JP4396050B2 - 車両用前照灯光軸方向自動調整装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に配設される前照灯による照射の光軸方向を自動的に調整する車両用前照灯光軸方向自動調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の前照灯においては、車体の傾きによって前照灯の光軸方向が上向きになると対向車等に眩光を与えたり、光軸方向が下向きになると運転者の遠方視認性が低下することとなるため、前照灯の光軸方向を一定に保持したいという要望がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角が、車両の仕様の違いによって異なって算出されることがある。ここで、例えば、車両の傾き情報として車高の変位量を検出するための車高センサが1つである場合を想定する。この車高センサが車両の運転席側の前輪側または後輪側、助手席側の前輪側または後輪側のうちのどの位置に配設されているかによって当然、制御定数は変わる。また、車高センサが同じ位置に配置されていても、サスペンションのばね定数やダンパ定数の違いにより制御定数が異なるため、ある一つの制御定数とすると、結果的に算出される車両の傾き角が仕様によっては異なってしまうのである。すると、最終的に前照灯の光軸方向が適切に調整されないこととなる。
【0004】
これに対処するため、車両の仕様に合致する制御定数を設定したECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)をそれぞれ用意して組付けることが必要となる。このような組付作業では、制御定数が異なる複数のECUが必要であるが、品番等が異なっていても外観形状が同じであるため、車両の仕様とECUとの間違った組合せが起こり易いという不具合があった。
【0005】
また、車両の乗員乗車状態の変動によって制御定数を切替え前照灯の光軸方向を適切に調整しようとする制御で、乗員の着座状況によって頻繁に制御定数を切替えると車両の前照灯の光軸方向が大きく変動し不自然な動きとなるという不具合があった。
【0006】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、車両の仕様に違いがあってもECUを共通化することで、煩雑な組合せを不要としコスト低減を図ると共に、乗員の着座状況の変動に伴う前照灯の光軸方向を適切に調整可能な車両用前照灯光軸方向自動調整装置の提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の車両用前照灯光軸方向自動調整装置によれば、傾き情報検出手段で検出された傾き情報に基づき、制御定数設定手段で車両の各種仕様の相違を表す仕様判別信号で設定された固有の制御定数を用い、傾き角演算手段で車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角が算出され、この傾き角に基づき光軸方向調整手段で前照灯の光軸方向が調整される。このように、車両の仕様に対応して制御定数が設定されるため、車両に各種仕様があってもECU(電子制御ユニット)が無理なく共通化され、車両の仕様とECUとの煩雑な組合せが不用となり、コスト低減も達成される。
【0008】
請求項2の車両用前照灯光軸方向自動調整装置における制御定数設定手段では、仕様判別信号に基づく制御定数の設定回数が車両への組付後の1回のみとされる。このため、車両の仕様に対応する制御定数が一旦、設定されたのちにおいては、その制御定数に対してノイズ等による誤った設定変更を生じることがない。これにより、車両の仕様の設定の信頼性を向上することができる。
【0009】
請求項3の車両用前照灯光軸方向自動調整装置によれば、傾き情報検出手段で検出された傾き情報に基づき傾き角演算手段で車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角が算出され、着座状況検出手段で車両における乗員の着座状況が検出され、その検出結果に応じて光軸方向調整手段による前照灯の光軸方向の調整の応答性が変更または前照灯の光軸方向の調整の開始タイミングが所定期間遅延される。このため、車両の乗員の着座状況による検出結果が頻繁に変化するようなときにあっても、前照灯の光軸方向が大きく変動したりして不自然な動きを呈することが抑制される。
【0010】
請求項4の車両用前照灯光軸方向自動調整装置における光軸方向調整手段では、走行状態検出手段により車両が走行中であると検出されたときには、着座状況検出手段からの検出結果が固定される。このように、車両の走行中にあっては、乗員乗車状態の変化が有り得ないとして着座状況検出手段からの検出結果が無視されることで前照灯の光軸方向が不自然に切替わるような調整制御が未然に回避される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置の全体構成を示す概略図である。
【0013】
図1において、車両の後部の運転席側または助手席側の車軸には車高センサ11が取付けられている。この車高センサ11からは後輪側の車軸と車体との相対変位量、即ち、車高の変位量としてのリヤ車高値(後輪側の車高の変位量)HR、その他のセンサ(図示略)から各種センサ信号等、車両の走行状態を検出する周知の車速センサ12や車輪速センサ13からの各センサ信号、更に、車両の仕様を自動判別させるための後述の仕様判別信号が車両に搭載されたECU20に入力されている。ここで、車両の仕様とは、制御定数に関連のある項目として▲1▼サスペンションのばね定数、▲2▼サスペンションのダンパ定数、▲3▼車両全体の重心位置、▲4▼駆動方法(FF(フロントエンジン/フロントドライブ),FR(フロントエンジン/リヤドライブ))、▲5▼エンジン出力、▲6▼ホイールベース、▲7▼トレッド、▲8▼ドライバ席の位置(右ハンドル、左ハンドル)等が主に考えられる。なお、ECU20、車速センサ12及び車輪速センサ13は便宜上、車両の外部に図示されている。
【0014】
ECU20は、周知の中央処理装置としてのCPU21、制御プログラムを格納したROM22、各種データを格納するRAM23、B/U(バックアップ)RAM24、入出力回路25及びそれらを接続するバスライン26等からなる論理演算回路として構成されている。このECU20からの出力信号が車両のヘッドライト(前照灯)30側のアクチュエータ35に入力され、後述するように、ヘッドライト30の光軸方向が調整される。
【0015】
図2は図1のヘッドライト30の要部構成を示す断面図である。
【0016】
図2において、ヘッドライト30は主として、ランプ31とそのランプ31を固定するリフレクタ32、そのリフレクタ32を円弧矢印方向に揺動自在に支持する一方の支持部33及びリフレクタ32を支持すると共に可動自在な他方の可動部34、その可動部34を前後矢印方向に駆動するステップモータ等からなるアクチュエータ35にて構成されている。なお、ヘッドライト30の光軸方向は運転者1名が乗車した状態を想定して初期設定されている。
【0017】
車両の各種仕様をECU20で自動判別させるための仕様判別信号は、例えば、他のECUから通信にて入力するようにしてもよい。また、図3に示すように、仕様判別信号として2本の信号線1及び信号線2を用い、車両の仕様に対応して接続(ショート)または非接続(オープン)を組合せることで仕様1〜仕様4までの4通りに切替えるようにしてもよい。
【0018】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で使用されているECU20内のCPU21における多様な荷重条件に対処する光軸方向の調整制御の処理手順を示す図4のフローチャートに基づき、図5のテーブルを参照して説明する。なお、この制御ルーチンは所定時間毎にCPU21にて繰返し実行される。
【0019】
ここで、図5は車両の各種仕様として例えば、車高センサ11の取付位置の違いに対応する複数の制御式fi (i=1,2,3)を示すテーブルであり、予めROM22内に格納されている。図5に示す制御式f1 は、車高センサ11が助手席側配置時で助手席に配設され乗員の着座状況を検出する着座センサ(図示略)からの出力信号がOFF(オフ)である助手席非乗車時に対応している。この制御式f1 に示す「四角白抜」記号は、リヤ車高値HR〔mm〕が大きい方から順に乗員乗車状態が、運転席のみ、運転席及び後部座席に1人、運転席及び後部座席に2人、運転席及び後部座席に3人であるときの荷重条件に対応する車両の前後方向の予め設定された基準面に対する傾き角としてのピッチ角θp 〔°〕の実測値である。
【0020】
また、図5に示す制御式f2 は、車高センサ11が運転席側配置時で着座センサからの出力信号がOFFである助手席非乗車時に対応している。この制御式f2 に示す「四角黒塗」記号は、リヤ車高値HR〔mm〕が大きい方から順に乗員乗車状態が運転席のみ、運転席及び後部座席に1人、運転席及び後部座席に2人、運転席及び後部座席に3人であるときの荷重条件に対応するピッチ角θp 〔°〕の実測値である。
【0021】
そして、図5に示す制御式f3 は、車高センサ11が運転席側または助手席側配置時で着座センサからの出力信号がON(オン)である助手席乗車時に対応している。この制御式f3 に示す「菱形黒塗」記号は、リヤ車高値HR〔mm〕が大きい方から順に乗員乗車状態が運転席と助手席、運転席と助手席及び後部座席に1人、運転席と助手席及び後部座席に2人、運転席と助手席及び後部座席に3人(全席乗車)であるときの荷重条件に対応するピッチ角θp 〔°〕の実測値である。更に、図5に示すリヤ車高値HR〔mm〕が最大となる「丸白抜」記号は乗員乗車がない、即ち、空車のときのピッチ角θp 〔°〕を示す。
【0022】
また、図4の制御ルーチンを実行する際には、今回の車両の仕様に対応して入力された仕様判別信号に基づき、図5に示すテーブルの何れの制御式fi (i=1,2,3)を用いるかが予め決定されている。本実施例においては、車高センサ11が助手席側配置のときには仕様判別信号に基づき制御式f1 及び制御式f3 、車高センサ11が運転席側配置のときには仕様判別信号に基づき制御式f2 及び制御式f3 がそれぞれ選択されている。
【0023】
図4において、ステップS101で、車高センサ11からのリヤ車高値HRが読込まれる。次にステップS102に移行して、着座センサからの出力信号が読込まれる。次にステップS103に移行して、車速センサ12による車速Vが2〔km/h〕以上であるかが判定される。ステップS103の判定条件が成立せず、即ち、車速Vが2〔km/h〕未満と低く車両が停車中であるときにはステップS104に移行し、ステップS102で読込まれた着座センサからの出力信号のON/OFFによる着座状況情報が更新される。
【0024】
一方、ステップS103の判定条件が成立、即ち、即ち、車速Vが2〔km/h〕以上と高く車両が走行中であるときにはステップS104がスキップされる。次にステップS105に移行して、ステップS104で更新された着座状況情報に対応する図5に示す制御式fi (i=1,2,3)にステップS101で読込まれたリヤ車高値HRが代入された制御式fi(HR)によりピッチ角θp が算出される。
【0025】
次にステップS106に移行して、ステップS105で算出されたピッチ角θp に対して対向車に眩光を与えることのない目標光軸方向調整角度θT (≒−θp )が算出される。次にステップS107に移行して、ステップS106で算出された目標光軸方向調整角度θT に基づきアクチュエータ35が駆動され、本ルーチンを終了する。なお、アクチュエータ35に対する制御速度設定等については省略されている。
【0026】
このように、本実施例の車両用前照灯光軸方向自動調整装置は、車両の傾き情報として車両の車高の変位量としてのリヤ車高値HRを検出する車高センサ11からなる傾き情報検出手段と、車両の各種仕様の相違を表す仕様判別信号に基づき、車両の仕様に対応する固有の制御定数としてリヤ車高値HRからピッチ角θp を算出する制御式fi (i=1,2,3)を設定するECU20内のCPU21にて達成される制御定数設定手段と、前記傾き情報検出手段からの出力に基づき、前記制御定数設定手段で設定された制御式fi を用い、車両のヘッドライト(前照灯)30の光軸方向の水平面に対する傾き角に対応するピッチ角θp を算出するECU20内のCPU21にて達成される傾き角演算手段と、前記傾き角演算手段で算出されたピッチ角θp に基づく目標光軸方向調整角度θT によりヘッドライト30の光軸方向を調整するECU20内のCPU21、アクチュエータ35等からなる光軸方向調整手段とを具備するものである。
【0027】
したがって、ECU20内のCPU21で車両の傾き情報として車高センサ11にて検出されたリヤ車高値HRに基づきヘッドライト30の光軸方向の水平面に対する傾き角に対応するピッチ角θp が仕様判別信号にて予め設定された車両の仕様に対応する固有の制御定数としての制御式fi (i=1,2,3)を用いて算出され、このピッチ角θp に基づきヘッドライト30の光軸方向が調整される。このように、車両の仕様に対応してECU20内の制御定数が設定されるため、車両に各種仕様があってもECU20を無理なく共通化することができ、ECU20のコストを低減することが可能となる。
【0028】
また、本実施例の車両用前照灯光軸方向自動調整装置のECU20内のCPU21にて達成される制御定数設定手段は、仕様判別信号に基づく制御定数としての制御式fi (i=1,2,3)の設定回数を車両への組付後の1回のみとするものである。このため、車両の仕様に対応してECU20が組付けられECU20内の制御定数が一旦、設定されたのちにおいては、その制御定数に対してノイズ等による誤った設定変更を生じることがない。これにより、車両の仕様とそれに合致するECU20との組合せの信頼性を向上することができる。
【0029】
ところで、上述の制御ルーチンが実行された際、乗員の着座状況を検出する着座センサからの出力信号が乗員の乗車姿勢の変化によって頻繁に切替わる場合が考えられる。この場合には、上述の図5に示す制御式fi が頻繁に切替わることで、リヤ車高値HRが変わっていないにも関わらず算出されるピッチ角θp が大きく変化することとなる。結果的に、車両のヘッドライト30の光軸方向が不自然な動きを呈することになってしまうのである。
【0030】
そこで、この対策について、以下に説明する。図4のルーチンでも述べたように、まず、車速センサ12からのセンサ信号または車輪速センサ13からのセンサ信号に基づき、例えば、車速が2〔km/h〕以上であり、車両が走行中と検出されるときには乗員乗車状態が変化することがないとして、着座センサからの出力信号に変化があっても無視することでヘッドライト30の光軸方向が頻繁に大きく切替わるような調整制御が回避される。
【0031】
一方、車両の停車中におけるヘッドライト30の光軸方向の調整制御について、図6のタイムチャートを参照して説明する。
【0032】
図6に示すように、着座センサからの出力信号は時刻t1 〜t3 、時刻t4 〜t7 の時間でOFF、時刻t1 より以前、時刻t3 〜t4 、時刻t7 以降の時間でONとなっている。この着座センサからの出力信号に対応してピッチ角θp 〔°〕が算出される。対策1に示すヘッドライト30の光軸方向の制御角〔°〕としては、着座センサからの出力信号に対応して算出されるピッチ角θp に対して、ヘッドライト30の光軸方向が調整制御されても気にならない程度に長い時定数として例えば、数10秒のフィルタがかけられ、なまし(平滑化)制御が実施されている。これにより、ヘッドライト30の光軸方向の制御角が頻繁に大きく切替わるような調整制御が回避される。
【0033】
対策2に示すヘッドライト30の光軸方向の制御角〔°〕としては、着座センサからの出力信号が変化した時点から一定の判定保留時間Td 〔秒〕が設けられており、ヘッドライト30の光軸方向が頻繁に切替わることが防止されている。また、切替わり時点での急激な光軸方向の変化を避けるため、対策1より短いフィルタがかけられている。このため、着座センサからの出力信号の時刻t1 での変化に対応して判定保留時間Td が設定されているため、時刻t2 まで待って徐々にヘッドライト30の光軸方向の制御角が変化されている。また、着座センサからの出力信号が時刻t3 〜t4 まで一旦、OFFからONとなっているが、判定保留時間Td (時刻t3 〜t5 )の範囲内であるため制御角への影響はない。そして、着座センサからの出力信号が時刻t7 でOFFからONとなり、判定保留時間Td (時刻t7 〜t8 )が経過したのち徐々にヘッドライト30の光軸方向の制御角が変化されている。
【0034】
このように、本実施例の車両用前照灯光軸方向自動調整装置は、車両の傾き情報として車両の車高の変位量としてのリヤ車高値HRを検出する車高センサ11からなる傾き情報検出手段と、前記傾き情報検出手段からの出力に基づき車両のヘッドライト(前照灯)30の光軸方向の水平面に対する傾き角に対応するピッチ角θp を算出するECU20内のCPU21にて達成される傾き角演算手段と、前記傾き角演算手段で算出されたピッチ角θp に基づく目標光軸方向調整角度θT によりヘッドライト30の光軸方向を調整するECU20内のCPU21、アクチュエータ35等からなる光軸方向調整手段と、車両における乗員の着座状況を検出する着座センサ(図示略)からなる着座状況検出手段とを具備し、前記光軸方向調整手段が着座センサからの検出結果に応じてヘッドライト30の光軸方向の調整の応答性を変更またはヘッドライト30の光軸方向の調整の開始タイミングを所定期間として判定保留時間Td 遅延するものである。
【0035】
したがって、ECU20内のCPU21で車両の傾き情報として車高センサ11にて検出されたリヤ車高値HRに基づくヘッドライト30の光軸方向の水平面に対する傾き角に対応するピッチ角θp に基づきヘッドライト30の光軸方向が調整される。このとき、着座センサからの検出結果に応じてヘッドライト30の光軸方向の調整の応答性が変更されたり、ヘッドライト30の光軸方向の調整の開始タイミングが所定期間遅延される。このため、車両の乗員の着座状況として着座センサからの検出結果が頻繁に変化するようなことがあっても、ヘッドライト30の光軸方向が大きく変動したりして不自然な動きを呈することを抑制することができる。
【0036】
また、本実施例の車両用前照灯光軸方向自動調整装置は、更に、車両の走行状態を検出する走行状態検出手段としての車速センサ12または車輪速センサ13を具備し、ECU20内のCPU21、アクチュエータ35等からなる光軸方向調整手段が車速センサ12または車輪速センサ13によって車両が走行中であると検出されたときには、着座センサからの検出結果を固定するものである。つまり、車両の走行中にあっては、乗員乗車状態の変化が有り得ないとして着座センサからの検出結果が無視されることでヘッドライト30の光軸方向が不自然に切替わるような調整制御を未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】 図2は図1のヘッドライトの要部構成を示す断面図である。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で用いられている仕様判別信号として2本の信号線を用い車両の仕様に対応して4通りの切替えを示す説明図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で使用されているECU内のCPUにおける多様な荷重条件に対処する光軸方向の調整制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】 図5は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置で用いられている車高センサの取付位置の違いに対応する複数の制御式を示すテーブルである。
【図6】 図6は本発明の実施の形態の一実施例にかかる車両用前照灯光軸方向自動調整装置における各種信号等の遷移状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
11 車高センサ
12 車速センサ
13 車輪速センサ
30 ヘッドライト(前照灯)
35 アクチュエータ
Claims (4)
- 車両の傾き情報を検出する傾き情報検出手段と、
前記車両の各種仕様の相違を表す仕様判別信号に基づき前記車両の仕様に対応する固有の制御定数を設定する制御定数設定手段と、
前記傾き情報検出手段からの出力に基づき、前記制御定数設定手段で設定された前記制御定数を用い、前記車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演算手段と、
前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方向調整手段と
を具備することを特徴とする車両用前照灯光軸方向自動調整装置。 - 前記制御定数設定手段は、前記仕様判別信号に基づく前記制御定数の設定回数を前記車両への組付後の1回のみとすることを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯光軸方向自動調整装置。
- 車両の傾き情報を検出する傾き情報検出手段と、
前記傾き情報検出手段からの出力に基づき前記車両の前照灯の光軸方向の水平面に対する傾き角を算出する傾き角演算手段と、
前記傾き角演算手段で算出された前記傾き角に基づき前記前照灯の光軸方向を調整する光軸方向調整手段と、
前記車両における乗員の着座状況を検出する着座状況検出手段とを具備し、
前記光軸方向調整手段は、前記着座状況検出手段からの検出結果に応じて前記前照灯の光軸方向の調整の応答性を変更または前記前照灯の光軸方向の調整の開始タイミングを所定期間遅延することを特徴とする車両用前照灯光軸方向自動調整装置。 - 更に、前記車両の走行状態を検出する走行状態検出手段を具備し、前記光軸方向調整手段は、走行状態検出手段によって前記車両が走行中であると判断したときには、前記着座状況検出手段からの検出結果を固定することを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯光軸方向自動調整装置。
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