JP3209082U - 木造住宅の外壁下地構造 - Google Patents

木造住宅の外壁下地構造 Download PDF

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Abstract

【課題】大型地震が繰り返し起きた場合に、フレーム材と下地壁板の変形挙動を低減させ、フレーム材/下地壁板がもつ耐震強度を長期にわたって保証可能とする木造住宅の外壁下地構造を提供する。【解決手段】基礎上に設けたフレーム材4の屋外側表面に、釘7を介して下地壁板20を配設する木造住宅の外壁下地構造として、下地壁板20の室内側位置であって、フレーム材4を構成する縦材4−3〜4−5の間に、突っ張り板材30を配設する。強い地震が発生したときに、フレーム材4を構成する縦材の変形(撓み/捻れ等)が抑えられるため、フレーム材の屋外側表面に固定する下地壁板(耐力壁)の変形量も少なくなり、下地壁板とフレーム材との結合が緩む可能性を最小限に抑えることが出来、設計通りの耐震性能を保持することが出来る。【選択図】図1

Description

本考案は、木造住宅の外壁下地構造に係り、特に、構造用合板を用いる耐力壁(下地壁板)の信頼性を向上させる技術に関する。
木造住宅は、伝統的な軸組工法のほか、近時、土台上(基礎上)に配したフレーム材を介して下地壁板、例えば構造用合板を設ける枠組壁工法が用いられるようになった。
図6に示すように、枠組壁工法による木造住宅の造りは、例えば、基礎1の上に土台2を置き、この土台2の上に端根太3を設け、この端根太3の上にフレーム材4を設ける。そして、フレーム材4および適宜箇所に設けた縦材(図示せず)を介して、外壁の下地壁板(6;図7、図8参照)を固定する。端根太3を設けず、土台2の上に配した床板下地材の上にフレーム材4を設ける場合もある。従って、端根太3は必ずしも必要ではない。
フレーム材4は、例えば、下枠4−1、上枠4−2、左右の縦材4−3、4−4、および中央縦材4−5を備える。3−2は、頭つなぎである。
図7、図8に示すように、下地壁板6は、左右の縦材4−3、4−4、および中央縦材4−5と接合させ、釘7を介して固定する。
8は、室内側に設ける内装下地材である。この内装下地材8は、例えば、防火性、遮音性、施工性に優れる板材、特に難燃性のプラスターボード等が用いられる。
この内装下地材8も、左右の縦材4−3、4−4、および中央縦材4−5と接合させ、例えば、釘7を介して固定する。
フレーム材4を用いて下地壁板(耐力壁)6を配するとき、多くの場合において、下地壁板6として強度のある構造用合板等を使用し、耐震性を高める。肉厚板材である構造用合板は、あらゆる方向からの力に対して高い抵抗力を発揮する。耐震性のほか、耐火性、断熱性、気密性、防音性にも優れる。
特開2016−98547 特開2016−8475
問題は、震度5〜7クラスの大きな地震が繰り返して発生したときにおける、下地壁板(とくに耐力壁)の耐震性能の信頼性である。
従来の下地壁板は、釘を介してフレーム材に固定する。そして、震度5〜7クラスの大きな地震が繰り返して起きた場合でも、釘が剪断/破損しない限り、下地壁板は相応の耐震性能を発揮すると想定される。
しかしながら、大きな地震、例えば、震度5〜7クラスの地震が短期間で繰り返し発生した場合を想定すると、フレーム材/下地壁板(耐力壁)が上下/左右/前後方向に大きく揺れ、設計時の想定を超えた変形挙動を呈する可能性がある。
大きな変形挙動(撓み/捻れ/上下動/左右動等)が生じた場合、種々の問題、例えば、下地壁板(耐力壁)を固定する釘が緩み、フレーム材の揺れの動きと下地壁板の揺れの挙動が徐々に一致しなくなって、躯体の耐震性能を劣化させる等の虞れが生じる。
そこで、本考案の目的は、大型地震が繰り返し起きた場合における、フレーム材と下地壁板の変形挙動を低減させ、フレーム材/下地壁板がもつ耐震強度を、長期にわたって保証可能とする点にある。
前記目的を達成するため、本考案に係る木造住宅の外壁下地構造は、基礎上に設けたフレーム材の屋外側表面に、釘を介して下地壁板を配設する木造住宅の外壁下地構造を技術的前提として、前記下地壁板の室内側位置であって、前記フレーム材を構成する縦材の間に、突っ張り板材を配設する(請求項1)。
基礎上のフレーム材に下地壁板を固定する従来の枠組壁工法は、下地壁板(耐力壁)の変形強度に基づいて、躯体強度、耐震性能を算出する。
下地壁板(耐力壁)それ自体の変形強度が優れていても、強い地震、例えば、震度5〜7レベルの地震が繰り返して生じた場合は、フレーム材/下地壁板の歪み/撓み変形に起因して、下地壁板とフレーム材との結合が緩む可能性がある。
しかしながら、フレーム材の縦材の間に突っ張り板材を配すると、強い地震が発生したときに、フレーム材を構成する縦材の変形(撓み/捻れ等)が抑えられるため、フレーム材の屋外側表面に固定する下地壁板(耐力壁)の変形量も少なくなり、結果として、下地壁板とフレーム材との結合が緩む可能性を最小限に抑えることが出来る。
下地壁板とフレーム材との結合に緩みが生じなければ、躯体は、設計通りの耐震性能、耐震強度を保持することが出来る。
フレーム材を構成する各縦材のそれぞれに接する縦長の受材を設け、当該受材は、前記縦材の表面よりも室内側位置に配する一方、当該受材を介して突っ張り板材の左右端部を固定する場合がある(請求項2)。
フレーム材の内側(室内側)に受材を設け、この受材を介して突っ張り板材の左右端部を固定すれば、経済性、作業性がともに向上する。
突っ張り板材の左右端部を、受材を介さずに、フレーム材を構成する縦材に直接固定することも可能である。例えば、略L字状を呈する金属継手を介したり、縦材に凹溝を形成して、当該凹溝に突っ張り板材の左右端部を嵌合させる等であるが、受材を介して固定する方が、経済効率、作業効率は良好となる。
下地壁板と突っ張り板材とを、面接触させて配する場合がある(請求項3)。
下地壁板と突っ張り板材とは、隙間を設けて配することも出来る。しかしながら、面接触させて配すると、地震発生時の揺れに両者が同調して動き、フレーム材(縦材)に複雑な力を与えない。この結果、フレーム材(縦材)の変形挙動は最小限となり、下地壁板とフレーム材との結合が緩む可能性を最小限に抑えることが出来る。
下地壁板を固定するフレーム材は、少なくとも、基礎上の四隅に配する場合がある(請求項4)。
基礎上(基礎上の土台/端根太を含む)の四隅にフレーム材を設けることによって、捻れ等の変形が生じやすい躯体四隅の耐震性能を高めるためである。基礎(土台/端根太等)の寸法に応じて、四隅以外の適宜位置にもフレーム材を設けて良い。
本考案に係る木造住宅の外壁下地構造によれば、大型地震が繰り返し起きた場合に、フレーム材と下地壁板の変形挙動を低減させ、フレーム材/下地壁板がもつ耐震強度を、長期にわたって保証可能とすることが出来る。
第一の実施形態に係る外壁下地構造を例示する平面断面図である。 図1に係る外壁下地構造を側面から例示する図である。 第二の実施形態に係る外壁下地構造を例示する平面断面図である。 第三の実施形態に係る外壁下地構造を例示する平面断面図である。 図1に係る外壁下地構造に接着材層を設ける場合を例示する図である。 従来の木造建築におけるフレーム材を例示する図である。 従来のフレーム材と下地壁板の固定構造を例示する図である。 図6に係る従来の固定構造を側面から例示する図である。
図1、図2は、本考案に係る木造住宅の外壁下地構造の実施形態(第一実施形態)を例示するものである。
この外壁下地構造10は、従来と同様、縦長矩形のフレーム材4(図6参照)に、釘7を介して下地壁板(耐力壁)20を固定する木造住宅の外壁下地構造を技術的前提とするものであり、下地壁板20の室内側位置であって、フレーム材4を構成する縦材4−3〜4−5の間に、突っ張り板材30を配設するものである。尚、図1、図2において、矢印X、Y、Zは、地震発生時の揺れの方向を例示するものである。
フレーム材4は、従来と同様、例えば、下枠4−1、上枠4−2、左右の縦材4−3、4−4、および中央縦材4−5を備えるよう構成する(図6、図7参照)。縦材の配設本数は、必要に応じて増減変更できる。
突っ張り板材30の配設は、適宜の構造を選択できるが、本実施形態では、フレーム材4を構成する各縦材4−3〜4−5のそれぞれに接する縦長の受材40を設け、当該受材40を介して突っ張り板材30の左右端部を固定する場合を例示した。
下地壁板20は、フレーム材4の屋外側に釘7を介して固定するものであるから、当然、受材40は、縦材4−3〜4−5の表面よりも室内側位置に配される。この受材40は、縦材4−3〜4−5に対して、例えば、釘(図示せず)を介して固定する。
フレーム材4は、好ましくは、躯体の四隅、より具体的には、例えば、土台2上または土台2上に設けた端根太3(図6参照)の四隅に設ける。地震時の躯体の捻れ等の変形を防止するためである。この四隅以外の適宜箇所に、フレーム材4を設けて耐震性を高めても良い。端根太3は必ずしも必要ではない。土台2の上に、直接フレーム材4を立設しても良い。
50は、内装下地材であり、例えば不燃材/準不燃材のプラスターボードである。プラスターボードは、防火性、遮音性、施工性に優れ、安価である。内装下地材50は、例えば、釘7を介して縦材4−3〜4−5に固定する。
内装下地材50とフレーム材4との間にも、受材40を介して突っ張り板材30を配設することが望ましい。地震時における、フレーム材4の変形挙動をより確実に抑えるためである。
突っ張り板材30は、本実施形態の場合、受材40にその両端部を当接させた上で、例えば、釘等の固定金具(図示せず)を用いて左右の端部を固定する。
なお、突っ張り板材30の固定は、下地壁板20/内装下地材50の固定と別々の作業として行っても良いが、下地壁板20/内装下地材50を固定するときに、釘等の固定金具(例えばネジ等)を、下地壁板20/内装下地材50の表面から打ち込んで、突っ張り板材30を貫通させ、受材40によって下地壁板20/内装下地材50と突っ張り板材30とを同時固定しても良い。
但し、その場合でも、躯体の強度を保証する下地壁板20は、突っ張り板材30の固定を行う固定金具とは別の釘7によって、より強固に縦材4−3〜4−5に固定しておくことが好ましい。
また、下地壁板20と内装下地材50の間の空間には、適宜の断熱材、例えば、発泡スチレンボード(PF板)等を配することが望ましい。
外壁の下地壁板20は、好ましくは耐力壁として機能する板材、例えば、配向性ストランドボード(OSB板)、あるいは構造用合板を用いることが出来る。
一般に、配向性ストランドボードは、薄い削片状にした木片を乾燥させた後、熱硬化性接着剤を介して積層し、高温プレス処理を経て板材にしたものであり、構造用合板は、複数枚数の単板を繊維方向を交互に重ねて熱圧接着したものであるが、いずれも、あらゆる方向からの力に対して高い抵抗力を発揮する特性がある。なお、下地壁板20は、適宜の防水処理を施しておくことが望ましい。
突っ張り板材30も、強い地震発生時にフレーム材4の変形を抑える程度の剛性をもった、より変形しにくい素材を用いることが望ましい。木板を使用する場合は、下地壁板20と同様、構造用合板やOSB板を用いても良い。しかしながら、突っ張り板材30は、それ自体が耐力壁として機能する必要はなく、従って、構造用合板やOSB板を用いる場合でも、下地壁板20に要求される板材の肉厚よりも肉薄の板材を用いることも出来る。
従って、かかる構成によれば、大きな地震が起きた場合に、フレーム材4の間に配した突っ張り板材30が、縦材4−3〜4−5の撓み/捻れ/歪み等の変形を抑えるので、下地壁板20(耐力壁)と相俟って、躯体の変形挙動を最小限に抑えることが出来る。
突っ張り板材30を設けない場合と比較すると、フレーム材4の変形/上下動/左右動による、下地壁板20のがたつきと、それに伴う釘7の緩みを防止できる。この結果、震度5〜7クラスの大きな地震が繰り返して何度も起きた場合でも、耐力壁である下地壁板20はがたつくことなく、しっかりとフレーム材4に固定された状態を維持するので、木造建築物の耐震強度を長期にわたって保証することが可能となる。
また、突っ張り板材30を設けることによって、フレーム材4の下枠4−1、上枠4−2の撓み/上下動等も抑えることが出来るので、フレーム材4そのものの信頼性も長期保証できる。
図3は、本考案の第二の実施形態を例示するもので、固定金具60を介して突っ張り板材30を縦材4−3〜4−5に固定する場合を例示するものである。
固定金具60は、例えば、断面略コ字状(またはU字状/V字状)を呈し、突っ張り板材30の左右端部を適宜箇所、例えば、縦材4−3〜4−5に固定するものである。
図3には、受材40を設けず、固定金具60を介して突っ張り板材30を縦材4−3〜4−5に固定する場合を例示したが、前記第一の実施形態と同様の受材40を設け、固定金具60を介して突っ張り板材30を受材40に固定しても良い。
固定金具60は、縦材4−3〜4−5(または受材40)の上下方向に沿って延びる一本のレール状の部材でも良いし、縦材4−3〜4−5(または受材40)の適宜箇所に適当個数を配する部材であっても良い。突っ張り板材30の左右端部を支持して、縦材4−3〜4−5(または受材40)に固定できる機能を備えれば良いからである。
固定金具60は、例えば、防錆処理を施した金属により成形する。大きな地震によって、固定金具60が変形するのは好ましくないので、例えば、剛性のある鉄板等を折曲形成して使用することが出来る。肉厚が十分にあれば、アルミニウム等の軽量金属でも良く、劣化しにくい樹脂材も使用可能である。この固定金具60は、例えば、釘/ネジ等を介して、縦材4−3〜4−5(または受材40)に固着する。
固定金具60を用いて突っ張り板材30を配設する場合は、必ずしも受材40を必要としないので、構造を単純化できる。固定金具60は、予め工場生産しておくことが出来、配設作業も容易であるから熟練を要しない。
このような構成によっても、前記第一の実施形態と同様、フレーム材4の変形挙動を最小限に抑え、躯体の耐震性能を長期にわたって保証することが出来る。
なお、固定金具60は、断面略L字状のように、突っ張り板材30の左右端部を片持ち支持するタイプのものであっても良い。
また、図3では、下地壁板20と突っ張り板材30との間に若干の隙間があるように示したが、実際には、固定金具60の肉厚による隙間は殆ど生じない。下地壁板20と突っ張り板材30との間に若干の隙間があっても耐震強度の違いは殆どない。しかしながら、下地壁板20の室内側面と突っ張り板材30の屋外側面とを面接触させて配した方が、地震時に互いのばらばらな挙動を抑えることが出来るので、耐震強度の信頼性を保持出来る。
図4は、本考案の第三の実施形態を例示するもので、縦材4−3〜4−5の左右両面に上下方向の凹溝を設け、当該凹溝に突っ張り板材30の左右端部を嵌め入れて固定する場合を例示するものである。
凹溝は予め形成しておくことが出来、また固定金具(60)を必要としないので、耐震性を保証する作用効果を損なうことなく、部品コストを低減することができる。
この実施形態の場合、基礎上に縦材4−3〜4−5を立設する際に、突っ張り板材30を縦材4−3〜4−5の凹溝に嵌め込んで、縦材4−3/4−5と突っ張り板材30、縦材4−5/4−4と突っ張り板材30をそれぞれ配置してゆく。
凹溝の形状は断面略コ字状とするのが最も成形容易であるが、その他の断面形状、例えば断面略U字状、断面略V字状でも良い。突っ張り板材30の左右端縁の形状を、それにあわせて成形すれば良いからである。
かかる構成によれば、第一実施形態で示した受材40、第二実施形態で示した固定金具60や釘を必要とせず、よりシンプルな構成で耐震性能を高めることが出来る。
本考案に係る外壁下地構造(耐力壁構造)は、前記実施形態のものに限定されない。
例えば、第三の実施形態では、縦材4−3〜4−5の凹溝に突っ張り板材30の左右端部を嵌め込む旨説明したが、嵌合状態の緩みが生ずるのは好ましくないので、嵌合に際しては接着材を用いても良い。
第一実施形態、第二実施形態の場合も、適宜箇所に接着材を使用することが出来る。
第一実施形態の場合は、例えば、図5に太線で示すように、下地壁板20と縦材4−3〜4−5との接触面に接着材層Qを設けるほか、突っ張り板材30と受材40との接触面に接着材層Qを設け、釘等の固定手段だけでなく接着材を介した二重の固定構成をとっても良い。内装下地材50側も同様の構成とすることが出来る。
接着材層Qを設けることによって、大きな地震が繰り返して起きた場合に、フレーム材4/下地壁板20/突っ張り板材30がより一体となって動くため、フレーム材4/下地壁板20/突っ張り板材30の変形挙動も抑えることが出来、とくに、固定用の釘材(7)やネジ等の金具の緩みがなくなるため、躯体の耐震性能をより長期にわたって保証できる。釘の緩みによる、下地壁板20および突っ張り板材30のがたつきを防止できる点で、優れた作用効果を発揮する。
この場合、接着材層Qを設ける部位は、躯体構造等に応じて選択的に設計変更できる。下地壁板20と縦材4−3〜4−5との接触面にのみ接着材層Qを設けても良いし、突っ張り板材30と受材40との接触面にのみ接着材層Qを設けても良い。
下地壁板20と突っ張り板材30、内装下地材50と突っ張り板材30は、それぞれ面接触させて配することが望ましい。地震時の変形挙動を、互いに協働しつつ抑えるためである。もちろん、設計の都合上、若干の隙間を設けて離隔配置させても構わない。
突っ張り板材30は一枚板に限定されず、複数に分割して配設してもよい。受材40も、複数に分割して縦材4−3〜4−5に固定できる。受材40は、より好ましくは、下枠4−1から上枠4−2に達する一本の角材を用い、これに一枚板である突っ張り板材30を固定する。大きな地震が発生したときにおける、縦材4−3〜4−5の変形をより少なく抑えるためである。
下地板材20または/および突っ張り板材40に使用する板材は、耐力壁として十分な構造強度をもたせる。例えば、配向性ストランドボードを使用する場合は、肉厚を9mm程度(またはそれ以上)に設定し、構造用合板を用いる場合は、肉厚を7.5mm(またはそれ以上)に設定することが望ましい。構造用合板として、CLT(Cross Laminated Timber)を用いても良い。CLTは、ひき板(ラミナ)を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料であり、耐震性に優れ、耐火性をもたせることもできる。
下地壁板20とフレーム材4との接合面に接着材層Qを設ける場合、接着材としては、例えば、ホルムアルデヒド系接着材、イソシアネート系接着材等を使用できる。内装下地材50とフレーム材4との接合面に設ける接着材層Qは、ホルムアルデヒドの放出量の少ない接着材、例えば、イソシアネート系接着材やホルムアルデヒド系接着材等を使用することが望ましい。フェノール系接着材、イソシアネート系接着材等、適宜選択して使用することが出来る。
1 基礎
2 土台
3 端根太
4 フレーム材
4−1 下枠
4−2 上枠
4−3、4−4 (左右の)縦材
4−5 中央縦材
7 釘
10 外壁下地構造
20 下地壁板
30 突っ張り板材
40 受材
50 内装下地材
60 固定金具
Q 接着材層
X、Y、Z 地震発生時の揺れの方向

Claims (4)

  1. 基礎上に設けたフレーム材の屋外側表面に、釘を介して下地壁板を配設する木造住宅の外壁下地構造において、
    前記下地壁板の室内側位置であって、前記フレーム材を構成する縦材の間に、突っ張り板材を配設することを特徴とする木造住宅の外壁下地構造。
  2. フレーム材を構成する各縦材のそれぞれに接する縦長の受材を設け、
    当該受材は、前記縦材の表面よりも室内側位置に配する一方、
    当該受材を介して突っ張り板材の左右端部を固定することを特徴とする請求項1記載の木造住宅の外壁下地構造。
  3. 下地壁板と突っ張り板材とを、面接触させて配することを特徴とする請求項1記載または請求項2記載の木造住宅の外壁下地構造。
  4. フレーム材は、
    少なくとも、基礎上の四隅に配することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の木造住宅の外壁下地構造。
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