JP3210635B2 - キャンドモータ及び該キャンドモータを用いたポンプ - Google Patents

キャンドモータ及び該キャンドモータを用いたポンプ

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JP3210635B2 JP07071399A JP7071399A JP3210635B2 JP 3210635 B2 JP3210635 B2 JP 3210635B2 JP 07071399 A JP07071399 A JP 07071399A JP 7071399 A JP7071399 A JP 7071399A JP 3210635 B2 JP3210635 B2 JP 3210635B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステンレス鋼板等の
板金によって製作されるキャンドモータに係り、特に多
様なポンプ形態に対応できる溶接構造のキャンドモータ
に関し、又、該キャンドモータを用いたポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来からモータの冷却や騒音低減を目的
とした全周流型ポンプは知られている。またメカニカル
シール等の軸封装置のない所謂ノンシール構造のポンプ
に対する要求は強く、キャンドモータポンプやマグネッ
ト駆動ポンプによって対応されている。さらに現在のポ
ンプに最も強く求められているのは小型化である。この
ため、インバータ等の周波数変換器を用いて、モータの
回転数を上げる手法が用いられてきている。さらにまた
赤水対策として材料面では耐食性のステンレス鋼板をプ
レス成形して製作することが行われている。
【0003】一方、ポンプ一般を見ると、主として性能
面の制約から多段型や両吸込型の構造形態があり、さら
に使用環境の制約から陸上ポンプの他に水中ポンプが一
般化されている。以上ポンプに求められる要素を列挙し
たが、再度まとめてみると、静音小型ノンシール
赤水対策の4つの要素が主として挙げられるが、実際
には各要素に別個の技術的課題があるため、上記要素を
全て満足したポンプの製品化はままならなかった。従っ
て、生産者側は多種多様なポンプを別個に用意する必要
があった。そのため、従来の全周流型ポンプ用キャンド
モータは、上記のポンプ構造形態によって分化されてお
り、同一の出力にもかかわらず様々な構造のものを用意
する必要があり、生産性が悪かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は多様なポンプ
形態に対応できる溶接構造のキャンドモータを提供する
ことを目的とし、また該キャンドモータを用いたポンプ
を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明のキャンドモータは、ポンプ用のキャンドモ
ータにおいて、固定子外周部に嵌着される板金製のモー
タフレーム外胴と、該モータフレーム外胴の開放端に溶
接固定されるモータフレーム側板と、固定子内周部に嵌
着され上記モータフレーム側板に接合されるキャンと、
モータフレーム外胴の外周部との間に環状空間を形成す
る板金製の外筒とを設け、上記外筒の軸方向の開放端2
ヶ所に相手部品を取付けると共に取扱液を内部に保持す
るための取付部を設け、電源接続用のリード線の取出口
を上記外筒の外周部およびモータフレーム外胴に設け、
該リード線取出口部を溶接により密封し、環状空間内の
取扱液がモータ内部及び外筒外周部に漏れないように
し、前記モータフレーム外胴の外周部に突起物を設け、
該突起物と外筒とを溶接固定したことを特徴とするもの
である。
【0006】また、本発明のポンプは、請求項1乃至6
のいずれか1項に記載のキャンドモータと、該キャンド
モータの外筒の両端に設けられた取付部の少なくとも一
方に接続されるポンプケーシングと、該ポンプケーシン
グの内部に収容されるとともに上記キャンドモータの回
転軸に固定された羽根車とを備えたことを特徴とするも
のである。
【0007】上述した構成からなる本発明によれば、モ
ータフレーム外胴の外周部と外筒との間に環状空間を有
するとともに外筒の軸方向の開放端2ヶ所に相手部品を
取付けるための取付部を有したキャンドモータユニット
を構成することができる。したがって上記取付部に種々
の形態のポンプを接続することにより多様なポンプ形態
に対応することが可能となる。
【0008】また本発明では、ポンプとの取付同芯度を
保つためのいんろうをモータフレーム側板に設けてい
る。溶接構造を採用すると、溶接による熱歪みのため
に、モータフレーム側板と外筒の同芯度を確保するのが
困難となるが、いんろうをモータフレーム側板に設け、
これにポンプ部品を係合させることによって上記問題を
解決している。さらに本発明では、外筒を薄肉の板金製
とし、生産性を向上させている。薄肉の板金はポンプ運
転に伴う内圧やその他の外力によって容易に変形する。
これらの変形と溶接によるゆがみが相まって、モータフ
レーム側板と外筒の同心度確保は極めて困難となる。従
ってモータフレーム側板に設けられるいんろうが不可欠
となる。
【0009】さらに本発明では、外筒の開放端に外周側
に延びる鍔を設けた。同様の鍔をポンプ部品にも設ける
ことによって、両鍔を別部材で固定することができる。
このとき両鍔の間にシール部材を設けることで取扱液を
内部に保持することができる。上記別部材は取扱液とは
接触しないので、耐食材料を使用する必要はない。ま
た、上記別部材には、ポンプ側の事情によって据付用の
脚を設けることもできる。
【0010】さらに本発明では、環状空間を板金製の外
筒と板金製のモータフレーム外胴で構成し、モータフレ
ーム外胴から外方に、もしくは外筒から内方に突出した
空条リブをプレス成形によって設け、該リブによって外
筒とモータフレーム外胴を嵌合固定している。これによ
ってステー等の別部材を溶接固定することなく板金材を
補強でき、安価に環状空間を形成することができる。
【0011】また外筒端部の鍔はパイプ状に溶接された
板金材の端部をヘラ絞りで成形すれば良く、モータフレ
ーム外胴等に設けられる空条リブはパイプ状に溶接され
た板金材をプレス成形すれば良いので、モータの出力が
増加するにつれてモータが長くなった場合にも、別途の
生産設備を用意する必要がない。なお、この方法によっ
てモータフレーム外胴と外筒を固定する場合モータフレ
ーム側板と外筒の同芯度確保は困難となるが、前述のい
んろうをモータフレーム側板に設けているので、ポンプ
組立上の支障はない。
【0012】さらに本発明は、モータの両端部の形状寸
法を略同一にしている。この結果ポンプ側の部品共用化
が容易となり、両吸込ポンプ等の製作に役立つ。また本
発明は、外筒の外周部に取扱液を排出するための穴を設
け、該穴に対応する吐出短管を外筒外周側から溶接固定
することを提案している。この方法を用いると、後述の
エンドトップ型ポンプや、両吸込ポンプを容易に製作で
きる。また、外筒に設ける穴の加工と吐出短管の溶接
は、モータ完成後に実施することができるため、製作工
程の共用化の上で有利である。
【0013】さらに本発明は、外筒の外周部に設けられ
たリード線取出口に水中ケーブルを取付けるための配線
用短管を外筒外周側から外筒に溶接固定することを提案
している。この方法を用いると、水中ポンプを容易に製
作できる。また配線用短管の溶接はモータ完成後に実施
することができるため、製作工程の共用化の上で有利で
ある。
【0014】さらに本発明では、ラジアル軸受を保持し
た軸受ブラケットの両端部に摺動面を有する固定側スラ
スト摺動部材を設け、該固定側スラスト摺動部材を挟む
ように回転側スラスト摺動部材を設け、前記軸受ブラケ
ットを反スラスト荷重側のモータフレーム側板の雌いん
ろうに挿入すると共に、該軸受ブラケットを上記モータ
フレーム側板に軸方向に当接させている。この結果、使
用条件によって軸受の材料・寸法を変更する場合、軸受
と軸受ブラケットをセットで交換すれば良いので、幅広
い設計条件に対応することができる。また、軸受ブラケ
ットにポンプの羽根車と摺動部を形成する吸込ブラケッ
トの要素を付加させることによって、後述の高押込圧用
インラインポンプ等を構成することができる。
【0015】さらに本発明では、スラスト荷重側のモー
タフレーム側板に設けられた雌いんろうにラジアル軸受
を保持した軸受ブラケットを挿入すると共に、該軸受ブ
ラケットを上記モータフレーム側板に軸方向に当接させ
ている。この結果使用条件によって軸受の材料・寸法を
変更する場合、軸受と軸受ブラケットをセットで交換す
れば良いので、幅広い設計条件に対応することができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るキャンドモー
タ及び該キャンドモータを用いたポンプの実施例を図面
を参照して説明する。
【0017】図1は、本発明のキャンドモータの固定子
組立部を示す断面図である。本実施例に示すキャンドモ
ータは、固定子27と、該固定子27の外周部に嵌着さ
れるモータフレーム外胴24と、該モータフレーム外胴
24の開放端に溶接固定されるモータフレーム側板2
5,26と、固定子27の内周部に嵌着され上記モータ
フレーム側板25,26に溶接固定されるキャン29を
備えている。またモータフレーム外胴24には、プレス
成形によって外方に突出した空条リブ24aが設けてあ
る。この空条リブ24aの平面方向の形状は図2に図示
されるように略台形状をなし、外筒9の内面に緊密に嵌
合されている。
【0018】モータフレーム外胴24と外筒9は空条リ
ブ24aの部分で溶接固定され、且つ両者の間には、環
状空間45が形成されている。また実施例では、上記空
条リブ24aに穴24bを設けてあり、これに対応して
外筒9には穴9cが設けられている。穴24bと穴9c
は溶接によって環状空間45にかかる水圧(環状空間4
5に充満された取扱液の)から水密に保持されている。
電源接続用のリード線は上記穴24b及び穴9cを通過
して、外筒9の外周部に設置されるターミナルボックス
38に収納される。また外筒9の軸方向の開放端2ヶ所
には、相手部品を取付けると共に、取扱液を内部に保持
するための取付部として外方に延設した鍔9a,9bが
設けられている。
【0019】モータフレーム側板25,26にはポンプ
部との取付同芯度を保つためにいんろう25a,26a
が各々設けられている。上記外筒9およびモータフレー
ム外胴24はいずれも薄肉の板金で形成されている。ま
た外筒9の両端に設けられる鍔9aと9bの形状が同一
であり、且つ、モータフレーム側板25の端面25cと
鍔9aの軸方向の関係寸法が、モータフレーム側板26
の端面26cと鍔9bの軸方向の関係寸法に一致してい
る。
【0020】図3は、本発明のキャンドモータの実施例
を示す断面図であり、図1に示す固定子組立体に回転体
を取付けた状態を示している。図1及び図2にて説明済
の部分は省略して以下に説明を加える。回転体は、回転
子28と、この回転子28を焼バメ固定する主軸16と
からなり、該主軸16は回転子28の両側に延設されて
いる。
【0021】次に、回転体を支承する反スラスト荷重側
の軸受周辺部について説明する。軸受ブラケット35に
は、ラジアル軸受36と固定側スラスト軸受37が設け
られている。ラジアル軸受36の端面は、固定側スラス
ト摺動部材としての機能も付与されている。上記ラジア
ル軸受36と固定側スラスト軸受37を挟んで両側には
回転側スラスト摺動部材である回転側スラスト軸受40
とスラストカラー41が設けられている。回転側スラス
ト軸受40はスラストディスク39に固定されており、
該スラストディスク39は直接あるいは間に部品を介し
て、主軸の端部に設けられる図示しないねじおよびナッ
トによって固定される。
【0022】軸受ブラケット35はモータフレーム側板
26に設けられた雌いんろうに弾性材からなるOリング
34を介して挿入される。また軸受ブラケット35は弾
性材からなるガスケット43を介してモータフレーム側
板26に当接している。なお、図中38はラジアル軸受
36と摺動部を形成するスリーブである。
【0023】次に回転体を支承するスラスト荷重側の軸
受周辺部について説明する。軸受ブラケット31にはラ
ジアル軸受32が設けられている。図中33はラジアル
軸受32と摺動部を形成するスリーブである。スリーブ
33は座金42に当接し、該座金42は、直接あるいは
間に部品を介して、主軸の端部に設けられる図示しない
ねじおよびナットによって固定される。なお、座金42
の外径は、ラジアル軸受32の外径とほぼ同一になって
いる。
【0024】軸受ブラケット31はモータフレーム側板
25に設けられた雌いんろうに弾性材からなるOリング
30を介して挿入されている。また軸受ブラケット31
はモータフレーム側板25に当接している。
【0025】このように両側の軸受関連部品を構成する
ことによって、軸受の材料・寸法変更を容易に行うこと
ができる。すなわち、軸受と軸受ブラケットをセットで
交換すれば良い。また座金42を使用することによっ
て、両側の軸受ブラケットがモータフレーム側板のいん
ろうから脱落することを防止できる。なお本モータに使
用される軸受の摺動部の潤滑はポンプ取扱液によって行
われる。
【0026】次に、本発明にかかるキャンドモータを各
種ポンプと組合せる場合を図4を参照して説明する。図
4において、中央のユニットは図3に示すキャンドモー
タMであり、キャンドモータMの左右にケーシングと羽
根車とを含むポンプユニットが図示されている。図4に
おいて、インライン型全周流ポンプを構成するために
は、ブロックAのポンプユニットとブロックEのユニッ
トとキャンドモータMとを組合せればよい。
【0027】また両吸込型全周流ポンプを構成するため
には、ブロックBのポンプユニットとブロックFのポン
プユニットとブロックHのヘッダ管とキャンドモータM
とを組合せればよい。なお、この場合、キャンドモータ
Mの外筒に吐出短管を溶接する。水中立軸型ポンプを構
成するためには、ブロックCのポンプユニットとブロッ
クEのユニットとキャンドモータMとを組合せればよ
い。さらに水中横軸型ポンプを構成するためには、ブロ
ックDのポンプユニットとブロックGのポンプユニット
とキャンドモータMとを組合せればよい。
【0028】次に各種ポンプとキャンドモータとを組合
せた場合の実施例について図5乃至図13を参照して説
明する。図5は本発明のキャンドモータを使用したイン
ラインポンプの断面図である。モータ部は図3と同一な
ので説明を省略する。
【0029】外筒9の開放端の鍔9aに対応して、吸込
外ケーシング1の開放端に鍔1aが設けられている。両
鍔9a,1aは、シール部材8を介して別部材のケーシ
ングフランジ57および58により挟持されている。こ
の際、締結用のボルト59およびナット60が使用され
る。
【0030】吸込外ケーシング1は鍔1aの反対側の端
部に吸込ノズル67を有している。主軸16のスラスト
荷重側の端部には羽根車61が取付けられている。モー
タフレーム側板25に設けられたいんろう25aには、
案内装置64が係合され、該案内装置64には同芯度高
く内ケーシング63が係合されている。また、内ケーシ
ング63にはライナリング62が取付けられ、該ライナ
リング62は、羽根車61と摺動部を形成している。内
ケーシング63と吸込外ケーシング1は離間しており、
間に弾性材からなるシール部材65を設けている。
【0031】一方、外筒9の開放端の鍔9bに対応して
吐出外ケーシング5の開放端に鍔5aが設けられてい
る。両鍔9b,5aはシール部材8を介して別部材のケ
ーシングフランジ53および54により挟持されてい
る。この際、締結用のボルト55およびナット56が使
用される。吐出外ケーシング5は鍔5aの反対側の端部
に吐出ノズル68を有している。主軸16の反スラスト
荷重側の端部には、砂よけ66が取付けられている。な
お、吸込外ケーシング1、内ケーシング63、吐出外ケ
ーシング5はいずれも板金製である。
【0032】次に前述のように構成されたインラインポ
ンプの作用を簡単に説明すると、吸込ノズル67より吸
い込まれた流体は羽根車61内に導かれる。羽根車61
から吐出された流体は、内ケーシング63の案内装置6
4を経て半径方向(遠心方向)から軸方向に流れ方向が
転換された後、外筒9とキャンドモータのモータフレー
ム外胴24との間に形成された環状空間(環状流路)4
5に流入し、この流路45を通って吐出外ケーシング5
内に流入する。その後、流体は吐出外ケーシング5に設
けられた吐出ノズル68より排出される。
【0033】図6は、本発明のキャンドモータを使用し
たインラインポンプの断面図であり、スラスト荷重側に
羽根車を2ヶ配置した多段型ポンプを示している。図6
において、図1の構成要素と同一の作用及び機能を有す
る構成要素は同一符号を付して説明を省略する。本実施
例に示す多段型のインラインポンプは、吸込外ケーシン
グ1内に2段の羽根車61A,61Bを具備している。
そして、1段目羽根車61Aを収容する1段目内ケーシ
ング63Aと、2段目羽根車61Bを収容する2段目内
ケーシング63Bとが設けられている。
【0034】1段目羽根車61Aから2段目羽根車61
Bに流体を導くために戻り羽根70が設置されている。
また、2段目内ケーシング63Bには、羽根車61Bか
ら吐出された流体を遠心方向から軸方向に導くための案
内装置64が設置されている。その他の機能は図1に示
すインラインポンプと同様である。
【0035】本実施例においては、図5に示すインライ
ンポンプに羽根車を1個追加し多段型としたものであ
り、高揚程を確保することができるとともに、図5に示
すインラインポンプと大多数の部品を共用することがで
きる。
【0036】図7は、本発明のキャンドモータを使用し
たラインポンプの断面図であり、図5に示すポンプとは
別の構造形態を採っている。すなわちスラスト荷重側に
おけるポンプ構造が図5と異なっており、配管に対して
モータが直交して配置されている。図5および図7に使
用されるキャンドモータは全く同一のものである。
【0037】キャンドモータの反スラスト荷重側の端部
にはポンプカバー69が取付けられており、スラスト荷
重側の端部には外ケーシング1が取付けられている。外
ケーシング1内には仕切板70が溶接によって固定され
ている。モータフレーム側板25にはポンプ部との取付
同芯度を保つためにいんろう25aが設けられ、このい
んろう25aに内ケーシング63が嵌合されている。
【0038】内ケーシング63内には、主軸16のスラ
スト荷重側の端部に固定された羽根車61が収容されて
いる。また、内ケーシング63には案内装置64が係合
されるとともにライナリング62が取付けられ、該ライ
ナリング62は羽根車61と摺動部を形成している。内
ケーシング63と仕切板70とは離隔しており、これら
の間に弾性材からなるシール部材65が介装されてい
る。
【0039】また、外ケーシング1には、その円筒状側
壁部の対向した位置に、吸込ノズル71と、吐出ノズル
72とが設けられており、吸込ノズル71及び吐出ノズ
ル72にはそれぞれ吸込フランジ51及び吐出フランジ
52がそれぞれ接続されている。
【0040】前記ラインポンプの作用を簡単に説明する
と、吸込ノズル71より吸い込まれた流体は、外ケーシ
ング1の吸込ポートを通ってケーシング1内に流入す
る。そして、流体は仕切板70に形成された吸込開口7
0a、内ケーシング63を通って羽根車61内に導かれ
る。羽根車61から吐出された流体は、案内装置64に
よって圧力回収がなされ、外ケーシング1と内ケーシン
グ63との間の空間に流入し、その後、外ケーシング1
に形成された吐出ポートから吐出ノズル72を経て、図
示されない吐出配管に排出される。なお、羽根車61か
ら吐出された流体の一部は外筒9とキャンドモータのモ
ータフレーム外胴24との間に形成された環状空間45
に流入し、キャンドモータの冷却に寄与する。この環状
空間45に流入した流体は停滞しない程度に循環流が形
成される。
【0041】図8は、本発明のキャンドモータを使用し
た脚付サイドトップ型ポンプの断面図である。スラスト
荷重側のポンプ構造は基本的に図7に示すポンプと同一
である。但し、図7に示すポンプでは、吸込口と吐出口
が180°対称位置にあるのに対して、本図に示すポン
プの吸込口と吐出口は、90°位置に設けられている。
また反スラスト荷重側の端部には、図7に示すポンプと
同一のポンプカバー69が取付けられている。さらにケ
ーシングフランジ57および53には各々脚57a,5
3aが設けられている。そして、両脚57a,53aは
ポンプ台80に固定されている。なお、図5、図7及び
図8に使用されるキャンドモータは全く同一のものであ
る。
【0042】図9は、本発明のキャンドモータを使用し
た脚付エンドトップ型ポンプの断面図である。図8と対
比するとスラスト荷重側のポンプ構造のみが異なる。即
ち、略円筒容器状の外ケーシング1には、底部に吸込ノ
ズル71が設けられ、円筒側壁部に吐出ノズル72が設
けられており、吸込ノズル71及び吐出ノズル72には
それぞれ吸込フランジ51及び吐出フランジ52がそれ
ぞれ接続されている。外ケーシング1には仕切板70が
溶接によつて固定されている。その他の構成は図8の実
施例と同様である。
【0043】図10は、本発明のキャンドモータを使用
した縦型水中ポンプを示す断面図である。図5の実施例
に対比して異なる点は、外筒9に設けられた電源用リー
ド線穴9cに対応して、水中ケーブル取付用の配線用短
管81を外筒9の外周側から溶接固定している点と、吸
込外ケーブル1には、ストレーナ82とポンプ台83が
取付けられている点である。
【0044】本実施例によれば、吸込外ケーシングにス
トレーナを設けるとともにキャンドモータに給電するた
めに水中ケーブルを設けることにより、全周流型の水中
ポンプを構成することができる。即ち、ストレーナ82
より吸込外ケーシング1内に流入した流体は、羽根車6
1により昇圧されて案内装置64を経て環状流路45に
導かれる。その後、流体は環状流路45から吐出外ケー
シング5内に流入し吐出ノズル72から吐出される。
【0045】図11は、本発明のキャンドモータを使用
した脚付エンドトップ型ポンプの断面図であり、吸込外
ケーシング1内に内ケーシング63及び羽根車61を設
けた点は図9の実施例と同一であるが、吐出短管が外筒
9に設けられている点において別の構造形態を採ってい
る。すなわち、外筒9の外周部に取扱液を排出するため
の穴9dを設け、該穴9dに対応する位置に吐出短管8
4を外筒9の外周側から溶接固定している。本構造を採
ると図9に示す実施例と比較し全体が小形にまとまる。
なお、スラスト荷重側のポンプは図5に示すポンプと同
一であり、反スラスト荷重側のポンプカバー69は図7
乃至図9に示す実施例と同一のものを使用している。
【0046】図12は、本発明のキャンドモータを使用
した脚付両吸込型ポンプの断面図である。モータの両側
に吸込外ケーシング1およびその他のポンプ部品を配置
すると共に、両側の吸込外ケーシング1の吸込口92を
吸込ヘッダ管91で接続している。吸込ヘッダ管91に
は吸込口93が設けられている。
【0047】上記吸込外ケーシング1,1の内部には、
仕切板70,70が固定されている。また仕切板70,
70の内側にはガイドベーンまたはボリュートを構成す
る案内装置64,64を備えた内ケーシング63,63
が配置されている。さらに外筒9の中央部には、吐出短
管84が接続されている。なお、吐出短管84には吐出
フランジ52が固定されている。その他の構成は図5に
示す実施例と同様である。
【0048】次に、前述のように構成されて全周流型両
吸込ポンプの作用を説明する。吸込口93より吸い込ま
れた流体は、ヘッダ管91によって左右に分岐して吸込
口92,92より吸込外ケーシング1,1内に流入す
る。吸込外ケーシング1,1内に流入した流体は、仕切
板70,70に形成された吸込開口70a,70aを通
って羽根車61,61内に導かれる。羽根車61,61
から吐出された流体は、それぞれ案内装置64,64を
経て遠心方向から軸方向に流れ方向が転換された後、外
筒9とキャンドモータのモータフレーム外胴24との間
に形成された環状流路45に流入し、この環状流路45
を流れる間に合流し外筒9の開口より吐出短管84より
吐出される。
【0049】図13は、本発明のキャンドモータを使用
したインラインポンプの断面図であり、特に高押込圧用
のインラインポンプを示している。外筒9の開放端の鍔
9aに対応して吸込外ケーシング1の開放端に鍔1aが
設けられている。両鍔9a,1aはシール部材8を介し
て別部材のケーシングフランジ57および58により挟
持されている。この際、締結用のボルト59およびナッ
ト60が使用される。吸込外ケーシング1は、鍔1aの
反対側の端部に吸込ノズル67を有している。
【0050】一方、外筒9の開放端の鍔9bに対応して
吐出外ケーシング5の開放端に鍔5aが設けられてい
る。両鍔9b,5aはシール部材8を介して別部材のケ
ーシングフランジ53および54により挟持されてい
る。この際、締結用のボルト55およびナット56が使
用される。吐出外ケーシング5は、鍔5aの反対側の端
部に吐出ノズル68を有している。主軸16の反スラス
ト荷重側の端部には、羽根車61が取付けられている。
反スラスト荷重側のモータフレーム側板26のいんろう
に挿入される軸受ブラケット35は、内ケーシング35
aと一体部品となっている。また、内ケーシング35a
にはライナリング62が取付けられ、該ライナリング6
2は羽根車61と摺動部を形成している。内ケーシング
35aと吐出外ケーシング5は離隔しており、間に弾性
材からなるシール部材65を設けている。
【0051】本案のように構成すると、吸込外ケーシン
グ1より流入した流体は環状流路45を通って吐出外ケ
ーシング5内に流入し、羽根車61によって昇圧された
後に吐出される。そのため、羽根車によって昇圧された
吐出圧力がキャン29に加わることはない。したがっ
て、特にポンプの吸込側に高い押込圧が加わる場合に好
適な構造である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一のモータを使用して、多様なポンプの形態に対応する
ことができる。また、完成品のモータに簡易な穴加工と
追加部品の溶接を実施することで、さらに多様なポンプ
形態に対応することができる。したがって、モータ完成
品の共用化と共に製作工程の共用化を計ることができ、
極めて生産性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るキャンドモータの固定子組立体の
実施例を示す断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】本発明に係るキャンドモータの実施例を示す断
面図である。
【図4】本発明に係るキャンドモータを各種ポンプと組
合せる例を示す説明図である。
【図5】本発明のキャンドモータをインラインポンプに
用いた実施例を示す断面図である。
【図6】本発明のキャンドモータをインライン2段型ポ
ンプに用いた実施例を示す断面図である。
【図7】本発明のキャンドモータをラインポンプに用い
た図5とは別の実施例を示す断面図である。
【図8】本発明のキャンドモータを脚付サイドトップ型
ポンプに用いた実施例を示す断面図である。
【図9】本発明のキャンドモータを脚付エンドトップ型
ポンプに用いた実施例を示す断面図である。
【図10】本発明のキャンドモータを縦形水中ポンプに
用いた実施例を示す断面図である。
【図11】本発明のキャンドモータを脚付エンドトップ
型ポンプに用いた図9とは別の実施例を示す断面図であ
る。
【図12】本発明のキャンドモータを両吸込型ポンプに
用いた実施例を示す断面図である。
【図13】本発明のキャンドモータを高押込用インライ
ンポンプに用いた実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 (吸込)外ケーシング 5 吐出外ケーシング 8 シール部材 9 外筒 16 主軸 24 モータフレーム外胴 25,26 モータフレーム側板 27 固定子 28 回転子 29 キャン 31,35 軸受ブラケット 32,36 ラジアル軸受 33,38 スリーブ 37 固定側スラスト軸受 39 スラストディスク 40 回転側スラスト軸受 45 環状空間(環状流路) 53,54,57,58 ケーシングフランジ 61 羽根車 62 ライナリング 63 内ケーシング 64 案内装置 67 吸込ノズル 68 吐出ノズル 69 ポンプカバー 70 仕切壁 80 ポンプベース 81 配線用短管 82 ストレーナ 83 ポンプ台 84 吐出短管 91 吸込ヘッダ管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊勢本 耕司 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株式会社 荏原総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭52−134106(JP,A) 特開 昭61−255294(JP,A) 実開 昭63−98496(JP,U) 実開 昭60−166252(JP,U) 実開 昭55−100455(JP,U) 実開 昭57−52746(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 5/132 F04D 13/06 F04D 29/60 H02K 15/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプ用のキャンドモータにおいて、固
    定子外周部に嵌着される板金製のモータフレーム外胴
    と、該モータフレーム外胴の開放端に溶接固定されるモ
    ータフレーム側板と、固定子内周部に嵌着され上記モー
    タフレーム側板に接合されるキャンと、モータフレーム
    外胴の外周部との間に環状空間を形成する板金製の外筒
    とを設け、 上記外筒の軸方向の開放端2ヶ所に相手部品を取付ける
    と共に取扱液を内部に保持するための取付部を設け、電
    源接続用のリード線の取出口を上記外筒の外周部および
    モータフレーム外胴に設け、該リード線取出口部を溶接
    により密封し、環状空間内の取扱液がモータ内部及び外
    筒外周部に漏れないようにし、 前記モータフレーム外胴の外周部に突起物を設け、該突
    起物と外筒とを溶接固定したことを特徴とするキャンド
    モータ。
  2. 【請求項2】 上記モータフレーム側板にポンプ部との
    取付同芯度を保つためのいんろうを設けたことを特徴と
    する請求項1記載のキャンドモータ。
  3. 【請求項3】 上記いんろうは羽根車との摺動部の同芯
    度を保つために設けられていることを特徴とする請求項
    2記載のキャンドモータ。
  4. 【請求項4】 上記外筒の取付部は、外筒の開放端に設
    けられた外周側に伸びる鍔部からなることを特徴とする
    請求項1記載のキャンドモータ。
  5. 【請求項5】 前記突起物は、プレス成形によってモー
    タフレーム外胴から外方に突出した空条リブによって形
    成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項
    に記載のキャンドモータ。
  6. 【請求項6】 上記空条リブに電源接続用のリード線を
    取出すための穴を設けたことを特徴とする請求項5記載
    のキャンドモータ。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
    キャンドモータと、該キャンドモータの外筒の両端に設
    けられた取付部の少なくとも一方に接続されるポンプケ
    ーシングと、該ポンプケーシングの内部に収容されると
    ともに上記キャンドモータの回転軸に固定された羽根車
    とを備えたことを特徴とするポンプ。
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