JP3209464B2 - 超音波探触子 - Google Patents
超音波探触子Info
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- ultrasonic
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の中空器官,中空
の構造物等、中空を有する被検査体、例えば人体の血管
内に挿入される圧電振動子を備えた超音波探触子に関す
る。
の構造物等、中空を有する被検査体、例えば人体の血管
内に挿入される圧電振動子を備えた超音波探触子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より血管等に超音波探触子を挿入し
て超音波診断を行う超音波診断装置が用いられている。
尚、ここでは人体の血管内に超音波探触子を挿入する場
合について説明するが、他の中空を有する被検査体につ
いても同様である。図35は、人体の血管内に超音波探
触子が挿入された様子を示した模式図である。
て超音波診断を行う超音波診断装置が用いられている。
尚、ここでは人体の血管内に超音波探触子を挿入する場
合について説明するが、他の中空を有する被検査体につ
いても同様である。図35は、人体の血管内に超音波探
触子が挿入された様子を示した模式図である。
【0003】超音波診断装置本体部10に超音波探触子
12の後端が接続されており、前端が患者1の太腿部か
ら血管を通って患部にまで挿入されている。超音波探触
子12の前端部には圧電振動子が備えられており、この
圧電振動子で超音波が送受信され、その受信信号が本体
部10に送られ、本体部10に備えられたモニタ画面1
1上に超音波による画像が表示され診断に供される。
12の後端が接続されており、前端が患者1の太腿部か
ら血管を通って患部にまで挿入されている。超音波探触
子12の前端部には圧電振動子が備えられており、この
圧電振動子で超音波が送受信され、その受信信号が本体
部10に送られ、本体部10に備えられたモニタ画面1
1上に超音波による画像が表示され診断に供される。
【0004】図36は、従来の超音波探触子前端部(以
下単に超音波探触子と呼ぶ)の概略構成を示した模式図
である。超音波探触子12はチューブ13で覆われてお
り、その最前端部に圧電振動子14が備えられており、
この圧電振動子14はリード線16により本体部10と
接続されている。またこの圧電振動子14と向きあう位
置に、斜めの反射面18aを有する反射体18が配置さ
れている。
下単に超音波探触子と呼ぶ)の概略構成を示した模式図
である。超音波探触子12はチューブ13で覆われてお
り、その最前端部に圧電振動子14が備えられており、
この圧電振動子14はリード線16により本体部10と
接続されている。またこの圧電振動子14と向きあう位
置に、斜めの反射面18aを有する反射体18が配置さ
れている。
【0005】リード線16を経由して本体部10から圧
電振動子14に信号が送られると圧電振動子14から反
射体18側に向けて超音波15が発せられる。この超音
波は反射体18の反射面18aで反射され生体内に向け
て送信される。生体内ではその各組織等で超音波が反射
され、この反射超音波がこの超音波探触子12に入射し
反射面18aで再度反射して圧電振動子14で受信され
る。この受信信号はリード線16を経由して本体部10
に伝送される。
電振動子14に信号が送られると圧電振動子14から反
射体18側に向けて超音波15が発せられる。この超音
波は反射体18の反射面18aで反射され生体内に向け
て送信される。生体内ではその各組織等で超音波が反射
され、この反射超音波がこの超音波探触子12に入射し
反射面18aで再度反射して圧電振動子14で受信され
る。この受信信号はリード線16を経由して本体部10
に伝送される。
【0006】反射体18にはフレキシブルシャフト20
の一端が連結されている。このフレキシブルシャフト2
0は、その他端が本体部10内に備えられたモータ25
の軸と連結されており、モータ25が回転するとその回
転力がフレキシブルシャフト20を経由して反射体18
に伝わり、この反射体18が回転する。これにより、圧
電振動子14から発信された超音波による血管を輪切り
にする方向の走査が行われ、超音波による血管の断層像
が得られることになる。
の一端が連結されている。このフレキシブルシャフト2
0は、その他端が本体部10内に備えられたモータ25
の軸と連結されており、モータ25が回転するとその回
転力がフレキシブルシャフト20を経由して反射体18
に伝わり、この反射体18が回転する。これにより、圧
電振動子14から発信された超音波による血管を輪切り
にする方向の走査が行われ、超音波による血管の断層像
が得られることになる。
【0007】尚、反射体18の後部にはしきり板22が
備えられてこのしきり板22より前端部側が密封され、
その空間内に音響インピーダンスが人体とほぼ同一な音
響カップリング材料、例えば生理食塩水が充満されてい
る。図37は、従来の超音波探触子の他の例を示した模
式図である。この図、および以下に示す各図において、
前述した従来例(図36)の各構成部品と対応する部品
には、具体的な構造等の相違に拘らず、図36において
付した番号と同一の番号を付して示し、相違点のみ説明
する。
備えられてこのしきり板22より前端部側が密封され、
その空間内に音響インピーダンスが人体とほぼ同一な音
響カップリング材料、例えば生理食塩水が充満されてい
る。図37は、従来の超音波探触子の他の例を示した模
式図である。この図、および以下に示す各図において、
前述した従来例(図36)の各構成部品と対応する部品
には、具体的な構造等の相違に拘らず、図36において
付した番号と同一の番号を付して示し、相違点のみ説明
する。
【0008】この例は、反射体18を回転させるための
モータ32が超音波探触子30に組み込まれている。こ
のモータ32はリード線34で本体部10と接続されて
いる。図38,図39は従来の超音波探触子のさらに異
なる各例を示した模式図である。
モータ32が超音波探触子30に組み込まれている。こ
のモータ32はリード線34で本体部10と接続されて
いる。図38,図39は従来の超音波探触子のさらに異
なる各例を示した模式図である。
【0009】図38に示す超音波探触子40は、フレキ
シブル・シャフト42に横向きに圧電振動子14が固定
されており、フレキシブル・シャフト42を前後方向に
動かすことにより超音波15による直線的な走査が行わ
れる。また図39に示す超音波探触子50も直線的な走
査を行うものであるが、圧電振動子14はリニアモータ
を構成するロータ52に固定され、チューブ13の内壁
にステータ54が固定された構造を備えたものである。
シブル・シャフト42に横向きに圧電振動子14が固定
されており、フレキシブル・シャフト42を前後方向に
動かすことにより超音波15による直線的な走査が行わ
れる。また図39に示す超音波探触子50も直線的な走
査を行うものであるが、圧電振動子14はリニアモータ
を構成するロータ52に固定され、チューブ13の内壁
にステータ54が固定された構造を備えたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように各種の超
音波探触子が知られているが、これら各種の超音波探触
子のうち、図36、図38に示すような、本体部側から
延びるフレキシブル・シャフト等を用いて反射体ないし
圧電振動子を回転,移動する構成のものは、フレキシブ
ル・シャフト等の堅さのために超音波探触子の柔軟性が
損なわれ、したがってこの超音波探触子を例えば屈曲し
た血管内に挿入して患部まで到達させるための操作が大
変であるという問題がある。
音波探触子が知られているが、これら各種の超音波探触
子のうち、図36、図38に示すような、本体部側から
延びるフレキシブル・シャフト等を用いて反射体ないし
圧電振動子を回転,移動する構成のものは、フレキシブ
ル・シャフト等の堅さのために超音波探触子の柔軟性が
損なわれ、したがってこの超音波探触子を例えば屈曲し
た血管内に挿入して患部まで到達させるための操作が大
変であるという問題がある。
【0011】また、図37、図39に示すように、超音
波探触子内にモータを備えた場合は、フレキシブル・シ
ャフト等を備える必要がなく、したがって柔軟性,可撓
性に富み、操作性が向上するが、モータを超音波探触子
内部に備えることから超音波探触子の外径が太くなり、
細い血管等に挿入できなくなるという問題がある。本発
明は、上記問題に鑑み、柔軟性,可撓性を確保した上で
細い径で構成することのできる超音波探触子を提供する
ことを目的とする。
波探触子内にモータを備えた場合は、フレキシブル・シ
ャフト等を備える必要がなく、したがって柔軟性,可撓
性に富み、操作性が向上するが、モータを超音波探触子
内部に備えることから超音波探触子の外径が太くなり、
細い血管等に挿入できなくなるという問題がある。本発
明は、上記問題に鑑み、柔軟性,可撓性を確保した上で
細い径で構成することのできる超音波探触子を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の超音波探触子は、被検査体内に挿入される、
所定の方向に延びるチューブと、該チューブ内部に、少
なくとも一部の部材が前後方向に移動自在及び/又は前
後方向を軸として回転自在に配置された、生体内に超音
波を送信するとともに生体内で反射した超音波を受信す
る送受信体とを備えた超音波探触子において、上記少な
くとも一部の部材を移動及び/又は回転させるロータを
チューブ内に備えるとともに、被検査体の外部に配置さ
れ該検査体の外部からロータを駆動するステータを備え
たことを特徴とするものである。
の本発明の超音波探触子は、被検査体内に挿入される、
所定の方向に延びるチューブと、該チューブ内部に、少
なくとも一部の部材が前後方向に移動自在及び/又は前
後方向を軸として回転自在に配置された、生体内に超音
波を送信するとともに生体内で反射した超音波を受信す
る送受信体とを備えた超音波探触子において、上記少な
くとも一部の部材を移動及び/又は回転させるロータを
チューブ内に備えるとともに、被検査体の外部に配置さ
れ該検査体の外部からロータを駆動するステータを備え
たことを特徴とするものである。
【0013】ここで、上記ロータを、磁性体もしくは永
久磁石で構成することが好ましい。このロータを磁性体
もしくは永久磁石で構成する場合において、上記送受信
体として圧電振動子を備えこの圧電振動子を移動及び/
又は回転させる場合は、この圧電振動子の裏面側に上記
ロータとしての磁性体もしくは永久磁石を備えることが
好ましく、この場合に、圧電振動子を、上記ロータの回
転軸方向前面に取り付けることも好ましい態様であり、
あるいは、圧電振動子を上記ロータの回転軸方向側面に
取り付けることも好ましい態様である。また上記ロータ
を円筒型とすることも好ましい態様である。
久磁石で構成することが好ましい。このロータを磁性体
もしくは永久磁石で構成する場合において、上記送受信
体として圧電振動子を備えこの圧電振動子を移動及び/
又は回転させる場合は、この圧電振動子の裏面側に上記
ロータとしての磁性体もしくは永久磁石を備えることが
好ましく、この場合に、圧電振動子を、上記ロータの回
転軸方向前面に取り付けることも好ましい態様であり、
あるいは、圧電振動子を上記ロータの回転軸方向側面に
取り付けることも好ましい態様である。また上記ロータ
を円筒型とすることも好ましい態様である。
【0014】また上記送受信体として超音波を送受信す
る圧電振動子と該圧電振動子から送信された超音波をチ
ューブ外部に向けて反射するとともにチューブ外部で反
射した超音波を圧電振動子に向けて反射する反射体とを
備え、この反射体を移動及び/又は回転させる場合は、
該反射体に上記ロータとしての磁性体もしくは永久磁石
を備えることが好ましい。この場合に、チューブの先端
部に中空の部屋を設け、この部屋を音響カップリング材
料で満たし、ロータを具備した反射体をこの部屋の内部
に挿入し、この部屋の入口を圧電振動子で栓をした構成
とすることが好ましく、あるいはチューブの先端部に中
空の部屋を設け、圧電振動子をこの部屋の深端側に配し
てこの部屋の深端側を塞ぎ、この部屋の残部を音響カッ
プリング材料で満たし、ロータを具備した反射体をこの
部屋の先端側に配置し、この部屋の先端部に栓を設けた
構成としてもよい。
る圧電振動子と該圧電振動子から送信された超音波をチ
ューブ外部に向けて反射するとともにチューブ外部で反
射した超音波を圧電振動子に向けて反射する反射体とを
備え、この反射体を移動及び/又は回転させる場合は、
該反射体に上記ロータとしての磁性体もしくは永久磁石
を備えることが好ましい。この場合に、チューブの先端
部に中空の部屋を設け、この部屋を音響カップリング材
料で満たし、ロータを具備した反射体をこの部屋の内部
に挿入し、この部屋の入口を圧電振動子で栓をした構成
とすることが好ましく、あるいはチューブの先端部に中
空の部屋を設け、圧電振動子をこの部屋の深端側に配し
てこの部屋の深端側を塞ぎ、この部屋の残部を音響カッ
プリング材料で満たし、ロータを具備した反射体をこの
部屋の先端側に配置し、この部屋の先端部に栓を設けた
構成としてもよい。
【0015】また、上記ステータに把手を備えることが
好ましく、また、上記ステータに多関節のアーム機構を
備えることも好ましい態様である。さらに上記ステータ
に、その被検査体との接触面側に柔軟体を備えることも
好ましい態様である。
好ましく、また、上記ステータに多関節のアーム機構を
備えることも好ましい態様である。さらに上記ステータ
に、その被検査体との接触面側に柔軟体を備えることも
好ましい態様である。
【0016】
【作用】本発明の超音波探触子は、上記少なくとも一部
の部材、即ち圧電振動子や反射体を移動及び/又は回転
させるロータをチューブ内に備え、このロータを駆動す
るステータは生体の外部に配置するように構成したた
め、フレキシブル・シャフト等を備える必要がなく超音
波探触子の柔軟性,可撓性が確保されるとともに、ステ
ータがチューブ内に備えられない分、チューブの外径を
細く構成することが可能となる。
の部材、即ち圧電振動子や反射体を移動及び/又は回転
させるロータをチューブ内に備え、このロータを駆動す
るステータは生体の外部に配置するように構成したた
め、フレキシブル・シャフト等を備える必要がなく超音
波探触子の柔軟性,可撓性が確保されるとともに、ステ
ータがチューブ内に備えられない分、チューブの外径を
細く構成することが可能となる。
【0017】ここで、前述したように、超音波探触子に
は生理食塩水等の音響カップリング材料が充満されてい
る。圧電振動子に送信される電気的信号はパルス状であ
って電力は常時は供給されておらず、かつリード線部等
は通常防水対策がとられているが、一方、超音波探触子
内のロータは常時電力を必要とするので、万が一診断の
際に生理食塩水が洩れ出し感電する恐れがある。
は生理食塩水等の音響カップリング材料が充満されてい
る。圧電振動子に送信される電気的信号はパルス状であ
って電力は常時は供給されておらず、かつリード線部等
は通常防水対策がとられているが、一方、超音波探触子
内のロータは常時電力を必要とするので、万が一診断の
際に生理食塩水が洩れ出し感電する恐れがある。
【0018】これに対し、ロータを磁性体もしくは永久
磁石で構成した場合は、感電のおそれのない、より安全
性の高い超音波探触子が構成される。この場合におい
て、圧電振動子にロータとしての磁性体、永久磁石を直
接固定し、あるいは反射体を磁性体、永久磁石で構成し
てそれ自体をロータとして用いることにより、別体のロ
ータを備える必要がなく、したがってより細い超音波探
触子を構成することができる。
磁石で構成した場合は、感電のおそれのない、より安全
性の高い超音波探触子が構成される。この場合におい
て、圧電振動子にロータとしての磁性体、永久磁石を直
接固定し、あるいは反射体を磁性体、永久磁石で構成し
てそれ自体をロータとして用いることにより、別体のロ
ータを備える必要がなく、したがってより細い超音波探
触子を構成することができる。
【0019】またロータとしての磁性体もしくは永久磁
石を円筒型に形成した場合、この中をレーザーファイバ
ーなどの治療手段を貫通することができ、超音波探触子
で状況を観察しながら治療を行うことが可能となる。ま
た、圧電振動子をロータの回転軸方向前面に設けた場
合、ロータを回転することにより、超音波探触子の前方
の超音波画像が得られ、血管が脂質で閉塞されていも、
閉塞厚さなどを観察することができる。
石を円筒型に形成した場合、この中をレーザーファイバ
ーなどの治療手段を貫通することができ、超音波探触子
で状況を観察しながら治療を行うことが可能となる。ま
た、圧電振動子をロータの回転軸方向前面に設けた場
合、ロータを回転することにより、超音波探触子の前方
の超音波画像が得られ、血管が脂質で閉塞されていも、
閉塞厚さなどを観察することができる。
【0020】また、ロータの回転軸に対し、側面に圧電
振動子を取り付け、回転する構成とした場合は、回転軸
に直交する断面の断層像が得られる。さらに、このロー
タ回転軸方向前面に圧電振動子をドーナツ状に取り付け
た場合は、回転軸前方の回転軸と交わる方向の断層像も
得られる。またステータは被検査体外で操作されるが、
このステータに把手、あるいは多関節のアーム機構を備
えると操作性が増すことになる。さらにこのステータ
に、その被検査体との接触面側に柔軟体を備えると、こ
のステータが被検査体と接触したときの感触が良くな
り、またこのステータの被検査体との密着性が向上す
る。
振動子を取り付け、回転する構成とした場合は、回転軸
に直交する断面の断層像が得られる。さらに、このロー
タ回転軸方向前面に圧電振動子をドーナツ状に取り付け
た場合は、回転軸前方の回転軸と交わる方向の断層像も
得られる。またステータは被検査体外で操作されるが、
このステータに把手、あるいは多関節のアーム機構を備
えると操作性が増すことになる。さらにこのステータ
に、その被検査体との接触面側に柔軟体を備えると、こ
のステータが被検査体と接触したときの感触が良くな
り、またこのステータの被検査体との密着性が向上す
る。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。以下
の各実施例においても前述した各従来例(図35〜図3
9参照)の各構成部品に対応する構成部品には、具体的
な構造の相違等に拘らず図35〜図39において付した
番号と同一の番号を付し、重複説明は省略する。
の各実施例においても前述した各従来例(図35〜図3
9参照)の各構成部品に対応する構成部品には、具体的
な構造の相違等に拘らず図35〜図39において付した
番号と同一の番号を付し、重複説明は省略する。
【0022】図1は、本発明の超音波探触子の第1実施
例の、特徴部分を表わした模式図である。反射体18に
は軸受61を介してモータを構成するロータ62が連結
されており、このロータ62には軸受兼用のしきり板2
2を介してロータ62の回転速度を検出する検出器64
が連結されている。この検出器64で検出されたロータ
62の回転速度は、リード線66を経由して本体部10
に伝えられる。また、患者1の体表1aの外部にはロー
タ62を駆動するステータ68が備えられている。本実
施例ではロータ62は磁性体で構成されている。ただし
本図では、本例の原理を示すために体表から血管までの
位置深さは無視し浅く示してある。
例の、特徴部分を表わした模式図である。反射体18に
は軸受61を介してモータを構成するロータ62が連結
されており、このロータ62には軸受兼用のしきり板2
2を介してロータ62の回転速度を検出する検出器64
が連結されている。この検出器64で検出されたロータ
62の回転速度は、リード線66を経由して本体部10
に伝えられる。また、患者1の体表1aの外部にはロー
タ62を駆動するステータ68が備えられている。本実
施例ではロータ62は磁性体で構成されている。ただし
本図では、本例の原理を示すために体表から血管までの
位置深さは無視し浅く示してある。
【0023】図2は、図1に示す超音波探触子を具備し
た超音波診断装置の概略回路ブロック図である。本体部
10(図35参照)内に、圧電振動子の駆動回路や受信
信号の処理回路などを含む超音波制御系501を備え、
リード線16を経由して超音波探触子60内に備えられ
た圧電振動子14に超音波発信信号が送られ、これによ
り圧電振動子14から超音波が発信される。生体各組織
から反射して戻ってくる反射超音波はこの圧電振動子1
4で再び受信され、リード線16を経由して超音波制御
系501に送られる。
た超音波診断装置の概略回路ブロック図である。本体部
10(図35参照)内に、圧電振動子の駆動回路や受信
信号の処理回路などを含む超音波制御系501を備え、
リード線16を経由して超音波探触子60内に備えられ
た圧電振動子14に超音波発信信号が送られ、これによ
り圧電振動子14から超音波が発信される。生体各組織
から反射して戻ってくる反射超音波はこの圧電振動子1
4で再び受信され、リード線16を経由して超音波制御
系501に送られる。
【0024】また本体部10内にはモータを構成するロ
ータ62,ステータ68を制御する制御系502が備え
られ、入力された指令値に基づき、アンプ503を経由
して、ロータ62の周囲に所定の磁界が生じるようにス
テータ68が駆動される。検出器64でロータ62の回
転速度が検出され、この回転速度を表わす信号はリード
線66を経由して制御系502に伝達され、この回転速
度が指令値と比較される。また、検出器64で検出され
たロータ62の位置を表わす信号は、反射超音波を表わ
す電気信号とともに超音波制御系501に入力される。
超音波制御系501では入力された信号を処理し、その
処理後の信号をモニタ11に送る。
ータ62,ステータ68を制御する制御系502が備え
られ、入力された指令値に基づき、アンプ503を経由
して、ロータ62の周囲に所定の磁界が生じるようにス
テータ68が駆動される。検出器64でロータ62の回
転速度が検出され、この回転速度を表わす信号はリード
線66を経由して制御系502に伝達され、この回転速
度が指令値と比較される。また、検出器64で検出され
たロータ62の位置を表わす信号は、反射超音波を表わ
す電気信号とともに超音波制御系501に入力される。
超音波制御系501では入力された信号を処理し、その
処理後の信号をモニタ11に送る。
【0025】モニタ11では送られてきた信号に基づい
て血管を輪切りにした方向の断層像を表示する。尚、他
の走査方法、例えばリニア走査やセクタ走査の時も、基
本的な装置側の回路は図2のブロック図および該ブロッ
ク図の説明から容易に類推できる。血管の輪切り像を得
るラジアル走査や、その他リニア走査、セクタ走査など
の走査方法は、プローブに設ける識別信号から識別可能
であり、各走査方法による信号処理は、超音波診断装置
における周知の技術である。
て血管を輪切りにした方向の断層像を表示する。尚、他
の走査方法、例えばリニア走査やセクタ走査の時も、基
本的な装置側の回路は図2のブロック図および該ブロッ
ク図の説明から容易に類推できる。血管の輪切り像を得
るラジアル走査や、その他リニア走査、セクタ走査など
の走査方法は、プローブに設ける識別信号から識別可能
であり、各走査方法による信号処理は、超音波診断装置
における周知の技術である。
【0026】図3は、ロータ、ステータからなるモータ
構造の一例を示した模式図である。チューブ13内に磁
性体からなるロータ62が備えられており、このロータ
62は、図3に示すように4つの突極62a〜62dを
有している。一方ステータ68は6つの突極68a〜6
8fを有する略中空円筒形に構成されている。このステ
ータ68は、その中空円筒の内部に診断の際に人体がす
っぽりと挿入される程度の大きさを有している。
構造の一例を示した模式図である。チューブ13内に磁
性体からなるロータ62が備えられており、このロータ
62は、図3に示すように4つの突極62a〜62dを
有している。一方ステータ68は6つの突極68a〜6
8fを有する略中空円筒形に構成されている。このステ
ータ68は、その中空円筒の内部に診断の際に人体がす
っぽりと挿入される程度の大きさを有している。
【0027】ここで、先ず図3(A)に示すようにステ
ータ68の突極68a,68dがそれぞれN極,S極と
なるように励磁され、かつロータ62の突極62a,6
2cがそれぞれステータ68の突極68a,68dに対
向した位置にあるものとする。この状態で、図3(B)
に示すように、突極68a,68dの励磁をオフにし、
突極68b,68eがそれぞれN極,S極となるように
励磁すると、マックスウェルの応力によりロータ62に
反時計方向にトルクが働き、ロータ62が反時計方向に
回転して図3(C)に示す状態となる。このようにして
励磁を順次切り換えることによりロータ62が回転す
る。尚ここではステータ68が6極,ロータ62が4極
の場合であるが、ステータ68,ロータ62の各極数は
これに限られるものでないことはいうまでもない。
ータ68の突極68a,68dがそれぞれN極,S極と
なるように励磁され、かつロータ62の突極62a,6
2cがそれぞれステータ68の突極68a,68dに対
向した位置にあるものとする。この状態で、図3(B)
に示すように、突極68a,68dの励磁をオフにし、
突極68b,68eがそれぞれN極,S極となるように
励磁すると、マックスウェルの応力によりロータ62に
反時計方向にトルクが働き、ロータ62が反時計方向に
回転して図3(C)に示す状態となる。このようにして
励磁を順次切り換えることによりロータ62が回転す
る。尚ここではステータ68が6極,ロータ62が4極
の場合であるが、ステータ68,ロータ62の各極数は
これに限られるものでないことはいうまでもない。
【0028】図4は、ロータを永久磁石で構成した場合
のロータ,ステータの構造例を示した模式図である。こ
の例ではステータ68は4つの突極68a,68b,6
8dを有しており、ロータ62は永久磁石で構成され突
極は有していない。ここで図4(A),(B),
(C),(D)にそれぞれ示すようにステータ68の各
突極68a,68b,68c,68dが順次N極となる
ように励磁することにより、ロータ62が図4の時計方
向に回転する。尚この例はステータの相数が4、ロータ
の極数が2極の場合であるが、それぞれ例えば6相,4
極等としてもよいことはもちろんである。
のロータ,ステータの構造例を示した模式図である。こ
の例ではステータ68は4つの突極68a,68b,6
8dを有しており、ロータ62は永久磁石で構成され突
極は有していない。ここで図4(A),(B),
(C),(D)にそれぞれ示すようにステータ68の各
突極68a,68b,68c,68dが順次N極となる
ように励磁することにより、ロータ62が図4の時計方
向に回転する。尚この例はステータの相数が4、ロータ
の極数が2極の場合であるが、それぞれ例えば6相,4
極等としてもよいことはもちろんである。
【0029】図5は、ロータを永久磁石で構成した場合
の他の例を示した模式図である。この例ではコイルから
なるステータ68が備えられており、このコイルに例え
ば正弦波状に変化する交番電流を流すことにより、この
コイルのロータ62側にN極とS極が交互に発生し、こ
れによりロータ62が回転する。図6は、ロータを永久
磁石で構成した場合のもう一つの例を示した模式図であ
る。図3,図4では身体を取り巻くステータ構造とした
が、図6に示すように、ステータを円弧状とすることも
可能である。
の他の例を示した模式図である。この例ではコイルから
なるステータ68が備えられており、このコイルに例え
ば正弦波状に変化する交番電流を流すことにより、この
コイルのロータ62側にN極とS極が交互に発生し、こ
れによりロータ62が回転する。図6は、ロータを永久
磁石で構成した場合のもう一つの例を示した模式図であ
る。図3,図4では身体を取り巻くステータ構造とした
が、図6に示すように、ステータを円弧状とすることも
可能である。
【0030】先ず、ステータ68の突極68aにN極が
現われるように励磁するとロータ62のS極が突極68
aに引かれる。次に突極68cにS極が現われるように
励磁するとこの突極68cにロータ62のN極が引かれ
る。以下突極68b:S極→突極68a:S極→突極6
8c:N極→突極68b:N極→突極68a:N極→突
極68c:S極→突極68b:S極となるように順次制
御することによりロータ62が図の反時計方向に回転す
る。
現われるように励磁するとロータ62のS極が突極68
aに引かれる。次に突極68cにS極が現われるように
励磁するとこの突極68cにロータ62のN極が引かれ
る。以下突極68b:S極→突極68a:S極→突極6
8c:N極→突極68b:N極→突極68a:N極→突
極68c:S極→突極68b:S極となるように順次制
御することによりロータ62が図の反時計方向に回転す
る。
【0031】このように本例ではステータを円弧状とし
たため、操作性に特に優れている。また身体をほぼ中心
として本例の円弧状ステータを複数個配置することも可
能である。これらの各例に見るように超音波探触子内に
備えられたロータ62を磁性体もしくは永久磁石で構成
し、生体の外部にステータ68を配置してロータ62を
駆動することができ、種々の具体的構造をとることがで
きる。
たため、操作性に特に優れている。また身体をほぼ中心
として本例の円弧状ステータを複数個配置することも可
能である。これらの各例に見るように超音波探触子内に
備えられたロータ62を磁性体もしくは永久磁石で構成
し、生体の外部にステータ68を配置してロータ62を
駆動することができ、種々の具体的構造をとることがで
きる。
【0032】図7は、本発明の超音波探触子の第2実施
例の特徴部分を表わした模式図である。この超音波探触
子70は反射体71自体が磁性体もしくは永久磁石で構
成された例であり、この反射体71に軸受兼用のしきり
板22を介して検出器64が連結されている。このよう
に反射体自体でロータを構成してもよい。
例の特徴部分を表わした模式図である。この超音波探触
子70は反射体71自体が磁性体もしくは永久磁石で構
成された例であり、この反射体71に軸受兼用のしきり
板22を介して検出器64が連結されている。このよう
に反射体自体でロータを構成してもよい。
【0033】図8は、本発明の超音波探触子の第3実施
例の特徴部分を表わした模式図、図9は図8に示す第3
実施例を構成するロータ付の反射体を表わした模式図、
図10は図8に示す第3実施例を構成するフランジ付の
圧電振動子の、互いに異なる方向からみた斜視図であ
る。チューブ13の先端部には中空の部屋413が設け
られており、その中空の部屋413の奥側にロータ付の
反射体414が配置されている。この反射体414は、
図9に示すように、超音波を反射するミラー部414a
と永久磁石からなるロータ414bから構成されてい
る。
例の特徴部分を表わした模式図、図9は図8に示す第3
実施例を構成するロータ付の反射体を表わした模式図、
図10は図8に示す第3実施例を構成するフランジ付の
圧電振動子の、互いに異なる方向からみた斜視図であ
る。チューブ13の先端部には中空の部屋413が設け
られており、その中空の部屋413の奥側にロータ付の
反射体414が配置されている。この反射体414は、
図9に示すように、超音波を反射するミラー部414a
と永久磁石からなるロータ414bから構成されてい
る。
【0034】中空の部屋413内には生理食塩水等の音
響カップリング材料が充填されており、またこの部屋4
13の先端側には圧電振動子415が配置されている。
この圧電振動子415は、図10に示すように、その外
周がシール材415aで覆われ、また端部にフランジ4
15bが形成されている。中空の部屋413は、図10
に示すような構造の圧電振動子415で栓をされ、これ
により中空の部屋413が外部から遮断される。またチ
ューブ13の先端にはこの圧電振動子415を覆うシー
ル材416が配置されており、これにより中空の部屋4
13は完全に水密な状態に保たれる。またリード栓16
は、圧電振動子415の電極415c(図10参照)に
接続されている。
響カップリング材料が充填されており、またこの部屋4
13の先端側には圧電振動子415が配置されている。
この圧電振動子415は、図10に示すように、その外
周がシール材415aで覆われ、また端部にフランジ4
15bが形成されている。中空の部屋413は、図10
に示すような構造の圧電振動子415で栓をされ、これ
により中空の部屋413が外部から遮断される。またチ
ューブ13の先端にはこの圧電振動子415を覆うシー
ル材416が配置されており、これにより中空の部屋4
13は完全に水密な状態に保たれる。またリード栓16
は、圧電振動子415の電極415c(図10参照)に
接続されている。
【0035】図8に示す構造の超音波探触子を組立てる
には、先ず中空の部屋413にロータ付反射体414が
挿入され、その部屋413が音響カップリング材料で満
たされる。その後、圧電振動子415で栓がなされ、チ
ューブ13の先端がシリコンゴム等からなるシール材4
16で覆われる。図11は、図8に示す実施例におい
て、図9に示す反射体414に代えて用いることのでき
る反射体を示した図である。この図11に示す反射体4
14’は、図9に示す反射体のミラー部414aに相当
する部分を含めて全体が永久磁石で構成されている。こ
のように永久磁石自身を斜めにカットしてロータ付反射
体414’を構成してもよい。
には、先ず中空の部屋413にロータ付反射体414が
挿入され、その部屋413が音響カップリング材料で満
たされる。その後、圧電振動子415で栓がなされ、チ
ューブ13の先端がシリコンゴム等からなるシール材4
16で覆われる。図11は、図8に示す実施例におい
て、図9に示す反射体414に代えて用いることのでき
る反射体を示した図である。この図11に示す反射体4
14’は、図9に示す反射体のミラー部414aに相当
する部分を含めて全体が永久磁石で構成されている。こ
のように永久磁石自身を斜めにカットしてロータ付反射
体414’を構成してもよい。
【0036】図12は、図8に示す実施例において、図
10に示す圧電振動子415に代えて用いることのでき
る圧電振動子を示した図である。この図12に示す圧電
振動子415’にはその電極415cに、超音波送受信
回路を構成する回路素子415fが搭載された回路基板
415eが半田415dで接続されており、この回路基
板415eが、図9に示す圧電振動子415のフランジ
415bの役割をなしている。この図12に示すよう
に、圧電振動子に超音波送受信回路が搭載された回路基
板415eを備えることにより、超音波探触子全体の小
型化、ノイズの低減化が可能となる。また回路基板41
5eによりフランジを構成した場合、回路基板の他にフ
ランジを備える必要がなく、この点からも小型化が達成
される。なお、圧電振動子にフランジや超音波送受回路
を備えることは以下に示す各実施例では特に触れない
が、必要に応じて、図8〜図12に示す実施例と同様
に、圧電振動子にフランジや超音波波探触子を備えても
よい。
10に示す圧電振動子415に代えて用いることのでき
る圧電振動子を示した図である。この図12に示す圧電
振動子415’にはその電極415cに、超音波送受信
回路を構成する回路素子415fが搭載された回路基板
415eが半田415dで接続されており、この回路基
板415eが、図9に示す圧電振動子415のフランジ
415bの役割をなしている。この図12に示すよう
に、圧電振動子に超音波送受信回路が搭載された回路基
板415eを備えることにより、超音波探触子全体の小
型化、ノイズの低減化が可能となる。また回路基板41
5eによりフランジを構成した場合、回路基板の他にフ
ランジを備える必要がなく、この点からも小型化が達成
される。なお、圧電振動子にフランジや超音波送受回路
を備えることは以下に示す各実施例では特に触れない
が、必要に応じて、図8〜図12に示す実施例と同様
に、圧電振動子にフランジや超音波波探触子を備えても
よい。
【0037】図13は、本発明の超音波探触子の第4実
施例の特徴部分を表わした模式図、図14は図13に示
す第4実施例で用いられる圧電振動子の斜視図である。
この超音波探触子を構成するチューブ13の内部には、
リード線16が通る孔421が形成されており、またチ
ューブ13の先端部にはこの孔421よりも太い中空の
部屋が形成されている。その中空の部屋422の奥側に
は、圧電振動子425が配設されている。この圧電振動
子425には、図14に示すように、凹面圧電材425
aと、その背面に貼着されたバッキング材425bと、
さらにその背面に貼着された、電極425dを備えた基
板425cとから構成されている。このような構成の圧
電振動子425が中空の部屋422の奥側に配置され、
これにより中空の部屋422と孔421との間が遮断さ
れる。この中空の部屋422には音響カップリング材が
充填され、この中空の部屋422の、圧電振動子425
に対向する位置に、例えば図9に示す構造のロータ付反
射体414が配置されている。さらに、この中空の部屋
422の先端は蓋426で栓がなされ、その蓋426の
周囲がシリコンゴム等のシール材427で覆われ、これ
により部屋422の内部が水密状態に保持されている。
施例の特徴部分を表わした模式図、図14は図13に示
す第4実施例で用いられる圧電振動子の斜視図である。
この超音波探触子を構成するチューブ13の内部には、
リード線16が通る孔421が形成されており、またチ
ューブ13の先端部にはこの孔421よりも太い中空の
部屋が形成されている。その中空の部屋422の奥側に
は、圧電振動子425が配設されている。この圧電振動
子425には、図14に示すように、凹面圧電材425
aと、その背面に貼着されたバッキング材425bと、
さらにその背面に貼着された、電極425dを備えた基
板425cとから構成されている。このような構成の圧
電振動子425が中空の部屋422の奥側に配置され、
これにより中空の部屋422と孔421との間が遮断さ
れる。この中空の部屋422には音響カップリング材が
充填され、この中空の部屋422の、圧電振動子425
に対向する位置に、例えば図9に示す構造のロータ付反
射体414が配置されている。さらに、この中空の部屋
422の先端は蓋426で栓がなされ、その蓋426の
周囲がシリコンゴム等のシール材427で覆われ、これ
により部屋422の内部が水密状態に保持されている。
【0038】図13に示す構造の超音波探触子を組立て
るには、チューブ13の先端部より圧電振動子425を
挿入し、これにより中空の部屋422とリード線16が
通る孔421との間を遮蔽する。その後ロータ付反射体
414を中空の部屋422内に配置し、この部屋422
を音響カップリング材で満たす。その後チューブ13の
先端に蓋426が覆せられ、その蓋426の周囲がシー
ル材427で覆われる。この実施例では、圧電振動子4
25を中空の部屋442の奥側に配置し、その圧電振動
子425の背面側の電極425dにリード線16を接続
する構成としたため、リード線16は孔421内を通せ
ばよく、この構成によりこの超音波探触子の組立てが一
層容易化されている。
るには、チューブ13の先端部より圧電振動子425を
挿入し、これにより中空の部屋422とリード線16が
通る孔421との間を遮蔽する。その後ロータ付反射体
414を中空の部屋422内に配置し、この部屋422
を音響カップリング材で満たす。その後チューブ13の
先端に蓋426が覆せられ、その蓋426の周囲がシー
ル材427で覆われる。この実施例では、圧電振動子4
25を中空の部屋442の奥側に配置し、その圧電振動
子425の背面側の電極425dにリード線16を接続
する構成としたため、リード線16は孔421内を通せ
ばよく、この構成によりこの超音波探触子の組立てが一
層容易化されている。
【0039】図15は、本発明の超音波探触子の第5実
施例の特徴部分を表わした模式図である。この実施例に
係る超音波探触子80には反射体は備えられておらず、
圧電振動子14が横向きに配置され、この圧電振動子1
4から直接に側方に超音波が送信される。この圧電振動
子14の裏面にはこの裏面から送信される超音波を吸収
するためのバッキング72が貼付されている。このバッ
キング72は回転軸74に固定され、この回転体にはロ
ータ62が固定されている。圧電振動子14に配線され
るリード線16は、ブラシ76を介し、回転軸74の内
部を経由して圧電振動子14と接続されている。また、
ロータ62は電磁石で構成されており、本体部10(図
35参照)とは、リード線77,ブラシ78により接続
されている。
施例の特徴部分を表わした模式図である。この実施例に
係る超音波探触子80には反射体は備えられておらず、
圧電振動子14が横向きに配置され、この圧電振動子1
4から直接に側方に超音波が送信される。この圧電振動
子14の裏面にはこの裏面から送信される超音波を吸収
するためのバッキング72が貼付されている。このバッ
キング72は回転軸74に固定され、この回転体にはロ
ータ62が固定されている。圧電振動子14に配線され
るリード線16は、ブラシ76を介し、回転軸74の内
部を経由して圧電振動子14と接続されている。また、
ロータ62は電磁石で構成されており、本体部10(図
35参照)とは、リード線77,ブラシ78により接続
されている。
【0040】この実施例に示すように、圧電振動子14
を回転させる構造とすることもでき、またロータ62を
電磁石で構成することもできる。もちろん、ロータ62
を永久磁石、磁性体で構成しても何ら問題はない。図1
6は、本発明の超音波探触子の第6実施例の特徴部分を
表わした模式図である。
を回転させる構造とすることもでき、またロータ62を
電磁石で構成することもできる。もちろん、ロータ62
を永久磁石、磁性体で構成しても何ら問題はない。図1
6は、本発明の超音波探触子の第6実施例の特徴部分を
表わした模式図である。
【0041】この図に示す超音波探触子90には、圧電
振動子14の裏面に磁性体あるいは永久磁石からなるロ
ータ62が貼付されており、ステータ68との組合せで
リニアモータが構成され、これにより圧電振動子14が
チューブ13内を平行移動し、超音波15によるリニア
走査が行われる。図17は、図16に示すロータ62,
ステータ68からなるリニアモータの原理図である。
振動子14の裏面に磁性体あるいは永久磁石からなるロ
ータ62が貼付されており、ステータ68との組合せで
リニアモータが構成され、これにより圧電振動子14が
チューブ13内を平行移動し、超音波15によるリニア
走査が行われる。図17は、図16に示すロータ62,
ステータ68からなるリニアモータの原理図である。
【0042】先ずロータ62をステータ68の突極68
a,68bに対向した位置に置き、突極68a,68b
にS極が現れるように励磁する。次に突極68b,68
c→突極68c,68d→…→突極68f,68gに順
次S極が現れるように励磁する。これによりロータ6
2、したがって圧電振動子64が平行移動し、リニア走
査が行われることとなる。
a,68bに対向した位置に置き、突極68a,68b
にS極が現れるように励磁する。次に突極68b,68
c→突極68c,68d→…→突極68f,68gに順
次S極が現れるように励磁する。これによりロータ6
2、したがって圧電振動子64が平行移動し、リニア走
査が行われることとなる。
【0043】図18は、本発明の超音波探触子の第7実
施例の特徴部分を表わした模式図、図19は図18のX
−Xに沿う断面図である。この超音波探触子100に
は、図19に示すように、圧電振動子14の裏面に半円
筒形のバッキング72が貼付され、このバッキング72
に沿ってロータ62が形成されている。この実施例は、
ロータ62は電磁石で構成されステータ68との組合せ
でリニアモータを構成する例である。圧電振動子14
は、ブラシ92を介して図18に示すリード線16と接
続されており、またロータ62には、リード線77を経
由しブラシ94を介して電力が供給されるように構成さ
れている。本例では、ロータに電磁石を用いているが、
もちろん永久磁石を用いても何ら問題はない。この圧電
振動子14の動きについては図16に示す第6実施例の
場合と同様である。
施例の特徴部分を表わした模式図、図19は図18のX
−Xに沿う断面図である。この超音波探触子100に
は、図19に示すように、圧電振動子14の裏面に半円
筒形のバッキング72が貼付され、このバッキング72
に沿ってロータ62が形成されている。この実施例は、
ロータ62は電磁石で構成されステータ68との組合せ
でリニアモータを構成する例である。圧電振動子14
は、ブラシ92を介して図18に示すリード線16と接
続されており、またロータ62には、リード線77を経
由しブラシ94を介して電力が供給されるように構成さ
れている。本例では、ロータに電磁石を用いているが、
もちろん永久磁石を用いても何ら問題はない。この圧電
振動子14の動きについては図16に示す第6実施例の
場合と同様である。
【0044】図20〜図22は本発明の第8実施例の構
成を示す図である。チューブ201は体外まで連続して
おり、超音波探触子の挿入や引き出しはこのチューブ2
01により体外から行う。永久磁石202は円筒型であ
ってモータのロータを構成する。この永久磁石202
は、図22に示すように2つ割になっており、2極モー
タを構成する。永久磁石202には、図20に示すよう
にチューブ201の内面に設けられた2条の円周状のリ
ングに合わせて2条の溝が設けられ、回転自在に嵌合す
る構造となっている。
成を示す図である。チューブ201は体外まで連続して
おり、超音波探触子の挿入や引き出しはこのチューブ2
01により体外から行う。永久磁石202は円筒型であ
ってモータのロータを構成する。この永久磁石202
は、図22に示すように2つ割になっており、2極モー
タを構成する。永久磁石202には、図20に示すよう
にチューブ201の内面に設けられた2条の円周状のリ
ングに合わせて2条の溝が設けられ、回転自在に嵌合す
る構造となっている。
【0045】圧電振動子203は永久磁石202の円筒
部前面にドーナツ状に取り付けられている。その詳細を
図21に示す。圧電振動子203は8分割で構成されて
いるが、このように分割することによりフレームレート
の向上が図られる。また、これは一種の開口面合成であ
り、前方の3次元構造を得ることができる。コイル20
4は、コイル204のリード線206から供給される電
流により回転磁界を発生し、ロータを形成する永久磁石
202と一体となってモータを構成する。モータとして
は、ロータの位置検出にホール素子を用いたホールモー
タなどを用いるとよい。リード線205は圧電振動子2
03の電極に電圧を印加するものである。
部前面にドーナツ状に取り付けられている。その詳細を
図21に示す。圧電振動子203は8分割で構成されて
いるが、このように分割することによりフレームレート
の向上が図られる。また、これは一種の開口面合成であ
り、前方の3次元構造を得ることができる。コイル20
4は、コイル204のリード線206から供給される電
流により回転磁界を発生し、ロータを形成する永久磁石
202と一体となってモータを構成する。モータとして
は、ロータの位置検出にホール素子を用いたホールモー
タなどを用いるとよい。リード線205は圧電振動子2
03の電極に電圧を印加するものである。
【0046】次に動作について説明する。図23は各圧
電振動子203の超音波ビームの走査状態を示す。永久
磁石202が回転しない場合は、8個の圧電振動子20
3から照射される8点の位置のデータしか得られない
が、回転することにより、円筒状に超音波ビームが走査
され、前方の超音波断層像が得られる。
電振動子203の超音波ビームの走査状態を示す。永久
磁石202が回転しない場合は、8個の圧電振動子20
3から照射される8点の位置のデータしか得られない
が、回転することにより、円筒状に超音波ビームが走査
され、前方の超音波断層像が得られる。
【0047】本実施例に示した圧電振動子203を回転
することにより前方の対象物の3次元超音波情報が得ら
れることについては、同一出願人による特願平3−11
8872に詳説してあるので、ここで要点のみを説明す
る。図24は進行方向の垂直面にドーナツ状に8個の圧
電振動子を配置し、ドーナツの中心軸を回転軸として回
転して3次元超音波画像を得る装置を示す。
することにより前方の対象物の3次元超音波情報が得ら
れることについては、同一出願人による特願平3−11
8872に詳説してあるので、ここで要点のみを説明す
る。図24は進行方向の垂直面にドーナツ状に8個の圧
電振動子を配置し、ドーナツの中心軸を回転軸として回
転して3次元超音波画像を得る装置を示す。
【0048】まず、始に8分割された圧電振動子304
のうち、1個の圧電振動子を送信素子303とし、残り
7個の圧電振動子を受信素子301とする。次に送信素
子303からインパルスの球面波を送信し、任意の被測
定点302からの反射波を他の7個の受信素子301で
受信する。次に各受信素子301からの出力をA/D変
換器305でデジタル信号に変換し、ウエイブ・データ
としてウエイブ・メモリ306に取込む。次にウエイブ
・メモリ306に取り込んだ各受信素子301のデータ
から3次元画像を再構成する前に、再構成する空間とし
て、超音波探触子の圧電振動子304が配置された平面
と平行な面、つまりCモード像に相当する面を予め数面
選択しておき、各Cモード像ごとの、送信素子〜任意の
被測定点〜受信素子間の伝播経路の伝播時間を各受信素
子ごとに計算して予めデータ・マスク308を製作して
おく。
のうち、1個の圧電振動子を送信素子303とし、残り
7個の圧電振動子を受信素子301とする。次に送信素
子303からインパルスの球面波を送信し、任意の被測
定点302からの反射波を他の7個の受信素子301で
受信する。次に各受信素子301からの出力をA/D変
換器305でデジタル信号に変換し、ウエイブ・データ
としてウエイブ・メモリ306に取込む。次にウエイブ
・メモリ306に取り込んだ各受信素子301のデータ
から3次元画像を再構成する前に、再構成する空間とし
て、超音波探触子の圧電振動子304が配置された平面
と平行な面、つまりCモード像に相当する面を予め数面
選択しておき、各Cモード像ごとの、送信素子〜任意の
被測定点〜受信素子間の伝播経路の伝播時間を各受信素
子ごとに計算して予めデータ・マスク308を製作して
おく。
【0049】次に各Cモード像ごとの各受信素子301
ごとに予め計算されたデータ・マスク308と等しい、
実測の各Cモード像ごとの各受信素子301のウエイブ
・データをウエイブ・メモリ306から読み出し、演算
処理回路307で全てを加算した結果から逆に被測定点
を同定し、1枚のCモード像を獲得する。最後の2段階
を、高速に演算処理することの繰り返しによる各Cモー
ド像を再構成し、数枚のCモード像をモニター309
に、voxel表示、あるいは階調コードとピクセルの
大きさの変化を持たせた表示等をすることで、超音波放
射面より前方の3次元画像を得ることができる。
ごとに予め計算されたデータ・マスク308と等しい、
実測の各Cモード像ごとの各受信素子301のウエイブ
・データをウエイブ・メモリ306から読み出し、演算
処理回路307で全てを加算した結果から逆に被測定点
を同定し、1枚のCモード像を獲得する。最後の2段階
を、高速に演算処理することの繰り返しによる各Cモー
ド像を再構成し、数枚のCモード像をモニター309
に、voxel表示、あるいは階調コードとピクセルの
大きさの変化を持たせた表示等をすることで、超音波放
射面より前方の3次元画像を得ることができる。
【0050】次に第9実施例を図25により説明する。
図25は永久磁石202の円筒外表面に圧電振動子20
3を取り付けたもので、永久磁石202を回転すること
により、回転軸と直交する断面の超音波断層像が得られ
る。次に第10実施例を図26により説明する。図26
は第8実施例と第9実施例を組合せたもので、前方及
び、回転軸断面の超音波断層像が得られる。
図25は永久磁石202の円筒外表面に圧電振動子20
3を取り付けたもので、永久磁石202を回転すること
により、回転軸と直交する断面の超音波断層像が得られ
る。次に第10実施例を図26により説明する。図26
は第8実施例と第9実施例を組合せたもので、前方及
び、回転軸断面の超音波断層像が得られる。
【0051】図27はロータリートランス207を用い
て圧電振動子203のリード線205を取り出す方法を
示す図である。永久磁石202の回転によりリード線2
05はよじれてしまうので、ロータリートランス207
を用いることによりリード線205は機械的に分離する
ことにより、よじれを防止する。また、接触ブラシ等を
用いて電気信号の送受を行うことも可能である。
て圧電振動子203のリード線205を取り出す方法を
示す図である。永久磁石202の回転によりリード線2
05はよじれてしまうので、ロータリートランス207
を用いることによりリード線205は機械的に分離する
ことにより、よじれを防止する。また、接触ブラシ等を
用いて電気信号の送受を行うことも可能である。
【0052】尚、以上の説明において図示していない
が、超音波ビームを絞るための音響レンズや、超音波送
受信の効率を向上させたり周波数帯域を広くしたりする
ための整合層やバッキングを圧電振動子に具備しても何
ら問題なく、周知の技術である。更に、振動子として、
アレイ型、アニュラ型のものを使用することも可能であ
る。
が、超音波ビームを絞るための音響レンズや、超音波送
受信の効率を向上させたり周波数帯域を広くしたりする
ための整合層やバッキングを圧電振動子に具備しても何
ら問題なく、周知の技術である。更に、振動子として、
アレイ型、アニュラ型のものを使用することも可能であ
る。
【0053】図28は、患者に接触されるステータの外
形図である。患者1内に超音波探触子110が挿入さ
れ、その後挿入された超音波探触子110に対向する位
置にステータ102が配置されるが、このステータ10
2に把手104を備えることによりこのステータ102
の操作性が向上する。図29は、ステータの他の例の外
形図である。
形図である。患者1内に超音波探触子110が挿入さ
れ、その後挿入された超音波探触子110に対向する位
置にステータ102が配置されるが、このステータ10
2に把手104を備えることによりこのステータ102
の操作性が向上する。図29は、ステータの他の例の外
形図である。
【0054】この図に示すようにステータ102に多関
節のアーム106を備え、ステータ102を所定範囲内
の任意の位置に移動するとともにその移動した位置に保
持できる構造とするとステータ102の操作性がさらに
向上する。このアーム106の一端は、例えば本体部1
0(図35参照)、もしくは患者1が横たわるベットの
縁等に固定される。
節のアーム106を備え、ステータ102を所定範囲内
の任意の位置に移動するとともにその移動した位置に保
持できる構造とするとステータ102の操作性がさらに
向上する。このアーム106の一端は、例えば本体部1
0(図35参照)、もしくは患者1が横たわるベットの
縁等に固定される。
【0055】図30は、ステータの他の例の模式図であ
る。ステータ102の、患者1の体表1aと接する側に
例えばゴム等の柔軟体108を貼付することにより患者
1にやわらかい接触感を与え、またステータ102によ
り患者1が傷つけられることが防止される。次に超音波
探触子により診断しながら治療を行う例を説明する。図
31は円筒型永久磁石202の中に治療用レーザファイ
バ208を通し、レーザ光を照射する状態を示す。図3
2は血管内で脂質付着部を超音波探触子により診断しな
がらレーザ光で脂質を焼き取っている状態を示す。
る。ステータ102の、患者1の体表1aと接する側に
例えばゴム等の柔軟体108を貼付することにより患者
1にやわらかい接触感を与え、またステータ102によ
り患者1が傷つけられることが防止される。次に超音波
探触子により診断しながら治療を行う例を説明する。図
31は円筒型永久磁石202の中に治療用レーザファイ
バ208を通し、レーザ光を照射する状態を示す。図3
2は血管内で脂質付着部を超音波探触子により診断しな
がらレーザ光で脂質を焼き取っている状態を示す。
【0056】図33は治療用レーザファイバ208の先
端にホットチップ209を取り付けた器具を永久磁石2
02内に通した状態を示し、図34は血管内で脂質を診
断しながら、ホットチップ209で脂質を焼き取る治療
をしている状態を示す。上述のように、第8実施例(図
23参照)では前方を診断することで、脂質の長さを把
握することができる。しかし、回転軸に直交する断面の
診断を行うことができないので、脂質の厚さを把握する
ことができない。一方第9実施例(図25参照)では回
転軸に直交する断面を診断することで脂質の厚さを把握
できるが、前方を診断することができないので、脂質の
長さを把握することができない。
端にホットチップ209を取り付けた器具を永久磁石2
02内に通した状態を示し、図34は血管内で脂質を診
断しながら、ホットチップ209で脂質を焼き取る治療
をしている状態を示す。上述のように、第8実施例(図
23参照)では前方を診断することで、脂質の長さを把
握することができる。しかし、回転軸に直交する断面の
診断を行うことができないので、脂質の厚さを把握する
ことができない。一方第9実施例(図25参照)では回
転軸に直交する断面を診断することで脂質の厚さを把握
できるが、前方を診断することができないので、脂質の
長さを把握することができない。
【0057】第10実施例(図26参照)は第8、第9
実施例を組合せることにより前方、回転軸に直交する断
面の直径診断が可能となり、脂質の長さと、厚さを把握
することができる。また、第8〜第10実施例において
は、円筒状の永久磁石202の中にレーザファイバやホ
ットチップ付レーザファイバを通すことで診断と治療を
同時に行うことができる。従って、X線のモニタなしに
カテーテル型超音波探触子を安全かつ確実に挿入可能と
なり、診断と治療を同時に行うことができる。これによ
り治療部位へのレーザの照射、進達のモニタを行うこと
ができるので、レーザ光による血管の穿孔、ホットチッ
プによる血管壁正常組織の焼損の可能性を大幅に減少す
ることができる。
実施例を組合せることにより前方、回転軸に直交する断
面の直径診断が可能となり、脂質の長さと、厚さを把握
することができる。また、第8〜第10実施例において
は、円筒状の永久磁石202の中にレーザファイバやホ
ットチップ付レーザファイバを通すことで診断と治療を
同時に行うことができる。従って、X線のモニタなしに
カテーテル型超音波探触子を安全かつ確実に挿入可能と
なり、診断と治療を同時に行うことができる。これによ
り治療部位へのレーザの照射、進達のモニタを行うこと
ができるので、レーザ光による血管の穿孔、ホットチッ
プによる血管壁正常組織の焼損の可能性を大幅に減少す
ることができる。
【0058】なお、上記第8〜第10実施例では永久磁
石202は2極、コイル204は1つの場合を示した
が、これらの数を増加してもよい。また、永久磁石20
2の前方の圧電振動子203の数は1個以上であればよ
い。さらに、二重のドーナツ状にするなど、他の形態も
可能である。また、前述したように、圧電振動子203
で送受信される超音波の音響特性を向上させるため、バ
ッキング、整合層、レンズ等を取り付けることは周知の
技術である。また、超音波ビームの送信方向または、受
信方向を検出するために、ロータリーエンコーダや非接
触のレーザを用いたエンコーダを用いて位置検出、角度
検出等を行うこと、および診断装置側に、超音波受信信
号とともに位置信号を処理する信号処理回路や制御回路
を備えることや超音波断層像を表示する表示回路を備え
ることなども周知技術である。
石202は2極、コイル204は1つの場合を示した
が、これらの数を増加してもよい。また、永久磁石20
2の前方の圧電振動子203の数は1個以上であればよ
い。さらに、二重のドーナツ状にするなど、他の形態も
可能である。また、前述したように、圧電振動子203
で送受信される超音波の音響特性を向上させるため、バ
ッキング、整合層、レンズ等を取り付けることは周知の
技術である。また、超音波ビームの送信方向または、受
信方向を検出するために、ロータリーエンコーダや非接
触のレーザを用いたエンコーダを用いて位置検出、角度
検出等を行うこと、および診断装置側に、超音波受信信
号とともに位置信号を処理する信号処理回路や制御回路
を備えることや超音波断層像を表示する表示回路を備え
ることなども周知技術である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波探
触子は、圧電振動子や反射体を移動及び/又は回転させ
るロータをチューブ内に備え、このロータを駆動するス
テータは生体の外部に配置するように構成したため、フ
レキシブル・シャフト等を備える必要がなく超音波探触
子の柔軟性,可撓性が確保されるとともに、ステータが
チューブ内に備えられない分、チューブの外径を細く構
成することが可能となる。また本発明において、円筒状
の永久磁石をロータとし、この永久磁石の前方や円筒表
面に圧電振動子を取り付けることにより、前方や円筒軸
と直交する断面の超音波断層像が得られる。さらに円筒
状永久磁石内にレーザファイバ等を通すことにより診断
しながらレーザ光による治療などを安全に行うことがで
きる。
触子は、圧電振動子や反射体を移動及び/又は回転させ
るロータをチューブ内に備え、このロータを駆動するス
テータは生体の外部に配置するように構成したため、フ
レキシブル・シャフト等を備える必要がなく超音波探触
子の柔軟性,可撓性が確保されるとともに、ステータが
チューブ内に備えられない分、チューブの外径を細く構
成することが可能となる。また本発明において、円筒状
の永久磁石をロータとし、この永久磁石の前方や円筒表
面に圧電振動子を取り付けることにより、前方や円筒軸
と直交する断面の超音波断層像が得られる。さらに円筒
状永久磁石内にレーザファイバ等を通すことにより診断
しながらレーザ光による治療などを安全に行うことがで
きる。
【図1】本発明の超音波探触子の第1実施例の特徴部分
を表わした模式図である。
を表わした模式図である。
【図2】図1に示す超音波探触子を具備した超音波診断
装置の概略回路ブロック図である。
装置の概略回路ブロック図である。
【図3】ロータ,ステータからなるモータ構造の一例を
示した模式図である。
示した模式図である。
【図4】ロータを永久磁石で構成した場合のロータ,ス
テータの構造例を示した模式図である。
テータの構造例を示した模式図である。
【図5】ロータを永久磁石で構成した場合のモータの他
の例を示した模式図である。
の例を示した模式図である。
【図6】ロータを永久磁石で構成した場合のモータのも
う一つの例を示した模式図である。
う一つの例を示した模式図である。
【図7】本発明の超音波探触子の第2実施例の特徴部分
を表わした模式図である。
を表わした模式図である。
【図8】本発明の超音波探触子の第3実施例の特徴部分
を表わした模式図である。
を表わした模式図である。
【図9】図8に示す第3実施例を構成するロータ付の反
射体を表わした模式図である。
射体を表わした模式図である。
【図10】図8に示す第3実施例を構成するフランジ付
の圧電振動子の、互いに異なる方向からみた斜視図であ
る。
の圧電振動子の、互いに異なる方向からみた斜視図であ
る。
【図11】図8に示す実施例において、図9に示す反射
体に代えて用いることのできる反射体を示した図であ
る。
体に代えて用いることのできる反射体を示した図であ
る。
【図12】図8に示す実施例において、図10に示す圧
電振動子に代えて用いることのできる圧電振動子を示し
た図である。
電振動子に代えて用いることのできる圧電振動子を示し
た図である。
【図13】本発明の超音波探触子の第4実施例の特徴部
分を表わした模式図である。
分を表わした模式図である。
【図14】図13に示す第4実施例で用いられる圧電振
動子の斜視図である。
動子の斜視図である。
【図15】本発明の超音波探触子の第5実施例の特徴部
分を表わした模式図である。
分を表わした模式図である。
【図16】本発明の超音波探触子の第6実施例の特徴部
分を表わした模式図である。
分を表わした模式図である。
【図17】図15に示すロータ,ステータからなるリニ
アモータの原理図である。
アモータの原理図である。
【図18】本発明の超音波探触子の第7実施例の特徴部
分を表わした模式図である。
分を表わした模式図である。
【図19】図18のX−Xに沿う断面図である。
【図20】第8実施例の構成を示す横断面図である。
【図21】図20のX−X矢視図である。
【図22】図20のY−Y断面図である。
【図23】第8実施例の超音波走査状態を示す図であ
る。
る。
【図24】円筒型永久磁石の前面に設けた圧電振動子の
動作を説明する図である。
動作を説明する図である。
【図25】第9実施例の超音波走査状態を示す図であ
る。
る。
【図26】第10実施例の超音波走査状態を示す図であ
る。
る。
【図27】圧電振動子への給電をロータリートランスを
用いて行う場合を示す図である。
用いて行う場合を示す図である。
【図28】患者に接触されるステータの外形図である。
【図29】ステータの他の例の外形図である。
【図30】ステータの他の例の模式図である。
【図31】永久磁石内にレーザファイバを通した状態を
示す図である。
示す図である。
【図32】レーザ光による治療と超音波探触子による診
断を同時に行う状態を示す図である。
断を同時に行う状態を示す図である。
【図33】永久磁石内にホットチップを頭部にもつレー
ザファイバを通した状態を示す図である。
ザファイバを通した状態を示す図である。
【図34】ホットチップによる治療と超音波探触子によ
る診断を同時に行う状態を説明する図である。
る診断を同時に行う状態を説明する図である。
【図35】人体の血管内に超音波探触子が挿入された様
子を示した模式図である。
子を示した模式図である。
【図36】従来の超音波探触子の概略構成を示した模式
図である。
図である。
【図37】従来の超音波探触子の他の例を示した模式図
である。
である。
【図38】従来の超音波探触子のさらに異なる例を示し
た模式図である。
た模式図である。
【図39】従来の超音波探触子のもう1つの例を示した
模式図である。
模式図である。
1 患者 1a 体表 2 血管 10 本体部 11 モニタ画面 13 チューブ 14 圧電振動子 15 超音波 18,71 反射体 60 超音波探触子 62 ロータ 64 検出器 68,102 ステータ 70,80,90,100,110 超音波探触子 201 チューブ 202 永久磁石 203 圧電振動子 204 コイル 205 圧電振動子からのリード線 206 コイルのリード線 207 ロータリートランス 208 治療用レーザファイバ 209 ホットチップ 414,414’ 反射体 415,415’ 圧電振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 一宏 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 石川 寛 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−168649(JP,A) 特開 昭58−41533(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/12 G01N 29/00 - 29/28
Claims (12)
- 【請求項1】 被検査体内に挿入される、所定の方向に
延びるチューブと、該チューブ内部に、少なくとも一部
の部材が、前記所定の方向に移動自在及び/又は前記所
定の方向を軸として回転自在に配置された、被検査体内
に超音波を送信するとともに被検査体内で反射した超音
波を受信する送受信体とを備えた超音波探触子におい
て、 前記少なくとも一部の部材を移動及び/又は回転させる
ロータを前記チューブ内に備えるとともに、被検査体の
外部に配置され該被検査体の外部から前記ロータを駆動
するステータを備えたことを特徴とする超音波探触子。 - 【請求項2】 前記ロータが、磁性体もしくは永久磁石
からなることを特徴とする請求項1記載の超音波探触
子。 - 【請求項3】 前記送受信体が圧電振動子を含み、該圧
電振動子の裏面側に前記ロータとしての磁性体もしくは
永久磁石が具備されてなることを特徴とする請求項2記
載の超音波探触子。 - 【請求項4】 前記圧電振動子が、前記ロータの回転軸
方向前面に取り付けられてなることを特徴とする請求項
3記載の超音波探触子。 - 【請求項5】 前記圧電振動子が、前記ロータの回転軸
方向側面に取り付けられてなることを特徴とする請求項
3記載の超音波探触子。 - 【請求項6】 前記ロータが、円筒型であることを特徴
とする請求項3記載の超音波探触子。 - 【請求項7】 前記送受信体が超音波を送受信する圧電
振動子と該圧電振動子から送信された超音波をチューブ
外部に向けて反射するとともにチューブ外部で反射した
超音波を前記圧電振動子に向けて反射する反射体とから
なり、該反射体に前記ロータとしての磁性体もしくは永
久磁石が具備されてなることを特徴とする請求項2記載
の超音波探触子。 - 【請求項8】 前記チューブの先端部に中空の部屋を設
け、該部屋を音響カップリング材料で満たし、ロータを
具備した前記反射体を該部屋の内部に挿入し、該部屋の
入口を圧電振動子で栓をしたことを特徴とする請求項7
記載の超音波探触子。 - 【請求項9】 前記チューブの先端部に中空の部屋を設
け、前記圧電振動子を該部屋の深端側に配して該部屋の
深端側を塞ぎ、該部屋の残部を音響カップリング材料で
満たし、ロータを具備した前記反射体を該部屋の先端側
に配置し、該部屋の先端部に栓を設けたことを特徴とす
る請求項7記載の超音波探触子。 - 【請求項10】 前記ステータが、把手を備えたことを
特徴とする請求項1記載の超音波探触子。 - 【請求項11】 前記ステータが、多関節のアーム機構
を備えたことを特徴とする請求項1記載の超音波探触
子。 - 【請求項12】 前記ステータが、被検査体との接触面
側に柔軟体を備えたことを特徴とする請求項1記載の超
音波探触子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03570793A JP3209464B2 (ja) | 1992-02-25 | 1993-02-24 | 超音波探触子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-38235 | 1992-02-25 | ||
JP3823592 | 1992-02-25 | ||
JP03570793A JP3209464B2 (ja) | 1992-02-25 | 1993-02-24 | 超音波探触子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05344974A JPH05344974A (ja) | 1993-12-27 |
JP3209464B2 true JP3209464B2 (ja) | 2001-09-17 |
Family
ID=26374698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03570793A Expired - Lifetime JP3209464B2 (ja) | 1992-02-25 | 1993-02-24 | 超音波探触子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3209464B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4021975B2 (ja) * | 1997-08-28 | 2007-12-12 | オリンパス株式会社 | 光走査プローブ装置 |
US8298149B2 (en) * | 2009-03-31 | 2012-10-30 | Boston Scientific Scimed, Inc. | Systems and methods for making and using a motor distally-positioned within a catheter of an intravascular ultrasound imaging system |
JP7267808B2 (ja) * | 2019-03-29 | 2023-05-02 | テルモ株式会社 | 画像診断装置、画像診断システム、画像診断用カテーテル及びプライミング方法 |
CN110368033A (zh) * | 2019-08-30 | 2019-10-25 | 深圳开立生物医疗科技股份有限公司 | 一种血管内超声诊断系统 |
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1993
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