JP3209362U - 側溝用のコンクリートブロック、および側溝用のコンクリートブロックの設置構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】視覚障害者が、コンクリートブロックのどちらの側が道路の縁端とは反対側かを容易に判断できる、側溝用のコンクリートブロックを提供する。【解決手段】コンクリートブロック2は、道路脇1aに道路1に沿って並ぶように設置される。このコンクリートブロック2は、上方に露出する天面2aを備える。その天面2aには、視覚障害者誘導用の突起群2bが設けられる。この突起群2bは、点在して設けられる点状突起2cと、それら点状突起2cを挟む両側部のうちの一方にのみ設けられてコンクリートブロック2の並ぶ縦方向に延びる線状突起2dとを備える。【選択図】図3

Description

この考案は、視覚障害者誘導用の突起を設けた、側溝用のコンクリートブロック、および側溝用のコンクリートブロックの設置構造に関するものである。
従来、視覚障害者の歩行を助けるため、道路に敷設される側溝等に突起を設けることがあった(例えば、特許文献1参照)。図14は、コンクリートブロックとしての側溝の蓋80に突起81、81を設けた例を示し、突起81は、蓋80の上面の各側に、一列に配置された。そこで、視覚障害者は、この突起81を足で踏んで確認することで、道路脇を確実に歩行することができた。
特開平11−256528
しかし、前記従来の側溝の蓋80にあっては、蓋80(コンクリートブロック)の上を突起81を確認しながら歩行することはできても、その突起81を避けて道路の縁端とは反対側を歩行しようとした場合、蓋80(コンクリートブロック)のどちらの側が道路の縁端とは反対側なのかを容易には判断することができなかった。
この考案は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、視覚障害者が、コンクリートブロックのどちらの側が道路の縁端とは反対側かを容易に判断できる、側溝用のコンクリートブロック、および側溝用のコンクリートブロックの設置構造を提供することにある。
この考案に係る側溝用のコンクリートブロック、および側溝用のコンクリートブロックの設置構造は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の考案に係る側溝用のコンクリートブロックは、道路脇に道路に沿って並ぶように設置されるコンクリートブロックであって、上方に露出する天面を備え、前記天面には、視覚障害者誘導用の突起群が設けられる。ここで、前記突起群は、点在して設けられる点状突起と、それら点状突起を挟む両側部のうちの一方にのみ設けられてコンクリートブロックの並ぶ縦方向に延びる線状突起とを備える。
この側溝用のコンクリートブロックによると、その天面に、点状突起が設けられ、さらに、その点状突起を挟む両側部のうちの一方に線状突起が設けられている。このため、このコンクリートブロックが道路脇に道路に沿って並んで設置されたとき、視覚障害者は、杖等により、点状突起と線状突起との位置関係を確認することで、コンクリートブロックのどちらの側が、道路の縁端とは反対側なのかを容易に判断することができる。そこで、視覚障害者は、道路脇において、コンクリートブロックにおける突起群よりも道路の縁端とは反対側を歩行することで、道路の縁端から外側に外れるのを避けたり、道路の縁端側にある電柱等の障害物を避けたりすることができる。
また、請求項2に記載の考案に係る側溝用のコンクリートブロックは、請求項1に記載のコンクリートブロックにおいて、前記天面の、前記突起群を有する領域は、前記突起群を含めて、黄色、オレンジ色、あるいはその他の、前記コンクリートブロックのコンクリートの色とは異なる色で着色されている。こうして、突起群を有する領域が着色されることで、視覚障害者が弱視である場合には、その着色された領域を目視で確認することで、突起群の存在を知ることができる。
また、請求項3に記載の考案に係る側溝用のコンクリートブロックは、請求項1または2に記載のコンクリートブロックにおいて、前記コンクリートブロックは、側溝の蓋である。
また、請求項4に記載の考案に係る側溝用のコンクリートブロックは、請求項1または2に記載のコンクリートブロックにおいて、前記コンクリートブロックは、天板部を備えた側溝ブロックであって、その天板部の上面が前記天面となっている。
また、請求項5に記載の考案に係る側溝用のコンクリートブロックの設置構造は、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコンクリートブロックが、道路脇に道路に沿って並んで設置された、コンクリートブロックの設置構造である。このコンクリートブロックの設置構造は、前記コンクリートブロックが、前記点状突起が道路の縁端側に位置し前記線状突起が道路の縁端とは反対側に位置する向きで配置されている。
また、請求項6に記載の考案に係る側溝用のコンクリートブロックの設置構造は、請求項4に記載のコンクリートブロックとしての側溝ブロックが、道路脇に道路に沿って並んで設置された、コンクリートブロックの設置構造である。ここで、前記側溝ブロックは、その天板部が側溝ブロックの上部における一部に設けられるのみであって、天板部のない開口部を有し、かつ、前記開口部が、請求項3に記載のコンクリートブロックとしての蓋で覆われる。そして、前記側溝ブロックと前記蓋とが、前記点状突起が道路の縁端側に位置し前記線状突起が道路の縁端とは反対側に位置する向きで配置されている。
この考案に係る側溝用のコンクリートブロック、および側溝用のコンクリートブロックの設置構造によれば、コンクリートブロックの天面に、点状突起と線状突起とを備える突起群を設けることで、視覚障害者が、コンクリートブロックのどちらの側が道路の縁端とは反対側かを容易に判断でき、視覚障害者は、道路の縁端側を避けて歩行することができる。
この考案の一実施の形態の、側溝の蓋(コンクリートブロック)を示し、(a)は、平面図、(b)は、正面図、(c)は、A−A線による断面図である。 同じく、側溝の蓋を示し、(a)は、背面図、(b)は、左側面図、(c)は、右側面図である。 同じく、側溝の蓋の設置構造の平面図である。 同じく、設置構造の縦断面図である。 この考案の一実施の形態の第1変形例の、側溝の蓋の平面図である。 この考案の一実施の形態の第2変形例の、側溝の蓋の平面図である。 この考案の一実施の形態の第3変形例の、側溝の蓋の平面図である。 この考案の一実施の形態の変形例の、側溝の蓋の平面図を示し、(a)は、第4変形例であり、(b)は、第5変形例である。 この考案の一実施の形態の変形例の、側溝の蓋の平面図を示し、(a)は、第6変形例であり、(b)は、第7変形例である。 この考案の一実施の形態の、他の設置構造の平面図である。 この考案の他の実施の形態の、側溝ブロック(コンクリートブロック)の平面図である。 同じく、側溝ブロックの正面図である。 同じく、側溝ブロックに蓋を載せた設置構造を示す平面図である。 従来の側溝の蓋を示す斜視図である。
以下、この考案に係る側溝用のコンクリートブロックを実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図4は、本考案の一実施の形態を示す。図中符号1は、道路を示す。2は、道路脇1aに道路1に沿って並ぶように設置される側溝用のコンクリートブロックを示す。3は、前記コンクリートブロック2が、道路脇1aに道路1に沿って並んで設置された、コンクリートブロック2の設置構造を示す。4は、側溝を示す。
このコンクリートブロック2は、上方に露出する天面2aを備える。そして、天面2aには、視覚障害者誘導用の突起群2bが設けられる。ここで、突起群2bは、点在して設けられる点状突起2c、2cと、それら点状突起2c、2cを挟む両側部のうちの一方にのみ設けられてコンクリートブロック2の並ぶ縦方向(つまり、天面2aにおける一方の側部に沿う方向)に延びる線状突起2dとを備える。
また、コンクリートブロック2の設置構造3は、コンクリートブロック2が、前記点状突起2cが道路1の縁端1b側に位置し前記線状突起2dが道路1の縁端1bとは反対側に位置する向きで配置される。
具体的には、コンクリートブロック2は、側溝4(図示実施の形態においては、U字側溝)の蓋20である。この蓋20は、平面視が矩形形状をした盤状に形成されて、側溝4の蓋掛り段部4a、4aに渡されるように載置される。そして、蓋20の天面2aにおいて、点状突起2cは、一方の側部側(つまり、側溝4の蓋掛り段部4aに渡される一方の側)に設けられ、線状突起2dは、他方の側部側(つまり、側溝4の蓋掛り段部4aに渡される他方の側)に設けられる。図示実施の形態においては、点状突起2cは、複数が縦横に整列して並ぶように設けられ、線状突起2dは、一本が縦に延びるように設けられる。そして、点状突起2cのそれぞれは、円錐台状に形成され、線状突起2dは、断面台形状に形成される。もっとも点状突起2cや線状突起2dは、これら形状に限定されるものではなく、ドーム状等その他の形状であってもよい。
また、この蓋20(コンクリートブロック2)は、その天面2aに、点状突起2cと線状突起2dとを備えた突起群2bを有する領域2eの他に、突起群2bを有しない平坦な領域2fが設けられている(図1(a)参照)。なお、図中符号2gは、手掛け用の凹部を示す。この凹部2gは、図示実施の形態においては、蓋20の前後方向(つまり、縦方向)の一方にのみ設けられている。もっとも、この凹部2gは、蓋20の前後方向の、両方に設けられてもよく、また、無くてもよい。
次に、以上の構成からなる側溝用のコンクリートブロック2、および側溝用のコンクリートブロック2の設置構造3の作用効果について説明する。このコンクリートブロック2(図示実施の形態においては、側溝4の蓋20)は、その天面2aに、点状突起2cが設けられ、さらに、その点状突起2cを挟む両側部のうちの一方に線状突起2dが設けられている。このため、このコンクリートブロック2が道路脇1aに道路1に沿って並んで設置されたとき、視覚障害者は、杖等により、点状突起2cと線状突起2dとの位置関係を確認することで、コンクリートブロック2のどちらの側が、道路1の縁端1bとは反対側なのかを容易に判断することができる。そこで、視覚障害者は、道路脇1aにおいて、コンクリートブロック2における突起群2b(突起2c、2d)よりも道路1の縁端1bとは反対側を歩行することで、道路1の縁端1bから外側(道路外)に外れるのを避けたり、道路1の縁端1b側にある電柱等の障害物を避けたりすることができる。すなわち、道路脇1aに設置される側溝用のコンクリートブロック2の天面2aに、点状突起2cと線状突起2dとを備える突起群2bを設けることで、視覚障害者が、コンクリートブロック2のどちらの側が道路1の縁端1bとは反対側かを容易に判断でき、視覚障害者は、道路1の縁端1b側を避けて歩行することができる。
また、コンクリートブロック2は、突起群2bを含めて、型枠にコンクリートを打設することにより一度に成形することが可能であり、これによって、この突起群2bを容易に形成することができる。そして、このコンクリートブロック2は、側溝用のコンクリートブロックとしての機能を有しており、道路脇1aに設置することでその機能を発揮し、かつ、視覚障害者のための指標ともなる。
なお、本考案は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、コンクリートブロック2は、その天面2aの色が、コンクリートの色そのものである以外に、図5に薄墨で示すように、天面2aの、突起群2bを有する領域2eは、その突起群2bを含めて、黄色、オレンジ色、あるいはその他の、コンクリートブロック2のコンクリートの色とは異なる色で着色されてもよい。こうして、突起群2bを有する領域2eが、コンクリートの色とは異なる色で着色されることで、視覚障害者が弱視である場合には、その着色された領域を目視で確認することで、突起群2bの存在を知ることができる。
また、コンクリートブロック2は、その天面2aに、突起群2bを有する領域2eの他に、突起群2bを有しない平坦な領域2fが設けられるが、この平坦な領域2fは、図6に示すように、広くてもよく、また、図7に示すようにほとんど無くてもよい。また、この平坦な領域2fは、線状突起2d側に設けられる以外に、点状突起2c側に設けられてもよく、また、両方の側に設けられてもよい。
また、コンクリートブロック2としての側溝の蓋は、平面視が矩形形状に形成された蓋20からならなくとも、側溝4の折れ曲がり部分に適用するために、図8および図9に示すように、平面視が台形形状に形成された蓋21、22、23、24からなってもよい。図10は、電柱5を迂回する側溝4に、これら蓋21、22、23、24、および前述の蓋20を配置した例を示す。
また、コンクリートブロック2は、側溝4の蓋でなくとも、図11〜図13に示すように、天板部25aを備えた側溝ブロック25であって、その天板部25aの上面が、前記天面2aとなっていてもよい。すなわち、この側溝ブロック25は、側壁25bと天板部25aとを備え、その天板部25aの上面(つまり、側溝ブロック25の天面2a)に、視覚障害者誘導用の突起群(点状突起2cおよび線状突起2d)が設けられる。設置構造3にあっては、図13に示すように、側溝ブロック25が、道路脇1aに道路1に沿って並んで設置される。そして、側溝ブロック25は、点状突起2cが道路1の縁端1b側に位置し線状突起2dが道路1の縁端1bとは反対側に位置する向きで配置される。詳細には、側溝ブロック25は、その天板部25aが側溝ブロック25の上部における一部に設けられるのみであって、天板部25aのない開口部25cを有する。そこで、この開口部25cが、前述した蓋20で覆われる。そして、側溝ブロック25ともに蓋20は、点状突起2cが道路1の縁端1b側に位置し線状突起2dが道路1の縁端1bとは反対側に位置する向きで配置される。ところで、図示実施の形態においては、この天板部25aを備えた側溝ブロック25は、可変側溝ブロックからなるが、他に、暗渠型側溝ブロック等その他の側溝ブロックであっても構わない。また、この側溝ブロック25は、開口部25cを有することなく、上部の全体が天板部25aで覆われていてもよく、この場合、蓋20は不要となる。
また、前記蓋21、22、23、24および側溝ブロック25についても、その天面2aの、突起群2bを有する領域は、その突起群2bを含めて、黄色、オレンジ色、あるいはその他の、蓋21、22、23、24とか側溝ブロック25とかのコンクリートの色とは異なる色で着色されてもよい。
1 道路
1a 道路脇
1b 縁端
2 コンクリートブロック
2a 天面
2b 突起群
2c 点状突起
2d 線状突起
2e 突起群を有する領域
20、21、22、23、24 蓋(コンクリートブロック)
25 側溝ブロック(コンクリートブロック)
25a 天板部
25c 開口部
3 設置構造
4 側溝

Claims (6)

  1. 道路脇に道路に沿って並ぶように設置される側溝用のコンクリートブロックであって、
    上方に露出する天面を備え、
    前記天面には、視覚障害者誘導用の突起群が設けられ、
    前記突起群は、点在して設けられる点状突起と、それら点状突起を挟む両側部のうちの一方にのみ設けられてコンクリートブロックの並ぶ縦方向に延びる線状突起とを備える、側溝用のコンクリートブロック。
  2. 前記天面の、前記突起群を有する領域は、前記突起群を含めて、黄色、オレンジ色、あるいはその他の、前記コンクリートブロックのコンクリートの色とは異なる色で着色されている請求項1に記載の側溝用のコンクリートブロック。
  3. 前記コンクリートブロックは、側溝の蓋である、請求項1または2に記載の側溝用のコンクリートブロック。
  4. 前記コンクリートブロックは、天板部を備えた側溝ブロックであって、その天板部の上面が前記天面となっている、請求項1または2に記載の側溝用のコンクリートブロック。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコンクリートブロックが、道路脇に道路に沿って並んで設置された、コンクリートブロックの設置構造であって、
    前記コンクリートブロックが、前記点状突起が道路の縁端側に位置し前記線状突起が道路の縁端とは反対側に位置する向きで配置されている、側溝用のコンクリートブロックの設置構造。
  6. 請求項4に記載のコンクリートブロックとしての側溝ブロックが、道路脇に道路に沿って並んで設置された、コンクリートブロックの設置構造であって、
    前記側溝ブロックは、その天板部が側溝ブロックの上部における一部に設けられるのみであって、天板部のない開口部を有し、かつ、
    前記開口部が、請求項3に記載のコンクリートブロックとしての蓋で覆われ、
    前記側溝ブロックと前記蓋とが、前記点状突起が道路の縁端側に位置し前記線状突起が道路の縁端とは反対側に位置する向きで配置されている、側溝用のコンクリートブロックの設置構造。
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