JP3049738B2 - 近似推論装置と人間とのインターフェイス装置 - Google Patents

近似推論装置と人間とのインターフェイス装置

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JP3049738B2 JP2168492A JP16849290A JP3049738B2 JP 3049738 B2 JP3049738 B2 JP 3049738B2 JP 2168492 A JP2168492 A JP 2168492A JP 16849290 A JP16849290 A JP 16849290A JP 3049738 B2 JP3049738 B2 JP 3049738B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の要約 結論の重みを設定する。近似推論装置から得られる結
論の可能性の値にその結論について設定された重みを乗
ずることにより、結論ごとに得点を算出する。得られた
得点の順序が人間の考えた優先順位と異なる場合に,得
点の順序が優先順位と一致するように重みを修正する。
発明の背景 技術分野 この発明は,近似推論装置と人間とのインターフェイ
ス装置に関する。
従来技術 推論結果を,その推論結果を導くために使用した事象
の情報量によって修正または変更する方式の近似推論が
知られている(たとえば,Zhang Hongmin “AN EXPERT S
YSTEM WITH THINKING IN IMAGES",Preprints of Second
IFSA Congress,Tokyo,July 20−25,1987,P.765)。
この近似推論方式は,事象に対して結論ごとに与えら
れたメンバーシップ関数を用いて,事象ごとの情報量
(すなわち事象の情報識別能力)を算出し,推論結果
(すなわち結論が成り立つ可能性)を,その結論を導く
ために使用した事象の情報量によって修正または変更す
る(可能性と情報量の積をとる)ことによって,推論結
果の識別能力を高めようとするものである。
しかしながら,このような近似推論装置においては,
結論自体の持つ重み(たとえば故障診断の場合には,修
理に必要なコスト,時間など)が考慮されていないた
め,ほとんど同じ可能性を持つ結論が出てきた場合に,
どの結論が重要であるかがわからない,可能性が高くな
くても,優先されるべき結論があるような場合にこれを
検知できないという問題がある。したがって,推論の対
象としているものの特性に合った推論ができず,近似推
論を推論対象システム(機器)の特性に合わせるために
は,近似推論装置の知識ベース自体を変更する必要があ
る。
発明の概要 発明の目的 この発明は,近似推論装置から得られる結論を推論対
象の特性,人間の都合等に合わせることのできるインタ
ーフェイス装置を提供するものである。
発明の構成,作用および効果 この発明による近似推論装置と人間とのインターフェ
イス装置は,複数の事象と結論との関係を表わす知識を
用い,与えられた入力データに応じて結論の可能性を演
算する近似推論装置に対して設けられる。そしてインタ
ーフェイス装置は,各結論に対する重みを設定する手
段,結論の可能性とその結論について設定された重みと
の間で所定の演算を行ない,各結論の得点を算出する手
段,得点の大きさの順序が人間の考える優先度と異なる
場合に優先度を入力するための手段,および得点の大き
さの順序が入力された優先度と一致するように重みを変
更する手段を備えていることを特徴とする。
この発明によるインターフェイス装置はまた,各結論
に対する重みを設定する手段,結論の可能性とその結論
について設定された重みとの間で所定の演算を行ない,
各結論の得点を算出する手段,および得点の大きさの順
序が人間の考える優先度と異なる場合に,これらを一致
させるように上記重みを修正するための入力手段を備え
ていることを特徴とする。
この発明によると,近似推論装置から得られる結論の
可能性に重みを作用させることにより,結論ごとの得点
を算出している。そして,この得点の順序が人間の考え
た優先順位と一致するように重みを変更している。
したがって,近似推論装置の知識ベースを変更するこ
となく,推論対象の特性に合った,または人間の都合に
合致した結論を得ることができる。
実施例の説明 (1)近似推論装置およびインターフェイス装置の全体
構成 第1図に近似推論装置およびインターフェイス装置の
全体構成の一例が示されている。近似推論装置は,知識
記憶装置11,知識合成装置12,合成後知識記憶装置13,事
象値入力装置14,適合度演算装置15,動的情報量演算装置
16,可能性演算装置17,静的情報量演算装置19,明瞭性演
算装置20,明瞭性記憶装置21,明瞭性加算装置22および明
瞭性表示装置23から構成されている。
近似推論装置と人間(作業者,係員等)とのインター
フェイス装置は,重み記憶装置31,得点演算装置32,得点
表示装置33,修正入力装置34,重み変更量設定装置35,重
み変更量記憶装置36および重み変更装置37から構成され
ている。
以下に,これらの装置について故障診断を例にとって
詳述する。
(2)知識記憶装置 知識記憶装置11は,専門家等が入力した知識を,事象
(故障により生じた状況,測定結果等)と結論(故障の
種類等)との関係を示す形式で記憶する装置である。こ
の装置は複数の専門家の知識を記憶することができる。
知識記憶装置11に記憶されている2名の専門家ex1,ex
2の知識の例を規則の形式で以下に示す。
専門家ex1: if 20≦f1≦60,0≦f2≦40,then c1 …(1) if 40≦f1≦80,60≦f2≦100,then c2 …(2) 専門家ex2: if 30≦f1≦50,10≦f2≦30,then c1 …(3) if 50≦f1≦70,70≦f2≦90,then c2 …(4) f1,f2は事象であり,これらをそれぞれ事象1,事象2
と呼ぶことがある。c1,c2は結論であり,これらをそれ
ぞれ結論1,2と呼ぶことがある。
また,a≦f1≦bのように表わされたa,bをそれぞれ最
小値,最大値と呼ぶ。
上述の規則を,専門家ごとに表(テーブル)の形式で
表現すると次のようになる。
(3)知識合成装置 知識合成装置12は,知識記憶装置11に記憶された複数
の専門家の知識を合成して,1つの知識にまとめる装置で
ある。
知識の合成方法は種々あるが,ここでは,各結論に関
与している各事象の最大値と最小値について,複数の専
門家の平均値と標準偏差を計算する。
上述した2名の専門家の事象f1から結論c1を導く知識
を例にとって知識合成処理について以下に説明する。
上述の規則(第(1)式,第(3)式)から,事象1
(f1)から結論1(c1)を求める規則を抽出すると次の
ように表わされる。
専門家ex1:if 20≦f1≦60 then c1 …(5) 専門家ex2:if 30≦f1≦50 then c1 …(6) 最小値の平均値mminおよび最大値の平均値mmaxが算出
される。
最小値の標準偏差σminおよび,最大値の標準偏差σ
maxが算出される。
このような専門家の知識の合成演算を,上述した規則
(第(1)式〜第(4)式)について,各結論に関与し
ている各事象の最小値と最大値のすべてについて行なう
と,次のような表(テーブル)が得られる。
一般に,近似推論においては,事象に対してメンバー
シップ関数が与えられる。ここでは,一例として,上述
のようにして合成された専門家の知識を用いてガウス分
布によりメンバーシップ関数を求める方法について説明
する。
最小値の平均値mmin,最大値の平均値mmax,最小値の
標準偏差σmin,最大値の標準偏差σmaxを用いて,メン
バーシップ関数は次式により表わされる。
ただし, x :事象への入力データの値 Φ(x) :入力データxが事象に適合する程度(適合
度) Gauss(x) :入力xにおけるガウス分布の値である。
第2図にガウス分布の一例を示す。このガウス分布に
おいてメンバーシップ関数の作成のために左半分のみが
使用される。Φ(x)=0.5におけるxの位置はmmin
たはmmaxによって決定され,傾きはσminまたはσmax
よって決定される。
一例として,事象f1から結論c1を求めるためのメンバ
ーシップ関数は,第(7)式から第(10)式により算出
した値を用いて第3a図から第3c図のようにして作成され
る。この場合,第(11)式は次のようになる。
第3a図は第(11)式または第(12)式の右辺第1項
を,第3b図は第(11)式または第(12)式の右辺第2項
を,第3c図は上記第1項から第2項を減算した結果,す
なわち第(11)式または第(12)式で表わされるメンバ
ーシップ関数を表わしている。
第3表に示す合成された知識に基づいて作成された各
事象f1,f2について,結論c1,c2を求めるためのメンバー
シップ関数の例を,第4a図および第4b図に示す。
(4)合成後知識記憶装置 合成後知識記憶装置13には,知識合成装置12によって
算出された平均値と標準偏差が,第3表のような形式で
記憶される。知識の合成は推論の都度行なう必要はない
ため,このようにあらかじめ計算した結果を記憶してお
く。そして推論の都度この記憶装置13内の値を読み出し
て使用することによって推論処理の高速化を図ることが
できる。
(5)事象値入力装置 事象値入力装置14は故障診断対象機器,キーボード,
通信インターフェイス装置,メモリ,ファイルなどか
ら,事象ごとに入力される入力データを読み込む装置で
ある。入力されたデータは適合度演算装置15に与えられ
るとともに,各事象のデータが入力されたかどうかの情
報が明瞭性加算装置22に与えられる。
(6)適合度演算装置 適合度演算装置15は,事象値入力装置14から入力され
たデータの各メンバーシップ関数(または結論)に対す
る適合度を算出するものである。具体的には適合度は,
第(11)式の右辺の変数xとして入力データを代入する
ことによりΦ(x)として求められる。もちろんこのよ
うな演算式を必ずしも用いなくてもよい。
(7)動的情報量演算装置と静的情報量演算装置 事象f1の事象値(入力データ)をx1,事象f2の事象値
をx2とする。これらのデータは事象値入力装置14から入
力される。
第5a図および第5b図に示すように各適合度m11,m12
m21,m22を次のように定める。
m11:入力データx1の結論c1に対する適合度 m12:入力データx1の結論c2に対する適合度 m21:入力データx2の結論c1に対する適合度 m22:入力データx2の結論c2に対する適合度 これらの適合度は入力データx1,x2が与えられたとき
に適合度演算装置15によって算出される。
ここでファジィ・エントロピという概念を考える。
入力x1が与えられたときのファジィ・エントロピEf1
を次のように定義する。
このファジィ・エントロピは,情報識別能力の指標の
一種で,入力データx1を与えたときに,結論が明確に識
別できるほど小さい値となり,結論があいまいにしか識
別できないほど大きい値となる。つまり,入力データx1
の結論c1に対する適合度m11と入力データx1の結論c2に
対する適合度m12との差が大きいほど小さい値となり,
差が小さいほど大きい値となる。
同じようにして,入力x2が与えられたときのファジィ
・エントロピEf2は次式によって与えられる。
ファジィ・エントロピEfの取り得る値の範囲は以下に
示すものとなる。
0≦Ef≦log(n) n:事象上の結論数 この例では,事象1(f1)上の結論数は2(c1,c2)
であるので,ファジィ・エントロピEfの最大値は,log
(2)となる。
次に,このファジィ・エントロピEf1を使用して,入
力データx1が与えられたときの動的情報量If1D(x1)を
求める。ここで,動的情報量If1D(x1)とは,推論を行
なうときにおける結論を確定するための事象の識別能力
で,入力データx1の結論c1に対する適合度m11と入力デ
ータx1の結論c2に対する適合度m12の差が大きいほど大
きい値をとり,差が小さいほど小さい値となるものとす
る。
そこで,事象f1についての動的情報量If1D(x1)を,
最大ファジィ・エントロピから,入力データx1が与えら
れたときのファジィ・エントロピEf1を引いたものと定
義する。
同じように,事象f2について入力データx2が与えられ
たときの動的情報量を次のように定義する。
動的情報量演算装置16は,適合度演算装置15で得られ
た適合度を用いて,第(15)式および第(16)式にした
がって事象ごとに動的情報量を算出する。
動的情報量は上述のように入力データx1,x2に依存す
る。これに対して,静的情報量は入力データに依存しな
いものであって,最大ファジィ・エントロピから,事象
のレンジ幅の中のファジィ・エントロピの平均を引いた
ものを,事象全体の静的情報量とする。たとえば,事象
1についての静的情報量は次式で与えられる。
同じように事象2についての静的情報量は次式で与え
られる。
ここで, m11(x):事象f1についての入力データxの結論c1
に対する適合度 m12(x):事象f1についての入力データxの結論c2
に対する適合度 m21(x):事象f2についての入力データxの結論c1
に対する適合度 m22(x):事象f2についての入力データxの結論c2
に対する適合度 第(17)式および第(18)式から分るように,事象の
メンバーシップ関数間の重なりが大きいほど,事象の静
的情報量は小さく,事象のメンバーシップ関数間の重な
りが小さいほど,事象の静的情報量は大きい。つまり,
静的情報量は,事象のメンバーシップ関数が結論を識別
する能力を示している。
静的情報量演算装置19は,合成された知識により得ら
れるメンバーシップ関数から,上述した第(17)式およ
び第(18)式にしたがって,事象ごとに,静的情報量を
演算して記憶する。静的情報量は入力データには依存し
ないので,1回のみ算出されればよい。
(8)可能性演算装置 各結論ごとに,その結論に関与する事象の情報量の総
和が1になり,かつそれらの事象の情報量の相対強度は
変化しないような事象の情報量を算出する。この算出し
た情報量を重みという。
たとえば上述した動的情報量を用いると各重みは次の
ようになる。
結論1に対する事象1の重み:wf11= If1D(x1)/[If1D(x1)+If2D(x2)] …(19) 結論1に対する事象2の重み:wf12 If2D(x2)/[If1D(x1)+If2D(x2)] …(20) 結論2に対する事象1の重み:wf21= If1D(x1)/[If1D(x1)+If2D(x2)] …(21) 結論2に対する事象2の重み:wf22= If2D(x2)/[If1D(x1)+If2D(x2)] …(22) 次に,これらの重みと適合度との積を計算し,それを
結論ごとに合計したものを,結論の可能性として算出す
る。
たとえば上記の例では 結論1の可能性=wf11×m11+wf12×m21 …(23) 結論2の可能性=wf21×m12+wf22×m22 …(24) となる。
可能性演算装置17は上述した演算を行ない結論ごとの
可能性を算出する。
(9)重み記憶装置 重み記憶装置31は,各結論に対して設定されている重
みを,第4表に示すような表の形式で,メモリやファイ
ル等に記憶するものである。また,重み変更装置37によ
って変更された重みを取込み記憶する。各結論の重みの
初期値は1.0とする。結論の重みは人間によって指定し
てもよい。
(10)得点演算装置 得点演算装置32は,可能性演算装置17によって算出さ
れた各結論の可能性の値と重み記憶装置31に記憶されて
いる各結論の重みとの間で,たとえば次式の演算を行な
って,各結論の成り立つ得点を求めるものである。
Pi=Vi×Wi …(25) ここで, Piは結論ciの得点(i=1,2,3,…) Viは結論ciの可能性(第(23),(24)式参照) Wiは結論ciの重み(第4表参照) である。
この演算によって,第5表のような得点が結論ごとに
得られる。
(11)得点表示装置 得点表示装置33は,得点演算装置32で算出された得点
を,各結論ごとに表示して人間に知らせるものである。
この装置33は通信による得点の伝送,メモリやファイル
等への得点の記憶を行なうものでもよい。この実施例で
は得点が上位3個の結論を結論ごとに表示する。表示す
る結論の個数は1個,または3個以外の複数個でもよ
い。
(12)修正入力装置 修正入力装置34は,得点表示装置33に表示された3個
の結論(故障)の得点の大きさの順序と,その故障の修
理を実際に行なう優先度(または故障の重要度等)とが
異なっていた場合に用いられ,人間が正しい(と考え
る)順序を入力するためのものである。得点の大きさ順
序と人間の考える優先度とが一致していれば,入力する
必要はない。
ここで,故障の修理を実際に行なう優先度は,修理す
るための工数やコスト,機械や部品の信頼性等を考慮し
て決められる。たとえば,工数のなるべくかからないも
のを優先するようなことである。
従来は結論の可能性のみが表示されており,人間が優
先度を考慮して故障の修理の順序を判断していた。この
発明によると人間があらかじめ優先度を入力することに
よって,優先度を考慮した判断までも自動化することが
できる。また,優先度を人間が入力するので,そのとき
の機械の特性などにあった結果を得ることが可能で,さ
らに機械の経年変化等にも対応できる。
(13)重み変更量設定装置 この重み変更量設定装置35は,重み変更装置37で重み
変更に用いる重みの変更量(割合)を第6表に示すよう
な表の形式で設定(入力)するためのものである。この
実施例では,第6表に示すように,結論の可能性の値の
大きさに応じて増加および減少について変更量が決めら
れている。この重みの変更量は,人間によって随時,設
定,変更が可能である。
(14)重み変更量記憶装置 この重み変更量記憶装置36は,重み変更量設定装置35
で設定された重みの変更量を,第6表のような表の形式
で記憶しておくものである。この装置36に記憶された変
更量が,重み変更装置37での重みの変更時に参照され
る。
(15)重み変更装置 この重み変更装置37は,修正入力装置34から入力され
た人間によって修正された正しい順序(優先度)にした
がって,結論の重みを修正,変更するものである。
たとえば,人間によって入力された順序(修正順序,
優先度)が第7表のようにc2,c1,c3の順序であったとす
る。得点の大きさはc1,c2,c3の順序なので重みの変更が
必要である。
重みの変更は次のアルゴリズムにしたがって行なわれ
る。
1)修正順序が1番のもの 結論の重みを増やすように変更する。重み変更量記憶
装置36に記憶されている増加変更量のうちその結論の可
能性の値に該当する増加の変更量を参照する。この例で
は結論c2の可能性は0.7であるから第6表より重みの変
更量は1.1となる。したがって,現在の重み1.1と変更量
1.1との積を新しい重みWOiとする。
c2:WO2=1.1×1.1=1.21 …(26) 2)修正順序が2番のもの 結論の重みは変更しない。すなわち c1:WO1=1.1 …(27) のままである。
3)修正順序が3番のもの 結論の重みを減少させるように変更する。重み変更量
記憶装置36に記憶されている減少変更量のうちその結論
の可能性の値に該当する減少の変更量を参照する。この
例ではc3の可能性は0.6であるから第6表より重みの変
更量は0.9となる。したがって,現在の重み1.0と変更量
0.9との積を新しい重みWOiとする。
c3:WO3=1.0×0.9=0.9 …(28) このようにして算出されかつ変更された新しい重みWO
iは,通信インターフェイス装置メモリ,ファイル等を
通じて,または直接に重み記憶装置31に記憶される。
上記の例の場合,新しい重みと得点は第8表のように
なり,新しい得点の大きさの順序は人間が入力した優先
度(修正順序)と一致する。
もし,得点の大きさが人間が入力した優先度と一致し
ない場合には,上記のアルゴリズムを再度繰返すように
してもよい。
結論の重み変更のアルゴリズムは上記の例に限らず、
種々のやり方があるのはいうまでもない。
以上のようにして,インターフェイス装置によって,
機械の特性を考慮したり人間の考えに合致した推論結果
を,知識ベース自体を修正することなく得られるように
なる。
上記実施例では,各結論の重みの変更は,表示された
得点の大きさの順序と人間が考える優先度とが違った場
合に,人間が順序の指定を入力することによって行なわ
れるが,人間が直接に重み自体を変更することも考えら
れる。この場合には,入力のしやすさを考慮した重み入
力装置を設けるとよい。これによって,適宜,人間によ
る重みの修正が可能となる。そして,たとえば,機械の
修理を行なったことによって,その故障が起こりにくく
なったと考えた場合には,係員はその故障の重みを下げ
るようなことを行ない,機械の特性に適合させることが
可能となる。
(16)明瞭性演算装置 明瞭性演算装置20は,各結論ごとに,各事象の明瞭性
を演算する装置である。ここで,各結論ごとの各事象の
明瞭性とは,ある結論を確定する時の各事象の相対的な
識別能力を示すものである。したがって、この明瞭性に
より,ある結論を確定するための,複数の事象の識別能
力を比較することができ、どの事象が高い識別能力を持
っているか(多くの情報量を持っているか)が分る。明
瞭性の算出法について以下に述べる。
まず,結論および事象と静的情報量の関係を第9表に
示す。
第9表から分るように静的情報量によっても,各結論
を確定するための複数の事象の識別能力を比較すること
はできる。しかし,このままでは相対的な識別能力が直
観的に分りにくいので,下表に示すように各結論ごとに
静的情報量を正規化して,その正規化した値を各結論ご
との各事象の明瞭性Clとする。
ただし, Cl11=Cl12=If1S/(If1S+If2S) Cl21=Cl22=If2S/(If1S+If2S) である。
このようにして,明瞭性演算装置20において,各結論
ごとに各事象の明瞭性が算出される。
(17)明瞭性記憶装置 明瞭性記憶装置21は,明瞭性演算装置20で算出された
各結論ごとの各事象の明瞭性を記憶する装置である。明
瞭性の演算は,推論のたびに行なう必要はない。そこ
で,知識を合成したときに算出した明瞭性を明瞭性記憶
装置21に記憶しておき,推論を行なうたびに明瞭性記憶
装置21に記憶している値を読み出すようにする。これに
より,推論処理の高速化が図れる。
(18)明瞭性加算装置 明瞭性加算装置22は,データが実際に入力された事象
の明瞭性を演算する装置である。ここでは,実際に行な
われる推論のために,データが入力された事象の明瞭性
の総和をとる。この明瞭性の総和は,推論結果の明瞭性
を示す。この明瞭性が高いほど,推論結果を導くための
情報量が多いといえる。したがって明瞭性は推論結果自
体の信頼性を判断する指標に使用することができる。
推論結果に対する明瞭性は次のようにして算出され
る。
a)事象1(f1)のみについてデータが入力された場合 ・結論1(c1)の推論結果に対する明瞭性Cl1=Cl11 ・結論2(c2)の推論結果に対する明瞭性Cl2=Cl12 b)事象2(f2)のみについてデータが入力された場合 ・結論1(c1)の推論結果に対する明瞭性Cl1=Cl21 ・推論2(c2)の推論結果に対する明瞭性Cl2=Cl22 c)事象1(f1)および事象2(f2)の両方についてデ
ータ入力された場合 ・結論1(c1)の推論結果に対する明瞭性Cl1=Cl11+C
l21=1.0 ・結論2(c2)の推論結果に対する明瞭性Cl2=Cl12+C
l22=1.0 推論結果の明瞭性Clのとり得る範囲は, 0.0≦Cl≦1.0 である。つまり,推論を行なう前に与えられた知識の中
で,ある結論を導くために使用することができる事象の
すべてについてデータを入力して推論を行なった場合,
その結論の明瞭性は1.0になる。また,ある結論を導く
ために使用することができる事象の中で,一部の事象の
みについて,データを入力した場合,明瞭性は0.0から
1.0の間の値となる。このとき,使用することができる
事象の中で,明瞭性の高い事象を多く使用すれば,結論
の明瞭性も高くなり,信頼性が高い推論結果が得られる
と言える。
(19)明瞭性表示装置 明瞭性表示装置23は,明瞭性加算装置22で算出した推
論結果(一例として上述した可能性)に対する明瞭性を
表示する装置である。明瞭性は推論結果と共に表示して
もよいし,また明瞭性を他の装置に伝送したり,メモリ
やファイルへ記憶するようにしてもよい。
この明瞭性の表示は,推論結果の全ての結論について
表示する。したがって結論が複数存在する場合には,そ
れぞれの結論に対応する明瞭性が表示される。
このようにして,データが入力されるたびに,入力さ
れたデータが属する事象の情報量を演算し,推論結果に
対する明瞭性を表示することにより,推論結果に対する
信頼性をユーザが判断できるようになる。
上述した各装置11〜23,31〜37はメモリおよび表示装
置を含むコンピュータによって実現できるのはいうまで
もない。たとえば知識合成装置12,各種演算装置15,16,1
7,19,20,22,32,37はプログラムにしたがって動作するCP
Uによって好適に実現される。
【図面の簡単な説明】
第1図は近似推論装置およびインターフェイス装置の全
体構成の一例を示すブロック図である。 第2図はガウス分布を示すグラフである。 第3a図から第3c図はメンバーシップ関数が形成される様
子を示すグラフである。 第4a図および第4b図は,各事象ごとに得られたメンバー
シップ関数を示すグラフである。 第5a図および第5b図は適合度を求める様子を示すグラフ
である。 11…知識記憶装置,12…知識合成装置,13…合成後知識記
憶装置,14…事象値入力装置,15…適合度演算装置,16…
動的情報量演算装置,17…可能性演算装置,31…重み記憶
装置,32…得点演算装置,33…得点表示装置,34…修正入
力装置,35…重み変更量設定装置,36…重み変更量記憶装
置,37…重み変更装置。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の事象と結論との関係を表わす知識を
    用い,与えられた入力データに応じて結論の可能性を演
    算する近似推論装置に対して設けられ, 各結論に対する重みを設定する手段, 結論の可能性とその結論について設定された重みとの間
    で所定の演算を行ない,各結論の得点を算出する手段, 得点の大きさの順序が人間の考える優先度と異なる場合
    に優先度を入力するための手段,および 得点の大きさの順序が入力された優先度と一致するよう
    に重みを変更する手段, を備えた近似推論装置と人間とのインターフェイス装
    置。
  2. 【請求項2】複数の事象と結論との関係を表わす知識を
    用い,与えられた入力データに応じて結論の可能性を演
    算する近似推論装置に対して設けられ, 各結論に対する重みを設定する手段, 結論の可能性とその結論について設定された重みとの間
    で所定の演算を行ない,各結論の得点を算出する手段,
    および 得点の大きさの順序が人間の考える優先度と異なる場合
    に,これらを一致させるように上記重みを修正するため
    の入力手段, を備えた近似推論装置と人間とのインターフェイス装
    置。
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