JP3209933B2 - 車両用前照灯光軸方向自動調整装置 - Google Patents

車両用前照灯光軸方向自動調整装置

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JP3209933B2
JP3209933B2 JP33414096A JP33414096A JP3209933B2 JP 3209933 B2 JP3209933 B2 JP 3209933B2 JP 33414096 A JP33414096 A JP 33414096A JP 33414096 A JP33414096 A JP 33414096A JP 3209933 B2 JP3209933 B2 JP 3209933B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に配設される
前照灯による照射の光軸方向を自動的に調整する車両用
前照灯光軸方向自動調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の前照灯においては、車体の
傾きによって前照灯の光軸方向が上向きになると対向車
等に眩光を与えたり、光軸方向が下向きになると運転者
の遠方視認性が低下することとなるため、前照灯の光軸
方向を一定に保持したいという要望がある。
【0003】これに関連する先行技術文献としては、特
開平8−225039号公報にて開示されたものが知ら
れている。このものでは、車両の車輪の回転数信号にて
得られる縦加減速度に基づきレベルまたは地上高の動的
変化に対応する信号を求めアクチュエータ(操作素子)
を駆動し、前照灯における光軸方向の調整を自動的に行
う技術が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両の前照
灯の光軸方向制御において、前述の特開平8−2250
39号公報のものは構成が簡単ではあるが、加減速中の
路面に凹凸があるとその凹凸に反応してアクチュエータ
が駆動され、意図に反した前照灯の光軸方向制御となる
ことがある。
【0005】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、車両の走行状態に対応させ前
照灯の不的確な光軸方向制御をなくすことができる車両
用前照灯光軸方向自動調整装置の提供を課題としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の車両用前照灯
光軸方向自動調整装置によれば、傾き角演算手段で例え
ば、車両の前部及び後部のそれぞれ1箇所に配設された
車高センサからの出力値に基づき車両の前照灯の光軸方
向の水平面に対する傾き角が算出され、車速検出として
例えば、車輪速センサで検出された車輪速とそれに基づ
き算出された加速度とから走行状態に対応してモード決
定手段で決定された制御モードが、その切換直後の所定
時間で、かつ傾き角の変化の絶対値が所定値を越えてい
る間だけ設定された初期制御モードによってフィルタ切
換手段で前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフ
ィルタが切換えられ、そのフィルタがかけられて得られ
た角度に基づき光軸方向調整手段で前照灯の光軸方向が
調整される。このように、車両の走行状態に対応したフ
ィルタが傾き角にかけられ、このとき、制御モードが切
換わった直後で車両の傾き角の変化の絶対値が大きいと
きには初期制御モードとして前照灯の光軸方向が素早く
調整されることで前照灯の光軸方向が適切な応答性にて
調整される。
【0007】請求項2の車両用前照灯光軸方向自動調整
装置では、モード決定手段で制御モードの切換直後の所
定時間内であって傾き角の変化が加減速時に対応するそ
れぞれの所定値を越えている間だけ初期制御モードに設
定される。このため、制御モードが切換わった直後で車
両の傾き角の変化が加減速時に対応してそれぞれ大きい
ときには初期制御モードとして前照灯の光軸方向が素早
く調整される。
【0008】請求項3の車両用前照灯光軸方向自動調整
装置では、モード決定手段で制御モードの切換直後の所
定時間内であって加速度の変化及び傾き角の変化が加減
速時に対応するそれぞれの所定値を越えている間だけ初
期制御モードに設定される。このため、制御モードが切
換わった直後で車両の加速度の変化及び傾き角の変化が
加減速時に対応してそれぞれ大きいときには初期制御モ
ードとして前照灯の光軸方向が素早く調整される。
【0009】請求項4の車両用前照灯光軸方向自動調整
装置では、モード決定手段で制御モードの切換直後の所
定時間内であって傾き角の変化が加減速時に対応するそ
れぞれの所定値を越えており、かつ車高センサからの出
力値の変化がそれぞれの所定値以下である間だけ初期制
御モードに設定される。このため、制御モードが切換わ
った直後で車両の傾き角の変化が加減速時に対応してそ
れぞれ大きく、車高センサからの出力値の変化がそれぞ
れ所定値以下であるときには初期制御モードとして前照
灯の光軸方向が素早く調整される。
【0010】請求項5の車両用前照灯光軸方向自動調整
装置によれば、傾き角演算手段で例えば、車両の前部及
び後部のそれぞれ1箇所に配設された車高センサからの
出力値に基づき車両の前照灯の光軸方向の水平面に対す
る傾き角が算出され、車速検出として例えば、車輪速セ
ンサで検出された車輪速とそれに基づき算出された加速
度とから走行状態に対応してモード決定手段で決定され
た制御モードによってフィルタ切換手段で前照灯の光軸
方向の調整の応答性を変更するフィルタが切換えられ、
そのフィルタがかけられて得られた角度に基づき光軸方
向調整手段で前照灯の光軸方向が調整される。このと
き、システム故障であると、傾き角補正手段によって車
高センサからの標準車高における出力値とそのときの出
力値との偏差に基づき傾き角演算手段で算出された傾き
角が補正される。このように、車両の走行状態に対応し
たフィルタが傾き角にかけられることで前照灯の光軸方
向が適切な応答性にて調整され、システム故障時には、
車高センサの取付誤差による出力誤差が適切に補正され
前照灯の光軸方向が標準車高に戻される。
【0011】請求項6の車両用前照灯光軸方向自動調整
装置によれば、傾き角演算手段で例えば、車両の前部及
び後部のそれぞれ1箇所に配設された車高センサからの
出力値に基づき車両の前照灯の光軸方向の水平面に対す
る傾き角が算出され、車速検出として例えば、車輪速セ
ンサで検出された車輪速とそれに基づき算出された加速
度とから走行状態に対応してモード決定手段で決定され
た制御モードによってフィルタ切換手段で前照灯の光軸
方向の調整の応答性を変更するフィルタが切換えられ、
そのフィルタがかけられて得られた角度に基づき光軸方
向調整手段で前照灯の光軸方向が調整される。このと
き、システム故障であると、光軸方向調整手段によって
車両が定速走行状態であるときに傾き角演算手段で算出
された傾き角を平均した平均角度に基づき前照灯の光軸
方向が調整される。このように、車両の走行状態に対応
したフィルタが傾き角にかけられることで前照灯の光軸
方向が適切な応答性にて調整され、システム故障時に
は、車両が定常走行状態であったときの傾き角を平均し
た平均角度、即ち、車両姿勢が安定しているときの前照
灯の光軸方向に適切に戻すように調整される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる車両用前照灯光軸方向自動調整装置の全体構成を示
す概略図である。
【0014】図1において、車両の前部及び後部の運転
席側または助手席側の車軸と車体との間のサスペンショ
ンにはそれぞれフロント(前輪)側のハイトセンサ(車
高センサ)11F、リヤ(後輪)側のハイトセンサ(車
高センサ)11Rが取付けられている。このハイトセン
サ11F,11Rからは前輪側の車軸及び後輪側の車軸
と車体との相対変位量(車高の変位量)としてのフロン
トハイト値(前輪側の車高の変位量)HF及びリヤハイ
ト値(後輪側の車高の変位量)HR、また、車速センサ
としての車両側に配設され周知のABS(Antilock Brak
e System)制御等で用いられている車輪速センサ12か
ら車輪速パルス等の各種センサ信号が車両に搭載された
ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置)20
に入力される。なお、ECU20及び車輪速センサ12
は便宜上、車両の外部に図示されている。
【0015】ECU20は、周知の中央処理装置として
のCPU21、制御プログラムを格納したROM22、
各種データを格納するRAM23、B/U(バックアッ
プ)RAM24、入出力回路25及びそれらを接続する
バスライン26等からなる論理演算回路として構成され
ている。
【0016】そして、ECU20からの出力信号が車両
の左右のヘッドライト(前照灯)30L,30Rの各ア
クチュエータ35L,35Rに入力され、後述するよう
に、左右のヘッドライト30L,30Rの光軸方向が調
整される。なお、車輪速センサ12等からの各種センサ
信号は、車両の定速モード、停車モード、加速モード、
減速モード等のモード判定に用いられる。
【0017】図2は図1のヘッドライト30L(30
R)の要部構成を示す断面図である。
【0018】図2において、ヘッドライト30L(30
R)は主として、ランプ31とそのランプ31を固定す
るリフレクタ32、そのリフレクタ32を円弧矢印方向
に揺動自在に支持する一方のロッド状の支持部33及び
リフレクタ32を支持すると共に可動自在な他方のロッ
ド状の可動部34、その可動部34を前後矢印方向に駆
動するステップモータまたはDCモータ等からなるアク
チュエータ35L(35R)にて構成されている。この
ため、可動部34がアクチュエータ35L(35R)に
て前後方向に駆動されることで支持部33の先端を支点
としてリフレクタ32が上下方向に後述のアクチュエー
タ目標値(目標光軸方向調整角度)θaだけ傾けられ、
ヘッドライト30L(30R)の光軸方向が調整され
る。なお、ヘッドライト30L(30R)の光軸方向は
運転者1名が乗車した状態を想定して初期設定されてい
る。
【0019】次に、本実施例の車両用前照灯光軸方向自
動調整装置で用いられる車両の前後方向のピッチ角θp
の算出について述べる。
【0020】ECU20内に入力される車両の各種セン
サ信号のうちハイトセンサ11F,11Rからのフロン
トハイト値HF及びリヤハイト値HRに基づき車両の前
後方向の予め設定された基準面に対する傾き角としての
ピッチ角θp 〔°〕が、次式(1)にて算出される。こ
こで、Lw は前輪及び後輪のホイールベース(軸間距
離)である。
【0021】
【数1】 θp =tan -1{(HF−HR)/Lw } ・・・(1)
【0001】図3は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で用いられる制
御モードに対応するフィルタ領域を示すテーブルであ
り、横軸を車速V〔km/h〕、縦軸をその車速Vが微
分された加速度dV/dt〔m/s2 〕としたときの車
両の制御モード(停車モード、加速モード、減速モー
ド、定速モード)に対応する各フィルタ領域A,Ba ,
Bd ,Cが表されている。なお、後述するように、フィ
ルタ領域Ba (加速モード)では制御モードが切換わっ
た直後の加速初期モードに対応するBa1フィルタ、その
のちの加速モードに対応するBa2フィルタが設定され、
フィルタ領域Bd (減速モード)では制御モードが切換
わった直後の減速初期モードに対応するBd1フィルタ、
そののちの減速モードに対応するBd2フィルタが設定さ
れ、フィルタ領域C(定速モード)では制御モードが切
換わった直後の定速初期モードに対応するC1 フィル
タ、そののちの定速モードに対応するC2 フィルタが設
定される。これらのフィルタとしては、ハイトセンサ信
号に対してハードウェア(例えば、CR回路による信号
の平滑化)によるもの、ハイトセンサ信号またはピッチ
角に対してソフトウェア(例えば、ECUによる移動平
均や標準偏差を用いた信号の平滑化)によるものがあ
り、本システムでは元々ECUが内蔵されているためコ
スト的に有利なピッチ角に対する移動平均を用いるもの
とする。
【0022】図3におけるフィルタ領域Ba (加速モー
ド)またはフィルタ領域Bd (減速モード)の判定に
は、通常、車輪速センサ12で検出される車輪速パルス
に基づき演算される車速Vが用いられる。ところで、車
両が一定速度で走行中にもかかわらず、路面凹凸を走行
したときには、車輪の回転変動により加速度が誤判定さ
れ、フィルタが切られて不要な光軸調整が実行されるこ
とが考えられる。これを防止するため、フィルタ領域B
a (加速モード)またはフィルタ領域Bd (減速モー
ド)への判定は加速度が閾値(例えば、2m/s2 )を
数回または数十〜百msec連続して越えたときとして
もよい。また、この判定は加速側のみまたは減速側のみ
としてもよい。
【0023】次に、車両の制御モードが停車モードから
加速モード、更に、定速モードへと遷移するときの加速
度dV/dt〔m/s2 〕とピッチ角θp 〔°〕との関
係を示す図4及び上述の制御モードに対応するフィルタ
領域を示す図3を参照し、車両のヘッドライト30L
(30R)の光軸方向の自動調整制御における概要につ
いて説明する。
【0024】図3及び図4において、まず、制御モード
に対応するフィルタ領域は、車両が停車モード(時間帯
TA)から加速モード(時間帯TB2 )となるとフィル
タ領域Aからフィルタ領域Ba へと変移され、この後、
加速モード(時間帯TB2 )から定速モード(時間帯T
C2 )となるとフィルタ領域Ba からフィルタ領域Cへ
と変移される。ここで、図4に示すように、制御モード
が切換わった初期(時間帯TB1 ,TC1 )には大きな
ピッチ角変動が生じ、その後は通常ごく小さなピッチ角
変動のみが生じる。したがって、制御モードの切換わり
初期(時間帯TB1 ,TC1 )のピッチ角θp に対して
強いフィルタをかけると車両のヘッドライト30L(3
0R)の光軸方向の自動調整制御における応答性が悪く
なるため、制御モードの切換わり初期(時間帯TB1 ,
TC1 )にはフィルタをかけないかごく弱いフィルタを
かける処理を行ったのち、通常のフィルタ切換処理に移
って加速モード(時間帯TB2 )では弱いフィルタ、定
速モード(時間帯TC2 )では強いフィルタがかけられ
る。このようにして、後述するように、車両の制御モー
ド(停車モード、加速初期モード、加速モード、減速初
期モード、減速モード、定速初期モード、定速モード)
に対応して図3に示すフィルタ領域の各フィルタ(A,
Ba1,Ba2,Bd1,Bd2,C1 ,C2 )が切換えられ、
車両の走行状態で発生されるピッチ角がフィルタ処理さ
れヘッドライト30L(30R)の光軸方向が適切に調
整される。
【0025】図5は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で使用されてい
るECU20内のCPU21におけるベースルーチンを
示すフローチャートである。なお、本ルーチンは約50
ms毎に実行される。
【0026】図5において、ステップS101で初期設
定が実行されたのち、ステップS102に移行し、車輪
速パルス、フロントハイト値HF、リヤハイト値HR等
の各種センサ信号が読込まれる。次にステップS103
に移行して、ステップS102で読込まれた車輪速パル
スから演算された車速Vが微分され加速度α(=dV/
dt)が算出される。次にステップS104に移行し
て、ステップS102で読込まれたフロントハイト値H
F及びリヤハイト値HRに基づき上式(1)によってピ
ッチ角θp が算出される。次にステップS105に移行
して、後述の制御モード決定処理が実行される。
【0027】次にステップS106に移行して、ステッ
プS105で決定された各制御モードにおいてフィルタ
処理されたピッチ角θpfに対して、θa ≒−θpfであっ
て対向車に眩光を与えることのないアクチュエータ目標
値(目標光軸方向調整角度)θa が算出される。次にス
テップS107に移行して、ヘッドライト30L(30
R)が点灯されているかが判定される。ステップS10
7の判定条件が成立し、ヘッドライト30L(30R)
が点灯されているときにはステップS108に移行し、
ステップS106で算出されたアクチュエータ目標値θ
a に基づきアクチュエータ35L(35R)が駆動され
ヘッドライト30L(30R)の光軸方向が調整された
のちステップS102に戻り、以降、ステップS102
〜ステップS108の処理が繰返し実行される。
【0028】一方、ステップS107の判定条件が成立
せず、ヘッドライト30L(30R)が点灯されていな
いときにはアクチュエータ35L(35R)を駆動する
ことなくそのままステップS102に戻り、ステップS
102〜ステップS107の処理が繰返される。なお、
アクチュエータ35L(35R)に対する制御速度設定
等については省略されている。
【0029】次に、上述の図5のステップS105にお
ける制御モード決定のサブルーチンを示す図6のフロー
チャートに基づき、図3のテーブルを参照して詳細に説
明する。
【0030】図6において、ステップS201で、車速
Vが予め設定された2〔km/h〕未満であるかが判定
される。ステップS201の判定条件が成立し、車速V
が2〔km/h〕未満であり車両が停車していると見做
されるときには、荷物の積卸し等で大きなピッチ角変動
が予想されるためフィルタをかけないか、ごく弱いフィ
ルタをかけてそのピッチ角変動に対し素早くアクチュエ
ータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィル
タ領域AのAフィルタ(フィルタなしまたは1sec移
動平均フィルタ)に対応する停車モードAに決定し、本
サブルーチンを終了する。
【0031】一方、ステップS201の判定条件が成立
せず、車速Vが2〔km/h〕以上であるときにはステ
ップS203に移行し、車速Vが微分されて算出された
加速度α(=dV/dt)が予め設定された2〔m/s
2 〕を越えているかが判定される。ステップS203の
判定条件が成立し、加速度αが2〔m/s2 〕を越えて
いるときには、ステップS204に移行し、前回の制御
モードがフィルタ領域Ba の加速モードであったかが判
定される。ステップS204の判定条件が成立しないと
きには、ステップS205で加速モードカウンタTBa
が「0」とされる。ステップS204の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Ba の加速モード
であったとき、またはステップS205の処理ののち、
ステップS206に移行し、加速モードカウンタTBa
にサンプリング間隔ΔTが加算され加速モードカウンタ
TBa とされる。
【0032】次にステップS207に移行して、加速モ
ードカウンタTBa が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS207の判定条件が成
立せず、加速モードカウンタTBa が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS208に移行
し、フィルタをかけないでピッチ角変動に対し素早くア
クチュエータが応答されるように、図3のテーブルに示
すフィルタ領域Ba のBa1フィルタ(フィルタなし)に
対応する加速初期モードBa1に決定し、本サブルーチン
を終了する。一方、ステップS207の判定条件が成立
し、加速モードカウンタTBa が初期モード制限時間T
mを越えているときには、ステップS209に移行し、
ごく弱いフィルタをかけてピッチ角変動に対し早くアク
チュエータが応答されるように、図3のテーブルに示す
フィルタ領域Ba のBa2フィルタ(1sec移動平均フ
ィルタ)に対応する加速モードBa2に決定し、本サブル
ーチンを終了する。
【0033】一方、ステップS203の判定条件が成立
せず、加速度αが2〔m/s2 〕以下であるときにはス
テップS210に移行し、加速度αが−2〔m/s2
未満であるかが判定される。ステップS210の判定条
件が成立し、加速度αが−2〔m/s2 〕未満であると
きには、ステップS211に移行し、前回の制御モード
がフィルタ領域Bd の減速モードであったかが判定され
る。ステップS211の判定条件が成立しないときに
は、ステップS212で減速モードカウンタTBd が
「0」とされる。ステップS211の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Bd の減速モード
であったとき、またはステップS212の処理ののち、
ステップS213に移行し、減速モードカウンタTBd
にサンプリング間隔ΔTが加算され減速モードカウンタ
TBd とされる。
【0034】次にステップS214に移行して、減速モ
ードカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS214の判定条件が成
立せず、減速モードカウンタTBd が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS215に移行
し、ピッチ角変動が大きいためフィルタをかけないでそ
のピッチ角変動に対し素早くアクチュエータが応答され
るように、図3のテーブルに示すフィルタ領域Bd のB
d1フィルタ(フィルタなし)に対応する減速初期モード
Bd1に決定し、本サブルーチンを終了する。一方、ステ
ップS214の判定条件が成立し、減速モードカウンタ
TBd が初期モード制限時間Tmを越えているときに
は、ステップS216に移行し、ピッチ角変動が大きい
ためごく弱いフィルタをかけてそのピッチ角変動に対し
素早くアクチュエータが応答されるように、図3のテー
ブルに示すフィルタ領域Bd のBd2フィルタ(1sec
移動平均フィルタ)に対応する減速モードBd2に決定
し、本サブルーチンを終了する。
【0035】一方、ステップS210の判定条件が成立
せず、加速度αが−2〔m/s2 〕以上であるときには
ステップS217に移行し、前回の制御モードがフィル
タ領域Cの定速モードであったかが判定される。ステッ
プS217の判定条件が成立しないときには、ステップ
S218で定速モードカウンタTCが「0」とされる。
ステップS217の判定条件が成立し、前回の制御モー
ドがフィルタ領域Cの定速モードであったとき、または
ステップS218の処理ののち、ステップS219に移
行し、定速モードカウンタTCにサンプリング間隔ΔT
が加算され定速モードカウンタTCとされる。
【0036】次にステップS220に移行して、定速モ
ードカウンタTCが初期モード制限時間Tmを越えてい
るかが判定される。ステップS220の判定条件が成立
せず、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間T
m以下であるときには、ステップS221に移行し、定
速初期でありピッチ角変動が大きいためフィルタをかけ
ないか、ごく弱いフィルタをかけてそのピッチ角変動に
対し素早くアクチュエータが応答されるように、図3の
テーブルに示すフィルタ領域CのC1 フィルタ(フィル
タなしまたは1sec移動平均フィルタ)に対応する定
速初期モードC1 に決定し、本サブルーチンを終了す
る。
【0037】一方、ステップS220の判定条件が成立
し、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間Tm
を越えているときには、ステップS222に移行し、通
常、大きなピッチ角変動はないと予想されるため走行時
の振動の高周波成分や路面の凹凸によるピッチ角変動を
除去するよう強いフィルタをかけてアクチュエータが応
答されないように、図3のテーブルに示すフィルタ領域
CのC2 フィルタ(10sec移動平均フィルタ)に対
応する定速モードC2 に決定し、本サブルーチンを終了
する。
【0038】次に、上述の図6の制御モード決定のサブ
ルーチンの第1の変形例を示す図7のフローチャートに
基づき、図3のテーブルを参照して詳細に説明する。な
お、上述の図6のサブルーチンのように大きなピッチ角
変化がなくなっているのにフィルタを切る必要がないた
め、本サブルーチンではピッチ角変化量の絶対値が所定
の閾値を越えている間だけフィルタを切って初期制御モ
ードとするものである。
【0039】図7において、ステップS301で、車速
Vが予め設定された2〔km/h〕未満であるかが判定
される。ステップS301の判定条件が成立し、車速V
が2〔km/h〕未満であり車両が停車していると見做
されるときには、荷物の積卸し等で大きなピッチ角変動
が予想されるためフィルタをかけないか、ごく弱いフィ
ルタをかけてそのピッチ角変動に対し素早くアクチュエ
ータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィル
タ領域AのAフィルタ(フィルタなしまたは1sec移
動平均フィルタ)に対応する停車モードAに決定し、本
サブルーチンを終了する。
【0040】一方、ステップS301の判定条件が成立
せず、車速Vが2〔km/h〕以上であるときにはステ
ップS303に移行し、車速Vが微分されて算出された
加速度α(=dV/dt)が予め設定された2〔m/s
2 〕を越えているかが判定される。ステップS303の
判定条件が成立し、加速度αが2〔m/s2 〕を越えて
いるときには、ステップS304に移行し、前回の制御
モードがフィルタ領域Ba の加速モードであったかが判
定される。ステップS304の判定条件が成立しないと
きには、ステップS305で加速モードカウンタTBa
が「0」とされる。ステップS304の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Ba の加速モード
であったとき、またはステップS305の処理ののち、
ステップS306に移行し、加速モードカウンタTBa
にサンプリング間隔ΔTが加算され加速モードカウンタ
TBa とされる。
【0041】次にステップS307に移行して、加速モ
ードカウンタTBa が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS307の判定条件が成
立せず、加速モードカウンタTBa が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS308に移行
し、ピッチ角変化量Δθp (=dθp /dt)の絶対値
が予め設定された閾値θm を越えているかが判定され
る。ステップS308の判定条件が成立するときには、
ステップS309に移行し、加速初期でありピッチ角変
動が大きいためフィルタをかけないでそのピッチ角変動
に対し素早くアクチュエータが応答されるように、図3
のテーブルに示すフィルタ領域Ba のBa1フィルタ(フ
ィルタなし)に対応する加速初期モードBa1に決定し、
本サブルーチンを終了する。一方、ステップS307の
判定条件が成立し、加速モードカウンタTBa が初期モ
ード制限時間Tmを越えているとき、またはステップS
308の判定条件が成立せず、ピッチ角変化量Δθp の
絶対値が予め設定された閾値θm 以下であるときには、
ステップS310に移行し、ごく弱いフィルタをかけて
ピッチ角変動に対し早くアクチュエータが応答されるよ
うに、図3のテーブルに示すフィルタ領域Ba のBa2フ
ィルタ(1sec移動平均フィルタ)に対応する加速モ
ードBa2に決定し、本サブルーチンを終了する。
【0042】一方、ステップS303の判定条件が成立
せず、加速度αが2〔m/s2 〕以下であるときにはス
テップS311に移行し、加速度αが−2〔m/s2
未満であるかが判定される。ステップS311の判定条
件が成立し、加速度αが−2〔m/s2 〕未満であると
きには、ステップS312に移行し、前回の制御モード
がフィルタ領域Bd の減速モードであったかが判定され
る。ステップS312の判定条件が成立しないときに
は、ステップS313で減速モードカウンタTBd が
「0」とされる。ステップS312の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Bd の減速モード
であったとき、またはステップS313の処理ののち、
ステップS314に移行し、減速モードカウンタTBd
にサンプリング間隔ΔTが加算され減速モードカウンタ
TBd とされる。
【0043】次にステップS315に移行して、減速モ
ードカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS315の判定条件が成
立せず、減速モードカウンタTBd が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS316に移行
し、ピッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定された閾
値θm を越えているかが判定される。ステップS316
の判定条件が成立するときには、ステップS317に移
行し、減速初期でありピッチ角変動が大きいためフィル
タをかけないでそのピッチ角変動に対し素早くアクチュ
エータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィ
ルタ領域Bd のBd1フィルタ(フィルタなし)に対応す
る減速初期モードBd1に決定し、本サブルーチンを終了
する。一方、ステップS315の判定条件が成立し、減
速モードカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越
えているとき、またはステップS316の判定条件が成
立せず、ピッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定され
た閾値θm 以下であるときには、ステップS318に移
行し、ごく弱いフィルタをかけてピッチ角変動に対し早
くアクチュエータが応答されるように、図3のテーブル
に示すフィルタ領域Bd のBd2フィルタ(1sec移動
平均フィルタ)に対応する減速モードBd2に決定し、本
サブルーチンを終了する。
【0044】一方、ステップS311の判定条件が成立
せず、加速度αが−2〔m/s2 〕以上であるときには
ステップS319に移行し、前回の制御モードがフィル
タ領域Cの定速モードであったかが判定される。ステッ
プS319の判定条件が成立しないときには、ステップ
S320で定速モードカウンタTCが「0」とされる。
ステップS319の判定条件が成立し、前回の制御モー
ドがフィルタ領域Cの定速モードであったとき、または
ステップS320の処理ののち、ステップS321に移
行し、定速モードカウンタTCにサンプリング間隔ΔT
が加算され定速モードカウンタTCとされる。
【0045】次にステップS322に移行して、定速モ
ードカウンタTCが初期モード制限時間Tmを越えてい
るかが判定される。ステップS322の判定条件が成立
せず、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間T
m以下であるときには、ステップS323に移行し、ピ
ッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定された閾値θm
を越えているかが判定される。ステップS323の判定
条件が成立するときには、ステップS324に移行し、
定速初期でありピッチ角変動が大きいためフィルタをか
けないか、ごく弱いフィルタをかけてそのピッチ角変動
に対し素早くアクチュエータが応答されるように、図3
のテーブルに示すフィルタ領域CのC1フィルタ(フィ
ルタなしまたは1sec移動平均フィルタ)に対応する
定速初期モードC1 に決定し、本サブルーチンを終了す
る。
【0046】一方、ステップS322の判定条件が成立
し、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間Tm
を越えているとき、またはステップS323の判定条件
が成立せず、ピッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定
された閾値θm 以下であるときには、ステップS325
に移行し、通常、大きなピッチ角変動はないと予想され
るため走行時の振動の高周波成分や路面の凹凸によるピ
ッチ角変動を除去するよう強いフィルタをかけてアクチ
ュエータが応答されないように、図3のテーブルに示す
フィルタ領域CのC2 フィルタ(10sec移動平均フ
ィルタ)に対応する定速モードC2 に決定し、本サブル
ーチンを終了する。
【0047】次に、上述の図6の制御モード決定のサブ
ルーチンの第2の変形例を示す図8のフローチャートに
基づき、図3のテーブルを参照して詳細に説明する。な
お、上述の図7のサブルーチンでは路面凹凸によるピッ
チ角の変化が生じたときフィルタを切る可能性があり不
要な光軸方向調整を行うこともあり得るが、本サブルー
チンでは加速時には正のピッチ角変化量のみ、減速時に
は負のピッチ角変化量のみそれぞれ判定に用いるためそ
のような誤判定が半減される。
【0048】図8において、ステップS401で、車速
Vが予め設定された2〔km/h〕未満であるかが判定
される。ステップS401の判定条件が成立し、車速V
が2〔km/h〕未満であり車両が停車していると見做
されるときには、荷物の積卸し等で大きなピッチ角変動
が予想されるためフィルタをかけないか、ごく弱いフィ
ルタをかけてそのピッチ角変動に対し素早くアクチュエ
ータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィル
タ領域AのAフィルタ(フィルタなしまたは1sec移
動平均フィルタ)に対応する停車モードAに決定し、本
サブルーチンを終了する。
【0049】一方、ステップS401の判定条件が成立
せず、車速Vが2〔km/h〕以上であるときにはステ
ップS403に移行し、車速Vが微分されて算出された
加速度α(=dV/dt)が予め設定された2〔m/s
2 〕を越えているかが判定される。ステップS403の
判定条件が成立し、加速度αが2〔m/s2 〕を越えて
いるときには、ステップS404に移行し、前回の制御
モードがフィルタ領域Ba の加速モードであったかが判
定される。ステップS404の判定条件が成立しないと
きには、ステップS405で加速モードカウンタTBa
が「0」とされる。ステップS404の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Ba の加速モード
であったとき、またはステップS405の処理ののち、
ステップS406に移行し、加速モードカウンタTBa
にサンプリング間隔ΔTが加算され加速モードカウンタ
TBa とされる。
【0050】次にステップS407に移行して、加速モ
ードカウンタTBa が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS407の判定条件が成
立せず、加速モードカウンタTBa が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS408に移行
し、ピッチ角変化量Δθp (=dθp /dt)が予め設
定された正の閾値θmaを越えているかが判定される。ス
テップS408の判定条件が成立するときには、ステッ
プS409に移行し、加速初期でありピッチ角変動が大
きいためフィルタをかけないでそのピッチ角変動に対し
素早くアクチュエータが応答されるように、図3のテー
ブルに示すフィルタ領域Ba のBa1フィルタ(フィルタ
なし)に対応する加速初期モードBa1に決定し、本サブ
ルーチンを終了する。一方、ステップS407の判定条
件が成立し、加速モードカウンタTBa が初期モード制
限時間Tmを越えているとき、またはステップS408
の判定条件が成立せず、ピッチ角変化量Δθp が予め設
定された正の閾値θma以下であるときには、ステップS
410に移行し、ごく弱いフィルタをかけてピッチ角変
動に対し早くアクチュエータが応答されるように、図3
のテーブルに示すフィルタ領域Ba のBa2フィルタ(1
sec移動平均フィルタ)に対応する加速モードBa2に
決定し、本サブルーチンを終了する。
【0051】一方、ステップS403の判定条件が成立
せず、加速度αが2〔m/s2 〕以下であるときにはス
テップS411に移行し、加速度αが−2〔m/s2
未満であるかが判定される。ステップS411の判定条
件が成立し、加速度αが−2〔m/s2 〕未満であると
きには、ステップS412に移行し、前回の制御モード
がフィルタ領域Bd の減速モードであったかが判定され
る。ステップS412の判定条件が成立しないときに
は、ステップS413で減速モードカウンタTBd が
「0」とされる。ステップS412の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Bd の減速モード
であったとき、またはステップS413の処理ののち、
ステップS414に移行し、減速モードカウンタTBd
にサンプリング間隔ΔTが加算され減速モードカウンタ
TBd とされる。
【0052】次にステップS415に移行して、減速モ
ードカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS415の判定条件が成
立せず、減速モードカウンタTBd が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS416に移行
し、ピッチ角変化量Δθp が予め設定された負の閾値θ
md未満であるかが判定される。ステップS416の判定
条件が成立するときには、ステップS417に移行し、
減速初期でありピッチ角変動が大きいためフィルタをか
けないでそのピッチ角変動に対し素早くアクチュエータ
が応答されるように、図3のテーブルに示すフィルタ領
域Bd のBd1フィルタ(フィルタなし)に対応する減速
初期モードBd1に決定し、本サブルーチンを終了する。
一方、ステップS415の判定条件が成立し、減速モー
ドカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越えてい
るとき、またはステップS416の判定条件が成立せ
ず、ピッチ角変化量Δθp が予め設定された負の閾値θ
md以上であるときには、ステップS418に移行し、ご
く弱いフィルタをかけてピッチ角変動に対し早くアクチ
ュエータが応答されるように、図3のテーブルに示すフ
ィルタ領域Bd のBd2フィルタ(1sec移動平均フィ
ルタ)に対応する減速モードBd2に決定し、本サブルー
チンを終了する。
【0053】一方、ステップS411の判定条件が成立
せず、加速度αが−2〔m/s2 〕以上であるときには
ステップS419に移行し、前回の制御モードがフィル
タ領域Cの定速モードであったかが判定される。ステッ
プS419の判定条件が成立しないときには、ステップ
S420で定速モードカウンタTCが「0」とされる。
ステップS419の判定条件が成立し、前回の制御モー
ドがフィルタ領域Cの定速モードであったとき、または
ステップS420の処理ののち、ステップS421に移
行し、定速モードカウンタTCにサンプリング間隔ΔT
が加算され定速モードカウンタTCとされる。
【0054】次にステップS422に移行して、定速モ
ードカウンタTCが初期モード制限時間Tmを越えてい
るかが判定される。ステップS422の判定条件が成立
せず、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間T
m以下であるときには、ステップS423に移行し、ピ
ッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定された閾値θm
を越えているかが判定される。ステップS423の判定
条件が成立するときには、ステップS424に移行し、
定速初期でありピッチ角変動が大きいためフィルタをか
けないか、ごく弱いフィルタをかけてそのピッチ角変動
に対し素早くアクチュエータが応答されるように、図3
のテーブルに示すフィルタ領域CのC1フィルタ(フィ
ルタなしまたは1sec移動平均フィルタ)に対応する
定速初期モードC1 に決定し、本サブルーチンを終了す
る。
【0055】一方、ステップS422の判定条件が成立
し、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間Tm
を越えているとき、またはステップS423の判定条件
が成立せず、ピッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定
された閾値θm 以下であるときには、ステップS425
に移行し、通常、大きなピッチ角変動はないと予想され
るため走行時の振動の高周波成分や路面の凹凸によるピ
ッチ角変動を除去するよう強いフィルタをかけてアクチ
ュエータが応答されないように、図3のテーブルに示す
フィルタ領域CのC2 フィルタ(10sec移動平均フ
ィルタ)に対応する定速モードC2 に決定し、本サブル
ーチンを終了する。
【0056】次に、上述の図6の制御モード決定のサブ
ルーチンの第3の変形例を示す図9に基づき、図3のテ
ーブルを参照して詳細に説明する。なお、上述の図8の
サブルーチンでは加速時には正のピッチ角変化量のみ、
減速時には負のピッチ角変化量のみそれぞれ判定に用い
て路面凹凸によるピッチ角の変化が生じたときの誤判定
を防止しているが、本サブルーチンでは車体のピッチ角
の変化は加減速とほぼ同期していることを利用し、即
ち、加速度が一定であればピッチ角の変化は本来生じな
いはずであり、加速度の変化があり、同時にピッチ角の
変化もあればフィルタを切って直ちにアクチュエータを
追従させ、それ以外のときには路面凹凸によるピッチ角
変化と見做してフィルタを切らずに通常のフィルタ制御
とするものである。
【0057】図9において、ステップS501で、車速
Vが予め設定された2〔km/h〕未満であるかが判定
される。ステップS501の判定条件が成立し、車速V
が2〔km/h〕未満であり車両が停車していると見做
されるときには、荷物の積卸し等で大きなピッチ角変動
が予想されるためフィルタをかけないか、ごく弱いフィ
ルタをかけてそのピッチ角変動に対し素早くアクチュエ
ータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィル
タ領域AのAフィルタ(フィルタなしまたは1sec移
動平均フィルタ)に対応する停車モードAに決定し、本
サブルーチンを終了する。
【0058】一方、ステップS501の判定条件が成立
せず、車速Vが2〔km/h〕以上であるときにはステ
ップS503に移行し、車速Vが微分されて算出された
加速度α(=dV/dt)が予め設定された2〔m/s
2 〕を越えているかが判定される。ステップS503の
判定条件が成立し、加速度αが2〔m/s2 〕を越えて
いるときには、ステップS504に移行し、前回の制御
モードがフィルタ領域Ba の加速モードであったかが判
定される。ステップS504の判定条件が成立しないと
きには、ステップS505で加速モードカウンタTBa
が「0」とされる。ステップS504の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Ba の加速モード
であったとき、またはステップS505の処理ののち、
ステップS506に移行し、加速モードカウンタTBa
にサンプリング間隔ΔTが加算され加速モードカウンタ
TBa とされる。
【0059】次にステップS507に移行して、加速モ
ードカウンタTBa が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS507の判定条件が成
立せず、加速モードカウンタTBa が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS508に移行
し、加速度変化量Δα(=dV/dt2 )が予め設定さ
れた正の閾値αmaを越えると同時にピッチ角変化量Δθ
p (=dθp /dt)が予め設定された正の閾値θmaを
越えているかが判定される。ステップS508の判定条
件が成立するときには、ステップS509に移行し、加
速初期でありピッチ角変動が大きいためフィルタをかけ
ないでそのピッチ角変動に対し素早くアクチュエータが
応答されるように、図3のテーブルに示すフィルタ領域
Ba のBa1フィルタ(フィルタなし)に対応する加速初
期モードBa1に決定し、本サブルーチンを終了する。一
方、ステップS507の判定条件が成立し、加速モード
カウンタTBa が初期モード制限時間Tmを越えている
とき、またはステップS508の判定条件が成立せず、
加速度変化量Δαが予め設定された正の閾値αmaを越え
ると同時にピッチ角変化量Δθp が予め設定された正の
閾値θmaを越えている以外のときには、ステップS51
0に移行し、ごく弱いフィルタをかけてピッチ角変動に
対し早くアクチュエータが応答されるように、図3のテ
ーブルに示すフィルタ領域Ba のBa2フィルタ(1se
c移動平均フィルタ)に対応する加速モードBa2に決定
し、本サブルーチンを終了する。
【0060】一方、ステップS503の判定条件が成立
せず、加速度αが2〔m/s2 〕以下であるときにはス
テップS511に移行し、加速度αが−2〔m/s2
未満であるかが判定される。ステップS511の判定条
件が成立し、加速度αが−2〔m/s2 〕未満であると
きには、ステップS512に移行し、前回の制御モード
がフィルタ領域Bd の減速モードであったかが判定され
る。ステップS512の判定条件が成立しないときに
は、ステップS513で減速モードカウンタTBd が
「0」とされる。ステップS512の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Bd の減速モード
であったとき、またはステップS513の処理ののち、
ステップS514に移行し、減速モードカウンタTBd
にサンプリング間隔ΔTが加算され減速モードカウンタ
TBd とされる。
【0061】次にステップS515に移行して、減速モ
ードカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS515の判定条件が成
立せず、減速モードカウンタTBd が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS516に移行
し、加速度変化量Δαが予め設定された負の閾値αmd未
満であると同時にピッチ角変化量Δθp が予め設定され
た負の閾値θmd未満であるかが判定される。ステップS
516の判定条件が成立するときには、ステップS51
7に移行し、減速初期でありピッチ角変動が大きいため
フィルタをかけないでそのピッチ角変動に対し素早くア
クチュエータが応答されるように、図3のテーブルに示
すフィルタ領域Bd のBd1フィルタ(フィルタなし)に
対応する減速初期モードBd1に決定し、本サブルーチン
を終了する。一方、ステップS515の判定条件が成立
し、減速モードカウンタTBd が初期モード制限時間T
mを越えているとき、またはステップS516の判定条
件が成立せず、加速度変化量Δαが予め設定された負の
閾値αmd未満であると同時にピッチ角変化量Δθp が予
め設定された負の閾値θmd未満である以外のときには、
ステップS518に移行し、ごく弱いフィルタをかけて
ピッチ角変動に対し早くアクチュエータが応答されるよ
うに、図3のテーブルに示すフィルタ領域Bd のBd2フ
ィルタ(1sec移動平均フィルタ)に対応する減速モ
ードBd2に決定し、本サブルーチンを終了する。
【0062】一方、ステップS511の判定条件が成立
せず、加速度αが−2〔m/s2 〕以上であるときには
ステップS519に移行し、前回の制御モードがフィル
タ領域Cの定速モードであったかが判定される。ステッ
プS519の判定条件が成立しないときには、ステップ
S520で定速モードカウンタTCが「0」とされる。
ステップS519の判定条件が成立し、前回の制御モー
ドがフィルタ領域Cの定速モードであったとき、または
ステップS520の処理ののち、ステップS521に移
行し、定速モードカウンタTCにサンプリング間隔ΔT
が加算され定速モードカウンタTCとされる。
【0063】次にステップS522に移行して、定速モ
ードカウンタTCが初期モード制限時間Tmを越えてい
るかが判定される。ステップS522の判定条件が成立
せず、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間T
m以下であるときには、ステップS523に移行し、加
速度変化量Δαが予め設定された正の閾値αmaを越える
と同時にピッチ角変化量Δθp が予め設定された正の閾
値θmaを越えているかが判定される。ステップS523
の判定条件が成立しないときには、ステップS524に
移行し、加速度変化量Δαが予め設定された負の閾値α
md未満であると同時にピッチ角変化量Δθp が予め設定
された負の閾値θmd未満であるかが判定される。ステッ
プS524の判定条件が成立するとき、またはステップ
S523の判定条件が成立するときには、ステップS5
25に移行し、定速初期でありピッチ角変動が大きいた
めフィルタをかけないか、ごく弱いフィルタをかけてそ
のピッチ角変動に対し素早くアクチュエータが応答され
るように、図3のテーブルに示すフィルタ領域CのC1
フィルタ(フィルタなしまたは1sec移動平均フィル
タ)に対応する定速初期モードC1 に決定し、本サブル
ーチンを終了する。
【0064】一方、ステップS522の判定条件が成立
し、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間Tm
を越えているとき、またはステップS524の判定条件
が成立せず、加速度変化量Δαが予め設定された負の閾
値αmd未満であると同時にピッチ角変化量Δθp が予め
設定された負の閾値θmd未満である以外のときには、ス
テップS526に移行し、通常、大きなピッチ角変動は
ないと予想されるため走行時の振動の高周波成分や路面
の凹凸によるピッチ角変動を除去するよう強いフィルタ
をかけてアクチュエータが応答されないように、図3の
テーブルに示すフィルタ領域CのC2 フィルタ(10s
ec移動平均フィルタ)に対応する定速モードC2 に決
定し、本サブルーチンを終了する。
【0065】次に、上述の図6の制御モード決定のサブ
ルーチンの第4の変形例を示す図10に基づき、図3の
テーブルを参照して詳細に説明する。なお、上述の図8
のサブルーチンでは加速時には正のピッチ角変化量の
み、減速時には負のピッチ角変化量のみそれぞれ判定に
用いて路面凹凸によるピッチ角の変化が生じたときの誤
判定を防止しているが、本サブルーチンでは図8のサブ
ルーチンの判定条件に加えて、フロントハイト値または
リヤハイト値の変化が所定値を越えるときにはフィルタ
を切らないようにするものである。即ち、通常の加減速
では車高変化が所定値を越えることがなく、逆に路面凹
凸での車高変化はこの値を越えるほどの急激な変化が多
いことを応用するものである。ここでは、単純に車高変
化によって判定しているが、フロントハイト値またはリ
ヤハイト値にハイパスフィルタをかけて高周波成分を抽
出して判定してもよい。
【0066】図10において、ステップS601で、車
速Vが予め設定された2〔km/h〕未満であるかが判
定される。ステップS601の判定条件が成立し、車速
Vが2〔km/h〕未満であり車両が停車していると見
做されるときには、荷物の積卸し等で大きなピッチ角変
動が予想されるためフィルタをかけないか、ごく弱いフ
ィルタをかけてそのピッチ角変動に対し素早くアクチュ
エータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィ
ルタ領域AのAフィルタ(フィルタなしまたは1sec
移動平均フィルタ)に対応する停車モードAに決定し、
本サブルーチンを終了する。
【0067】一方、ステップS601の判定条件が成立
せず、車速Vが2〔km/h〕以上であるときにはステ
ップS603に移行し、車速Vが微分されて算出された
加速度α(=dV/dt)が予め設定された2〔m/s
2 〕を越えているかが判定される。ステップS603の
判定条件が成立し、加速度αが2〔m/s2 〕を越えて
いるときには、ステップS604に移行し、前回の制御
モードがフィルタ領域Ba の加速モードであったかが判
定される。ステップS604の判定条件が成立しないと
きには、ステップS605で加速モードカウンタTBa
が「0」とされる。ステップS604の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Ba の加速モード
であったとき、またはステップS605の処理ののち、
ステップS606に移行し、加速モードカウンタTBa
にサンプリング間隔ΔTが加算され加速モードカウンタ
TBa とされる。
【0068】次にステップS607に移行して、加速モ
ードカウンタTBa が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS607の判定条件が成
立せず、加速モードカウンタTBa が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS608に移行
し、ピッチ角変化量Δθp (=dθp /dt)が予め設
定された正の閾値θmaを越えているかが判定される。ス
テップS608の判定条件が成立するときには、ステッ
プS609に移行し、フロントハイト値変化量ΔHF
(=dHF/dt)の絶対値が予め設定された閾値Hth
fa未満またはリヤハイト値変化量ΔHR(=dHR/d
t)の絶対値が予め設定された閾値Hthra未満であるか
が判定される。ステップS609の判定条件が成立する
ときには、ステップS610に移行し、加速初期であり
ピッチ角変動が大きいためフィルタをかけないでそのピ
ッチ角変動に対し素早くアクチュエータが応答されるよ
うに、図3のテーブルに示すフィルタ領域Ba のBa1フ
ィルタ(フィルタなし)に対応する加速初期モードBa1
に決定し、本サブルーチンを終了する。一方、ステップ
S607の判定条件が成立し、加速モードカウンタTB
a が初期モード制限時間Tmを越えているとき、または
ステップS608の判定条件が成立せず、ピッチ角変化
量Δθp が予め設定された正の閾値θma以下のとき、ま
たはステップS609の判定条件が成立せず、フロント
ハイト値変化量ΔHFの絶対値が予め設定された閾値H
thfa以上であり、かつリヤハイト値変化量ΔHRの絶対
値が予め設定された閾値Hthra以上であるときには、ス
テップS611に移行し、ごく弱いフィルタをかけてピ
ッチ角変動に対し早くアクチュエータが応答されるよう
に、図3のテーブルに示すフィルタ領域Ba のBa2フィ
ルタ(1sec移動平均フィルタ)に対応する加速モー
ドBa2に決定し、本サブルーチンを終了する。
【0069】一方、ステップS603の判定条件が成立
せず、加速度αが2〔m/s2 〕以下であるときにはス
テップS612に移行し、加速度αが−2〔m/s2
未満であるかが判定される。ステップS612の判定条
件が成立し、加速度αが−2〔m/s2 〕未満であると
きには、ステップS613に移行し、前回の制御モード
がフィルタ領域Bd の減速モードであったかが判定され
る。ステップS613の判定条件が成立しないときに
は、ステップS614で減速モードカウンタTBd が
「0」とされる。ステップS613の判定条件が成立
し、前回の制御モードがフィルタ領域Bd の減速モード
であったとき、またはステップS614の処理ののち、
ステップS615に移行し、減速モードカウンタTBd
にサンプリング間隔ΔTが加算され減速モードカウンタ
TBd とされる。
【0070】次にステップS616に移行して、減速モ
ードカウンタTBd が初期モード制限時間Tmを越えて
いるかが判定される。ステップS616の判定条件が成
立せず、減速モードカウンタTBd が初期モード制限時
間Tm以下であるときには、ステップS617に移行
し、ピッチ角変化量Δθp が予め設定された負の閾値θ
md未満であるかが判定される。ステップS617の判定
条件が成立するときには、ステップS618に移行し、
フロントハイト値変化量ΔHFの絶対値が予め設定され
た閾値Hthfd未満またはリヤハイト値変化量ΔHRの絶
対値が予め設定された閾値Hthrd未満であるかが判定さ
れる。ステップS618の判定条件が成立するときに
は、ステップS619に移行し、減速初期でありピッチ
角変動が大きいためフィルタをかけないでそのピッチ角
変動に対し素早くアクチュエータが応答されるように、
図3のテーブルに示すフィルタ領域Bd のBd1フィルタ
(フィルタなし)に対応する減速初期モードBd1に決定
し、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS61
6の判定条件が成立し、減速モードカウンタTBd が初
期モード制限時間Tmを越えているとき、またはステッ
プS617の判定条件が成立せず、ピッチ角変化量Δθ
p が予め設定された負の閾値θmd以上のとき、またはス
テップS618の判定条件が成立せず、フロントハイト
値変化量ΔHFの絶対値が予め設定された閾値Hthfd以
上であり、かつリヤハイト値変化量ΔHRの絶対値が予
め設定された閾値Hthrd以上であるときには、ステップ
S620に移行し、ごく弱いフィルタをかけてピッチ角
変動に対し早くアクチュエータが応答されるように、図
3のテーブルに示すフィルタ領域Bd のBd2フィルタ
(1sec移動平均フィルタ)に対応する減速モードB
d2に決定し、本サブルーチンを終了する。
【0071】一方、ステップS612の判定条件が成立
せず、加速度αが−2〔m/s2 〕以上であるときには
ステップS621に移行し、前回の制御モードがフィル
タ領域Cの定速モードであったかが判定される。ステッ
プS621の判定条件が成立しないときには、ステップ
S622で定速モードカウンタTCが「0」とされる。
ステップS621の判定条件が成立し、前回の制御モー
ドがフィルタ領域Cの定速モードであったとき、または
ステップS622の処理ののち、ステップS623に移
行し、定速モードカウンタTCにサンプリング間隔ΔT
が加算され定速モードカウンタTCとされる。
【0072】次にステップS624に移行して、定速モ
ードカウンタTCが初期モード制限時間Tmを越えてい
るかが判定される。ステップS624の判定条件が成立
せず、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間T
m以下であるときには、ステップS625に移行し、ピ
ッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定された閾値θm
を越えているかが判定される。ステップS625の判定
条件が成立するときには、ステップS626に移行し、
フロントハイト値変化量ΔHFの絶対値が予め設定され
た閾値Hthfc未満またはリヤハイト値変化量ΔHRの絶
対値が予め設定された閾値Hthrc未満であるかが判定さ
れる。ステップS626の判定条件が成立するときに
は、ステップS627に移行し、定速初期でありピッチ
角変動が大きいためフィルタをかけないか、ごく弱いフ
ィルタをかけてそのピッチ角変動に対し素早くアクチュ
エータが応答されるように、図3のテーブルに示すフィ
ルタ領域CのC1 フィルタ(フィルタなしまたは1se
c移動平均フィルタ)に対応する定速初期モードC1 に
決定し、本サブルーチンを終了する。
【0073】一方、ステップS624の判定条件が成立
し、定速モードカウンタTCが初期モード制限時間Tm
を越えているとき、またはステップS625の判定条件
が成立せず、ピッチ角変化量Δθp の絶対値が予め設定
された閾値θm 以下のとき、またはステップS626の
判定条件が成立せず、フロントハイト値変化量ΔHFの
絶対値が予め設定された閾値Hthfc以上であり、かつリ
ヤハイト値変化量ΔHRの絶対値が予め設定された閾値
Hthrc以上であるときには、ステップS628に移行
し、通常、大きなピッチ角変動はないと予想されるため
走行時の振動の高周波成分や路面の凹凸によるピッチ角
変動を除去するよう強いフィルタをかけてアクチュエー
タが応答されないように、図3のテーブルに示すフィル
タ領域CのC2 フィルタ(10sec移動平均フィル
タ)に対応する定速モードC2 に決定し、本サブルーチ
ンを終了する。
【0074】このように、本実施例の車両用前照灯光軸
方向自動調整装置は、車両の前部及び後部のそれぞれ1
箇所に配設され、車高の変位量を検出するハイトセンサ
11F,11Rと、ハイトセンサ11F,11Rからの
出力値HF,HRに基づき前記車両のヘッドライト30
L,30Rの光軸方向の水平面に対する傾き角としての
ピッチ角θp を算出するECU20にて達成される傾き
角演算手段と、前記車両の車速Vを検出する車速センサ
としての車輪速センサ12と、車速Vとその車速Vに基
づき算出された加速度α(=dV/dt)とから走行状
態に対応して決定する制御モードを、切換直後の所定時
間で、かつピッチ角変化量Δθp の絶対値が所定値を越
えている間だけ初期制御モードに設定するECU20に
て達成されるモード決定手段と、前記モード決定手段で
決定された制御モードに対応しヘッドライト30L,3
0Rの光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタを切
換えるECU20にて達成されるフィルタ切換手段と、
前記傾き角演算手段で算出されたピッチ角θp に対して
前記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得ら
れた角度としてのピッチ角θpfに基づきヘッドライト3
0L,30Rの光軸方向を調整するECU20にて達成
される光軸方向調整手段とを具備するものである。
【0075】したがって、傾き角演算手段を達成するE
CU20で車両の少なくとも前部及び後部のそれぞれ1
箇所に配設されたハイトセンサ11F,11Rからの出
力値HF,HRに基づき車両のヘッドライト30L,3
0Rの光軸方向の水平面に対するピッチ角θp が算出さ
れ、車輪速センサ12で検出された車速Vとそれに基づ
き算出された加速度αとから走行状態に対応して決定さ
れる制御モードが、切換直後の所定時間Tmで、かつピ
ッチ角変化量Δθp の絶対値が所定値θm を越えている
間だけモード決定手段を達成するECU20で設定され
た初期制御モードによってフィルタ切換手段を達成する
ECU20でヘッドライト30L,30Rの光軸方向の
調整の応答性を変更するフィルタが切換えられ、そのフ
ィルタがかけられて得られたピッチ角θpfに基づき光軸
方向調整手段を達成するECU20でヘッドライト30
L,30Rの光軸方向が調整される。このため、車両の
走行状態に対応したフィルタがピッチ角θp にかけら
れ、このとき、制御モードが切換わった直後で車両のピ
ッチ角変化量Δθp の絶対値が大きいときには初期制御
モードとしてヘッドライト30L,30Rの光軸方向が
素早く調整されることでその光軸方向が適切な応答性で
以て調整される。
【0076】また、本実施例の車両用前照灯光軸方向自
動調整装置は、ECU20にて達成されるモード決定手
段によってピッチ角変化量Δθp が加減速時に対応する
それぞれの所定値θma,θmdを越えている間だけ初期制
御モードを設定するものである。つまり、モード決定手
段を達成するECU20で制御モードの切換直後の所定
時間Tm内であってピッチ角変化量Δθp が加減速時に
対応するそれぞれの所定値θma,θmdを越えている間だ
け初期制御モードに設定される。このため、制御モード
が切換わった直後で車両のピッチ角変化量Δθp が加減
速時に対応してそれぞれ大きいときには初期制御モード
としてヘッドライト30L,30Rの光軸方向が素早く
調整される。
【0077】そして、本実施例の車両用前照灯光軸方向
自動調整装置は、ECU20にて達成されるモード決定
手段によって加速度変化量Δα及びピッチ角変化量Δθ
p が加減速時に対応するそれぞれの所定値αma,αmd,
θma,θmdを越えている間だけ初期制御モードを設定す
るものである。つまり、モード決定手段を達成するEC
U20で制御モードの切換直後の所定時間Tm内であっ
て加速度変化量Δα及びピッチ角変化量Δθp が加減速
時に対応するそれぞれの所定値αma,αmd,θma,θmd
を越えている間だけ初期制御モードに設定される。この
ため、制御モードが切換わった直後で車両の加速度変化
量Δα及びピッチ角変化量Δθp が加減速時に対応して
それぞれ大きいときには初期制御モードとしてヘッドラ
イト30L,30Rの光軸方向が素早く調整される。
【0078】更に、本実施例の車両用前照灯光軸方向自
動調整装置は、ECU20にて達成されるモード決定手
段によってピッチ角変化量Δθp が加減速時に対応する
それぞれの所定値θma,θmdを越えており、かつハイト
センサ11F,11Rからの出力値変化量ΔHF,ΔH
Rがそれぞれの所定値Hthfa,Hthra,Hthfd,Hthr
d,Hthfc,Hthrc以下である間だけ初期制御モードを
設定するものである。つまり、モード決定手段を達成す
るECU20で制御モードの切換直後の所定時間Tm内
であってピッチ角変化量Δθp が加減速時に対応するそ
れぞれの所定値θma,θmdを越えており、かつハイトセ
ンサ11F,11Rからの出力値変化量ΔHF,ΔHR
がそれぞれの所定値Hthfa,Hthra,Hthfd,Hthrd,
Hthfc,Hthrc以下である間だけ初期制御モードに設定
される。このため、制御モードが切換わった直後で車両
のピッチ角変化量Δθp が加減速時に対応してそれぞれ
大きく、ハイトセンサ11F,11Rからの出力値変化
量ΔHF,ΔHRがそれぞれ所定値Hthfa,Hthra,H
thfd,Hthrd,Hthfc,Hthrc以下であるときには初期
制御モードとしてヘッドライト30L,30Rの光軸方
向が素早く調整される。
【0079】図11は本実施例における車輪速センサ1
2の車輪速パルスに対する処理を示す説明図である。
【0080】車速Vは所定のカウント時間内に発生され
る車輪速パルスの数がカウントされ算出される。このカ
ウント時間が短くなるとその間に発生される車輪速パル
スの数が少なくなり、特に、車速Vから加速度α(=d
V/dt)が算出されるときの精度が悪化することとな
る。例えば、アクチュエータの駆動タイミングを50m
s毎とし、50ms毎に車輪速パルスがカウントされ車
速Vに換算され、50ms前の前回の車速Vとの偏差か
ら加速度αが算出されるとする。通常、車輪速センサ1
2は0.04m/1パルス程度の能力であり、この場合
の車速Vの分解能は、0.04m/(0.05s)2
16m/s2 となり、図3のテーブルにおける判定で用
いるには不適切である。ここで、車輪速パルスのカウン
ト時間を200msとすると、車速Vの分解能は、0.
04m/(0.2s)2 =1m/s2 となり精度が確保
されるが、200ms間隔でしか加速度αが更新されな
いため、制御遅れとなることが考えられる。
【0081】そこで、図11に示すように、50ms毎
に車輪速パルスの数(n1 ,n2 ,・・・)がカウント
され、車速V(V1 ,V2 ,・・・)は加速度αの精度
が十分に得られる間隔(例えば、200ms)となるま
で積算され算出される。即ち、車輪速パルスの数(n1
,n2 ,n3 ,n4 )から車速V1 は、V1 〔km/
h〕=C×(n1 +n2 +n3 +n4 )と算出される。
ここで、Cは車輪速パルスの数から車速への換算係数で
ある。この車速Vは50ms毎に更新され、V2〔km
/h〕=C×(n2 +n3 +n4 +n5 )と以下、同様
に算出される。加速度αは精度の十分に得られる200
ms前の車速Vとの間で、α〔m/s2 〕=(V5 −V
1 )×1000/3600/0.2と算出される。これ
により、加速度αは十分な精度が確保されると共に、加
速度αがアクチュエータ駆動間隔と同時に得られるため
制御モードが早く切換わり、応答性が向上される。つま
り、制御モードを決定する所望の加速度の精度が得られ
ると共に、車速Vが光軸方向の調整間隔に基づく所定時
間50ms毎に更新されることでヘッドライト30L,
30Rの光軸方向が素早いタイミングで調整される。
【0082】図12は本実施例におけるハイトセンサ1
1F,11Rの出力を示す特性図である。
【0083】ハイトセンサ11F,11Rは標準車高位
置で2.5〔V〕出力されるように取付けられている。
車高Hは、Chを換算係数、Vo をハイトセンサの出力
電圧とすると、H=Ch×(Vo −2.5)となる。実
際には、ハイトセンサ11F,11Rの取付誤差に基づ
き出力電圧ずれΔVo が生じる。そこで、車両が標準車
高位置にあるにもかかわらず、前後のハイトセンサに取
付誤差があるときには、これに基づき算出されるピッチ
角θe に応じて、初期位置からずれた位置にアクチュエ
ータが駆動されることとなる。車両出荷時には、この状
態で光軸が手動調整(Manual Aiming:マニュアルエーミ
ング)される。通常はこの状態で何ら不具合を生じるこ
とはないが、例えば、故障時に初期位置にアクチュエー
タが戻されたとき、正規の光軸からピッチ角θe だけず
れた位置にセットされることとなる。これを防止するた
め、ECUに外部スイッチを設け、車両へのハイトセン
サの組付時に標準車高位置での出力電圧Vs が読込ま
れ、H=Ch×(Vo −Vs)にて車高Hが算出され
る。これにより、取付誤差に基づくアクチュエータの初
期位置からのずれの要因となるピッチ角θe を取除くこ
とができる。
【0084】また、外部スイッチによる方法とは別に、
以下の方法を用いることもできる。ハイトセンサの取付
誤差は許容したまま制御を開始し、図3のフィルタ領域
C(定速モード)にある間の車両のピッチ角を平均し、
故障時にはこの平均ピッチ角に応じた角度にアクチュエ
ータが駆動される。この平均ピッチ角は車両姿勢が安定
しているフィルタ領域C(定速モード)の間にあるとき
のみのピッチ角から算出され、また、一度フィルタ領域
A(停車モード)に入ったときには、乗員や荷物の増減
による負荷変化により大きくピッチ角が変わる可能性が
あるため、平均値が一旦クリアされる。
【0085】このように、本実施例の車両用前照灯光軸
方向自動調整装置は、車両の前部及び後部のそれぞれ1
箇所に配設され、車高の変位量を検出するハイトセンサ
11F,11Rと、ハイトセンサ11F,11Rからの
出力値HF,HRに基づき前記車両のヘッドライト30
L,30Rの光軸方向の水平面に対する傾き角としての
ピッチ角θp を算出するECU20にて達成される傾き
角演算手段と、前記車両の車速Vを検出する車速センサ
としての車輪速センサ12と、車速Vとその車速Vに基
づき算出された加速度αとから走行状態に対応して制御
モードを決定するECU20にて達成されるモード決定
手段と、前記モード決定手段で決定された制御モードに
対応しヘッドライト30L,30Rの光軸方向の調整の
応答性を変更するフィルタを切換えるECU20にて達
成されるフィルタ切換手段と、前記傾き角演算手段で算
出されたピッチ角θp に対して前記フィルタ切換手段に
よる前記フィルタをかけて得られた角度としてのピッチ
角θpfに基づきヘッドライト30L,30Rの光軸方向
を調整するECU20にて達成される光軸方向調整手段
と、システム故障時には、ハイトセンサ11F,11R
からの標準車高における出力値Vs とそのときの出力値
Voとの偏差に基づきECU20にて達成される傾き角
演算手段で算出されるピッチ角θp を補正するECU2
0にて達成される傾き角補正手段とを具備するものであ
る。これにより、システム故障時、ハイトセンサ11
F,11Rの取付誤差による出力誤差が適切に補正され
ヘッドライト30L,30Rの光軸方向が標準車高に戻
される。
【0086】また、本実施例の車両用前照灯光軸方向自
動調整装置は、車両の前部及び後部のそれぞれ1箇所に
配設され、車高の変位量を検出するハイトセンサ11
F,11Rと、ハイトセンサ11F,11Rからの出力
値HF,HRに基づき前記車両のヘッドライト30L,
30Rの光軸方向の水平面に対する傾き角としてのピッ
チ角θp を算出するECU20にて達成される傾き角演
算手段と、前記車両の車速Vを検出する車速センサとし
ての車輪速センサ12と、車速Vとその車速Vに基づき
算出された加速度αとから走行状態に対応して制御モー
ドを決定するECU20にて達成されるモード決定手段
と、前記モード決定手段で決定された制御モードに対応
しヘッドライト30L,30Rの光軸方向の調整の応答
性を変更するフィルタを切換えるECU20にて達成さ
れるフィルタ切換手段と、前記傾き角演算手段で算出さ
れたピッチ角θp に対して前記フィルタ切換手段による
前記フィルタをかけて得られた角度としてのピッチ角θ
pfに基づきヘッドライト30L,30Rの光軸方向を調
整するECU20にて達成される光軸方向調整手段と、
ECU20にて達成される傾き角演算手段で車両が定速
走行状態であるときに算出されたピッチ角θp を平均し
た平均角度を記憶するECU20にて達成される記憶手
段とを具備し、ECU20にて達成される光軸方向調整
手段は、システム故障時には、前記平均角度に基づきヘ
ッドライト30L,30Rの光軸方向を調整するもので
ある。これにより、システム故障時、車両が定常走行状
態であったときのピッチ角θp を平均した平均角度、即
ち、車両姿勢が安定しているときのヘッドライト30
L,30Rの光軸方向に適切に戻すように調整される。
【0087】なお、本実施例では、車高センサとして車
軸と車体との相対変位を測定するセンサを、前後車軸に
配置して車体のピッチ角を検出するとした。このような
車高センサは、一般的には摺動抵抗式によるものとホー
ル素子を用いた非接触式のタイプがあるが、どちらのタ
イプでも使用できる。また、特願平8−99753号に
示すように、後軸のみに車高センサを配置してピッチ角
を検出してもよい。また、上述したような車軸と車体と
の間の相対変位を測定するものではなく、超音波、赤外
線レーザ、ミリ波レーザ等を用いて対地距離を測定する
ものでもよく、またその他の手段によって車体のピッチ
角を直接測定してもよい。また、本実施例では、車速セ
ンサとして車輪速センサを用いたが、ドライブシャフト
等に取付けられる車速センサを使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る車両用前照灯光軸方向自動調整装置の全体構成を示す
概略図である。
【図2】 図2は図1のヘッドライトの要部構成を示す
断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る車両用前照灯光軸方向自動調整装置で用いられる制御
モードに対応するフィルタ領域を示すテーブルである。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る車両用前照灯光軸方向自動調整装置で車両の制御モー
ドが遷移するときの加速度とピッチ角との関係を示す説
明図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る車両用前照灯光軸方向自動調整装置で使用されている
ECU内のCPUにおけるベースルーチンを示すフロー
チャートである。
【図6】 図6は図5の制御モード決定のサブルーチン
を示すフローチャートである。
【図7】 図7は図6の制御モード決定のサブルーチン
の第1の変形例を示すフローチャートである。
【図8】 図8は図6の制御モード決定のサブルーチン
の第2の変形例を示すフローチャートである。
【図9】 図9は図6の制御モード決定のサブルーチン
の第3の変形例を示すフローチャートである。
【図10】 図10は図6の制御モード決定のサブルー
チンの第4の変形例を示すフローチャートである。
【図11】 図11は本発明の実施の形態の一実施例に
かかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で用いられて
いる車輪速センサの車輪速パルスに対する処理を示す説
明図である。
【図12】 図12は本発明の実施の形態の一実施例に
かかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で用いられて
いるハイトセンサの出力を示す特性図である。
【符号の説明】
11F,11R ハイトセンサ(車高センサ) 20 ECU(電子制御装置) 30L,30R ヘッドライト(前照灯) 35L,35R アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−301055(JP,A) 特開 平7−17321(JP,A) 特開 平8−225039(JP,A) 実開 昭63−11214(JP,U) 実開 平5−29857(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60Q 1/076

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車高の変位量を検出する車高セン
    サと、 前記車高センサからの出力値に基づき前記車両の前照灯
    の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演
    算手段と、 前記車両の車速を検出する車速センサと、 前記車速とその車速に基づき算出された加速度とから
    行状態に対応して決定する制御モードを、切換直後の所
    定時間で、かつ前記傾き角の変化の絶対値が所定値を越
    えている間だけ初期制御モードに設定するモード決定手
    段と、 前記モード決定手段で決定された制御モードに対応し前
    記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタ
    を切換えるフィルタ切換手段と、 前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に対して前
    記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得られ
    た角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方
    向調整手段とを具備することを特徴とする車両用前照灯
    光軸方向自動調整装置。
  2. 【請求項2】 車両の車高の変位量を検出する車高セン
    サと、 前記車高センサからの出力値に基づき前記車両の前照灯
    の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演
    算手段と、 前記車両の車速を検出する車速センサと、 前記車速とその車速に基づき算出された加速度とから走
    行状態に対応して決定する制御モードを、切換直後の所
    定時間で、かつ前記傾き角の変化が加減速時に対応する
    それぞれの所定値を越えている間だけ初期制御モードに
    設定するモード決定手段と、 前記モード決定手段で決定された制御モードに対応し前
    記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタ
    を切換えるフィルタ切換手段と、 前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に対して前
    記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得られ
    た角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方
    向調整手段と を具備することを特徴とする車両用前照灯
    光軸方向自動調整装置。
  3. 【請求項3】 車両の車高の変位量を検出する車高セン
    サと、 前記車高センサからの出力値に基づき前記車両の前照灯
    の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演
    算手段と、 前記車両の車速を検出する車速センサと、 前記車速とその車速に基づき算出された加速度とから走
    行状態に対応して決定する制御モードを、切換直後の所
    定時間で、かつ前記加速度の変化及び前記傾き角の変化
    が加減速時に対応するそれぞれの所定値を越えている間
    だけ初期制御モードに設定するモード決定手段と、 前記モード決定手段で決定された制御モードに対応し前
    記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタ
    を切換えるフィルタ切換手段と、 前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に対して前
    記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得られ
    た角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方
    向調整手段とを具備することを特徴とする車両用前照灯
    光軸方向自動調整装置。
  4. 【請求項4】 車両の車高の変位量を検出する車高セン
    サと、 前記車高センサからの出力値に基づき前記車両の前照灯
    の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演
    算手段と、 前記車両の車速を検出する車速センサと、 前記車速とその車速に基づき算出された加速度とから走
    行状態に対応して決定する制御モードを、切換直後の所
    定時間で、かつ前記傾き角の変化が加減速時に対応する
    それぞれの所定値を越えており、かつ前記車高センサか
    らの出力値の変化がそれぞれの所定値以下である間だけ
    初期制御モードに設定するモード決定手段と、 前記モード決定手段で決定された制御モードに対応し前
    記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタ
    を切換えるフィルタ切換手段と、 前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に対して前
    記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得られ
    た角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方
    向調整手段と を具備することを特徴とする車両用前照灯
    光軸方向自動調整装置。
  5. 【請求項5】 車両の車高の変位量を検出する車高セン
    サと、 前記車高センサからの出力値に基づき前記車両の前照灯
    の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演
    算手段と、 前記車両の車速を検出する車速センサと、 前記車速とその車速に基づき算出された加速度とから
    行状態に対応する制御モードを決定するモード決定手段
    と、 前記モード決定手段で決定された制御モードに対応し前
    記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタ
    を切換えるフィルタ切換手段と、 前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に対して前
    記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得られ
    た角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方
    向調整手段と、 システム故障時には、前記車高センサからの標準車高に
    おける出力値とそのときの出力値との偏差に基づき前記
    傾き角演算手段で算出される前記傾き角を補正する傾き
    角補正手段とを具備することを特徴とする車両用前照灯
    光軸方向自動調整装置。
  6. 【請求項6】 車両の車高の変位量を検出する車高セン
    サと、 前記車高センサからの出力値に基づき前記車両の前照灯
    の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演
    算手段と、 前記車両の車速を検出する車速センサと、 前記車速とその車速に基づき算出された加速度とから
    行状態に対応する制御モードを決定するモード決定手段
    と、 前記モード決定手段で決定された制御モードに対応し前
    記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更するフィルタ
    を切換えるフィルタ切換手段と、 前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に対して前
    記フィルタ切換手段による前記フィルタをかけて得られ
    た角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方
    向調整手段と、 前記傾き角演算手段で前記車両が定速走行状態であると
    きに算出された前記傾き角を平均した平均角度を記憶す
    る記憶手段とを具備し、 前記光軸方向調整手段は、システム故障時には、前記平
    均角度に基づき前記前照灯の光軸方向を調整することを
    特徴とする車両用前照灯光軸方向自動調整装置。
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