傾斜した孔を設けてその孔に前記連結丸棒を、長手方向を中心軸にして自転可動に挿入装填し、前記連結丸棒を所定の位置で下方から支承し保持する短丸棒である支持体を設けたことを特徴とする耐震金具である。

震動負荷があったときは板バネの幅広面(負荷で湾曲し、曲げ弾性がある面)を揺れ方向に正対するように孔内で自転しその幅広面で震動を受ける。
請求項3の考案は、木造建築物において、構造材Aと構造材Bとの軸組である交差接続部やL字接続部に設ける耐震金具であって、接続する木造軸組において、一方の構造材Aから他方の構造材Bにかけて木造軸組の軸組角部に約45度〜55度に傾斜して連通する孔Dを穿設し、その孔Dに挿入装填される耐震金具は、前方の丸棒と後方の丸棒の中間に板バネを備えた連結丸棒で、前方の丸棒と後方の丸棒の連結丸棒は長手方向を中心軸にして前記孔Dに摺動自転可動に装填する棒径で、前記中間に板バネを備えた連結丸棒は前記板バネが前記両構造材A・Bの形成する軸組角部に位置にするように装填され、前記孔Dの下方から前記連結丸棒の後方の丸棒の端面に当接して支持する支持体である短丸棒を前記孔Dに装填して前記短丸棒の座金をネジで止めて一方の構造材に固定したことを特徴とする耐震金具である。
請求項4の考案は、前記連結丸棒の後方の丸棒の端面を平坦面にし、支持体である短丸棒の先端を平坦面にしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の耐震金具である。
請求項5の考案は、連結丸棒と支持体とを連結具で接続した耐震金具である。
取り付け作業において、一組のものとして、軸組の孔に装填することができ作業性が良い。
請求項6の考案は、前記軸組角部に露出した板バネを装飾構造材で隠した請求項1〜請求項5のいずれかに記載の耐震金具である。
本考案に係る耐震金具は、前記のような構成であり、次のような技術的効果がある。
(1)本考案に係る耐震金具は、木造建築物に対する地震や強風による多方向からの震動の負荷に対して、その負荷と正対する方向に自転して、その弾性力で負荷を受け、抑制し、軸組みの変形を抑止し、限界を超えた変形に対しては復元をするように作用する。
(2)本考案に係る耐震金具は、既設の木造建築物の軸組要所への後付が可能である。建築関係法規上問題なく、かつ軸組角部に孔を穿設できる個所であれば後付が簡単にできる。
(3)耐震金具の基本部分は、木造軸組の孔に装填されるので、耐震金具を隠すことが可能である。
板バネの一部を露出させた場合や、その露出した板バネを装飾材で覆う構成では、補強がされたことが一見で認識できるようにすることもできる。
(4)板バネが自転するので、上下左右多様な震動への対応において、その弾性力を負荷の方向に常に正対して作用させることができるので、抑止効率が高い。そのため軸組角部分の破損や損傷を防ぐ確率が高くなる。
(5)孔に装填される耐震金具であるので、抜脱するおそれがなく、かつ取り付けも簡易であるので作業性も良い。
(6)家屋の解体などの場合でも、支持体を取り外して耐震金具の抜き取りが容易にできるので、分解解体時にも、木造建築物の木部と耐震金具の分離分別が容易になる。
図1は本考案に係る耐震金具の実施例1の基本部分を示す連結丸棒と短丸棒を示す斜視図である。連結丸棒を板バネの幅広面を正面に見るときの前方の丸棒の一端は傾斜楕円面で、後方の丸棒の後端は真円形の平坦面である。連結丸棒と短丸棒は連結具で繋がっている。 図2は、本考案の耐震金具の実施例1を示すもので、木造軸組角部分に孔を形成し、板バネを備えた連結丸棒を装填した状態の一部切開した断面説明図である。 図3は、図2のY−Y線断面図である。板バネは少なくとも左右に矢標Sのように90度自転できるように支承される。 図4は、本考案に係る耐震金具の実施例1を施工した状態を、下から見上げた施工状態図である。 図5は、本考案に係る耐震金具の実施例1を施工した状態を、上から見た施工状態図である。 図6は、本考案に係る耐震金具の実施例2の基本部分を示す連結丸棒と短丸棒を示す斜視図である。板バネが比較的短い連結丸棒と短丸棒は一組のものであるが、連結具を備えず、分離した別部品としている構成を示している。 図7は、同じく本考案に係る耐震金具の実施例3の基本部分を示す連結丸棒と短丸棒を示す斜視図である。板バネは、比較的長い露出長さで左右端を前後の丸棒に差し込まれている。長く露出した板バネは、負荷を柔軟に受けることができるので,柔構造の木造建築物に適する耐震金具である。連結丸棒と短丸棒は、連結具としての接着テープで繋いでいる。接着テープは、剥離できる。 図8は、同じく本考案に係る耐震金具の実施例4の基本部分を示す連結丸棒と短丸棒を示す斜視図である。図8に示す連結丸棒は、両端を真円形の平坦面としたものである。構造材と面合わせをしなくても支障がない軸組個所等で使用される。連結丸棒と短丸棒は、連結具としての磁力の弱いマグネットシートを付設したものである。マグネットシートの磁力は、震動等の負荷による連結丸棒の自転を妨げることがない程の磁力である。連結丸棒と短丸棒は、金属材で形成されている。 図9は、本考案の耐震金具を示す図2の実施例1に、震動負荷Qが加わった状態を示すもので、その震動負荷Qに対して板バネがその弾性で復元力Pを発揮し、復元する状態を示す説明図である。 図10は、本考案の耐震金具を示す図2の実施例1に、震動負荷Qが加わった状態を示すもので、その震動負荷Qに対しまして板バネがその弾性で復元力Pを発揮し、復元する状態を示す説明図である 図11は、図2の施工実施例1の板バネ部分を装飾構造材(装飾モール)で隠した施工状態の説明図である。 図12は、木造軸組に穿設する傾斜した孔の位置の2例を示すものである。構造材Aと構造材Bの交差する個所から図中矢標R(軸組の内角に向かう方向)の方向の所定位置に板バネが在るように支持ことを示すもので、図11に示す傾斜した孔の位置の例と、その上方で傾斜した孔の位置の例を示している。 図13は、木造建築物の木造軸組の多数の箇所に穿設する傾斜した孔を設けて施工することを示す説明図である。軸組角部分には、板バネを備えた耐震金具を設けるほか、他の軸組角部分にはストレート丸バネ構造の耐震金具を設けるなど、建築物の構造にあった耐震金具を施工する説明図である。
次に本考案の実施形態を実施例に基づき説明する。
本考案に係る耐震金具の実施例1として図1〜図5に示すものについて説明する。
図1は、前方の丸棒1と後方の丸棒2の中間に丸棒より径小の板バネ3を備えた連結丸棒4と、後方の丸棒2に細紐である連結具7で座金6を備えた短丸棒5を繋いだ耐震金具の基本部分を示す斜視図である。
連結丸棒4を板バネ3の幅広面31を正面に見るときの前方の丸棒1の一端は傾斜楕円面で、後方の丸棒の後端21は真円形の平坦面である。
後方の丸棒の後端21と対面する短丸棒5の端面51も平坦面である。
図1に示す耐震金具の基本部分は、木造建築物において、構造材Aと構造材Bとの軸組である交差接続部やL字接続部に設ける耐震金具を構成するものであって、接続する木造軸組において、一方の構造材Aから他方の構造材Bにかけて木造軸組の軸組角部に約45度〜55度に傾斜して連通する孔Dを穿設し、その孔Dに挿入装填されて機能する。
耐震金具の基本部分は、前方の丸棒1と後方の丸棒2の中間に板バネ3を露出してその板バネ3の両端を前後の丸棒1,2の穴10に埋め込み連結した連結丸棒4である。
前方の丸棒1と後方の丸棒2の連結丸棒4は長手方向を中心軸にして前記孔Dに摺動自転可動に装填する棒径で、前記中間に板バネ3を備えた連結丸棒4は前記板バネ3が前記両構造材A・Bの形成する図2に示す矢標Rの方向の内角中間に位置にするように装填される。
前方の丸棒1と後方の丸棒2の外径は同径で、前記木造軸組の軸組角部に約45度に傾斜して連通する孔Dの内径と摺接して、長手方向の中心軸を軸にして自転する径である。
孔Dの傾斜角度は、好ましくは45度あるが、約45度〜55度程度でもよい。
即ち丸棒1と丸棒2の形状は、孔D内で自転するための丸棒形状であるので、断面正八角形の棒状など自転ができる多角形の棒体や管体の形状にも設計変更ができる。
中間に板バネ3を備えた連結丸棒4は、長手方向を中心軸にして孔D内で少なくとも左右に夫々90度を自転することができれば、多方向の震動に対応した向きで震動を受けることができる。
震動が起きた場合、連結丸棒4の中間の板バネ3はその湾曲する方向に幅広面31を向けて自転し湾曲するように作用する。
連結丸棒4の自転を保証するために、前記孔Dの下方から前記連結丸棒4の後方の丸棒2の端面に当接して支持する支持体である短丸棒5を前記孔Dに装填している。
後方の丸棒の後端21と対面する短丸棒5の端面51は平坦面である。
平坦面に形成することで、直線状に合体化して、差し込みがスムーズにでき便利である。
ただ、所定位置で支承するためには、必ずしも平坦面である必要はなく、一方が平坦面で、一方が円錐状で、先端で点接触して、自転を保証しても良い。
前記短丸棒5の後端には座金6を設けている。座金6は一方の構造材Bにネジや釘で止めて固定される。
連結丸棒4と短丸棒5は連結具7で繋がっている。連結具7は、細い紐、接着テープ、磁石などで、連結丸棒4の自転に支障がないときは、連結のままでもよいが、この連結は、孔Dへの差し込み工事まで連結丸棒4と短丸棒5が分離紛失しないために必要な構成であるので、差し込むときには、連結具7は、剥がすか取っても削ってもよい。
実施例1の耐震金具は、木造建築物において、構造材Aと構造材Bとが直角に接続する木造軸組(A×B)において、一方の構造材Aの途中から他方の構造材Bの途中にかけて、木造軸組(A×B)の角部に約45度〜55度に傾斜して連通する孔Dを穿設し、その孔Dに装填して自転する耐震金具であって、
耐震金具は、前方の丸棒1と後方の丸棒2の中間に板バネ3を備えた連結丸棒4で、前方の丸棒1と後方の丸棒2は長手方向を中心軸にして前記孔Dに摺動自転自在に装填する棒径で、前記中間に板バネ3を備えた連結丸棒4は前記板バネ3が前記両構造材A・Bの形成する軸組角部(L状空間を含む)に位置にするように装填され、前記孔Dの下方から前記連結丸棒4の後方の丸棒2の端面に当接して支持する支持体である短丸棒5を前記孔Dに装填して前記短丸棒5の座金6をネジ等で止めて一方の構造材Bに固定したことを特徴とする耐震金具である。
図6は、本考案に係る耐震金具の実施例2の基本部分を示す連結丸棒4と短丸棒5を示す斜視図である。
板バネ3を比較的短い長さとした連結丸棒4と、連結具7のない短丸棒5を示している。連結具を備えず、分離した別部品としている構成である。
前方の丸棒1と後方の丸棒2の中間に板バネ3を露出してその板バネ3の両端を前後の丸棒1,2の穴10に埋め込み連結した連結丸棒4で、後方の丸棒2の後端面21を真円形の平坦面とし、この平坦面に対面する端面51を真円形の平坦面とした短丸棒5を組み合わせ、短丸棒5の端面51に、連結丸棒4の丸棒2の後端面21を係止して、その位置で自転する。
前記中間に板バネ3を備えた連結丸棒4は後方の丸棒2の後端面21が平坦面で、前記短丸棒の端面51も平坦面である。
前記丸棒2の後端面21と短丸棒5の端面51とは、当接しているだけで、連結していない。
連結丸棒4は、軸組角部の孔Dに長手方向を軸として自転可動に装填され、支持体である短丸棒5の端面51で、自転を下方から支承されている。
所定位置で支承するためには、必ずしも平坦面である必要はなく、丸棒2の後端面21と短丸棒5の端面51とは、一方が平坦面で、一方が円錐状で、先端で点接触して、自転を保証しても良い。
平坦面であることのメリットは、一組として合体していて保管しやすく、差し込み施工や取扱いやすさにある。
この実施例2の連結丸棒4を用いた耐震金具は、木造軸組の軸組角部に約45度に傾斜して連通する孔Dに、自転するように遊嵌装填して、かつ所定位置に板バネ3が露出するように、所定径に穿設した孔Dに連結棒4を差し込み、落下してこない前に短丸棒5を差し込み、座金6をネジ固定して施工される。
図7は、同じく本考案に係る耐震金具の実施例3の基本部分を示す連結丸棒4と短丸棒5を示す斜視図である。
板バネ3は、比較的長い露出長さで両端を夫々前後の丸棒1、丸棒2の穴10に差し込まれている。
長く露出した板バネ3は、負荷を柔軟に受けることができるので,柔構造の木造建築物に適する耐震金具である。
連結丸棒4と短丸棒5は、連結具7としての接着テープで繋いでいる。
接着テープは、孔Dに連結丸棒4を差し込むときに外して次にすぐ短丸棒5を差し込んで施工できる。
丸棒2の後端面21を真円形の平坦面とし、この平坦面21に対面する短丸棒5の端面51を真円形の平坦面としていて、震動が起きた時は、接触している面は滑動し、連結丸棒4の自転の支持面となる。
図8は、耐震金具の実施例4の基本部分を示す連結丸棒4と短丸棒5を示す斜視図である。図8に示す連結丸棒4は、両端を真円形の平坦面としたものである。
棒材を垂直に切断しているので製造しやすいし、構造材A・Bと面合わせをしなくても支障がない軸組個所等で使用される。
中間の板バネ3は、比較的長いもので、震動に対して柔軟に負荷を受けて柔構造の軸組構造にも適用できる。
板バネ部分の長さは、施工個所や、柱と梁の太さなどで変更できることを示している。
連結丸棒4と短丸棒5は、連結具7としての磁力の弱いマグネット71を付設したものである。マグネット71はシートタイプで、その磁力は、震動等の負荷による連結丸棒4の自転を妨げることがない程の磁力である。
短丸棒5は、金属材で形成されていて、連結丸棒4と弱く磁着して、分離紛失しないで保管できる。
図9、図10は、図2の実施例1に、震動負荷Qが加わった状態を示すもので、その震動が起こす負荷Qに対して板バネ3がその弾性による復元力Pで復元する状態を示す説明図である。
図9のように地震等で構造材Aに右下方向きの往復震動が負荷Qされた場合には、板バネ3に負荷がかかり変形してゆくが、その時、連結丸棒4は孔Dを摺動上下動し、自転し、負荷の方向に、板バネ3の湾曲面である幅広面21を向けて、一旦柔軟に変形するが、その弾性復元力Pで、元の位置に復元するように対応する。震動に対して柔軟にかつ構造材A・Bにダメージを与えることなく、復元するように作用する。
図10のように、右横向きの震動が負荷Qされた場合には、連結丸棒4は孔Dを摺動上下動して位置をずらし、自転し、孔D内の位置を変えて、負荷の方向に正対して、板バネ3の湾曲面である幅広面21を向けて、一旦柔軟に変形する。そして、左向きの復元力Pで、柔軟に耐震作用を行う。
連結丸棒4の中間の板バネ3は、金属質であるので塗装などで室内雰囲気に色合わせをすることができるが、それでもなお室内に露出することが不適当であるときは、図11のように板バネ部分を装飾構造材C(装飾モール)で隠した施工をすることも可能である。
装飾構造材C(装飾モール)を貼ってから、構造材A、装飾構造材C、構造材Bを連通し傾斜した孔Dを形成することで、より丈夫になり、その孔Dに耐震金具を装填することで、板バネ部分を隠すことができる。
しかも、装飾構造材(装飾モール)Cがあれば耐震金具の施工を確認できることにもなる。
図12は、木造軸組に穿設する傾斜した孔Dの位置の2例を示すものである。構造材Aと構造材Bの交差する個所から図中矢標Rの方向の所定位置に板バネ3があるように支持するもので、前記図11に示す傾斜した孔Dの位置の例と、その上方で構造材A・Bの交差する内部に傾斜した孔Dを穿設する例を示している。
構造材Aと構造材Bとが直角に接続する木造軸組角部分に、大小の耐震金具を並列に施工することも可能であることを示している。
本考案の耐震金具は、構造材に取り付ける連結丸棒4が、構造材A・Bの軸組角部の内部に収納可能な形態であるので、基本部分で取付金具がないものである。
このことは、構造材A・Bの軸組角部の表面にL型止め具をネジ止めするようなスペースは不要であるので、複数の耐震金具の取付けも可能としている。
図13は、木造建築物の木造軸組の多数の箇所に穿設する傾斜した孔Dを設けて、適宜個所に多数施工することを示す説明図である。
軸組角部分には、板バネ3を備えた耐震金具を設けるほか、他の軸組角部分にはストレート丸バネ構造の耐震金具を設けるなど、木造建築物の構造にあった耐震金具を施工する説明図である。
ストレート丸バネ構造とは、単なる螺旋バネ或いは連結丸棒4の板バネ部分を螺旋バネにしたものである。
同じ太さの素材としては板バネ3に比して復元力は異なり、復元力の方向性も異なるので使用個所も選定される。
一個所の木造軸組に数本の耐震金具を差し込むことや、耐震金具を交差した状態で差し込むことも可能であり、木造建築において多様な耐震策が採用できる。
以上の実施例はあくまで一例であって、丸棒の素材を、硬質合成樹脂製や鉄製、合金製、木製などにするなどの素材の変更や、丸棒の形状を自転可能な多角形にする変更などは本考案に含まれる。
板バネの長さ寸法や強度に応じて施工個所に適応できる設計変更も本考案の予想する範囲である。本考案は実施例のみに限定されるものではない。
A 構造材
B 構造材
C 装飾構造材
D 孔
Q 震動による負荷
P 復元力
R 軸組の内角に向かう方向
1 前方の丸棒
2 後方の丸棒
21 後方の丸棒の端面
3 板バネ
31 板バネの幅広面
32 板バネの側面
4 連結丸棒
5 短丸棒(支持体)
51 短丸棒の端面
6 座金
7 連結具(紐)
71 マグネット(連結具)
72 接着テープ(連結具)
10 穴

請求項4の考案は、前記連結丸棒の後方の丸棒の端面を平坦面にし、かつその支持体である前記短丸棒の先端を平坦面にしたことを特徴とする請求項〜請求項3のいずれかに記載の耐震金具である。
請求項5の考案は、前記連結丸棒とその支持体である前記短丸棒とを連結具で接続した耐震金具である。
取り付け作業において、一組のものとして、軸組の孔に装填することができ作業性が良い。
請求項6の考案は、前記軸組角部に露出した板バネを装飾構造材で隠した請求項1〜請求項5のいずれかに記載の耐震金具である。

Claims (6)

  1. 木造建築物において構造材の交差接続部やL字接続部に設ける耐震金具であって、前方の丸棒と後方の丸棒の中間に板バネを設けた連結丸棒を、木造建築物の軸組角部に傾斜した孔を設けてその孔に前記連結丸棒を、長手方向を中心軸にして自転可動に挿入装填したことを特徴とする耐震金具。
  2. 木造建築物において構造材の交差接続部やL字接続部に設ける耐震金具であって、木造建築物の軸組角部に傾斜した孔を設けてその孔に、同径である前方の丸棒と後方の丸棒の中間に板バネを設けた連結丸棒を、長手方向を中心軸にして自転可動に挿入装填し、前記連結丸棒を前記孔の所定の位置で下方から支承し保持する短丸棒を設けたことを特徴とする耐震金具。
  3. 木造建築物において、構造材Aと構造材Bとの軸組である交差接続部やL字接続部に設ける耐震金具であって、接続する木造軸組において、一方の構造材Aから他方の構造材Bにかけて木造軸組の軸組角部に約45度〜55度に傾斜して連通する孔Dを穿設し、その孔Dに挿入装填される耐震金具は、前方の丸棒と後方の丸棒の中間に板バネを備えた連結丸棒で、前方の丸棒と後方の丸棒の連結丸棒は長手方向を中心軸にして前記孔Dに摺動自転可動に装填する棒径で、前記中間に板バネを備えた連結丸棒は前記板バネが前記両構造材A・Bの形成する軸組角部に位置にするように装填され、前記孔Dの下方から前記連結丸棒の後方の丸棒の端面に当接して支持する短丸棒を前記孔Dに装填して前記短丸棒の座金をネジで止めて一方の構造材に固定したことを特徴とする耐震金具。
  4. 前記連結丸棒の後方の丸棒の端面を平坦面にし、前記短丸棒の先端を平坦面にしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の耐震金具。
  5. 前記連結丸棒と短丸棒とを連結具で連結している請求項1〜請求項4のいずれかに記載の耐震金具。
  6. 前記軸組角部に露出した板バネを装飾構造材で隠した請求項1〜請求項5のいずれかに記載の耐震金具。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111648464A (zh) * 2020-05-27 2020-09-11 查晓雄 一种利用角部连接传力和耗能的板构装配式房屋
KR20230000237A (ko) * 2021-06-24 2023-01-02 성균관대학교산학협력단 구조물용 내진보강장치

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