JP3209362B2 - 反応性溶液中での金属製品の表面処理、特に熱間圧延薄板の酸洗方法および装置 - Google Patents
反応性溶液中での金属製品の表面処理、特に熱間圧延薄板の酸洗方法および装置Info
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- C23G—CLEANING OR DE-GREASING OF METALLIC MATERIAL BY CHEMICAL METHODS OTHER THAN ELECTROLYSIS
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、反応性溶液中に置かれ
た金属製品の表面処理、特に酸洗または脱スケール(dec
apage)またはメッキ(galvanisation) に関するものであ
り、特に、冶金設備で熱間圧延された通常鋼板またはス
テンレス鋼板を冷間圧延する前に酸洗する方法および装
置に関するものである。
た金属製品の表面処理、特に酸洗または脱スケール(dec
apage)またはメッキ(galvanisation) に関するものであ
り、特に、冶金設備で熱間圧延された通常鋼板またはス
テンレス鋼板を冷間圧延する前に酸洗する方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱間圧延鋼板は酸化物層すなわち硬くて
脆い摩耗性物質よりなるスケールで被われており、この
スケールは冷間圧延前に除去しなければならない。すな
わち、スケールが鋼より厚くはなくても、スケールは鋼
の内部に入り込み、圧下挙動を著しく悪くする。また、
スケールは摩耗性によってロールの表面状態が極めて急
速に劣化してストリップの外観が悪くなり、平滑性が無
くなり、後段での各種被覆特性を悪くする。スケールは
熱間圧延ラインの仕上げスタンド、冷却テーブルおよび
巻取り工程で形成される。スケールはFeO, Fe3O4 、
Fe2O3 の3つの酸化物の混合物であり、ステンレス鋼
の場合は酸化クロムを含む。一般に、スケールは硫酸、
塩酸、硝酸、弗化水素酸、その他の酸を加熱した一連の
複数の酸のタンク中に鋼ストリップを浸して除去され
る。従って、スケールを十分に除去するためには、一般
に4〜5つのタンクが用いられる。各タンクは長さが10
〜15mで、酸洗されるストリップは1分から数分間タン
ク中に滞留する。必要なタンク数を減らして酸洗速度を
速くし、それによって投資コストと酸の量とを減らす努
力がなされてきた。特に、金属製品を適当な温度にする
機能を有する第1タンクでの相対的に弱い酸洗の場合に
はこの点は重要である。
脆い摩耗性物質よりなるスケールで被われており、この
スケールは冷間圧延前に除去しなければならない。すな
わち、スケールが鋼より厚くはなくても、スケールは鋼
の内部に入り込み、圧下挙動を著しく悪くする。また、
スケールは摩耗性によってロールの表面状態が極めて急
速に劣化してストリップの外観が悪くなり、平滑性が無
くなり、後段での各種被覆特性を悪くする。スケールは
熱間圧延ラインの仕上げスタンド、冷却テーブルおよび
巻取り工程で形成される。スケールはFeO, Fe3O4 、
Fe2O3 の3つの酸化物の混合物であり、ステンレス鋼
の場合は酸化クロムを含む。一般に、スケールは硫酸、
塩酸、硝酸、弗化水素酸、その他の酸を加熱した一連の
複数の酸のタンク中に鋼ストリップを浸して除去され
る。従って、スケールを十分に除去するためには、一般
に4〜5つのタンクが用いられる。各タンクは長さが10
〜15mで、酸洗されるストリップは1分から数分間タン
ク中に滞留する。必要なタンク数を減らして酸洗速度を
速くし、それによって投資コストと酸の量とを減らす努
力がなされてきた。特に、金属製品を適当な温度にする
機能を有する第1タンクでの相対的に弱い酸洗の場合に
はこの点は重要である。
【0003】上記の問題を解決するために、被酸洗金属
製品を浸す反応性溶液中に超音波等の高周波数振動を生
じさせてスケール層を破壊する方法は既に提案されてい
る。この高周波数振動はタンク壁または反応性溶液に伝
達される。英国特許第GB-A-966,521号には、ストリップ
の近傍に設けたコイルに交流を流して、ストリップ自体
に電磁場を加える方法が記載されている。この方法では
ストリップに周期的な引力作用が加わってストリップが
振動し、ストリップを介して酸浴に振動が伝達される。
溶液に高周波振動を与えるこれらの方法では酸洗速度が
約10〜20%増加し、最適な場合には70〜80%増加する。
しかし、これらの方法の最大性能は液体に極めて高い振
動電力を加えた場合にしか得られない。しかも、極めて
高い振動電力を加えると、液体内にキャビテーション現
象が生じる。液体内に音響キャビテーションが生じる
と、音響圧力の負の振動により流体圧力が局部的に減少
し、その結果、液体が破壊され、泡が発生するというこ
とは知られている。液体中にキャビテーションができる
閾値は多くのパラメータ、特に加えた超音波エネルギー
値にに依存する。キャビテーションの機械作用は、衝撃
波の発生および泡の破壊を伴うマイクロジェットの発生
の2つの基本的現象が基本になっているということは今
日までの種々の研究から明らかになっている。
製品を浸す反応性溶液中に超音波等の高周波数振動を生
じさせてスケール層を破壊する方法は既に提案されてい
る。この高周波数振動はタンク壁または反応性溶液に伝
達される。英国特許第GB-A-966,521号には、ストリップ
の近傍に設けたコイルに交流を流して、ストリップ自体
に電磁場を加える方法が記載されている。この方法では
ストリップに周期的な引力作用が加わってストリップが
振動し、ストリップを介して酸浴に振動が伝達される。
溶液に高周波振動を与えるこれらの方法では酸洗速度が
約10〜20%増加し、最適な場合には70〜80%増加する。
しかし、これらの方法の最大性能は液体に極めて高い振
動電力を加えた場合にしか得られない。しかも、極めて
高い振動電力を加えると、液体内にキャビテーション現
象が生じる。液体内に音響キャビテーションが生じる
と、音響圧力の負の振動により流体圧力が局部的に減少
し、その結果、液体が破壊され、泡が発生するというこ
とは知られている。液体中にキャビテーションができる
閾値は多くのパラメータ、特に加えた超音波エネルギー
値にに依存する。キャビテーションの機械作用は、衝撃
波の発生および泡の破壊を伴うマイクロジェットの発生
の2つの基本的現象が基本になっているということは今
日までの種々の研究から明らかになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は熱間圧
延シートのような金属製品を高周波振動を用いて酸洗性
能を向上させることにある。
延シートのような金属製品を高周波振動を用いて酸洗性
能を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は反応性溶液内に
浸された金属製品と対向した電磁石によって金属製品に
高周波数振動を与えて表面処理、特に酸洗またはメッキ
する方法において、互いに対向した少なくとも1組の電
磁石を金属製品の両側に配置し、各電磁石に同一周波数
で且つ位相がπ/2ずれた交流電流を供給する点に特徴
がある。
浸された金属製品と対向した電磁石によって金属製品に
高周波数振動を与えて表面処理、特に酸洗またはメッキ
する方法において、互いに対向した少なくとも1組の電
磁石を金属製品の両側に配置し、各電磁石に同一周波数
で且つ位相がπ/2ずれた交流電流を供給する点に特徴
がある。
【0006】
【作用】液体中に超音波を生じさせて金属製品の表面近
傍に望しいキャビテーションを発生させるためには、極
めて高い電力が必要である(1リットル当たり約5〜15
ワット) 。しかし、実際には、超音波エネルギーの大部
分はロスとなるため、上記の望ましい状態を達成するの
は難しく、金属製品近傍はキャビテーション閾値には達
しない。本発明では金属製品に振動を直接加える。それ
によって、下記の実施例に示すように、脱スケールの効
率を良くするのに必要なキャビテーション閾値がより確
実に達成される。
傍に望しいキャビテーションを発生させるためには、極
めて高い電力が必要である(1リットル当たり約5〜15
ワット) 。しかし、実際には、超音波エネルギーの大部
分はロスとなるため、上記の望ましい状態を達成するの
は難しく、金属製品近傍はキャビテーション閾値には達
しない。本発明では金属製品に振動を直接加える。それ
によって、下記の実施例に示すように、脱スケールの効
率を良くするのに必要なキャビテーション閾値がより確
実に達成される。
【0007】本発明方法の一つの実施態様では、振動の
周波数および振幅が金属製品の表面近傍で反応性溶液に
キャビテーション現象が発生するように選択される。本
発明方法の他の実施態様では、金属製品は酸浴に浸され
たスケールを有する鋼板であり、その鋼板の振動周波数
は約 4,000〜50,000Hzである。この条件下では超音波振
動が無い場合に比較して、金属製品の酸洗に必要な時間
が極めて大きく短縮され、短縮率は約60〜80%に達す
る。本発明方法を実施する装置は、金属製品の両側に互
いに対向した1組の電磁石を配置し、各電磁石に同じ周
波数の電流を供給して金属製品に周期的な引力を加え、
電磁石によって加えられるこの引力を例えばπ/2ずつ
位相をズラしたことを特徴としている。本発明の上記以
外の特徴と利点は、添付図面を参照した以下の説明から
明らかになろう。しかし、本発明が以下の実施例に限定
されるものではない。
周波数および振幅が金属製品の表面近傍で反応性溶液に
キャビテーション現象が発生するように選択される。本
発明方法の他の実施態様では、金属製品は酸浴に浸され
たスケールを有する鋼板であり、その鋼板の振動周波数
は約 4,000〜50,000Hzである。この条件下では超音波振
動が無い場合に比較して、金属製品の酸洗に必要な時間
が極めて大きく短縮され、短縮率は約60〜80%に達す
る。本発明方法を実施する装置は、金属製品の両側に互
いに対向した1組の電磁石を配置し、各電磁石に同じ周
波数の電流を供給して金属製品に周期的な引力を加え、
電磁石によって加えられるこの引力を例えばπ/2ずつ
位相をズラしたことを特徴としている。本発明の上記以
外の特徴と利点は、添付図面を参照した以下の説明から
明らかになろう。しかし、本発明が以下の実施例に限定
されるものではない。
【0008】
【実施例】図1には塩酸等の反応性溶液7を充填したタ
ンク(図示せず)を通過するストリップ1で構成される
金属製品が示されている。公知のようにストリップ1か
らはスケール層が除去される。ストリップ1の両側には
電磁石2、3が配置されている。各電磁石は反応性溶液
7中に浸されている。一つの電磁石2はストリップ1の
上側に配置され、他方の電磁石3はその下側に配置され
ている。電磁石間の隙間eは適当な値に選択されてい
る。電磁石2、3には、ストリップ1自体およびその表
面と接触した液体中に超音波の高周波数振動を生じさせ
るのに適した周波数の電流Iが供給される。このために
各電磁石2、3は低周波数増幅器5、4に接続されてい
る。第2図に示す電気回路には従来公知の測定装置(加
速度計、電力計、周波数計、スペクトル分析器)が組み
込まれているが、図では省略してある。電磁石2、3は
腐食性溶液に浸されているので、例えば「テフロン(Tef
lon)」等のポリマーで構成された適当な被覆材6で保護
しなければならない。
ンク(図示せず)を通過するストリップ1で構成される
金属製品が示されている。公知のようにストリップ1か
らはスケール層が除去される。ストリップ1の両側には
電磁石2、3が配置されている。各電磁石は反応性溶液
7中に浸されている。一つの電磁石2はストリップ1の
上側に配置され、他方の電磁石3はその下側に配置され
ている。電磁石間の隙間eは適当な値に選択されてい
る。電磁石2、3には、ストリップ1自体およびその表
面と接触した液体中に超音波の高周波数振動を生じさせ
るのに適した周波数の電流Iが供給される。このために
各電磁石2、3は低周波数増幅器5、4に接続されてい
る。第2図に示す電気回路には従来公知の測定装置(加
速度計、電力計、周波数計、スペクトル分析器)が組み
込まれているが、図では省略してある。電磁石2、3は
腐食性溶液に浸されているので、例えば「テフロン(Tef
lon)」等のポリマーで構成された適当な被覆材6で保護
しなければならない。
【0009】ストリップ1に加えられる超音波電力はス
トリップ1の振動でキャビテーション閾値よりも高い加
速度が液体に伝達されるように選択する。図3、図4の
概念図は、各電磁石2、3の電流Iと、それによって発
生されたストリップ1上の引力Fの位相が2つの曲線で
時間tの関数でπ/2だけズレていること示している。
各電磁石は、電磁石に電流Iの正の交流が流れた場合で
も負の交流が流れた場合でも、通電されていないストリ
ップ1に引力Fを加える。各電磁石2、3の間にはπ/
2の位相差があるため、ストリップ1は電流Iの周波数
の2倍の周波数Nで振動する(図5)。図1の実線はス
トリップ1が時間tで高周波数振動した時の正弦変形量
を、また一点鎖線10は時間t’=t+1/2Nおよび
t’=t−1/2Nでの正弦変形量を、それぞれ図面を
簡単にするために極めて誇張して図示したものである。
トリップ1の振動でキャビテーション閾値よりも高い加
速度が液体に伝達されるように選択する。図3、図4の
概念図は、各電磁石2、3の電流Iと、それによって発
生されたストリップ1上の引力Fの位相が2つの曲線で
時間tの関数でπ/2だけズレていること示している。
各電磁石は、電磁石に電流Iの正の交流が流れた場合で
も負の交流が流れた場合でも、通電されていないストリ
ップ1に引力Fを加える。各電磁石2、3の間にはπ/
2の位相差があるため、ストリップ1は電流Iの周波数
の2倍の周波数Nで振動する(図5)。図1の実線はス
トリップ1が時間tで高周波数振動した時の正弦変形量
を、また一点鎖線10は時間t’=t+1/2Nおよび
t’=t−1/2Nでの正弦変形量を、それぞれ図面を
簡単にするために極めて誇張して図示したものである。
【0010】具体的数値の例 電磁石間の隙間eは2〜20mmの範囲であり、ストリップ
1の厚さはこの隙間より小さい。ストリップ1は所定速
度で浴を通過する。1つの電磁石を流れる電流強度Iは
60アンペアで、周波数は約 2,000〜25,000Hzの範囲であ
り、電磁石2とはπ/2ずれた位相で励磁される。投入
電力は溶液中にキャビテーションを発生させるのに必要
な電力より高く、ストリップ1の所で約数キロワット、
例えば1つの電磁石当たり8kWである。この超音波電力
によって温度20℃の水等の液体のキャビテーション閾値
である 6,500〜13,000 m/s2 を超えることができ、スト
リップ1には少なくともこの値に等しい加速度が加わ
る。既に述べたように、ストリップ1は電磁石に供給さ
れる電流の周波数の2倍の周波数すなわち 4,000〜50,0
00Hzで振動する。実際に本発明を実施する工業設備で1
つの電磁石に加える電力は約10〜20kWであるのが好まし
い。うず電流によって金属製品1が加熱されるが、これ
は酸洗には好都合であり、金属を所望の温度にするのに
必要な時間を短縮することができる。これは、必要なタ
ンク数を減らす上で好ましい特徴である。電磁石2、3
は第1の酸洗タンク内に配置するのが好ましい。ストリ
ップ1中に発生した超音波自体でスケール層にヒビ割れ
を起こさせて、酸性溶液の侵食を容易にすることもでき
る。また、超音波はストリップ1の近傍で反応性溶液7
の一定の層を攪拌するので、この層の酸化力の低下が防
止され、腐食作用が維持される。うず電流損失は電流の
周波数の増加と共に増大する傾向があるので、キャビテ
ーションは上記周波数範囲の下限が最も優れている。
1の厚さはこの隙間より小さい。ストリップ1は所定速
度で浴を通過する。1つの電磁石を流れる電流強度Iは
60アンペアで、周波数は約 2,000〜25,000Hzの範囲であ
り、電磁石2とはπ/2ずれた位相で励磁される。投入
電力は溶液中にキャビテーションを発生させるのに必要
な電力より高く、ストリップ1の所で約数キロワット、
例えば1つの電磁石当たり8kWである。この超音波電力
によって温度20℃の水等の液体のキャビテーション閾値
である 6,500〜13,000 m/s2 を超えることができ、スト
リップ1には少なくともこの値に等しい加速度が加わ
る。既に述べたように、ストリップ1は電磁石に供給さ
れる電流の周波数の2倍の周波数すなわち 4,000〜50,0
00Hzで振動する。実際に本発明を実施する工業設備で1
つの電磁石に加える電力は約10〜20kWであるのが好まし
い。うず電流によって金属製品1が加熱されるが、これ
は酸洗には好都合であり、金属を所望の温度にするのに
必要な時間を短縮することができる。これは、必要なタ
ンク数を減らす上で好ましい特徴である。電磁石2、3
は第1の酸洗タンク内に配置するのが好ましい。ストリ
ップ1中に発生した超音波自体でスケール層にヒビ割れ
を起こさせて、酸性溶液の侵食を容易にすることもでき
る。また、超音波はストリップ1の近傍で反応性溶液7
の一定の層を攪拌するので、この層の酸化力の低下が防
止され、腐食作用が維持される。うず電流損失は電流の
周波数の増加と共に増大する傾向があるので、キャビテ
ーションは上記周波数範囲の下限が最も優れている。
【0011】変形実施例では、電磁石2、3をタンクの
外側に配置することができる。それによって、腐食の問
題を回避することができるが、投入電力を選択する際に
電磁石とタンクとの間での振動減衰を考慮しなければな
らない。磁石の引力は、交流の正の電流が流れている間
でも、負の電流が流れている間でも、常に同一方向を向
いており、ストリップ1を重力作用のみで電磁石から離
すのは困難であるので、1つの電磁石のみでは不十分で
あり、満足な結果は得られない。約1mの幅のストリッ
プの場合には一般に1組の電磁石2、3で十分であるが
幅がそれより広いストリップの場合には2組または3組
の電磁石をストリップの幅方向に間隔をあけて設けるこ
とが必要になるであるう。また、複数の組の電磁石を金
属製品の長さ方向に沿って配置して、その長手方向に投
入するエネルギーの分布を改良することができる。電磁
石の組は金属製品の振動の波腹と対向するように配置す
るのが好ましい。本発明方法は上記のようにタンク内を
通過するストリップだけではなく、固定されたストリッ
プ、シートの酸洗にも使用でき、さらに、管等の各種金
属部品にも使用できる。本発明方法は、酸洗以外の表面
処理、例えば、移動する製品のメッキにも使用できる。
この場合には、ストリップの湿潤性が向上し、その結果
として皮膜の品質が向上する。この技術的効果は常にキ
ャビテーション閾値を越えた場合に観察される。なお、
ストリップと電磁石2、3との間の距離は公知の手段
(図示せず)によって制御するのが好ましい。
外側に配置することができる。それによって、腐食の問
題を回避することができるが、投入電力を選択する際に
電磁石とタンクとの間での振動減衰を考慮しなければな
らない。磁石の引力は、交流の正の電流が流れている間
でも、負の電流が流れている間でも、常に同一方向を向
いており、ストリップ1を重力作用のみで電磁石から離
すのは困難であるので、1つの電磁石のみでは不十分で
あり、満足な結果は得られない。約1mの幅のストリッ
プの場合には一般に1組の電磁石2、3で十分であるが
幅がそれより広いストリップの場合には2組または3組
の電磁石をストリップの幅方向に間隔をあけて設けるこ
とが必要になるであるう。また、複数の組の電磁石を金
属製品の長さ方向に沿って配置して、その長手方向に投
入するエネルギーの分布を改良することができる。電磁
石の組は金属製品の振動の波腹と対向するように配置す
るのが好ましい。本発明方法は上記のようにタンク内を
通過するストリップだけではなく、固定されたストリッ
プ、シートの酸洗にも使用でき、さらに、管等の各種金
属部品にも使用できる。本発明方法は、酸洗以外の表面
処理、例えば、移動する製品のメッキにも使用できる。
この場合には、ストリップの湿潤性が向上し、その結果
として皮膜の品質が向上する。この技術的効果は常にキ
ャビテーション閾値を越えた場合に観察される。なお、
ストリップと電磁石2、3との間の距離は公知の手段
(図示せず)によって制御するのが好ましい。
【図1】 ストリップのような金属製品の両側に配置さ
れた本発明の1組の電磁石の概念的縦側面図。
れた本発明の1組の電磁石の概念的縦側面図。
【図2】 図1の電磁石を励磁させる電気回路の概念
図。
図。
【図3】 一方の電磁石内に生じた電流強度とストリッ
プに生じた引力とを時間の関数で表した図。
プに生じた引力とを時間の関数で表した図。
【図4】 他方の電磁石内に生じた電流強度とストリッ
プに生じた引力とを時間の関数で表した図。
プに生じた引力とを時間の関数で表した図。
【図5】 ストリップに生じた合成引力の時間的変化を
示す図。
示す図。
1 ストリップ 2、3 電磁
石 4、5 周波数増幅器 6 被覆材 7 反応性溶液
石 4、5 周波数増幅器 6 被覆材 7 反応性溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23G 1/08 C23G 3/02
Claims (7)
- 【請求項1】 反応性溶液内に浸された金属製品と対向
した電磁石によって金属製品に高周波数振動を与えて金
属製品を酸洗する方法において、 互いに対向した少なくとも1組の電磁石を金属製品の両
側に配置し、各電磁石に同一周波数で且つ位相がπ/2
ずれた交流電流を供給することを特徴とする方法。 - 【請求項2】 高周波数振動の周波数および振幅を、金
属製品の表面近傍の反応性溶液中にキャビテーション現
象が生じるように選択する請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 金属製品が酸浴に浸されたスケールを有
する鋼板であり、金属製品の振動周波数を約 4,000〜5
0,000Hzの範囲にする請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 交流電流の周波数および対応する起振電
力を金属製品に少なくとも 6,500m/秒2 の加速度が与
えるように選択する請求項2に記載の方法。 - 【請求項5】 複数の組の電磁石を用い、各組みの電磁
石を金属製品の振動の波腹と対向して配置する請求項1
〜4のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項6】 金属製品の両側に互いに対向して配置さ
れる少なくとも1組の電磁石を有し、各電磁石には金属
製品に周期的な引力を加える同一周波数の交流電流が供
給され、各電磁石によって加えられる力の位相が約π/
2ずれていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
一項に記載の方法を実施する金属製品の酸洗装置。 - 【請求項7】 少なくとも一部分が反応性溶液に浸され
た電磁石がポリマー等の被覆材によって反応性溶液に対
して保護されている請求項6に記載の装置。
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