JP3209318U - 包装トレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】収容物の収容保持性(ホールド性)に優れた包装トレイを提供する。【解決手段】弾力性のある柔軟な発泡樹脂シートからなり果物などの収容物を収容する包装トレイ10であって、水平方向に沿う基板と、基板から上方に立ち上がり最上端に至るまでの部分からなり収容物を側方から囲ってその収容を担う側壁13と、最上端から側壁の内方へ延出され収容物を載せる凹部14aを有する載置部とを有し、側壁がその水平断面に滑らかな凹凸が表れ、収容物の収容時に変形可能な波状部16を有し、載置部に載せられた収容物が押し込まれると、収容物に沿って側壁の一部が下向きに変形することにより、収容物を保持する。【選択図】図1

Description

本発明は、イチゴなどの果物や電子部品などを1個ずつ個装状態にして包装する包装トレイに関する。
従来より、イチゴ等の果実、中でも進物用等に使用される比較的大粒のイチゴの包装材としては、イチゴの表面が比較的柔らかくて他物と当接した部分から傷みが生じ易いことから、主面上に凸部が設けられ、この凸部に個別にイチゴを置いて収容する果実収容容器が知られており、こうした技術は、例えば、特開2014−213886号公報(特許文献1)に記載されている。
特開2014−213886号公報
しかしながら、上記公報に記載された収容容器は、個々のイチゴを収容する際にイチコの重量により凸部が撓むにすぎないため、輸送時等に簡単にイチゴが飛び出すおそれがあった。
そこで本考案は、収容物の収容保持性(ホールド性)に優れた包装トレイを提供することを目的とする。
すなわち、弾力性のある柔軟な発泡樹脂シートからなり果物などの収容物を収容する包装トレイについて、水平方向に沿う基板と、基板から上方に立ち上がり最上端に至るまでの部分からなり収容物を側方から囲ってその収容を担う側壁と、前記最上端から側壁の内方へ延出され収容物を載せる載置部とを有し、前記側壁は、その水平断面に凹凸が表れ、収容物の収容時に変形可能な波状部を有し、前記載置部に載せられた収容物が押し込まれると、その収容物に沿って側壁の一部が下向きに変形することにより、収容物を保持することを特徴とする包装トレイを提供する。
弾力性のある柔軟な発泡樹脂シートからなるため、果物などの収容物を収容して輸送や陳列することができる。そして、輸送時には収容物が傷みにくく、陳列時には見栄えの良い包装トレイとすることができる。
この包装トレイは、基板から上方に立ち上がり最上端に至るまでの部分からなり収容物を側方から囲ってその収容を担う側壁を有するため、収容物の横方から収容物を保持し、収容物が側壁から外にはみ出しにくく、安定して収容することができる。また、最上端から側壁の内方へ延出され収容物を乗せる載置部を有するため、収容物の下方から収容物を支えておくことができる。そして、水平方向に沿う基板を有するため、収容物を載置して収容する側壁と載置部とを複数箇所設けることができる。
そして載置部に載せられた収容物が押し込まれると、その収容物に沿って側壁の一部が下向きに変形することにより、収容物の周囲を側壁で取り囲むようにして収容物を保持し易い。加えて側壁は、その水平断面に滑らかな凹凸が表れ、収容物の収容時に変形可能な波状部を有しているため、収容物が押し込まれると側壁に設けた凹凸が広がるように変形することで収容物を収容し易くすることができる。そしてまた、一旦、収容物を収容した後は、広がった凹凸が元に戻ろうとする力が働くため、収容物の収容保持性を高めることができる。即ち、輸送の際の振動や衝撃を受けても包装トレイから外に飛び出し難くすることができる。
波状部の凹凸は、側壁の基板側よりも載置部側の方を小さくすることができる。
波状部の凹凸を、側壁の基板側よりも載置部側の方で小さくしたため、基板側の方が載置部側よりも側壁が拡開する大きさを大きくすることができる。
この波状部は、基板から離れるほど水平面に現れる滑らかな凹凸が小さくなるものとすることができる。
基板から離れるほど凹凸が小さくなる波状部を有することとしたため、基板側に近づくほど凹凸が大きくなり、側壁の拡開を大きくすることができる。
波状部を形成する滑らかな凹凸を振幅や周期が略一定の状態で繰り返す定常波形に形成することができる。即ち、側壁を平面視略波形に形成することで、波形のヒダを広げることができるようになるため、側壁の内径を広げるように変形させることが容易になる。そのため、収容物の収容が容易になるとともに、収容物を保持した後は、このヒダが元に戻ろうとする力によって収容物の保持力が高まるため、側壁から収容物を抜け難くすることができる。
波状部はまた、いびつな波形、換言すれば、振幅や周期が一定にならないような非定常波形となるように形成することができる。こうした非定常波形としても側壁を拡開させることができる。
側壁には段差部が設けられ、段差部より基板側の側壁が肉厚に、前記段差部より載置部側の側壁が肉薄に形成され、収容物の収容の際に、前記載置部側の側壁は折り返されて収容物の側部を包摂可能とし、前記基板側の側壁は折り返されずに基板より上方に立ち上がる形状を保持可能とした包装トレイとすることができる。
側壁に段差部を設けたため、段差部を境界として、それよりも下方と上方とで側壁の機能分担を担わせ易い。また、見栄えが良くなりデザイン的にも優れたものとなる。
また、段差部より基板側の側壁を肉厚に、段差部より載置部側の側壁を肉薄にしたため、収容物の収容の際に、載置部側の側壁は折り返されて収容物の側部を包摂可能とすることができ、また基板側の側壁は折り返されずに基板より上方に立ち上がる形状を保持可能とすることができる。これにより、段差部よりも載置部側の側壁を変形容易にして収容物の側方を保持させるとともに、段差部よりも基板側の側壁を変形し難くして収容物の側方どうしの接触を防止することができる。
波状部は少なくとも側壁の基板との境界である基端から段差部まで設けられているものとすることができる。
側壁の基板との境界である基端から段差部まで波状部を設けたため、段差部より下方の側壁を拡開し易くすることができる。また、段差部に波状部を有するため、段差部の厚みが厚く形成されても拡開し易くすることができる。
段差部の内径よりも幅広部分を有する収容物の収容に際し、段差部を拡開可能とすることができる。段差部の内径よりも幅広部分を有する収容物の収容に際し、段差部が拡開可能であるため、段差部の内径よりも幅広部分を有する収容物を段差部より下方へ押し込んで収容することができる。
前記収容物の幅広部分が段差部を通過して下方に位置すると前記拡開が解かれてもとの形状に戻り収容物の飛び出しを防止し得る弾性を前記基板側の側壁が備えるものとすることができる。
前記収容物の幅広部分が段差部を通過して下方に位置すると前記拡開が解かれてもとの形状に戻り収容物の飛び出しを防止し得る弾性を前記基板側の側壁が備えるため、収容物の収容保持性を高めることができる。
載置部にも波状部を有するものとすることができる。載置部にも波状部を設けることで、収容物を収容する際の下方においても収容物と容器との過度の接触を防ぐとともに、下方に溜まり易い水分と収容物の接触も避けることができる。
そして、さらに載置部のうち最も外方に突き出した前記最上端から載置部の中心に至る途中で波状部が消失するようにすることもできる。載置部のうち、最上端から載置部の中心に至る途中で波状部が消失するように形成しても、収容物と接触しない凹部を載置部に有するような場合には、水分との接触を防止することができ、また、成形が容易になるため歩留まりが高まる。
側壁の載置部側の途中で波状部が消失し、載置部にも波状部を有しない包装トレイとすることができる。側壁の載置部側の途中で波状部が消失し、載置部にも波状部を有しない構造としても、側壁の基板側での波状部が側壁を拡開し易くさせることができる。また、側壁の形状に波状部の有り無しが含まれるため、デザイン的にも優れた包装トレイとすることができる。
側壁の水平断面の大きさは基端側よりも上端側の方が小さいものとすることができる。側壁の水平断面の大きさを基端側よりも上端側の方が小さいため、側壁に沿わせて収容物を押し込んで収容すると、変形する側壁によって収容物が支持され、振動や衝撃から安定的に収容物を保持することができる。
こうした一態様として、基板から離れるほど側壁の水平断面で表れる大きさを小さくすることができる。
側壁の肉厚が基板から離れるほど薄くなるものとすることができる。側壁の肉厚を基板から離れるほど薄くなるように形成したため、基板から離れるほど変形し易くすることができる。そのため、載置部側の側壁は変形して収容物を包摂し易く、基板側の側壁は変形し難く強固にすることができる。
基板の底面が水平面上に接地可能である包装トレイとすることができる。基板の底面を水平面上に接地可能としたため、変形加工がし易く包装トレイの形成が容易である。そうした一方で、基板から下方に突出する支持脚を設けることもできる。基板から下方に突出する支持脚を設けることで、側壁の高さを超えてイチゴを下方に沈み込ませることができる。換言すれば、側壁を低く形成することができ、横方からの見栄えの良い包装トレイとすることができる。
発泡樹脂シートには抗菌剤を含ませることができる。発泡樹脂シートに抗菌剤を含むため、イチゴなどの傷みやすい収容物の腐敗を抑制することができる。
本発明の包装トレイによれば、外部に飛び出し難くする収容保持性を高めることができる。
また、本発明の包装トレイによれば、一の発泡樹脂シートから成形できるため、作業工程数を少なくし、また製造コストを低くすることができる。
第1実施形態の包装トレイの概略平面図である。 図1の包装トレイの正面図である。 図1の包装トレイの右側面図である。 図1の包装トレイのSA−SA線断面図である。 図1の包装トレイのSB−SB線端面図である。 図1の包装トレイのSC−SC線断面図である。 図1の包装トレイのSD−SD線端面図である。 図1の個装本体部分の拡大図である。 図8の個装本体の正面図である。 図8の個装本体のSE−SE線断面図である。 図8の個装本体のSF−SF線断面図である。 図9の個装本体のSG−SG線端面図である。 図9の個装本体のSH−SH線端面図である。 図9の個装本体のSI−SI線端面図である。 図10の個装本体に収容物を乗せた状態を示す説明図である。 図10の個装本体に収容物を収容した状態を示す説明図である。 第2実施形態の個装本体の切断端面を示す図12相当図である。 第3実施形態の個装本体の切断端面を示す図12相当図である。 第4実施形態の個装本体の平面を示す図8相当図である。 第5実施形態の個装本体の平面を示す図8相当図である。 第6実施形態の個装本体の平面を示す図8相当図である。 図21の個装本体の正面図である。 輸送試験の結果を示す説明図である。
本考案をその実施形態に基づき図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態について共通する部位には同一の符号を付し、また構成、製造方法、材質、効果等の共通する事項については重複説明を省略する。
第1実施形態 [図1〜図16]
本実施形態の包装トレイ10を図1〜図16で示す。図1〜図7までは包装トレイ10の全体構成を、図8〜図14まではこの包装トレイ10に設けられた個々の収容物(ここではイチゴを例にして説明する)を収容する6個の個装本体11の形状を、そして図15〜図16はイチゴを収容する状態を、それぞれ示している。
より具体的には、図1は包装トレイ10の平面図であり、図2はその正面図、図3はその右側面図である。また、図4は、図1のSA−SA線断面図であり、個装本体11の正面側から見た縦断面を示し、一方図6は、図1のSC−SC線断面図であり、個装本体11の右側面側から見た縦断面を示す。さらに、図5は、図1のSB−SB線端面図であり、基板12の正面側から見た切断面を示し、図7は図1のSD−SD線端面図であり、基板12の右側面から見た切断面を示す。
これらの図1〜図7で示すように、包装トレイ10には水平方向に沿う基板12から、内部が空洞で外形が円錐台状をした個装本体11が上側に突出した形状を備えており、本実施形態では、6個の個装本体11を設けた例を示している。こうした包装トレイ10の全体は、弾力性のある柔軟な発泡樹脂シートから成形したものである。
次に、個装本体11の形状を図8から図14でさらに詳しく説明する。
図8は個装本体11の平面図であり、図2はその正面図である。また、図10および図11は個装本体11の縦断面図であり、図12〜図14は個装本体11の横断面で切断した端面図である。
図8および図9で示すように、個装本体11は、基板12から上方に立ち上がり最上端に至るまでの部分からなり収容物を側方から囲ってその収容を担う側壁13と、その最上端から側壁の内方へ延出され収容物を乗せる載置部14とを有しており、換言すれば、一つの側壁13と一つの載置部14から一つの収容物を収納する個装本体11を形成している。
基板12は、側壁13を立ち上げるベース部分であり、陳列棚や梱包容器等の載置面に対して略水平方向に広がる平面形状に形成され、複数個の個装本体11を連結する役割も担っている。また、基板12から個装本体11が上方に突出して形成される一方で、基板12の底面は水平面上に接地可能であり、包装用段ボール等に箱詰めされて輸送される。なお、基板12から下方に突出する支持脚を設ける構成としても良い。
側壁13は、イチゴの外周を囲い保護する部位であり、基板12から上方に向かうほど幅狭となる円筒状に立ち上がり段差部15を経て個装本体11の最上端19に至る。この側壁13は、図8で示すように、平面視で滑らかな凹凸、本実施形態では湾曲した波形として連続的に凹凸が表出する波状部16が形成されており、側壁13の全体が波状部16になっている。
側壁13の厚みは、基板12に連通する基板側で肉厚に形成され、載置部14に連通する載置部側で肉薄に形成されている。即ち、最上端19が最も肉薄に形成されている。また、側壁13のほぼ中程に段差部15を設けており、段差部15より下方の基板側側壁13bが、段差部15より上方の載置部側側壁13aよりも肉厚としている。さらに、この基板側側壁13bはその厚みを均一にしているが、載置部側側壁13aは上方に向かうにしたがって徐々に肉薄になるようにしても良い。
図12〜図14は、個装本体11を水平面に平行な種々の位置での切断面をそれぞれ示す。より具体的には、図12は基板側側壁13bの端面図を、図13は段差部15の端面図を、図14は載置部側側壁12aの端面図を、それぞれ示す。
図12で示す基板側側壁12bよりも図14で示す載置部側側壁の方が、肉薄で、波形で形成される滑らかな凹凸が小さく(波が緩やかに)なっている。また、図13で示すように、途中の段差部15にも波状部16が形成されている。
図9および図10に戻って、載置部14は、筒状の側壁13に連通し、側壁13を塞いでいる部位であって、種々の大きさの収容物を置いたときに側壁13が変形することなく収容物が接触する部位である。換言すれば、個装本体11の最上端19からその内側部分である。この載置部14の中央には凹部14aを備えている。
本実施形態では、図14で示すように、この切断位置での凹部14aには波状部16は形成されていない。図面からは明らかではないが、載置部14の中でも個装本体11の最上端19からこの切断面に至る間の位置で波状部16に相当する滑らかな凹凸が消失しており、その消失位置よりも中央側の凹部14aには波状部16が形成されていない。
図15及び図16を用いてイチゴAの収容方法について説明する。
図15では、イチゴAのヘタを下にして個装本体11の載置部14に乗せた状態を示している。この図15で示すように、個装本体11の大きさに対して、収容するのに適した大きさのイチゴAを乗せると、凹部14aとイチゴAとの間に隙間が空くようになっている。
次に、イチゴAを下方へ押圧すると、最上端19が最も肉薄であるため、載置部側の側壁13aがイチゴAの周囲を覆いながら押し込まれる。段差部15の位置をイチゴAの幅広部分が通過する際には、段差部15の内径よりもイチゴAの幅広部分が大きくても側壁13が波状部16を備えているため、蛇腹が広がるように側壁13が拡開されて、イチゴAの幅広部分を通過させることができる。そして、段差部15を介して載置部側側壁13aが反転し終わると、拡開された側壁13は元の状態に戻る。イチゴAは基板側側壁13bの内側に収まり、外側は基板側側壁13bによってイチゴAが容易に飛び出さないように保持される。このように、イチゴAのなかでも比較的硬い部分であるヘタの方で保持することができるため、イチゴAの傷みを軽減することができる。
本実施形態での側壁13は、段差部15より上側の載置部側側壁13aがイチゴAを収容する際に変形するのに対し、段差部15より下側の基板側側壁13bは、波状部16が拡開することはあっても、載置部側側壁13aのように下方には折れ曲がらないようにしてイチゴAを保護する外枠形状を保持している。
包装トレイ10となる材質について説明する。原材料には発泡樹脂シートを用いることが好ましい。発泡樹脂の中でもポリスチレン系発泡樹脂シートなどと比較して、弾力性があって柔軟で、変形し易い材質がより好ましく、例えば、オレフィン系発泡樹脂シートが例示できる。さらに好ましくはポリエチレン系発泡樹脂シートや、ポリプロピレン系発泡樹脂シートが挙げられる。好適な材質のなかでも、破断に対する強さをもたせるために架橋した材質であることがより好ましい。
また、発泡樹脂シートには抗菌剤を含ませることが好ましい。特にイチゴ等の果実は傷みやすいため、抗菌剤を含むことで腐敗を抑制することができる。
包装トレイ10は、発泡樹脂シートを真空成形等の公知の成形方法を採用して所定の形状に成形して製造することができる。基板12から離れるほど薄くなりやすい成形上の特性を利用して、載置部14となる個装本体11の最上端に近づくにつれて薄くなるように成形できる。また、凹部14aを個装本体11の最上端付近よりも厚くすることで載置部側側壁13aを変形し易くするとともに、イチゴAを乗せた部分を安定させることができる。
包装トレイ10の大きさは一例として、基板12の厚みを2.5mm、基板側側壁13bが基板12から立ち上がる境界部分の内径を60mm、基板側側壁13bの厚みを2.5mm、最上端19の直径を33mm、最上端19から凹部14aの底までの垂直距離を6mm、載置部14の厚みを0.8mm〜1.5mm、最上端19の基板12からの高さを55mmとすることができる。
また、包装トレイ10の製造は、一の発泡樹脂シートから公知の方法で成形できるため、作業工程数が少なく、製造コストの低い包装トレイ10を得ることができる。
包装トレイ10によれば、イチゴAを載せることで側壁13が下方に沈み込み、イチゴAの周囲を包み込むので柔らかな載置部側側壁13aをイチゴAに接触させて収容する。そのため、外部からの衝撃や振動に対する緩衝性が高く、また、イチゴAに大きさのばらつきがあってもその大きさに応じて包み込む程度が変化するのでサイズ許容性が高い。
加えて、載置部側側壁13aに波状部16が形成されているため、イチゴAを収容する際には、イチゴAの側部を波状部16で覆うことができ、この波状部16が弾性変形することでイチゴAの保持力が高まり、意図せぬ抜け落ちを起こり難くすることができる。また、波状部16がイチゴAと接触することからイチゴAとの間に隙間が生じるため、過度に接触面積を大きくしないで済み、イチゴAを必要以上に圧迫することを防止できる。また、イチゴAを視認できる範囲を波状部16が無い場合と比べて広くすることができる。さらには、この隙間を通じてイチゴAに付いた水滴を下方に垂らすことができるため、イチゴAと個装本体11との間に水が溜まることを防止でき、また下方に垂れた水滴は凹部14aに溜めることで、イチゴAをこの水に接触させずにおくことができる。そしてまた、凹部14aの厚みが厚いのでイチゴAの床ズレ防止およびイチゴAに対する緩衝性向上を図ることができる。
基板側側壁13bや段差部15に波状部16が形成されているため、イチゴAの幅広部分が段差部15を通過する際に、段差部15を拡開することができる。そして、イチゴAの幅広部分が段差部15より下に押し込まれると拡開状態が元に戻るため、イチゴAを包み込むことができる。こうしてイチゴAが外部に飛び出し難く収容保持性が高い包装トレイ10が得られる。
また、基板側側壁13bの方が波形で形成される滑らかな凹凸が大きいので、側壁が拡開する大きさを大きくすることができる。
イチゴAとの接触部分に波状部16を備えるため、備えていない場合に比べて形状許容性が高い。換言すれば、イチゴAのような真球状ではない収容物では、その置き方によってトレイ部分との接触の状態が異なり、波状部16が無ければ収まり難い場合がある。しかしながら、波状部16があればイチゴAの形状変化に対応して波のヒダが接触するので、イチゴAの収まりが良い。
また、波状部16が無い場合には輸送時の振動によりイチゴAが容器の中で周方向に動く(回る)現象(「玉回り」ともいう)を起こし易かったが、イチゴAを保持する部分に波状部16を備えているため、この玉回りを起こし難くなり、トレイとの摩擦を少なくすることができる。そのため、容器との摩擦による損傷を少なくすることができる。
第2実施形態 [図17]
第1実施形態の包装トレイ10の個装本体11では、その載置部14において、外側から内側に向かって徐々に波状部16の凹凸が小さくなり、その途中で波状部16が消失する形状としていたが、この波状部16の消失する位置は変化させることができる。
図17に示したのは、個装本体11における図14に相当する図であり、図17で示す本実施形態の個装本体11aでは、凹部14aの位置まで波状部16が続いている状態を示す。この個装本体11aでは、図面からは明らかではないが、さらに波状部16が伸張しており、凹部14aの最下端である中心まで波状部16が存在する形状としている。この載置部14以外の形状については先の実施形態と同様である。
本実施形態の個装本体11aによれば、載置部14の中心部にまで波状部16を設けたため、葉が付いた側が尖ったような形状をしたイチゴAであってもその部分の過度の接触を回避することができる。
第3実施形態 [図18]
本実施形態の個装本体11bも、波状部16の消失位置を変化させたものである。
図14や図17と同様の位置で切断した端面図である図18で示すように、この切断位置では、載置部14だけでなく、載置部側側壁13aにおいても波状部16が既に消失している。この個装本体11bでは、載置部側側壁13aのうち、段差部15に近い部分では波状部16を備えるがこの切断位置に至るまでに徐々に波状部16を形成する凹凸が小さくなり切断位置では波状部16が消失した形状を有するものである。
本実施形態の個装本体11bでも、基板側側壁13bや段差部15は波状部16を形成しているため、イチゴAの装着時に段差部15を拡開させることができる。
また、イチゴAの側方を包囲する部分の載置部側側壁13aに波状部16が無いため、イチゴAを包摂する部分の見栄えを従来の包装トレイを用いたときと同じにすることができる。
第4実施形態 [図19]
本実施形態の個装本体11cは、前記実施形態と比較して波状部16の形状を変化させたものである。
図19で示すように、基板側側壁13bと段差部15に波状部16が形成されている点は前記実施形態と同様であるが、その波状部16は、側壁13bの水平断面で表れる形状が、振幅や周期が略一定の状態で繰り返す定常な状態の波形(定常波形という)ではなく、環状の4か所に外側に特に凹む凹部17を形成したような、いびつな、非定常波形となっている。
こうした形状としても、イチゴAの装着時に段差部15を拡開させることができ、イチゴAの収容保持性を高めることができる。
第5実施形態 [図20]
本実施形態の個装本体11dもまた、波状部16の形状を変化させたものである。
図20で示すように、基板側側壁13bと段差部15に波状部16が形成されている点は前記実施形態と同様であるが、その波状部16は、側壁13bの水平断面で表れる形状が、環状の4か所に内側に特に突出する凸部18を形成したような、いびつな、非定常波形となっている。
こうした形状としても、イチゴAの収容時に側壁13を拡開させることができ、イチゴAの収容保持性を高めることができる。
第6実施形態 [図21,図22]
本実施形態で示す個装本体11eは、側壁13に段差部15を有しない形状としたものである。その他の形状は第1実施形態の個装本体11と同様である。
この個装本体11eは段差部15を有しないが、側壁13に波状部16を設けているため、段差部15が存在するときのような側壁13の明確な折り返し点は無いが、イチゴAの幅広部分を押し込む際に側壁13が拡開し、イチゴAの幅広部分をある程度まで押し込んだ位置ではこの拡開が元に戻るので、第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
但し、明確な折り返し点となる段差部15を設ける態様の方が、段差部15より上側の側壁13aと下側の側壁13bとで明確な機能分担をさせることができる点で好ましい。
なお、第1実施形態では、段差部15を境にそれより下方を基板側側壁13bとし上方を載置部側側壁13aとしているが、基板側側壁13bや載置部側側壁13aと称呼する部位は段差部15を境界にした特定の部位ではなく、側壁13を任意のか所で上下に分けた場合の互いの部位の位置関係を相対的に表現したものである。
上記実施形態で示した包装トレイは例示であり、こうした形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨に反しない任意の変更形態を含むものである。即ち、上記実施形態で示した一部の構成を含まなかったり、別の公知の構成を含んだり、代替したりしている場合も本考案の範囲に含まれる。
例えば、図1で個装本体11を6個設けた例を示しているが、その数は6個に限らず適当な個数を設けるように変形することができる。
実験例
イチゴを包装トレイに収容し輸送した際のイチゴの状態変化を観察する輸送試験を行った。実施例として図8で示した形状の個装本体を縦3行、横4列有するポリエチレン製発泡樹脂トレイを2つ準備し、イチゴを収容した後、その包装トレイに対応した大きさのダンボール箱2つにそれぞれの包装トレイを詰めた。そして、宮城県から茨城県古河市まで宅配便でこのダンボール箱を輸送した後、収容していたイチゴの様子を観察した。
比較例として、イチゴの形状に合わせた凹部を5行6列有する同材質の発泡樹脂トレイを2つ準備し、イチゴを収容した後、この包装トレイに対応した大きさのダンボール箱2つにそれぞれの包装トレイを詰めて、実施例と同様に輸送した。
輸送後に、それぞれの包装トレイに収容したイチゴの状態を観察した。その結果を図23に示す。図23(A)は、実験例の一の輸送トレイ上のイチゴの玉回り状態を示し、図23(B)は、実験例の別の一の輸送トレイ上のイチゴの果汁付着の状態を示し、図23(C)は、比較例の一の輸送トレイ上のイチゴの玉回り状態を示し、図23(D)は、比較例の別の一の輸送トレイ上のイチゴの果汁付着の状態を示す。
そして、図23(A)と図23(C)の玉回りを示す図において、「〇」はイチゴの動きが無かったことを、「▲」は玉回りしたことをそれぞれ示す。また、図23(B)と図23(D)の容器への果汁付着を示す図において、「〇」は果汁の付着がなかったことを、「■」は果汁の付着があったことをそれぞれ示す。
この実験結果は、本考案の包装トレイでは、イチゴの玉回りも、容器への果汁付着も起きなかったが、従来の包装トレイである比較例では、かなりの数の玉回りや果汁付着が生じていることを示している。これらの結果より、本考案では、玉回りを抑え、しっかりとイチゴを収容することができ、これによりイチゴの傷みを防止できることもわかる。
10 包装トレイ
11,11a,11b,11c,11d,11e 個装本体
12 基板
13 側壁
13a 載置部側側壁
13b 基板側側壁
14 載置部
14a 凹部
15 段差部
16 波状部
17 凹部
18 凸部
19 最上端

Claims (14)

  1. 弾力性のある柔軟な発泡樹脂シートからなり果物などの収容物を収容する包装トレイにおいて、
    水平方向に沿う基板と、基板から上方に立ち上がり最上端に至るまでの部分からなり収容物を側方から囲ってその収容を担う側壁と、前記最上端から側壁の内方へ延出され収容物を載せる載置部とを有し、
    前記側壁は、その水平断面に凹凸が表れ、収容物の収容時に変形可能な波状部を有し、
    前記載置部に載せられた収容物が押し込まれると、その収容物に沿って側壁の一部が下向きに変形することにより、収容物を保持することを特徴とする包装トレイ。
  2. 前記波状部の凹凸は、前記側壁の基板側よりも載置部側の方が小さい請求項1記載の包装トレイ。
  3. 前記側壁には段差部が設けられ、
    前記段差部より基板側の側壁が肉厚に、前記段差部より載置部側の側壁が肉薄に形成され、
    収容物の収容の際に、前記載置部側の側壁は折り返されて収容物の側部を包摂可能とし、前記基板側の側壁は折り返されずに基板より上方に立ち上がる形状を保持可能とした請求項1または請求項2記載の包装トレイ。
  4. 前記波状部は少なくとも側壁の基板との境界である基端から段差部まで設けられている請求項3記載の包装トレイ。
  5. 段差部の内径よりも幅広部分を有する収容物の収容に際し、段差部が拡開可能としている請求項3または請求項4記載の包装トレイ。
  6. 前記収容物の幅広部分が段差部を通過して下方に位置すると前記拡開が解かれてもとの形状に戻り収容物の飛び出しを防止し得る弾性を前記基板側の側壁が備える請求項5記載の包装トレイ。
  7. 載置部にも波状部を有する請求項1〜請求項6何れか1項記載の包装トレイ。
  8. 載置部のうち前記最上端から載置部の中心に至る途中で波状部が消失する請求項7記載の包装トレイ。
  9. 側壁の載置部側の途中で波状部が消失し、載置部にも波状部を有しない請求項1〜請求項6何れか1項記載の包装トレイ。
  10. 前記側壁の水平断面の大きさは基端側よりも上端側の方が小さい請求項1から請求項9何れか1項記載の包装トレイ。
  11. 側壁の肉厚が基板から離れるほど薄くなる請求項1〜請求項10何れか1項記載の包装トレイ。
  12. 前記基板の底面が水平面上に接地可能である請求項1〜請求項11何れか1項記載の包装トレイ。
  13. 前記基板から下方に突出する支持脚を設けた請求項1〜請求項11何れか1項記載の包装トレイ。
  14. 前記発泡樹脂シートに抗菌剤を含む請求項1〜請求項13何れか1項記載の包装トレイ。

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