JP3211240B2 - 近似推論装置 - Google Patents

近似推論装置

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JP3211240B2 JP19745590A JP19745590A JP3211240B2 JP 3211240 B2 JP3211240 B2 JP 3211240B2 JP 19745590 A JP19745590 A JP 19745590A JP 19745590 A JP19745590 A JP 19745590A JP 3211240 B2 JP3211240 B2 JP 3211240B2
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は、近似推論装置に関し、特に複数の専門家の
知識を用いて近似推論を行う近似推論装置に関するもの
である。
《従来の技術》 事象と結論の関係を区間値によって示す知識を複数の
専門家の各々より与えられ、この複数の専門家の知識を
用いて近似推論を行う近似推論装置は、エキスパートシ
ステム等にて既に知られている。
上述の如き近似推論装置に於て、複数の専門家の知識
に基き、事象に対して各結論毎に与えられたメンバーシ
ップ関数を用いて各事象毎の情報量、即ち事象の情報識
別能力を演算し、また推論結果、即ち結論が成立する可
能性を、推論結果を導くために使用した事象の情報量に
基いて修正、変更することにより推論結果の識別能力を
高めることが考えられている。
《発明が解決しようとする課題》 しかしながら、従来の近似推論装置に於ては、知識ベ
ースの構築にあたり、複数の専門家の中に極端な知識を
有している専門家が参加していて、この専門家の知識も
入力されると、知識自体の曖昧さ、誤差がそのまま増大
する。このため、この場合には、推論結果が実情に合わ
ないものになり、また推論結果の明瞭性も低下すること
になる。また推論結果の結果数が多く発生した場合に
は、どの結論を採用するかを決定することが難しいもの
になる。
本発明は、従来の近似推論装置に於ける上述の如き問
題点に着目してなされたものであり、知識入力段階にて
知識の中の曖昧さが大きくても実情に合った明瞭性が高
い推論結果を得ることができる近似推論装置を提供する
ことを目的としている。
《課題を解決するための手段》 上述の如き目的は、本発明によれば、複数の専門家の
知識を用いて近似推論を行う近似推論装置に於て、前記
知識の相互のばらつきを見い出し、該ばらつきを修正す
る度合を決定するばらつき修正度決定手段と、前記ばら
つき修正度決定手段により決定されたばらつき修正度に
従って前記知識の相互のばらつきを修正するばらつき修
正手段とを有していることを特徴とする近似推論装置に
よって達成される。
《作用》 上述の如き構成により、ばらつき修正度決定手段によ
り複数の専門家の知識の相互のばらつきが見い出されて
これによってこのばらつきを修正する度合が決定され、
ばらつき修正度決定手段により決定されたばらつき修正
度に従ってばらつき修正手段により前記知識の相互のば
らつきが修正され、これにより知識入力段階にて知識の
中の曖昧さが大きくてもこの曖昧さが減少するようにな
る。
《実施例》 以下に添付の図を参照して本発明を実施例について詳
細に説明する。
第1図は本発明による近似推論装置の一実施例を示し
ている。本発明による近似推論装置は、初期知識記憶装
置10と、知識合成装置12と、合成後知識記憶装置14と、
事象値入力装置16と、適合度演算装置18と、動的情報量
演算装置20と、可能性演算装置22と、可能性表示装置24
と、静的情報量演算装置26と、明瞭性演算装置28と、明
瞭性記憶装置30と、明瞭性加算装置32と、明瞭性表示装
置34とを有し、更にばらつき修正度決定装置36と、ばら
つき修正装置38と、修正知識記憶装置40とを有してい
る。
初期知識記憶装置10は、複数の専門家の知識を、規
則、事象と結論との関係を示す表の形式にて記憶してい
る。初期知識記憶装置10は、複数の専門家の知識を上述
の如き表の形式にて個別に記憶しており、例えば二人の
専門家の知識を用いる場合は、専門家EX1と専門家EX2
知識の規則を以下に示す如き形態にて記憶している。
専門家EX1: If 20≦F1≦60, 0≦F2≦ 40 then C1 If 40≦F1≦80,60≦F2≦100 then C2 専門家EX2: If 30≦F1≦50,10≦F2≦30 then C1 If 50≦F1≦70,70≦F2≦90 then C2 尚、これ以降に於ては、F1を事象1、F2を事象2、C1
を結論1、C2を結論2と呼ぶことがある。
上述の如き規則の場合、初期知識記憶装置10に記憶さ
れる事象と結論の関係は、各専門家毎に設けられ、これ
は第1表、第2表に示されている如きものになる。尚、
第1表は専門家EX1のものであり、第2表は専門家EX2
ものである。
知識合成装置12は、初期知識記憶装置10より上述の如
き複数の専門家の知識を与えられてこれを合成し、近似
推論のために合成された一つの知識を作成するようにな
っている。知識合成装置12に於ける複数の専門家の知識
の合成方法は、例えば各結論に関与している各事象の最
大値と最小値について、複数の専門家の相互の平均値と
標準偏差を算出し、この最大値の平均値と最小値の平均
値及び最大値の標準偏差と最小値の標準偏差とを用いて
ガウス分布(正規化分布)により各結論毎のメンバーシ
ップ関数を作成するようになっている。
次にこの知識の合成の具体例を事象1(F1)より結論
1(C1)を求める規則の例を取上げて説明する。
合成前の各専門家の知識は以下に示す如き関係式にて
示される。
専門家EX1:If20≦F1≦60 then C1 専門家EX2:If30≦F1≦50 then C1 上述の如き二人の専門家の知識に於ける各事象の最大
値の平均値Amaxと最小値の平均値Aminは下式に従って算
出される。
Amax=(60+50)/2=55 Amin=(20+30)/2=25 また各事象の最大値の標準偏差S(χ)maxと最小値
の標準偏差S(χ)minとは各々下式に従って算出され
る。
上述の如き専門家の知識の合成の演算を、各結論に関
与している各事象の最大値と最小値の全てについて行う
と第3表に示されている如き表が得られる。
一般に、近似推論に於ては、対象に対してメンバーシ
ップ関数が与えられ、ここでは、一例としてガウス分布
によりメンバーシップ関数を作成する方法を示す。ガウ
ス分布によりメンバーシップ関数を作成する場合は、先
ず第3表に示されている如き知識の合成結果を使用して
下式に従い入力データχが事象に適合する程度、即ち適
合度を算出することが行われる。
ただし、 χ:事象1(F1)への入力データの値 Φ(χ):入力データχが事象に適合する程度(適合
度) Gauss(y):入力yに於けるガウス分布の値 これにより第2図に示されている如きガウス分布が得
られる。
メンバーシップ関数の作成に際しては、第2図に示さ
れている如きガウス分布のうち符号Gで示されている如
く、ガウス分布の右半分の部分のみが使用される。
即ち、Gauss{χ−Amin/S(χ)min}は第3図に示さ
れている如き分布になり、Gauss{χ−Amax/S(χ)ma
x}は第4図に示されている如き分布になり、第3図に
示された分布と第4図に示された分布との合成により第
5図に示されている如きメンバーシップ関数が作成され
る。この場合の分布の傾きは標準偏差S(χ)min、S
(χ)maxにより決まり、適合度が0.5となる入力データ
値は平均値Amin、Amaxにより決定される。
上述の如き要領にて合成された知識よりメンバーシッ
プ関数を数式により導出することが可能であり、これら
の例として、第6図は事象1(F1)の各結論に関するメ
ンバーシップ関数を、第7図は事象2(F2)に於ける各
結論のメンバーシップ関数を示している。
合成後知識記憶装置14は、知識合成装置12より情報を
与えられ、第3表に示されている如く、各結論に関与し
ている各事象の最大値と最小値についての平均値と標準
偏差とを表形式にて記憶するようになっている。
知識の合成は、知識が変更されない限り、近似推論の
実行の毎に行う必要はないから、これは予め計算した結
果として記憶されていればよく、近似推論の実行の毎
に、この記憶装置14より必要なデータが読出されること
により、近似推論処理の高速化が図られるようになる。
事象値入力装置16は、キーボード、通信インターフェ
ース装置、メモリ、ファイル等より事象毎に入力される
入力データχを読取る装置であり、この入力データχは
適合度演算装置18へ出力される。
適合度演算装置18は、事象値入力装置16よりの入力デ
ータχに応じて上述の如きメンバーシップ関数に基づき
適合度M(χ)を求めるようになっている。適合度演算
装置18にて求められた入力データχに関する適合度M
(χ)は動的情報量演算装置20と可能性演算装置22へ出
力される。
動的情報量演算装置20は、事象値が入力された時点、
即ち入力タχに於けるファジィエントロピを最大ファジ
ィエントロピから差引くことによって動的情報量を算出
するようになっている。
ここで、動的情報量の算出例として、第6図及び第7
図に示されている如く、事象1に入力された事象値をχ
、事象2に入力された事象値をχとする。また事象
値χでの結論1の適合度をM11、結論2の適合度をM12
とする。同様に事象値χでの結論1の適合度をM21
結論2の適合度をM22とする。このときの事象値χ
χの各々に於ける動的情報量If1(χ)とIf
2(χ)は下式により示される。
If1(χ) =log(n)−Ef(χ) =log(2)+[M11/(M11+M12)log{M11/(M11+M12)} +M12/(M11+M12)log{M12/(M11+M12}] If2(χ) =log(n)−Ef(χ) =log(2)+[M21/(M21+M22)log{M21/(M21+M22)} +M22/(M21+M22)log{M12/(M21+M22}] ここで、最大ファジィエントロピlog(n)のnは事
象上の結論数である。
ファジィエントロピEf(χ)は情報識別能力の指標の
一種であり、事象値の入力データχを与えられた時に、
結論が明確に識別できるほど小さい値になり、結論が曖
昧にしか判別できないほど大きい値になる。つまり、フ
ァジィエントロピEf(χ)は、例えば、入力データχ
での結論C1の適合度M11と同じ入力データχでの結論C
2の適合度M12との差が大きいほど小さい値になり、この
差が小さいほど大きい値となる。ここでファジィエント
ロピEf(χ)の取り得る値の範囲は、下式に示すような
ものになる。
0≦Ef(χ)≦log(n) 可能性演算装置22は、各結論毎に、各結論に関与する
事象の情報量の総和で1になり、且つそれらの事象の情
報量の相対強度は変化しないような事象の情報量、即ち
動的情報量の重みを算出し、この重みと適合度演算装置
18にて算出された適合度との積を計算し、これを各結論
毎に合成したものを、結論の可能性として算出するよう
になっている。
動的情報量の重みの算出は、例えば下式に従って行わ
れる。
Wf11=If1(χ)/(If1(χ)+If2(χ)) Wf12=If2(χ)/(If1(χ)+If2(χ)) Wf21=If1(χ)/(If1(χ)+If2(χ)) Wf22=If2(χ)/(If1(χ)+If2(χ)) ただし、 Wf11:結論1(C1)の事象1(F1)の重み Wf12:結論1(C1)の事象2(F2)の重み Wf21:結論2(C2)の事象1(F1)の重み Wf22:結論2(C2)の事象2(F2)の重み 各結論の可能性の算出は下式に従って行われる。
結論1の可能性=Wf11・M11+Wf12・M21 結論2の可能性=Wf21・M12+Wf22・M22 この各結論の可能性は可能性表示装置24へ出力され、
可能性表示装置24はこれを表示するようになっている。
静的情報量演算装置26は、各事象毎に事象全体の情報
量、即ち静的情報量を算出するようになっている。ここ
では、静的情報量は、最大ファジィエントロピから事象
のレンジ幅の中のファジィエントロピの平均を差引いた
ものである。
例えば、上述の如く合成された知識のメンバーシップ
関数について、事象1(F1)の静的情報量If1を求める
と、以下に示す如きものになる。
上式は、先ず、事象のレンジ幅を0〜100まで、χを
等間隔δにて変化させ、それぞれのχについてファジィ
エントロピを計算してその平均を求め、次に最大ファジ
ィエントロピlog(2)から前記平均を差引いて事象1
(F1)の静的情報量If1を求めている。ただし、δは、
0≦δ≦100である。
この静的情報量は、一つの事象に於けるメンバーシッ
プ関数の重なりが大きい程小さく、前記メンバーシップ
関数の重なりが小さい程大きくなり、これは各事象のメ
ンバーシップ関数が結論を識別する能力を示している。
明瞭性演算装置28は、知識合成装置12より合成後の知
識に関するデータを、静的情報量演算装置26より各事象
の静的情報量を与えられ、各結論毎に各事象の明瞭性を
演算するようになっている。
ここで、各結論毎の各事象の明瞭性とは、或る結論が
成立する可能性を推定するために使用される各事象の同
一結論内での相対的な識別能力を示すものである。従っ
て、この明瞭性により、或る結論を確定するための複数
の事象の識別能力を相対的に比較することができ、どの
事象が高い識別能力を備えているか、換言すれば、どの
事象が多くの情報量を有しているかが評価されるように
なる。
この明瞭性の算出は次の如く行われる。先ず、結論、
事象と静的情報量Ifとの関係は、上述の合成された知識
のメンバーシップ関数の例をとれば、第4表に示され
る。
各事象の明瞭性は、各結論毎に静的情報量を正規化す
ることにより得られる値であり、結論、事象と明瞭性CL
との関係は第5表に示されている。
ただし、 CL11=If1/(If1+If2) CL12=If1/(If1+If2) CL21=If2/(If1+If2) CL22=If2/(If1+If2) 尚、結論C2を導くために、事象C1を使用しない場合、
例えば、前述の規則例では、EX1;If 60≦F2≦100 then
C2且つEX2;If 70≦F2≦90 then C2の場合は、C2とF1のI
f1は0となり、CL12=0、CL22=1となる。
明瞭性記憶装置30は、明瞭性演算装置28より上述の如
き明瞭性に関する情報を与えられてこれを記憶するよう
になっている。
明瞭性の演算は、知識が変更されない限り、近似推論
を行う毎に行う必要はないから、近似推論の実行の毎
に、この記憶装置30より必要なデータが読出されること
により、近似推論処理の高速化が図られるようになる。
明瞭性加算装置32は、事象値入力装置16よりどの事象
のデータが入力されたか否かに関する情報を与えられ、
各結論毎に、データが入力された事象の明瞭性を明瞭性
記憶装置30により読出し、これの総和を計算するように
なっている。
この明瞭性の総和は、推論結果の明瞭性を示し、これ
が高い程、推論結果を導くための情報量が多く、推論結
果自体の信頼性が高いことになる。
次に、第5表に示されている如き、結論、事象と明瞭
性CLの関係を例にして、推論結果に対する明瞭性の算出
方法について説明する。
(a)事象1(F1)のみがデータ入力された場合 ・結論1(C1)の推論結果に対する明瞭性 CL1=CL11 ・結論2(C2)の推論結果に対する明瞭性 CL2=CL12 (b)事象1(F2)のみがデータ入力された場合 ・結論1(C1)の推論結果に対する明瞭性 CL1=CL21 ・2(C2)の推論結果に対する明瞭性 CL2=CL22 (c)事象1(F1)、事象1(F2)両方がデータ入力さ
れた場合 ・結論1(C1)の推論結果に対する明瞭性 CL1=CL11+CL21=1.0 ・結論2(C2)の推論結果に対する明瞭性 CL2=CL12+CL22=1.0 上式より理解される如く、推論結果の明瞭性の取り得
る値は、0.0≦C1≦1.0である。
つまり、或る結論を導くために使用する全ての事象に
ついてデータ入力が行われて推論が行われた場合には、
その結論の明瞭性は1.0になる。これに対し、或る結論
を導くために使用する事象の中で、一部の事象のみを使
用して、データ入力が行われた場合には、明瞭性は0.0
から1.0の間の値となる。この時、使用することができ
る事象の中で、明瞭性の高い事象が多く使用されれば、
結論の明瞭性が高くなり、信頼性が高い推論結果である
と言える。
この明瞭性を示す値は、各結論毎に明瞭性表示装置34
へ出力され、明瞭性表示装置34はこれを各結論毎に表示
するようになっている。
尚、明瞭性表示装置34及び前述の可能性表示装置24に
於ける表示方法は、ディスプレーを用いて、これに推論
結果と共に表示する以外に、通信を使用して明瞭性、可
能性に関するデータを伝送し、メモリやファイルに記憶
するようになっていてもよい。
ばらつき修正度決定装置36は、初期知識記憶装置10よ
り各専門家の知識を与えられてこれの相互のばらつきを
見い出し、このばらつきに応じてこれを修正する度合を
決定するようになっている。
具体例として、ここでは、以下の二つの知識群を使用
したとして、この二つの知識群を比較する。
・知識群1の場合 専門家EX1:If 20≦F1≦ 60 then C1 専門家EX2:If 30≦F1≦ 50 then C1 専門家EX3:If 25≦F1≦100 then C1 ・知識群2の場合 専門家EX1:If 20≦F1≦60 then C1 専門家EX2:If 30≦F1≦50 then C1 知識群1の知識を合成した場合のメンバーシップ関数
作成諸元は第6表に示されている如きものになり、知識
群2の知識を構成した場合のメンバーシップ関数作成諸
元は第7表に示されている如きものになる。
知識群1の知識を合成した場合のメンバーシップ関数
は第8図にて破線にて示されており、また知識群2の知
識を合成した場合のメンバーシップ関数は第8図にて実
線で示されている。第8図に示されているメンバーシッ
プ関数から理解される如く、知識群1に於ける如く専門
家EX3の極端な知識が含まれている場合と知識群2に於
ける如くそれが含まれていない場合とを比較すると、知
識群1に於ける場合は知識群2の場合に比してメンバー
シップ関数の曖昧さが極端が増大する。このような場合
は、知識自体の明瞭性が低下し、また近似推論結果の結
論として、曖昧なメンバーシップ関数を含む結論、この
場合は結論C1は出力され易くなり、推論結果の結論数が
増大するという不具合が生じる。
このことに鑑みて知識合成時に於て、各専門家の知識
の中で、他の専門家の知識と極端に違っているものを排
除する作業を行う。この排除のアルゴリズムは、知識の
最小値及び最大値の各々の標準偏差を各専門家の知識の
相互のばらつきを示す指数として用い、先ず知識の最小
値の標準偏差が予め定められた或る基準値を超えている
か否かの判別を行い、知識の最小値の標準偏差が基準値
を超えている場合は、知識の最小値の平均値から最も外
れている最小値を棄却する。その後に再び新たに知識の
最小値の標準偏差を求め、この知識の最小値の標準偏差
が前記基準値を超えているか否かを判定し、知識の最小
値の標準偏差が前記基準値以下になるまでこれを繰返
す。次に知識の最大値の標準偏差が予め定められた或る
所定値を超えているか否かの判別を行い、知識の最大値
の標準偏差が前記所定値を超えていれば知識の最大値の
平均値から最も外れた最大値を棄却し、知識の最大値の
標準偏差が前記所定値以下になるまでこれを繰返す。
今、仮に標準偏差の基準値を10とすれば、知識群1の
場合は最大値の標準偏差がその基準値を超えているの
で、最大値の平均値70から最も外れた最大値である100
を棄却することが行われる。最大値100を棄却したこと
によって修正された知識を合成した場合のメンバーシッ
プ関数作成諸元は第8表に示されている如きものにな
る。
第8表から理解される如く、修正した知識を合成した
場合のメンバーシップ関数作成諸元は第7表に示されて
いる如く知識群2に於ける場合とほぼ同一になる。この
場合は修正された知識の標準偏差が小さくなるので知識
自体の明瞭性が向上するようになる。
第9図はばらつき修正度決定装置36に於けるばらつき
修正作業手順のフローチャートであり、これに於ては先
ずステップ10にて知識の区間の最大値と最小値の標準偏
差の基準値Sを獲得することが行われる。この基準値S
は予め一定値として記憶手段に記憶されていればよく、
この基準値Sの獲得は記憶手段よりの基準値Sの読取り
により行われればよい。
次にステップ20に於ては、最小値標準偏差S(χ)mi
nを算出することが行われる。
ステップ20の次はステップ30へ進み、ステップ30に於
ては、ステップ20にて算出された最小値標準偏差S
(χ)minが基準値Sより大きいか否かの判別が行われ
る。S<S(χ)minである場合はステップ40へ進み、
そうでない場合は最小値標準偏差S(χ)minが基準値
S内であるとしてステップ70へ進む。
ステップ40に於ては、最小値平均値Aminを算出するこ
とが行われ、次にステップ50にてこの最小値平均値Amin
より最も外れている最小値を棄却することが行われる。
ステップ60に於ては、最大回数に亘って最小値の棄却
が実行されたか否の判別が行われ、この最小値の棄却が
最大回数に亘って実行されるまではステップ20へ戻り、
最小値の棄却が最大回数に亘って実行されれば、これ以
上の最小値の棄却を回避すべくステップ70へ進む。
ステップ70に於ては、最大値標準偏差S(χ)maxを
算出することが行われる。
次にステップ80に於ては、ステップ70にて算出された
最大値標準偏差S(χ)maxが基準値Sより大きいか否
かの判別が行われる。S<S(χ)maxである場合はス
テップ90へ進み、そうでない場合、即ち最大値標準偏差
S(χ)maxが基準値S内に入っていれば、このルーチ
ンが終了する。
ステップ90に於ては、最大値平均値Amaxを算出するこ
とが行われ、次にステップ100に於ては、この最大値平
均値Amaxより最も外れている最大値を棄却することが行
われる。
ステップ110に於ては、最大回数に亘って最大値の棄
却が行われた否かの判別が行われ、最値の棄却が最大回
数に亘って実行されるまではステップ70へ進み、最大値
の棄却が最大回数に亘って実行されれば、これ以上の最
大値の棄却を回避すべくこのルーチンが終了される。
ばらつき修正度決定装置36は第9図に示されている如
きルーチンの実行によってばらつき修正度を決定し、こ
れに従ってばらつき修正装置38へばらつき修正の指示を
行うようになっている。
ばらつき修正装置38はばらつき修正度決定装置36より
の指示に従って実際に知識の中のばらつきを修正するよ
うになっている。具体的にはばらつき修正装置38は、ば
らつき修正度決定装置36よりの指示に従って知識の値の
削除を行い、その結果を修正知識記憶装置40に書込む制
御を行うようになっている。
修正知識記憶装置40は、ばらつき修正装置38により修
正された知識を格納し、この実施例に於ては、初期知識
記憶装置10とは別に、必要に応じて知識合成装置12へ知
識を出力し、修正前の知識、即ち初期知識による近似推
論とは別に、修正された知識による近似推論が選択的に
実行され得るようにしている。
初期知識による近似推論と修正知識による近似推論と
は適宜に使い分けられればよく、例えば、推論結果の結
論数が多い時に結論を絞り込みたい場合は、先ず初期知
識記憶装置10に格納されている修正前の初期知識を知識
合成装置12に取込んで、この初期知識を用いて近似推論
を行い、この近似推論に於ける結論数が多過ぎる場合に
は次に修正知識記憶装置40より修正知識を知識合成装置
12に取込んで、この修正知識を用いて近似推論を再度行
うという手順が採用されればよい。
修正知識記憶装置40は、予め無条件に、知識の作成時
に複数の専門家の知識の最大値のうちの最高値と最小値
のうちの最低値とを各々棄却した知識を記憶していても
よく、近似推論を行う場合には、先ずその修正前の初期
知識を用いて近似推論を行い、結論数が多ければ、修正
知識記憶装置40が記憶している知識を用いて再度、近似
推論が行われればよい。
ここで、例えば、この知識が機械の故障診断の知識で
ある場合は、修正前の知識が悲観的な知識、即ち故障を
極力検出しようとする知識であり、修正後の知識が楽観
的な知識、即ち可能性の高い故障のみを検出する知識と
いうことになり、このような考え方をすれば、何らかの
要因によって悲観的な近似推論を行いたい場合には修正
前の知識を近似推論に用い、楽観的な近似推論を行いた
い場合には修正後の知識を用いて近似推論が行われれば
よい。
この場合には、ばらつき修正度決定装置36は、各知識
の最大値のうち最高値と、各知識の最小値のうちの最低
値とを各々無条件に削除するよう、ばらつき修正装置38
へばらつき修正を指示することになる。
《発明の効果》 以上の説明から理解される如く、本発明による近似推
論装置によれば、ばらつき修正度決定手段により複数の
専門家の知識の相互のばらつきが見い出されてこれによ
ってこのばらつきを修正する度合が決定され、ばらつき
修正度決定装置により決定されたばらつき修正度に従っ
てばらつき修正手段により前記知識の相互のばらつきが
修正され、これにより知識入力段階にて知識の中の曖昧
さが大きくてもこの曖昧さが減少するようになり、この
ことから複数個の専門家の中に極端な知識を有している
専門家がいたとしても、知識自体の曖昧さや誤差が減少
され、近似推論結果が実情に合ったものになり、また近
似推論結果の結論数が多く発生した場合には結論数を或
る程度絞り込むことが可能になり、さらには推論結果の
状態に応じて悲観的推論、楽観的推論を任意に切換え実
行することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による近似推論装置の一実施例を示すブ
ロック線図、第2図はメンバーシップ関数作成のための
ガウス分布を示すグラフ、第3図乃至第5図は知識の合
成結果によってメンバーシップ関数を作成する要領を示
すグラフ、第6図及び第7図は各々合成された知識によ
るメンバーシップ関数の具体例を示すグラフ、第8図は
専門家の知識として極端な知識が含まれている場合と含
まれていない場合との各々に於けるメンバーシップ関数
を示すグラフ、第9図は本発明による近似推論装置に於
けるばらつき修正度の決定及び指示を行う制御ルーチン
のフローチャートである。 10……初期知識記憶装置 12……知識合成装置 14……合成後知識記憶装置 16……事象値入力装置 18……適合度演算装置 20……動的情報量演算装置 22……可能性演算装置 24……可能性表示装置 26……静的情報量演算装置 28……明瞭性演算装置 30……明瞭性記憶装置 32……明瞭性加算装置 34……明瞭性表示装置 36……ばらつき修正度決定装置 38……ばらつき修正装置 40……修正知識記憶装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の専門家より与えられる複数の専門家
    の知識を用いて近似推論を行う近似推論装置に於て、 前記知識の相互のばらつきを見い出し、該ばらつきを修
    正する度合を決定するばらつき修正度決定手段と、 前記ばらつき修正度決定手段により決定されたばらつき
    修正度に従って前記知識の相互のばらつきを修正するば
    らつき修正手段と、 を有していることを特徴とする近似推論装置。
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