JP3208789U - スリッパ - Google Patents
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Abstract
【課題】曲げやすくて履き心地がよく、皺ができない、保形性及び外観性に優れたスリッパを提供することを課題とする。【解決手段】スリッパ10は、床面40に接するとともに足50の裏を支持する底部20と、この底部20に設けられ足50の甲を覆う甲部30とから構成されている。甲部30には、底部20の先端21から甲部30の後端31までの間の前後方向中間部に、横幅方向へ延びる脆弱部32が設けられている。甲部30は、内方を構成する中材35と、この中材35を覆う生地36とを備える。【選択図】図5
Description
本考案は、スリッパの改良に関し、特に、履き心地がよく、保形性及び外観性に優れたスリッパに関するものである。
従来、室内等で履かれるスリッパは、床面に接する底部と、この底部に設けられ足の甲を覆う甲部とから構成されており、スリッパを脱いでもスリッパのおおよその形状が保たれる。このような保形性を有するスリッパが各種提案されている(例えば、特許文献1(図1)参照)。
特許文献1の技術を、次図で説明する。
図10に示すように、スリッパ100は、床面に接するとともに使用者の足の裏を支持する底部101と、この底部101に設けられ足の甲を覆う甲部102とからなる。底部101は、ゴムシート片等からなる平板の芯103をポリエステル繊維製の織物等からなる被覆104で覆って形成されている。甲部102も同様に、ゴムシート片等からなる芯105をポリエステル繊維製の織物等からなる被覆106で覆って形成されている。
図10に示すように、スリッパ100は、床面に接するとともに使用者の足の裏を支持する底部101と、この底部101に設けられ足の甲を覆う甲部102とからなる。底部101は、ゴムシート片等からなる平板の芯103をポリエステル繊維製の織物等からなる被覆104で覆って形成されている。甲部102も同様に、ゴムシート片等からなる芯105をポリエステル繊維製の織物等からなる被覆106で覆って形成されている。
甲部102は、芯105が被覆106からはみ出さないように、被覆106の縁107に沿って縫製されている。また、甲部102は、面積が大きいことから被覆106の縁107から離れた部分が弛まないようにするため、前後方向における甲部102全長の先端から略1/3の部分及び略2/3の部分に縫い目108、109があるように縫製されている。このような構成から、使用者に履かれていないスリッパ100は、形状がある程度保たれる。
ところで、スリッパ100は、使用者が止まった状態で履かれているだけでなく、使用者が歩いた状態でも履かれている。使用者が歩くとき、足の踵がスリッパ100の底部101から離れ、足の甲がスリッパ100の甲部102を押し上げてから、スリッパ100全体が持ち上げられる。甲部102が押し上げられるとき、甲部102の上側は下方に窪むように曲げられる。具体的には、甲部102は、足の曲がりに沿うように曲げられる。
しかし、甲部102は滑らかな面であることから、足の曲がり位置に対応する部分が、皺になりつつ無理に曲がり、形が崩れて皺の跡が残る。さらに、甲部を無理に曲げる必要があるため、履き心地がよくない。また、甲部102の縫い目108、109は、足の曲がり位置とは異なる位置にあるためほとんど曲がらず、縫い目108、109では皺が吸収されない。
そこで、曲げやすくて履き心地がよく、皺ができない、保形性及び外観性に優れたスリッパが望まれる。
本考案は、曲げやすくて履き心地がよく、皺ができない、保形性及び外観性に優れたスリッパを提供することを課題とする。
請求項1に係る考案は、床面に接するとともに足の裏を支持する底部と、この底部に設けられ足の甲を覆う甲部とからなるスリッパにおいて、前記甲部には、前記底部の先端から前記甲部の後端までの間の前後方向中間部に横幅方向へ延びる脆弱部が設けられていることを特徴とする。
請求項2に係る考案では、脆弱部の前後方向の幅は、2mm以上15mm以下である。
請求項3に係る考案では、脆弱部は、2本以上のステッチから構成されている。
請求項4に係る考案では、甲部は、内方を構成する中材と、この中材を覆う生地とを備え、中材は、柔軟なウレタン素材のみからなる。
請求項5に係る考案は、底部の底面には、脆弱部の左端の下方から脆弱部の右端の下方まで延びる溝が設けられている。
請求項6に係る考案では、脆弱部は、底部の先端から甲部の後端までの間の前後方向中間部にのみ設けられている。
請求項7に係る考案では、甲部は、底部の先端から甲部の後端までの全体で、足の甲を覆うように形成されている。
請求項1に係る考案では、スリッパは、床面に接するとともに足の裏を支持する底部と、この底部に設けられ足の甲を覆う甲部とからなる。甲部には、底部の先端から甲部の後端までの間の前後方向中間部に横幅方向へ延びる脆弱部が設けられており、脆弱部がスリッパを履いた際の足の曲がり位置にあるので、甲部が曲がり易く履き心地がよい。
加えて、甲部には、足の曲がり位置に脆弱部が設けられているので、脆弱部が曲がることで皺を吸収することができる。
請求項2に係る考案では、脆弱部の前後方向の幅は、2mm以上15mm以下である。脆弱部の前後方向の幅を2mm未満にすると、皺の膨らみを吸収しきれないことがあるが、脆弱部の前後方向の幅を2mm以上とすることで、皺の膨らみを十分に吸収することができ、甲部に皺ができず、保形性及び外観性を向上させることができる。
一方、脆弱部の前後方向の幅を15mmより大きくすると、脆弱部自体の内側に皺が形成され易くなるが、脆弱部の前後方向の幅を15mm以下とすることで、脆弱部の内側が皺になりにくく滑らかに湾曲するのみとなる。仮に、脆弱部の内側に皺が形成されても、幅が15mm以下であれば幅が狭く目立たないので、外観性をよい状態に保つことができる。
請求項3に係る考案では、脆弱部を、2本以上のステッチから構成することで、皺を吸収できる程度に脆弱部の前後方向の幅を広げることができ、甲部がより曲がり易く、皺にならない。
請求項4に係る考案では、甲部は、内方を構成する中材と、この中材を覆う生地とを備える。中材は、柔軟なウレタン素材のみからなるので、足当たりがよく、より履き心地を向上させることができる。また、中材は、比較的硬い芯材がないため、甲部をより曲がり易くすることができる。
請求項5に係る考案では、底部の底面には、脆弱部の左端の下方から脆弱部の右端の下方まで延びる溝が設けられているので、底部が屈曲性を有する。このため、足の曲がり位置で、底部も曲がり易くすることができ、スリッパ全体として適切な位置でより一層曲がり易くすることができる。
請求項6に係る考案では、脆弱部は、底部の先端から甲部の後端までの間の前後方向中間部にのみ設けられているので、甲部に複数の脆弱部を設ける必要がなく、生産性を向上させることができる。また、脆弱部が1カ所となるので、甲部をシンプルにして外観性を向上させることができる。
請求項7に係る考案では、甲部は、底部の先端から甲部の後端までの全体で、足の甲を覆うように形成されている。従来技術のように、甲部の先端が開放されたスリッパでは、スリッパが曲げられた際に撓みの一部を開放された部分に逃がすこともできるが、デザイン上や保温機能上、甲部の先端を開放できない場合がある。このような場合であっても、本考案であれば、甲部を曲がり易く皺にならないようにできる。
本考案を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
先ず、本考案の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、スリッパ10は、床面40に接するとともに足の裏を支持する底部20と、この底部20に設けられ足の甲を覆う甲部30とからなる。甲部30は、底部20の先端21から甲部30の後端31までの全体で、足の甲を覆うように形成されている。
図1に示すように、スリッパ10は、床面40に接するとともに足の裏を支持する底部20と、この底部20に設けられ足の甲を覆う甲部30とからなる。甲部30は、底部20の先端21から甲部30の後端31までの全体で、足の甲を覆うように形成されている。
甲部30には、底部20の先端21から甲部30の後端31までの間の前後方向中間部に脆弱部32が設けられている。脆弱部32は、第1のステッチ33と第2のステッチ34とから構成されている。また、脆弱部32は、底部の先端21から甲部の後端31までの間の前後方向中間部にのみ設けられている。この構成により、甲部30に複数の脆弱部32を設ける必要がなく、生産性を向上させることができる。さらに、脆弱部32が1カ所となるので、甲部30をシンプルにして外観性を向上させることができる。
底部20は、床面に接地する表側の表底22と、この表底22に重ねられ足を支持する中底23とを備えている。表底22を例えばEVA(Ethylene Vinyl Acetate Copolymer)等の滑り難い素材とし、中底23を例えばスポンジなどのクッション性を有する素材とすることで、全体として滑り難く且つ履き心地のよいスリッパ10とすることができる。
図2に示すように、脆弱部32は、底部の先端21から甲部30の後端31までの間の前後方向中間部に横幅方向へ延びるように設けられている。具体的には、底部の先端21から脆弱部32の前後方向の中心までの距離L1が、脆弱部32の前後方向の中心から甲部30の後端31までの距離L2と略同等である。また、底部20と甲部30との左側の接続部32Lから右側の接続部32Rまで横幅方向に延びるように脆弱部32が設けられている。
脆弱部32の前後方向の幅L3は、2mm以上15mm以下に設定されている。スリッパ10を履いて歩いた際、スリッパ10の曲がりに伴い甲部30も下方に窪むように曲がる。仮に、脆弱部32の前後方向の幅L3を2mm未満にすると、甲部30の曲がりによる皺の膨らみを吸収しきれないことがあるが、脆弱部32の前後方向の幅L3を2mm以上とすることで、皺の膨らみを十分に吸収することができ、甲部30に皺ができず、保形性及び外観性を向上させることができる。
一方、脆弱部32の前後方向の幅L3を15mmより大きくすると、脆弱部32自体の内側に皺が形成され易くなるが、脆弱部32の前後方向の幅L3を15mm以下とすることで、脆弱部32の内側が皺になりにくく滑らかに湾曲するのみとなる。仮に、脆弱部32の内側に皺が形成されても、幅L3が15mm以下であれば幅が狭く目立たないので、外観性をよい状態に保つことができる。
脆弱部32は、第1のステッチ33と第2のステッチ34とから構成されている。脆弱部32を、2本のステッチ33、34から構成することで、皺を吸収できる程度に脆弱部32の前後方向の幅L3を広げることができ、甲部30がより曲がり易く、皺にならない。
図3に示すように、側面視において、甲部30の後端31は、上端から後ろ下がりになるよう斜めに延びている。また、側面視において、脆弱部32は、上端から後ろ下がりに斜めに延びている。このため、脆弱部32は、上部においても下部においても、底部の先端21から脆弱部32の前後方向の中心までの距離Lが、脆弱部32の前後方向の中心から甲部30の後端31までの距離と略同等になる。
脆弱部32が、側面視で上端から後ろ下がりに斜めに延びていることで、スリッパ10を履いて歩いた際、足の曲がりに沿った位置に脆弱部32が位置するので、スリッパ10が足にフィットして曲がり、曲がり易く履き心地がよい。また、足の曲がりに沿った位置に脆弱部32が位置するので、皺がよる部分に脆弱部32を配置することになり、脆弱部32で皺を吸収し易くできる。
また、スリッパ10は、一般的な靴(履物)とは異なり足の踵を覆う部分がないため、歩行時にスリッパ10の後部側を持ち上げることができない。このため、歩行時、スリッパ10では甲部30でのみスリッパ10を持ち上げることになり、踵を覆う部分のある靴と比較して、甲部30により一層の負荷が掛かる。この点、本考案では、甲部30が脆弱部32から曲がり易いので、靴のように踵を持ち上げる部分がなくても、甲部30に掛かる負荷を軽減させ、履き心地を向上させることができる。
図3、図4に示すように、底部20の底面24には、脆弱部32の左端の下方から脆弱部32の右端の下方まで延びる溝25が設けられている。底面24に溝25が設けられているので、溝25を起点として底部20が反るように曲がる屈曲性を有する。このため、足の曲がり位置で、底部20も曲がり易くすることができ、スリッパ10全体として適切な位置でより一層曲がり易くすることができる。
図5に示すように、甲部30は、内方を構成する中材35と、この中材35を覆う生地36とを備える。中材35は、柔軟なウレタン素材のみからなる。このため、足当たりがよく、より履き心地を向上させることができる。また、中材35は、比較的硬い芯材がなく、柔らかい素材のみで構成されるため、甲部30をより曲がり易くすることができる。
脆弱部32は、甲部30全体の中で凹み形状となる部分であるため、脆弱となる。このため、甲部30が曲がる力が加わった際に、脆弱部32から曲がり易くなる。仮に、前後方向に幅がない1本のステッチの場合は、折れ曲がり易いが、皺が寄った際の皺を逃がす空間が無いため、吸収しきれない皺がステッチの周囲にできる虞がある。この点、本考案では、脆弱部32は前後方向に一定の幅があるため、皺が寄った際の皺を逃がす空間があり、脆弱部32で多くの皺を吸収することができる。
また、甲部30は、その前部が穴の空いた開放された形態ではなく、足50の指51まで覆うように形成されている。甲部30には、足の曲がり位置52に沿って、脆弱部32が設けられている。従来技術のように、甲部の先端が開放されたスリッパでは、スリッパが曲げられた際に撓みの一部を開放された部分に逃がすこともできるが、デザイン上や保温機能上、甲部の先端を開放できない場合がある。このような場合であっても、本考案であれば、甲部30を曲がり易く皺にならないようにできる。
また、底部20は、表底22に中底23が重ねられている。中底23は、中底用生地26で覆われている。中底用生地26を設けることで、足50の触り心地を向上させることができる。
なお、甲部30の中材35を覆う生地36及び、底部20の中底用生地26は、綿、ポリエステルなど、一般的な生地素材であればよい。また、実施例では、中材35をウレタン素材としたが、これに限定されず、他の一般的な柔軟性を有する素材や、比較的硬い芯材を採用しても差し支えない。また、実施例では、表底22をEVAとしたが、これに限定されず、滑り難い素材であれば、ゴムや他の合成樹脂でもよく、さらには、表底22を表皮で覆っても差し支えない。
以上に述べたスリッパ10の作用を次に説明する。
図6(a)は比較例を示す図であり、比較例のスリッパ110は、甲部111にステッチがない。スリッパ110を履いた状態で歩くと、足50の甲によりスリッパ110の甲部111が矢印(1)のように持ち上げられる。甲部111にステッチがないので、足50の曲がり位置52を中心に、甲部111の至る所に皺113ができる。また、甲部111にステッチがないため、スリッパ110が曲がり難い。
図6(a)は比較例を示す図であり、比較例のスリッパ110は、甲部111にステッチがない。スリッパ110を履いた状態で歩くと、足50の甲によりスリッパ110の甲部111が矢印(1)のように持ち上げられる。甲部111にステッチがないので、足50の曲がり位置52を中心に、甲部111の至る所に皺113ができる。また、甲部111にステッチがないため、スリッパ110が曲がり難い。
図6(b)は別の比較例を示す図であり、別の比較例のスリッパ120は、甲部121における足50の曲がり位置52にステッチがない。スリッパ120を履いた状態で歩くと、足50の甲によりスリッパ120の甲部121が矢印(2)のように持ち上げられる。甲部121には、足50の曲がり位置52にステッチがないので、足50の曲がり位置52を中心に、甲部111に皺123ができる。甲部121には、前後方向における甲部102全長の先端から略1/3の部分及び略2/3の部分にステッチ124、125があるが、ステッチ124、125は、足50の曲がり位置52とは異なる位置にあるためほとんど曲がらず、ステッチ124、125では皺123が吸収されない。
図6(c)は実施例を示す図である。スリッパ10を履いた状態で歩くと、足50の甲によりスリッパ10の甲部30が矢印(3)のように持ち上げられる。甲部30には、足50の曲がり位置52に、第1のステッチ33及び第2のステッチ34による脆弱部32が形成されているので、脆弱部32を中心に曲がり、脆弱部32には前後方向に所定の幅があるため、矢印(4)のように皺が吸収される。結果、スリッパ10を元の状態に戻した時に、甲部30に皺が残らない。
また、スリッパ10は、一般的が靴(履物)とは異なり足の踵を覆う部分がないため、歩行時にスリッパ10の後部側を持ち上げることができず、甲部30でのみスリッパ10を持ち上げることになる。このため、踵を覆う部分のあるために後部側からも持ち上げることができる靴と比較して、甲部30により一層の負荷が掛かる。この点、本考案では、底部20の溝25部分から矢印(5)のように曲がるため、足50の曲がり位置52から底部20が容易に曲がり、結果的に甲部30への負荷が軽減される。このように、脆弱部32及び溝25が、スリッパ10を履いた際の足50の曲がり位置52にあるので、甲部30及び底部20が曲がり易く、履き心地を良くすることができる。
次に、本考案の実施例2を図面に基づいて説明する。なお、図2に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図7に示すように、脆弱部32は、第1のステッチ33、第2のステッチ34及び第3のステッチ37から構成されている。脆弱部32の前後方向の幅はL4であり、脆弱部32の幅L4を比較的大きくしても、平行に並ぶ3本のステッチ33、34、37により、脆弱部32全体を窪ませ、脆弱性を保ち易くすることができるとともに、外観性を向上させることができる。なお、この実施例では、ステッチを3本としたが、これに限定されず、4本や5本などとしてもよく、前後方向の幅及び脆弱性を保つことができればステッチの本数は問わない。
図7に示すように、脆弱部32は、第1のステッチ33、第2のステッチ34及び第3のステッチ37から構成されている。脆弱部32の前後方向の幅はL4であり、脆弱部32の幅L4を比較的大きくしても、平行に並ぶ3本のステッチ33、34、37により、脆弱部32全体を窪ませ、脆弱性を保ち易くすることができるとともに、外観性を向上させることができる。なお、この実施例では、ステッチを3本としたが、これに限定されず、4本や5本などとしてもよく、前後方向の幅及び脆弱性を保つことができればステッチの本数は問わない。
次に、本考案の実施例3を図面に基づいて説明する。なお、図2に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図8に示すように、脆弱部32は、1本のステッチ33でジグザグ縫いにより形成されている。1本のステッチ33であっても、ジグザグ縫いにすることで、脆弱部32の前後方向の幅L5を所定の幅にすることができる。このため、脆弱部32の機能を維持しつつ、脆弱部の生産性を向上させることができる。
図8に示すように、脆弱部32は、1本のステッチ33でジグザグ縫いにより形成されている。1本のステッチ33であっても、ジグザグ縫いにすることで、脆弱部32の前後方向の幅L5を所定の幅にすることができる。このため、脆弱部32の機能を維持しつつ、脆弱部の生産性を向上させることができる。
次に、本考案の実施例4を図面に基づいて説明する。なお、図1に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図9に示すように、スリッパ10の甲部30は、先端側がなく、開口部38が形成されている。脆弱部32の位置は、底部20の先端21から甲部30の後端31までの間の前後方向中間部にある。開口部38が形成された場合であっても、足の曲がり位置に脆弱部32が形成されているので、歩行時、甲部30を曲がり易くできる。さらに、開口部38を有することで、歩行時に開口部38側へ皺を逃がすこともでき、より一層履き心地を向上させることもできる。
図9に示すように、スリッパ10の甲部30は、先端側がなく、開口部38が形成されている。脆弱部32の位置は、底部20の先端21から甲部30の後端31までの間の前後方向中間部にある。開口部38が形成された場合であっても、足の曲がり位置に脆弱部32が形成されているので、歩行時、甲部30を曲がり易くできる。さらに、開口部38を有することで、歩行時に開口部38側へ皺を逃がすこともでき、より一層履き心地を向上させることもできる。
尚、実施例では、脆弱部32をステッチで形成したが、これに限定されず、甲部30の脆弱部32の位置で中材分割することや、接着によって脆弱部32を形成しても差し支えない。また、実施例では、スリッパ10を室内履き用としたが、これに限定されず、外履き用のスリッパであっても差し支えない。
本考案のスリッパは、室内履き用のスリッパに好適である。
10... スリッパ
20... 底部
21... 底部の先端
25... 溝
30... 甲部
31... 甲部の後端
32... 脆弱部
33... 第1のステッチ
34... 第2のステッチ
35... 中材
36... 生地
37... 第3のステッチ
20... 底部
21... 底部の先端
25... 溝
30... 甲部
31... 甲部の後端
32... 脆弱部
33... 第1のステッチ
34... 第2のステッチ
35... 中材
36... 生地
37... 第3のステッチ
Claims (7)
- 床面に接するとともに足の裏を支持する底部と、この底部に設けられ足の甲を覆う甲部とからなるスリッパにおいて、
前記甲部には、前記底部の先端から前記甲部の後端までの間の前後方向中間部に横幅方向へ延びる脆弱部が設けられていることを特徴とするスリッパ。 - 前記脆弱部の前後方向の幅は、2mm以上15mm以下である請求項1記載のスリッパ。
- 前記脆弱部は、2本以上のステッチから構成されている請求項1又は請求項2記載のスリッパ。
- 前記甲部は、内方を構成する中材と、この中材を覆う生地とを備え、
前記中材は、柔軟なウレタン素材のみからなる請求項1〜3のいずれか1項記載のスリッパ。 - 前記底部の底面には、前記脆弱部の左端の下方から前記脆弱部の右端の下方まで延びる溝が設けられている請求項1〜4のいずれか1項記載のスリッパ。
- 前記脆弱部は、前記底部の先端から前記甲部の後端までの間の前後方向中間部にのみ設けられている請求項1〜5のいずれか1項記載のスリッパ。
- 前記甲部は、前記底部の先端から前記甲部の後端までの全体で、前記足の甲を覆うように形成されている請求項1〜6のいずれか1項記載のスリッパ。
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